JP3271393B2 - 感放射線性樹脂組成物 - Google Patents

感放射線性樹脂組成物

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JP3271393B2
JP3271393B2 JP25374193A JP25374193A JP3271393B2 JP 3271393 B2 JP3271393 B2 JP 3271393B2 JP 25374193 A JP25374193 A JP 25374193A JP 25374193 A JP25374193 A JP 25374193A JP 3271393 B2 JP3271393 B2 JP 3271393B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、感放射線性樹脂組成物
に関する。さらに詳しくは、特に紫外線、遠紫外線、X
線又は荷電粒子線の如き放射線を用いる超微細加工に好
適なレジストである感放射線性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】集積回路の製造に代表される微細加工の
分野においては、集積回路のより高い集積度を得るため
に、リソグラフィーにおける加工サイズの微細化が進ん
でおり、近年では、0.5μm以下の微細加工を安定的
に行うことのできる技術が必要とされている。そのた
め、用いられるレジストにおいても、0.5μm以下の
パターンを精度良く形成することが必要である。それ
故、より波長の短い放射線を利用したリソグラフィー技
術が検討されている。このような放射線としては、i線
(365nm)に代表される紫外線、KrFエキシマレ
ーザー(248nm)に代表される遠紫外線、シンクロ
トロン放射線に代表されるX線、電子線に代表される荷
電粒子線等を挙げることができる。近年、これらの放射
線に対応するレジストが種々提案されている。それらの
うち特に注目されているのが、放射線の照射によって生
成する酸の触媒作用により、現像液に対する溶解性を変
化させる反応を起こさせるレジストであり、この種のレ
ジストは、通常、「化学増幅型レジスト」と称されてい
る。
【0003】レジストを実際に集積回路の製造プロセス
に使用する場合、通常、感放射線性成分、被膜形成性樹
脂成分等の「レジスト」を構成する感放射線性成分を溶
媒に溶解したレジスト溶液を調製し、加工に供される基
板上に回転塗布やロールコーターによる塗布を行い、レ
ジスト被膜を形成させる。そのため、レジスト溶液の塗
布性や保存安定性といった性能は、高度な微細加工を安
定的に行う上で、必要不可欠な性能である。また当該レ
ジスト被膜は、放射線を照射することにより、微細加工
に適したパターンを形成するが、この際のパターンの形
状が微細加工の精度に重要な影響を与え、矩形の形状が
好ましいとされている。
【0004】従来のリソグラフィーに用いられているノ
ボラック樹脂とナフトキノンジアジド系感光剤を使用し
たレジストにおいては、レジスト溶液を調製する際の溶
媒として、エチレングリコールモノエチルエーテルアセ
テート等を用いることが知られている。しかし、「化学
増幅型レジスト」については、レジスト溶液を調製する
際の溶媒として、エチレングリコールモノエチルエーテ
ルアセテートを用いると、保存安定性の面で問題があ
る。すなわち、エチレングリコールモノエチルエーテル
アセテートを溶媒として用いると、レジスト溶液調製後
の時間経過によってレジスト被膜の感度及び形成される
パターン形状がバラツクという問題がある。また、近年
の集積回路の高集積度化に伴い、集積回路製造時の歩留
まりや効率を向上させるため、基板(シリコンウェハ
ー)の口径が、例えば4インチから6インチ、8インチ
と大きくなってきており、従来からの化学増幅型レジス
トの溶剤として一般的な、エチレングリコールモノエチ
ルエーテルアセテートを用いる化学増幅型レジストでは
大口径化された基板に対するスピンコート法による塗布
性が必ずしも充分なものとは言えなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、新規
な感放射線性樹脂組成物を提供することにあり、感度、
解像度等に優れた、特に大口径化された基板へのスピン
コート法による塗布性に優れた化学増幅型の感放射線性
樹脂組成物として好適な感放射線性樹脂組成物を提供す
ることにある。本発明の他の目的は、微細加工を安定的
に行うことができ、保存安定性に優れ、良好なパターン
形状を与えるレジスト被膜を形成する感放射線性樹脂組
成物を提供することにある。本発明のさらに他の目的
は、レジスト溶液の調製後長時間経過した後において
も、良好なレジスト感度を有し、優れたパターン形状を
再現性良く形成する、保存安定性の優れた感放射線性樹
脂組成物を提供することにある。本発明のさらに他の目
的及び利点は以下の説明から明らかとなろう。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によれば本発明の
上記目的及び利点は、第1に、下記レジスト組成物
(イ)によって、また第2に下記レジスト組成物(ハ)
によって達成される。
【0007】(イ)(a) 酸分解性基で保護されたア
ルカリ不溶性又はアルカリ難溶性の樹脂で、該酸分解性
基が分解したときにアルカリ可溶性となる樹脂(以下、
「酸分解性基含有樹脂」という。)、(b) 放射線の
照射によって酸を発生する化合物(以下、「感放射線性
酸発生剤」という。)、及び(c) メチルアミルケト
ンおよび/またはメチルイソアミルケトン(以下「ケト
ン系溶剤」という。)と、プロピレングリコールモノメ
チルエーテルアセテート、酢酸ブチルおよび乳酸エチル
よりなる群から選ばれる少なくとも1種の他の溶剤から
なりそして該他の溶剤を全溶剤の70重量%未満で含有
するポジ型感放射線性樹脂組成物(以下、「レジスト組
成物(イ)」という。)、
【0008】
【0009】(ハ)(a) アルカリ可溶性樹脂、
(b) 感放射線性酸発生剤、(c) 酸の存在下で
(a)のアルカリ可溶性樹脂を架橋しうる化合物(以
下、「架橋剤」という。)、及び(d) ケトン系溶剤
と、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテー
ト、酢酸ブチルおよび乳酸エチルよりなる群から選ばれ
る少なくとも1種の他の溶剤からなりそして該他の溶剤
を全溶剤の70重量%未満で含有するネガ型感放射線性
樹脂組成物(以下、「レジスト組成物(ハ)」とい
う。)。
【0010】以下、これらのレジスト組成物について説
明する。感放射線性酸発生剤 本発明で用いられる感放射線性酸発生剤、すなわち放射
線に感応して酸を発生する化合物としては、例えばオニ
ウム塩化合物、ハロゲン含有化合物、スルホン化合物、
及びスルホネート化合物等を挙げることができる。より
具体的には以下の化合物を挙げることができる。
【0011】ア)オニウム塩 ヨードニウム塩、スルホニウム塩、ホスホニウム塩、ジ
アゾニウム塩、ピリジニウム塩等を挙げることができ
る。好ましくは、ジフェニルヨードニウムトリフレー
ト、ジフェニルヨードニウムピレンスルホネート、ジフ
ェニルヨードニウムドデシルベンゼンスルホネート、ト
リフェニルスルホニウムトリフレート、トリフェニルス
ルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリフェニ
ルスルホニウムナフタレンスルホネート、(ヒドロキシ
フェニル)ベンジルメチルスルホニウムトルエンスルホ
ネート等である。
【0012】イ)ハロゲン含有化合物 ハロアルキル基含有ヘテロ環状化合物、ハロアルキル基
含有炭化水素化合物等を挙げることができる。好ましく
は、フェニル−ビス(トリクロロメチル)−s−トリア
ジン、メトキシフェニル−ビス(トリクロロメチル)−
s−トリアジン、ナフチル−ビス−(トリクロロメチ
ル)−s−トリアジン等の(トリクロロメチル)−s−
トリアジン誘導体や1,1−ビス(4−クロロフェニ
ル)−2,2,2−トリクロロエタンである。
【0013】ウ)スルホン化合物 β−ケトスルホン、β−スルホニルスルホン及びそれら
のα−ジアゾ化合物等を挙げることができる。好ましく
は、フェナシルフェニルスルホン、メシチルフェナシル
スルホン、ビス(フェニルスルホニル)メタン、ビス
(フェニルスルホニル)ジアゾメタン等である。
【0014】エ)スルホネート化合物 アルキルスルホン酸エステル、ハロアルキルスルホン酸
エステル、アリールスルホン酸エステル、イミノスルホ
ネート等を挙げることができる。好ましくは、ベンゾイ
ントシレート、ピロガロールのトリストリフレート、ニ
トロベンジル−9,10−ジエトキシアントラセン−2
−スルホネート等である。
【0015】これらの感放射線性酸発生剤は、単独で又
は2種以上を混合して使用することができる。
【0016】酸分解性基含有樹脂 レジスト組成物(イ)における酸分解性基含有樹脂は、
例えば後述するアルカリ可溶性樹脂中のフェノール性水
酸基、カルボキシル基等の酸性官能基を、酸の存在下で
分解しアルカリ可溶性を発現しうる1種以上の置換基
(以下、「酸分解性基」という。)で置換することによ
って得られるアルカリ不溶性樹脂又はアルカリ難溶性樹
脂である。ここで言う「アルカリ不溶性」又は「アルカ
リ難溶性」とは、レジスト組成物(イ)を用いて形成さ
れるレジスト被膜からレジストパターンを形成する際に
採用されるアルカリ現像条件下で、レジスト組成物
(イ)の代わりに酸分解性基含有樹脂のみを用いて形成
した被膜を現像した場合に、当該被膜の初期膜厚の50
%以上が現像後に残存する性質を意味する。
【0017】前記酸分解性基は、フェノール性水酸基、
カルボキシル基等の酸性官能基を、酸の存在下で分解し
うる1種以上の酸分解性基で置換したものであり、酸の
存在下に分解し、アルカリ可溶性を示す官能基を形成す
る基である限り特に限定されるものではないが、例えば
置換メチル基、1−置換エチル基、1−分岐アルキル
基、シリル基、ゲルミル基、アルコキシカルボニル基、
アシル基、環式酸分解性基等を挙げることができる。
【0018】前記置換メチル基としては、例えばメトキ
シメチル基、メチルチオメチル基、エトキシメチル基、
エチルチオメチル基、メトキシエトキシメチル基、ベン
ジルオキシメチル基、ベンジルチオメチル基、フェナシ
ル基、ブロモフェナシル基、メトキシフェナシル基、
(メチルチオ)フェナシル基、シクロプロピルメチル
基、ベンジル基、ジフェニルメチル基、トリフェニルメ
チル基、ブロモベンジル基、ニトロベンジル基、メトキ
シベンジル基、メチルチオベンジル基、エトキシベンジ
ル基、エチルチオベンジル基、ピペロニル基等を挙げる
ことができる。
【0019】前記1−置換エチル基としては、例えば1
−メトキシエチル基、1−メチルチオエチル基、1,1
−ジメトキシエチル基、1−エトキシエチル基、1−エ
チルチオエチル基、1,1−ジエトキシエチル基、1−
フェノキシエチル基、1−フェニルチオエチル基、1,
1−ジフェノキシエチル基、1−ベンジルオキシエチル
基、1−ベンジルチオエチル基、1−シクロプロピルエ
チル基、1−フェニルエチル基、1,1−ジフェニルエ
チル基、αーメチルフェナシル基等を挙げることができ
る。
【0020】前記1−分岐アルキル基としては、例えば
イソプロピル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、
1,1−ジメチルプロピル基、1−メチルブチル基、
1,1−ジメチルブチル基等を挙げることができる。
【0021】前記シリル基としては、例えばトリメチル
シリル基、エチルジメチルシリル基、ジエチルメチルシ
リル基、トリエチルシリル基、ジメチルイソプロピルシ
リル基、メチルジイソプロピルシリル基、トリイソプロ
ピルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基、ジ−t−
ブチルメチルシリル基、トリ−t−ブチルシリル基、ジ
メチルフェニルシリル基、メチルジフェニルシリル基、
トリフェニルシリル基等を挙げることができる。
【0022】前記ゲルミル基としては、例えばトリメチ
ルゲルミル基、エチルジメチルゲルミル基、ジエチルメ
チルゲルミル基、トリエチルゲルミル基、ジメチルイソ
プロピルゲルミル基、メチルジイソプロピルゲルミル
基、トリイソプロピルゲルミル基、t−ブチルジメチル
ゲルミル基、ジ−t−ブチルメチルゲルミル基、トリ−
t−ブチルゲルミル基、ジメチルフェニルゲルミル基、
メチルジフェニルゲルミル基、トリフェニルゲルミル基
等を挙げることができる。
【0023】前記アルコキシカルボニル基としては、例
えばメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、イ
ソプロポキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル
基、t−ペンチルオキシカルボニル基等を挙げることが
できる。
【0024】前記アシル基としては、例えばアセチル
基、プロピオニル基、ブチリル基、ヘプタノイル基、ヘ
キサノイル基、バレリル基、ピバロイル基、イソバレリ
ル基、ラウリロイル基、ミリストイル基、パルミトイル
基、ステアロイル基、オキサリル基、マロニル基、スク
シニル基、グルタリル基、アジポイル基、ピペロイル
基、スベロイル基、アゼラオイル基、セバコイル基、ア
クリロイル基、プロピオロイル基、メタクリロイル基、
クロトノイル基、オレオイル基、マレオイル基、フマロ
イル基、メサコノイル基、カンホロイル基、ベンゾイル
基、フタロイル基、イソフタロイル基、テレフタロイル
基、ナフトイル基、トルオイル基、ヒドロアトロポイル
基、アトロポイル基、シンナモイル基、フロイル基、テ
ノイル基、ニコチノイル基、イソニコチノイル基、トル
エンスルホニル基、メシル基等を挙げることができる。
【0025】前記環式酸分解性基としては、例えばシク
ロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、
シクロヘキセニル基、オキソシクロヘキセニル基、4−
メトキシシクロヘキシル基、テトラヒドロピラニル基、
テトラヒドロフラニル基、テトラヒドロチオピラニル
基、テトラヒドロチオフラニル基、3−ブロモテトラヒ
ドロピラニル基、4−メトキシテトラヒドロピラニル
基、4−メトキシテトラヒドロチオピラニル基、S,S
−ジオキシド基、2−1,3−ジオキソラニル基、2−
1,3−ジチオラニル基、ベンゾ−2−1,3−ジオキ
ソラニル基、ベンゾ−2−1,3−ジチオラニル基等を
挙げることができる。
【0026】これらの酸分解性基のうち、t−ブチル
基、ベンジル基、t−ブトキシカルボニル基、テトラヒ
ドロピラニル基、テトラヒドロフラニル基、テトラヒド
ロチオピラニル基及びテトラヒドロチオフラニル基等が
好ましい。
【0027】酸分解性基含有樹脂中における酸分解性基
の導入率(酸分解性基含有樹脂中の酸性官能基と酸分解
性基との合計数に対する酸分解性基の数の割合)は、好
ましくは15〜100%、さらに好ましくは20〜10
0%、特に好ましくは20〜80%である。
【0028】また、酸分解性基含有樹脂のゲルパーミエ
ーションクロマトグラフィーで測定したポリスチレン換
算重量平均分子量(以下、「Mw」という。)は、好ま
しくは1,000〜150,000、さらに好ましくは
3,000〜100,000である。
【0029】酸分解性基含有樹脂は、例えば予め製造し
た1種以上のアルカリ可溶性樹脂に1種以上の酸分解性
基を導入することによって、また、1種以上の酸分解性
基を有する単量体の重合又は共重合あるいは1種以上の
酸分解性基を有する重縮合成分の重縮合又は共重縮合に
よって製造することができる。
【0030】
【0031】これらの酸分解性基含有樹脂は、単独で又
は2種以上を混合して使用することができる。
【0032】レジスト組成物(イ)における感放射線性
酸発生剤と酸分解性基含有樹脂との配合割合は、酸分解
性基含有樹脂100重量部当たり、感放射線性酸発生剤
が、好ましくは0.05〜20重量部、さらに好ましく
は0.1〜15重量部、特に好ましくは0.5〜10重
量部である。感放射線性酸発生剤の配合量が0.05重
量部未満では、放射線の照射により発生した酸の触媒作
用による化学変化を有効に起こすことが困難となる場合
があり、また20重量部を超えると、レジスト組成物
(イ)を塗布する際に塗布むらが生じたり、現像時にス
カムが発生するおそれがある。
【0033】アルカリ可溶性樹脂 レジスト組成物()において使用されるアルカリ可溶
性樹脂は、アルカリ現像液と親和性を示す官能基、例え
ばフェノール性水酸基、カルボキシル基等の酸性官能基
を有し、アルカリ現像液に可溶である限り、特に限定さ
れるものではない。
【0034】このようなアルカリ可溶性樹脂としては、
例えばヒドロキシスチレン、ヒドロキシ−α−メチルス
チレン、ビニル安息香酸、カルボキシメチルスチレン、
カルボキシメトキシスチレン、(メタ)アクリル酸、ク
ロトン酸、マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸、メ
サコン酸、ケイ皮酸等の酸性官能基を有する少なくとも
1種の単量体の重合性二重結合が開裂した繰返し単位を
有するビニル系樹脂や、ノボラック樹脂に代表される酸
性官能基を有する縮合系繰返し単位を有する縮合系樹脂
等を挙げることができる。
【0035】アルカリ可溶性樹脂が前記ビニル系樹脂で
ある場合は、該樹脂は前記酸性官能基を有する単量体の
重合性二重結合が開裂した繰返し単位のみから構成され
ていてもよいが、生成した樹脂がアルカリ現像液に可溶
である限りでは、必要に応じて、他の繰返し単位をさら
に有することもできる。
【0036】このような他の繰返し単位としては、例え
ばスチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、無
水マレイン酸、(メタ)アクリロニトリル、クロトンニ
トリル、マレインニトリル、フマロニトリル、メサコン
ニトリル、シトラコンニトリル、イタコンニトリル、
(メタ)アクリルアミド、クロトンアミド、マレインア
ミド、フマルアミド、メサコンアミド、シトラコンアミ
ド、イタコンアミド、ビニルアニリン、ビニルピリジ
ン、ビニル−ε−カプロラクタム、ビニルピロリドン、
ビニルイミダゾール等の重合性二重結合を含有する単量
体の重合性二重結合部分が開裂した単位を挙げることが
できる。
【0037】前記ビニル系樹脂からなるアルカリ可溶性
樹脂を製造するための重合又は共重合は、単量体及び反
応媒質の種類に応じて、ラジカル重合開始剤、アニオン
重合触媒、配位アニオン重合触媒、カチオン重合触媒等
の重合開始剤あるいは重合触媒を適宜に選定し、塊状重
合、溶液重合、沈澱重合、乳化重合、懸濁重合、塊状−
懸濁重合等の適宜の重合形態で実施することができる。
【0038】また、アルカリ可溶性樹脂が前記縮合系樹
脂である場合、該樹脂は、例えばノボラック樹脂単位の
みから構成されていてもよいが、生成した樹脂がアルカ
リ現像液に可溶である限りでは、他の縮合単位をさらに
有することもできる。このような縮合系樹脂は、1種以
上のフェノール類と1種以上のアルデヒド類とを、場合
により他の縮合系繰返し単位を形成しうる重縮合成分と
ともに、酸性触媒の存在下、水媒質中又は水と親水性溶
媒との混合媒質中で重縮合反応又は共重縮合反応によっ
て製造することができる。
【0039】この場合、前記フェノール類としては、例
えばo−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾー
ル、2,3−キシレノール、2,4−キシレノール、
2,5−キシレノール、3,4−キシレノール、3,5
−キシレノール、2,3,5−トリメチルフェノール、
3,4,5−トリメチルフェノール等を挙げることがで
き、また前記アルデヒド類としては、例えばホルムアル
デヒド、トリオキサン、パラホルムアルデヒド、ベンズ
アルデヒド、アセトアルデヒド、プロピルアルデヒド、
フェニルアセトアルデヒド等を挙げることができる。
【0040】アルカリ可溶性樹脂中における酸性官能基
を有する繰返し単位の含有率は、必要に応じて含有され
る他の繰返し単位の種類により一概に規定できないが、
通常、15〜100モル%、さらに好ましくは20〜1
00モル%である。
【0041】アルカリ可溶性樹脂のMwは、レジスト組
物(ハ)の所望の特性に応じて変わるが、好ましくは
1,000〜150,000、さらに好ましくは3,0
00〜100,000である。
【0042】アルカリ可溶性樹脂は、炭素−炭素不飽和
結合を含有する繰返し単位を有する場合、水素添加物と
して用いることもできる。この場合の水素添加率は、繰
返し単位中に含まれる炭素−炭素不飽和結合の、通常、
70%以下、好ましくは50%以下、さらに好ましくは
40%以下である。水素添加率が70%を超えると、ア
ルカリ可溶性樹脂のアルカリ現像液による現像特性が低
下する傾向がある。
【0043】レジスト組成物(ハ)において、アルカリ
可溶性樹脂は、単独で又は2種以上を混合して使用する
ことができる。
【0044】溶解制御剤 次に、レジスト組成物(イ)に添加することができる
解制御剤は、アルカリ可溶性樹脂のアルカリ可溶性を制
御する性質を有し、酸の存在下で分解、例えば加水分解
させることにより、アルカリ可溶性樹脂のアルカリ溶解
性制御効果を低下もしくは消失させる作用を有するか、
又はアルカリ可溶性樹脂のアルカリ溶解性を促進させる
作用を有する化合物である。
【0045】このような溶解制御剤としては、例えばフ
ェノール性水酸基、カルボキシル基等の酸性官能基を、
前述の酸分解性基で置換した化合物や、前述の酸分解性
基含有樹脂等を挙げることができる。
【0046】溶解制御剤は、低分子化合物でも高分子化
合物でもよいが、好ましい溶解制御剤としては、ビスフ
ェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS等の
多価フェノール性化合物、ヒドロキシフェニル酢酸等の
カルボン酸化合物に前記酸分解性基を導入した化合物等
を挙げることができる。
【0047】具体的には、以下の化学式(a)又は
(b)で示される化合物を挙げることができる。
【0048】
【化1】
【0049】また、高分子の溶解制御剤としては、前記
酸分解性基含有樹脂を使用することができる。
【0050】
【0051】
【0052】
【0053】解制御剤レジスト組成物(イ)への
加量は、酸分解性基含有樹脂100重量部に対して、5
0重量部以下が好ましい。
【0054】架橋剤 次に、レジスト組成物(ハ)において使用される架橋剤
は、酸、例えば放射線の照射により生じた酸の存在下
で、アルカリ可溶性樹脂を架橋しうる化合物である。こ
のような架橋剤としては、例えばアルカリ可溶性樹脂と
の架橋反応性を有する1種以上の置換基(以下、「架橋
性置換基」という。)を有する化合物を挙げることがで
きる。前記架橋性置換基としては、例えば
【0055】
【化2】
【0056】(ここで、lは1又は2であり、lが1の
とき、Xは単結合、−O−、−S−、−CO−O−及び
−NH−から選ばれるいずれかであり、lが2のとき、
Xは3価のNであり、Yは−O−又は−S−であり、m
は0から3の整数、nは1から3の整数、n+mは4以
下を示す。)
【0057】
【化3】
【0058】(ここで、kは0又は1以上の整数、Zは
−O−、−CO−O−又は−CO−から選ばれるいずれ
かであり、R1及びR2は、相互に同一でも異なってもよ
く、水素原子又は炭素数1から4のアルキル基、R3
炭素数1から5のアルキル基、炭素数6から12のアリ
ール基又は炭素数7から14のアラルキル基を示す。)
【0059】
【化4】
【0060】(ここで、R4、R5及びR6は相互に同一
でも異なってもよく、水素原子又は炭素数1〜4のアル
キル基を示す。)
【0061】
【化5】
【0062】(ここで、kは0又は1以上の整数、R1
及びR2は、相互に同一でも異なってもよく、水素原子
又は炭素数1から4のアルキル基、R7及びR8は炭素数
1から5のアルキロール基又はアルコキシアルキル基を
示す。)
【0063】
【化6】
【0064】(ここで、kは0又は1以上の整数、R1
及びR2は、相互に同一でも異なってもよく、水素原子
又は炭素数1から4のアルキル基、R9は酸素、硫黄又
は窒素から選ばれるいずれかのヘテロ原子を有する、3
から8員環を形成し得る2価の有機基を示す。)等を挙
げることができる。
【0065】このような架橋性置換基の具体例として
は、グリシジルエーテル基、グリシジルエステル基、グ
リシジルアミノ基、メトキシメチル基、エトキシメチル
基、ベンジルオキシメチル基、ジメチルアミノメチル
基、ジエチルアミノメチル基、ジメチロールアミノメチ
ル基、ジエチロールアミノメチル基、モルホリノメチル
基、アセトキシメチル基、ベンゾイロキシメチル基、ホ
ルミル基、アセチル基、ビニル基、イソプロペニル基等
が挙げられる。
【0066】前記架橋性置換基を有する化合物の具体例
としては、ビスフェノールA系エポキシ化合物、ビスフ
ェノールF系エポキシ化合物、ビスフェノールS系エポ
キシ化合物、ノボラック樹脂系エポキシ化合物、レゾー
ル樹脂系エポキシ化合物、ポリ(ヒドロキシスチレン)
系エポキシ化合物、メチロール基含有メラミン化合物、
メチロール基含有ベンゾグアナミン化合物、メチロール
基含有尿素化合物、メチロール基含有フェノール化合
物、アルコキシアルキル基含有メラミン化合物、アルコ
キシアルキル基含有ベンゾグアナミン化合物、アルコキ
シアルキル基含有尿素化合物、アルコキシアルキル基含
有フェノール化合物、カルボキシメチル基含有メラミン
化合物、カルボキシメチル基含有ベンゾグアナミン化合
物、カルボキシメチル基含有尿素化合物、カルボキシメ
チル基含有フェノール化合物等を挙げることができる。
【0067】これらの架橋性置換基を有する化合物のう
ち、メチロール基含有フェノール化合物、メトキシメチ
ル基含有メラミン化合物、メトキシメチル基含有フェノ
ール化合物、アセトキシメチル基含有フェノール化合物
等が好ましく、さらに好ましいのはメトキシメチル基含
有メラミン化合物である。メトキシメチル基含有メラミ
ン化合物の市販品には、CYMEL300、CYMEL
301、CYMEL303、CYMEL305(商品
名、三井サイアナミッド製)等があり、具体例としては
下記一般式で表される化合物(c)を挙げることができ
る。
【0068】
【化7】
【0069】架橋剤としては、さらに、アルカリ可溶性
樹脂中の酸性官能基に前記架橋性置換基を導入し、架橋
剤としての性質を付与した樹脂も好適である。その場合
の架橋性置換基の導入率は、アルカリ可溶性樹脂中の全
酸性官能基に対して、通常、5〜60モル%、好ましく
は10〜50モル%、さらに好ましくは15〜40モル
%に調節される。架橋性置換基の導入率が5モル%未満
では、十分な架橋反応を生起させることが困難となり、
残膜率の低下、パターンの蛇行や膨潤等を来しやすくな
り、また60モル%を超えると、アルカリ可溶性樹脂の
アルカリ溶解性の低下を招いて、現像性が悪化する傾向
がある。
【0070】レジスト組成物(ハ)において、架橋剤
は、単独で又は2種以上を混合して使用することができ
る。
【0071】レジスト組成物(ハ)におけるアルカリ可
溶性樹脂、感放射線性酸発生剤及び架橋剤の配合割合
は、アルカリ可溶性樹脂100重量部当たり、感放射線
性酸発生剤が、好ましくは0.05〜20重量部、さら
に好ましくは0.1〜15重量部、特に好ましくは0.
5〜10重量部であり、架橋剤が、好ましくは5〜95
重量部、さらに好ましくは15〜85重量部、特に好ま
しくは20〜75重量部である。感放射線性酸発生剤の
配合量が0.05重量部未満では、放射線の照射により
発生した酸触媒による化学変化を有効に起こすことが困
難となる場合があり、一方20重量部を超えると、レジ
スト組成物(ハ)を塗布する際に塗布むらが生じたり、
現像時にスカム等が発生するおそれがある。また、架橋
剤の配合量が5重量部未満では、通常、架橋反応が不十
分となり、残膜率の低下、パターンの蛇行や膨潤等を来
す場合があり、一方95重量部を超えると、スカムが増
加して現像性が低下する傾向がある。
【0072】溶剤 レジスト組成物(イ)および(ハ)に使用される溶剤
は、ケトン系溶剤と、プロピレングリコールモノメチル
エーテルアセテート、酢酸ブチルおよび乳酸エチルより
なる群から選ばれる少なくとも1種の他の溶剤からなり
そして該他の溶剤を全溶剤の70重量%未満で含有する
溶剤である。かかる溶剤はレジスト組成物(イ)および
(ハ)に優れた保存安定性を付与し、レジスト組成物
(イ)および(ハ)の調製後、長時間を経過した後にお
いても、良好なレジストパターン形状を再現性良く与え
ることを可能とする。
【0073】
【0074】
【0075】本発明において、ケトン系溶剤に他の溶剤
を、全溶剤量の、70重量%未満で混合した混合溶剤が
用いられる。他の溶剤は、好ましくは50重量%未満、
特に好ましくは30重量%未満の範囲で混合することが
できる。
【0076】ここで他の溶剤としては、プロピレングリ
コールモノメチルエーテルアセテート、酢酸ブチルおよ
び2−ヒドロキシプロピオン酸エチル(乳酸エチル)が
用いられる。
【0077】これらの溶剤は、単独で又は2種以上を混
合して使用することができる。
【0078】また、全溶剤の配合量は酸分解性基含有樹
脂又はアルカリ可溶性樹脂100重量部に対して、通
常、20〜3000重量部、好ましくは50〜3000
重量部、さらに好ましくは100〜2000重量部であ
る。
【0079】レジスト組成物(イ)および(ハ)には必
要に応じて、界面活性剤、増感剤等の各種添加剤を配合
することができる。
【0080】前記界面活性剤は、感放射線性樹脂組成物
の塗布性やストリエーション、レジストの現像性等を改
良する作用を示す。このような界面活性剤としては、例
えばポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシ
エチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレ
イルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエ
ーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、
ポリオキシエチレングリコールジラウレート、ポリオキ
シエチレングリコールジステアレートのほか、商品名
で、KP341(信越化学工業製)、ポリフローNo.
75,No95(共栄社油脂化学工業製)、エフトップ
EF301,EF303,EF352(トーケムプロダ
クツ)、メガファックF171,F172,F173
(大日本インキ化学工業製)、フロラードFC430,
FC431(住友スリーエム製)、アサヒガードAG7
10,サーフロンS−382,SC−101,SC−1
02,SC−103,SC−104,SC−105,S
C−106(旭硝子製)等が挙げられる。
【0081】界面活性剤の配合量は、感放射線性樹脂組
成物中の全樹脂成分100重量部当たり、通常、2重量
部以下である。
【0082】前記増感剤は、放射線のエネルギーを吸収
して、そのエネルギーを感放射線性酸発生剤に伝達し、
それにより酸の生成量を増加させる作用を示すもので、
本発明の組成物を用いて得られるレジストの感度を向上
させる効果を有する。増感剤の好ましい具体例を挙げる
と、アセトン、ベンゼン、アセトフェノン類、ベンゾフ
ェノン類、ナフタレン類、ビアセチル、エオシン、ロー
ズベンガル、ピレン類、アントラセン類、フェノチアジ
ン類等がある。
【0083】増感剤の配合量は、感放射線性樹脂組成物
中の全樹脂成分100重量部当たり、通常50重量部以
下、好ましくは30重量部以下である。
【0084】また、染料あるいは顔料を配合することに
より、放射線の照射時のハレーションの影響を緩和で
き、また接着助剤を配合することにより、基板との接着
性を改善することができる。さらに、他の添加剤として
は、アゾ化合物、アミン化合物等のハレーション防止
剤、保存安定剤、消泡剤、形状改良剤等が挙げられる。
【0085】本発明の感放射線性樹脂組成物は、例えば
固形分濃度5〜50重量%の溶液を、例えば孔径0.2
μm程度のフィルターで濾過することによって調製され
る。
【0086】本発明の感放射線性樹脂組成物からレジス
トパターンを形成する際には、該組成物を、回転塗布、
流延塗布、ロール塗布等の手段によって、例えばシリコ
ンウエハー、アルミニウムで被覆されたウエハー等の基
板上に塗布することにより、レジスト被膜を形成し、所
望のパターンを形成するように該レジスト被膜に放射線
を照射する。その際に使用する放射線は、使用する感放
射線性酸発生剤の種類に応じて、i線等の紫外線;エキ
シマレーザー等の遠紫外線;シンクロトロン放射線等の
X線;電子線等の荷電粒子線を適宜選択して使用する。
また、放射線量等の放射線照射条件は、感放射線性樹脂
組成物の配合組成、添加剤の種類等に応じて、適宜選定
される。
【0087】また、本発明の感放射線性樹脂組成物を用
いてレジストパターンを形成する際には、作業雰囲気中
に含まれる塩基性不純物等の影響を防止するため、レジ
スト被膜上に保護膜を設けることもできる。
【0088】また本発明においては、レジスト被膜のみ
かけの感度を向上させるために、放射線の照射後焼成を
行うことが好ましい。その加熱条件は、感放射線性樹脂
組成物の配合組成、添加剤の種類等により変わるが、通
常、30〜200℃、好ましくは50〜150℃であ
る。
【0089】次いで、アルカリ現像液で現像することに
より、所定のレジストパターンを形成させる。前記アル
カリ現像液としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化
カリウム、炭酸ナトリウム、珪酸ナトリウム、メタ珪酸
ナトリウム、アンモニア水、エチルアミン、n−プロピ
ルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、
トリエチルアミン、メチルジエチルアミン、ジメチルエ
タノールアミン、トリエタノールアミン、テトラメチル
アンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウム
ヒドロキシド、コリン、ピロール、ピペリジン、1,8
−ジアザビシクロ−[5,4,0]−7−ウンデセン、
1,5−ジアザビシクロ−[4,3,0]−5−ノネン
等のアルカリ性化合物を、通常、1〜10重量%、好ま
しくは2〜5重量%の濃度となるように溶解したアルカ
リ性水溶液が使用される。
【0090】また、前記現像液には、例えばメタノー
ル、エタノール等の水溶性有機溶剤及び界面活性剤を適
量添加することもできる。なお、このようにアルカリ性
水溶液からなる現像液を使用する場合には、一般に、現
像後、水で洗浄する。
【0091】
【実施例】以下実施例及び比較例を挙げて、本発明をさ
らに具体的に説明するが、本発明は、その要旨を超えな
い限り、これらの実施例に何ら制約されるものではな
い。実施例中、各種の特性は、次のようにして評価し
た。
【0092】Mw 東ソー(株)製GPCカラム(G2000HXL 2本、
G3000HXL 1本、G4000XL 1本)を用い、
流量1.0ml/分、溶出溶媒テトラヒドロフラン、カ
ラム温度40℃の分析条件で、単分散ポリスチレンを標
準とするゲルパーミエーションクロマトグラフ法により
測定した。塗布性 感放射線性樹脂組成物を、6インチのシリコンウェハー
上にスピンコートし、90℃で2分間のベーキングをし
た後に、形成されたレジスト被膜を観察した。塗布む
ら、曇り及び異物がなく、表面平滑性が高い場合を良好
とした。感度 0.5μmのラインアンドスペースパターンが設計通り
にパターン形成できる放射線照射量を感度とした。単位
はmJ/cm2で示した。膜減り量 テンコール社製α−ステップにて現像前後のレジスト被
膜の膜厚を測定して算出した。
【0093】合成例1 ポリヒドロキシスチレン30gをテトラヒドロフランに
溶解して、t−ブトキシカリウム10gを添加し、攪拌
下、0℃において、ジ−t−ブチルジカルボネート60
gを滴下し、4時間反応させた。反応終了後、この溶液
を水中に滴下し、析出した樹脂を真空乾燥器にて50℃
で一晩乾燥した。得られた樹脂は、Mwが15,000
で、NMR測定の結果からフェノール性水酸基の水素原
子の29%がt−ブトキシカルボニル基で置換された構
造であった。この樹脂を樹脂(I)とする。
【0094】合成例2 p−t−ブトキシスチレン300g、スチレン30g及
びアゾビスイソブチロニトリル1.6gをジオキサン3
30に溶解し、内温を70℃に保ちながら窒素雰囲気下
で12時間反応させた。反応後、再沈処理を行い未反応
モノマーを除去し、ポリ(p−t−ブトキシスチレン−
スチレン)共重合樹脂を得た。引き続き、この樹脂を酸
により加水分解し、Mwが18,000のポリ(p−ヒ
ドロキシスチレン−スチレン)共重合樹脂180gを得
た。NMRで共重合比を求めたところ、p−ヒドロキシ
スチレン:スチレン=85:15(モル比)であった。
この樹脂を樹脂(II)とする。
【0095】合成例3 ビスフェノールA15gをテトラヒドロフランに溶解
し、その全酸基のモル数に対して2倍量のジ−t−ブチ
ルジカーボネートと0.3倍量のトリエチルアミンを添
加し、還流下6時間反応させた。その後、反応溶液を水
中に滴下し、生じた沈澱を真空乾燥器にて50℃で一晩
乾燥させた。このようにして後に図示する溶解制御剤
(a)を得た。
【0096】合成例4 合成例3において、ビスフェノールAに代えて、後に図
示する溶解制御剤(b)で示される化合物のt−ブトキ
シカルボニル基が水素原子である化合物を用い、合成例
3と同様の操作を行うことにより、後に図示する溶解制
御剤(b)を得た。
【0097】実施例1〜及び比較例1〜4 表1に示される溶剤に、表1に示される他の成分を混合
後、溶解し、0.2μmのフィルターで精密濾過するこ
とにより異物を除去して、感放射線性樹脂組成物を得
た。得られた感放射線性樹脂組成物を、6インチのシリ
コンウェハー上に回転塗布した後に、100℃で2分間
ベーキングを行い、形成された膜厚1μmのレジスト被
膜にマスクを介して放射線照射した。ここで、放射線照
射にはアドモンサイエンス社製のKrFエキシマレーザ
ー照射装置(MBK−400TL−N)を用いた。その
後110℃で2分間ベーキングを行い、テトラメチルア
ンモニウムヒドロキシド2.38重量%水溶液で60秒
間、23℃にて現像し、次いで水で30秒間リンスする
ことにより、レジストパターンを形成した。なお、感放
射線性樹脂組成物を用いたレジストパターンの形成は、
同一組成物について調製直後と調製30日後のものにつ
いて行った。得られた結果を表1に示した。
【0098】各実施例における各成分と溶剤の混合比
(重量比)は次のとおりである。 較例1: 樹脂100、感放射線性酸発生剤3、溶剤420 実施例1〜3及び比較例2〜4: 樹脂100、感放射線性酸発生剤3、溶解制御剤又は架
橋剤35、溶剤400 また、表1中の感放射線性酸発生剤、溶解制御剤、架橋
剤及び溶剤は次のとおりである。感放射線性酸発生剤 トリフェニルスルホニウムトリフレート メトキシフェニル−ビストリクロロメチル−s−トリ
アジン溶解制御剤
【0099】
【化8】
【0100】架橋剤
【0101】
【化9】
【0102】溶剤 MAK :メチルアミルケトン PGDME:プロピレングリコールジメチルエーテル PGMEA:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート BA :酢酸ブチル EL :乳酸エチル ECA :エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート
【0103】
【表1】
【0104】
【発明の効果】本発明の感放射線性樹脂組成物は、感
度、解像度等に優れ、特に大口径化された基板へのスピ
ンコート法による塗布性に優れており、また微細加工を
安定的に行うことができ、保存安定性に優れ、良好なパ
ターン形状を与えるレジスト被膜を形成する化学増幅型
レジスト組成物として好適である。また、本発明の感放
射線性樹脂組成物はi線等の紫外線、エキシマレーザー
等の遠紫外線、シンクロトロン放射線等のX線、電子線
等の荷電粒子線といった、放射線のいずれにも対応で
き、今後さらに微細化が進行すると予想される半導体デ
バイス製造用の感放射線性樹脂組成物として有利に使用
できる。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−141442(JP,A) 特開 昭61−151643(JP,A) 特開 平4−269754(JP,A) 特開 平2−296801(JP,A) 特開 平3−107160(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03F 7/004 G03F 7/038 G03F 7/039 H01L 21/027

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)酸分解性基で保護されたアルカリ
    不溶性またはアルカリ難溶性の樹脂で、該酸分解性基が
    分解したときにアルカリ可溶性となる樹脂、(b)放射
    線の照射によって酸を発生する化合物および(c)メチ
    ルアミルケトンおよび/またはメチルイソアミルケトン
    、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテー
    ト、酢酸ブチルおよび乳酸エチルよりなる群から選ばれ
    る少なくとも1種の他の溶剤からなりそして該他の溶剤
    を全溶剤の70重量%未満で含有する混合溶剤からなる
    ことを特徴とする感放射線性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 (a)アルカリ可溶性樹脂、(b)感放
    射線性酸発生剤、(c)酸の存在下で(a)のアルカリ
    可溶性樹脂を架橋しうる化合物および(d)メチルアミ
    ルケトンおよび/またはメチルイソアミルケトン、プ
    ロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、酢
    酸ブチルおよび乳酸エチルよりなる群から選ばれる少な
    くとも1種の他の溶剤からなりそして該他の溶剤を全溶
    剤の70重量%未満で含有する混合溶剤からなることを
    特徴とする感放射線性樹脂組成物。
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