JP3272657B2 - スイッチング電源装置 - Google Patents

スイッチング電源装置

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JP3272657B2
JP3272657B2 JP00780698A JP780698A JP3272657B2 JP 3272657 B2 JP3272657 B2 JP 3272657B2 JP 00780698 A JP00780698 A JP 00780698A JP 780698 A JP780698 A JP 780698A JP 3272657 B2 JP3272657 B2 JP 3272657B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、いわゆるAC−D
Cコンバータや、DC−DCコンバータなどとして好適
に実施されるスイッチング電源装置に関する。
【0002】
【従来の技術】携帯型小型電子機器などに用いられ、商
用交流を整流・平滑化して得られた直流電流またはバッ
テリからの直流電流を、たとえば数百kHz程度の高周
波でスイッチングし、小型の変圧器で所望とする電圧に
高効率に変換するようにしたスイッチング電源装置が広
く用いられている。このようなスイッチング電源装置の
典型的な従来技術として、たとえば特開平8−2895
40号公報が挙げられ、その主要回路図を図10に、主
要動作波形を図11に示す。
【0003】図10を参照して、このスイッチング電源
装置1は、大略的に、直流電流を供給する電源回路2
と、スイッチング素子q1,q2と、変圧器nと、平滑
コンデンサc1と、共振コンデンサc2と、昇圧コンデ
ンサc3と、ダイオードd1,d2および平滑コンデン
サc4から成る2次側回路と、制御回路3とを備えて構
成され、共振によって電源回路2の出力電圧よりも高い
1次電圧を発生する共振型のスイッチング電源装置であ
る。
【0004】電源回路2は、商用電源4からの商用交流
を、フィルタ5で高周波ノイズ成分の除去を行い、ダイ
オードブリッジdによって全波整流した後、電源ライン
6,7間に出力する。
【0005】前記電源回路2の出力電圧は、昇圧リアク
トル8を介して平滑コンデンサc1に入力されて平滑化
され、電源ライン9,7間に出力される。電源ライン
9,7間には、スイッチング素子q1,q2の直列回路
が接続されている。また、前記スイッチング素子q2に
は、並列に、変圧器nの1次巻線n1と共振コンデンサ
c2との直列回路が接続されている。スイッチング素子
q1,q2のソース−ドレイン間には、該スイッチング
素子q1,q2のターンoff時のスイッチング損失を
低減するための部分共振回路を形成するコンデンサc
5,c6がそれぞれ介在されている。
【0006】前記変圧器nの2次巻線n2には、中間タ
ップn0が設けられており、この中間タップn0が2次
側出力の接地レベルの電源ライン10となる。前記2次
巻線n2の両端子は、それぞれダイオードd1,d2を
介して、2次側出力のハイレベルの電源ライン11に接
続されている。前記電源ライン11,10間には、平滑
コンデンサc4が介在されている。したがって、変圧器
nの2次側では、誘起された交流電流が、全波整流・平
滑化されて、前記電源ライン11,10間に出力され
る。
【0007】前記電源ライン11,10間の電圧は、制
御回路3に取込まれ、分圧抵抗r1,r2によって分圧
されて、比較器12の非反転入力端子に入力される。比
較器12の反転入力端子には、基準電圧源13からの基
準電圧が与えられており、該比較器12は、前記電源ラ
イン11,10間の電圧の分圧値が前記基準電圧よりも
高くなる程、大きな出力電流を発生し、フォトカプラの
発光ダイオードd3を駆動する。
【0008】前記フォトカプラのフォトトランジスタq
3は、抵抗r3を介してハイレベルの電源に接続されて
おり、このフォトトランジスタq3と抵抗r3との接続
点の電位が、電圧制御発振器(VCO)14に入力され
る。電圧制御発振器14は、前記接続点の電位に対応し
た周波数で発振を行い、その発振出力を制御信号発生回
路15へ出力する。制御信号発生回路15は、前記電圧
制御発振器14の発振周波数で、かつon/offの切
換わり時に若干のデッドタイムを有するように、2つの
スイッチング素子q1,q2を交互にon/off駆動
する。
【0009】上述のように構成されるスイッチング電源
装置1において、スイッチング素子q2のソース−ドレ
イン間電圧をvq2、電流をiq2とし、スイッチング
素子q1を流れる電流をiq1とし、スイッチング素子
q1,q2の接続点から1次巻線n1に流れ込む、また
は前記接続点に流れ出す電流をi2とし、共振コンデン
サc2の端子電圧をvc2とし、電源回路2から流れ出
す電流をi1とし、コンデンサc3を流れる電流をic
3とし、昇圧リアクトル8を流れる電流をi3とし、図
11にそれぞれ示す。
【0010】時刻τ1〜τ4間では、スイッチング素子
q2がoffし、スイッチング素子q1がonして、平
滑コンデンサc1と、スイッチング素子q1と、1次巻
線n1と、共振コンデンサc2とから成る閉回路の直列
共振によって、前記電流i2が流れる。これに対して、
時刻τ5〜τ8のスイッチング素子q2のon期間に
は、共振コンデンサc2と、1次巻線n1と、該スイッ
チング素子q2との閉回路から成る直列共振回路によっ
て、前記電流i2が流れる。共振電流i2の大きさ(最
大振幅)は、負荷の大きさに従って比例的に変化し、こ
れによって負荷変化に対して、出力電圧の調整をある程
度行うことができる。
【0011】一方、共振コンデンサc2の端子電圧vc
2は、スイッチング素子q1,q2のon/off動作
に応じた周期で、かつ負荷の大きさによって変化する振
幅の交流電圧となり、該電圧vc2が電源回路2の出力
電圧よりも低くなると、電源回路2から、昇圧コンデン
サc3および該共振コンデンサc2から成る直列回路に
電流ic3が流れ、昇圧コンデンサc3と、昇圧リアク
トル8と、スイッチング素子q1と、1次巻線n1との
閉回路で昇圧リアクトル8にエネルギが蓄積され、スイ
ッチング素子q1がoffとなると、昇圧コンデンサc
3と、該昇圧リアクトル8と、平滑コンデンサc1と、
共振コンデンサc2との閉回路で、平滑コンデンサc1
が昇圧充電される。
【0012】したがって、電源回路2の出力電圧よりも
高い電圧に平滑コンデンサc1を充電することができ
る。前述のように、共振コンデンサc2の端子間電圧v
c2は、負荷の大きさによって変化し、軽負荷および無
負荷時には低くなる。このため、電源用コンデンサc1
の出力電圧がむやみに大きくなることがなく、スイッチ
ング素子q1,q2を低耐圧化することができる。
【0013】このような構成によって、電源回路2の出
力電圧よりも高い電源電圧を得ることができ、かつ平滑
コンデンサc1からの該電源電圧の不所望な増加の抑制
を行うことができるとともに、電源回路2から供給され
る電流i1を、電圧振幅に応じてピーク値が変化する波
形として、力率を改善することができる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】上述のように構成され
るスイッチング電源装置1では、以下のような問題を有
している。
【0015】(i)スイッチング素子q1,q2のスイ
ッチング周波数を変化させることによって、2次側出力
の直流電圧の安定化を図っている。すなわち、出力負荷
電流が大の場合はスイッチング周波数を低くし、前記出
力負荷電流が小の場合はスイッチング周波数を高くする
ことによって、出力電圧の制御を行っており、これによ
って以下のような問題がある。
【0016】(a)スイッチング素子q1,q2を0V
でターンonさせないと、スイッチングノイズが発生す
るという問題がある。このようにスイッチング素子q
1,q2を0Vでターンonさせるために、ドレイン−
ソース間の浮遊容量に蓄積されていた電荷を引抜く必要
があり、この操作に必要なエネルギがスイッチング周波
数に比例して増加する。前記図11において、時刻τ4
〜τ5およびτ8〜τ9間に、変圧器nの1次巻線n1
内に蓄積された励磁エネルギによって、そのような操作
が行われる。したがって、それ以前のプロセスで、前記
1次巻線n1内に当該エネルギを余分に蓄積しておく必
要があり、これに相当した鉄損が変圧器n内に発生す
る。ここで、前述のように、軽負荷時には共振振幅が小
さくなるので、スイッチング周波数を共振周波数より高
くする必要があり、前記鉄損等が増加し、電力変換効率
が低くなる。
【0017】(b)スイッチング周波数が変化すると、
搭載機器の不要輻射および該搭載機器に与える誤動作の
点で、望ましくないことが生じる。たとえばPWM制御
のスイッチング電源装置では、スイッチング周波数が固
定であるので、主にスイッチング基本周波数と、その高
調波成分のノイズが発生するのみであり、不要輻射およ
び誤動作対象に関し、これらの周波数成分による影響の
みを配慮すれば良いことになる。これに対して上述のよ
うな従来技術の場合、スイッチング周波数が連続的に変
化するので、全周波数に対するノイズの影響を配慮し
て、機器の設計を行わなければならない。
【0018】(ii)平滑コンデンサc1の出力電圧が2
次側出力電圧の増加に伴って上昇する。このため、スイ
ッチング素子q1,q2には、ドレイン−ソース間耐電
圧定格の高い素子を選定する必要がある。この点、該ス
イッチング素子q1,q2にTFT(薄膜トランジス
タ)を採用すると、該TFTの一般的特性として、前記
ドレイン−ソース間耐電圧定格が高くなる程、導通抵抗
が高くなる傾向があり、これによってもまた、電力変換
効率が低下するという問題がある。
【0019】本発明の目的は、電力変換効率を高めるこ
とができるとともに、ノイズを抑制することができるス
イッチング電源装置を提供することである。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明に係るスイッチン
グ電源装置は、交流をブリッジ整流回路で整流してから
平滑コンデンサで平滑化して1次電流として変圧器に与
え、変圧器の2次側出力電圧を負荷状態検出手段が検出
し、制御回路がその検出結果に応答した駆動信号を主ス
イッチング素子に与え、前記変圧器の1次電流をスイッ
チングさせて、所望とする一定電圧の2次電流を得るよ
うにしたスイッチング電源装置において、前記変圧器の
1次巻線と前記主スイッチング素子とが直列に接続さ
れ、前記平滑コンデンサに対して並列に接続されてなる
直列回路と、前記直列回路の該1次巻線と主スイッチン
グ素子との間に介在される共振コンデンサと、前記共振
コンデンサに並列に設けられるダイオードと、前記1次
巻線と共振コンデンサとの直列回路と並列に設けられる
副スイッチング素子と、前記共振コンデンサと主スイッ
チング素子との間に、前記ブリッジ整流回路からの直流
電流を与えるチョークコイルとを含み、前記制御回路
は、前記主スイッチング素子と副スイッチング素子とを
交互に導通し、かつ前記主スイッチング素子のonタイ
ミングを、副スイッチング素子のoffによって、該主
スイッチング素子の寄生ダイオードを介して励磁電流が
流れている予め定める期間以内に設定するとともに、前
記主スイッチング素子がoffしてから前記チョークコ
イルを流れる電流が零となるまでの期間は、前記主スイ
ッチング素子がoffしてから前記副スイッチング素子
がoffするまでの期間よりも小さくなるように、前記
チョークコイルのインダクタンスが選ばれていること
特徴とする。
【0021】上記の構成によれば、主スイッチング素子
がonすると、変圧器の1次巻線と、共振コンデンサ
と、該主スイッチング素子とが直列に電源ライン間に接
続されることになり、前記変圧器の2次巻線側に電流が
誘起され、該電流が平滑化されて出力されるとともに、
1次巻線のインダクタンス成分に励磁エネルギが蓄積さ
れる。前記主スイッチング素子がoffすると、前記1
次巻線と、共振コンデンサと、副スイッチング素子とに
よって閉回路が形成され、先ず副スイッチング素子の浮
遊容量に蓄積されていた電荷が引抜かれた後、該副スイ
ッチング素子の寄生ダイオードを通して前記閉回路に電
流が流れ、その後に副スイッチング素子がonされて、
該副スイッチング素子がソフトonされる。前記1次巻
線のインダクタンス成分による励磁エネルギの放出が完
了すると、共振コンデンサの端子間電圧が最大となり、
該共振コンデンサは放電を開始し、その放電に伴って、
前記1次巻線と、ダイオードと、副スイッチング素子と
の閉回路内の抵抗成分が極僅かであるので、ほとんど減
衰することなく、電流が還流するようになる。
【0022】したがって、副スイッチング素子をoff
すると、前記還流していた電流は、1次巻線から電源ラ
イン間を介して、主スイッチング素子およびダイオード
の閉回路内を流れるようになり、主スイッチング素子の
浮遊容量に蓄積されていた電荷を引抜き、該主スイッチ
ング素子の寄生ダイオード内を流れるようになる。制御
回路は、このように主スイッチング素子の寄生ダイオー
ドを介して励磁電流が流れている予め定める期間以内
に、主スイッチング素子をonする。これによって、次
の励磁タイミングで主スイッチング素子をソフトonす
ることができる。
【0023】したがって、2つのスイッチング素子をソ
フトonすることができ、ノイズを抑制することができ
るとともに、主スイッチング素子のon時に1次巻線の
インダクタンス成分に蓄積されていた励磁エネルギの回
生電力を、該主スイッチング素子のoff時に、一旦共
振コンデンサに蓄積した後、該共振コンデンサの放電に
よって副スイッチング素子を用いた閉回路内を還流させ
ておき、次の主スイッチング素子のon時における浮遊
容量の電荷の引抜きに用いるので、電力変換効率を高め
ることができる。
【0024】また、主スイッチング素子がoffする
と、副スイッチング素子の寄生ダイオードがonし、チ
ョークコイルL1に蓄積されていた励磁エネルギが回生
されて、平滑コンデンサは昇圧充電される。さらに、副
スイッチング素子がoffすると、前記1次巻線と、該
副スイッチング素子と、ダイオードとの閉回路内を還流
していた電流は、主スイッチング素子の寄生ダイオード
をonし、該寄生ダイオードと、ダイオードと、1次巻
線と、平滑コンデンサとの閉回路を流れ、これによって
も平滑コンデンサは昇圧充電される。
【0025】さらにまた、負荷状態が変化しても、前記
電流が還流している期間の長さを変化すればよく、スイ
ッチング周期を一定で保持することができ、軽負荷とな
っても鉄損は増加することはなく、高効率化を図ること
ができるとともに、不要輻射や誤動作に対する対策も、
比較的容易に実現することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】本発明の実施の一形態について、
図1〜図9に基づいて説明すれば以下の通りである。
【0027】図1は、本発明の実施の一形態のスイッチ
ング電源装置21の電気的構成を示すブロック図であ
る。このスイッチング電源装置21は、大略的に、電源
回路22と、2つのスイッチング素子Q1,Q2と、変
圧器Nと、平滑コンデンサC1と、共振コンデンサC2
と、ダイオードD1と、チョークコイルL1と、ダイオ
ードD2,D3、チョークコイルL2および平滑コンデ
ンサC3から成る2次側出力回路と、電圧検出回路2
3、フォトカプラPCおよび制御回路24から成るフィ
ードバック回路とを備えて構成されている。
【0028】電源回路22は、商用電源25と、フィル
タ26と、ダイオードブリッジDとを備えて構成されて
おり、商用電源25からの商用交流の高周波ノイズ成分
がフィルタ26で除去された後、ダイオードブリッジD
によって全波整流されて、出力端子27,28間に出力
される。
【0029】一方、変圧器Nの1次側において、電源と
なる平滑コンデンサC1からの電源ライン29,30間
には、該変圧器Nの1次巻線N1と、共振コンデンサC
2と、スイッチング素子Q1との直列回路が接続されて
いる。また、前記共振コンデンサC2には、並列にダイ
オードD1が設けられている。さらにまた、前記電源ラ
イン29と、共振コンデンサC2とスイッチング素子Q
1との接続点との間に、すなわち前記1次巻線N1と共
振コンデンサC2との直列回路と並列に、スイッチング
素子Q2が設けられている。また、共振コンデンサC2
とスイッチング素子Q1との接続点は、チョークコイル
L1を介して、前記電源回路22のハイレベル側の出力
端子27に接続されており、電源ライン30は、前記電
源回路22の接地レベル側の出力端子28に接続されて
いる。
【0030】変圧器Nの2次側では、2次巻線N2の中
間タップN0が、ローレベル側の出力端となり、電源ラ
イン31を介して出力端子32に接続されている。2次
巻線N2の両端は、それぞれダイオードD2,D3およ
びチョークコイルL2を介して、ハイレベル側の電源ラ
イン33から出力端子34に接続されている。前記電源
ライン33,31間には、平滑コンデンサC3が設けら
れている。
【0031】また、前記電源ライン33,31間には、
電圧検出回路23が設けられている。この電圧検出回路
23は、出力端子34,32間の出力電圧Voに対応し
て、フォトカプラPCの発光ダイオードD4を駆動す
る。フォトカプラPCのフォトトランジスタQ3は、制
御回路24に接続されており、該制御回路24は、前記
出力電圧Voが低くなる程、大きいデューティで、前記
スイッチング素子Q1,Q2のゲートを交互に駆動す
る。なお、スイッチング素子Q1,Q2のゲートへの駆
動信号は、2つのスイッチング素子Q1,Q2が同時に
onすることのないように、そのレベルの切換わり時に
デッドタイムが設定されている。こうして、負荷状態に
拘らず、出力電圧Voを一定に維持するフィードバック
制御が、パルス幅変調によって実現されている。
【0032】スイッチング素子Q1,Q2は、たとえば
MOSFETから成り、ソース−ドレイン間には、寄生
ダイオードD5,D6をそれぞれ有する。また、このソ
ース−ドレイン間に、前述のスイッチング素子q1,q
2で示すような小容量のコンデンサを設けて、該ソース
−ドレイン間の電圧を緩やかに変化させて、低消費電力
化を図るようにしてもよい。
【0033】図2は、上述のように構成されるスイッチ
ング電源装置21の動作を説明するための波形図であ
り、図3〜図8は、動作を説明するための電流経路図で
ある。なお、図2において、EQ1G ,EQ2G は、スイッ
チング素子Q1,Q2のゲート電位、すなわち前記制御
回路24からの駆動信号のレベルを表し、該電位
Q1G,EQ2G がハイレベルであるときに、スイッチン
グ素子Q1,Q2はそれぞれonする。IINは、チョー
クコイルL1を介して供給される電源回路22からの電
流を表し、図3において破線で示すように、前記チョー
クコイルL1から共振コンデンサC2とスイッチング素
子Q1との接続点に流れ込む方向を正方向としている。
L は、1次巻線N1を流れる電流を表し、図3におい
て実線で示すように、該1次巻線N1から共振コンデン
サC2に流れる方向を正方向としている。IQ1,I
Q2は、スイッチング素子Q1,Q2を流れる電流を表
し、図3において実線で示す方向および図5において実
線で示す方向をそれぞれ正方向としている。EQ1,EQ2
は、それぞれスイッチング素子Q1,Q2のドレイン−
ソース間電圧を表す。EC2は、共振コンデンサC2の端
子間電圧を表し、図3および図4において示される+方
向から−方向へ充電されている方向を正方向としてい
る。ID1,ID2は、ダイオードD2,D3によって整流
される2次側誘導起電流を表し、平滑コンデンサC3を
充電する方向を正方向としている。
【0034】時刻t1〜t2間では、図3で示すよう
に、スイッチング素子Q1はonしており、出力端子2
7からチョークコイルL1を介して供給される電流IIN
は、該スイッチング素子Q1を介して前記出力端子28
に流れる。また、後述するように、平滑コンデンサC1
には、下式で示す電圧EC1が常に充電されており、この
電圧EC1によって、電流IL が、該平滑コンデンサC1
−1次巻線N1−共振コンデンサC2−スイッチング素
子Q1−平滑コンデンサC1の閉回路内を流れる。 EC1=√2Ea+α …(1) ただし、Eaは、商用電源25の実効値であり、αは、
後述する時刻t2〜ts間に電流IINが流入する結果、
発生する充電電圧である。
【0035】2次巻線N2に誘起された電流は、ダイオ
ードD2側で円弧状に増大する充電電流ID1となって、
チョークコイルL2から平滑コンデンサC3に供給され
る。
【0036】この状態では、概略的に、1次巻線N1の
インダクタンスが共振コンデンサC2と電流共振するの
で、図2で示すように、電流IL および電圧EC2は、正
弦波曲線に沿って増大する。また、電流ID1も、該電流
L に相似した曲線で増大する。
【0037】一方、チョークコイルL1を流れる電流I
INは、前記時刻t2までは、下式で示すように、直線的
に増加する。
【0038】 IIN=(TON/L1)×VIN …(2) ただし、TONは、後述する時刻t6を基点とする時間で
あり、L1は、チョークコイルL1のインダクタンスで
あり、VINは、電源回路22の出力電圧(出力端子2
7,28間の電圧)である。
【0039】また、スイッチング素子Q1には、 IQ1=IL +IIN …(3) で示す合成電流が流れる。
【0040】時刻t2〜t4間では、図4で示すよう
に、先ず、時刻t2で、スイッチング素子Q1がoff
され、該スイッチング素子Q1を流れる電流IQ1が零と
なる。しかしながら、1次巻線N1に蓄積されていた励
磁エネルギによって前記電流IL が流れ、チョークコイ
ルL1に蓄積されていた励磁エネルギによって電流IIN
が流れ、共にスイッチング素子Q2のドレイン−ソース
間に存在する浮遊容量に蓄積されていた電荷を引抜いた
後、スイッチング素子Q2のドレイン−ソース間に寄生
するダイオードD6を介して流れる。
【0041】したがって、1次巻線N1のインダクタン
ス成分の電流保存作用によって発生する正方向の電流I
L は、該1次巻線N1−共振コンデンサC2−スイッチ
ング素子Q2−1次巻線N1の閉回路内を流れ、前記イ
ンダクタンス成分に蓄積されていた励磁エネルギが回生
されて共振コンデンサC2に充電される。また、チョー
クコイルL1のインダクタンス成分に蓄積されていた励
磁エネルギも回生されて、電流IINで平滑コンデンサC
1に充電される。
【0042】前記時刻t2から、チョークコイルL1を
流れる電流IINは、下式で示すように、直線的に減少
し、前記時刻tsで零となる。
【0043】
【数1】
【0044】ただし、T6-2 は、後述する時刻t6から
前記時刻t2までの時間であり、EC1は、平滑コンデン
サC1の充電電圧であり、TOFF は、前記時刻t2を基
点とする時間である。
【0045】また、時刻t2から時刻tsまでの時間T
2-s は、下式で表すことができる。
【0046】
【数2】
【0047】この期間では、前述の時刻t1〜t2間と
同様に、共振コンデンサC2と1次巻線N1とは電流共
振状態にあり、電流IL ,IQ2および電圧EC2は、図2
で示すように、正弦波曲線に沿って変化する。また、前
記電流IL によって2次側に誘起される起電力の方向が
反転し、電流ID1は零となり、代わって電流ID2が流
れ、円弧状に変化する。
【0048】制御回路24は、時刻t3において、スイ
ッチング素子Q2をoffからonとする。このとき、
前記時刻t2において、すでに寄生ダイオードD6を介
して前記電流IL ,IINが流れており、該スイッチング
素子Q2のドレイン−ソース間電圧EQ2は0Vであり、
時刻t3では、該スイッチング素子Q2をソフトonす
ることができる。
【0049】時刻t4〜t5間では、前記1次巻線N1
のインダクタンス成分による励磁エネルギの放出が完了
すると、共振コンデンサC2の端子間電圧EC2が最大と
なり、図5で示すように、すでにonしているスイッチ
ング素子Q2によって、該共振コンデンサC2−1次巻
線N1−スイッチング素子Q2−共振コンデンサC2の
閉回路内を、該共振コンデンサC2の放電によって負方
向の電流IL が流れ、再び1次巻線N1のインダクタン
ス成分に、スイッチング素子Q1のon時とは逆方向の
励磁エネルギが蓄積される。この期間では、共振コンデ
ンサC2と1次巻線N1とは電流共振状態にあり、電流
L および電圧EC2は、図2で示すように、正弦波曲線
に沿って変化する。またこれに伴って、電流ID2も、正
弦波曲線に沿って減衰する。
【0050】時刻t5〜t6間では、放電を終了したコ
ンデンサC2に代えて、図6で示すように、ダイオード
D1が、前記1次巻線N1およびスイッチング素子Q2
と閉ループを形成する。これによって、スイッチング素
子Q2およびダイオードD1のon抵抗ならびに1次巻
線N1の抵抗成分などによる該閉ループ内の導通抵抗が
小さいので、該閉ループ内を負方向の電流IL が還流し
続けることになる。
【0051】時刻t6〜t8間では、図7で示すよう
に、先ず時刻t6においてトランジスタQ2がoffす
ると、前記電流IL は、1次巻線N1−平滑コンデンサ
C1−トランジスタQ1の寄生ダイオードD5−ダイオ
ードD1−1次巻線N1の閉回路内を流れ、トランジス
タQ1の浮遊容量に蓄積されている電荷を引抜いた後、
該スイッチング素子Q1の寄生ダイオードD5を流れ、
平滑コンデンサC1の充電を行う。
【0052】前記平滑コンデンサC1は、たとえば15
00μF程度の比較的大容量に設定されており、これに
対して電流IL のピーク値はたとえば8A程度であり、
前記電流IINおよびこの電流IL の充電によっても、端
子間電圧はほとんど変化することなく、一定に保持され
る。したがって負方向の電流IL は、図2で示すよう
に、直線的に減少し、0レベルに向かう。こうして、ス
イッチング素子Q1のドレイン−ソース間電圧が0Vと
なっている状態で、制御回路24は、該スイッチング素
子Q1のゲートをハイレベルとし、ソフトon動作を実
現する。
【0053】また、このとき、電源回路22−チョーク
コイルL1−ダイオードD1−1次巻線N1−平滑コン
デンサC1−電源回路22の経路で、前記電流IINが流
れ始め、 IL =IQ1+IIN …(6) となる。電源回路22からの供給電流IINの増加に対し
て、前記閉ループ内を流れていた電流IQ1は減少してゆ
き、時刻t8においてIL =IINになる。
【0054】なお、前記時刻t6において、1次巻線N
1に平滑コンデンサC1を充電する方向の起電圧が発生
するとともに、2次側にも電流ID1が流れ始める。
【0055】時刻t8〜t1間では、IL <IINとな
り、またスイッチング素子Q1がonすることによっ
て、図8で示すように、電流IINが、共振コンデンサC
2とスイッチング素子Q1との接続点で分流し、多くは
スイッチング素子Q1を流れることになり、一部はダイ
オードD1−1次巻線N1−平滑コンデンサC1の経路
で引き続き流れる。時刻t1で1次巻線N1の励磁エネ
ルギの放出が完了すると、負方向の電流IL は零とな
り、その後、前記図3で示すように、平滑コンデンサC
1から正方向の電流IL が流れ、共振コンデンサC2の
充電が開始される。
【0056】このように構成されるスイッチング電源装
置21において、制御回路24は、前述のように、電圧
検出回路23によって出力端子34,32間の出力電圧
Voを検出し、該出力電圧Voが所定定格電圧よりも低
くなろうとする重負荷であるときには、デューティを大
きく、すなわち時刻t6〜t1およびt1〜t5間を長
くし、これによって2次側ダイオードD2,D3を流れ
る電流ID1,ID2を大きくする。また、軽負荷であると
きには、前記時刻t6〜t1およびt1〜t5間を短く
する。一方、スイッチング周期、すなわち時刻t1〜次
回のt1間は一定であり、前記デューティが大きくなる
程、時刻t5〜t6間が短くなり、定格最大負荷時に、
該時刻t5〜t6間が零となるように設定される。
【0057】次に、力率改善機能について説明する。ま
ず、チョークコイルL1のインダクタンスは、2次側負
荷電流が定格最大であるとき、すなわち前記時刻t6〜
t1およびt1〜t5間が最大となり、時刻t5〜t6
間が零となるとき、下式を満足するように選ばれる。
【0058】 T2-s <T2-6 …(7) ただし、T2-s は、時刻t2から時刻tsまでの期間で
あり、T2-6 は、時刻t2から時刻t6までの期間であ
る。
【0059】なお、チョークコイルL1のインダクタン
スと、前記期間T2-s と、平滑コンデンサC1の出力電
圧EC1とは、表1で示す関係を有している。
【0060】
【表1】
【0061】一方、前記出力電圧EC1は、時刻t6から
時刻t2までの期間T6-2 内にチョークコイルL1に蓄
積された励磁エネルギを、時刻t2から時刻tsの期間
内に放出することによって、電源回路22の出力電圧V
INが昇圧されて得られる電圧であり、該電圧VINと出力
電圧EC1との電位差を大きくする程、チョークコイルL
1内に蓄積すべき励磁エネルギが増加し、主としてチョ
ークコイルL1のヒステリシス損失が増大し、電力変換
効率が低下するという問題がある。また、前記出力電圧
C1が高くなると、スイッチング素子Q1,Q2に高耐
圧の素子を使用する必要があり、前述のように、特にT
FTでは導通抵抗が増加し、これによってもまた、電力
変換効率が低下するという問題がある。
【0062】しかしながら、商用電源25から注入され
る入力電流Iacの絶対値|Iac|は、下式で表される。
【0063】
【数3】
【0064】ただし、Toは、前記スイッチング周期で
あり、Eaは、商用電源25の出力電圧、すなわち該ス
イッチング電源装置21の入力電圧の実効値であり、ω
は、前記商用電源25の角速度である。
【0065】したがって、前記電源回路22の出力電圧
C1を高くする程、上式の括弧内の第2項の値が小さく
なり、入力電流Iacを正弦波に近似することが可能とな
る。すなわち、前記出力電圧EC1と、該スイッチング電
源装置21の電力変換効率と、商用電源25からの入力
電流Iacの入力電圧Eaに対する波形の近似度合いとの
関係は、下記の表のようになる。
【0066】
【表2】
【0067】上記表2を勘案して、本件発明者は、スイ
ッチング電源装置21の回路定数の一例を以下のように
選ぶことで、入力電流の高調波対策を施したスイッチン
グ電源の内で、通称ワンコンバータと称される電源装置
としては最高度の82%の電力変換効率を得るととも
に、表3および図9で示すような結果を得た。
【0068】商用電源25からの入力電圧Ea:100
V(実効値) 商用電源周波数:50Hz 2次側出力電圧Vo:24V 2次側出力電流:6A チョークコイルL1のインダクタンス:33.5μH 1次巻線N1の巻数およびインダクタンス:11ター
ン、41μH 2次巻線N2の巻数:4ターン×2 チョークコイルL2のインダクタンス:7.7μH 共振コンデンサC2の静電容量:0.12μF スイッチング周期To:10μsec(100kHz)
【0069】
【表3】
【0070】表3から明らかなように、平滑コンデンサ
C1の充電電圧EC1は、負荷条件に殆ど左右されず、低
電圧で、かつほぼ一定値となり、スイッチング素子Q
1,Q2に導通抵抗の小さい、耐圧300V程度の低耐
圧の素子を使用することができる。
【0071】また、図9から明らかなように、参照符α
1で示す商用電源25からの入力電圧波形に対して、入
力電流波形は、参照符α2で示すようになり、入力電流
高調波規制に関する規格(IEC1000)で定義され
ているクラスAの規制値(図9において、13%以上の
期間が、参照符α3で示す凸枠を超えている)を満足し
ている。
【0072】以上のように、スイッチング素子Q1のo
n時に、1次巻線N1のインダクタンス成分に蓄積され
ていた励磁エネルギの回生電力を、該スイッチング素子
Q1のoffによって、一旦共振コンデンサC2に蓄積
した後、1次巻線N1−スイッチング素子Q2−ダイオ
ードD1による閉回路内に還流させておき、次のスイッ
チング素子Q1のon時に、その浮遊容量に蓄積された
電荷の除去に使用し、ソフトonさせ、またスイッチン
グ素子Q1のon時にチョークコイルL1に蓄積されて
いた励磁エネルギで、off時に、電源となる平滑コン
デンサC1を昇圧充電するので、低消費電力化および低
ノイズ化を図ることができる。
【0073】また、平滑コンデンサC1の充電電圧EC1
を比較的低く抑えることができ、チョークコイルL1の
ヒステリシス損失を低減することができるとともに、ス
イッチング素子Q1,Q2に導通抵抗の少ない素子を選
択することができ、これによってもまた、損失を低減す
ることができる。さらにまた、スイッチング素子Q1,
Q2のon/off時に、ドレイン−ソース電圧EQ1
Q2と、ドレイン電流とがクロスすることなく、これに
よってもまた、損失の発生を防止することができる。
【0074】さらにまた、負荷状態が変化しても、時刻
t6〜t1およびt1〜t5間の長さを変化し、スイッ
チング周期は一定で保持するので、軽負荷となっても鉄
損は増加することはなく、高効率化を図ることができる
とともに、不要輻射や誤動作に対する対策も、比較的容
易に実現することができる。
【0075】また、スイッチング素子Q1のoff時
に、変圧器のNの1次巻線N1のインダクタンスと共振
コンデンサC2とが電流共振するので、該1次巻線N1
と2次巻線N2との漏洩インダクタンスによるリンギン
グノイズの発生を防止することができる。また同様に、
スイッチング素子Q2のoff時にも、前記1次巻線N
1と2次巻線N2との間の漏洩インダクタンスによるリ
ンギングノイズが平滑コンデンサC1によって平滑され
るので、該リンギングノイズの発生を防止することがで
きる。
【0076】
【発明の効果】本発明に係るスイッチング電源装置は、
以上のように、主スイッチング素子のon時に変圧器の
1次巻線のインダクタンス成分に蓄積されていた励磁エ
ネルギの回生電力を、該主スイッチング素子のoff時
に、前記1次巻線とダイオードと副スイッチング素子と
の閉回路内を還流させて蓄積しておき、次の主スイッチ
ング素子のonにあたって、該主スイッチング素子の浮
遊容量に蓄積されていた電荷の引抜きに使用する。
【0077】それゆえ、次の励磁タイミングで主スイッ
チング素子をソフトonすることができ、ノイズを抑制
することができるとともに、電力変換効率を高めること
ができる。
【0078】また、主スイッチング素子がoffする
と、副スイッチング素子の寄生ダイオードがonし、チ
ョークコイルL1に蓄積されていた励磁エネルギが回生
されて、平滑コンデンサは昇圧充電される。さらに、副
スイッチング素子がoffすると、前記1次巻線と、該
副スイッチング素子と、ダイオードとの閉回路内を還流
していた電流は、主スイッチング素子の寄生ダイオード
をonし、該寄生ダイオードと、ダイオードと、1次巻
線と、平滑コンデンサとの閉回路を流れ、これによって
も平滑コンデンサは昇圧充電される。
【0079】さらにまた、負荷状態が変化しても、前記
電流が還流している期間の長さを変化すればよく、スイ
ッチング周期を一定で保持することができ、軽負荷とな
っても鉄損は増加することはなく、高効率化を図ること
ができるとともに、不要輻射や誤動作に対する対策も、
比較的容易に実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態のスイッチング電源装置
の電気的構成を示すブロック図である。
【図2】図1で示すスイッチング電源装置の動作を説明
するための波形図である。
【図3】図1で示すスイッチング電源装置の動作を説明
するための電流経路図である。
【図4】図1で示すスイッチング電源装置の動作を説明
するための電流経路図である。
【図5】図1で示すスイッチング電源装置の動作を説明
するための電流経路図である。
【図6】図1で示すスイッチング電源装置の動作を説明
するための電流経路図である。
【図7】図1で示すスイッチング電源装置の動作を説明
するための電流経路図である。
【図8】図1で示すスイッチング電源装置の動作を説明
するための電流経路図である。
【図9】図1で示すスイッチング電源装置の重負荷時に
おける入力電圧電流波形を示す図である。
【図10】典型的な従来技術のスイッチング電源装置の
電気的構成を示すブロック図である。
【図11】図10で示すスイッチング電源装置の動作を
説明するための波形図である。
【符号の説明】 21 スイッチング電源装置 22 電源回路 23 電圧検出回路 24 制御回路 25 商用電源 26 フィルタ C1,C3 平滑コンデンサ C2 共振コンデンサ D ダイオードブリッジ D1〜D3 ダイオード D4 発光ダイオード D5,D6 寄生ダイオード L1,L2 チョークコイル N 変圧器 N1 1次巻線 N2 2次巻線 PC フォトカプラ Q1 スイッチング素子(主スイッチング素
子) Q2 スイッチング素子(副スイッチング素
子) Q3 フォトトランジスタ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】交流をブリッジ整流回路で整流してから平
    滑コンデンサで平滑化して1次電流として変圧器に与
    え、変圧器の2次側出力電圧を負荷状態検出手段が検出
    し、制御回路がその検出結果に応答した駆動信号を主ス
    イッチング素子に与え、前記変圧器の1次電流をスイッ
    チングさせて、所望とする一定電圧の2次電流を得るよ
    うにしたスイッチング電源装置において、前記変圧器の1次巻線と前記主スイッチング素子とが直
    列に接続され、前記平滑コンデンサに対して並列に接続
    されてなる 直列回路と、 前記直列回路の 該1次巻線と主スイッチング素子との間
    に介在される共振コンデンサと、 前記共振コンデンサに並列に設けられるダイオードと、 前記1次巻線と共振コンデンサとの直列回路と並列に設
    けられる副スイッチング素子と、前記 共振コンデンサと主スイッチング素子との間に、
    ブリッジ整流回路からの直流電流を与えるチョークコ
    イルとを含み、 前記制御回路は、前記主スイッチング素子と副スイッチ
    ング素子とを交互に導通し、かつ前記主スイッチング素
    子のonタイミングを、副スイッチング素子のoffに
    よって、該主スイッチング素子の寄生ダイオードを介し
    て励磁電流が流れている予め定める期間以内に設定する
    とともに、 前記主スイッチング素子がoffしてから前記チョーク
    コイルを流れる電流が零となるまでの期間は、前記主ス
    イッチング素子がoffしてから前記副スイッチング素
    子がoffするまでの期間よりも小さくなるように、前
    記チョークコイルのインダクタンスが選ばれていること
    を特徴とするスイッチング電源装置。
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