JP3275581B2 - 放射線・中性子遮蔽換気ダクト - Google Patents

放射線・中性子遮蔽換気ダクト

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JP3275581B2
JP3275581B2 JP28588594A JP28588594A JP3275581B2 JP 3275581 B2 JP3275581 B2 JP 3275581B2 JP 28588594 A JP28588594 A JP 28588594A JP 28588594 A JP28588594 A JP 28588594A JP 3275581 B2 JP3275581 B2 JP 3275581B2
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直樹 上杉
慎司 森脇
正 奥原
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日立プラント建設株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は放射線・中性子遮蔽換
気ダクトに係り、特に放射線源のある部屋の換気空調設
備において、換気する際に部屋から外部にダクト部を介
し、α線及び中性子線が漏えいすることを防止させるよ
う遮蔽機能を持たせた換気ダクトに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、放射線源のある部屋の換気空調設
備に用いられるダクトはスクリューダクトが用いられて
いた。これは、図5に示すように、螺旋状となる流路を
もつ鋳鋼製ダクト1(スクリューダクト)をダクト用開
口通路内に設置して壁体を貫通させるようにしている。
また、ダクト1の外周面部分には補助遮蔽のために鉛2
により被覆している。そして、スクリューダクト1の出
口開口部にはポリエステル等中性子遮蔽材料3を貼り付
けたチャンバ4を構築し、ダクト軸と直交する流路とな
るようにして排気ファン(図示せず)により吸引排気さ
せるようにしている。これによれば、通常放射線である
α線、β線、γ線等はスクリューダクト1によって螺旋
通路を通過する際にダクト材料である鋳鋼材料によって
減衰遮蔽され、中性子線はポリエステル等の遮蔽材料3
が貼られたチャンバ4面に衝突することによって減衰遮
蔽される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
放射線等の遮蔽用ダクト構造では、スクリューダクトの
製造コストが高いこと、及び放射線、中性子線の遮蔽材
質が異なることより、中性子遮蔽ダクトを設置するスペ
ースが別途に必要となり、配置に制約が生ずる欠点があ
った。また、放射線遮蔽に対しては炭素鋼或いはステン
レス鋼等の金属が主に用いられ、また中性子線遮蔽は、
ポリエチレン等の材料となっているため従来のスクリュ
ーダクトでは、一体で製作することはできずまた、構造
が複雑であった。
【0004】この発明の目的は、前記従来技術の欠点を
解消し、製作が容易で、材質が異なる遮蔽材料を1体の
ダクトに組み込むことができ、α線及び中性子線の遮蔽
機能を合せもつことができるダクトを供給することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る放射線・中性子遮蔽換気ダクトは、換
気空調設備に使用されるダクトであって、ダクト通路に
横断配置されるα線などの放射線遮蔽用金属板の一部に
開口を形成し、この開口部以外の板面に中性子遮蔽材を
貼着して遮蔽板を形成し、この遮蔽板をダクト軸方向に
前記開口部が重ならないように配置した構成とした。
【0006】この場合において、前記遮蔽板と遮蔽板と
の間に全面開口のスペーサを介装して積層することでダ
クトを形成するように構成でき、また、前記遮蔽板の周
縁部に胴体を一体に設けることによりダクト要素を形成
し、このダクト要素を連結してダクトを構築可能とする
ことができる。
【0007】
【作用】上記構成によれば、放射線遮蔽体及び中性子遮
蔽体とを重ね合せた遮蔽板を形成し、この遮蔽板の一部
に風の通路となる開口部を設ける。このような遮蔽板を
風道に沿って間隔をおいて配置すると共に、配置する際
に開口部の投影部分が隣接遮蔽板の開口部と重ならない
ように設置することにより、簡単な構造で中性子線及び
放射線の遮蔽機能を合せもつことができ、従来の問題点
であった製造コストの低減及び省スペース化を図ること
ができる。また、遮蔽板と遮蔽板の間に全面開口のスペ
ーサを介して連接することでダクトが形成され、あるい
は遮蔽板の周囲に胴体を一体に形成したボックス構造と
したダクト要素を形成しておき、これらを積層するよう
にして連接するようにすれば、単純な要素連結だけでダ
クトが構築できるので、施工性が改善される。なお、補
助遮蔽体が鉄の場合にも形状を角形とすることにより、
製作が容易となる。
【0008】
【実施例】以下に本発明に係る放射線・中性子遮蔽換気
ダクトの具体的実施例を図面を参照して詳細に説明す
る。
【0009】図1は実施例に係る放射線・中性子遮蔽換
気ダクト10の分解斜視図と断面構成図である。図示の
ように、このダクト10は遮蔽板12とスペーサ14と
を交互に積層してダクト通路を形成するように構成され
ている。単体の遮蔽板12は図2(1)、(2)に示す
ように、通常放射線であるα線、β線、γ線に対して遮
蔽機能のあるSS材あるいはSUS材からなる金属平板
16と、この金属平板16の一方の平面部分に中性子線
に対して遮蔽機能のあるポリエステル等H2含有量の多
い物質からなる中性子遮蔽材18を接合一体化したもの
であり、この接合部材の一部に開口20を形成した構造
とされている。図示の例では、遮蔽板12を矩形板に形
成し、開口部20は上半部に位置するように形成されて
いる。一方、スペーサ14は平行配置される遮蔽板12
の間にサンドイッチ配置されるようになっており、これ
は図2(3)、(4)に示しているように、断面U字形
状の型材を遮蔽板12と同形状になるように矩形に形成
したフレーム枠によって構成され、枠の中央部全面が開
口されている。このスペーサ14の開口は遮蔽板12に
接合されることにより、遮蔽板12の開口部20と連通
され、ダクト通路は遮蔽板12の開口部20からスペー
サ14に達したときに通路断面積が拡大し、これに続く
下流側の遮蔽板12の開口部20で絞られるように構成
されている。
【0010】これら遮蔽板12とスペーサ14の接続は
任意の方法を採用できるが、例えば図3(1)に示すよ
うに両者を印籠構造としたはめあい構造とし、あるいは
同図(2)に示すように一方の四隅に突起を形成し、他
方にこれに適合する凹部を形成してはめあわせる構造と
すればよい。これにより、ダクト形成時の位置ずれを防
止しつつ、所望のダクト軸線に沿って遮蔽板12とスペ
ーサ14とを連接することができる。
【0011】ここで、ダクト通路は上記したように、遮
蔽板12とスペーサ14とを交互に積層するように接続
して形成されるが、スペーサ14を挟んで隣接する遮蔽
板12同志の開口部20はそれらの投影面が重ならない
ように設定されている。すなわち、図1に示しているよ
うに、上流側の遮蔽板12の開口部20を上部に位置す
るように設定したときには、直下の遮蔽板12の開口部
20が下部に位置するように配置し、ダクト通路が一端
から他端を見通すことができないように構成している。
これにより、遮蔽板12の開口部20は、図1(2)に
示すように、ダクトを構築した場合に、交互に上下に位
置するいわゆる千鳥配置に設定され、排気流路は図1
(1)に実線で示すように蛇行流となり、金属平板16
を貫通して直進しようとする中性子線は最初の開口部2
0を通じてダクト内に入り込むが、次の下流側遮蔽板1
2では開口部20が見通し線から外れているため、中性
子遮蔽材18に衝突し、ここで減衰遮蔽されるものとな
る。
【0012】このように遮蔽板12とスペーサ14とを
交互に連続して接合することによりダクト10が構築さ
れるので、これを所望の設置壁22に形成された貫通穴
24の内部に配置し、図1(2)に示しているように、
穴24とダクト10の間に補助遮蔽材26として鉛等を
充填して固定保持させるようにすればよい。この構造に
よりダクト通路は遮蔽板12の開口部20が重ならない
ようにずらしているため風の経路をラビリンス状となり
遮蔽効果を期待できるのである。また、この実施例で
は、板状の遮蔽体12を矩形状に切断し金属平板16に
中性子遮蔽材18を貼着し、かつ、風の経路を遮蔽板1
2に開口部20を形成して、スペーサ14を介して貼り
合せる構造であるため加工が非常に簡単である。
【0013】上記構造を採用することにより、ダクト形
状は任意に形成することができる。円形断面のダクトと
した例を図4(1)に示す。これは円形金属平板28に
やはり円形の中止性遮蔽材30を貼着して一体化した円
盤遮蔽板32を形成し、同径の円筒リングスペーサ34
を間に介在して少なくとも一対の遮蔽板32を交互に接
続する。もちろん、遮蔽板32の開口部36は隣接する
もの同志では180度回転させた位置に配置し、通路が
見通せないように設定する。したがって、ダクト10の
形状は任意に設定することができる。この結果、従来の
方法によればスクリューダクトの構造上、ダクト形状
は、丸形に限定されていたが、本発明では、板材の貼り
合せであるため丸形、角形等任意の形状にすることがで
きる。また開口部20(36)についても任意の形状と
することができる。遮蔽体材質が変わっても、個々の遮
蔽体を単独で加工し、貼合せることができるため、加工
が容易となっている。
【0014】更に、図4(2)には他の実施例を示して
いる。これは遮蔽板38を放射線遮蔽用の金属材料によ
りボックス型に形成している。これは金属板16の周囲
に胴体40を一体的に形成することで片面が全面開口さ
れ、他の片面に開口部20を形成したボックス遮蔽板3
8を形成する。そして、開口部20が形成されている外
面部分にポリエステル材等の中性子遮蔽材18を貼着し
たものである。このようなボックス遮蔽板38はスペー
サ14に相当する胴長となるように胴体40を形成して
おくことで、スペーサ14を介在させることなくダクト
10を構成することができる。
【0015】なお、上記実施例では、いずれもダクト軸
線が一直線になる構造の例を示しているが、遮蔽板とス
ペーサあるいはボックス型遮蔽板を積層する構造として
いるため、ダクト用の貫通路が斜めに形成されている場
合でもこれに合った斜行ダクトが形成できる利点があ
り、応用範囲は広い構造となっている。また、遮蔽板1
2を構成する金属平板16や中性子遮蔽材18は要求さ
れる遮蔽機能に応じた材質や厚さに設定するのはいうま
でもない。
【0016】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
換気空調設備に使用されるダクトであって、ダクト通路
に横断配置されるα線などの放射線遮蔽用金属板の一部
に開口を形成し、この開口部以外の板面に中性子遮蔽材
を貼着して遮蔽板を形成し、この遮蔽板をダクト軸方向
に前記開口部が重ならないように配置したことにより、
(1)α線の遮蔽及び中性子線遮蔽を合せもつダクトを
一体で製造することが可能となり、(2)構造が非常に
簡単でコスト低減を図ることができ、(3)ダクト形状
を自由に変えることができるとともに、(4)省スペー
ス化が図れるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係るダクトの分解斜視図および設置断
面図である。
【図2】遮蔽板の正面図および側面図と、スペーサの正
面図および側面図である。
【図3】遮蔽板とスペーサの接続構造例を示す分解斜視
図である。
【図4】他の実施例に係るダクトの分解斜視図である。
【図5】従来のスクリューダクト構造断面図である。
【符号の説明】
10 ダクト 12 遮蔽板 14 スペーサ 16 金属平板 18 中性子遮蔽材 20 開口部 22 設置壁 24 貫通穴 26 補助遮蔽材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭51−128018(JP,A) 実開 昭56−116699(JP,U) 実開 平5−62898(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G21F 7/005 G21F 3/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】換気空調設備に使用されるダクトであっ
    て、ダクト通路に横断配置されるα線などの放射線遮蔽
    用金属板の一部に開口を形成し、この開口部以外の板面
    に中性子遮蔽材を貼着して遮蔽板を形成し、この遮蔽板
    全面開口のスペーサを介装してダクト軸方向に積層す
    ることでダクトを形成するとともに、前記スペーサを挟
    んで隣接する前記遮蔽板の開口部が重ならないように
    記遮蔽板を配置したことを特徴とする放射線・中性子遮
    蔽換気ダクト。
  2. 【請求項2】 換気空調設備に使用されるダクトであっ
    て、ダクト通路に横断配置されるα線などの放射線遮蔽
    用金属板の一部に開口を形成し、この開口部以外の板面
    に中性子遮蔽材を貼着した 遮蔽板の周縁部に胴体を一体
    に設けることによりダクト要素を形成し、このダクト要
    素を隣接する前記遮蔽板の開口部が重ならないように
    結したことを特徴とする放射線・中性子遮蔽換気ダク
    ト。
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