JP2003164149A - スイッチング電源装置 - Google Patents

スイッチング電源装置

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JP2003164149A
JP2003164149A JP2001358837A JP2001358837A JP2003164149A JP 2003164149 A JP2003164149 A JP 2003164149A JP 2001358837 A JP2001358837 A JP 2001358837A JP 2001358837 A JP2001358837 A JP 2001358837A JP 2003164149 A JP2003164149 A JP 2003164149A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スイッチング損失を低減しつつ入力力率を向
上させる。 【解決手段】 主スイッチング素子8に並列にスナバコ
ンデンサ7を接続し、整流回路2の出力端子とダイオー
ド9との間に変圧器17の一次巻線17aを直列に接続
し、ダイオード9と前記一次巻線17aとの接続点と接
地点との間にコンデンサ18とリアクトル19と補助ス
イッチング素子6とを順次直列に接続する。変圧器11
の一次巻線11aと主スイッチング素子8との接続点
と、コンデンサ18とリアクトル19との接続点との間
に、通流方向に沿ってダイオード5と変圧器17の二次
巻線17aとを順次直列に接続する。スナバコンデンサ
7の電荷を放電させるために、補助スイッチング素子6
を、主スイッチング素子8がオンする前にオンさせ、か
つ、主スイッチング素子8がオフする前にオフさせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、交流電源からブ
リッジ整流回路、変圧器及びスイッチング素子を介して
負荷側に直流電力を供給する絶縁形のスイッチング電源
装置に関し、詳しくは、スイッチング電源装置における
入力力率の改善及びスイッチング損失の低減技術に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】図5は、この種の一石式スイッチング電
源装置(またはフライバックコンバータともいう)の従
来技術を示す回路図であり、図6は、図5の動作を説明
する波形図である。図5において、1は交流電源であ
り、その両端にはダイオードブリッジからなる整流回路
2が接続されている。整流回路2の出力端子と接地点と
の間にはリアクトル3、ダイオード9、変圧器11の一
次巻線11a、スイッチング素子8が順次直列に接続さ
れており、スイッチング素子8にはダイオード16が逆
並列に接続されている。
【0003】また、ダイオード9のアノードとスイッチ
ング素子8の一端との間にはコンデンサ18が接続さ
れ、ダイオード9のカソードと接地点との間にはコンデ
ンサ10が接続されている。一方、変圧器11の二次巻
線11bにはダイオード12とコンデンサ13とが直列
に接続され、コンデンサ13の両端には負荷14が接続
されている。
【0004】この従来技術の動作を、図6を参照しつつ
説明する。概略的な動作としては、スイッチング素子8
のオン時に変圧器11の一次巻線11aにエネルギーを
蓄積し、このエネルギーをスイッチング素子8のオフ時
に変圧器11の二次巻線11bから放出して負荷14に
直流電圧を供給するフライバック動作を行う。
【0005】以下では、変圧器11の一次側に着目して
その動作を述べる。まず、図6の時刻Tでスイッチン
グ素子8がオンすると同時に、コンデンサ18の放電電
流がスイッチング素子8に流れ、スイッチング素子8の
電圧が立ち下がってくる。このため、図6に示す斜線部
分の電力がスイッチング素子8のオン時のスイッチング
損失となる。
【0006】スイッチング素子8がオンしているT
の期間に、コンデンサ18のエネルギーはコンデン
サ18→スイッチング素子8→整流回路2(及び交流電
源1)→リアクトル3の経路でリアクトル3に蓄えられ
る。この電流の経路には交流電源1があり、コンデンサ
18の電圧が交流電源電圧より低い場合でも整流回路2
のダイオードが導通するため、整流回路2のダイオード
の導通角が広がり、力率が改善される。
【0007】同時に、このT〜Tの期間にスイッチ
ング素子8は変圧器11の一次巻線11aにエネルギー
を蓄える。時刻Tにおいてスイッチング素子8がオフ
すると、変圧器11の二次巻線11bに発生した電圧が
コンデンサ13を充電すると共に、一次巻線11aに発
生した電圧によりコンデンサ18が充電される。このた
め、スイッチング素子8の電圧は図6に示すように上昇
してその後、一定値となる。
【0008】また、T〜Tの期間では、リアクトル
3に蓄積されていたエネルギーがリアクトル3→ダイオ
ード9→コンデンサ10→整流回路2の経路でコンデン
サ10に移る。この電流経路にも交流電源1があり、コ
ンデンサ10の電圧が交流電源電圧より低い場合でも整
流回路2のダイオードが導通するため、整流回路2のダ
イオードの導通角が広がり、力率が改善される。
【0009】時刻Tにおいてリアクトル3の電流がゼ
ロになると、コンデンサ18、一次巻線11a及びコン
デンサ10による直列共振によりスイッチング素子8の
電圧は振動しながら低下し、その後、時刻Tにおいて
スイッチング素子8を再度オンすると、前述した時刻T
以後と同様の動作が繰り返される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の技術で
は、時刻TやTでスイッチング素子8がオンする際
のスイッチング損失が大きいという問題がある。そこで
本発明は、スイッチング素子8のスイッチング損失を小
さくしながら入力力率の改善を可能にしたスイッチング
電源装置を提供しようとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1記載の発明は、交流電源をブリッジ整流回
路を介して一方向の電流に整流し、このブリッジ整流回
路の出力端子と接地点との間に、通流方向に沿って第1
のダイオードと第1の変圧器の一次巻線と主スイッチン
グ素子とを順次直列に接続すると共に、前記一次巻線と
主スイッチング素子との直列回路に並列に第1のコンデ
ンサを接続し、主スイッチング素子のオンオフにより第
1の変圧器の二次巻線から直流電圧を出力するようにし
たスイッチング電源装置において、主スイッチング素子
に並列にスナバコンデンサとフリーホイーリングダイオ
ードを接続し、前記ブリッジ整流回路の出力端子と第1
のダイオードとの間に第2の変圧器の一次巻線を直列に
接続し、第1のダイオードと第2の変圧器の一次巻線と
の接続点と接地点との間に第2のコンデンサとリアクト
ルと補助スイッチング素子とを順次直列に接続し、か
つ、第1の変圧器の一次巻線と主スイッチング素子との
接続点と、第2のコンデンサと前記リアクトルとの接続
点との間に、通流方向に沿って第2のダイオードと第2
の変圧器の二次巻線とを順次直列に接続してなり、前記
スナバコンデンサの電荷を放電させるために、補助スイ
ッチング素子を、主スイッチング素子がオンする前にオ
ンさせ、かつ、主スイッチング素子がオフする前にオフ
させるものである。
【0012】請求項2記載の発明は、交流電源をブリッ
ジ整流回路を介して一方向の電流に整流し、このブリッ
ジ整流回路の出力端子と接地点との間に、通流方向に沿
って第1のダイオードと第1の変圧器の一次巻線と主ス
イッチング素子とを順次直列に接続すると共に、前記一
次巻線と主スイッチング素子との直列回路に並列に第1
のコンデンサを接続し、主スイッチング素子のオンオフ
により第1の変圧器の二次巻線から直流電圧を出力する
ようにしたスイッチング電源装置において、主スイッチ
ング素子に並列にスナバコンデンサとフリーホイーリン
グダイオードを接続し、前記ブリッジ整流回路の出力端
子と第1のダイオードとの間に第2の変圧器の一次巻線
を直列に接続し、第1のダイオードと第2の変圧器の一
次巻線との接続点と接地点との間に、通流方向に沿って
第3のダイオードとリアクトルと補助スイッチング素子
とを順次直列に接続し、かつ、第1の変圧器の一次巻線
と主スイッチング素子との接続点と、第3のダイオード
と前記リアクトルとの接続点との間に、通流方向に沿っ
て第2のダイオードと第2の変圧器の二次巻線とを順次
直列に接続してなり、前記スナバコンデンサの電荷を放
電させるために、補助スイッチング素子を、主スイッチ
ング素子がオンする前にオンさせ、かつ、主スイッチン
グ素子がオフする前にオフさせるものである。
【0013】請求項3記載の発明は、請求項1または2
記載のスイッチング電源装置において、補助スイッチン
グ素子のオン期間を固定時間としたものである。
【0014】請求項4記載の発明は、請求項1または2
記載のスイッチング電源装置において、補助スイッチン
グ素子を、主スイッチング素子がオフするタイミングの
一定期間前にオフさせ、かつ、補助スイッチング素子の
オン期間を、主スイッチング素子がオフするタイミング
に応じて可変としたものである。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図に沿って本発明の実施形
態を説明する。図1は、本発明の第1実施形態を示す回
路図であり、図5と同一の構成要素には同一の参照符号
を付して説明を省略し、以下では異なる部分を中心に説
明する。この実施形態は、請求項1の発明に相当するも
のである。
【0016】図1において、17は一次巻線17a及び
二次巻線17bを有する第2の変圧器であり、前記一次
巻線17aは整流回路2の出力端子とダイオード9のア
ノードとの間に接続されている。また、図5と同様に、
ダイオード9のアノードにはコンデンサ18の一端が接
続されている。前記コンデンサ18の他端と接地点との
間には、リアクトル19と補助スイッチング素子6とが
直列に接続されている。
【0017】第1の変圧器11の一次巻線11aと主ス
イッチング素子8との接続点と、前記コンデンサ18の
他端との間には、ダイオード5と第2の変圧器17の二
次巻線17bとが直列に接続されている。なお、主スイ
ッチング素子8にはダイオード16と共にスナバコンデ
ンサ7が並列に接続され、補助スイッチング素子6には
ダイオード15が並列に接続されている。
【0018】なお、上記構成において、ダイオード9は
請求項1における第1のダイオードに、ダイオード5は
第2のダイオードに、コンデンサ10は第1のコンデン
サに、コンデンサ18は第2のコンデンサに、それぞれ
対応している。
【0019】ここで、第1の変圧器11、主スイッチン
グ素子8、ダイオード12、コンデンサ13及び負荷1
4は従来技術と同様にフライバック電源動作を行い、主
スイッチング素子8は、そのオンオフにより第1の変圧
器11の一次側のエネルギーを二次側から負荷14へ供
給する。また、補助スイッチング素子6は、主スイッチ
ング素子8のスイッチング損失を低減すると共に、スイ
ッチング電源装置の入力力率を改善するように動作す
る。
【0020】以下、この実施形態の詳細な動作を、図2
を参照しつつ説明する。図2において、実線で示した波
形が本実施形態の動作波形である。
【0021】図2の期間T〜Tにおいて、主スイッ
チング素子8がオンするよりも前のTの時点で補助ス
イッチング素子6をオンさせると、主スイッチング素子
8及び補助スイッチング素子6がオフの状態でそれまで
にスナバコンデンサ7に蓄えられた電荷がダイオード5
→第2の変圧器17の二次巻線17b→リアクトル19
→補助スイッチング素子6の経路で放電し、リアクトル
19に励磁エネルギーとして蓄積される。この放電によ
り、後述する時刻T以後に主スイッチング素子8をオ
ンさせる際は主スイッチング素子8の電圧がゼロである
ため、ゼロ電圧スイッチングを可能にしてスイッチング
損失が低減される。なお、補助スイッチング素子6のオ
ンと同時に前記放電により主スイッチング素子8の電圧
は立ち下がっていき、スナバコンデンサ7がゼロ電圧と
なった時刻T以後に主スイッチング素子8をオンさせ
ている。
【0022】また、上述したスナバコンデンサ7の放電
電流はリアクトル19とスナバコンデンサ7との直列共
振電流であり、この電流の変化はリアクトル19により
緩やかになるため、補助スイッチング素子6のオンはソ
フトスイッチング(いわゆるゼロ電流スイッチング)と
なり、スイッチング損失が低減される。すなわち、補助
スイッチング素子6のオン時はリアクトル19にスナバ
コンデンサ7の放電電流に対して逆向きに電圧が発生す
るため、放電電流の増加が緩やかになってソフトスイッ
チング(ゼロ電流スイッチング)が達成されるものであ
る。
【0023】コンデンサ18は、主スイッチング素子8
と補助スイッチング素子6が共にオフの時に第1の変圧
器11の一次巻線11aと第2の変圧器17の二次巻線
17bとによってリアクトル19側が正となるように充
電されており、補助スイッチング素子6がオン状態にな
ると、コンデンサ18はリアクトル19→補助スイッチ
ング素子6→整流回路2→第2の変圧器17の一次巻線
17aの経路で放電し、この一次巻線17aにはコンデ
ンサ18のエネルギーが蓄積される。
【0024】次に、期間T〜Tにおいて、時刻T
でスナバコンデンサ7の電圧がゼロ電圧まで低下した後
に主スイッチング素子8をオンさせる。なお、補助スイ
ッチング素子6は時刻Tまでオンさせておくものとす
る。期間T〜Tでリアクトル19に蓄積された励磁
エネルギーは、リアクトル19を電源としてリアクトル
19→補助スイッチング素子6→ダイオード16→ダイ
オード5→第2の変圧器17の二次巻線17bの経路を
流れる電流により放出され、補助スイッチング素子6の
電流が減少していく。ここで、ダイオード16は、いわ
ゆるフリーホイーリングダイオードの役目を果たす。
【0025】この二次巻線17bに流れる電流により、
一次巻線17aはアンペアターン則に従い誘起され、リ
アクトル19→補助スイッチング素子6→整流回路2→
第2の変圧器17の一次巻線17a→コンデンサ18の
経路で放電し、交流電源1側に回生される。その放電が
終わると、第2の変圧器17の一次巻線17a→コンデ
ンサ18→リアクトル19→補助スイッチング素子6→
整流回路2の経路で電流が流れ、リアクトル19に励磁
エネルギーとして、コンデンサ18に静電エネルギーと
して蓄えられる。この電流経路には交流電源1があるた
め、整流回路2の導通角が広がり、力率が改善される。
【0026】次に、期間T〜Tにおいて、時刻T
で補助スイッチング素子6がオフすると、補助スイッチ
ング素子6には交流電源電圧と第2の変圧器17の一次
巻線17aの電圧とコンデンサ18の電圧との和が印加
される。この期間にリアクトル19に蓄えられた励磁エ
ネルギーとコンデンサ18に蓄えられた静電エネルギー
は、ダイオード9→コンデンサ10→整流回路2の経路
で放電し、コンデンサ10の電圧を昇圧する。この昇圧
動作によりコンデンサ10の電圧を交流電源電圧のピー
ク値より高くすることができ、主スイッチング素子8の
オン期間に流れる実効電流を小さくして主スイッチング
素子8の導通損失を低減することができる。
【0027】更に、この電流経路には交流電源1がある
ため、コンデンサ10の電圧が交流電源1の電圧より低
い場合でも整流回路2のダイオードが導通するため整流
回路2の導通角が広がり、力率が改善される。この放電
が終わると、補助スイッチング素子6にはコンデンサ1
0の電圧がかかる。
【0028】そして、期間T〜Tにおいて、時刻T
で主スイッチング素子8がオフするとスナバコンデン
サ7が充電され、主スイッチング素子8にかかる電圧が
緩やかに上昇することとなるので、主スイッチング素子
8のオフ時点はゼロ電圧スイッチングである。また、コ
ンデンサ18→ダイオード9→第1の変圧器11の一次
巻線11a→ダイオード5→第2の変圧器17の二次巻
線17bの経路でコンデンサ18と前記一次巻線11a
の励磁インダクタンスとによる直列共振電流が流れる。
その電流がダイオード9及び5で逆阻止されることによ
って止まり、その後、ダイオード12の電流が流れ終わ
ると、コンデンサ7と第1の変圧器11の一次巻線11
aの励磁インダクタンスとによる直列共振が始まり、コ
ンデンサ7→一次巻線11a→コンデンサ10の経路で
電流が流れる。このダイオード12の電流がゼロとなる
時刻T以後に主スイッチング素子8及び補助スイッチ
ング素子6の電圧が振動を始め、その後、時刻Tで補
助スイッチング素子6をオンすることにより、時刻T
以後の動作を繰り返す。
【0029】次に、図3は本発明の第2実施形態を示す
回路図である。この実施形態は、請求項2の発明に相当
するものであり、図1におけるコンデンサ18の代わり
にダイオード20を接続した以外は図1と同一の構成で
ある。ここで、ダイオード20は請求項2における第3
のダイオードに相当する。
【0030】以下、本実施形態の動作を図2を参照しつ
つ説明する。この実施形態では、図2における補助スイ
ッチング素子6の電圧波形、ダイオード12の電流波形
の一部がそれぞれ点線のようになり、これら以外の動作
波形は第1実施形態と同一(図2における実線の波形)
である。なお、当然ながら、本実施形態ではコンデンサ
18の電流波形に相当するものはない。
【0031】期間T〜Tの動作は第1実施形態と同
じであるため、それ以外の期間について以下に説明す
る。期間T〜Tにおいて、補助スイッチング素子6
がオフすると、このスイッチング素子6には交流電源電
圧と第2の変圧器17の一次巻線17aの電圧との和が
印加される。また、時刻T以前に第2の変圧器17の
一次巻線17aに蓄えられた励磁エネルギーは、ダイオ
ード9→コンデンサ10→整流回路2の経路を流れる電
流により放出され、コンデンサ10の電圧を昇圧する。
このとき、補助スイッチング素子6の電圧は、点線で示
すように第1実施形態の実線と比べて図1のコンデンサ
18の蓄積エネルギー分だけ低下する。上記電流経路に
は交流電源1があるため、整流回路2のダイオードの導
通角が広がり、入力力率が改善される。一次巻線17a
に蓄えられた励磁エネルギーの放出が終わると、補助ス
イッチング素子6にはコンデンサ10の電圧がかかる。
【0032】期間T〜Tにおいて、主スイッチング
素子8がオフするとスナバコンデンサ7が充電され、主
スイッチング素子8にかかる電圧が緩やかに上昇するこ
ととなるので、主スイッチング素子6のオフ時点はゼロ
電圧スイッチングである。その後、ダイオード12の電
流が時刻Tで流れ終わると、コンデンサ7と第1の変
圧器11の一次巻線11aの励磁インダクタンスとによ
る直列共振が始まり、コンデンサ7→一次巻線11a→
コンデンサ10の経路で電流が流れ、主スイッチング素
子8及び補助スイッチング素子6の電圧が振動を始め
る。更に、時刻Tで補助スイッチング素子6をオンす
ることにより、時刻T以後の動作を繰り返す。
【0033】なお、時刻T以後の補助スイッチング素
子6の電圧波形、ダイオード12の電流波形が第1,第
2実施形態で異なるのは、第1の変圧器11の一次巻線
11aとコンデンサ18とによる直列共振電流の有無に
起因している。
【0034】また、上述した第1,第2実施形態におい
て、補助スイッチング素子6のオン期間(図2における
〜Tの期間)を固定することで、第2の変圧器1
7の一次巻線17aによる交流電源電圧尖頭値に対する
コンデンサ10の電圧の昇圧値を交流電源電圧に比例し
た値にすることができる。このように補助スイッチング
素子6のオン期間を固定期間とすることは、請求項3の
発明の実施形態(本発明の第3実施形態)に相当する。
この交流電源電圧とコンデンサ10の昇圧値との関係
を、図4に実線で示す。
【0035】更に、補助スイッチング素子6を主スイッ
チング素子8がオフするタイミングの一定期間前にオフ
させるとともに、補助スイッチング素子6のオン期間を
主スイッチング素子8のオフタイミングに応じて可変と
することにより、図4に点線で示すように交流電源電圧
が低い時と高い時での昇圧値の差を小さくすることがで
きる。
【0036】つまり、主スイッチング素子8のオフタイ
ミングが変化しても、図2における期間T〜Tを常
に一定とすることで、交流電源電圧が低い場合にはコン
デンサ10の昇圧率を相対的に大きくし、交流電源電圧
が高い場合にはコンデンサ10の昇圧率を相対的に小さ
くする。これにより、主スイッチング素子8の実効電流
を大幅に低減でき、しかも交流電源電圧の高いときには
昇圧率が小さいためにコンデンサ10として耐圧の低い
安価なものを使用することが可能となる。なお、上記の
事項は請求項4の発明の実施形態(本発明の第4実施形
態)に相当する。
【0037】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、絶縁形の
スイッチング電源装置において、スイッチング損失を低
減しつつその入力力率を改善することができ、従来より
も低損失かつ高効率のスイッチング電源装置を提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す回路図である。
【図2】本発明の第1,第2実施形態の動作を示す波形
図である。
【図3】本発明の第2実施形態を示す回路図である。
【図4】本発明の第3,第4実施形態の動作説明図であ
る。
【図5】従来技術を示す回路図である。
【図6】従来技術の動作を示す波形図である。
【符号の説明】
1 交流電源 2 整流回路 5,9,12,15,16,20 ダイオード 6,8 スイッチング素子 7,10,13,18 コンデンサ 11,17 変圧器 11a,17a 一次巻線 11b,17b 二次巻線 14 負荷 19 リアクトル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H006 AA02 CA00 CA07 CA12 CA13 CB01 CC02 DA02 5H730 AA02 AA14 AA18 BB43 BB57 BB86 CC04 DD01 DD41 EE02 EE07 FG01

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】交流電源をブリッジ整流回路を介して一方
    向の電流に整流し、このブリッジ整流回路の出力端子と
    接地点との間に、通流方向に沿って第1のダイオードと
    第1の変圧器の一次巻線と主スイッチング素子とを順次
    直列に接続すると共に、前記一次巻線と主スイッチング
    素子との直列回路に並列に第1のコンデンサを接続し、
    主スイッチング素子のオンオフにより第1の変圧器の二
    次巻線から直流電圧を出力するようにしたスイッチング
    電源装置において、 主スイッチング素子に並列にスナバコンデンサとフリー
    ホイーリングダイオードを接続し、 前記ブリッジ整流回路の出力端子と第1のダイオードと
    の間に第2の変圧器の一次巻線を直列に接続し、第1の
    ダイオードと第2の変圧器の一次巻線との接続点と接地
    点との間に第2のコンデンサとリアクトルと補助スイッ
    チング素子とを順次直列に接続し、かつ、 第1の変圧器の一次巻線と主スイッチング素子との接続
    点と、第2のコンデンサと前記リアクトルとの接続点と
    の間に、通流方向に沿って第2のダイオードと第2の変
    圧器の二次巻線とを順次直列に接続してなり、 前記スナバコンデンサの電荷を放電させるために、補助
    スイッチング素子を、主スイッチング素子がオンする前
    にオンさせ、かつ、主スイッチング素子がオフする前に
    オフさせることを特徴とするスイッチング電源装置。
  2. 【請求項2】交流電源をブリッジ整流回路を介して一方
    向の電流に整流し、このブリッジ整流回路の出力端子と
    接地点との間に、通流方向に沿って第1のダイオードと
    第1の変圧器の一次巻線と主スイッチング素子とを順次
    直列に接続すると共に、前記一次巻線と主スイッチング
    素子との直列回路に並列に第1のコンデンサを接続し、
    主スイッチング素子のオンオフにより第1の変圧器の二
    次巻線から直流電圧を出力するようにしたスイッチング
    電源装置において、 主スイッチング素子に並列にスナバコンデンサとフリー
    ホイーリングダイオードを接続し、 前記ブリッジ整流回路の出力端子と第1のダイオードと
    の間に第2の変圧器の一次巻線を直列に接続し、第1の
    ダイオードと第2の変圧器の一次巻線との接続点と接地
    点との間に、通流方向に沿って第3のダイオードとリア
    クトルと補助スイッチング素子とを順次直列に接続し、
    かつ、 第1の変圧器の一次巻線と主スイッチング素子との接続
    点と、第3のダイオードと前記リアクトルとの接続点と
    の間に、通流方向に沿って第2のダイオードと第2の変
    圧器の二次巻線とを順次直列に接続してなり、 前記スナバコンデンサの電荷を放電させるために、補助
    スイッチング素子を、主スイッチング素子がオンする前
    にオンさせ、かつ、主スイッチング素子がオフする前に
    オフさせることを特徴とするスイッチング電源装置。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載のスイッチング電源
    装置において、 補助スイッチング素子のオン期間を固定時間としたこと
    を特徴とするスイッチング電源装置。
  4. 【請求項4】請求項1または2記載のスイッチング電源
    装置において、 補助スイッチング素子を、主スイッチング素子がオフす
    るタイミングの一定期間前にオフさせ、かつ、補助スイ
    ッチング素子のオン期間を、主スイッチング素子がオフ
    するタイミングに応じて可変としたことを特徴とするス
    イッチング電源装置。
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