JP3281554B2 - 地下構造物の再構築方法 - Google Patents

地下構造物の再構築方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は既存の地下構造物
の位置に新たに地下構造物を構築する地下構造物の再構
築方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】限られ
た敷地内に地下構造物を構築する方法としては、敷地境
界に山留め壁を打設,あるいは構築し、腹起しと切梁を
架設すると共に、平面上、部分的に支柱を配置した後に
根切りをし、最下層から上層へ躯体を構築していく方法
が一般的であり、地下構造物を構築する位置に既存の地
下構造物が存在する場合にも図10に示すようにこの切梁
工法と同様の手順で既存地下構造物の解体,搬出と、新
規地下構造物の構築が行われる。
【0003】既存地下構造物の解体は上層から進めら
れ、解体,搬出の進行と共に下層へ切梁を架設し、支柱
を継ぎ足しながら打設していくことになるが、このよう
に従来方法によれば、地中に地下構造物を構築する場合
と同様の仮設工事を施工しなければならない上、図10−
(b) 〜(d) に示すように既存地下構造物の解体と搬出が
完了しなければ新規地下構造物の構築を開始することが
できないため、工期の長期化と工費の上昇を招く。
【0004】また図10の場合、既存地下構造物の外周に
存在している山留め壁を利用して切梁を架設することが
できるが、切梁が既存地下構造物の解体及び搬出作業の
障害になり、工事が遅延する原因になる。
【0005】この発明は上記背景より、工期の短縮と工
費の低減を図る地下構造物の再構築方法を提案するもの
である。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明では既存地下構造
物の躯体の解体に先立ち、平面上、新規地下構造物の柱
位置に既存地下構造物の躯体を貫通させて芯材を支持層
まで挿入し、その芯材を新規地下構造物の躯体の一部と
して取り込みながら、既存地下構造物の解体と新規地下
構造物の構築を行い、新規地下構造物の完成までの間、
芯材を新規地下構造物を支持する支柱として利用すると
共に、解体前の既存地下構造物のスラブと新規地下構造
物のスラブを切梁として利用することにより、支柱の設
置と、腹起しと切梁の架設を不要にし、仮設工事に要す
る工期を短縮し、工費を低減する。
【0007】芯材を支持層まで挿入した後は、既存地下
構造物の最上層から躯体を解体して搬出する作業と、芯
材を躯体の一部として取り込みながら、新規地下構造物
の最上層から躯体を構築する作業が下層へ向けて繰り返
される。
【0008】芯材が既存地下構造物の解体に先行し、新
規地下構造物の柱位置に既存地下構造物以深の支持層ま
で挿入され、新規地下構造物の躯体の一部として取り込
まれることにより、上層から構築される新規地下構造物
の躯体が芯材に支持されるため、支柱の設置が不要にな
る。
【0009】芯材は新規地下構造物の躯体の構築と共に
その躯体に取り込まれて一体化することにより、既存地
下構造物解体時と新規地下構造物構築時に支柱としての
働きをし、新規地下構造物の完成後には構造材として躯
体の一部となり、新規地下構造物以深の部分は支持杭と
しての働きをする。
【0010】また解体前の既存地下構造物のスラブと新
規地下構造物最上層のスラブが切梁として利用されるこ
とにより腹起しと切梁の架設も不要になり、仮設工事が
新規地下構造物のための型枠の設置のみになるため、仮
設作業が簡略化され、工期の短縮と工費の低減が図られ
る。
【0011】また本発明では芯材が先行して設置されて
いることで、既存地下構造物の解体,搬出と、新規地下
構造物の構築を並行して行うことが可能であり、従来方
法のように解体終了後に新規地下構造物の構築作業を開
始する場合より大幅に工期が短縮される。
【0012】その他、既存地下構造物が敷地境界一杯に
構築されており、外周壁の外周に既存の山留め壁がない
場合には従来、解体作業を実施するための山留め壁を設
置することができないが、本発明では既存地下構造物の
外周壁を貫通させて芯材を打ち込むことによりその外周
壁解体時の自立性を確保できるため、既存の山留め壁が
ない場合にも新たに山留め壁を設置することなく解体作
業を実施できる。
【0013】このため、従来方法では外周壁の外周に山
留め壁がある場合に限り、その山留め壁を新規地下構造
物構築時の山留め壁として利用することができるが、本
発明では既存地下構造物の外周壁を、その外周に山留め
壁がある場合には外周壁と山留め壁を共に新規地下構造
物構築のための山留め壁として利用するため、平面上の
解体範囲を削減でき、工期短縮と工費削減の効果がより
向上する。
【0014】解体範囲の削減により解体により発生する
廃棄物の量も削減される。
【0015】更に従来方法の仮設材である支柱を図10−
(b) のように杭として既存地下構造物以深まで打ち込む
場合には、既存地下構造物以深の地中に障害物が存在す
るときに障害物を排除する必要から工事が遅延するが、
本発明の芯材は躯体を削孔することで躯体を貫通し、支
持層に貫入するため、障害物排除の必要がなく、障害物
の存在により芯材の貫入が影響されることはない。
【0016】
【発明の実施の形態】この発明は図1,図3に示すよう
に新規地下構造物1の柱位置に、芯材3を既存地下構造
物2以深の支持層まで挿入した後、既存地下構造物2の
最上層から躯体を解体して搬出する作業と、芯材3を躯
体の一部として取り込みながら、新規地下構造物1の最
上層から躯体を構築する作業を下層へ向けて繰り返すこ
とで、既存地下構造物2の位置にそれを解体しながら、
新規地下構造物1を構築する方法である。
【0017】芯材3には、自身で既存地下構造物2の躯
体を削孔しながら挿入される場合には鋼管が使用され、
削孔用に用いられるケーシング5とは別に挿入される場
合には鋼管やH形鋼等の鋼材の他、プレキャストコンク
リート部材,もしくは現場打ちコンクリートが使用され
る。前者の場合、芯材3としての鋼管は削孔を行うケー
シング5を兼ねるため、既存地下構造物2の躯体を削孔
しながらその躯体を貫通して支持層まで挿入され、後者
の場合にはケーシング5が既存地下構造物2の躯体を削
孔しながらその躯体を貫通して支持層まで挿入され、削
孔した部分のコンクリート10を排出した後に芯材3が挿
入される。
【0018】芯材3は既存地下構造物2の躯体の解体
と、新規地下構造物1の構築時には新規地下構造物1の
荷重を負担して支持層に支持させる支柱としての役目を
持ち、新規地下構造物1の完成後には新規地下構造物1
以深の部分が支持杭として、新規地下構造物1の柱の内
部を貫通する部分が柱を補強する役目を持つ。
【0019】芯材3は既存地下構造物2の躯体を貫通す
ることによりその躯体に一体化し、新規地下構造物1の
躯体の荷重を負担することから、既存地下構造物2の躯
体の解体は芯材3が貫通している部分の回りの部分に対
して行えばよい。
【0020】図1により作業手順を説明する。図1は図
2に示すように芯材3の挿入位置が既存地下構造物2の
柱,もしくは壁の位置である場合を示す。図1はまた、
既存地下構造物2の外周壁の外周に山留め壁4がある場
合を示すが、山留め壁4がない場合にも同様に施工され
る。
【0021】図1−(a) ,(b) では既存地下構造物2の
最上層の躯体であるスラブが残っている状態を示してい
るが、この既存のスラブの解体前に(b) に示す芯材3の
挿入を先行させるか、スラブの解体を先行させるかは問
われない。図示するように芯材3の挿入を先行させる場
合には、既存のスラブを、芯材3挿入時に後述のボーリ
ングマシン6を載せ、芯材3挿入後にブレーカやドラグ
ショベル等の重機を載せるために利用できる利点があ
る。
【0022】また図面では既存地下構造物2の上に地上
構造物がない状態を示しているが、既存地下構造物2上
に地上構造物がある場合には予めその解体と撤去が行わ
れる。芯材3の挿入方法は後述する。
【0023】芯材3の挿入後、(c) に示すように既存地
下構造物2の躯体の内、新規地下構造物1の躯体として
不要な部分を解体,搬出し、まず新規地下構造物1の最
上層の躯体であるスラブを構築する。引き続いて新規地
下構造物1の外周壁の他、柱,梁及び最上層の下のスラ
ブと、必要な場合には外周壁の内側の耐力壁を構築す
る。
【0024】新規地下構造物1の最上層のスラブを構築
した後から、新規地下構造物1の完成までの、既存地下
構造物2の解体された躯体の搬出は新規地下構造物1の
スラブの一部に形成される開口を通じて行われる。
【0025】図1の場合、芯材3が貫通している既存地
下構造物2の柱,もしくは壁の躯体を斫って解体した後
に、芯材3の回りに新規に配筋してコンクリートを打設
することにより新規地下構造物1の柱や壁等の躯体が構
築される。
【0026】図面では便宜的に1層単位で新規地下構造
物1の躯体を構築する様子を示しているが、施工は全体
的に上層側から下層側へ進行し、施工上、干渉がなけれ
ば新規地下構造物1の外周壁の構築と、その内周側の壁
と梁及び柱の構築が並行して行われる。このとき上記の
通り、新規地下構造物1の躯体の荷重は外周壁から、支
持層8に到達している芯材3に伝達されるため、外周壁
の内周側に支柱を設置することは必要としない。
【0027】続いて上記(c) における、既存地下構造物
2の解体,搬出と新規地下構造物1の躯体構築の作業を
繰り返すことで(d) に示すように最上層より下層の柱,
梁及びスラブを構築する。
【0028】以下(e) に示すように目標の層まで既存地
下構造物2の解体,搬出と新規地下構造物1の躯体構築
の作業を繰り返すことで施工が完了する。
【0029】図3は図4に示すように芯材3の挿入位置
が既存地下構造物2のスラブの部分である場合の施工手
順を示す。この場合も既存地下構造物2の外周の山留め
壁4の有無に関係なく施工される。
【0030】この例では芯材3が既存地下構造物2の壁
や柱に一体化しないため、芯材3を挿入した後、新規地
下構造物1の構築はまず、芯材3が貫通している位置の
柱の構築から開始される。
【0031】この例でも(b) ,(c) に示すように既存地
下構造物2の最上層のスラブの解体前に芯材3を挿入す
る場合には、既存のスラブをボーリングマシン6等の重
機を支持するために利用できる。
【0032】図面では解体後の既存地下構造物2の躯体
搬出の便宜より、(b) ,(c) に示すように芯材3の挿入
後に、既存地下構造物2の外周壁と地下1階部分の床ス
ラブを含めた1層全体の解体を先行させた様子を示して
いるが、芯材3が鉛直材を貫通しない図3の例では新規
地下構造物1の構築に先立ってその荷重を芯材3に負担
させることが必要になるため、既存地下構造物2の地下
1階部分の解体,搬出は新規地下構造物1の柱の構築後
にも、もしくはそれと並行しても行われる。
【0033】(d) に示すように新規地下構造物1の柱の
構築後、既存地下構造物2の躯体の解体,搬出と並行し
て、あるいは図示するように搬出後に新規地下構造物1
の外周壁と梁及びスラブを構築する。
【0034】図示するように既存地下構造物2の外周壁
の外周に山留め壁4がある場合にはその既設の山留め壁
4を既存地下構造物2の躯体の解体時の山留め壁として
利用できるが、山留め壁4がない場合には既存地下構造
物2の外周壁を山留め壁として利用し、新規地下構造物
1の柱の構築後に構築されるスラブや梁を切梁として利
用することで、改めて山留め壁を設置,もしくは打設す
ることなく既存地下構造物2の躯体の解体を行うことが
できる。
【0035】この場合も、新規地下構造物1の最上層の
スラブを構築した後の、既存地下構造物2の躯体の搬出
は新規地下構造物1のスラブの開口を通じて行われる。
【0036】(d) に示すように新規地下構造物1の地下
1階部分の躯体を構築した後は、(d) における作業を地
下2階部分で繰り返すことで(e) ,(f) に示すように新
規地下構造物1の地下2階部分の躯体を構築し、以下、
同様の作業を目標の層まで繰り返すことで(g) に示すよ
うに新規地下構造物1の躯体が完成する。
【0037】ここで、芯材3が図2のように既存地下構
造物2の柱,もしくは壁を貫通して挿入される場合の芯
材3の挿入方法を説明する。前記の通り、芯材3がケー
シング5を兼ねる場合には躯体の削孔と同時に芯材3の
挿入が行われ、ケーシング5を兼ねない場合には芯材3
の挿入に先立って躯体の削孔が行われる。
【0038】躯体の削孔はまず図5に示すように先端に
爪51が付いたケーシング5を鉛直下方へ圧力を加えなが
ら、中心の回りに回転させて支持層8まで到達させるこ
とで、コンクリートの縁を切り、その後、ケーシング5
の内部のコンクリート10を排出することにより行われ
る。
【0039】先端に爪51が付いたケーシング5を図6−
(a) に示すように新規地下構造物1の柱の位置に設置し
た後、ケーシング5をボーリングマシン6により回転さ
せながら圧入させ、(b) 、(c) に示すように一定深度降
下する毎に継ぎ足す作業を繰り返して最下端のケーシン
グ5を支持層8に到達させる。
【0040】その後、(d) に示すようにケーシング5の
内部のコンクリート10中に、先端に爪が付いたロッド7
をケーシング5と同様にボーリングマシン6により回転
させながら圧入させることで、ケーシング5内に存在し
ているコンクリート10を削孔しながら支持層8まで降下
させ、その先端からセメントミルクを吐出して拡底部9
を形成する。
【0041】その後、図7−(a) に示すようにロッド7
を引き抜き、続いて(b) ,(c) に示すようにケーシング
5の内部のコンクリート10を排出する。
【0042】ケーシング(鋼管)5を芯材3としてその
まま使用する場合には図7−(c) の段階で躯体の削孔と
芯材3の挿入は完了するが、ケーシング5とは別に鋼管
等の鋼材やプレキャストコンクリート部材を芯材3とし
て挿入する場合には更に図8−(a) ,(b) に示すように
ケーシング5の内部に芯材3としての鋼材やプレキャス
トコンクリート部材が拡底部9まで挿入される。その
後、(c) ,(d) に示すようにケーシング5を引き抜いて
削孔と芯材3の挿入が完了する。
【0043】芯材3として現場打ちコンクリートを打設
する場合には、図7−(c) の段階でケーシング5内に鉄
筋籠を挿入してコンクリートを打設することにより削孔
と芯材3の挿入が完了する。この場合、ケーシング5は
型枠になるため引き抜かれずに残される。
【0044】芯材3が図4のように既存地下構造物2の
スラブを貫通して挿入される場合の芯材3の挿入方法を
図9により説明する。
【0045】削孔は、柱や壁を貫通する場合と同様に先
端に爪51が付いたケーシング5を(a) に示すようにボー
リングマシン6により回転させながら圧入させ、コンク
リート10の縁を切ることにより行われる。最下層のスラ
ブより上層のスラブにおいては縁が切られたコンクリー
ト10が(b) に示すようにケーシング5がスラブを貫通し
た時点で落下するため排出の必要はない。
【0046】この場合も(b) 〜(d) に示すように一定深
度降下する毎にケーシング5を継ぎ足して最下端のケー
シング5を最下端のスラブまで、あるいは支持層8まで
到達させる。
【0047】その後、(e) に示すようにケーシング5の
内部を通じて先端に爪が付いたロッド7を最下端のスラ
ブまで降下させる。最下端のスラブにおいては縁が切ら
れたコンクリートが落下しないことから、ロッド7もス
ラブを貫通しなければならないため、最下端のスラブの
天端からは(f) に示すようにボーリングマシン6により
ケーシング5とロッド7を回転させながら最下端のスラ
ブ中を圧入させて支持層8まで降下させ、支持層8に到
達したところで(g) に示すようにロッド7の先端からセ
メントミルクを吐出して拡底部9を形成する。
【0048】その後、(h) ,(i) に示すように拡底部9
のセメントミルクの硬化前に更にケーシング5を継ぎ足
して最下端のケーシング5を拡底部9中に挿入し、削孔
と芯材3の挿入が完了する。
【0049】図9の場合もケーシング5を芯材3として
そのまま使用する場合には(i) の段階で躯体の削孔と芯
材3の挿入は完了するが、他の鋼材やプレキャストコン
クリート部材を芯材3として挿入する場合には更にケー
シング5の内部に芯材3が拡底部9まで挿入され、ケー
シング5を引き抜いて削孔と芯材3の挿入が完了する。
【0050】芯材3として現場打ちコンクリートを打設
する場合にはケーシング5内に鉄筋籠を挿入してコンク
リートを打設することにより削孔と芯材3の挿入が完了
する。この場合もケーシング5は引き抜かれずに残され
る。
【0051】
【発明の効果】既存地下構造物の躯体の解体に先立ち、
平面上、新規地下構造物の柱位置に既存地下構造物の躯
体を貫通させて芯材を支持層まで挿入し、その芯材を新
規地下構造物の躯体の一部として取り込みながら、既存
地下構造物の解体と新規地下構造物の構築を行い、新規
地下構造物の完成までの間、芯材を新規地下構造物を支
持する支柱として利用すると共に、解体前の既存地下構
造物のスラブと新規地下構造物のスラブを切梁として利
用するため、仮設部材である支柱の設置と、腹起しと切
梁の架設が不要になり、仮設工事に要する工期が短縮さ
れ、工費が低減される。
【0052】特に芯材が先行して設置されていること
で、既存地下構造物の解体,搬出と、新規地下構造物の
構築を並行して行うことが可能であり、従来方法のよう
に解体終了後に新規地下構造物の構築作業を開始する場
合より大幅に工期が短縮される。
【0053】また既存地下構造物が敷地境界一杯に構築
されており、外周壁の外周に既存の山留め壁がない場合
には、既存地下構造物の外周壁を貫通させて芯材を打ち
込むことによりその外周壁解体時の自立性を確保できる
ため、既存の山留め壁がない場合にも新たに山留め壁を
設置することなく解体作業を実施できる。
【0054】この結果、既存地下構造物の外周壁を、そ
の外周に山留め壁がある場合には外周壁と山留め壁を共
に新規地下構造物構築のための山留め壁として利用する
ため、平面上の解体範囲を削減でき、工期短縮と工費削
減の効果がより向上し、解体範囲の削減により解体によ
り発生する廃棄物の量も削減される。
【0055】更に本発明の芯材は躯体を削孔することで
躯体を貫通し、支持層に貫入するため、障害物排除の必
要がなく、障害物の存在により芯材の貫入が影響される
ことがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】芯材が既存地下構造物の柱,または壁を貫通す
る場合の施工手順を示した立面図である。
【図2】図1の場合の芯材と既存地下構造物の関係を示
した斜視図である。
【図3】芯材が既存地下構造物のスラブを貫通する場合
の施工手順を示した立面図である。
【図4】図3の場合の芯材と既存地下構造物の関係を示
した斜視図である。
【図5】削孔を行う最下端のケーシングを示した斜視図
である。
【図6】ケーシングが既存地下構造物の柱や壁を貫通す
る場合の削孔の手順を示した立面図である。
【図7】図6の次の手順を示した立面図である。
【図8】図7の次の手順を示した立面図である。
【図9】ケーシングが既存地下構造物のスラブを貫通す
る場合の削孔の手順を示した立面図である。
【図10】従来方法の施工手順を示した立面図である。
【符号の説明】
1……新規地下構造物、2……既存地下構造物、3……
芯材、4……山留め壁、5……ケーシング、51……爪、
6……ボーリングマシン、7……ロッド、8……支持
層、9……拡底部、10……コンクリート。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E02D 29/00 - 29/045 E04G 23/08

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 既存の地下構造物の位置にその地下構造
    物を解体しながら、新規に地下構造物を構築する方法で
    あり、新規地下構造物の柱位置に、既存地下構造物の躯
    体を削孔しながら、その躯体を貫通させて芯材を既存地
    下構造物以深の支持層まで挿入した後、既存地下構造物
    の最上層から躯体を解体して搬出する作業と、芯材を躯
    体の一部として取り込みながら、新規地下構造物の最上
    層から躯体を構築する作業を下層へ向けて繰り返し、既
    存地下構造物の解体,搬出と、新規地下構造物の構築を
    完了させる地下構造物の再構築方法。
  2. 【請求項2】 芯材の挿入位置は既存地下構造物の柱,
    もしくは壁の位置である請求項1記載の地下構造物の再
    構築方法。
  3. 【請求項3】 芯材の挿入位置は既存地下構造物のスラ
    ブの位置である請求項1記載の地下構造物の再構築方
    法。
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