JP3271584B2 - アンテナ装置 - Google Patents

アンテナ装置

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JP3271584B2
JP3271584B2 JP16277098A JP16277098A JP3271584B2 JP 3271584 B2 JP3271584 B2 JP 3271584B2 JP 16277098 A JP16277098 A JP 16277098A JP 16277098 A JP16277098 A JP 16277098A JP 3271584 B2 JP3271584 B2 JP 3271584B2
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秀直 松島
明和 豊田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、携帯通信機器等に
用いられるアンテナ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、携帯電話等の普及に伴い、携帯通
信機器に対する小型化への要求はますます高くなってき
ており、それに伴い、携帯通信機器に用いられるアンテ
ナ装置も小型化が要求されている。従来より、通信機器
にはモノポールアンテナ等の線状アンテナが用いられて
いるが、線状アンテナは通信機器の筐体の外部で引き伸
ばされた状態で使用されるため、通信機器自体の小型化
の妨げになるという問題や、破損や変形により特性が劣
化しやすいという問題がある。また、通信機器筐体のデ
ザインが制約をうけてしまうという欠点もある。
【0003】また、モノポールアンテナは、モノポール
に対し垂直な面内では無指向性である。従って、モノポ
ールアンテナを、例えば携帯電話等の、人体頭部に密着
させて使用される通信機器に用いると、その通信機器使
用時に人体頭部の影響を受け、アンテナの特性が変動し
てしまうという問題がある。さらに、アンテナから人体
頭部に放射された電磁波の一部が人体頭部で吸収され、
放射効率が大幅に低下してしまうという問題があり、ま
た、人体頭部での電磁波の吸収は人体保護という観点か
らも好ましくない。上述したことから、携帯用通信機器
に用いられるアンテナ装置としては、小型であるだけで
なく、人体方向への電磁波の放射が抑制されるように単
指向性の放射特性を有するものが望まれる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】小型で単指向性の放射
特性を有するアンテナ装置として、マイクロストリップ
型で、チップ構造のアンテナ装置が考えられている(特
願平9−271186号参照)。アンテナ装置をチップ
構造化することにより、アンテナ装置が回路基板上に表
面実装可能となり、携帯通信機器への内蔵が可能とな
る。また、上記特願平9−271186号に記載された
アンテナ装置は、接地板、あるいは接地導体が形成され
た基板上に表面実装されて使用されるアンテナ装置であ
り、1/4波長短絡形マイクロストリップアンテナとし
て動作する。1/4波長短絡形マイクロストリップアン
テナは、十分に広い接地板、あるいは十分に広い接地導
体が形成された基板上に実装されて使用されると、単指
向性の放射特性を示すことはよく知られている。従っ
て、上記特願平9−271186号に記載されたアンテ
ナ装置を、十分に広い接地板、あるいは十分に広い接地
導体が形成された基板上に設置することにより単指向性
の放射特性が得られる。
【0005】ところが、小型の携帯通信機器等では、接
地板、あるいは接地導体を広範囲に確保することが難し
い。また、携帯電話のように、使用時に筐体の中央部が
人間の手に覆われるような通信機器では、筐体の中央部
が人間の手に覆われてもアンテナ装置がその影響を受け
にくいように、そのアンテナ装置を、通信機器内の回路
基板上の端部に設置しなければならない。従って、例え
ば携帯電話では、アンテナ装置が内蔵される部分に、十
分に広い接地板、あるいは十分に広い接地導体が形成さ
れた基板を設けることが難しく、このアンテナ装置を携
帯電話のアンテナ装置として用いると、単指向性の放射
特性を実現することが難しいという問題点がある。本発
明は、上記事情に鑑み、小型のアンテナ装置であって、
小型の電子機器に内蔵されても単指向性の放射特性を有
するアンテナ装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明のアンテナ装置は、上下面および側面で囲まれてなる
誘電体基体と、上記誘電体基体下面に形成された接地導
体と、上記誘電体基体上面もしくは内面に形成された放
射導体と、上記誘電体基体側面を経由して上記放射導体
の一部と上記接地導体とを結ぶ短絡導体とを備えたアン
テナブロック、および上記アンテナブロックが搭載され
そのアンテナブロックの上記接地導体に接して拡がる接
地板を具備し、アンテナ装置が単指向性を有する様に、
上記アンテナブロックが、上記接地板上の、その接地板
の一辺に近接した位置に、上記短絡導体がその一辺の側
を向くように搭載されたものであることを特徴とする。
【0007】ここで、上記接地板は、回路基板上に形成
された接地導体パターンであってもよく、本発明にいう
接地板は、回路基板とは別体の接地板と回路基板上に形
成された接地導体パターンとの双方を含む概念である。
本発明のアンテナ装置が具備しているアンテナブロック
は、誘電体基体に導体が支持されたチップ構造を有して
おり、小型のアンテナ装置が得られる。また、アンテナ
ブロックを、接地板上の、その接地板の一辺に近接した
位置に、アンテナブロックの短絡導体がその一辺の側を
向くように搭載すると、本発明のアンテナ装置は、小型
の電子機器に内蔵されても良好な単指向性の放射特性を
有する(本発明のアンテナ装置が良好な単指向性の放射
特性をもつ様子については後述する)。ここで、本発明
のアンテナ装置は、上記アンテナブロックが、1/4波
長短絡型マイクロストリップアンテナとして作用するも
のであることが効果的である。アンテナブロックが1/
4波長短絡形マイクロストリップアンテナとして作用す
ることにより、さらに良好な単指向性の放射特性を有す
るアンテナ装置が実現される。
【0008】また、本発明のアンテナ装置は、上記アン
テナブロックを構成する放射導体が、上記誘電体基体上
面もしくは内面に形成された、互いの間の所定の間隔を
隔てた2つの端を有しこれら2つの端をその上面もしく
は内面の縁に沿って周回して結ぶ形状を有し、かつ上記
アンテナブロックを構成する短絡導体が、互いの間に所
定の間隔を隔てて上記誘電体基体側面を上下方向に延び
上記放射導体膜の2つの端それぞれと上記接地導体とを
結ぶ一対の短絡導体からなるものであって、さらに、上
記アンテナブロックが、上記誘電体基体側面の上記一対
の短絡導体に挟まれた領域内を上下方向に延びる部分を
有し、上記誘電体基体上面もしくは内面の、上記放射導
体で囲まれた領域内への延在および上記誘電体基体下面
への延在が許容されてなる励振導体を備えたものである
ことが好ましい。アンテナブロックを構成する放射導
体、一対の短絡導体、および励振導体が、上述した構造
を有することにより、アンテナブロックを1/4波長短
絡形マイクロストリップアンテナとして作用させること
ができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。図1は、本発明のアンテナ装置の一実施形態
を示す斜視図、図2は、その平面図である。図1,図2
に示すアンテナ装置10は、アンテナブロック20およ
び接地板11を備えている。図3は、図1,図2に示す
アンテナ装置が備えているアンテナブロックを示す斜視
図である。
【0010】このアンテナブロック20は誘電体基体2
1を備えている。この誘電体基体21の下面には、一辺
の一部が切り欠かれた形状の接地導体22が形成されて
おり、誘電体基体21の上面にはコの字状の放射導体2
3が形成されている。この放射導体23は、互いの間に
所定の間隔を隔てた2つの端23a,23bを有してお
り、これら2つの端23a,23bをこの上面の縁に沿
って周回して結んでいる。また、誘電体基体21が有す
る4つの側面21a,21b,21c,21dのうちの
1つの側面21aには、放射導体23の2つの端23
a,23bそれぞれと接地導体22とを電気的に短絡す
る一対の短絡導体26が形成されている。この一対の短
絡導体26は互いの間に所定の間隔を隔てて誘電体基体
21の側面21aを上下方向に延び、一対の短絡導体2
6のうちの一方の短絡導体24は、放射導体23の端2
3aと接地導体22とを結び、他方の短絡導体25は放
射導体23の端23bと接地導体22とを結んでいる。
この誘電体基体21には、誘電体基体21の下面から側
面を経由し上面まで延在する励振導体27が形成されて
いる。この励振導体27は、誘電体基体21側面21a
の一対の短絡導体26に挟まれた領域内を上下方向に延
びる部分を有し、誘電体基板21上面の、放射導体23
で囲まれた領域内に延在するとともに誘電体基体21下
面にも達している。ここでは、アンテナブロック20
を、1/4波長短絡型マイクロストリップアンテナとし
て作用させている。
【0011】図1,図2に戻って説明を続ける。アンテ
ナ装置10はアンテナブロック20が搭載された接地板
11を具備している。このアンテナブロック20は、そ
の接地板11の一辺11aに近接した位置に、そのアン
テナブロック20の側面21aに形成された一対の短絡
導体26(図3参照)がその一辺11aの側を向くよう
に搭載されている。また、接地板11の一辺11aに近
接した位置にはSMAコネクタ12が半田付けされてお
り、そのSMAコネクタ12によりアンテナブロック2
0に電力が供給される。このように、アンテナブロック
20を、接地板11上の、その接地板11の一辺11a
に近接した位置に、そのアンテナブロック20の側面2
1aに形成された一対の短絡導体26がその一辺11a
の側を向くように搭載すると、アンテナ装置10は、小
型の電子機器に内蔵されても良好な単指向性の放射特性
を有する(このアンテナ装置10が良好な単指向性の放
射特性をもつ様子については後述する)。ここでは、上
述したように、アンテナブロック20を、1/4波長短
絡型マイクロストリップアンテナとして作用させてお
り、アンテナ装置10は、さらに良好な単指向性の放射
特性を示す。
【0012】尚、本実施形態のアンテナ装置10は、励
振導体27を備えたアンテナブロック20であって、コ
の字状の放射導体23と、接地導体22と、これら放射
導体23および接地導体22を短絡する2つの短絡導体
24,25とを備えたアンテナブロック20を具備して
いるが、このアンテナブロック20の代わりに、励振導
体27を備えていないアンテナブロックであって、例え
ば方形状の放射導体と、接地導体と、その方形状の放射
導体および接地導体を短絡する1つの短絡導体と、放射
導体に電力を給電するための給電手段とを備えたアンテ
ナブロックを具備してもよく、そのアンテナブロック
を、接地板上の、その接地板の一辺に近接した位置に、
そのアンテナブロックの短絡導体がその一辺の側を向く
ように搭載することにより、やはり、良好な単指向性の
放射特性を有するアンテナ装置が得られる。
【0013】また、本実施形態では、アンテナブロック
20が備えている放射導体23は誘電体基体21の上面
に形成されているが、誘電体基体21の内部に放射導体
を形成してもよい。尚、アンテナ装置が回路基板上に搭
載された場合は、その回路基板に形成された接地導体パ
ターンが上記の接地板に相当し、アンテナブロックを、
その回路基板上の一辺に近接した位置に、上述のごとく
搭載することにより、アンテナ装置の放射特性は良好な
単指向性を示す。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。実
施例として、図1,図2に示すアンテナ装置を用いた。
また、比較例1として、アンテナブロックの一対の短絡
導体が、実施例のアンテナ装置のアンテナブロックが備
えている一対の短絡導体が向く方向とは反対方向を向く
アンテナ装置を用いた。また、実施例および比較例1の
アンテナ装置の放射特性が単指向性の放射特性からどれ
だけずれているかを調べるために、単指向性の放射特性
を示す比較例2のアンテナ装置を用意した。この比較例
2のアンテナ装置として、アンテナブロックが接地板の
中央に配置されて構成されたアンテナ装置を用いた。
【0015】図4は、比較例1のアンテナ装置を示す平
面図である。この図4に示すアンテナ装置100は、図
1〜図3に示すアンテナブロックと同一構造のアンテナ
ブロック110を備えている。このアンテナブロック1
10は、接地板120上の、その接地板120の一辺1
20aに近接した位置に、そのアンテナブロック110
の一対の短絡導体111がその一辺120aの側とは反
対側を向くように搭載されている。つまり、この比較例
1のアンテナ装置100の一対の短絡導体111は、実
施例のアンテナ装置(図1、図2参照)の誘電体基体2
1側面21aに形成された一対の短絡導体26(図3参
照)が向いている方向とは反対方向を向いている。ま
た、アンテナブロック110への電力の供給は、接地板
120に取り付けられたSMAコネクタ121により行
なわれる。
【0016】図5は、比較例2のアンテナ装置を示す平
面図である。この図5に示すアンテナ装置150は、比
較例1のアンテナ装置と同様に、図1〜図3に示すアン
テナブロックと同一構造のアンテナブロック160を備
えている。また、このアンテナ装置150は、ほぼ中央
にSMAコネクタ171が取り付けられた接地板170
を具備しており、アンテナブロック160は、この接地
板170の中央に搭載されている。以下に、実施例およ
び比較例1,2のアンテナ装置の製造方法について説明
する。
【0017】実施例および比較例1,2のアンテナ装置
の製造にあたり、アンテナブロックを製造した。このア
ンテナブロックは、直方体形状のアルミナ系誘電体セラ
ミックス基体(2GHzにおいてε=8.0、Q=10
00、τf=−38ppm/℃、以下、セラミックス基
体と呼ぶ)の上面、下面、および側面に、図3に示すよ
うに、放射導体、接地導体、および給電導体を形成する
ことにより作製した。セラミックス基体のサイズ(長さ
×幅×高さ)は16mm×14mm×4mmとした。ま
た、放射導体、接地導体、および給電導体は、セラミッ
クス基体外面に銀−白金の厚膜導体をスクリーン印刷法
により印刷することにより形成した。このように作製さ
れたアンテナブロックは、1/4波長短絡型マイクロス
トリップアンテナとして作用する。
【0018】また、実施例および比較例1,2のアンテ
ナ装置が具備している接地板として、100mm×10
0mmの正方形状の銅板を用意し、その銅板にSMAコ
ネクタを半田付けし、SMAコネクタが半田付けされた
接地板を作製した。その後、実施例のアンテナ装置10
では、図2に示すように、SMAコネクタ12が取り付
けられた接地板11に、アンテナブロック20の側面2
1aに形成された一対の短絡導体が、接地板11の一辺
11aの側を向くように、作製したアンテナブロック2
0の接地導体と接地板11とを半田付けしてアンテナブ
ロック20を搭載した。また、比較例1,2のアンテナ
装置100,150では、それぞれ、SMAコネクタ1
21,171が取り付けられた接地板120,170
に、アンテナブロック110,160の一対の短絡導体
111,172が、図4,図5に示すように、接地板1
20,170の一辺120a,170aとは反対側を向
くようにアンテナブロック110,160を半田付けし
て接地板120,170に搭載した。尚、ここでは、実
施例のアンテナ装置(図2参照)については、接地板1
1の一辺11aと、アンテナブロック20の一対の短絡
導体26が形成された側面21aとの距離DはD=4m
mであり、接地板11の一辺11aとは反対側の辺と、
アンテナブロック20の側面21dとの距離pはp=8
2mmである。また、比較例1のアンテナ装置(図4参
照)については、接地板120の一辺120aと、アン
テナブロック110の側面113との距離DはD=4m
mであり、接地板120の一辺120aとは反対側の辺
と、アンテナブロック110の、一対の短絡導体111
が形成された側面112との距離pはp=82mmであ
る。また、比較例2のアンテナ装置については、距離D
=p=43mmである。このようにして、実施例および
比較例1,2のアンテナ装置を製造した。
【0019】図6、図7は、比較例1,2のアンテナ装
置の主偏波の放射パターンを示す図である。図6は、比
較例1,2のアンテナ装置のY−Z面内(図4,図5に
おいて、X軸とのなす角φがφ=90度であるY軸を含
み図4,図5が示される紙面に垂直な面内)における電
界強度Eφ(図1に示す座標系参照)を示しており、図
7は、Z−X面内(図4,図5において、X軸(φ=0
度)を含み図4,図5が示される紙面に垂直な面内)に
おける電界強度Eθ(図1に示す座標系参照)を示して
いる。実線および点線は、それぞれ比較例1,2のアン
テナ装置の放射パターンを示す。図6の角θは、Y−Z
面内において、Z軸とのなす角であり、図7の角θは、
Z−X面内において、Z軸とのなす角である。また,図
6、図7の利得Gはダイポールアンテナとの利得の比
[dBd]で示してある。
【0020】比較例2のアンテナ装置(図5に示すアン
テナ装置150)は、図6に示すように、θ=0度であ
るZ軸方向(以下、アンテナ装置の正面方向と呼ぶ)の
利得Gが約0dBd、θ=180度の方向(以下、アン
テナ装置の背面方向と呼ぶ)の利得Gが約−15dBd
であり、単指向性の放射パターンを示している。これに
対し、比較例1のアンテナ装置は、比較例2のアンテナ
装置よりも、アンテナ装置の正面方向の利得は小さく、
アンテナ装置の背面方向の利得は大きくなっており、比
較例1のアンテナ装置の放射パターンはほぼ円形の無指
向性の放射パターンであることがわかる。図8、図9
は、実施例および比較例2のアンテナ装置の主偏波の放
射パターンを示す図である。図8は、実施例および比較
例2のアンテナ装置のY−Z面内(図2,図5におい
て、Y軸を含み図2,図5が示される紙面に垂直な面
内)における電界強度Eφを示しており、図9は、Z−
X面内(図2,図5において、X軸を含み図2,図5が
示される紙面に垂直な面内)における電界強度Eθを示
している。実線および点線は、それぞれ実施例および比
較例2のアンテナ装置の放射パターンを示す。
【0021】図8、図9に示すように、実施例のアンテ
ナ装置は、比較例2のアンテナ装置とほとんど同一の放
射パターンを示し、実施例のアンテナ装置が単指向性の
放射パターンを示すことがわかる。また、比較例2のア
ンテナ装置150は、アンテナブロック160が接地板
170の中央に搭載されているため(図5参照)、この
比較例2のアンテナ装置150を、携帯電話のように、
使用時に筐体の中央部が人間の手に覆われるような通信
機器に用いると、アンテナ装置の放射パターンが人間の
手による影響を受けやすい。従って、比較例2のアンテ
ナ装置150は小型の通信機器は使用しにくいが、実施
例のアンテナ装置10は、アンテナブロック20が接地
板11の一辺11aに近接した位置に搭載されているた
め、このアンテナ装置10の放射パターンは人間の手に
よる影響を受けにくく、小型の通信機器に使用しても、
良好な単指向性の放射パターンを示すことがわかる。図
10は、図2,図4に示すアンテナ装置の放射パターン
の単指向性の度合いを示す図である。
【0022】横軸は、図2,図4に示す距離Dを、それ
ぞれ、図2,図4に示すアンテナ装置のアンテナブロッ
クから放射される電波の実行波長λ0 で規格化して示し
た距離である。縦軸は放射パターンの単指向性の度合い
F/B比を示す。ここで、F/B比は、Y−Z面内にお
いて、アンテナ正面方向(θ=0°)の利得と、背面方
向(θ=180°)の利得との比とした。点線は、図4
に示すアンテナ装置のF/B比を示し、実線は図2に示
すアンテナ装置のF/B比を示す。いずれのアンテナ装
置も接地板の寸法は、100mm×100mmである。
図10から明らかなように、図4に示すアンテナ装置で
は、D/λ0 を小さくする(すなわち、アンテナブロッ
クの側面113を接地板120の一辺120aに近付け
る)につれて、F/B比は急激に低下し、単指向性が損
なわれることがわかる。一方、図2に示すアンテナ装置
では、D/λ0 を小さくしても(すなわち、アンテナブ
ロックの、短絡導体が形成された側面21aを接地板1
1の一辺11aに近付けても)、F/B比の低下はほと
んど見られず、単指向性が維持されることがわかる。
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、小型のアンテナ装置で
あって、小型の電子機器に内蔵されても単指向性の放射
特性を有するアンテナ装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のアンテナ装置の第1実施形態を示す斜
視図である。
【図2】図1に示すアンテナ装置の平面図である。
【図3】図1,図2に示すアンテナ装置が備えているア
ンテナブロックを示す斜視図である。
【図4】比較例1のアンテナ装置を示す平面図である。
【図5】比較例2のアンテナ装置を示す平面図である。
【図6】比較例1,2のアンテナ装置の、Y−Z面内の
放射パターンを示す図である。
【図7】比較例1,2のアンテナ装置の、Z−X面内の
放射パターンを示す図である。
【図8】実施例および比較例2のアンテナ装置の、Y−
Z面内の放射パターンを示す図である。
【図9】実施例および比較例2のアンテナ装置の、Z−
X面内の放射パターンを示す図である。
【図10】図2,図4に示すアンテナ装置の放射パター
ンの単指向性の度合いを示す図である。
【符号の説明】
10,100,150 アンテナ装置 11,120,170 接地板 11a,120a,170a 辺 12,121,171 SMAコネクタ 20,110,160 アンテナブロック 21 誘電体基体21 22 接地導体 23 放射導体 23a,23b 端 21a,21b,21c,21d 側面 24,25 短絡導体 26,111 一対の短絡導体 27 励振導体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 内田 浩次 埼玉県秩父郡横瀬町大字横瀬2270番地 三菱マテリアル株式会社 電子技術研究 所内 (72)発明者 酒井 信智 埼玉県秩父郡横瀬町大字横瀬2270番地 三菱マテリアル株式会社 電子技術研究 所内 (56)参考文献 特開 平8−32345(JP,A) 特開 平10−13139(JP,A) 特開 平8−250917(JP,A) 特開 平9−289410(JP,A) 特開 平9−214240(JP,A) 特開 平9−219619(JP,A) 特開 平7−94937(JP,A) 特開 平8−222942(JP,A) 特開 平8−186431(JP,A) 特開 昭63−318826(JP,A) 特開 平6−338816(JP,A) 実開 昭61−83312(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01Q 13/08 H01Q 1/24 H01Q 1/38 H01Q 1/48

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】上下面および側面で囲まれてなる誘電体基
    体と、前記誘電体基体下面に形成された接地導体と、前
    記誘電体基体上面もしくは内面に形成された放射導体
    と、前記誘電体基体側面を経由して前記放射導体の一部
    と前記接地導体とを結ぶ短絡導体とを備えたアンテナブ
    ロック、および前記アンテナブロックが搭載され該アン
    テナブロックの前記接地導体に接して拡がる接地板を具
    備し、アンテナ装置が単指向性を有する様に、 前記アンテナブ
    ロックが、前記接地板上の、該接地板の一辺に近接した
    位置に、前記短絡導体が該一辺の側を向くように搭載さ
    れたものであることを特徴とするアンテナ装置。
  2. 【請求項2】 前記アンテナブロックが、1/4波長短
    絡型マイクロストリップアンテナとして作用するもので
    あることを特徴とする請求項1記載のアンテナ装置。
  3. 【請求項3】 前記アンテナブロックを構成する放射導
    体が、前記誘電体基体上面もしくは内面に形成された、
    互いの間の所定の間隔を隔てた2つの端を有しこれら2
    つの端を該上面もしくは内面の縁に沿って周回して結ぶ
    形状を有し、かつ前記アンテナブロックを構成する短絡
    導体が、互いの間に所定の間隔を隔てて前記誘電体基体
    側面を上下方向に延び前記放射導体膜の2つの端それぞ
    れと前記接地導体とを結ぶ一対の短絡導体からなるもの
    であって、さらに、 前記アンテナブロックが、前記誘電体基体側面の前記一
    対の短絡導体に挟まれた領域内を上下方向に延びる部分
    を有し、前記誘電体基体上面もしくは内面の、前記放射
    導体で囲まれた領域内への延在および前記誘電体基体下
    面への延在が許容されてなる励振導体を備えたものであ
    ることを特徴とする請求項1記載のアンテナ装置。
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