JP3275739B2 - サーミスタ素子及びその製造方法 - Google Patents

サーミスタ素子及びその製造方法

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JP3275739B2 JP30474396A JP30474396A JP3275739B2 JP 3275739 B2 JP3275739 B2 JP 3275739B2 JP 30474396 A JP30474396 A JP 30474396A JP 30474396 A JP30474396 A JP 30474396A JP 3275739 B2 JP3275739 B2 JP 3275739B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はサーミスタ素子とそ
の製造方法に関する。詳しくは、サーミスタチップの両
板面に電極層が形成され、この電極層にリード線が接続
されたサーミスタ素子及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】サーミスタ素子の抵抗値の調整方法とし
て、チップサイズによる抵抗値調整方法がある。これ
は、サーミスタチップの厚みまたは切断サイズにより抵
抗値を調整するものである。しかし、チップ角サイズが
小さいと、リード線先端部との位置決めが困難となっ
た。またサーミスタ厚みを厚くすると、アスペクト比
(アスペクト比:L/T L:サーミスタ切断サイズ、
T:サーミスタ厚み)が小さくなり、サーミスタチップ
の電極形成面出しが難しく、リード線接着時の作業性、
生産性に問題があった。以上のことから、同一素子材料
を用いて高抵抗の素子を製造するには限界があった。
【0003】サーミスタチップの両板面に電極が形成さ
れ、各電極にそれぞれリード線が接続されたラジアルリ
ード型サーミスタ素子は特公昭52−7535号公報等
にみられる通り周知である。同号公報のサーミスタ素子
においては、サーミスタチップ製造用のウェハの板面に
全面的に導電性塗料を焼き付け、次いでこのウェハを径
1mmのペレット状に切断することによってサーミスタ
チップを製造している。この電極層はサーミスタチップ
の板面の全体を覆っている。
【0004】同号公報のサーミスタ素子は、サーミスタ
チップの電極面に形成された部分に導電性ペーストを塗
布したリード線先端部を接着し、ガラス封入と同時に導
電性ペーストをサーミスタ電極面に焼き付け、サーミス
タとリード線の導通をとる方法により製造されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この製造方
法に基づいた場合、チップ寸法での抵抗値の調整方法に
は、作業性、生産性において困難がある。また、同一材
料のサーミスタを用いた場合、抵抗値範囲が限定されて
いた。
【0006】また、この抵抗値調整をサーミスタチップ
に形成された電極面積により行う方法が考えられるが、
リード線端部へ塗付した導電性ペーストが電極領域をは
み出し、ガラス封入時に電極未形成部分と接合し、抵抗
値ばらつきが生じる。
【0007】本発明は、このような従来の問題点を解決
し、サーミスタチップのサイズを変えることなく、電極
面積を変更して抵抗値を調整することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のサーミスタ素子
は、対向する2面に電極を形成したサーミスタチップに
対し、端部にガラスフリットを含む耐熱導電性ペースト
を塗布したリード線によりサーミスタチップを挟み、接
合部を覆うようにガラス管を挿入し、電極焼き付けと同
時にガラス封止して形成されるラジアルリード型ガラス
コートサーミスタ素子において、サーミスタチップの対
向する2面に電極を形成した後、その面上に厚み0.1
〜2μmの絶縁性無機物層を形成しておくようにして製
造した素子であって、該サーミスタチップの対向する2
面のうちの少なくとも一方の面に形成された電極は、該
サーミスタチップサイズよりも小さい電極面積の島状又
は帯状電極であり、該絶縁性無機物層は、ガラス封止の
際にリード線端部の導電性ペースト内のガラスフリット
と反応、溶融し導電性ペースト内に吸収され、これによ
りリード線が、電極に対し電気的に接合されていること
を特徴とするものである。
【0009】本発明のサーミスタ素子の製造方法は、対
向する2面に電極を形成したサーミスタチップに対し、
端部にガラスフリットを含む耐熱導電性ペーストを塗布
したリード線によりサーミスタチップを挟み、接合部を
覆うようにガラス管を挿入し、電極焼き付けと同時にガ
ラス封止するラジアルリード型ガラスコートサーミスタ
素子の製造方法において、サーミスタチップの対向する
2面に電極を形成した後、その面上に厚み0.1〜2μ
mの絶縁性無機物層を形成しておくようにした製造方法
であって、該サーミスタチップの対向する2面のうちの
少なくとも一方の面に形成された電極は、該サーミスタ
チップサイズよりも小さい電極面積の島状又は帯状電極
であり、該絶縁性無機物層は、ガラス封止の際にリード
線端部の導電性ペースト内のガラスフリットと反応、溶
融し導電性ペースト内に吸収され、これによりリード線
が、電極に対し電気的に接合されることを特徴とするも
のである。
【0010】本発明では、サーミスタチップ電極面上に
形成された絶縁性無機物層は、ガラス封入と同時に、耐
熱導電性ペースト中のガラスフリットと反応、軟化、溶
融し、電極中に吸収され、耐熱導電性ペーストとサーミ
スタチップ電極間でわずかな接触があれば導通がとれ
る。このとき、塗布ペーストは、電極未形成部とも接触
するが、その面積は非常に小さく、抵抗値にはほとんど
影響を及ぼさない。
【0011】本発明では、サーミスタチップの電極面に
絶縁性無機物層を形成し、ガラス封止と同時にリード線
との導通をとることで、サーミスタチップサイズを変え
ることなく、電極面積により容易に抵抗値調整ができ、
リード線端部の耐熱導電性ペーストのはみ出しによるガ
ラス封止前後の抵抗値ばらつきを抑えることができる。
即ち、上記のように電極面積を変化(小さく)させ、耐
熱導電性ペーストと接合させても、サーミスタ電極形成
面上に絶縁性無機物層を形成させることにより、電極形
成面外での接触を無視でき、ペーストはみ出しによる抵
抗値ばらつきを抑えることができる。これにより、同一
材料を用いて多様な抵抗品種の素子を製造可能とする。
また、絶縁性無機物層の存在により、チップ加工時の電
極はがれが防止され、抵抗値ばらつきを抑えることがで
きる。
【0012】更に、電極面積を狭くすることで、抵抗値
は高抵抗化し、使用温度範囲を高温側へ広げることがで
きる。
【0013】
【発明の実施の形態】図1(a)は実施の形態に係るサ
ーミスタ素子の断面図、図1(b)〜(f)はこのサー
ミスタ素子の製造方法を示す説明図である。
【0014】このサーミスタ素子を製造するには、まず
板面に電極が形成され且つ無機物質層によって板面全体
が覆われたサーミスタチップを製造する。
【0015】このサーミスタチップは、図1(b),
(c)のようにして製造することができる。
【0016】図1(b)では、サーミスタウェハの板面
に長帯状の電極層1’を複数本平行に、且つ各電極層1
間に一定間隔をあけて形成し、次いで無機物質原料層3
を形成し、しかる後、ダイシングソー等を用いて図1
(b)の縦横の点線のように該ウェハを縦横に切断し、
サーミスタチップ2’を形成する。図1(b)の縦の方
向に切断するときには、電極層1’同士の間のウェハ露
出部分を切断する。
【0017】図1(c)では、サーミスタウェハの板面
に島状に電極層1”を碁盤の目状に縦横に一定間隔をあ
けて形成し、次いで図1(c)の縦横の点線のように電
極層1”間のウェハ露出部を切断し、サーミスタチップ
2”を形成する。
【0018】図1(d)のサーミスタチップ2’は、図
(b)の方法により製造されたものであり、方形のサー
ミスタチップ板面の平行な2辺同士をつなぐように板面
を帯状の電極層1’が横断している。
【0019】図1(e)のサーミスタチップ2”は、図
1(c)の方法によって製造されたものであり、方形の
サーミスタチップ板面の板央部分に(即ち、板面の4辺
から離隔して)電極層1”が形成されている。
【0020】本発明では、双方の板面に同一形状の電極
層1’又は1”が形成されても良く、一方の板面に電極
層1’が形成され他方の板面に電極層1”が形成されて
も良い。双方の板面に帯状の電極層1’を形成する場
合、双方の帯の長手方向が直交方向となるように電極層
1’,1”を設けても良く、帯の長手方向を平行にして
も良い。なお、一方の板面に電極層1’または1”を設
け、他方の板面は全面に電極層を形成しても良い。
【0021】この電極層1’,1”は、サーミスタ素子
の抵抗値に応じてその面積が定められる。
【0022】このサーミスタチップ表面に形成する電極
としては、通常のフリットを含む厚膜電極でもよいが、
望ましくはフリットレス電極がよい。これは、その上面
に形成する絶縁性無機物層とサーミスタ電極中のフリッ
トとの反応溶融を防ぎ、最終的に抵抗値ばらつきを抑制
する効果があることによる。また、薄膜電極及びその形
成技術を用いることにより、より微細な電極形成パター
ンを形成することが可能となるため、印刷法に比べ高抵
抗化が可能であり、抵抗値ばらつきを抑える効果があ
る。
【0023】電極を構成する金属としては、Au、Ag
−Pd、Ag、Pt、Au−Ptなどの貴金属が好まし
い。
【0024】この電極層を形成したウェハ上に、絶縁性
無機物質層を形成するための絶縁性無機物質層3を形成
する。
【0025】この無機物質層3は、SiO2 よりなる、
又はSiO2 を主体とするものが好ましい。なお、この
無機物質は、サーミスタチップをガラス封止するときの
温度よりも高い融点又は軟化点を有するものであること
が好ましい。
【0026】SiO2 を主体とした無機物質としては、
SiO2 以外の成分としてAl2 3 、MgO、ZrO
2 、TiO2 、B2 3 、Na2 O、PbO、ZnO及
びBaOの1種又は2種以上の酸化物を含むものが例示
される。なお、無機物質は、SiO2 、B2 3 、Na
2 O、PbO、ZnO及びBaOの1種以上からなるも
のであっても良い。
【0027】この無機物質層3は、スパッタリングや、
ペーストを印刷する等の方法により形成することができ
る。
【0028】このサーミスタウェハを切断して得られた
電極層1及び無機物質層3を有するサーミスタチップ2
に対し、導電性ペースト5を用いてリード線4を付着さ
せる。
【0029】このペースト5としては、Au、Ag−P
d、Ag、Pt、Au−Ptなどの貴金属の粉末と、ガ
ラスフリット粉末と、有機ビヒクルとからなるものが好
ましい。このガラスフリットは、後の焼成工程において
溶融する融点を有する。
【0030】このようにリード線4が付着したサーミス
タチップ2を封止用の短いガラス管中に入れ、ガラス封
止する。なお、この封止用ガラスは650〜850℃で
溶融するものが好ましい。
【0031】このガラス封止時に、ペースト5中に存在
していたガラスフリットが溶融し、溶融物が無機物質層
3と反応し、生じた導電層6によってリード線4が電極
層1に接合及び導通するようになる。
【0032】なお、この焼成により、封止用ガラス管が
溶融し、サーミスタチップ2及びリード線4の先端部を
被包する封止ガラス8が形成され、図1(a)に示すサ
ーミスタ素子が形成される。
【0033】
【実施例】
実施例1 所定割合のMnCO3 、CoCO3 、Al2 3 及びF
2 3 を湿式混合し、脱水及び乾燥後850℃で10
Hr仮焼した。次いでこの仮焼粉を48Hr湿式粉砕し
た後、脱水及び乾燥した。
【0034】この乾燥粉末に対しバインダーを10wt
%添加し、混合した後、200Kg/cm2 の成形圧で
プレス成形し、直径4.0cm、厚さ1.5cmのグリ
ーンブロックを成形した。乾燥後、500℃に10mi
n保持して脱バインダー処理した後、1150℃×10
Hr焼成し、焼結体とした。
【0035】この焼結体をスライス加工し、直径3.5
cm、厚さ0.25mmのウェハを切り出し、精密平面
ラップにて0.15mm厚に仕上げた。
【0036】このウェハを洗浄後、乾燥した。
【0037】このウェハの一方の板面に金を含むフリッ
トレスレジネートペーストを図1(b)に示す帯状パタ
ーンにスクリーン印刷し、他方の板面には全面に同じペ
ーストをスクリーン印刷し、次いで800℃×10mi
nで焼き付けた。
【0038】電極層1’の幅は0.3mmであり、電極
層1’同士の間のウェハ露出面の幅は0.3mmとし
た。なお、スクリーン印刷に当っては、印刷面積1cm
2 当りの貴金属量が3mgとなるように印刷厚みを選定
した。
【0039】次に、このウェハの板面の全体にスパッタ
法により、φ12cm、2mm厚のガラスターゲットを
用い、サーミスタウエハを回転させながら、SiO
wt%、Al10wt%、ZnO20wt%、
MgO10wt%なる組成の、厚み0.1〜2μmの
縁性無機物層を形成した。スパッタ雰囲気はAr、ガス
圧は3mmtorr、印加電力は400W、処理時間は
1時間である。
【0040】このウェハを0.1mm厚のダイシングソ
ーを用い図1(b)の点線に沿って縦横に切断し、0.
5×0.5×0.15mmのサーミスタチップ2’を形
成した。
【0041】軟化点600℃のガラスフリット2wt%
と貴金属粉末としてのAu粉末84wt%とを有機ビヒ
クル14wt%と混合してなる導電性ペースト5をリー
ド線(ジュメット線)の先端に0.2mg付着させ、こ
のリード線の先端がサーミスタチップ2’の板面の中央
に位置するように該リード線4を無機物質層3に付着さ
せた。
【0042】これを、軟化点570℃のガラスよりなる
外径1.35mm、内径1.05mm、長さ3.0mm
のガラス管に挿入し、750℃に3min保持し、導電
性ペースト5の溶融及び封止ガラスの封止を行い、図1
(a)に示す構成のサーミスタ素子を製造した。
【0043】このようにして製造したサーミスタ20個
の抵抗値を測定し、その結果を表1に示した。なお、σ
は標準偏差を示す。
【0044】実施例2,3 片面の電極層の幅を0.3mm(実施例2)又は0.2
mm(実施例3)としたこと以外は実施例1と同様にし
て図1(a)に示す構成のサーミスタ素子を製造した。
【0045】このようにして製造したサーミスタ20個
の抵抗値を測定し、その結果を表1に示した。
【0046】実施例4 ウェハの一方の板面に形成する電極層を図1(c)の島
状電極層1”とし、図1(c)の点線のようにウェハを
切断したこと以外は実施例1と同様にしてサーミスタ素
子を製造した。なお、島状電極層1”の大きさは0.4
×0.4mmであり、電極層1”同士の間隔(ウェハ露
出面の幅)は0.2mmとした。
【0047】このようにして得られたサーミスタ素子2
0個の抵抗値を測定し、結果を表1に示した。
【0048】実施例5 島状電極層1”を0.3×0.3mmとし、電極層1”
同士の間隔を0.3mmとしたこと以外は実施例2と同
様にしてサーミスタ素子を製造した。得られたサーミス
タ素子20個の抵抗値を測定し、結果を表1に示した。
【0049】実施例6 島状電極層1”を0.2×0.2mmとし、電極層1”
同士の間隔を0.4mmとしたこと以外は実施例2と同
様にしてサーミスタ素子を製造した。得られたサーミス
タ素子20個の抵抗値を測定し、結果を表1に示した。
【0050】実施例7 ウエハの両面に0.4×0.4mmの島状電極層を形成
したこと以外は実施例4と同様にしてサーミスタ素子を
製造した。
【0051】このようにして製造したサーミスタ素子2
0個の抵抗値を測定し、結果を表1に示した。
【0052】実施例8 ウエハの両面に0.3×0.3mmの島状電極層を形成
したこと以外は実施例5と同様にしてサーミスタ素子を
製造した。
【0053】このようにして製造したサーミスタ素子2
0個の抵抗値を測定し、結果を表1に示した。
【0054】実施例9 ウエハの両面に0.2×0.2mmの島状電極層を形成
したこと以外は実施例6と同様にしてサーミスタ素子を
製造した。
【0055】このようにして製造したサーミスタ素子2
0個の抵抗値を測定し、結果を表1に示した。
【0056】実施例10 レジスト法によって0.2×0.2mmの島状電極層
1”を形成したほかは実施例9と同様にしてサーミスタ
素子を製造した。
【0057】なお、このレジスト法の手順は次の通りで
ある。
【0058】 ウェハの板面の全面にわたって実施例
1と同様にして金のレジネート塗膜を形成する。ウェハ
1cm2 当りのAu量は実施例1と同一である。 このレジネート塗膜の上にレジストをスピンコート
し、90°で25min間乾燥させる。 0.2×0.2mmの開口が枡目状に配列されたフ
ォトマスクを重ね、露光する。 露光後、現像液に1分間浸漬し、リンス液で洗浄
し、未感光部分のレジストを、溶解除去する。 その後150℃、20分熱処理(ポストベーグ)す
る。 ウェハをI2 :KI:H2 O=1:2:5(重量
比)のエッチング溶液に浸漬し、レジストに被覆されて
いないAu電極部分をエッチングする。 剥離液に浸漬し、レジストを除去する。 その後の絶縁性無機物層の形成、ウエハ切断、リード線
付着、溶融、ガラス封止等の工程は前記各実施例と同じ
である。
【0059】このようにして得られたサーミスタ素子2
0個の抵抗値を測定し、結果を表1に示した。
【0060】比較例1 ウェハの双方の板面に全面的に電極層を形成したこと以
外は実施例1と同様にしてサーミスタ素子を製造した。
得られたサーミスタ素子20個の抵抗値を測定し、結果
を表1に示した。
【0061】比較例2 無機物質層3を設けなかったこと以外は実施例7と同様
にしてサーミスタ素子を製造した。得られたサーミスタ
素子20個の抵抗値を測定し、結果を表1に示した。
【0062】比較例3 無機物質層3を設けなかったこと以外は実施例8と同様
にしてサーミスタ素子を製造した。得られたサーミスタ
素子20個の抵抗値を測定し、結果を表1に示した。
【0063】比較例4 無機物質層3を設けなかったこと以外は実施例9と同様
にしてサーミスタ素子を製造した。得られたサーミスタ
素子20個の抵抗値を測定し、結果を表1に示した。
【0064】
【表1】
【0065】表1より、実施例に係るサーミスタ素子は
いずれも抵抗値のバラツキがきわめて小さいことが明ら
かである。
【0066】
【発明の効果】以上の通り、本発明によるとサーミスタ
チップサイズを変えることなく抵抗値調整でき、しかも
抵抗値のバラツキがきわめて小さいサーミスタ素子が提
供される。
【0067】本発明によると、電極面積を小さくするこ
とにより抵抗値を大きくすることができ、サーミスタ素
子の使用温度範囲を高温側へ広げることができる。
【0068】本発明によると、絶縁性無機物質層により
電極剥れを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)図は実施例に係るサーミスタ素子の断面
図、(b)図ないし(f)図の各図は製造方法を示す断
面図である。
【符号の説明】
1,1’,1” 電極層 2,2’,2” サーミスタチップ 3 無機物質層 4 リード線 6 導電層 8 封止ガラス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中島 弘明 埼玉県秩父郡横瀬町大字横瀬2270番地 三菱マテリアル株式会社電子技術研究所 内 (72)発明者 大井 幸二 埼玉県秩父郡横瀬町大字横瀬2270番地 三菱マテリアル株式会社電子技術研究所 内 (56)参考文献 特開 平5−251210(JP,A) 特開 昭62−285401(JP,A) 特開 昭61−105804(JP,A) 実開 昭58−3003(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01C 7/02 - 7/22

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対向する2面に電極を形成したサーミス
    タチップに対し、端部にガラスフリットを含む耐熱導電
    性ペーストを塗布したリード線によりサーミスタチップ
    を挟み、接合部を覆うようにガラス管を挿入し、電極焼
    き付けと同時にガラス封止して形成されるラジアルリー
    ド型ガラスコートサーミスタ素子において、 サーミスタチップの対向する2面に電極を形成した後、
    その面上に厚み0.1〜2μmの絶縁性無機物層を形成
    しておくようにして製造した素子であって、該サーミスタチップの対向する2面のうちの少なくとも
    一方の面に形成された電極は、該サーミスタチップサイ
    ズよりも小さい電極面積の島状又は帯状電極であり、 該絶縁性無機物層は、ガラス封止の際にリード線端部の
    導電性ペースト内のガラスフリットと反応、溶融し導電
    性ペースト内に吸収され、これによりリード線が、電極
    に対し電気的に接合されていることを特徴とするサーミ
    スタ素子。
  2. 【請求項2】 サーミスタチップに用いられる電極は、
    Au、Ag/Pd、Ag、Pt及びAu/Ptの少なく
    とも1種以上で形成された電極であることを特徴とする
    請求項1のサーミスタ素子。
  3. 【請求項3】 少なくとも一方の上記電極は、サーミス
    タチップの対向する2面の面積より小さいことを特徴と
    する請求項1又は2のサーミスタ素子
  4. 【請求項4】 上記絶縁性無機物層がSiOよりなる
    ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項のサ
    ーミスタ素子。
  5. 【請求項5】 上記絶縁性無機物層が50重量%以上の
    SiOと、Al、MgO、ZrO及びTiO
    の1種又は2種以上からなることを特徴とする請求項
    1ないし3のいずれか1項のサーミスタ素子。
  6. 【請求項6】 上記絶縁性無機物層がSiO、B
    、NaO、PbO、ZnO及びBaOの1種又は2
    種以上からなることを特徴とする請求項1ないし3のい
    ずれか1項のサーミスタ素子。
  7. 【請求項7】 上記絶縁性無機物層の融点又は軟化点が
    ガラス封止温度よりも高いことを特徴とする請求項
    のサーミスタ素子。
  8. 【請求項8】 耐熱導電性ペーストが、貴金属と、ガラ
    スフリットとを含んでおり、 該貴金属は、Au、Ag−Pd、Ag、Pt及びAu−
    Ptの少なくとも1種であり、 該ガラスフリットは、SiO、B、NaO、
    PbO、ZnO及びBaOの1種又は2種以上を含み、
    その融点または軟化点がガラス封止温度以下であること
    を特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項のサーミ
    スタ素子。
  9. 【請求項9】 対向する2面に電極を形成したサーミス
    タチップに対し、端部にガラスフリットを含む耐熱導電
    性ペーストを塗布したリード線によりサーミスタチップ
    を挟み、接合部を覆うようにガラス管を挿入し、電極焼
    き付けと同時にガラス封止するラジアルリード型ガラス
    コートサーミスタ素子の製造方法において、 サーミスタチップの対向する2面に電極を形成した後、
    その面上に厚み0.1〜2μmの絶縁性無機物層を形成
    しておくようにした製造方法であって、該サーミスタチップの対向する2面のうちの少なくとも
    一方の面に形成された電極は、該サーミスタチップサイ
    ズよりも小さい電極面積の島状又は帯状電極であり、 該絶縁性無機物層は、ガラス封止の際にリード線端部の
    導電性ペースト内のガラスフリットと反応、溶融し導電
    性ペースト内に吸収され、これによりリード線が、電極
    に対し電気的に接合されることを特徴とするサーミスタ
    素子の製造方法。
  10. 【請求項10】 サーミスタウェハの片面または両面
    に、電極を島状または状に形成し、更にこの両面に絶
    縁性無機物層を形成した後、少なくとも片面の電極面積
    がサーミスタチップサイズよりも小さくなる様にチップ
    形状に切断する工程を有することを特徴とする請求項
    のサーミスタ素子の製造方法。
  11. 【請求項11】 ガラス封止と同時に耐熱導電性ペース
    トを焼き付ける工程において、サーミスタチップ表面の
    絶縁性無機物層を、耐熱導電性ペースト中のガラスフリ
    ットと反応、溶融させ、耐熱導電性ペースト下部の無機
    物層を消滅させ、サーミスタチップ表面の電極とリード
    線とを電気的に導通させることを特徴とする請求項
    10のサーミスタ素子の製造方法。
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