JP2002371187A - 生分解性プラスチック成形品の製造方法 - Google Patents

生分解性プラスチック成形品の製造方法

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JP2002371187A
JP2002371187A JP2001179980A JP2001179980A JP2002371187A JP 2002371187 A JP2002371187 A JP 2002371187A JP 2001179980 A JP2001179980 A JP 2001179980A JP 2001179980 A JP2001179980 A JP 2001179980A JP 2002371187 A JP2002371187 A JP 2002371187A
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biodegradable plastic
mixed
corn starch
producing
vegetable food
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Yoshio Inoue
義夫 井上
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SANMEITO KK
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SANMEITO KK
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    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C48/00Extrusion moulding, i.e. expressing the moulding material through a die or nozzle which imparts the desired form; Apparatus therefor
    • B29C48/25Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C48/36Means for plasticising or homogenising the moulding material or forcing it through the nozzle or die
    • B29C48/395Means for plasticising or homogenising the moulding material or forcing it through the nozzle or die using screws surrounded by a cooperating barrel, e.g. single screw extruders
    • B29C48/40Means for plasticising or homogenising the moulding material or forcing it through the nozzle or die using screws surrounded by a cooperating barrel, e.g. single screw extruders using two or more parallel screws or at least two parallel non-intermeshing screws, e.g. twin screw extruders

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 生分解性プラスチック及び産業廃棄物の植物
性食物残滓を原料とし、コストが低く、成形性に優れた
生分解性プラスチックの製造方法を提供する。 【解決手段】 本発明の植物性食物残滓を含有する生分
解性プラスチック成形品の製造方法は、(1)植物性食物
残滓を熱風乾燥することにより含水率が13%以下及び平
均粒径が30μm以下の乾燥粉末を作製し、(2)乾燥粉末と
コーンスターチを、重量比(乾燥粉末/コーンスター
チ)を95/5〜8/2の割合で混練し、(3)混練したも
のを押出成形機に投入して円柱状の混合ペレットを作製
し、(4)混合ペレットと生分解性プラスチックを、重量
比(混合ペレット/生分解性プラスチック)を51/49〜
35/65の割合で混合し、(5)さらに炭酸カルシウムを加
えて混合した後成形機内に投入して、特定形状に成形す
ることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は生分解性プラスチッ
クと植物性食物残滓の混合材を原料とする生分解性プラ
スチック成形品の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来成形技術を利用して製造された石油
由来のプラスチック製品は、成形性、コスト、強度等の
点から高く評価され様々な分野で幅広く使用されてい
る。しかし、石油由来のプラスチック製品は廃棄処理に
問題を有しており、焼却又は埋め立て処理時にダイオキ
シンをはじめとする有害ガスが発生する等、環境を汚染
することが危惧されている。このため廃棄後環境中で水
と二酸化炭素に分解し、環境を汚染することがない生分
解性プラスチックが注目されている。しかしながら、生
分解性プラスチックは原料コストが高く、成形性に劣る
という問題を有し普及に至っていない。特に成形性につ
いては、生分解性プラスチックの流動性が悪いことか
ら、1mm以下の厚さに成形する技術がまだ確立されてい
ない。
【0003】また食品加工業界においては、豆腐製造時
に発生するおから、コーヒーの搾り滓、小麦の精製時に
発生するすそこ、籾米の精製時に発生する籾米の外皮で
ある籾殻、あるいはとうもろこし製粉工程で発生すると
うもろこしデンプン滓等が近年大量に発生している。こ
れらは一部は食品や肥料として使用されているが廃棄さ
れる量が多く、また含水率が高いため腐敗等の問題があ
り、再利用が進んでいない。このため上記プラスチック
製品同様に処理問題が発生している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的
は、生分解性プラスチック及び産業廃棄物の植物性食物
残滓を原料とし、コストが低く、成形性に優れた生分解
性プラスチック成形品の製造方法を提供することであ
る。
【0005】
【課題を解決する手段】上記目的に鑑み鋭意研究の結
果、本発明者は、生分解性プラスチックに植物性食物残
滓及び炭酸カルシウムを混合することにより、プラスチ
ックの流動性が促進し、成形性が向上すること、及び植
物性食物残滓として脱脂大豆を用いることによりプラス
チックの引っ張り強度が向上し、フィルムが得られるこ
とを発見し、本発明に想到した。
【0006】すなわち本発明の植物性食物残滓を含有す
る生分解性プラスチック成形品の製造方法は、(1)前記
植物性食物残滓を熱風乾燥することにより含水率が13%
以下及び平均粒径が30μm以下の乾燥粉末を作製し、(2)
前記乾燥粉末とコーンスターチを、重量比(乾燥粉末/
コーンスターチ)を95/5〜8/2の割合で混練し、
(3)前記混練したものを押出成形機に投入して円柱状の
混合ペレットを作製し、(4)前記混合ペレットと生分解
性プラスチックを、重量比(混合ペレット/生分解性プ
ラスチック)を51/49〜35/65の割合で混合し、(5)さ
らに炭酸カルシウムを加えて混合した後成形機内に投入
して、特定形状に成形することを特徴とする。
【0007】前記植物性食物残滓は、おから、とうもろ
こしデンプン滓、コーヒー滓、すそこ及び籾殻からなる
群から選ばれた少なくとも1種であるのが好ましい。ま
た前記生分解性プラスチックはポリ乳酸であるのが好ま
しい。さらに前記炭酸カルシウムの添加量は、前記生分
解性プラスチック及び前記混合ペレットの全量に対し、
5〜15重量%であるのが好ましい。
【0008】本発明の脱脂大豆を含有する生分解性プラ
スチック成形品の製造方法は、(1)前記脱脂大豆を熱風
乾燥することにより含水率が13%以下及び平均粒径が30
μm以下の乾燥粉末を作製し、(2)前記乾燥粉末とコーン
スターチを、重量比(乾燥粉末/コーンスターチ)を95
/5〜8/2の割合で混練し、(3)前記混練したものを
押出成形機に投入して円柱状の混合ペレットを作製し、
(4)前記混合ペレットと生分解性プラスチックを、重量
比(混合ペレット/生分解性プラスチック)を51/49〜
35/65の割合で混合した後成形機に投入してフィルムに
成形することを特徴とする。
【0009】フィルムに成形するには、前記生分解性プ
ラスチックはポリブチレンサクシネート又はポリブチレ
ンサクシネート・アジペートが好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】[1] 植物性食物残滓 植物性食物残滓として豆腐工場から排出されるおから、
脱脂大豆、とうもろこし製粉工程で生ずるとうもろこし
デンプン滓、コーヒー豆の搾り滓、小麦の精製時に発生
するすそこ、及び籾米の精製時に発生する籾米外皮の籾
殻等を用いるのが好ましい。これらを単独で用いても良
く、また2種以上を混合して用いても良い。上記植物性
食物残滓は主に繊維からなるが、タンパク質や脂質もわ
ずかながら含まれている。
【0011】フィルムを作製するには、植物性食物残滓
として脱脂大豆を用いるのが特に好ましい。脱脂大豆
は、大豆を蒸さずに直接搾るため、同じ大豆を原料とす
るおからとは製法及び成分が異なる。したがって、おか
ら、とうもろこしデンプン滓等他の植物性食物残滓に比
し粘性が高く、プラスチックの引っ張り強度が増大する
ためフィルムを好適に作製することができる。
【0012】[2] 混合ペレットの作製 (1) 乾燥粉末の作製 植物性食物残滓は一般に含水率が高く、例えばおからは
70〜90%の水分を含有している。植物性食物残滓の乾燥
が不十分であると成形品にカビが発生するなどの不都合
を生じる。このため含水率が好ましくは13%以下、より
好ましくは5〜10%になるまで均一に乾燥するのが好ま
しい。また粉末を均一な微粒子にすることにより、乾燥
を容易にするとともにプラスチック成形品の表面を滑ら
かにする効果をもたらす。このため乾燥粉末の平均粒径
は30μm以下が好ましく、10〜30μmがより好ましい。
【0013】乾燥方法は、単に加熱するのでは効率が悪
く、温度を上げ過ぎると焦げを生じ品質が低下する。こ
のため乾燥炉内に熱風を吹き込みながら撹拌を行い均一
に乾燥するのが好ましい。図1に乾燥工程を模式的に示
す。乾燥装置は乾燥炉2と、送風管4を介して乾燥炉2
に連通する熱風機3とからなる。乾燥炉2の入口部には
ホッパ1を具備する搬送装置5が取付けられており、出
口部には排出管6を介してサイクロン7が連通してい
る。サイクロン7の低部は冷却ホッパ8に連通してお
り、冷却ホッパ8はさらに回収器9に連通している。
【0014】湿潤原料(植物性食物残滓)をホッパ1に
投入し、搬送装置5を介して乾燥炉2内に送給する。熱
風機3から送風管4を通して400〜420℃の熱風を乾燥炉
2内に送入し、同時に乾燥炉2内ではパドルスクリュー
により原料を撹拌する。このように撹拌しながら熱風を
吹きこむことにより、原料を焦がさずに均一に乾燥する
ことができる。乾燥した粉末は排出管6を通してサイク
ロン7に送り遠心分離する。分離した乾燥粉末を冷却ホ
ッパ8に送り冷却した後、回収器9から回収する。かか
る乾燥工程により植物性食物残滓は、含水率が13%以
下、平均粒子径が30μm以下の均質な乾燥粉末として得
ることができる。さらに必要であれば粉砕機にかけて粒
径を整えることができる。
【0015】(2) 混練 生分解性プラスチックと植物性食物残滓の混合を良くす
るために、植物性食物残滓の乾燥粉末を一旦ペレットに
成形する。先ず上記乾燥粉末に繋ぎ材としてコーンスタ
ーチを加え、市販の混合機を用いて混練する。この際乾
燥粉末とコーンスターチの重量比(乾燥粉末/コーンス
ターチ)を95/5〜8/2の割合で混練するのが好まし
い。コーンスターチの割合が少ないとペレットが崩れや
すく、多過ぎるとプラスチックの強度が低下する。
【0016】(3) 押出成形 次にコーンスターチと植物性食物残滓の混合物を市販の
押出成形機のホッパから投入する。押出成形機内で温度
60〜75℃、圧力20kg、撹拌速度300rpmにすることにより
約2分間加熱溶融させ、ダイス入口から押出す。これを
カッターで所定の長さに切断した後、温風等で乾燥して
円柱状の混合ペレットを作製する。ペレットの大きさは
生分解性プラスチックとの混合を良くするため、直径1.
3〜1.6mm、長さ8〜10mmにするのが好ましい。
【0017】[3] 生分解性プラスチック 本発明に用いる生分解性プラスチックは、微生物産生系
(ポリ-β-ヒドロキシ酪酸、ポリヒドロキシブチレート
/バリレート共重合体等)、化学合成系(ポリカプロラ
クトン、ポリブチレンサクシネート、ポリエチレンサク
シネート、ポリ乳酸、ポリビニルアルコール等)、天然
物利用系(酢酸セルロース、変性デンプン等)を好まし
く用いることができる。中でも炭酸カルシウムを添加す
る成形品を作製するには、ポリ乳酸を用いるのが特に好
ましく、フィルムを作製するには、ポリブチレンサクシ
ネート又はポリブチレンサクシネート・アジペートを用
いるのが特に好ましい。
【0018】[4] 成形品の作製 プラスチックの成形方法は、射出成形法、押出し成形
法、エアーブロー成形法、インフレーション法、カレン
ダー法等の公知の方法を目的に応じて適宜使用可能であ
る。これらの中で本発明の炭酸カルシウムを添加する成
形品の製造方法に対しては、特に射出成形法が好まし
い。一方植物性食物残滓として脱脂大豆を用いるフィル
ムの製造方法に対しては、特にインフレーション法が好
ましい。以下に(1)射出成形法と(2)インフレーション法
に分けて説明する。
【0019】(1) 射出成形法 射出成形法により成形品を作製する場合は、予め上記植
物性食物残滓から得た混合ペレットと生分解性プラスチ
ックを重量比(混合ペレット/生分解性プラスチック)
を51/49〜35/65の割合で混合し、さらに炭酸カルシウ
ムを加えて混合して混合原料を得る。混合ペレットが少
ないとプラスチックの流動性が低下し、多過ぎると成形
品の強度が低下する。混合ペレット及び生分解性プラス
チックの比重は、混合を良くするため共に0.7〜0.9の範
囲にあるのが好ましい。
【0020】混合ペレットを加えると、植物性食物残滓
が有する油脂成分によりプラスチックの流動性がある程
度促進するが、さらに炭酸カルシウムを加えることによ
り流動性が一層促進して厚さ1mm以下の射出成形が可能
になる。炭酸カルシウムの添加量は、生分解性プラスチ
ック及び混合ペレットの全量に対し5〜15重量%が好ま
しく、7〜12重量%がより好ましい。添加量が5重量%
未満では流動性が十分でなく、15重量%を超えるとプラ
スチックの重量が増大するとともに成形品の表面が粗く
なる。
【0021】上記混合原料に炭酸カルシウムを添加する
ことにより、プラスチックの流動性が向上するため、高
速射出成形を用いる必要がなく、通常の射出成形によっ
ても容易に成形を行うことができる。また炭酸カルシウ
ムを添加することにより、成形品の生分解性を促進する
という他の効果が得られる。この効果により廃棄後にお
ける環境への影響をより低減させることが可能である。
【0022】以下に射出成形工程について詳細に説明す
る。図2に市販のインラインスクリュー式プラスチック
射出成形機を模式的に示す。射出成形機11は、混合機13
と、ホッパ15と、加熱シリンダー17と、金型19と、温度
調整器21等からなる。加熱シリンダ17の上には、加熱用
に4個のヒータ23(H-3、H-2、H-1、H-N)が配置されて
いる。H-3は、金型19のキャビティ(図示しない)のゲ
ートから最も遠くに位置し、H-2、H-1、H-Nの順にゲー
ト(図示しない)に近づくように配置する。温度調整器
21は、金型の冷却及び加熱用に設けられたものである。
また、スクリューの背圧力を調整するために、スクリュ
ーの背圧調整バルブ(図示しない)が設けられている。
【0023】射出成形機11の混合機13の中に、上記混合
ペレットX、生分解性プラスチックY及び炭酸カルシウム
Zを投入する。混合ペレットXと生分解性プラスチックY
は比重がほぼ同じ範囲にあるため、混合機で十分に混合
されて均質な混合物を得る。得られた混合物をホッパ15
を通して、さらにヒータ23によって加熱されたシリンダ
17内に送給する。加熱シリンダ17の内部では、スクリュ
ーの回転により、混合物は可塑化して溶融体となり、ス
クリューの先端部に蓄積する。溶融体の蓄積圧力によっ
てスクリューが一定距離後退した後、逆に前進に転じて
プランジャーとして働き、溶融体をノズルからゲートに
向かって射出する。射出した溶融体を金型19のキャビテ
ィ中で一定時間保持し、固化した成形品を金型19から取
り出す。
【0024】(2) インフレーション法 インフレーション法によりフィルムを作製する場合は、
予め上記脱脂大豆から得た混合ペレットと生分解性プラ
スチックを、重量比(混合ペレット/生分解性プラスチ
ック)を51/49〜35/65の割合で混合して混合原料を得
る。脱脂大豆を用いた混合ペレットは粘性が高く、プラ
スチックの引っ張り強度が増大するためフィルム成形に
特に好適である。混合ペレットの割合が少ないとプラス
チックの流動性及び引っ張り強度が低下し、フィルムに
成形することができない。混合ペレットの割合が多過ぎ
ると相対的にプラスチック含量が低下し、フィルムの表
面が粗くなる。混合ペレット及び生分解性プラスチック
の比重は、混合を良くするため共に0.7〜0.9の範囲にあ
るのが好ましい。
【0025】フィルムに成形する場合には、上記混合原
料に炭酸カルシウムを添加しなくて良いが、炭酸カルシ
ウムを添加した場合であっても好適にフィルムを作製す
ることができる。
【0026】次にインフレーション法によりフィルムを
成形する工程を、図4を参照して説明する。上記混合原
料をホッパ41から押出し機42に投入する。押出し機42に
はスクリュー43が軸線方向に延在し、ギア減速機44を介
した電動機によって回転する。スクリュー43の回転によ
り投入された粉状の混合原料をスクリューの溝にそって
輸送するとともに、装置の外面に備えられたバンドヒー
タ45により漸次溶融する。スクリューは混合原料を溶融
押出し、一定の割合でダイに送る。スクリューは大別し
て3区分され、原料投入部近くの送り部分は温度が低く
原料粉末は固体の状態であり、次の溶融圧縮部分では混
合原料は徐々に固体から溶融に移行する。最後の先端部
分ではほとんどの原料が溶融状態になる。
【0027】押出機の先端にインフレーションダイ46を
設け、インフレーションダイ46より出た溶融チューブの
内部に空気を送り込んで、徐々に所定の幅のフィルムに
膨張させる。空気圧で膨張したフィルムをエアリング
(空気冷却)47により冷却固定し、ニップロール48に挟
み引き取る。フィルムの厚さは引き取り方向の引っ張り
による伸びと横方向の膨張による伸びにより決定され
る。
【0028】
【実施例】本発明を以下の実施例によりさらに詳細に説
明するが、本発明はそれらに限定されるものではない。
【0029】実施例1 植物性食物残滓としておからを用い、図1に示すように
熱風機3により入口温度が420℃の熱風を乾燥炉2内に
送り、パドルスクリューにより回転数144回転/分でお
からを撹拌しながら加熱乾燥した。得られた乾燥おから
は、含水率が8%、平均粒径が約25μmであった。次に
乾燥おから90kg及び繋ぎ材としてコーンスターチ10kgを
ホッパから二軸押出成形機に投入し、92℃の出口温度
で、スクリュー回転数を170回転/分で加熱、混練し
た。次に600kg/時の押出し速度で出口部から吐出さ
せ、カッターで長さ8〜10mmに切断し、これを200℃の
温風で乾燥して混合ペレットを得た。
【0030】生分解性プラスチックとして、ポリ乳酸系
生分解性プラスチック(商品名「ラクティ」#9000シリ
ーズ、株式会社島津製作所製)50kg及び上記混合ペレッ
ト50kgを混合機に加えて混合した。次に炭酸カルシウム
10kgを加え、さらに混合機で混合した。得られた混合原
料110kgを図2に示すようにインラインスクリュー式射
出成形機(能力:170トン、東芝機械株式会社製)11に
投入した。射出成形条件を表1に示す。射出した溶融体
をキャビティ中に保持し、固化した成形品(小銭入れ)
を金型19から取り出した。図3に示すように成形品30は
肉厚が0.7mm、縦方向が約18cm、横方向が約8cm、高さ
が約3cmであった。
【0031】植物性食物残滓と炭酸カルシウムを加えた
生分解性プラスチックは流動性が高く、射出成形により
厚さ1mm以下の成形品を作製することができた。また得
られた成形品はガス溜まりを原因とするふくれ、くも
り、われ等がなく、表面は木目が細かく滑らかであっ
た。
【0032】
【表1】 取出し時間(秒):射出後金型から成形品を取り出すま
での時間
【0033】実施例2 植物性食物残滓として脱脂大豆を用いた以外、実施例1
と同様にして混合ペレットを作製した。次に生分解性プ
ラスチックとして、ポリブチレンサクシネート(商品名
「ビオノーレ」(#1000シリーズ)、昭和高分子株式会
社製)50kg及び上記混合ペレット50kgを混合機に加えて
混合した。次に得られた混合原料100kgを図4に示すよ
うに押出し機のホッパ41に投入し、押出し機42の外面に
備えられたバンドヒータ45により130℃に加熱して混合
原料を漸次溶融した。押出し機42の先端部の温度を90℃
にして、スクリュー43により混合原料を溶融押出し、イ
ンフレーションダイ46により空気を送り込んでフィルム
状に膨張させた。膨張させたフィルムを空気冷却した
後、引き取り機により引き取った。幅1400mm、厚さ20μ
mのフィルムを得た。
【0034】比較例1 射出成形機11に投入する前の混合原料から炭酸カルシウ
ムを除いた以外は、実施例1と同様にして射出成形品
(小銭入れ)を作製した。成形品は肉厚が2〜3mm、縦
方向が約18cm、横方向が約8cm、高さが約3cmであっ
た。
【0035】比較例1では実施例1に比べプラスチック
の流動性が足りないため、成形品の厚さを1mm以下にす
ることはできなかった。
【0036】
【発明の効果】上記の通り、本発明の生分解性プラスチ
ックの製造方法は、生分解性プラスチックに植物性食物
残滓とともに炭酸カルシウムを添加するため、プラスチ
ックの流動性が促進し精密な成形が可能である。また植
物性食物残滓として脱脂大豆を用いた場合は、プラスチ
ックの引っ張り強度が増大するため、優れたフィルム成
形性を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 植物性食物残滓の乾燥工程を示す模式図であ
る。
【図2】 本発明の製造方法を実施するときに使用する
射出成形機の模式図である。
【図3】 本発明の実施例で製造した成形品(小銭入
れ)の斜視図である。
【図4】 本発明の製造方法を実施するときに使用する
インフレーション成形法の工程を示す模式図である。
【符号の説明】
1,15,41・・・ホッパ 2・・・乾燥炉 3・・・熱風機 4・・・送風管 5・・・搬送装置 6・・・排出管 7・・・サイクロン 8・・・冷却ホッパ 9・・・回収容器 11・・・射出成形機 13・・・混合機 17・・・加熱シリンダ 19・・・金型 21・・・温度調整器 23・・・ヒータ 30・・・成形品 42・・・押出し機 43・・・スクリュー 44・・・ギア減速機 45・・・バンドヒータ 46・・・インフレーションダイ 47・・・エアリング 48・・・ニップロール
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29C 47/00 B29C 47/00 C08J 5/00 CFD C08J 5/00 CFD 5/18 5/18 C08K 3/26 C08K 3/26 C08L 3/00 C08L 3/00 67/02 67/02 67/04 67/04 101/00 101/00 101/16 ZBP 101/16 ZBP // B29K 67:00 B29K 67:00 105:16 105:16 509:04 509:04 Fターム(参考) 4F071 AA01 AA08 AA43 AA44X AA70 AA74 AB21 AE17 AF52 AH04 AH05 BA01 BB05 BB06 BC01 BC07 4F201 AA24 AB16 AG01 AR12 AR20 BA01 BC01 BC12 BC15 BC17 BC19 BD04 BD05 BK02 BK13 BN01 BN24 BQ08 BR02 BR21 4F206 AA24 AB16 AR12 AR20 JA07 JF01 JL02 4F207 AA24 AB16 AG01 AR12 AR20 KA01 KA17 KA19 KE06 KF01 KF02 KW41 4J002 AB04X AD00X AH00X CF03W CF18W DE236 FD016 GG00

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 植物性食物残滓を含有する生分解性プラ
    スチック成形品の製造方法であって、(1)前記植物性食
    物残滓を熱風乾燥することにより含水率が13%以下及び
    平均粒径が30μm以下の乾燥粉末を作製し、(2)前記乾燥
    粉末とコーンスターチを、重量比(乾燥粉末/コーンス
    ターチ)を95/5〜8/2の割合で混練し、(3)前記混
    練したものを押出成形機に投入して円柱状の混合ペレッ
    トを作製し、(4)前記混合ペレットと生分解性プラスチ
    ックを、重量比(混合ペレット/生分解性プラスチッ
    ク)を51/49〜35/65の割合で混合し、(5)さらに炭酸
    カルシウムを加えて混合した後成形機内に投入して、特
    定形状に成形することを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の生分解性プラスチック
    成形品の製造方法において、前記植物性食物残滓は、お
    から、とうもろこしデンプン滓、コーヒー滓、すそこ及
    び籾殻からなる群から選ばれた少なくとも1種であるこ
    とを特徴とする方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の生分解性プラス
    チック成形品の製造方法において、前記生分解性プラス
    チックがポリ乳酸であることを特徴とする方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3に記載の生分解性プラスチ
    ック成形品の製造方法において、前記炭酸カルシウムの
    添加量は、前記生分解性プラスチック及び前記混合ペレ
    ットの全量に対し、5〜15重量%であることを特徴とす
    る方法。
  5. 【請求項5】 脱脂大豆を含有する生分解性プラスチッ
    ク成形品の製造方法であって、(1)前記脱脂大豆を熱風
    乾燥することにより含水率が13%以下及び平均粒径が30
    μm以下の乾燥粉末を作製し、(2)前記乾燥粉末とコーン
    スターチを、重量比(乾燥粉末/コーンスターチ)を95
    /5〜8/2の割合で混練し、(3)前記混練したものを
    押出成形機に投入して円柱状の混合ペレットを作製し、
    (4)前記混合ペレットと生分解性プラスチックを、重量
    比(混合ペレット/生分解性プラスチック)を51/49〜
    35/65の割合で混合した後成形機内に投入してフィルム
    に成形する方法。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の生分解性プラスチック
    成形品の製造方法において、前記生分解性プラスチック
    がポリブチレンサクシネート又はポリブチレンサクシネ
    ート・アジペートであることを特徴とする方法。
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