JPH0736189A - レジスト塗布組成物 - Google Patents

レジスト塗布組成物

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JPH0736189A
JPH0736189A JP5197813A JP19781393A JPH0736189A JP H0736189 A JPH0736189 A JP H0736189A JP 5197813 A JP5197813 A JP 5197813A JP 19781393 A JP19781393 A JP 19781393A JP H0736189 A JPH0736189 A JP H0736189A
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acid
alkali
resist
resin
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JP5197813A
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Makoto Murata
誠 村田
Toshiyuki Ota
利幸 大田
Akira Tsuji
昭 辻
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JSR Corp
Original Assignee
Japan Synthetic Rubber Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 放射線照射により酸を発生させ、その酸の触
媒作用による化学変化によって、放射線照射部分の現像
液に対する溶解性を変化させてパターンを形成するポジ
型レジスト塗布組成物において、溶剤がプロピレングリ
コールアルキルエーテルアセテートであることを特徴と
するポジ型レジスト塗布組成物。 【効果】 本発明のポジ型レジスト塗布組成物は、微細
加工を安定的に行うことができ、保存安定性に優れ、良
好なパターン形状を与えるポジ型レジスト塗布組成物と
して好適である。また、本発明のポジ型レジスト塗布組
成物はi線などの紫外線、エキシマレーザーなどの遠紫
外線、シンクロトロン放射線などのX線、電子線などの
荷電粒子線といった、放射線のいずれにも対応でき、今
後さらに微細化が進行すると予想される半導体デバイス
製造用の化学増幅型ポジ型レジストとして有用に使用で
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポジ型レジスト塗布組
成物に関する。さらに詳しくは、特に紫外線、遠紫外
線、X線、荷電粒子線の如き放射線を用いる超微細加工
に好適なポジ型レジスト塗布組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】集積回路の製造に代表される微細加工の
分野においては、集積回路のより高い集積度を得るため
に、リソグラフィーにおける加工サイズの微細化が進ん
でおり、近年では、0.5μm以下の微細加工を安定的
に行うことのできる技術 が必要とされている。そのた
め、用いられるレジストにおいても、0.5μm以 下の
パターンを精度良く形成することが必要である。それ
故、より波長の短い放射線を利用したリソグラフィー技
術が検討されている。
【0003】このような放射線としては、i線(365
nm)に代表される紫外線、KrFエキシマレーザー
(248nm)に代表される遠紫外線、シンクロトロン
放射線に代表されるX線、電子線に代表される荷電粒子
線などを挙げることができる。近年、これらの放射線に
対応するレジストが種々提案されている。
【0004】それらのうち特に注目されているのが、放
射線の照射によって生成する酸の触媒作用により、現像
液に対する溶解性を変化させる反応を起こさせるレジス
トであり、この種のレジストは、通常、「化学増幅型レ
ジスト」と称されている。
【0005】レジストを実際に集積回路の製造プロセス
に使用する場合、通常、感放射線性成分、被膜形成性成
分などの各レジスト成分を溶媒に溶解したレジスト溶液
(以下、「ポジ型レジスト塗布組成物」と称する)を調
製し、加工に供される基板上に回転塗布やロールコータ
ーによる塗布を行い、レジスト被膜を形成させる。その
ため、ポジ型レジスト塗布組成物の塗布性や保存安定性
といった性能は、高度な微細加工を安定的に行う上で、
必要不可欠な性能である。また当該レジスト被膜は、放
射線を照射することにより、微細加工に適したパターン
を形成するが、この際のパターンの形状が微細加工の精
度に重要な影響を与え、矩形の形状が好ましいとされて
いる。
【0006】従来のリソグラフィーに用いられているノ
ボラック樹脂とナフトキノンジアジド系感光剤を使用し
たポジ型レジストにおいては、ポジ型レジスト塗布組成
物を調製する際の溶媒として、エチレングリコールモノ
エチルエーテルアセテートなどを用いることが知られて
いる。しかし、「化学増幅型レジスト」については、ポ
ジ型レジスト塗布組成物を調製する際の溶媒として、エ
チレングリコールモノエチルエーテルアセテートを用い
ると、保存安定性の面で問題がある。すなわち、エチレ
ングリコールモノエチルエーテルアセテートを溶媒とし
て用いると、ポジ型レジスト塗布組成物調製後の時間経
過によってレジスト被膜の感度および形成されるパター
ン形状がバラツクという問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、新規
なポジ型レジスト塗布組成物を提供することにある。本
発明の他の目的は、微細加工を安定的に行うことがで
き、保存安定性に優れ、良好なパターン形状を与えるレ
ジスト被膜を形成するポジ型レジスト塗布組成物を提供
することにある。
【0008】本発明のさらに他の目的は、調製後長時間
経過した後においても、良好なレジスト感度および優れ
たパターン形状を再現性良いレジスト被膜を形成し、保
存安定性の優れたポジ型レジスト塗布組成物を提供する
ことにある。本発明のさらに他の目的および利点は以下
の説明から明らかとなろう。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明によれば本発明の
上記目的および利点は、放射線照射により酸を発生さ
せ、その酸の触媒作用による化学変化によって、放射線
照射部分の現像液に対する溶解性を変化させてパターン
を形成するポジ型レジスト塗布組成物において、溶剤が
プロピレングリコールアルキルエーテルアセテートであ
ることを特徴とするポジ型レジスト塗布組成物、により
達成される。本発明のポジ型レジスト塗布組成物の代表
的な組成を示すと、例えば次の組成物を挙げることがで
きる。
【0010】(イ)(a) 酸分解性基で保護されたア
ルカリ不溶性またはアルカリ難溶性の樹脂で、該酸分解
性基が分解したときにアルカリ可溶性となる樹脂(以
下、「酸分解性基含有樹脂」という。)、(b) 感放
射線性酸発生剤、および(c) プロピレングリコール
アルキルエーテルアセテートを含有するポジ型レジスト
塗布組成物(以下、「ポジ型レジスト組成物(イ)」と
いう。)、
【0011】(ロ)(a) アルカリ可溶性樹脂、
(b) 感放射線性酸発生剤、(c) (a)のアルカ
リ可溶性樹脂のアルカリ溶解性を制御する性質を有し、
酸の存在下で分解されて(a)のアルカリ可溶性樹脂の
アルカリ溶解性制御効果を低下もしくは消失させる作用
を有するか、または(a)のアルカリ可溶性樹脂のアル
カリ溶解性を促進させる作用を有する化合物(以下、
「溶解制御剤」という。)、および(d) プロピレン
グリコールアルキルエーテルアセテートを含有するポジ
型レジスト塗布組成物(以下、「ポジ型レジスト組成物
(ロ)」という。)。
【0012】以下、これらのレジスト組成物について説
明する。感放射線性酸発生剤 本発明で用いられる感放射線性酸発生剤、すなわち放射
線に感応して酸を発生する化合物としては、例えばオニ
ウム塩化合物、ハロゲン含有化合物、スルホン化合物、
およびスルホネート化合物などを挙げることができる。
より具体的には以下の化合物を挙げることができる。
【0013】ア)オニウム塩 ヨードニウム塩、スルホニウム塩、ホスホニウム塩、ジ
アゾニウム塩、ピリジニウム塩などを挙げることができ
る。好ましくは、ジフェニルヨードニウムトリフレー
ト、ジフェニルヨードニウムピレンスルホネート、ジフ
ェニルヨードニウムドデシルベンゼンスルホネート、ト
リフェニルスルホニウムトリフレート、トリフェニルス
ルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリフェニ
ルスルホニウムナフタレンスルホネート、(ヒドロキシ
フェニル)ベンジルメチルスルホニウムトルエンスルホ
ネートなどである。
【0014】イ)ハロゲン含有化合物 ハロアルキル基含有ヘテロ環状化合物、ハロアルキル基
含有炭化水素化合物などを挙げることができる。好まし
くは、フェニル−ビス(トリクロロメチル)−s−トリ
アジン、メトキシフェニル−ビス(トリクロロメチル)
−s−トリアジン、ナフチル−ビス−(トリクロロメチ
ル)−s−トリアジンなどの(トリクロロメチル)−s
−トリアジン誘導体や1,1−ビス(4−クロロフェニ
ル)−2,2,2−トリクロロエタンである。
【0015】ウ)スルホン化合物 β−ケトスルホン、β−スルホニルスルホン、およびそ
れらのα−ジアゾ化合物などを挙げることができる。好
ましくは、フェナシルフェニルスルホン、メシチルフェ
ナシルスルホン、ビス(フェニルスルホニル)メタン、
ビス(フェニルスルホニル)ジアゾメタンなどである。
【0016】エ)スルホネート化合物 アルキルスルホン酸エステル、ハロアルキルスルホン酸
エステル、アリールスルホン酸エステル、イミノスルホ
ネートなどを挙げることができる。好ましくは、ベンゾ
イントシレート、ピロガロールのトリストリフレート、
ニトロベンジル−9,10−ジエトキシアントラセン−
2−スルホネートなどである。
【0017】これらの感放射線性酸発生剤は、単独でま
たは2種以上を混合して使用することができる。
【0018】酸分解性基含有樹脂 ポジ型レジスト組成物(イ)における酸分解性基含有樹
脂は、例えば後述するアルカリ可溶性樹脂中のフェノー
ル性水酸基、カルボキシル基などの酸性官能基を、酸の
存在下で分解しうる1種以上の酸分解性基で置換した、
それ自体としてはアルカリ不溶性またはアルカリ難溶性
の樹脂である。ここで言う「アルカリ不溶性またはアル
カリ難溶性」とは、ポジ型レジスト組成物(イ)を用い
て形成されるレジスト被膜からレジストパターンを形成
する際に採用されるアルカリ現像条件下で、ポジ型レジ
スト組成物(イ)の代わりに酸分解性基含有樹脂のみを
用いて形成した被膜を現像した場合に、当該被膜の初期
膜厚の50%以上が現像後に残存する性質を意味する。
【0019】前記酸分解性基としては、フェノール性水
酸基、カルボキシル基などの酸性官能基を、酸の存在下
で分解しうる1種以上の酸分解性基で置換したものであ
り、酸の存在下に分解し、アルカリ可溶性を示す官能基
を遊離する基である限り特に限定されるものではない
が、例えば置換メチル基、1−置換エチル基、1−分岐
アルキル基、シリル基、ゲルミル基、アルコキシカルボ
ニル基、アシル基、環式酸分解性基などを挙げることが
できる。
【0020】前記置換メチル基としては、例えばメトキ
シメチル基、メチルチオメチル基、エトキシメチル基、
エチルチオメチル基、メトキシエトキシメチル基、ベン
ジルオキシメチル基、ベンジルチオメチル基、フェナシ
ル基、ブロモフェナシル基、メトキシフェナシル基、
(メチルチオ)フェナシル基、シクロプロピルメチル
基、ベンジル基、ジフェニルメチル基、トリフェニルメ
チル基、ブロモベンジル基、ニトロベンジル基、メトキ
シベンジル基、メチルチオベンジル基、エトキシベンジ
ル基、エチルチオベンジル基、ピペロニル基などを挙げ
ることができる。
【0021】前記1−置換エチル基としては、例えば1
−メトキシエチル基、1−メチルチオエチル基、1,1
−ジメトキシエチル基、1−エトキシエチル基、1−エ
チルチオエチル基、1,1−ジエトキシエチル基、1−
フェノキシエチル基、1−フェニルチオエチル基、1,
1−ジフェノキシエチル基、1−ベンジルオキシエチル
基、1−ベンジルチオエチル基、1−シクロプロピルエ
チル基、1−フェニルエチル基、1,1−ジフェニルエ
チル基、αーメチルフェナシル基などを挙げることがで
きる。
【0022】前記1−分岐アルキル基としては、例えば
イソプロピル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、
1,1−ジメチルプロピル基、1−メチルブチル基、
1,1−ジメチルブチル基などを挙げることができる。
【0023】前記シリル基としては、例えばトリメチル
シリル基、エチルジメチルシリル基、ジエチルメチルシ
リル基、トリエチルシリル基、ジメチルイソプロピルシ
リル基、メチルジイソプロピルシリル基、トリイソプロ
ピルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基、ジ−t−
ブチルメチルシリル基、トリ−t−ブチルシリル基、フ
ェニルジメチルシリル基、メチルジフェニルシリル基、
トリフェニルシリル基などを挙げることができる。
【0024】前記ゲルミル基としては、例えばトリメチ
ルゲルミル基、エチルジメチルゲルミル基、ジエチルメ
チルゲルミル基、トリエチルゲルミル基、ジメチルイソ
プロピルゲルミル基、メチルジイソプロピルゲルミル
基、トリイソプロピルゲルミル基、t−ブチルジメチル
ゲルミル基、ジ−t−ブチルメチルゲルミル基、トリ−
t−ブチルゲルミル基、ジメチルフェニルゲルミル基、
メチルジフェニルゲルミル基、トリフェニルゲルミル基
などを挙げることができる。
【0025】前記アルコキシカルボニル基としては、例
えばメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、イ
ソプロポキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル
基、t−ペンチルオキシカルボニル基などを挙げること
ができる。
【0026】前記アシル基としては、例えばアセチル
基、プロピオニル基、ブチリル基、ヘプタノイル基、ヘ
キサノイル基、バレリル基、ピバロイル基、イソバレリ
ル基、ラウリロイル基、ミリストイル基、パルミトイル
基、ステアロイル基、オキサリル基、マロニル基、スク
シニル基、グルタリル基、アジポイル基、ピペロイル
基、スベロイル基、アゼラオイル基、セバコイル基、ア
クリロイル基、プロピオロイル基、メタクリロイル基、
クロトノイル基、オレオイル基、マレオイル基、フマロ
イル基、メサコノイル基、カンホロイル基、ベンゾイル
基、フタロイル基、イソフタロイル基、テレフタロイル
基、ナフトイル基、トルオイル基、ヒドロアトロポイル
基、アトロポイル基、シンナモイル基、フロイル基、テ
ノイル基、ニコチノイル基、イソニコチノイル基、トル
エンスルホニル基、メシル基などを挙げることができ
る。
【0027】前記環式酸分解性基としては、例えばシク
ロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、
シクロヘキセニル基、オキソシクロヘキセニル基、4−
メトキシシクロヘキシル基、テトラヒドロピラニル基、
テトラヒドロフラニル基、テトラヒドロチオピラニル
基、テトラヒドロチオフラニル基、3−ブロモテトラヒ
ドロピラニル基、4−メトキシテトラヒドロピラニル
基、4−メトキシテトラヒドロチオピラニル基、S,S
−ジオキシド基、2−1,3−ジオキソラニル基、2−
1,3−ジチオラニル基、ベンゾ−2−1,3−ジオキ
ソラニル基、ベンゾ−2−1,3−ジチオラニル基など
を挙げることができる。
【0028】これらの酸分解性基のうち、t−ブチル
基、ベンジル基、t−ブトキシカルボニル基、テトラヒ
ドロピラニル基、テトラヒドロフラニル基、テトラヒド
ロチオピラニル基およびテトラヒドロチオフラニル基が
好ましい。
【0029】酸分解性基含有樹脂中における酸分解性基
の導入率(酸分解性基含有樹脂中の酸性官能基と酸分解
性基との合計数に対する酸分解性基の数の割合)は、好
ましくは15〜100%、さらに好ましくは20〜10
0%、特に好ましくは20〜80%である。
【0030】また、酸分解性基含有樹脂のゲルパーミエ
ーションクロマトグラフィーで測定したポリスチレン換
算重量平均分子量(以下、「Mw」という。)は、好ま
しくは1,000〜150,000、さらに好ましくは
3,000〜100,000である。
【0031】酸分解性基含有樹脂は、例えば予め製造し
た1種以上のアルカリ可溶性樹脂に1種以上の酸分解性
基を導入することによって、または1種以上の酸分解性
基を有する単量体の重合または共重合あるいは1種以上
の酸分解性基を有する重縮合成分の重縮合または共重縮
合によって製造することができる。
【0032】また、ポジ型レジスト組成物(イ)におい
て使用される酸分解性基含有樹脂は、アルカリ可溶性樹
脂のアルカリ可溶性を制御する性質を有し、酸の存在下
で分解されて、アルカリ可溶性樹脂のアルカリ溶解性制
御効果を低下もしくは消失させ作用を有するか、または
アルカリ可溶性樹脂のアルカリ溶解性を促進させる作用
を有するものであり、ポジ型レジスト組成物(ロ)で使
用される溶解制御剤の範疇に入るものである。
【0033】これらの酸分解性基含有樹脂は、単独でま
たは2種以上を混合して使用することができる。
【0034】ポジ型レジスト組成物(イ)における酸発
生剤と酸分解性基含有樹脂との配合割合は、酸分解性基
含有樹脂100重量部当たり、酸発生剤が、好ましくは
0.05〜20重量部、さらに好ましくは0.1〜15
重量部、特に好ましくは0.5〜10重量部である。酸
発生剤の配合量が0.05重量部未満では、放射線照射
により発生した酸の触媒作用による化学変化を有効に起
こすことが困難となる場合があり、また20重量部を超
えると、ポジ型レジスト組成物(イ)を塗布する際に塗
布むらが生じたり、現像時にスカムが発生するおそれが
ある。
【0035】アルカリ可溶性樹脂 ポジ型レジスト組成物(ロ)において使用されるアルカ
リ可溶性樹脂は、アルカリ現像液と親和性を示す官能
基、例えばフェノール性水酸基、カルボキシル基などの
酸性官能基を有し、アルカリ現像液に可溶である限り、
特に限定されるものではない。
【0036】このようなアルカリ可溶性樹脂としては、
例えばヒドロキシスチレン、ヒドロキシ−α−メチルス
チレン、ビニル安息香酸、カルボキシメチルスチレン、
カルボキシメトキシスチレン、(メタ)アクリル酸、ク
ロトン酸、マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸、メ
サコン酸、ケイ皮酸などの酸性官能基を有する少なくと
も1種の単量体の重合性二重結合が開裂した繰返し単位
を有するビニル系樹脂や、ノボラック樹脂に代表される
酸性官能基を有する縮合系繰返し単位を有する縮合系樹
脂などを挙げることができる。
【0037】アルカリ可溶性樹脂が前記ビニル系樹脂で
ある場合は、該樹脂は前記酸性官能基を有する単量体の
重合性二重結合が開裂した繰返し単位のみから構成され
ていてもよいが、生成した樹脂がアルカリ現像液に可溶
である限りでは、必要に応じて、他の繰返し単位をさら
に有することもできる。
【0038】このような他の繰返し単位としては、例え
ばスチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、無
水マレイン酸、(メタ)アクリロニトリル、クロトンニ
トリル、マレインニトリル、フマロニトリル、メサコン
ニトリル、シトラコンニトリル、イタコンニトリル、
(メタ)アクリルアミド、クロトンアミド、マレインア
ミド、フマルアミド、メサコンアミド、シトラコンアミ
ド、イタコンアミド、ビニルアニリン、ビニルピリジ
ン、ビニル−ε−カプロラクタム、ビニルピロリドン、
ビニルイミダゾールなどの重合性二重結合を含有する単
量体の重合性二重結合部分が開裂した単位を挙げること
ができる。
【0039】前記ビニル系樹脂からなるアルカリ可溶性
樹脂を製造するための重合または共重合は、単量体およ
び反応媒質の種類に応じて、ラジカル重合開始剤、アニ
オン重合触媒、配位アニオン重合触媒、カチオン重合触
媒などの重合開始剤あるいは重合触媒を適宜に選定し、
塊状重合、溶液重合、沈澱重合、乳化重合、懸濁重合、
塊状−懸濁重合などの適宜の重合形態で実施することが
できる。
【0040】また、アルカリ可溶性樹脂が前記縮合系樹
脂である場合、該樹脂はあ、例えばノボラック樹脂単位
のみから構成されていてもよいが、生成した樹脂がアル
カリ現像液に可溶である限りでは、他の縮合単位をさら
に有することもできる。このような縮合系樹脂は、1種
以上のフェノール類と1種以上のアルデヒド類とを、場
合により他の縮合系繰返し単位を形成しうる重縮合成分
とともに、酸性触媒の存在下、水媒質中または水と親水
性溶媒との混合媒質中で重縮合または共重縮合すること
によって製造することができる。
【0041】この場合、前記フェノール類としては、例
えばo−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾー
ル、2,3−キシレノール、2,4−キシレノール、
2,5−キシレノール、3,4−キシレノール、3,5
−キシレノール、2,3,5−トリメチルフェノール、
3,4,5−トリメチルフェノールなどを挙げることが
でき、また前記アルデヒド類としては、例えばホルムア
ルデヒド、トリオキサン、パラホルムアルデヒド、ベン
ズアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピルアルデヒ
ド、フェニルアセトアルデヒドなどを挙げることができ
る。
【0042】アルカリ可溶性樹脂中における酸性官能基
を有する繰返し単位の含有率は、必要に応じて含有され
る他の繰返し単位の種類により一概に規定できないが、
通常、15〜100モル%、さらに好ましくは20〜1
00モル%である。
【0043】アルカリ可溶性樹脂のMwは、ポジ型レジ
スト組成物(ロ)の所望の特性に応じて変わるが、好ま
しくは1,000〜150,000、さらに好ましくは
3,000〜100,000である。
【0044】アルカリ可溶性樹脂は、炭素−炭素不飽和
結合を含有する繰返し単位を有する場合、水素添加物と
して用いることもできる。この場合の水素添加率は、繰
返し単位中に含まれる炭素−炭素不飽和結合の、通常、
70%以下、好ましくは50%以下、さらに好ましくは
40%以下である。水素添加率が70%を超えると、ア
ルカリ可溶性樹脂のアルカリ現像液による現像特性が低
下する傾向がある。
【0045】ポジ型レジスト組成物(ロ)において、ア
ルカリ可溶性樹脂は、単独でまたは2種以上を混合して
使用することができる。
【0046】溶解制御剤 次に、ポジ型レジスト組成物(ロ)において使用される
溶解制御剤は、アルカリ可溶性樹脂のアルカリ可溶性を
制御する性質を有し、酸の存在下で分解、例えば加水分
解させることにより、アルカリ可溶性樹脂のアルカリ溶
解性制御効果を低下もしくは消失させる作用を有する
か、またはアルカリ可溶性樹脂のアルカリ溶解性を促進
させる作用を有する化合物である。
【0047】このような溶解制御剤としては、例えば酸
の存在下でフェノール性水酸基、カルボキシル基などの
酸性官能基に分解しうる1種以上の置換基(以下、「酸
分解性置換基」という。)を導入した化合物を挙げるこ
とができる。
【0048】このような酸分解性置換基としては、前記
性質を有する限り特に限定されるものではないが、例え
ば前記酸分解性基含有樹脂の項で述べた置換メチル基、
1−置換エチル基、シリル基、1−分岐アルキル基、ゲ
ルミル基、アルコキシカルボニル基、アシル基、環式酸
分解性基などの酸分解性基と同様のものを挙げることが
できる。
【0049】溶解制御剤は、低分子化合物でも高分子化
合物でもよいが、好ましい溶解制御剤としては、ビスフ
ェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなど
の多価フェノール性化合物、あるいはヒドロキシフェニ
ル酢酸などのカルボン酸化合物に前記酸分解性置換基を
導入した化合物などを挙げることができる。
【0050】具体的には以下の一般式(a)、(b)で
表される化合物を挙げることができる。
【0051】
【化1】
【0052】また、高分子の溶解制御剤としては、前記
酸分解性基含有樹脂を使用することができる。
【0053】ポジ型レジスト組成物(ロ)において、溶
解制御剤は、低分子化合物、高分子化合物(即ち、酸分
解性基含有樹脂)それぞれについて、単独でまたは2種
以上を混合して使用することができ、また、低分子化合
物と高分子化合物とを併用することもできる。
【0054】ポジ型レジスト組成物(ロ)における酸発
生剤、アルカリ可溶性樹脂および溶解制御剤の配合割合
は、アルカリ可溶性樹脂100重量部当たり、酸発生剤
が好ましくは0.05〜20重量部、さらに好ましくは
0.1〜15重量部、特に好ましくは0.5〜10重量
部であり、溶解制御剤が好ましくは5〜150重量部、
さらに好ましくは5〜100重量部、特に好ましくは5
〜50重量部である。
【0055】酸発生剤の配合量が0.05重量部未満で
は、放射線の照射により発生した酸触媒による化学変化
を有効に起こすことが困難となる場合があり、一方20
重量部を超えると、ポジ型レジスト組成物(ロ)を塗布
する際に塗布むらが生じたり、現像時にスカムなどが発
生するおそれがある。また、溶解制御剤の配合量が5重
量部未満では、溶解制御剤に基づく所望の効果が得られ
難く、一方150重量部を超えると、ポジ型レジスト組
成物(ロ)の成膜性、膜強度などが低下する傾向があ
る。
【0056】また、溶解制御剤はポジ型レジスト組成物
(イ)に添加することもでき、この場合の溶解制御剤の
添加量は酸分解性基含有樹脂100重量部に対して、5
0重量部以下が好ましい。
【0057】溶剤 ポジ型レジスト組成物(イ)〜(ロ)などに使用される
溶剤は、プロピレングリコールアルキルエーテルアセテ
ートである。
【0058】このアルキルエーテルとして好ましいもの
は、メチルエーテル、エチルエーテル、プロピルエーテ
ル、ブチルエーテルなどであり、特に好ましいものはメ
チルエーテル、エチルエーテルなどである。
【0059】プロピレングリコールには、1,2−ジヒ
ドロキシ体と1,3−ジヒドロキシ体の2種類の異性体
が存在し、更に1,2−ジヒドロキシ体ではそのアルキ
ルエーテルアセテートの構造にも2種類の異性体が存在
するため、一つのプロピレングリコールアルキルエーテ
ルアセテートには合計3種類の異性体が存在する。本発
明において、プロピレングリコールアルキルエーテルア
セテートは、アルキルエーテル部分の種類や異性体の種
類に関して、単一でも、あるいは何種類かを混合して
も、同様に好適に用いることができる。
【0060】具体的には、プロピレングリコールモノメ
チルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエ
チルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプ
ロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ
ブチルエーテルアセテートを挙げることができ、好まし
くは、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテ
ート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテ
ートを挙げることができる。
【0061】プロピレングリコールアルキルエーテルア
セテートは、単独でまたは2種以上を混合して使用する
ことができる。
【0062】かかる溶剤はポジ型レジスト組成物(イ)
〜(ロ)などに優れた保存安定性を付与し、ポジ型レジ
スト組成物(イ)〜(ロ)などの調製後、長時間を経過
した後においても、良好なレジストパターン形状を再現
性良く与えるレジスト被膜を形成することを可能とす
る。
【0063】本発明において、プロピレングリコールア
ルキルエーテルアセテートに他の溶剤を全溶剤量の、例
えば70重量%未満、好ましくは50重量%未満、特に
好ましくは30重量%未満の範囲で混合することができ
る。
【0064】ここで他の溶剤としては、例えばエチレン
グリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモ
ノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエ
ーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルなどの
エチレングリコールモノアルキルエーテル類;エチレン
グリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレング
リコールモノエチルエーテルアセテートなどのエチレン
グリコールモノアルキルエーテルアセテート類;ジエチ
レングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコー
ルジエチルエーテル、ジエチレングリコールジプロピル
エーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテルなど
のジエチレングリコールジアルキルエーテル類;トルエ
ン、キシレンなどの芳香族炭化水素類;メチルエチルケ
トン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノ
ン、シクロヘキサノンなどのケトン類;2−ヒドロキシ
プロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロ
ピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸
エチル、2−ヒドロキシ−3−メチル酪酸メチル、3−
メトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン
酸エチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−メト
キシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチ
ルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルプロピ
オネート、3−メチル−3−メトキシブチルブチレー
ト、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、アセト酢
酸メチル、アセト酢酸エチル、ピルビン酸メチル、ピル
ビン酸エチルなどのエステル類;N−メチルピロリド
ン、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルホルム
アミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド系
溶剤などが挙げられる。
【0065】これらの溶剤は、単独でまたは2種以上を
混合して使用することができる。
【0066】また、全溶剤の配合量は酸分解性基含有樹
脂またはアルカリ可溶性樹脂100重量部に対して、通
常、20〜3000重量部、好ましくは50〜3000
重量部、さらに好ましくは100〜2000重量部であ
る。
【0067】レジスト組成物(イ)〜(ロ)などには必
要に応じて、界面活性剤、増感剤などの各種添加剤を配
合することができる。
【0068】前記界面活性剤は、レジスト塗布組成物の
塗布性やストリエーション、レジスト塗布組成物の現像
性などを改良する作用を示す。このような界面活性剤と
しては、例えばポリオキシエチレンラウリルエーテル、
ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエ
チレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンオクチル
フェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニル
エーテル、ポリオキシエチレングリコールジラウレー
ト、ポリオキシエチレングリコールジステアレートのほ
か、商品名で、KP341(信越化学工業製)、ポリフ
ローNo.75,No95(共栄社油脂化学工業製)、
エフトップEF301,EF303,EF352(トー
ケムプロダクツ)、メガファックF171,F172,
F173(大日本インキ化学工業製)、フロラードFC
430,FC431(住友スリーエム製)、アサヒガー
ドAG710,サーフロンS−382,SC−101,
SC−102,SC−103,SC−104,SC−1
05,SC−106(旭硝子製)などが挙げられる。
【0069】界面活性剤の配合量は、レジスト塗布組成
物中の全樹脂成分100重量部当たり、通常、2重量部
以下である。
【0070】前記増感剤は、放射線のエネルギーを吸収
して、そのエネルギーを酸発生剤に伝達し、それにより
酸の生成量を増加させる作用を示すもので、本発明にお
けるポジ型レジスト塗布組成物の感度を向上させる効果
を有する。増感剤の好ましい具体例を挙げると、アセト
ン、ベンゼン、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、
ナフタレン類、ビアセチル、エオシン、ローズベンガ
ル、ピレン類、アントラセン類、フェノチアジン類など
がある。
【0071】増感剤の配合量は、レジスト塗布組成物中
の全樹脂成分100重量部当たり、通常50重量部以
下、好ましくは30重量部以下である。
【0072】また、染料あるいは顔料を配合することに
より、放射線照射時のハレーションの影響を緩和でき、
また接着助剤を配合することにより、基板との接着性を
改善することができる。
【0073】さらに、他の添加剤としては、アゾ化合
物、アミン化合物などのハレーション防止剤、保存安定
剤、消泡剤、形状改良剤などが挙げられる。
【0074】本発明のポジ型レジスト塗布組成物は、例
えば固形分濃度5〜50重量%の溶液を、例えば孔径
0.2μm程度のフィルターで濾過することによって調
製される。
【0075】本発明のポジ型レジスト塗布組成物からレ
ジストパターンを形成する際には、該組成物を、回転塗
布、流延塗布、ロール塗布などの手段によって、例えば
シリコンウエハー、アルミニウムで被覆されたウエハー
などの基板上に塗布することにより、レジスト被膜を形
成し、所望のパターンを形成するように該レジスト被膜
に放射線を照射する。その際に使用する放射線は、使用
する酸発生剤の種類に応じてエキシマレーザーなどの遠
紫外線、シンクロトロン放射線などのX線、電子線など
の荷電粒子線などを適宜選択して使用する。また、放射
線量などの放射線照射条件は、レジスト塗布組成物の配
合組成、添加剤の種類などに応じて、適宜選定される。
【0076】また、本発明のレジスト塗布組成物を用い
てレジストパターンを形成する際には、作業雰囲気中に
含まれる塩基性不純物などの影響を防止するため、レジ
スト被膜上に保護膜を設けることもできる。
【0077】また本発明においては、レジスト被膜のみ
かけの感度を向上させるために、放射線照射後焼成を行
うことが好ましい。その加熱条件は、レジスト塗布組成
物の配合組成、添加剤の種類などにより変わるが、通
常、30〜200℃、好ましくは50〜150℃であ
る。
【0078】その後、アルカリ現像液で現像することに
より、所定のレジストパターンを形成させる。前記アル
カリ現像液としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化
カリウム、炭酸ナトリウム、珪酸ナトリウム、メタ珪酸
ナトリウム、アンモニア水、エチルアミン、n−プロピ
ルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、
トリエチルアミン、メチルジエチルアミン、ジメチルエ
タノールアミン、トリエタノールアミン、テトラメチル
アンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウム
ヒドロキシド、コリン、ピロール、ピペリジン、1,8
−ジアザビシクロ−[5,4,0]−7−ウンデセン、
1,5−ジアザビシクロ−[4,3,0]−5−ノネン
などのアルカリ性化合物を、通常、1〜10重量%、好
ましくは2〜5重量%の濃度となるように溶解したアル
カリ性水溶液が使用される。
【0079】また、前記現像液には、例えばメタノー
ル、エタノールなどの水溶性有機溶剤および界面活性剤
を適量添加することもできる。なお、このようにアルカ
リ性水溶液からなる現像液を使用する場合には、一般
に、現像後、水で洗浄する。
【0080】
【実施例】以下実施例および比較例を挙げて、本発明を
さらに具体的に説明するが、本発明は、その要旨を超え
ない限り、これらの実施例に何ら制約されるものではな
い。
【0081】実施例中、各種の特性は、次のようにして
評価した。
【0082】Mw 東ソー(株)製GPCカラム(G2000HXL 2本、
G3000HXL 1本、G4000XL 1本)を用い、
流量1.0ml/分、溶出溶媒テトラヒドロフラン、カ
ラム温度40℃の分析条件で、単分散ポリスチレンを標
準とするゲルパーミエーションクロマトグラフ法により
測定した。
【0083】感度 0.5μmのラインアンドスペースパターンが設計通り
にパターン形成できる放射線照射量を感度とした。単位
はmJ/cm2で示した。
【0084】膜減り量 テンコール社製α−ステップにて現像前後のレジスト被
膜の膜厚を測定して算出した。
【0085】合成例1 ポリヒドロキシスチレン30gをテトラヒドロフランに
溶解して、t−ブトキシカリウム10gを添加し、攪拌
下、0℃において、ジ−t−ブチルジカルボネート60
gを滴下し、4時間反応させた。反応終了後、この溶液
を水中に滴下し、析出した樹脂を真空乾燥器にて50℃
で一晩乾燥した。得られた樹脂は、Mwが15,000
で、NMR測定の結果からフェノール性水酸基の水素原
子の29%がt−ブトキシカルボニル基で置換された構
造であった。この樹脂を樹脂(I)とする。
【0086】合成例2 p−t−ブトキシスチレン300g、スチレン30gお
よびアゾビスイソブチロニトリル1.6gをジオキサン
330に溶解し、内温を70℃に保ちながら窒素雰囲気
下で12時間反応を行った。反応後、再沈処理を行い未
反応モノマーを除去し、ポリ(p−t−ブトキシスチレ
ン−スチレン)共重合樹脂を得た。引き続き、この樹脂
を酸により加水分解し、Mwが18,000のポリ(p
−ヒドロキシスチレン−スチレン)共重合樹脂180g
を得た。NMRで共重合比を求めたところ、p−ヒドロ
キシスチレン:スチレン=85:15(モル比)であっ
た。この樹脂を樹脂(II)とする。
【0087】合成例3 ビスフェノールA15gをテトラヒドロフランに溶解し
その全酸基のモル数に対して2倍量のジ−t−ブチルジ
カーボネートと0.3倍量のトリエチルアミンを添加
し、還流下6時間反応させた。その後、反応溶液を水中
に滴下し、生じた沈澱を真空乾燥器にて50℃で一晩乾
燥させた。このようにして後に図示する溶解制御剤
(a)を得た。
【0088】合成例4 合成例3において、ビスフェノールAに代えて、後に図
示する溶解制御剤(b)で示される化合物のt−ブトキ
シカルボニル基が水素原子である化合物を用い、合成例
3と同様の操作を行うことにより、後に図示する溶解制
御剤(b)を得た。
【0089】実施例1〜4および比較例1〜3 表1に示される溶剤に、表1に示される他の成分を混合
し、0.2μmのフィルターで精密濾過することにより
異物を除去して、ポジ型レジスト塗布組成物を得た。得
られたポジ型レジスト塗布組成物を、シリコンウェハー
上に回転塗布した後に、100℃で2分間ベーキングを
行い、形成された膜厚1μmのレジスト被膜にマスクを
介して放射線を照射した。ここで、放射線照射にはアド
モンサイエンス社製のKrFエキシマレーザー照射装置
(MBK−400TL−N)を用いた。その後110℃
で2分間ベーキングを行い、テトラメチルアンモニウム
ヒドロキシド2.38重量%水溶液で60秒間、23℃
にて現像し、次いで水で30秒間リンスすることによ
り、レジストパターンを形成した。なお、レジスト塗布
組成物を用いたレジストパターンの形成は、同一組成物
について調製直後と調製30日後のものについて行っ
た。得られた結果を表1に示した。
【0090】各実施例における各成分と溶剤の混合比
(重量比)は次のとおりである。 実施例1および比較例1:樹脂100、酸発生剤3、溶
剤420 実施例2〜4および比較例2〜3:樹脂100、酸発生
剤3、溶解制御剤35、溶剤400
【0091】また、表1中の酸発生剤、溶解制御剤およ
び溶剤の種類は、次のとおりである。
【0092】酸発生剤 トリフェニルスルホニウムトリフレート
【0093】溶解制御剤
【0094】
【化1】
【0095】溶剤 PGMEA:プロピレングリコールモノメチルエーテル
アセテート BA :酢酸ブチル EL :2−ヒドロキシプロピオン酸エチル EEP :3−エトキシプロピオン酸エチル
【0096】
【表1】
【0097】
【発明の効果】本発明のポジ型レジスト塗布組成物は、
微細加工を安定的に行うことができ、保存安定性に優
れ、良好なパターン形状を与えるポジ型レジスト塗布組
成物として好適である。また、本発明のポジ型レジスト
塗布組成物はi線などの紫外線、エキシマレーザーなど
の遠紫外線、シンクロトロン放射線などのX線、電子線
などの荷電粒子線といった、放射線のいずれにも対応で
き、今後さらに微細化が進行すると予想される半導体デ
バイス製造用の化学増幅型ポジ型レジストとして有利に
使用できる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放射線照射により酸を発生させ、その酸
    の触媒作用による化学変化によって、放射線照射部分の
    現像液に対する溶解性を変化させてパターンを形成する
    ポジ型レジスト塗布組成物において、溶剤がプロピレン
    グリコールアルキルエーテルアセテートであることを特
    徴とするポジ型レジスト塗布組成物。
JP5197813A 1993-07-15 1993-07-15 レジスト塗布組成物 Pending JPH0736189A (ja)

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KR1019940016812A KR960015081A (ko) 1993-07-15 1994-07-13 화학증폭형 레지스트 조성물
DE69407882T DE69407882T2 (de) 1993-07-15 1994-07-14 Chemisch verstärkter Resist
EP94305148A EP0634696B2 (en) 1993-07-15 1994-07-14 Chemically amplified resist composition
US08/590,677 US5629135A (en) 1993-07-15 1996-01-29 Chemically amplified resist composition
US08/799,566 US5916729A (en) 1993-07-15 1997-02-12 Chemically amplified resist composition
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100509884B1 (ko) * 1996-10-25 2005-11-16 에이제토 엘렉토로닉 마티리알즈 가부시키가이샤 방사선감응성조성물
US7440254B2 (en) 2002-06-19 2008-10-21 Rfmd (Uk) Limited Micro-electromechanical variable capacitor

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