JP3277827B2 - 抵抗素子 - Google Patents

抵抗素子

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、温度の変化によっ
て抵抗値が変化する抵抗体を用いた抵抗素子に関し、さ
らに詳しくはバナジウム酸化物を主成分とする抵抗体を
用いた抵抗素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】バナジウム酸化物を主成分とする抵抗体
を用いた抵抗素子としては、例えば特公昭39−858
3号公報に記載された図4に示すものが挙げられる。図
において、2は例えば銀膜よりなる電極、3はバナジウ
ム酸化物を主成分とする抵抗体であり、抵抗体3として
は例えば15mmφの円柱状に形成された焼結体が用い
られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】最近、多くの電子機器
においては小型化、高性能化のために薄膜化した抵抗素
子を必要としている。しかしながら、抵抗体および電極
を薄膜化し、小型化した場合、接触部の高抵抗な変質層
の厚さが同一にもかかわらず、電極との接触面積の絶対
値が極めて小さくなるため、接触抵抗が増大し、抵抗素
子の特性に大きな影響を及ぼすことになる。
【0004】一般に、半導体的導電機構を持つ半導体性
抵抗体と電極との接触においては表面の電子状態、仕事
関数差、空間電荷層の存在、表面変質層の生成等に起因
する接触抵抗が生じ、例えば、刊行物(「チタバリ系半
導体」、エレセラ出版委員会編(技献)、59ページ)
によれば、代表的な半導体セラミックスであるチタン酸
バリウムでは、金属電極の種類により見掛けの電気抵抗
率が異なり、貴金属である白金電極を焼き付けにより形
成した場合は9.8×104Ω・cm、卑金属であるニ
ッケルを電解メッキで電極として形成した場合には21
Ω・cmの抵抗率が得られることが示されており、電極
材質と形成方法に大きく依存することが分かる。特に、
電極として白金、金などの貴金属を用いた場合には上記
要因による接触抵抗の増加により、作製した抵抗素子は
本来の半導体性抵抗体より数桁も大きな抵抗と、電圧ま
たは温度に対し非線形な抵抗変化(非オーミックな接
触)を示す傾向にあり、抵抗体の特性を有効に活用する
ことが出来ない。そこで、接触抵抗の増加を抑制するた
めに、卑金属を電極材料として用いることが考えられる
が、薄膜形成時には電極は種々の雰囲気、温度、成膜ア
シスト源(熱、プラズマなど)に曝される場合が多く、
そのため、化学的な安定性が低く、耐環境性が必ずしも
高くない卑金属による電極を用い、卑金属電極が成膜雰
囲気に曝される工程を採る場合には、前記のように電極
自身の酸化等による変質あるいは抵抗体材料と電極材料
との反応による変質が生じ、電極劣化およびそれに伴う
抵抗増加等の好ましくない結果が生ずる。従って、卑金
属電極の使用は、電極劣化を防止するために抵抗体成膜
後に電極を形成し得る場合にのみ有効であり、特に薄膜
により素子を形成する場合にはプロセス的かつ設計的な
制限が大きくなる。さらに、基板上に形成された抵抗体
の上に電極を形成するので抵抗体の膜厚という大きな段
差を乗り越えて電気的接続をとる必要があり、このよう
に電極を抵抗体上に形成する場合には素子作製上の不安
定要素が増加することになる。
【0005】本発明は上記のような問題点を解消するた
めになされたものであり、バナジウム酸化物を主成分と
する抵抗体を薄膜化して用いた場合にも、電極材料また
は素子形成方法の如何にかかわらず、電極と抵抗体との
接触抵抗が小さく、抵抗体本来の特性を有効に活用する
ことができる抵抗素子を提供することを目的としてい
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係る抵抗素子
は、対向配置された1対の電極と、前記電極間に形成さ
れバナジウム酸化物を主成分として温度の変化によって
抵抗値が変化する抵抗体と、前記電極と抵抗体間に介在
しバナジウム金属またはバナジウム化合物を主成分とし
て前記抵抗体よりも高い電気伝導性を有する中間層とを
備えたものである。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明は、バナジウム酸化物を主
成分とする抵抗体と電極との接触において、両者の間に
特定の材料よりなる中間層を介在させることによって、
貴金属電極との組み合わせにおいても大きな接触抵抗が
なく、また、電極の変質あるいは反応による接触抵抗の
増加を抑制して、電極材料または素子形成方法の如何に
かかわらず電極と抵抗体との接触抵抗を小さくでき、抵
抗体本来の特性を有効に活用し得る構成に関するもので
あり、本発明の一実施の形態による抵抗素子の構成例を
2つそれぞれ図1(a)、(b)に示す。図において、
1は基板、1aは基板1上に形成された絶縁膜、2は電
極、3は抵抗体、4は中間層である。基板1としては例
えば二酸化シリコンからなる絶縁膜1aが形成されたシ
リコン基板が用いられる。
【0008】中間層4は抵抗体3よりも高い電気伝導性
を持ち、且つ抵抗体3あるいは電極2と反応した場合に
も中間層4全体での電気伝導性が抵抗体3より高いもの
であることが好ましい。抵抗体3がバナジウム酸化物を
主成分として構成される時、中間層4としてバナジウム
金属や、抵抗体3よりも高い電気伝導性を持つバナジウ
ム酸化物、バナジウム窒化物などのバナジウム化合物、
あるいはこれらの混合体を用いることが有効である。な
お、バナジウム酸化物中にTi、Nb、Ta等の添加元
素を含めることも抵抗制御性を高める上で有効である。
この時の電極2としては、白金、金、銀、ニッケル、
銅、チタン、タングステン、ニオブ、チタン窒化物、タ
ンタル窒化物、ニオブ窒化物など良導電性の材料で有れ
ば制限は無い。上記、抵抗体3と中間層4の組み合わせ
の場合には抵抗体3と中間層4がバナジウム元素を主に
含むため、抵抗体3を形成する工程中においてもその変
質が少なく、体積抵抗率の変化を最小に抑制することが
できるので、低い接触抵抗を実現することができると同
時に優れた密着性を得ることができる。
【0009】また、中間層4にアルカリ金属を含んだ導
電材料を用いた場合には、中間層4と抵抗体3とが形成
時に反応した場合にも界面あるいは界面層に導電性物質
が生成するため、上記と同様に作製工程中での反応に伴
う高抵抗層の生成が無く、即ち接触抵抗が上昇すること
無く、有効である。アルカリ金属としてはリチウム、ナ
トリウムが特に有効である。中間層4を形成する材料と
してはリチウムバナジウム酸化物、ナトリウムバナジウ
ム酸化物が導電性が高く有効であり、接触抵抗は低く抑
制される。
【0010】このようなアルカリ金属を含んだ中間層4
を形成させる場合には、当初よりリチウムバナジウム酸
化物、ナトリウムバナジウム酸化物などの化合物を中間
層4として直接形成する手法が有効である。また、最初
に、最終的に中間層4を形成する原料として、抵抗体3
と電極2の間にフッ化リチウム、フッ化ナトリウムなど
のアルカリ金属の単純化合物層を形成し、その後の抵抗
体3等の形成工程中で目的とする化合物よりなる中間層
4を形成する手法を採っても良い。また、抵抗体3、ア
ルカリ金属単純化合物層、電極2を順次形成しておき、
後からアニールにより拡散、反応させて化合物化し、目
的とする中間層4を作製しても良い。
【0011】なお、抵抗素子としての利用を考えた場
合、抵抗体3の抵抗分に対する接触抵抗の比率は、1/
10以下が好適であり、少なくとも1/2以下であるこ
とが望ましい。中間層4と電極2との間にも接触抵抗は
存在するため、中間層4として用いうる体積抵抗率の範
囲にも最適領域が存在する。実際には、各抵抗値は電極
2間隔、電極2長、導電材料の厚さなどによって変化
し、接触抵抗の大きさは主に抵抗体3と電極2との接触
面積により変化するため定義は難しい。実験的な結果か
ら、1mm幅、間隔1mmの電極を用いて、1mm角、
厚さ約1000オングストロームの中間層4としての導
電材料の抵抗を評価した場合に、体積抵抗率が50mΩ
・mよりも小さい場合、好ましくは30mΩ・mより小さ
い場合には、中間層4と電極2との間の接触抵抗を小さ
く抑制できる。
【0012】抵抗体3としてバナジウム酸化物を主成分
とする材料とし、中間層4としてバナジウム金属、抵抗
体3より高い電気伝導性を有するバナジウム酸化物、バ
ナジウム窒化物、リチウムバナジウム酸化物、またはナ
トリウムバナジウム酸化物とし、電極2として白金、金
等の貴金属電極を用いた構成は、抵抗体3と電極2との
接触抵抗を考慮する必要がなく、極めて広い体積抵抗率
の範囲で有効に活用でき、さらに、化学的に安定な貴金
属を電極2として用いることにより特性経時安定性に優
れた素子を得ることができる。
【0013】また、抵抗体3としてバナジウム酸化物を
主成分とする材料とし、中間層4としてバナジウム金
属、抵抗体3より高い電気伝導性を有するバナジウム酸
化物、リチウムバナジウム酸化物、またはナトリウムバ
ナジウム酸化物とし、電極2としてチタン窒化物を用い
た構成とした場合には、半導体素子においては導電性の
チタン窒化物を配線に用いることが多いため、その様な
素子に適用した時には接触抵抗を考慮する必要が無くな
り、抵抗体3の特性を十分に活用することが可能とな
る。
【0014】上記の様な構成を形成するためには薄膜形
成手法を用いることが有利である。薄膜形成手法にはコ
ンベンショナルスパッタ法、高周波スパッタ法、マグネ
トロンスパッタ法、ECRスパッタ法、分子ビームスパ
ッタ法等の各種スパッタ法、抵抗加熱蒸着法、電子ビー
ム蒸着法などの各種蒸着法、化学気相蒸着法、レーザア
ブレーション法などがあるが、いずれの手法においても
各層の形成およびその厚さの管理を自由に行うことが可
能であり、再現性良く抵抗素子を形成する上で有効であ
る。
【0015】
【実施例】以下に、具体的な実施例により、更に詳細に
説明する。
【0016】実施例1.図2(a)および(b)にそれ
ぞれ上面図および断面図で示すように、熱酸化による二
酸化シリコン1a付きシリコン基板1上に、高周波スパ
ッタ法により、1mm幅で長さ2mm、間隔1mmで一
列に並んだ厚さ約1000オングストロームの4本の白
金電極2をリフトオフ法により形成した。この白金電極
2付きシリコン基板1上にバナジウム金属ターゲットを
用いた反応性高周波スパッタ法により、アルゴン:酸素
比として6:4なる混合ガス雰囲気、成膜ガス圧1P
a、基板温度300℃、スパッタパワー50Wにて20
分成膜することにより、約800オングストローム厚さ
の抵抗体としてのバナジウム酸化物薄膜3を成膜マスク
を用いて前記4本の電極2にまたがるように幅2mmに
形成した後、前記白金電極2を用いて2端子法と4端子
法による抵抗測定を行った。また、2端子法と4端子法
によって測定した内側2つの電極間の抵抗値の差から接
触抵抗を評価した。なお、測定温度は25℃であり、以
下の各実施例においても同様である。この測定により、
得られたバナジウム酸化物薄膜3の体積抵抗率は50m
Ω・m、体積抵抗率から求めた電極間のバナジウム酸化
物膜の抵抗は313kΩ、接触抵抗は320kΩであっ
た。次に、図3(a)および(b)にそれぞれ上面図お
よび断面図で示すように、上記と同一プロセス、同一構
成により白金電極2を形成した。その後、白金電極2お
よび熱酸化二酸化シリコン1a上にバナジウムターゲッ
トを用いた高周波スパッタ法により、アルゴン雰囲気
中、室温にて厚さ約50オングストロームの中間層4と
なるバナジウム薄膜を白金電極2をカバーするようにリ
フトオフ法により形成した。この中間層4として形成し
たバナジウムと同一条件で形成したバナジウム膜の体積
抵抗率を測定したところ、5μΩ・mであった。その
後、上記と同様な方法により抵抗体3であるバナジウム
酸化物膜の形成を行い、その後、接触抵抗の評価を行っ
た。この時、接触抵抗は3kΩであった。なお、図3
(c)に示すように、電極2の一部が中間層4より突出
していてもよい。
【0017】実施例2.上記図2において、熱酸化二酸
化シリコン1a付きシリコン基板1上に、チタンをター
ゲットとした高周波スパッタ法によりアルゴン:窒素比
を7:3とした混合ガス雰囲気中にて、基板温度300
℃で厚さ約1000オングストロームのチタン窒化物薄
膜を形成した。このチタン窒化物薄膜をイオンビームエ
ッチングによりパターンニングし、1mm幅、長さ2m
m、1mm間隔の線状チタン窒化物電極2を形成した。
このチタン窒化物電極2付きシリコン基板1上にバナジ
ウムターゲットを用いて、実施例1と同様に抵抗体3で
あるバナジウム酸化物を形成した。この時、接触抵抗は
120kΩであった。上記図3において、上記と同一プ
ロセス、同一構成によりチタン窒化物電極2を形成し
た。その後、チタン窒化物電極2上にバナジウムターゲ
ットを用いた高周波スパッタ法により、室温のアルゴン
雰囲気中にて厚さ約50オングストロームの中間層4と
なるバナジウム薄膜をチタン窒化物電極2をカバーする
ように形成した。その後、実施例1と同様な方法により
抵抗体3であるバナジウム酸化物膜の形成を行い、その
後、接触抵抗の評価を行った。この時、接触抵抗は5k
Ωであった。
【0018】実施例3.実施例1と同様に熱酸化二酸化
シリコン膜1a付きシリコン基板1上に白金電極2を形
成した。この白金電極2付きシリコン基板1上にバナジ
ウムターゲットを用いた反応性高周波スパッタ法によ
り、アルゴン:酸素比として20:1なる混合ガス雰囲
気中、基板温度400℃、スパッタパワー50Wにて約
80オングストロームの厚さの中間層4となるバナジウ
ム酸化物薄膜を成膜マスクにより2mm幅に形成した
後、前記白金電極2を用いて4端子法による抵抗測定を
行った。 この測定の結果、中間層4として形成したバ
ナジウム酸化物薄膜の体積抵抗率は20μΩ・mであっ
た。その後、実施例1と同様な方法により抵抗体3とな
るバナジウム酸化物薄膜の形成を行い、接触抵抗の評価
を行った。この時、接触抵抗は8kΩであった。
【0019】実施例4.熱酸化による二酸化シリコン1
a付きシリコン基板1上に、実施例1と同様に4本の白
金電極2を形成した。この白金電極2付きシリコン基板
1上に電子ビーム蒸着法により表1の構成により、いず
れも約10オングストローム/minの成膜速度にて中
間層4を形成した。その後、実施例1と同様な方法によ
り抵抗体3であるバナジウム酸化物薄膜の形成を行い、
接触抵抗の評価を行った。この時の接触抵抗を表1に示
した。
【0020】
【表1】
【0021】実施例5.熱酸化二酸化シリコン1a付き
シリコン基板1上に、実施例2と同様な方法によりチタ
ン窒化物電極2を形成した。このチタン窒化物電極2付
きシリコン基板1上に実施例4と同様にして表2の構成
により中間層4を形成した。その後、実施例1と同様な
方法により抵抗体3であるバナジウム酸化物薄膜の形成
を行い、接触抵抗の評価を行った。この時の接触抵抗を
表2に示した。
【0022】
【表2】
【0023】実施例6.熱酸化による二酸化シリコン1
a付きシリコン基板1上に、実施例1と同様に白金電極
2を形成した。この白金電極2付きシリコン基板1上に
実施例4と同様に表3の構成により中間層4の原料とな
るアルカリ化合物層を形成した。その後、実施例1と同
様な方法により抵抗体3であるバナジウム酸化物薄膜の
形成を行い、その後、接触抵抗の評価を行った。この時
の接触抵抗を表3に示した。
【0024】
【表3】
【0025】実施例7.熱酸化による二酸化シリコン1
a付きシリコン基板1上に、実施例1と同様に白金電極
2を形成した。この白金電極2付きシリコン基板1上に
実施例4と同様な方法により中間層4の原料となるアル
カリ化合物層である厚さ約40オングストロームのフッ
化リチウムを形成した。その後、実施例1と同様な方法
により抵抗体3であるバナジウム酸化物薄膜の形成、パ
ターンニングを行い、その後、大気中、300℃にて4
時間のアニールを行った。この時の接触抵抗は39kΩ
であった。
【0026】実施例8.熱酸化による二酸化シリコン1
a付きシリコン基板1上に、実施例2と同様な方法によ
りチタン窒化物電極2を形成した。このチタン窒化物電
極2付きシリコン基板1上にバナジウムターゲットを用
いた反応性高周波スパッタ法により、基板温度400℃
にて表4に示す種々のアルゴンと酸素の混合ガス雰囲気
にて中間層4となる厚さ約80オングストロームのバナ
ジウム酸化物を実施例3と同様に形成した。この時の中
間層4としたバナジウム酸化物の体積抵抗率を表4に示
した。その後、実施例1と同様な方法により抵抗体3で
あるバナジウム酸化物薄膜の形成を行い、その後、接触
抵抗の評価を行った。この時の接触抵抗を表4に示し
た。なお、中間層4無しのものも同様に作成・評価し
た。
【0027】
【表4】
【0028】実施例9.熱酸化による二酸化シリコン1
a付きシリコン基板1上に、実施例1と同様に白金電極
2を形成した。この白金電極2付きシリコン基板1上に
バナジウムターゲットを用いた反応性高周波スパッタ法
により窒素100%雰囲気中、基板温度400℃にて中
間層4となるバナジウム窒化物を厚さ約50オングスト
ローム、幅2mmで前記白金電極2にまたがるように成
膜マスクを用いて形成した。この時のバナジウム窒化物
の体積抵抗率は6μΩ・mであった。その後、実施例1
と同様に抵抗体3であるバナジウム酸化物薄膜の形成を
行った。この時の接触抵抗は16kΩであった。
【0029】実施例10.熱酸化による二酸化シリコン
1a付きシリコン基板1上に、実施例2と同様にチタン
窒化物電極2を形成した。このチタン窒化物電極2付き
シリコン基板1上に実施例9と同様にして中間層4とな
るバナジウム窒化物を形成した。その後、実施例1と同
様に抵抗体3であるバナジウム酸化物薄膜の形成を行っ
た。この時の接触抵抗は13kΩであった。
【0030】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、対向配
置された1対の電極と、前記電極間に形成されバナジウ
ム酸化物を主成分として温度の変化によって抵抗値が変
化する抵抗体と、前記電極と抵抗体間に介在しバナジウ
ム金属またはバナジウム化合物を主成分として前記抵抗
体よりも高い電気伝導性を有する中間層とを備えたの
で、抵抗体として薄膜を用いた場合にも電極材料または
素子形成方法の如何にかかわらず、電極と抵抗体との接
触抵抗が小さく、抵抗体本来の特性を有効に活用するこ
とができる抵抗素子が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態による抵抗素子の構成
例を示す断面図である。
【図2】 本発明の具体的実施例に係り中間層が無い場
合の接触抵抗の測定方法を説明する図である。
【図3】 本発明の具体的実施例に係り中間層が有る場
合の接触抵抗の測定方法を説明する図である。
【図4】 従来の抵抗素子を示す断面図である。
【符号の説明】
1 基板、 2 電極、 3 抵抗体、 4 中
間層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 内川 英興 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三菱電機株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−51201(JP,A) 特開 昭63−20801(JP,A) 特開 平6−151105(JP,A) 特開 平9−61258(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/822 G01K 7/18 H01C 7/02 H01L 27/04

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対向配置された1対の電極と、前記電極
    間に形成されバナジウム酸化物を主成分として温度の変
    化によって抵抗値が変化する抵抗体と、前記電極と抵抗
    体間に介在しバナジウム金属またはバナジウム化合物を
    主成分として前記抵抗体よりも高い電気伝導性を有する
    中間層とを備えた抵抗素子。
  2. 【請求項2】 バナジウム化合物が、バナジウム酸化
    物、バナジウム窒化物またはバナジウム酸化物とアルカ
    リ金属との化合物を主成分としてなることを特徴とする
    請求項1記載の抵抗素子。
  3. 【請求項3】 アルカリ金属がナトリウムまたはリチウ
    ムであることを特徴とする請求項2記載の抵抗素子。
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