JP3281086B2 - セパレーター用ポリオレフィン微孔性多孔膜 - Google Patents

セパレーター用ポリオレフィン微孔性多孔膜

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JP3281086B2 JP2257893A JP2257893A JP3281086B2 JP 3281086 B2 JP3281086 B2 JP 3281086B2 JP 2257893 A JP2257893 A JP 2257893A JP 2257893 A JP2257893 A JP 2257893A JP 3281086 B2 JP3281086 B2 JP 3281086B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電池用セパレーターお
よび電解コンデンサー用セパレーター等に使用され、特
にリチウム電池等の非水溶媒電池に対応するセパレータ
ーとして使用されるポリオレフィン微孔性多孔膜に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】微孔性多孔膜は、各種の分離用膜や、電
池用セパレーター、電解コンデンサー用セパレーター等
に使用されている。特にリチウム電池においては、リチ
ウム金属、リチウムイオン等が用いられているためにプ
ロトン性電解液は使用できない。したがって、電解液溶
媒としては、γ−ブチロラクトン、プロピレンカーボネ
ート、ジメトキシエタンなどの非プロトン性極性有機溶
媒を使用し、また、電解質としては、それらの溶媒に対
して高い溶解性と電離度を有するテトラフルオロホウ酸
または過塩素酸などのリチウム塩を使用している。その
ような理由から、正極と負極との間に配置するセパレー
ターには、上記したような有機溶媒に不溶であり、かつ
電解質や電極活物質に対して安定なポリエチレン、ポリ
プロピレンなどのポリオレフィン系材料を微孔性多孔膜
や不織布に加工したものをセパレーターとして用いる必
要がある。
【0003】さらに、このようなリチウム電池等の非水
溶媒電池用セパレーターには、組立加工性、安全性、お
よび信頼性等の点から、高強度、低電気抵抗、および高
温特性等の性能が要求され、さらには、低コストである
ことが要求される。高強度は、組立加工性に関与するも
ので、強度が高いほど電池を組立る際の生産スピードを
上げることができる。
【0004】低電気抵抗は、上記のような有機溶媒にリ
チウム塩を溶解してなる、いわゆる非プロトン性電解液
系の内部抵抗プロトン性電解液系に比べると一般に高い
ので、この欠点をカバーするために、セパレーターによ
る抵抗の増大を極力抑制するという観点において要求さ
れるものである。高温特性とは、安全性に関与するもの
で、次に挙げるような性能を意味する。すなわち、電池
を外部短絡させた場合の発熱で、電池内が温度上昇した
際、微孔性多孔膜が温度上昇により変形し、該微孔性多
孔膜の孔径が小さくなり、電気抵抗が上昇して、実質的
に溶融無孔化する。この溶融無孔化の温度(無孔化温
度)が低いほど、低温でイオンの透過を阻止することが
可能であり、電池内温度の急激な温度上昇に対応してこ
れを抑制することができる。溶融無孔化した該微孔性多
孔膜は、さらに温度上昇すると樹脂の溶融粘度が低下し
て、特定の温度(膜破れ温度)にて破断し、系が内部短
絡状態となる。
【0005】したがって、低い無孔化温度を有している
ほど、かつ、無孔化温度と膜破れ温度の差が大きいほ
ど、高温特性が良好で安全性の高い電池用セパレーター
になりうると考えられる。例えば、特公昭63−298
91号公報は、重量平均分子量20万〜50万のポリエ
チレンからなる微孔性多孔膜を、圧延および機械方向に
一軸延伸するものを開示するものであるが、該公報にお
いて得られた膜は、高い膜強度および低い無孔化温度を
有している反面、低融点の高密度ポリエチレン単独の組
成であるため膜破れ温度が低く、高温特性が不良で安全
性に問題がある。
【0006】一方、特開昭46−40119号公報およ
び特開平1−113442号公報は、ポリプロピレンか
らなる微孔性多孔膜を開示するものであるが、高強度で
高い膜破れ温度を有している反面、高融点のポリプロピ
レン単独の組成のため無孔化温度が高く、高温特性が不
良で安全性に問題がある。このような高温特性を改良す
るために特開昭63−308866号公報や、特開平2
−77108号公報では、低融点のポリエチレンおよび
高融点のポリプロピレンからなる単膜を積層化すること
により、高強度かつ優れた高温特性を有する微孔性多孔
膜を得る方法が開示されているが、積層のため、セパレ
ーターの電気抵抗が高くなり、高性能電池用セパレータ
ーとしては不向きのものとなる。さらに、特開平2−7
7108号公報では、積層押出という手法をとるため、
製造工程の複雑化および製造コストという点で生産性に
劣るものとなる。
【0007】一方、高い膜破れ温度を達成する技術とし
て、超高分子量ポリオレフィンを使用する方法がある。
特開昭58−5228号公報で開示されているようない
わゆる超高分子量ポリエチレンゲル紡糸を応用した、特
開昭60−242035号公報および特開昭60−25
5107号公報では、超高分子量ポリエチレンからなる
高強度の微孔性多孔膜が開示されているが、超高分子量
ポリエチレンを使用しているため均一組成物を得るため
に時間がかかり、生産性が悪く、また、無孔化温度も充
分に低いとは言えず、安全性に疑問が残る。
【0008】低い無孔化温度および高い膜破れ温度の双
方を満足し、かつ高強度の膜を得る技術としては、超高
分子量ポリエチレンに一部高密度ポリエチレンをブレン
ドする方法があるが、超高分子量ポリエチレンを使用す
るために均一組成物を得るまでに時間がかかり、生産性
に劣る。また、超高分子量ポリエチレンに一部高密度ポ
リエチレンとポリプロピレンをブレンドする方法にして
も、超高分子量ポリエチレンを使用するために均一組成
物を得るために時間がかかり、生産性に劣る。
【0009】一方、超高分子量ポリエチレンを使用せ
ず、ポリエチレンとポリプロピレンのみから高強度の成
形物を得る技術に関しては、ポリエチレンとポリプロピ
レンが分子オーダーで相溶しないため(例えば、ポリマ
ーブレンド<シー・エム・シー社製>)、困難であるこ
とが知られている。しかし、例えば、特開昭50−11
1174号公報のように、ポリエチレンとポリプロピレ
ンからなる成形物を二軸延伸したり、延伸後アニール、
あるいはアニール後延伸することにより、高強度の膜を
得る方法もある。この場合、延伸後アニールを施すため
に、成形物を得るまでに時間がかかり、生産性に劣り、
また、得られた膜は膜破れ温度が低く、安全性に疑問が
ある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記欠点の
ない、すなわち、性能上、高強度、低電気抵抗であり、
安全性および加工性に優れた低コストの単膜のセパレー
ター用ポリオレフィン微孔性多孔膜を提供することを目
的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、高分子量ポリエチレンからなる第1成分1
〜98重量%、高分子量ポリプロピレンからなる第二成
分1〜50重量%およびプロピレン含有量50重量%未
満の高分子量エチレンプロピレン共重合体からなる第三
成分1〜50重量%の混合物からなり、粘度平均分子量
が100万以下の分率が80重量%以上であるセパレー
タ用ポリオレフィン微多孔性多孔膜に関するものであ
る。
【0012】さらには、高分子量ポリエチレン、高分子
量ポリプロピレンおよびプロピレン含有量50重量%未
満の高分子量エチレンプロピレン共重合体の混合物から
なり、系全体の分子量が100万以下の分率が80重量
%以上であることを特徴とする電池セパレーター用ポリ
オレフィン微孔性多孔膜に関するものである。本発明中
のポリエチレンとは、高密度ポリエチレン、低密度ポリ
エチレンおよび線状低密度ポリエチレン等の単独組成物
または混合物のことを言い、ここで、線状低密度ポリエ
チレンとしては、エチレン−1−ブテン共重合体、エチ
レン−1−ヘキセン共重合体、エチレン−1−オクテン
共重合体等が挙げられる。分子量によるポリエチレンの
限定は特になく、分子量の異なるポリエチレンの混合物
であってもよいが、なかでも好ましいのは、高分子量ポ
リエチレンである。また、ポリプロピレンとは、アイソ
タクティックポリプロピレン、アタクティックポリプロ
ピレンおよびポリプロピレンブロック共重合体等の単独
組成物または混合物のことを言い、特に、タクティシテ
ィー95%以上のアイソタクティックポリプロピレンの
単独組成物が好ましい。さらに、高分子量ポリエチレン
および高分子量ポリプロピレンとは、通常の押出、射
出、インフレーション、またはブロー成形に用いられる
ポリエチレンおよびポリプロピレンのことを指すもので
あり、該重合体の粘度平均分子量を70万以下に限定す
るものである。
【0013】本発明において、エチレンプロピレン共重
合体のプロピレン含有量は50重量%未満であり、さら
に、高分子量エチレンプロピレン共重合体とは、粘度平
均分子量70万以下のエチレンプロピレン共重合体のこ
とである。このような高分子量ポリエチレン、高分子量
ポリプロピレンおよび高分子量エチレンプロピレン共重
合体の混合物においては、GPC(ゲルパーミエイショ
ンクロマトグラフィー)測定で分子量が100万以下の
分率は80重量%以上となる。
【0014】本発明のポリエチレン、ポリプロピレンお
よびエチレンプロピレン共重合体からなる混合物は、例
えば、温度上昇溶離分別法により分析できる。温度上昇
溶離分別法とは、混合物を構成する重合体の結晶性、分
岐度および分子量の差異により分別する手法であり、定
量も可能である。また、本発明におけるポリオレフィン
微孔性多孔膜は、膜厚10〜200μm、平均孔径1μ
m以下、気孔率30〜80%、機械方向弾性率3000
kgf/cm2 以上、電気抵抗20Ωcm2 以下、無孔
化温度100〜150℃、膜破れ温度150℃以上、突
き刺し最大荷重400gf以上であることが好ましい。
【0015】本発明におけるポリオレフィン微孔性多孔
膜は、上記三成分、すなわち、ポリエチレン、ポリプロ
ピレンおよびプロピレン含有量50重量%未満のエチレ
ンプロピレン共重合体の混合物からなるものである。上
記三成分を用いると、混練性、延伸性が向上し、また、
該膜が電池用セパレーターとして使用される場合の電解
液に対する耐薬品性、高温特性および加工性に優れたも
のとなる。さらには、該膜が、粘度平均分子量70万以
下の、高分子量ポリエチレン、高分子量ポリプロピレン
およびプロピレン含有量50重量%未満の高分子量エチ
レンプロピレン共重合体の混合物からなる場合、高温特
性および生産性が向上し、望ましい。ここで高温特性に
ついては、低無孔化温度、高膜破れ温度を達成するた
め、融点の異なる少なくとも二種類の重合体、すなわ
ち、低融点のポリエチレンと高融点のポリプロピレンを
混合することが不可欠であることを指す。また、プロピ
レン含有量50重量%以上のエチレンプロピレン共重合
体を混合すると、加工性に劣るポリオレフィン微孔性多
孔膜となる。
【0016】また、本発明のポリオレフィン微孔性多孔
膜においては、系全体の分子量が100万以下の分率が
80重量%以上であることが望ましい。本発明でいうと
ころの分子量100万以下の分率は、GPC(ゲルパー
ミエイションクロマトグラフィー)測定の積分曲線から
求められる。分子量100万以下の分率が80重量%未
満になると超高分子量の成分が増加するため、均一組成
物を得るのに時間がかかり、非生産的であったり、組成
物の不均一性のため、膜厚の均一性不良を生じたり、膜
にピンホールを生じたりして、生産的に不利である。
【0017】したがって、本発明のポリオレフィン微孔
性多孔膜の組成物におけるポリエチレンは、通常の押
出、射出、インフレーションまたはブロー成形に用いら
れる高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、線状低
密度ポリエチレン等の単独組成物または混合物からな
り、実質的に超高分子量ポリエチレンを含まないことが
望ましい。超高分子量ポリエチレンとは、通常、粘度平
均分子量が100万以上のものを言う。また、高分子量
ポリエチレンであっても、通常、その分子量分布に10
0万以上の超高分子量の成分を含んでしまう場合がある
が、本発明の高分子量ポリエチレンは、その成分の占め
る割合が20重量%未満のものをいう。
【0018】本発明のポリオレフィン微孔性多孔膜の機
械方向弾性率は、3000kgf/cm2 以上であるこ
とが望ましい。3000kgf/cm2 未満では、電池
を捲回し組み立てる際に伸びを生じやすく、寸法安定性
に劣り、電池用セパレーターとして使用される場合の組
立加工性に劣る。機械方向弾性率3000kgf/cm
2 以上の微孔性多孔膜を得る手段としては、製膜後に延
伸を施す方法が挙げられ、さらに該延伸工程に圧延工程
が含まれる場合には、さらに高弾性率の微孔性多孔膜が
得られ望ましい。
【0019】また、本発明のポリオレフィン微孔性多孔
膜の気孔率は、30〜80%であることが望ましく、さ
らには40〜70%であることが望ましい。30%未満
になると、特に電池セパレーターとして使用される場合
の電解液含浸性の低下を生じやすく、また、セパレータ
ー自身の電気抵抗が増加するため、電池の内部抵抗の観
点から望ましくない。80%より大きくなると、機械方
向の膜強度に劣り、正負極板間に配置して捲回し組み立
てる際の加工性に劣る。
【0020】本発明のポリオレフィン微孔性多孔膜の膜
厚は、10〜200μmであることが望ましく、さらに
は20〜50μmであると特に望ましい。10μm以下
になると、電池用セパレーターにおいては内部短絡が増
大し、信頼性に欠ける。200μm以上では、セパレー
ター自身の電気抵抗が増加し、また、セパレーター自身
の占有体積の増加のため極板面積が減少し、電池性能の
劣るものとなるため望ましくない。
【0021】本発明のポリオレフィン微孔性多孔膜の電
気抵抗は、20Ωcm2 以下であることが望ましく、さ
らには4Ωcm2 以下であると、電池用セパレーターと
して使用される場合の内部抵抗の観点から特に望まし
い。20Ωcm2 以上では、内部抵抗が大きいため、電
池から有効に電気エネルギーを取り出しにくい。下限は
特に限定されるものではないが、0.5Ωcm2 以上で
あることが好ましい。0.5Ωcm2 以下になると、電
池用セパレーターとして正負極板間に配置して捲回し組
み立てる場合の加工性が不十分となる。
【0022】本発明における膜の高温特性について、無
孔化温度は100〜150℃であることが望ましく、さ
らには100〜140℃であることが望ましい。100
℃未満で膜が無孔化すると、電池セパレーターとしては
使用しにくい。無孔化温度が150℃を越えると、安全
性の点で低温無孔化の機能を充分に有しているとは言え
ず望ましくない。
【0023】また、膜破れ温度については、150℃以
上であることが望ましく、さらには160℃以上である
ことが望ましい。150℃未満であると、高温膜破れに
対する充分な耐久性を有しているとは言えず、安全性の
点で望ましくない。本発明で言うところの平均孔径は、
後述の方法にて求められたもので、1μm以下であるこ
とが望ましく、0.5μm以下であると特に好ましい。
1μm以上では孔径が大きく、特に電池用セパレーター
として使用される場合、微粒子透過防止の性能に劣り、
内部短絡の懸念が生じる。
【0024】本発明においては最大孔径は、特に限定さ
れないが、微孔性多孔膜の孔径均一性の観点から、2μ
m以下であることが好ましい。2μm以上になると、微
粒子透過防止の性能に劣り、また、孔径の均一性が低下
するため、安全性に問題を生じる。本発明の突き刺し最
大荷重は、400gf以上であることが好ましい。40
0gf未満であると、正負極板間に配置して捲回し組み
立てる際に内部短絡を生じやすくなり、安全性の点にお
いて望ましくない。突き刺し最大荷重は、ポリマー分子
の配向性、気孔率、延伸方法などによって、調節でき
る。
【0025】本発明のポリオレフィン微孔性多孔膜は、
例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、プロピレン含
有量50重量%未満のエチレンプロピレン共重合体およ
び液状または固体状有機物を混合し、溶融混練後、押出
成形または圧縮成形し、抽出、乾燥、延伸を施すことに
より得られる。ここで、抽出、延伸工程の順序について
は、なんら限定されるものではない。また、延伸工程に
おいて、少なくとも圧延工程が含まれる場合、膜厚の均
一性が良好になり、また、得られた微孔性多孔膜の機械
方向弾性率がさらに高くなり望ましい。また、二軸延伸
を施すと、突き刺し最大荷重が大きくなり望ましい。
【0026】本発明で言うところの液状または固体状有
機物とは、流動パラフィン、パラフィンワックス、プロ
セスオイル等の鉱油、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジ
−n−ブチル、フタル酸ジシクロヘキシル等のフタル酸
エステル類、セバシン酸ジ−n−ブチル等のセバシン酸
エステル、リン酸トリ−n−ブチル等のリン酸エステル
を指す。
【0027】圧延工程とは、表面温度60〜160℃の
範囲内より選ばれた所定の温度で、圧延ロールによって
施される。抽出工程とは、樹脂の貧溶媒または非溶媒で
あり、かつ液状または固体状有機物の良溶媒である抽出
溶媒中に、好ましくは20〜90℃にて浸漬し、シート
状成形物より液状または固体状有機物を除去する操作を
指す。
【0028】抽出溶媒としては、メタノール、エタノー
ル、イソプロパノール等のアルコール類、アセトン、メ
チルエチルケトン等のケトン類、テトラヒドロフラン等
のエーテル類、ノルマルヘキサン、シクロヘキサン等の
飽和炭化水素類、1,1,1−トリクロロエタン等のハ
ロゲン化炭化水素類等の有機溶媒が挙げられる。延伸工
程とは、シート状成形物を所望の膜厚に伸ばす手段を指
す。特に延伸機を使用する場合は、延伸温度80〜14
0℃の範囲内より選ばれた所定の条件で、シートを機械
方向(一軸方向)または二軸方向に引き伸ばすことで、
所望の膜厚に調整された微孔性多孔膜が得られる。
【0029】
【実施例】以下、本発明について、実施例を挙げて更に
詳細に説明するが、本発明は実施例に特に限定されるも
のではない。尚、実施例における測定方法および評価方
法は次の通りである。 (1)膜厚 ダイヤルゲージ(最小目盛り:1μm)を使用した。 (2)気孔率 次式より算出した。
【0030】 計算式:気孔率=空孔容積÷膜全容積×100 空孔容積=膜全容積−膜重量÷樹脂密度 (3)機械方向弾性率 ASTM−D−882に準拠し、インストロン型引張試
験機にて測定した。 (4)平均孔径 ASTM−F−316−80に準拠し、エタノールを使
用して評価した。尚、測定圧力の上限は、10kgf/
cm2 とした。 (5)最大孔径 ASTM−E−128−61に準拠し、エタノール中で
のバブルポイントより算出した。 (6)電気抵抗 安藤電気製AG−4311型LCRメーターにて測定し
た。
【0031】 電解液:炭酸プロピレン 50体積% ジメトキシエタン 50体積% 過塩素酸リチウム1mol/dm2 条 件:白金黒電極 極板間距離 3mm 極板面積 0.785cm2 交 流 1kHz 組 立:図1に記載 (7)メルトインデックス 特に断わりが無い場合は、ASTM−D−1238に準
拠するものとする。 (8)粘度平均分子量(Mv) 溶剤(デカリン)を使用し、測定温度135℃における
固有粘度〔η〕を測定し、次式より算出した。
【0032】計算式:〔η〕=6.2×10-4Mv0.7
(Chiangの式) (9)高温特性 6cm×6cmの膜サンプルを準備し熱変形しないよう
に四隅を固定して、所定温度に設定されたギヤーオーブ
ン中に30分間静置した後、速やかにギヤーオーブンか
ら取り出し、空冷して得た熱処理サンプルの中央部の電
気抵抗を測定した。所定の設定温度において、得られた
熱処理サンプルの電気抵抗値より、無孔化温度および膜
破れ温度を評価した。 (10)系全体における分子量100万以下の分率 GPC測定の積分曲線から求めた。
【0033】GPC(ゲルパーミエイションクロマトグ
ラフィー)測定 機器:WATERS 150−GPC 温度:140℃ 溶媒:1,2,4−トリクロロベンゼン 濃度:0.05%(インジェクション量:500マイク
ロリットル) カラム:Shodex GPC AT−807/S 1
本 Tosoh TSK−GEL GMH6 −HT 2本 溶解条件:160℃、2.5時間 キャリブレーションカーブ:ポリスチレンの標準試料を
測定し、全系についてポリエチレン換算定数(0.4
8)を適用し、3次で計算。
【0034】 全系の分子量:ポリエチレン相当分子量により算出し
た。 (11)エチレンプロピレン共重合体のプロピレン含有
量 IR測定により、730cm-1の吸収ピークの強度比よ
り求めた。 IR(赤外分光光度法)測定 機器:JASCO FT/IR−5300 計算式:C=100−k×log10(I0 /I1 )×Γ
730 /D C:プロピレン含有量(重量%) k:定数(k=0.286) I0 :バックグラウンドの透過光強度 I1 :730cm-1における透過光強度 Γ730 :730cm-1の吸収ピークにおける半値幅(c
-1) D:試料の厚み(mm) (12)突き刺し最大荷重 カトーテック(株)社製圧縮試験機KES−G5を使用
して突き刺し試験を行った。測定により得られた荷重変
位曲線より最大荷重を読み取り、突き刺し最大荷重とし
た。
【0035】 針形状:スチール製 直径 1mm 曲率半径 0.5mm 試料台形状:直径11mmの円形穴を有する平板にて固
定 条件:荷重感度 50gf/V 低速度変位 2mm/s 温度 25℃ 湿度 60%
【0036】
【実施例1】メルトインデックス(測定荷重5kg、1
90℃)0.25g/10min、粘度平均分子量30
万の高密度ポリエチレン32重量%、メルトインデック
ス0.5g/10min、粘度平均分子量40万のポリプ
ロピレン4重量%、およびメルトインデックス0.8g
/10min、粘度平均分子量27万のエチレンプロピ
レン共重合体4重量%の混合物に、粘度75.8cSt
(37.8℃)の流動パラフィン60重量%を添加し、
ブラベンダープラスチコーダーに供給して、200℃で
15分間混練した。次いで、プレス機にかけ、厚さ30
0μmのシート状の原膜を得た。該膜を95℃の圧延ロ
ールにて厚さ200μmに圧延した後、1,1,1−ト
リクロロエタン中に20分間浸漬し、流動パラフィンを
抽出除去して、乾燥し、圧延膜を得た。更に、該膜を、
岩本製作所(株)社製二軸試験延伸機にて、温度120
℃、速度3000%/minの条件下、幅拘束して機械
方向にのみ2.2倍延伸し、微孔性多孔膜を得た。
【0037】以上のようにして得られた膜は、表1に記
載の性能を有し、高強度かつ低電気抵抗であった。ま
た、表2に記載の通り、良好な高温特性を示した。ま
た、得られた膜の分子量測定をGPC測定により行った
ところ、図2のようなチャートが得られ、系全体の分子
量が100万以下の分率は、95重量%であった。
【0038】また、使用したエチレンプロピレン共重合
体のプロピレン含有量測定をIR(赤外分光光度法)測
定により行ったところ、プロピレン含有量は23重量%
であった。
【0039】
【実施例2】エチレンプロピレン共重合体として、メル
トインデックス3.6g/10min、粘度平均分子量
19万の重合体を使用した以外は、実施例1と同様にし
て、微孔性多孔膜を得た。以上のようにして得られた膜
は、表1に記載の性能を有し、高強度かつ低電気抵抗で
あった。
【0040】また、得られた膜の分子量測定をGPC測
定により行ったところ、系全体の分子量が100万以下
の分率は、95重量%であった。また、使用したエチレ
ンプロピレン共重合体のプロピレン含有量測定をIR
(赤外分光光度法)測定により行ったところ、プロピレ
ン含有量は22重量%であった。
【0041】
【実施例3】機械方向にのみ3倍延伸した以外は、実施
例1と同様にして、微孔性多孔膜を得た。以上のように
して得られた膜は、表1に記載の性能を有し、高強度か
つ低電気抵抗であった。また、得られた膜の分子量測定
をGPC測定により行ったところ、系全体の分子量が1
00万以下の分率は、95重量%であった。
【0042】
【実施例4】実施例1に記載の高密度ポリエチレン、ポ
リプロピレン、エチレンプロピレン共重合体および流動
パラフィン、各24、3、3、70重量%を混合し、3
0m/mφ二軸押出機に650m/m幅Tダイを取り付
けた製膜装置に供給して、厚さ320μmのシート状の
原膜を得た。該膜を、95℃の圧延ロールにて厚さ15
0μmに圧延した後、1,1,1−トリクロロエタン中
に20分間浸漬し、流動パラフィンを抽出除去して、乾
燥し、圧延膜を得た。更に、該膜を、岩本製作所(株)
社製二軸延伸試験機にて、温度120℃、速度300%
/minの条件下、幅方向に拘束して機械方向にのみ
4.5倍延伸し、微孔性多孔膜を得た。
【0043】以上のようにして得られた膜は、表1に記
載の性能を有し、高強度、低電気抵抗、かつ小孔径であ
った。また、得られた膜の分子量測定をGPC測定によ
り行ったところ、系全体の分子量が100万以下の分率
は、95重量%であった。
【0044】
【比較例1】実施例1に記載の高密度ポリエチレン、ポ
リプロピレンおよび流動パラフィンを、各32、4、6
0重量%に加えて、メルトインデックス8g/10mi
nのエチレンプロピレン共重合体4重量%を使用した以
外は、実施例1と同様にして、微孔性多孔膜を得た。
【0045】以上のようにして得られた膜は、表1に記
載の通り、低強度であり、電池セパレーターとして捲回
する際の組立加工性の点において好ましくない。また、
使用したエチレンプロピレン共重合体のプロピレン含有
量測定をIR(赤外分光光度法)測定により行ったとこ
ろ、プロピレン含有量は98重量%であった。
【0046】
【比較例2】実施例1に記載の高密度ポリエチレン、ポ
リプロピレンおよび流動パラフィン、各16、24、6
0重量%を使用した以外は、実施例1と同様にして微孔
性多孔膜を得た。以上のようにして得られた膜は、脆く
破断しやすく、圧延および延伸が不可能であったため、
諸物性を測定するに至らなかった。
【0047】
【比較例3】実施例1に記載の高密度ポリエチレン、エ
チレンプロピレン共重合体および流動パラフィン、各1
6、24、60重量%を使用した以外は、実施例1と同
様にして、微孔性多孔膜を得た。以上のようにして得ら
れた膜は、表2に記載の通り、低い無孔化温度を示した
が、膜破れ温度も低く、電池セパレーターとして使用す
るには、安全性の点で問題がある。
【0048】
【比較例4】実施例1に記載のポリプロピレン、エチレ
ンプロピレン共重合体および流動パラフィン、各16、
24、60重量%を使用した以外は、実施例1と同様に
して微孔性多孔膜を得た。以上のようにして得られた膜
は、表2に記載の通り、無孔化温度が高く、電池セパレ
ーターとして使用するには、安全性の点で問題がある。
【0049】
【比較例5】実施例1に記載の高密度ポリエチレン、ポ
リプロピレン、エチレンプロピレン共重合体および流動
パラフィンを、各12、24、4、60重量%使用した
以外は、実施例1と同様にして、微孔性多孔膜を得た。
以上のようにして得られた膜は、脆く破断しやすく、圧
延および延伸が不可能であったため、諸物性を測定する
に至らなかった。
【0050】
【比較例6】実施例1に記載の高密度ポリエチレン、ポ
リプロピレン、エチレンプロピレン共重合体および流動
パラフィンを、各12、4、24、60重量%使用した
以外は、実施例1と同様にして、微孔性多孔膜を得た。
以上のようにして得られた膜は、表1に記載の通り、機
械方向弾性率が低く低強度であり、電池セパレーターと
して使用する際の組立加工性に欠けるものであった。
【0051】
【実施例5】実施例1に記載の高密度ポリエチレン、ポ
リプロピレン、エチレンプロピレン共重合体および流動
パラフィン、各28、4、4、60重量%に加えて、メ
ルトインデックス0.5g/10min、粘度平均分子
量8万の高密度ポリエチレン4重量%を使用した以外
は、実施例1と同様にして多孔膜を得た。
【0052】以上のようにして得られた膜は、表1に記
載の性能を有し、高強度かつ低電気抵抗であった。ま
た、表2に記載の通り、良好な高温特性を示し、特に低
い無孔化温度を有していた。また、得られた膜の分子量
測定をGPC測定により行ったところ、系全体の分子量
が100万以下の分率は、96重量%であった。
【0053】
【実施例6】実施例1に記載の高密度ポリエチレン、ポ
リプロピレン、エチレンプロピレン共重合体および流動
パラフィン、各24、4、4、60重量%に加えて、メ
ルトインデックス45g/10min、粘度平均分子量
13万の低密度ポリエチレン8重量%を使用した以外
は、実施例1と同様にして、微孔性多孔膜を得た。
【0054】以上のようにして得られた膜は、表1に記
載の性能を有し、高強度かつ低電気抵抗であった。ま
た、表2に記載の通り、良好な高温特性を示し、特に低
い無孔化温度を有していた。また、得られた膜の分子量
測定をGPC測定により行ったところ、系全体の分子量
が100万以下の分率は、96重量%であった。
【0055】
【実施例7】実施例1に記載の高密度ポリエチレン、ポ
リプロピレン、エチレンプロピレン共重合体および流動
パラフィン、各24、4、4、60重量%に加えて、メ
ルトインデックス0.9g/10min、粘度平均分子
量11万の線状低密度ポリエチレン8重量%を使用した
以外は、実施例1と同様にして、微孔性多孔膜を得た。
【0056】以上のようにして得られた膜は、表1に記
載の性能を有し、高強度かつ低電気抵抗であった。ま
た、表2に記載の通り、良好な高温特性を示し、特に低
い無孔化温度を有していた。また、得られた膜の分子量
測定をGPC測定により行ったところ、系全体の分子量
が100万以下の分率は、96重量%であった。
【0057】
【実施例8】実施例1に記載の高密度ポリエチレン、ポ
リプロピレン、エチレンプロピレン共重合体および流動
パラフィン、各8、4、4、60重量%に加えて、粘度
平均分子量300万の超高分子量ポリエチレン24重量
%を使用した以外は、実施例1と同様にして、微孔性多
孔膜を得た。
【0058】以上のようにして得られた膜は、表2に記
載の通り、処理温度160℃にて、膜破れを生じた。
尚、得られた膜の分子量測定をGPC測定により行った
ところ、系全体の分子量が100万以下の分率は、71
重量%であった。
【0059】
【比較例7】実施例8に記載の超高分子量ポリエチレ
ン、ポリプロピレンおよび流動パラフィン、各32、
8、60重量%を使用した以外は、実施例1と同様にし
て、微孔性多孔膜を得た。以上のようにして得られた膜
は、脆く破断しやすく、圧延および延伸が不可能であっ
たため、諸物性を測定するに至らなかった。
【0060】尚、得られた膜の分子量測定をGPC測定
により行ったところ、系全体の分子量が100万以下の
分率は、50重量%であった。
【0061】
【実施例9】実施例1に記載の高密度ポリエチレン、ポ
リプロピレン、エチレンプロピレン共重合体および流動
パラフィン、各32、4、4、60重量%を混合し、3
0m/mφ二軸押出機に650m/m幅Tダイを取り付
けた製膜装置に供給して、厚さ400μmのシート状の
原膜を得た。該膜を、95℃の圧延ロールにて厚さ65
μmに圧延した後、1,1,1−トリクロロエタン中に
20分間浸漬し、流動パラフィンを抽出除去し、圧延膜
を得た。更に、該膜を岩本製作所(株)社製二軸延伸試
験機にて、温度120℃、速度1000%/minの条
件下で、機械方向に1.4倍、続いて幅方向に1.3倍
逐次二軸延伸し、微孔性多孔膜を得た。
【0062】以上のようにして得られた膜は、表1に記
載の性能を有し、高強度、低電気抵抗かつ小孔径であっ
た。また、該膜の突き刺し最大荷重の測定を突き刺し試
験により行ったところ、415gfであった。これよ
り、該膜は突き刺し変形に対する高い抵抗力を有してい
るため、電池セパレーターとして使用される場合の安全
性の点においても好ましい。
【0063】また、得られた膜の分子量測定をGPC測
定により行ったところ、系全体の分子量が100万以下
の分率は、95重量%であった。
【0064】
【表1】
【0065】
【表2】
【0066】
【発明の効果】本発明の電池セパレーター用ポリオレフ
ィン微孔性多孔膜によれば、高弾性率かつ低電気抵抗の
特性を有し、該膜を製造する際の生産性、加工性の点に
おいても優れ、なおかつ、低無孔化温度で高膜破れ温度
なる高温特性を有しているため、安全性の点でも信頼で
きる電池用セパレーターとして適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の微孔性多孔膜の電気抵抗測定における
組立の概略図。
【図2】実施例1において得られた微孔性多孔膜のGP
C測定結果のチャート。
【符号の説明】
1 電極 2 テフロンパッキン 3 膜 4 外径2cm、内径1cm、厚み1mmのテフロンパ
ッキン 5 電極

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高分子量ポリエチレンからなる第1成分
    1〜98重量%、高分子量ポリプロピレンからなる第二
    成分1〜50重量%およびプロピレン含有量50重量%
    未満の高分子量エチレンプロピレン共重合体からなる第
    三成分1〜50重量%の混合物からなるセパレータ用ポ
    リオレフィン微多孔性多孔膜。
  2. 【請求項2】 粘度平均分子量が100万以下の分率が
    80重量%以上である請求項1記載のセパレータ用ポリ
    オレフィン微多孔性多孔膜。
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