JP3271536B2 - 通信端末装置 - Google Patents

通信端末装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ページプリンタを
用いて、受信した画像データを印字出力するようにした
普通紙ファクシミリ装置などで代表される通信端末装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】メモリ受信した画像データを、ページプ
リンタを用いた普通紙ファクシミリ装置を使用して、画
像合成して印字出力する場合、最初の画像データと次の
画像データとの間には、ダミー白ラインを割り込ませて
一定の空白を空けているが、最初の画像データの印字が
終了した後に、ダミー白ラインと、次の画像データの印
字に必要な印字ライン数とを即座に設定し、次の画像デ
ータをその設定に従ってページプリンタのプリンタバッ
ファに送り出す必要がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな印字のための設定には、ある程度の処理時間を要す
るため、ページプリンタの印字速度が速い場合には、ソ
フト処理の限界を超え、上記設定が行われないうちに、
プリンタバッファに蓄積された画像データが印字出力さ
れたり、プリンタバッファに残された不定の画像データ
が印字されたりして、ノイズを含んだ画像データが印字
出力され、画像データに乱れを生じる原因となってい
る。
【0004】本願発明は、このような事情に鑑みてなさ
れたもので、最初の画像データの印字が終了した後、次
の画像データの印字出力に必要なパラメータ(設定項
目)を設定するまでの間に、予め準備した白ラインを強
制的に割り付けることによって、その設定時間の間、ペ
ージプリンタが印字出力するデータを白ラインにし、画
像データにノイズが乗らないようにした通信端末装置を
提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に係る通信端末装置は、合成する複数の画
像データの各々の印字が終了した後に、白ライン強制割
付回路を用い、予め準備設定した白ラインを強制的に割
り付けて印字することを特徴とする。画像データを合成
する場合、先の画像データの印字直後に、白ラインを強
制的に割り付けることによって、画像データ間にノイズ
が乗ることを防止する。したがって、本発明は、画像合
成機能を有し、合成した画像をページプリンタで1枚の
記録紙に印字出力させる構成のファクシミリ装置や、通
信機能を備えたコンピュータ装置などの通信端末装置に
適用される。
【0006】請求項2に係る通信端末装置は、請求項1
に記載の通信端末装置の、白ライン強制割付回路が、
記白ラインを強制的に割り付けている間は、CPUが、
ダミー白付回路が行なう、次の画像データを印字出力す
るためのデータ設定を行うことを特徴とする。請求項3
に係る通信端末装置は、請求項2においてデータ設定す
る項目を具体的に規定したものであり、請求項2に記載
の通信端末装置の、CPUが、データ設定の期間内に
は、ダミー白付回路が行なう、次の画像データの印字ラ
イン数、強制的に割り付けられる白ライン後の空白部を
規定するダミー白ライン数を設定する構成としている。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態につ
いて、図面とともに説明する。図1は、通信端末装置の
要部構成を示したブロック図である。ここには、ファク
シミリ装置の構成を示しているが、本発明はこれには限
定されず、印字速度が高速であるページプリンタを備
え、1ページの印字中に複数の画像データを合成するた
めの処理時間を必要とする通信端末装置、その他、空白
ラインの印字中に処理時間の確保が必要である通信端末
装置、例えば、通信機能を備えたコンピュータ装置など
にも適用される。
【0008】図において、1はこのファクシミリ装置を
構成する各部の信号制御を行うCPU、2は原稿から画
像データを読み取る画像読取部、3は電話回線Liに接
続され、ファクシミリ通信を行うためのモデムやNCU
などを備えた回線制御部、4は画像データを蓄積するた
めにDRAM等で構成された画像メモリ、5は画像デー
タの符号化/復号化を行うコーデック(CODEC)、
6はプリンタ8との処理速度のギャップを埋めるために
緩衝用として用いられるバッファ、7はプリンタ8を接
続すためにデータのやり取りを制御するプリンタインタ
ーフェースである。なお、このファクシミリ装置には、
その他、各種操作キー、液晶画面など構成された操作パ
ネル(不図示)などを備えている。
【0009】本発明で用いられているプリンタ8は、レ
ーザー記録方式などを採用したページプリンタであり、
このプリンタ8によって、A4・B4など、定型の記録
紙(普通紙)に、高品質の画像を高速で記録(印字出
力)できるようになっている。このファクシミリ装置の
画像データの印字出力時の基本動作を、図2にフローチ
ャートで示す。
【0010】回線制御部3から電話回線Liを通じて画
像データを受信、あるいは、画像読取部2によって原稿
の画像データを読み取ったときには、その画像データを
符号化データとして、画像メモリ4に順次蓄積する。画
像メモリ4に蓄積された画像データは、順次読み出さ
れ、バッファ6に一時記憶され、所定ライン毎(例えば
32ライン毎)にコーデック5で復号化されながら、復
号化データにスムージングや拡大/縮小処理がされた
後、プリンタインターフェース7を介してプリンタ8か
ら印字出力される(以上、S100〜S106)。
【0011】画像データは、このような動作に従って、
プリンタ8から印字出力されるが、予め縮小印字が設定
されていたり、データ量が少ない画像データ(短文)を
連続して受信した場合などは、複数の画像を1枚の定型
の記録紙にまとめて印字出力すべく、画像データの合成
が行われ、記録紙の無駄を防いでいる。なお、この画像
合成機能は、常時行う必要はなく、ユーザが操作パネル
から設定することによって行うことも可能である。
【0012】本発明では、処理速度が高速であり、か
つ、1ページ分の画像データを印字出力している間は処
理が中断できないページプリンタを使用しているため、
一連の画像データの印字終了後に、次の画像データの印
字出力のためのパラメータ(設定項目)の設定が間に合
わなくなることを防ぐ必要があり、そのため、その間に
予め準備設定した白ラインを強制的に(自動的に)割り
付けるようにしている。
【0013】なお、画像合成の処理においては、上記し
たように、画像データが縮小される場合があるが、この
ときの処理は、復号化したあとにハード的に実施される
ため、殆ど時間を必要としない。以下に、白ラインの強
制的な割り付けるときの動作を、図3に示す1枚の記録
紙Kに2つの画像データ(データaとデータb)を合成
して出力する場合を例に採って説明する。また、この場
合のプリンタインターフェース7の動作を図4にフロー
チャートで示す。なお、図中のなどの番号は、記録紙
Kに対する処理中の走査ライン位置を示す。
【0014】まず、プリント開始前処理として、予め定
められた1ページに記録できる有効ライン数Lを設定す
る。これは、1ページ分のライン数から上下の余白a
1,a2(例えば4mmずつ)分のライン数を引いたも
のである。そして、強制割付の白ライン数をセットし、
画像データaのプリントライン数L1をカウンタにセッ
トする(S201)。
【0015】すると、画像データaの印字が開始され、
有効ライン数Lのカウントが開始されるとともに、プリ
ントライン数L1のカウントが開始される。そして、プ
リントライン数L1がカウントアップし、印字が終了す
れば、白ラインの強制割付を開始する(S202〜S2
04)。この強制的な白ラインの割付中に、その後の空
白部を規定するダミー白ライン数L2がセットされ、強
制的な白ラインの割付が終了した時点から、セットされ
たダミー白ラインが印字される。ダミー白ラインの印字
中には、次の画像データbのプリントライン数L3がセ
ットされており、したがって、上記強制的な白ラインの
割り付けている期間は、S205のダミー白ライン数L
2の設定時間と、画像データbのプリントライン数L3
の設定時間を稼いで、処理速度が速いプリンタ8に対応
させている(S205〜S209)。
【0016】続いて、画像データbの印字が開始される
が、この印字が終了したときにも、白ラインの強制割付
が開始され、ダミー白ライン数L4の設定時間を稼いで
いる(S210〜S214)。そして、セットされたラ
イン数のダミー白ラインの印字出力が終了することによ
って、図3に示した1枚の記録紙Kに対する印字出力が
終了する(S215〜S217)。
【0017】このように、本発明では、次の画像データ
bを印字出力するために必要なデータである、プリント
ライン数L3と、空白部のダミー白ライン数L2,L4
の設定時間を確保するため、白ラインを強制的に割り付
けており、これによって、プリンタ8が印字している画
像データ中に、受信や読取走査した以外の画像データが
混入することを防いでいる。
【0018】なお、強制的に割り付けられる白ライン
は、プリンタインターフェース7に簡単な回路を構成
し、予め所定の範囲内(例えば16ラインまで)でライ
ン数を設定できる(S201)。ここでは、このライン
数は、プリント開始前処理でのみ設定されているが、1
ページの印字出力の途中で、このライン数を変更するこ
ともできる。このように強制的に割り付けられる白ライ
ンのライン数を、所定の範囲内で設定変更できるように
すれば、ページプリンタ8の機種別などの処理能力(印
字速度)に応じた対応が可能になり、本発明の適用範囲
が広がる。
【0019】また、以上には、2つの画像データa,b
の合成について説明したが、本発明は3以上の画像デー
タの合成にも適用され、この場合でも、画像データの印
字終了後、ダミー白ラインの印字出力前に、強制的に白
ラインが割り付けられる。次に、上記強制的な白ライン
の割付を実現するプリンタインターフェース7について
説明する。図5はその要部構成を示す図であり、図6は
強制的に白ラインを割り付けるとき、図7はダミー白ラ
インを印字するときのライン単位の出力信号を、それぞ
れを示している。
【0020】強制的な白ライン、画像データ間の空白印
字のための白ラインの双方は、図5に示すような回路に
よって、画像データ中に白画素のデータとして混入され
るのではなく、ハード的に生成される。このため、高速
処理が可能になっている。図5中、7aは、画像データ
間に間隔をあけるためや、1ページ内に印字する画像デ
ータがなくなった場合に、ダミー白ラインを設定するダ
ミー白付回路、7bは、画像データの印字が終了した時
点で、強制的に白ラインを割り付ける白ライン強制割付
回路である。
【0021】ダミー白付回路7aは、ダミー白ライン数
セット信号s1によって、ライン数が設定され(図4の
S205,S213参照)、白ライン強制割付回路7b
による白ライン強制割付終了信号s2が契機となって
(図4のS206,S214参照)、左余白信号(LF
M)、右余白信号(RMF)を発生させて、白ラインを
印字出力する。
【0022】一方の白ライン強制割付回路7bは、白ラ
イン強制割付セット信号s3によって所定範囲内のライ
ン数がセットされ(図4のS201参照)、画像データ
のプリントライン数L1,L3のカウントアップ信号s
4が契機となって(図4のS203,S211参照)、
白ラインの割り付けを開始する。なお、各信号s1〜s
4は、プリンタインターフェース7の制御回路(不図
示)が、レジスタを介する等して各信号s1〜s4を判
断し出力する。
【0023】図6,7の(a)は、データを同期させシ
リアルに出力させるためのクロック信号(VCLK)、
(b)はコーデック5によって復号化され、プリンタイ
ンターフェース7に入力される画像データ信号(VID
EO)、(c),(d)はダミー白付回路7aから出力
されるLFMとRMF、(e)〜(g)は、図5の回路
中に示されたA,B,Cにおける出力信号を、それぞれ
示している。
【0024】なお、ダミー白付回路7aから出力される
LFMとRFMは、画像メモリ4に蓄積している画像デ
ータをプリンタ8から出力するときは、予め定められた
左余白b1、右余白b2(例えば4mmずつ)の白デー
タをそれぞれ出力する。図6では、ダミー白ラインが設
定されておらず、ノイズである画像データが出力されて
いるが、白ライン強制割付回路7bによって白ラインが
強制的に割り付けられているので(e)、プリンタ8に
出力する信号(g)は、白ラインのデータになる。すな
わち、図3に示した走査ライン位置〜’と〜’
において、このような信号出力の状態になる。
【0025】図7では、ダミー白ラインがLFMとRF
Mによって設定されているので、白ライン強制割付回路
7bが白ラインを強制的に割り付けなくても、プリンタ
8に出力される信号(g)は、白ラインのデータにな
る。すなわち、図3に示した走査ライン位置’〜と
’〜において、このような信号出力の状態になる。
【0026】
【発明の効果】以上の説明からも理解できるように、本
発明の請求項1に記載の通信端末装置によれば、印字速
度は高速であるが、1ページ分の画像データの印字中に
処理を中断できないページプリンタを用いて、複数の画
像データを合成して出力する場合であっても、一連の画
像データの印字終了の直後、次の画像データを印字出力
するまでに、予め準備設定した白ラインを強制的に割り
付けるので、従来のように、合成した画像データ間に、
ノイズが混入する恐れがなく、記録紙に受信あるいは読
み取った画像データのみを出力することが出来る。
【0027】請求項2、請求項3に記載の通信端末装置
によれば、高速なプリンタの処理に対応して、次の画像
データを印字出力するまでのデータ設定の時間を確保で
きるので、このデータ設定がプリンタの処理前に行われ
ないことが原因となって、不定の画像データを印字出力
するようなことが起こらない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る通信端末装置の要部構成の一例を
示すブロック図である。
【図2】図1に示した通信端末装置の基本動作の一例を
示すフローチャートである。
【図3】複数の画像データを合成して1枚の記録紙に印
字出力したときの例を示す図である。
【図4】図3に示した画像データを印字出力するときの
動作の一例を示すフローチャートである。
【図5】プリンタインターフェースの要部構成の一例を
示す図である。
【図6】白ラインを強制的に割り付けるときの動作を説
明するための図である。
【図7】ダミー白ラインを出力するときの動作を説明す
るための図である。
【符号の説明】
1・・・CPU 2・・・画像読取部 3・・・回線制御部 4・・・画像メモリ 5・・・コーデック 6・・・バッファ 7・・・プリンタインターフェース 7a・・・ダミー白付回路 7b・・・白ライン強制割付回路 8・・・ページプリンタ

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】画像メモリに蓄積された複数の画像データ
    を合成し、1ページ分の画像データを印字出力している
    間は処理が中断できないページプリンタを使用して、1
    枚の記録紙に印字出力させる通信端末装置において、 上記合成する複数の画像データの各々の印字が終了した
    後に、強制的に白ラインを割り付ける白ライン強制割付
    回路を用い、予め準備設定した白ラインを強制的に割り
    付けて印字することを特徴とする通信端末装置。
  2. 【請求項2】白ライン強制割付回路が、上記白ラインを
    強制的に割り付けている間は、CPUが、ダミー白付回
    路が行なう、次の画像データを印字出力するためのデー
    タ設定を行うことを特徴とする請求項1に記載の通信端
    末装置。
  3. 【請求項3】CPUが、上記データ設定の期間内には、
    ダミー白付回路が行なう、次の画像データの印字ライン
    数、強制的に割り付けられる白ライン後の空白部を規定
    するダミー白ライン数を設定する構成としている請求項
    2に記載の通信端末装置。
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