JP3280666B2 - デンプン処理方法 - Google Patents

デンプン処理方法

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    • B29C—SHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
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Description

【発明の詳細な説明】 デンプン処理方法 本発明は、押出または射出成形によるデンプンの処理
方法に関するものである、より詳しくは押出成形による
熱可塑性デンプン製品の製造方法に関するものである。
押出成形におけるデンプンの加工は、長年来知られて
おり、そして種々の態様の方法を記載している文献、例
えばCereal Chemistry 54（３）:436−443がある。押出
機において、デンプンを高温下に剪断作用に付し、デン
プン顆粒の糊化およびデンプン分子のある程度から分解
を行う。
近年、デンプンを射出成形して成形されたデンプン製
品とする方法の文献、例えばヨーロッパ特許第118240号
明細書が出現してきた。ヨーロッパ特許第118240号明細
書に記載された方法は、（ａ）デンプンおよび水からな
る組成物を組成物の重量に基づいて５〜30重量％の含水
量で保持し、そこでこの組成物を高圧下で加熱して溶融
物を形成し、（ｂ）更に該溶融物を分子的に分散された
形態に加熱および可塑化し、（ｃ）５〜30重量％の含水
量を保持しつつ、可塑化された溶融物を成形体に射出成
形し、（ｄ）該成形体を冷却し、そして（ｅ）成形物品
を取り出すことを含んでなる。この方法は、射出成形装
置中で行うのが適当である。
ヨーロッパ特許第118240号明細書に記載の方法に使用
されるデンプンは、デンプンが化学的に変性されていな
いことを条件に幅広い市販形態、例えばメイズ、小麦、
バレイショ、米またはタピオカデンプンの形態から選択
できる。この方法による生成物の熱機械学的性質は、そ
の含水量に強く依存すると言わねばならず、この下限
は、240℃の最大加工温度より決定され、そしてこの温
度はデンプンの分解を避けなければならない場合には越
えることができない。上限については、最終生成物の粘
着性および可撓性により規定される。天然のデンプンが
約12重量％ないし20重量％の水の平衡量を一般に含有し
ているので、未処理デンプンの使用は、組成物中のデン
プン以外の物質の量に応じて、水を更に添加する必要な
くヨーロッパ特許第118240号明細書に規定された５〜30
重量％の範囲内となるだろう。しかしながら、本明細書
等は、この方法の出発原料が、８重量％未満、特に５重
量％未満の水しか含有しない、いわゆるスーパードライ
デンプンである場合には、改良された清澄性の製品が得
られるということを見出した。清澄生成物の製造はフィ
ルム製造には特に重要である。
本発明は、デンプン−含有組成物を押出成形して例え
ば射出成形、圧縮成形またはフィルム押出成形により熱
可塑性プラスチックとして更に加工するためのペレット
を製造する方法並びにデンプン−含有組成物を射出成形
機内で加工して引き続いて直接射出成形する方法に適用
可能である。
従って、本発明によると、ダイを通してデンプン−含
有組成物を押出成形する押出機にまたはデンプン−含有
組成物を型に射出する射出成形機に該組成物を供給する
ことによってデンプン−含有組成物を押出成形または射
出成形する方法は、実質的に透明が生成物が、 （ａ） 使用するデンプンがデンプンに基づいて８重量
％未満の水を含有し、 （ｂ） 押出機または射出成形機のバレルにおけるデン
プンの含水率がデンプンの５〜20重量％、好ましくは７
〜15重量％の範囲となるように調整され、そして （ｃ） 該組成物が押出機または射出成形機のバレルか
ら離れる直前に組成物から水を除去し、ダイを通過する
および／または型に入る組成物の含水率をデンプンの３
重量％未満とする。
ことを条件に製造されることを特徴としている。
本明細書は射出成形機にも等しく適用されるが便宜
上、本発明を押出機に関して本明細書の残りの部分で説
明する。
好ましくは、押出機に供給するデンプンは、５重量％
未満の水を含有し、そして好適には２〜３重量％の水を
含有する。この量の水を含有するデンプンは、防爆乾燥
機中でのデンプンの機械的乾燥により工業的に作成さ
れ、そしてポリエチレンとのブレンドで生成物が便利に
使用されることを見出した。
押出機バレル中のデンプンの含水率は、場合により水
を添加することによって達成できる。水はデンプンを押
出機に供給する直前にデンプンに添加することができる
か、または水は押出機自身に直接供給できる。デンプン
を押出機に導入する非常に前に水をデンプンに添加しな
いことが重要であり、さもないとスーパードライデンプ
ンの便利な効果が失われる。この理由のため、水を押出
機バレルに直接導入するのが好ましい。水を添加してデ
ンプンに基づいて20重量％以上の水を含有する組成物と
することもできるが、これは不必要であり、そして本発
明方法の段階（ｃ）でより多くの水を除去することにな
る。
押出機バレルの末端に配置された出口に適用された真
空手段によりデンプンが押出機から離れる直前に水をデ
ンプンから除去するのが好ましい。押出機を離れる際の
デンプンの含水率は、デンプンの１重量％未満であるこ
とが好ましい。
本明細書等は生成物の不透明度がデンプンのアミロー
ス含有率が増加するに従って増加することを見出したの
でアミロース含有率が少ない方が好ましいが、本発明の
方法に使用するデンプンは、入手可能ないかなるデンプ
ンからも選択できる。レギュラーメイズデンプン（約25
％アミロース）が本発明方法の非常に好適な素材であ
る。
押出機において保持される温度は、100〜200℃の範囲
であることができるが、デンプンの最少分解が望ましい
ので、温度が130ないし150℃であることが好ましい。
本発明に従って押出されるデンプンは、押出生成物が
必要とされる目的に依存してその他の物質を含むことが
できる。デンプン用の可塑剤、例えばポリエチレングリ
コール、グリセロール、ソルビトール、エリスリトー
ル、プロピレングリコール、ペンタエリスリトールまた
はグリセロールエステルを供給することが一般に好まし
い。脂質または金属ステアレート等の潤滑剤が存在して
もよい。
可塑剤は通常、デンプンに基づいて0.1ないし50重量
％、好ましくは５ないし30重量％の量で使用され、そし
て潤滑剤は、デンプンに基づいて0.01ないし10重量％の
量で使用される。その他の可能な添加剤として、流動改
質剤、帯電防止剤および安定剤が挙げられる。
本発明を以下の実施例により説明する。
実施例 使用した押出機は、デンプン用の供給入口ホッパー、
デンプン入口近傍の水の押出機への入口、棒状で成形物
を押し出すための出口ダイおよび真空を適用できる出口
ダイの直ぐ近くのポートが付されていた。
押出機に供給するデンプンは、デンプンに基づいて2.
6重量％の水およびデンプンに基づいて30重量％のグリ
セロールを含有していた。押出バレル中の混合物中の水
の量がデンプンに基づいて10重量％となるように水を押
出機に添加した。真空を出口ダイの近傍のポートに適用
し、そして押出ダイを離れる生成物がデンプンに基づい
て0.8重量％の水を含有するように水を混合物から除去
した。押出成形された生成物は、固く、脆い透明な棒で
ありこのものは熱可塑性であった。スーパードライデン
プンを押出機への水の添加なしに使用した場合、押出機
は直ちに動かなくなりそして未ゲル化白色粉末で閉塞さ
れることを見出した。約12重量％の水を含有する通常の
デンプンを素材として使用した場合、押出生成物は不透
明であった。
スムーズエンドウ豆デンプン（34％アミロース）およ
び高アミロースメイズデンプン（50％アミロース）を使
用して上記方法が上首尾に繰り返される。しかしなが
ら、高アミロースエンドウ豆デンプン（74％アミロー
ス）からの生成物は透明であったが未ゲル化デンプンの
白色粒子を含有することを見出した。
グリセロールを当量のエリスリトール、ソルビトー
ル、1,4−ブタンジオールおよびペンタエリスリトール
で各々置き換えた場合にも、申し分のない押出生成物が
製造された。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 ＦＩ Ｃ０８Ｌ 3:00 Ｃ０８Ｌ 3:00 (72)発明者 コッホ・ヘルムート ベルギー国、ベー―3080 テルヒューレ ン、ヤッハトラン、25 (56)参考文献 特開 昭52−12936（ＪＰ，Ａ) 特開 昭61−254602（ＪＰ，Ａ) 特開 昭59−196335（ＪＰ，Ａ) 特表 昭60−501645（ＪＰ，Ａ) 特表 平３−505232（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) B29C 47/00 B29C 45/00 C08J 3/00 C08B 30/06

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】ダイを通してデンプン含有組成物を押出成
    形する押出機にまたはデンプン含有組成物を型に射出す
    る射出成形機に該組成物を供給することによってデンプ
    ン含有組成物を押出成形または射出成形する方法におい
    て、 実質的に透明な生成物が、 （ａ） 使用するデンプンがデンプンに基づいて５重量
    ％未満、好ましくは２ないし３重量％の水を含有し、 （ｂ） 押出機または射出成形機のバレルにおけるデン
    プンの含水率がデンプンの５〜20重量％の範囲となるよ
    うに調節され、そして （ｃ） 該組成物が押出機または射出成形機のバレルか
    ら離れる直前に組成物から水を除去し、ダイを通過する
    および／または型に入る組成物の含水率をデンプンの３
    重量％未満とすることを条件に製造されることを特徴と
    する、上記方法。
  2. 【請求項２】段階（ｂ）における含水率がデンプンの７
    ないし15重量％であることを特徴とする請求の範囲第１
    項に記載の方法。
  3. 【請求項３】水を直接押出機または射出成形機に供給す
    ることによって段階（ｂ）で水を調節する請求の範囲第
    １項または第２項に記載の方法。
  4. 【請求項４】段階（ｃ）において押出機または射出成形
    機のバレルを離れる組成物の含水率がデンプンの１重量
    ％未満であることを特徴とする請求の範囲第１項ないし
    第３項のいずれか一つに記載の方法。
  5. 【請求項５】デンプン用可塑剤が存在する請求の範囲第
    １項ないし第４項のいずれか一つに記載の方法。
  6. 【請求項６】可塑剤がポリエチレングリコール、グリセ
    ロール、ソルビトール、エリスリトール、プロピレング
    リコール、ペンタエリスリトールまたはグリセロールエ
    ステルであることを特徴とする請求の範囲第５項に記載
    の方法。
  7. 【請求項７】可塑剤の量がデンプンの0.1ないし50重量
    ％であることを特徴とする請求の範囲第５項または第６
    項に記載の方法。
  8. 【請求項８】脂質または金属ステアレート等の潤滑剤が
    存在することを特徴とする請求の範囲第１項ないし第７
    項のいずれか一つに記載の方法。
  9. 【請求項９】潤滑剤の量がデンプンの0.01ないし10重量
    ％であることを特徴とする請求の範囲第８項に記載の方
    法。
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