JP3279367B2 - 脱墨剤 - Google Patents
脱墨剤Info
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- JP3279367B2 JP3279367B2 JP34164092A JP34164092A JP3279367B2 JP 3279367 B2 JP3279367 B2 JP 3279367B2 JP 34164092 A JP34164092 A JP 34164092A JP 34164092 A JP34164092 A JP 34164092A JP 3279367 B2 JP3279367 B2 JP 3279367B2
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- acid
- fatty acid
- hydroxy fatty
- condensate
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- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02W—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
- Y02W30/00—Technologies for solid waste management
- Y02W30/50—Reuse, recycling or recovery technologies
- Y02W30/64—Paper recycling
Landscapes
- Paper (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は脱墨剤に関するものであ
る。さらに詳しくはフローテーション法により新聞、雑
誌等の古紙を再生する際に用いて、白色度が高く、残イ
ンキ性の少ない脱墨パルプを得ることのできる脱墨剤に
関する。
る。さらに詳しくはフローテーション法により新聞、雑
誌等の古紙を再生する際に用いて、白色度が高く、残イ
ンキ性の少ない脱墨パルプを得ることのできる脱墨剤に
関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】近年、
紙の原料となる樹木の乱採は、森林を破壊し、炭酸ガス
の増加、地球の温暖化等に影響するといわれ、地球規模
のエコロジー問題へ発展している。これにともない新
聞、雑誌等古紙を資源として見直し利用する古紙再生の
重要性が増している。古紙の再生方法は、古紙をパルプ
とインキ成分に分離する分離工程、及び分離したインキ
成分がパルプに付着するのを防ぐ除去工程とからなって
いる。通常分離工程では、古紙を脱墨剤、苛性ソーダ、
過酸化水素等と共にパルパーに仕込み、60〜70℃で
熱処理を行い、インキ成分を水中に分散している。また
インキ成分の分離工程は、系内に空気を吹き込み、気泡
を発生させ分散しているインキ成分を気泡に吸着させて
浮上させ系外に除去するフローテーション法により行っ
ている。脱墨剤はインキ成分を除去し白色度の高い再生
古紙を得るために用いる。
紙の原料となる樹木の乱採は、森林を破壊し、炭酸ガス
の増加、地球の温暖化等に影響するといわれ、地球規模
のエコロジー問題へ発展している。これにともない新
聞、雑誌等古紙を資源として見直し利用する古紙再生の
重要性が増している。古紙の再生方法は、古紙をパルプ
とインキ成分に分離する分離工程、及び分離したインキ
成分がパルプに付着するのを防ぐ除去工程とからなって
いる。通常分離工程では、古紙を脱墨剤、苛性ソーダ、
過酸化水素等と共にパルパーに仕込み、60〜70℃で
熱処理を行い、インキ成分を水中に分散している。また
インキ成分の分離工程は、系内に空気を吹き込み、気泡
を発生させ分散しているインキ成分を気泡に吸着させて
浮上させ系外に除去するフローテーション法により行っ
ている。脱墨剤はインキ成分を除去し白色度の高い再生
古紙を得るために用いる。
【0003】通常、脱墨剤としては、アルキルベンゼン
スルホネート、アルキルサルフェート、n−オレフィン
スルホネート、ジアルキルスルホサクシネート、高級脂
肪酸塩等の陰イオン性界面活性剤、高級アルコールエチ
レンオキサイド付加物、アルキルフェノールエチレンオ
キサイド付加物、脂肪酸エチレンオキサイド付加物、脂
肪酸アミドエチレンオキサイド付加物、ポリプロピレン
グリコールエチレンオキサイド付加物、油脂のエチレン
オキサイド付加物、高級アルコールエチレンオキサイド
・プロピレンオキサイド(ブロック又はランダム)付加
物等の非イオン性界面活性剤等、あるいはこれらに特定
の有機もしくは無機ビルダー及び有機溶剤等を配合した
ものが用いられているが、分散しているインキ成分の除
去が不十分であった。
スルホネート、アルキルサルフェート、n−オレフィン
スルホネート、ジアルキルスルホサクシネート、高級脂
肪酸塩等の陰イオン性界面活性剤、高級アルコールエチ
レンオキサイド付加物、アルキルフェノールエチレンオ
キサイド付加物、脂肪酸エチレンオキサイド付加物、脂
肪酸アミドエチレンオキサイド付加物、ポリプロピレン
グリコールエチレンオキサイド付加物、油脂のエチレン
オキサイド付加物、高級アルコールエチレンオキサイド
・プロピレンオキサイド(ブロック又はランダム)付加
物等の非イオン性界面活性剤等、あるいはこれらに特定
の有機もしくは無機ビルダー及び有機溶剤等を配合した
ものが用いられているが、分散しているインキ成分の除
去が不十分であった。
【0004】さらにこれらの性能を改良するものとし
て、高級脂肪酸あるいはその塩に他の処理剤を併用する
方法、例えばエトキシサルフェート(特開昭59−14
9394号、同60−239587号)、エトキシカル
ボン酸(特開昭59−15590号)、エトキシレート
とエトキシサルフェート(特開昭59−30978
号)、ポリオキシエチレンアルキルスルホン酸とアルキ
ルホスフェート(特開昭60−173195号)、カル
ボン酸エトキシレート(特開昭62−243862号)
を各々併用して古紙再生用脱墨剤に用いることが報告さ
れているが、いずれもインキの離脱力、離脱インキの凝
集力及び白色度において十分でなく、これらより性能の
高い脱墨剤が求められている。また、リシノール酸及び
/又はそのオリゴマーを同目的に用いることが報告(特
開平2−22147号)されているが、これは水に対す
る親水性が高く、カルシウム塩の形成が遅く、従って離
脱後のインキの凝集性が遅く、工程に時間を要する等の
問題がある。
て、高級脂肪酸あるいはその塩に他の処理剤を併用する
方法、例えばエトキシサルフェート(特開昭59−14
9394号、同60−239587号)、エトキシカル
ボン酸(特開昭59−15590号)、エトキシレート
とエトキシサルフェート(特開昭59−30978
号)、ポリオキシエチレンアルキルスルホン酸とアルキ
ルホスフェート(特開昭60−173195号)、カル
ボン酸エトキシレート(特開昭62−243862号)
を各々併用して古紙再生用脱墨剤に用いることが報告さ
れているが、いずれもインキの離脱力、離脱インキの凝
集力及び白色度において十分でなく、これらより性能の
高い脱墨剤が求められている。また、リシノール酸及び
/又はそのオリゴマーを同目的に用いることが報告(特
開平2−22147号)されているが、これは水に対す
る親水性が高く、カルシウム塩の形成が遅く、従って離
脱後のインキの凝集性が遅く、工程に時間を要する等の
問題がある。
【0005】そこで本発明者等は、上記の問題点を解決
し、古紙からのインキの離脱力に優れ、更にフローテー
ション工程では離脱したインキの凝集力が大きく、白色
度の高い再生古紙を得ることができる脱墨剤の開発に鋭
意研究を重ねた結果、不飽和脂肪酸の二重結合を酸化し
てヒドロキシル基を導入して得られるヒドロキシ脂肪酸
の特定の誘導体を脱墨剤として用いるとインキの凝集浮
上力が良く、水中に分散したインキ成分を速やかに凝集
することができることを見出し、本発明に到達したもの
である。
し、古紙からのインキの離脱力に優れ、更にフローテー
ション工程では離脱したインキの凝集力が大きく、白色
度の高い再生古紙を得ることができる脱墨剤の開発に鋭
意研究を重ねた結果、不飽和脂肪酸の二重結合を酸化し
てヒドロキシル基を導入して得られるヒドロキシ脂肪酸
の特定の誘導体を脱墨剤として用いるとインキの凝集浮
上力が良く、水中に分散したインキ成分を速やかに凝集
することができることを見出し、本発明に到達したもの
である。
【0006】
【課題を解決するための手段】即ち本発明の脱墨剤は、
不飽和脂肪酸の二重結合を酸化してヒドロキシル基を導
入して得られるヒドロキシ脂肪酸を、縮合反応して得た
中和価70〜150KOHmg/g、水酸基価60〜1
90KOHmg/gの縮合物、又はそのアルカリ金属塩
もしくはアミン塩を用いることを特徴とする。また本発
明の脱墨剤は、不飽和脂肪酸の二重結合を酸化してヒド
ロキシル基を導入して得られるヒドロキシ脂肪酸と、リ
シノール酸とを縮合反応して得た中和価60〜160K
OHmg/g、水酸基価60〜190KOHmg/gの
縮合物、又はそのアルカリ金属塩もしくはアミン塩を用
いるものであっても良い。
不飽和脂肪酸の二重結合を酸化してヒドロキシル基を導
入して得られるヒドロキシ脂肪酸を、縮合反応して得た
中和価70〜150KOHmg/g、水酸基価60〜1
90KOHmg/gの縮合物、又はそのアルカリ金属塩
もしくはアミン塩を用いることを特徴とする。また本発
明の脱墨剤は、不飽和脂肪酸の二重結合を酸化してヒド
ロキシル基を導入して得られるヒドロキシ脂肪酸と、リ
シノール酸とを縮合反応して得た中和価60〜160K
OHmg/g、水酸基価60〜190KOHmg/gの
縮合物、又はそのアルカリ金属塩もしくはアミン塩を用
いるものであっても良い。
【0007】本発明に用いるヒドロキシ脂肪酸とは、不
飽和脂肪酸を原料とし、その不飽和結合を酸化してヒド
ロキシル基を導入して得られるヒドロキシ脂肪酸を示
し、例えば不飽和脂肪酸に過酢酸、過酸化水素等の過酸
化物を純分でその10〜30重量%添加し、蟻酸、酢
酸、燐酸、硫酸等の触媒の存在下、40〜80℃で1〜
5時間反応することにより、不飽和脂肪酸の不飽和結合
部分をエポキシ化し、さらにエポキシ基が水和されてヒ
ドロキシル基を導入することができる。反応終了後、反
応混合物から触媒、過剰の過酸化物を水洗して除去し、
50〜120℃程度で減圧下に脱水してヒドロキシ脂肪
酸が得られる。
飽和脂肪酸を原料とし、その不飽和結合を酸化してヒド
ロキシル基を導入して得られるヒドロキシ脂肪酸を示
し、例えば不飽和脂肪酸に過酢酸、過酸化水素等の過酸
化物を純分でその10〜30重量%添加し、蟻酸、酢
酸、燐酸、硫酸等の触媒の存在下、40〜80℃で1〜
5時間反応することにより、不飽和脂肪酸の不飽和結合
部分をエポキシ化し、さらにエポキシ基が水和されてヒ
ドロキシル基を導入することができる。反応終了後、反
応混合物から触媒、過剰の過酸化物を水洗して除去し、
50〜120℃程度で減圧下に脱水してヒドロキシ脂肪
酸が得られる。
【0008】ここに用いる不飽和脂肪酸としては、ラウ
ロレイン酸、ミリストレイン酸、ゾーマリン酸、オレイ
ン酸、エライジン酸、リノール酸、リノレイン酸、リシ
ノール酸、アラキドン酸、エイコサペンタエン酸、エル
カ酸等が挙げられ、これらの不飽和脂肪酸は、単独又は
2種以上を混合して用いることができる。またこれらの
不飽和脂肪酸として、大豆油、オリーブ油、トール油、
ラード、チキン油、ヒマシ油、綿実油、糠油、ナタネ
油、魚油、パーム油等の動植物油を常法に従い、分解後
濃縮して得られる脂肪酸を用いることができ、不飽和脂
肪酸を少なくとも70重量%以上含有する脂肪酸を用い
ることが好ましい。
ロレイン酸、ミリストレイン酸、ゾーマリン酸、オレイ
ン酸、エライジン酸、リノール酸、リノレイン酸、リシ
ノール酸、アラキドン酸、エイコサペンタエン酸、エル
カ酸等が挙げられ、これらの不飽和脂肪酸は、単独又は
2種以上を混合して用いることができる。またこれらの
不飽和脂肪酸として、大豆油、オリーブ油、トール油、
ラード、チキン油、ヒマシ油、綿実油、糠油、ナタネ
油、魚油、パーム油等の動植物油を常法に従い、分解後
濃縮して得られる脂肪酸を用いることができ、不飽和脂
肪酸を少なくとも70重量%以上含有する脂肪酸を用い
ることが好ましい。
【0009】本発明に用いるヒドロキシ脂肪酸の縮合物
は、前記ヒドロキシ脂肪酸を、窒素ガス等の不活性ガス
の気流下、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、燐酸、
硫酸等の触媒の存在下、または不存在下に100〜20
0℃で30分〜8時間加熱し、脱水縮合反応を行って得
ることができる。得られるヒドロキシ脂肪酸の縮合物は
中和価70〜150KOHmg/g、水酸基価60〜1
90KOHmg/gのものが作業性の良い粘度と良好な
水溶性及び性能を有するので好ましく、縮合物の中和価
が70KOHmg/g未満のものは水に不溶性となり好
ましくない。各価を有するヒドロキシ脂肪酸の縮合物
は、脱水縮合反応中、中和価、水酸基価の変化を追跡
し、各価がこの範囲になったら反応を停止して得られ
る。得られるヒドロキシ脂肪酸の縮合物は、そのままま
たは、そのアルカリ金属塩もしくはアミン塩を脱墨剤と
して用いることができる。アルカリ金属塩、アミン塩は
ヒドロキシ脂肪酸の縮合物をアルカリ金属の水酸化物及
び/又はアミン化合物により、常法に従い中和すること
により得られる。ここに用いるアルカリ金属の水酸化物
としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が、ま
たアミン化合物としてはアンモニア、トリエチルアミ
ン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリ
エタノールアミン等が挙げられる。
は、前記ヒドロキシ脂肪酸を、窒素ガス等の不活性ガス
の気流下、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、燐酸、
硫酸等の触媒の存在下、または不存在下に100〜20
0℃で30分〜8時間加熱し、脱水縮合反応を行って得
ることができる。得られるヒドロキシ脂肪酸の縮合物は
中和価70〜150KOHmg/g、水酸基価60〜1
90KOHmg/gのものが作業性の良い粘度と良好な
水溶性及び性能を有するので好ましく、縮合物の中和価
が70KOHmg/g未満のものは水に不溶性となり好
ましくない。各価を有するヒドロキシ脂肪酸の縮合物
は、脱水縮合反応中、中和価、水酸基価の変化を追跡
し、各価がこの範囲になったら反応を停止して得られ
る。得られるヒドロキシ脂肪酸の縮合物は、そのままま
たは、そのアルカリ金属塩もしくはアミン塩を脱墨剤と
して用いることができる。アルカリ金属塩、アミン塩は
ヒドロキシ脂肪酸の縮合物をアルカリ金属の水酸化物及
び/又はアミン化合物により、常法に従い中和すること
により得られる。ここに用いるアルカリ金属の水酸化物
としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が、ま
たアミン化合物としてはアンモニア、トリエチルアミ
ン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリ
エタノールアミン等が挙げられる。
【0010】本発明に用いるヒドロキシ脂肪酸とリシノ
ール酸との縮合物は、前記ヒドロキシ脂肪酸とリシノー
ル酸とを、窒素ガス等の不活性ガスの気流下、水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウム、燐酸、硫酸等の触媒の存在
下、または不存在下に100〜200℃で30分〜8時
間加熱し、脱水縮合反応を行って得ることができる。得
られるヒドロキシ脂肪酸とリシノール酸との縮合物は、
中和価60〜160KOHmg/g、水酸基価60〜1
90KOHmg/gのものが作業性の良い粘度と良好な
水溶性及び性能を有するため好ましく、縮合物の中和価
が60KOHmg/g未満のものは水に不溶性となり好
ましくない。各価を有するヒドロキシ脂肪酸とリシノー
ル酸との縮合物は、脱水縮合反応中、中和価、水酸基価
の変化を追跡し、各価がこの範囲になったら反応を停止
して得られる。得られるヒドロキシ脂肪酸とリシノール
酸との縮合物は、そのまままたはアルカリ金属塩もしく
はアミン塩を脱墨剤として用いることができる。アルカ
リ金属塩、アミン塩は前記したアルカリ金属の水酸化物
及び/又はアミン化合物を用い、ヒドロキシ脂肪酸とリ
シノール酸との縮合物を、常法に従って中和することに
より得られる。
ール酸との縮合物は、前記ヒドロキシ脂肪酸とリシノー
ル酸とを、窒素ガス等の不活性ガスの気流下、水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウム、燐酸、硫酸等の触媒の存在
下、または不存在下に100〜200℃で30分〜8時
間加熱し、脱水縮合反応を行って得ることができる。得
られるヒドロキシ脂肪酸とリシノール酸との縮合物は、
中和価60〜160KOHmg/g、水酸基価60〜1
90KOHmg/gのものが作業性の良い粘度と良好な
水溶性及び性能を有するため好ましく、縮合物の中和価
が60KOHmg/g未満のものは水に不溶性となり好
ましくない。各価を有するヒドロキシ脂肪酸とリシノー
ル酸との縮合物は、脱水縮合反応中、中和価、水酸基価
の変化を追跡し、各価がこの範囲になったら反応を停止
して得られる。得られるヒドロキシ脂肪酸とリシノール
酸との縮合物は、そのまままたはアルカリ金属塩もしく
はアミン塩を脱墨剤として用いることができる。アルカ
リ金属塩、アミン塩は前記したアルカリ金属の水酸化物
及び/又はアミン化合物を用い、ヒドロキシ脂肪酸とリ
シノール酸との縮合物を、常法に従って中和することに
より得られる。
【0011】本発明の脱墨剤はそのままでも良好な効果
を発揮するが、さらに必要に応じて、従来から用いられ
ている、高級アルコールのエチレンオキサイド付加物、
アルキルフェノールのエチレンオキサイド付加物等の非
イオン性界面活性剤、アルキルベンゼンスルホン酸、高
級アルコール硫酸エステル、α−オレフィンスルホン酸
塩等の陰イオン性界面活性剤等と併用することもでき
る。
を発揮するが、さらに必要に応じて、従来から用いられ
ている、高級アルコールのエチレンオキサイド付加物、
アルキルフェノールのエチレンオキサイド付加物等の非
イオン性界面活性剤、アルキルベンゼンスルホン酸、高
級アルコール硫酸エステル、α−オレフィンスルホン酸
塩等の陰イオン性界面活性剤等と併用することもでき
る。
【0012】本発明の脱墨剤は、古紙再生の分離工程に
おいて古紙、苛性ソーダ、ケイ酸ソーダ、炭酸ソーダ、
漂白剤等と共に添加して用いることができる。また本発
明の脱墨剤の添加量は、古紙の種類、脱墨設備の違い、
必要により併用するその他の添加剤の種類によっても異
なるが、通常乾燥した古紙に対して、0.01〜1.0
重量%の比で用いるのが好ましい。
おいて古紙、苛性ソーダ、ケイ酸ソーダ、炭酸ソーダ、
漂白剤等と共に添加して用いることができる。また本発
明の脱墨剤の添加量は、古紙の種類、脱墨設備の違い、
必要により併用するその他の添加剤の種類によっても異
なるが、通常乾燥した古紙に対して、0.01〜1.0
重量%の比で用いるのが好ましい。
【0013】
【実施例】以下実施例により本発明をさらに詳細に説明
するが、その要旨を超えない限り本発明はこれらに限定
されるものではない。
するが、その要旨を超えない限り本発明はこれらに限定
されるものではない。
【0014】実施例1〜4、比較例1 攪拌機、冷却器、温度計及び滴下ロートを備えた四ツ口
フラスコに、表1に示す不飽和脂肪酸100gと全仕込
量の2%の蟻酸を仕込み、脂肪酸に対し35%濃度の過
酸化水素を1.2倍モル量滴下し、70℃で4時間加熱
撹拌した。反応終了後、1回当たり30mlの純水を用
いて、反応混合物を2回水洗し、次いで120℃で脱水
してヒドロキシ脂肪酸(ヒドロキシ脂肪酸No.1〜
4)を得た。得られたヒドロキシ脂肪酸の酸価(A
V)、ヨウ素価(IV)、水酸基価(OHV)を表1に
示す。上記のようにして得たヒドロキシ脂肪酸を攪拌
機、冷却器、温度計及び滴下ロートを備えた四ツ口フラ
スコに仕込み、窒素ガス気流下、190℃で2時間加熱
して、表2に示す性状のヒドロキシ脂肪酸の縮合物(縮
合物No.1〜4)を得た。得られた縮合物の中和価
(AV)、水酸基価(OHV)を表2に示す。次に得ら
れたヒドロキシ脂肪酸の縮合物(No.1〜4)を脱墨
剤として用い、以下に示す脱墨試験を行い、その性能を
評価した。脱墨試験の結果を表2にあわせて示す。尚、
比較のため、リシノール酸を同様にして縮合して得た縮
合脂肪酸を調製し、同様に脱墨試験を行った結果(比較
例1)を表2にあわせて示した。
フラスコに、表1に示す不飽和脂肪酸100gと全仕込
量の2%の蟻酸を仕込み、脂肪酸に対し35%濃度の過
酸化水素を1.2倍モル量滴下し、70℃で4時間加熱
撹拌した。反応終了後、1回当たり30mlの純水を用
いて、反応混合物を2回水洗し、次いで120℃で脱水
してヒドロキシ脂肪酸(ヒドロキシ脂肪酸No.1〜
4)を得た。得られたヒドロキシ脂肪酸の酸価(A
V)、ヨウ素価(IV)、水酸基価(OHV)を表1に
示す。上記のようにして得たヒドロキシ脂肪酸を攪拌
機、冷却器、温度計及び滴下ロートを備えた四ツ口フラ
スコに仕込み、窒素ガス気流下、190℃で2時間加熱
して、表2に示す性状のヒドロキシ脂肪酸の縮合物(縮
合物No.1〜4)を得た。得られた縮合物の中和価
(AV)、水酸基価(OHV)を表2に示す。次に得ら
れたヒドロキシ脂肪酸の縮合物(No.1〜4)を脱墨
剤として用い、以下に示す脱墨試験を行い、その性能を
評価した。脱墨試験の結果を表2にあわせて示す。尚、
比較のため、リシノール酸を同様にして縮合して得た縮
合脂肪酸を調製し、同様に脱墨試験を行った結果(比較
例1)を表2にあわせて示した。
【0015】
【表1】
【0016】
【表2】
【0017】・脱墨試験方法 新聞古紙100gを2×5cmに裁断したものを、卓上
離解機に入れ、水550g、苛性ソーダ1g、35度ケ
イ酸ソーダ3g、30%過酸化水素水2.5g、及び脱
墨剤0.2gを加え、50℃で10分間離解し、同温度
で60分間静置した後、さらに5分間離解した。次にパ
ルプの濃度が1%となるよう水を加えて希釈し、30℃
で10分間フローテーションを行い、フローテーション
後ダッピースタンダードシートマシンにて手抄きし、フ
ローテーション時の泡立ち(フローテーター液面上の泡
沫の高さを測定)、手抄きした再生古紙のハンター白度
(JIS P8123、フォルボルト白色度試験機によ
り測定)法により白色度を測定し、画像解析装置(倍率
100)により残存カーボン量(100mm×100m
m当たりのカーボン残存面積)を測定した。
離解機に入れ、水550g、苛性ソーダ1g、35度ケ
イ酸ソーダ3g、30%過酸化水素水2.5g、及び脱
墨剤0.2gを加え、50℃で10分間離解し、同温度
で60分間静置した後、さらに5分間離解した。次にパ
ルプの濃度が1%となるよう水を加えて希釈し、30℃
で10分間フローテーションを行い、フローテーション
後ダッピースタンダードシートマシンにて手抄きし、フ
ローテーション時の泡立ち(フローテーター液面上の泡
沫の高さを測定)、手抄きした再生古紙のハンター白度
(JIS P8123、フォルボルト白色度試験機によ
り測定)法により白色度を測定し、画像解析装置(倍率
100)により残存カーボン量(100mm×100m
m当たりのカーボン残存面積)を測定した。
【0018】実施例5〜8 攪拌機、冷却器、温度計及び滴下ロートを備えた四ツ口
フラスコに、ヒドロキシ脂肪酸(No.1〜4)とリシ
ノール脂肪酸を、表3に示すモル比で仕込み、窒素ガス
気流下、190℃で2時間加熱してヒドロキシ脂肪酸と
リシノール酸との縮合物(縮合物No.5〜8)を得
た。得られたヒドロキシ脂肪酸とリシノール酸との縮合
物の中和価(AV)、水酸基価(OHV)を表3に示
す。次に得られた縮合物No.5〜8を脱墨剤として用
い、実施例1〜4と同様に脱墨試験を行い、その性能を
評価した。結果を表3に示す。
フラスコに、ヒドロキシ脂肪酸(No.1〜4)とリシ
ノール脂肪酸を、表3に示すモル比で仕込み、窒素ガス
気流下、190℃で2時間加熱してヒドロキシ脂肪酸と
リシノール酸との縮合物(縮合物No.5〜8)を得
た。得られたヒドロキシ脂肪酸とリシノール酸との縮合
物の中和価(AV)、水酸基価(OHV)を表3に示
す。次に得られた縮合物No.5〜8を脱墨剤として用
い、実施例1〜4と同様に脱墨試験を行い、その性能を
評価した。結果を表3に示す。
【0019】
【表3】
【0020】
【発明の効果】以上のように本発明の脱墨剤は、不飽和
脂肪酸の二重結合を酸化してヒドロキシル基を導入して
得られるヒドロキシ脂肪酸を縮合して得た、中和価70
〜150KOHmg/g、水酸基価60〜190KOH
mg/gの縮合物またはその塩、不飽和脂肪酸の二重結
合を酸化してヒドロキシル基を導入して得られるヒドロ
キシ脂肪酸とリシノール酸とを縮合して得た、中和価6
0〜160KOHmg/g、水酸基価60〜190KO
Hmg/gの縮合物またはその塩を用いるもので、従来
の脱墨剤に比較して、未剥離インキ量及び残存インキ量
が少なく、フローテーション時の泡沫の高さが良く、優
れた脱墨効果を発揮する。
脂肪酸の二重結合を酸化してヒドロキシル基を導入して
得られるヒドロキシ脂肪酸を縮合して得た、中和価70
〜150KOHmg/g、水酸基価60〜190KOH
mg/gの縮合物またはその塩、不飽和脂肪酸の二重結
合を酸化してヒドロキシル基を導入して得られるヒドロ
キシ脂肪酸とリシノール酸とを縮合して得た、中和価6
0〜160KOHmg/g、水酸基価60〜190KO
Hmg/gの縮合物またはその塩を用いるもので、従来
の脱墨剤に比較して、未剥離インキ量及び残存インキ量
が少なく、フローテーション時の泡沫の高さが良く、優
れた脱墨効果を発揮する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−202881(JP,A) 特開 平4−202885(JP,A) 特開 平4−202884(JP,A) 特開 平2−221477(JP,A) 特表 平6−501992(JP,A) 特表 平5−504140(JP,A) 国際公開91/1405(WO,A1) 国際公開61/5906(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D21C 1/00 - 11/14
Claims (2)
- 【請求項1】 不飽和脂肪酸の二重結合を酸化してヒド
ロキシル基を導入して得られるヒドロキシ脂肪酸を、縮
合反応して得た中和価70〜150KOHmg/g、水
酸基価60〜190KOHmg/gの縮合物、又はその
アルカリ金属塩もしくはアミン塩を用いることを特徴と
する脱墨剤。 - 【請求項2】 不飽和脂肪酸の二重結合を酸化してヒド
ロキシル基を導入して得られるヒドロキシ脂肪酸と、リ
シノール酸とを縮合反応して得た中和価60〜160K
OHmg/g、水酸基価60〜190KOHmg/gの
縮合物、又はそのアルカリ金属塩もしくはアミン塩を用
いることを特徴とする脱墨剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34164092A JP3279367B2 (ja) | 1992-11-28 | 1992-11-28 | 脱墨剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34164092A JP3279367B2 (ja) | 1992-11-28 | 1992-11-28 | 脱墨剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06166973A JPH06166973A (ja) | 1994-06-14 |
JP3279367B2 true JP3279367B2 (ja) | 2002-04-30 |
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ID=18347661
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34164092A Expired - Fee Related JP3279367B2 (ja) | 1992-11-28 | 1992-11-28 | 脱墨剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3279367B2 (ja) |
-
1992
- 1992-11-28 JP JP34164092A patent/JP3279367B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
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JPH06166973A (ja) | 1994-06-14 |
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