JP3276054B2 - 電気炉天井用プレキャストブロック - Google Patents
電気炉天井用プレキャストブロックInfo
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- JP3276054B2 JP3276054B2 JP08591896A JP8591896A JP3276054B2 JP 3276054 B2 JP3276054 B2 JP 3276054B2 JP 08591896 A JP08591896 A JP 08591896A JP 8591896 A JP8591896 A JP 8591896A JP 3276054 B2 JP3276054 B2 JP 3276054B2
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- Japan
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- electric furnace
- precast block
- furnace ceiling
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は電気炉天井部において耐
スポーリング性と耐蝕性の両者を改善したプレキャスト
ブロックに関するものである。
スポーリング性と耐蝕性の両者を改善したプレキャスト
ブロックに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】製鋼用電気炉は近年、その総合コストが
安価なため設備が増加しつつあり、操業率も増加傾向に
ある。そんな中で電気炉の天井部は元来、比較的長期耐
用を示す（１〜２ヶ月）部位であったが炉修と炉修期間
の延長化及び作業時間の短縮等により、より細かな改善
の対象となってきた。従来、天井部は定形のシリカ−ア
ルミナ質れんがが図１の如く、複雑な設計の上で施工さ
れていた。かつ、単品れんがの脱落を防止するためメタ
ルケースを配する場合が多かった。従って、施工時間と
施工技術が要求され、かつ細かなれんがの組合せのため
損傷による残寸小や熱サイクルによる緩みのため使用中
に脱落等が発生し炉修と炉修の期間が短くなったり、突
発炉修が発生していた。この改善として大型のプレキャ
ストブロックの使用が開始された。代表的な設計を図２
に示す。プレキャストブロック材質としては耐スポーリ
ング性と耐蝕性を考慮してＡｌ2Ｏ3含有量が９０重量％
程度のハイアルミナ質が採用された。定形れんがに比較
しプレキャストブロックは一般的にスポール性に優れ、
大型形状が可能なことから非常に有効な改善策であっ
た。とりわけ、施工については一体品から３分割品の設
計が主流で各々のブロックをクレーンで吊り上げ施工台
に設置しブロック間の隙間はキャスタブルで充填するだ
けで完成する。施工時間は実質３時間程度で従来の５分
の１程度に短縮された。しかし、その材質改善について
はまだ不十分でありハイアルミナ質の領域でクロム成分
の添加、シリカ成分量の調整により耐スポーリング性、
耐蝕性をコントロールする範囲で更なる寿命延長のニー
ズには満足するものはなかった。
安価なため設備が増加しつつあり、操業率も増加傾向に
ある。そんな中で電気炉の天井部は元来、比較的長期耐
用を示す（１〜２ヶ月）部位であったが炉修と炉修期間
の延長化及び作業時間の短縮等により、より細かな改善
の対象となってきた。従来、天井部は定形のシリカ−ア
ルミナ質れんがが図１の如く、複雑な設計の上で施工さ
れていた。かつ、単品れんがの脱落を防止するためメタ
ルケースを配する場合が多かった。従って、施工時間と
施工技術が要求され、かつ細かなれんがの組合せのため
損傷による残寸小や熱サイクルによる緩みのため使用中
に脱落等が発生し炉修と炉修の期間が短くなったり、突
発炉修が発生していた。この改善として大型のプレキャ
ストブロックの使用が開始された。代表的な設計を図２
に示す。プレキャストブロック材質としては耐スポーリ
ング性と耐蝕性を考慮してＡｌ2Ｏ3含有量が９０重量％
程度のハイアルミナ質が採用された。定形れんがに比較
しプレキャストブロックは一般的にスポール性に優れ、
大型形状が可能なことから非常に有効な改善策であっ
た。とりわけ、施工については一体品から３分割品の設
計が主流で各々のブロックをクレーンで吊り上げ施工台
に設置しブロック間の隙間はキャスタブルで充填するだ
けで完成する。施工時間は実質３時間程度で従来の５分
の１程度に短縮された。しかし、その材質改善について
はまだ不十分でありハイアルミナ質の領域でクロム成分
の添加、シリカ成分量の調整により耐スポーリング性、
耐蝕性をコントロールする範囲で更なる寿命延長のニー
ズには満足するものはなかった。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】現在の電気炉天井ブロ
ックは表面の地金付着及び浸透と熱サイクルによる構造
的スポーリングが主要因であり、この改善が大きな課題
となっている。
ックは表面の地金付着及び浸透と熱サイクルによる構造
的スポーリングが主要因であり、この改善が大きな課題
となっている。
【０００４】
【課題を解決するための手段】電気炉天井ブロックはス
クラップ溶解時のスプラッシュ付着及び溶解アーク熱に
よる表面層への侵入、そしてスクラップ投入時の急冷に
よる表面層の剥離と考えられる。そこで、一般的にその
濡れ性に富み侵入抑制効果を有し、かつ熱伝導率が高く
スポール性に優れたカーボン質の添加を発明した。但
し、不定形材料のカーボンの単味の添加技術はバインダ
ー等の問題で、いまだ完成していない。そこで定形れん
がとして一般的なＭｇＯ−Ｃ、Ａｌ2Ｏ3−Ｃ、ＭｇＯ−
Ａｌ2Ｏ3−Ｃ、Ａｌ2Ｏ3−ＳｉＣ−Ｃのような組合せで
事前にプレス成形を実施し安定したカーボン系の成形体
としたうえで適正な粒度に調整し添加することを発明し
種々試作研究した。カーボンの含有量は各種耐火れんが
にて実証されており、ここにおける成形体のカーボン量
は敢えて限定しないが成形性から考慮するとＣ量で５〜
２５重量％が基本領域と考えられる。添加量が１０重量
％以下では耐スポーリング性への寄与効果が小さく範囲
外とした。また組成はＭｇＯ，Ａｌ2Ｏ3、ＺｒＯ2等の
酸化物及び、ＳｉＣ等の非酸化物が考えられ、またその
組成についても限定するものではない。一般的なプレキ
ャスト品の最大クリンカーはその径が１０ｍｍ程度であ
るため成形体の径は１０ｍｍ以上とし、その効果を種々
試作することにより確認した。試作時の母材は現在の一
般品であるハイアルミナセメントタイプのキャスタブル
としたがマグネシア系等も同等の効果があると考えられ
る。表１，２に示される試作結果によると５０重量％以
上の添加は大きな強度低下を招くので天井という部位を
考慮すると垂れ下がり、脱落の恐れから範囲外とした。
また、５重量％以下では耐スポーリング性への寄与効果
が小さいと考えられ範囲外とした。更に５０ｍｍ以上の
径になるとブロックの強度が著しく低下するため径の上
限を５０ｍｍと設定した。スポーリングテストの結果を
観察するとカーボン質の有する高熱伝導性のためクラッ
ク自身の発生が抑制されていることが認められた。ま
た、スラグテストにおいてもカーボン質の濡れ性のため
スラグ浸透の抑制が認められた。
クラップ溶解時のスプラッシュ付着及び溶解アーク熱に
よる表面層への侵入、そしてスクラップ投入時の急冷に
よる表面層の剥離と考えられる。そこで、一般的にその
濡れ性に富み侵入抑制効果を有し、かつ熱伝導率が高く
スポール性に優れたカーボン質の添加を発明した。但
し、不定形材料のカーボンの単味の添加技術はバインダ
ー等の問題で、いまだ完成していない。そこで定形れん
がとして一般的なＭｇＯ−Ｃ、Ａｌ2Ｏ3−Ｃ、ＭｇＯ−
Ａｌ2Ｏ3−Ｃ、Ａｌ2Ｏ3−ＳｉＣ−Ｃのような組合せで
事前にプレス成形を実施し安定したカーボン系の成形体
としたうえで適正な粒度に調整し添加することを発明し
種々試作研究した。カーボンの含有量は各種耐火れんが
にて実証されており、ここにおける成形体のカーボン量
は敢えて限定しないが成形性から考慮するとＣ量で５〜
２５重量％が基本領域と考えられる。添加量が１０重量
％以下では耐スポーリング性への寄与効果が小さく範囲
外とした。また組成はＭｇＯ，Ａｌ2Ｏ3、ＺｒＯ2等の
酸化物及び、ＳｉＣ等の非酸化物が考えられ、またその
組成についても限定するものではない。一般的なプレキ
ャスト品の最大クリンカーはその径が１０ｍｍ程度であ
るため成形体の径は１０ｍｍ以上とし、その効果を種々
試作することにより確認した。試作時の母材は現在の一
般品であるハイアルミナセメントタイプのキャスタブル
としたがマグネシア系等も同等の効果があると考えられ
る。表１，２に示される試作結果によると５０重量％以
上の添加は大きな強度低下を招くので天井という部位を
考慮すると垂れ下がり、脱落の恐れから範囲外とした。
また、５重量％以下では耐スポーリング性への寄与効果
が小さいと考えられ範囲外とした。更に５０ｍｍ以上の
径になるとブロックの強度が著しく低下するため径の上
限を５０ｍｍと設定した。スポーリングテストの結果を
観察するとカーボン質の有する高熱伝導性のためクラッ
ク自身の発生が抑制されていることが認められた。ま
た、スラグテストにおいてもカーボン質の濡れ性のため
スラグ浸透の抑制が認められた。
【０００５】
【表１】
【０００６】
【実施例】８０ｔ／ｃｈ容量の電気炉の小天井部用とし
て本発明によるプレキャストブロックの適用を図った。
（図３，４）材質構成は表３に示されるようにＭｇＯ
７８ｔ％，Ｃ １７重量％の焼成体を１０〜５０ｍｍ径
にて２０重量％添加した。鋳込み方法、乾燥方法につい
ては一般的なプレキャストブロックと同一とした。
て本発明によるプレキャストブロックの適用を図った。
（図３，４）材質構成は表３に示されるようにＭｇＯ
７８ｔ％，Ｃ １７重量％の焼成体を１０〜５０ｍｍ径
にて２０重量％添加した。鋳込み方法、乾燥方法につい
ては一般的なプレキャストブロックと同一とした。
【０００７】
【表２】
【０００８】
【発明の効果】本発明による電気炉小天井プレキャスト
ブロックを８０ｔ／ｃｈ容量の電気炉に適用した。耐ス
ポーリング性に優れ剥離が抑制されたため５５０ｃｈの
耐用を示し、従来品の平均４５０ｃｈに対し１．２倍の
改善効果を立証した。本発明によれば、定形れんがに比
較しプレキャストブロックは一般的にスポール性に優
れ、大型形状が可能なことから非常に有効な改善策であ
り、施工時間は実質３時間程度で従来の５分の１程度に
短縮された。
ブロックを８０ｔ／ｃｈ容量の電気炉に適用した。耐ス
ポーリング性に優れ剥離が抑制されたため５５０ｃｈの
耐用を示し、従来品の平均４５０ｃｈに対し１．２倍の
改善効果を立証した。本発明によれば、定形れんがに比
較しプレキャストブロックは一般的にスポール性に優
れ、大型形状が可能なことから非常に有効な改善策であ
り、施工時間は実質３時間程度で従来の５分の１程度に
短縮された。
【０００９】
【表３】
【図１】従来電気炉の天井部の設計施工説明図である。
【図２】従来の大型プレキャストブロックの設計説明図
である。
である。
【図３】本発明によるプレキャストブロック適用の説明
図である。
図である。
【図４】本発明によるプレキャストブロックの要部縦断
面図である。
面図である。
１ 電気炉の天井部 ２ 大型プレキャストブロック ３ プレキャストブロック
Claims (1)
- 【請求項１】 その粒径が１０ｍｍ以上５０ｍｍ以下で
主成分がＭｇＯとＣあるいはＡｌ2Ｏ3とＣからなるプレ
ス成形品を骨材とし５〜５０重量％含有し、母材をハイ
アルミナセメントタイプのキャスタブルあるいはマグネ
シア系とし、電気炉天井用のプレキャストブロックとし
て適用したことを特徴とする電気炉天井用プレキャスト
ブロック。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP08591896A JP3276054B2 (ja) | 1996-03-13 | 1996-03-13 | 電気炉天井用プレキャストブロック |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP08591896A JP3276054B2 (ja) | 1996-03-13 | 1996-03-13 | 電気炉天井用プレキャストブロック |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09243269A JPH09243269A (ja) | 1997-09-19 |
| JP3276054B2 true JP3276054B2 (ja) | 2002-04-22 |
Family
ID=13872181
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP08591896A Expired - Fee Related JP3276054B2 (ja) | 1996-03-13 | 1996-03-13 | 電気炉天井用プレキャストブロック |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3276054B2 (ja) |
-
1996
- 1996-03-13 JP JP08591896A patent/JP3276054B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH09243269A (ja) | 1997-09-19 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |