JP3270243B2 - 合金めっき用ショットボールの製造方法 - Google Patents

合金めっき用ショットボールの製造方法

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JP3270243B2 JP08727394A JP8727394A JP3270243B2 JP 3270243 B2 JP3270243 B2 JP 3270243B2 JP 08727394 A JP08727394 A JP 08727394A JP 8727394 A JP8727394 A JP 8727394A JP 3270243 B2 JP3270243 B2 JP 3270243B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は鋲螺類あるいは鋼板など
の表面にドライ環境のもとで、簡易的に合金めっきを行
う方法を提供するもので、詳しくは、合金を付着させた
合金めっき用ショットボールの製造に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】鋼の表面にめっきを行う方法には、電気
めっき、溶融めっきなどが多く用いられている。これら
は、いずれも湿式めっき浴、溶融めっき浴の環境のもと
で処理される。一方、特開昭62−83476号公報で
示されるように、ドライな環境のもとでめっきを簡易的
に行う方法として、鋼球の表面にめっき組成物を付着さ
せ、それを鋼表面に投射することによりめっきを行う方
法が提案されている。このめっき組成物を付着させた鋼
球(すなわち、ショットボール)は、従来合金めっき浴
組成物にショットボールを投入させた後、凝固させ、そ
の後、破砕してショットボールを製作している場合がほ
とんどである。
【0003】しかしながら、このようなめっきショット
ボールの製造方法では破砕時の鋼球とめっき組成凝固部
の分離状態をコントロールすることは困難である。この
ため、破砕後の鋼球表面に存在するめっき組成部の厚み
が均一となる。すなわち、1つの鋼球に関して断面内の
めっき組成部の付着厚みはばらつきが多く、全くめっき
組成物が付着していない箇所が多く発生している。この
ため、同一ショット時間に対して投射された鋼表面のめ
っき厚みが不均一になるなどの問題が生じてきた。ま
た、鋼球表面にめっき組成部が全く付着していない面が
めっきを行う鋼表面に投射されると既にめっきされてい
る部分のめっきを剥がすことになる。このため、投射効
率が悪くなり、歩留りの低下をきたすなどの問題点を抱
えていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者ら
は、前述の問題点が破砕方式に起因すると考え、破砕方
式以外の方法でショットボールを製作する手法を種々検
討を行った。その結果、鋼球の全面にめっき組成部を完
全に取り巻く方法として、カーテンフロー状態のめっき
浴に投射させることにより、現状の方法よりもめっき組
成部の付着厚みを安定化させる方法を見出した。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、鋼球を浴温4
00〜440℃の範囲で厚みが5〜20mmのカーテン
フロー状態のZn−Al合金めっき浴に投射速度0.5
〜8m/minおよび投射角度15〜45°で連続的に
投射した後、直ちに水冷することにより、鋼球の周囲に
合金めっきを付着させることを特徴とする合金めっき用
ショットボールの製造方法である。
【0006】
【作用】以下に本発明の限定理由について述べる。Zn
−Al合金の浴温の下限を400℃にしたのは、これ以
下の浴温になるとめっき浴の粘度が大きくなり、カーテ
ンフロー状態がスムースに得られなくなるからである。
このため、カーテンフローの厚みが不均一になり、投射
された鋼球の周囲のめっき厚みが大きくばらつき、目標
とするめっき付与性が確保できなくなるためである。
【0007】また、Zn−Al合金の浴温の上限を44
0℃としたのは、これ以上では浴の粘度が小さくなりす
ぎて、カーテンフローに鋼球を投射した際に接触面が飛
沫として飛散してしまうため、鋼球の全周に合金めっき
組成物を付着させることができなくなる。このように浴
温はカーテンフロー状態の均一化および鋼球に対する濡
れ性の観点から重要であり、400〜440℃が好まし
い。
【0008】次に、カーテンフローの厚みの限定理由に
ついて述べる。カーテンフローの厚みの下限を5mmに
したのは、これ以下の場合、厚みが薄いため、鋼球を投
射した際に浴が飛散して貫通してしまうため、鋼球の回
りにめっき浴組成が付着しない。このため、目標とする
鋼球が得られないためである。
【0009】上限の厚みを20mmとしたのは、これ以
上の厚みになると、投射された鋼球がカーテンフロー状
を貫通することができなくなり、カーテンフローの流れ
に沿って落下してしまい下方のめっき浴内に滞留する。
この場合は、本発明の目的とする個々の鋼球に対して別
々にめっきをすることができなくなる。このようにめっ
き浴内に落下したものは、凝固後に破砕する必要が生
じ、従来の方法で発生した問題点が生じるためである。
このため、めっき浴のカーテンフローに沿って落下した
ものは歩留り低下に直結するため好ましくない。
【0010】次に鋼球の投射速度の限定理由について述
べる。投射速度の下限を0.5m/minにしたのは、
これ以下の場合、カーテンフロー状態のめっき浴を貫通
させるためのエネルギーの供給が得られない。このた
め、鋼球がカーテンフローの流れに沿って下方のめっき
浴内に落下するためである。この場合、前述の問題を生
じるため好ましくない。
【0011】一方、上限を8m/minとしたのは、こ
れ以上の速度を鋼球に付与してカーテンフローに投射す
ると、貫通後の鋼球に付着しためっき浴組成の付着形態
が流線状となり、投射の進行方向の前方側と後方側の厚
みが極端に不均一になる。言い換えれば、彗星の尾のよ
うな形態を呈する。このため、このショットボールを使
用して鋲螺あるいは鋼板にめっきを施す場合に尾の部分
が空気抵抗により投射方法の後方になり、厚みの薄い前
方側のみが対象物に衝突することになる。また、衝突の
際に尾の部分は破砕されるため、めっき効率が低下する
などの問題を生じるため好ましくない。
【0012】次に、鋼球の投射角度の限定理由について
述べる。初めに投射角度の定義について説明する。カー
テンフローに対して垂直に投射することを投射角度0°
と定義する。すなわち、カーテンフローは鉛直方向に落
下するため、角度0°は水平方向を意味する。投射角度
の下限を15°としたのは、これより下方から投射する
のはカーテンフローの流れに逆らうことになり、投射時
の接触面の抵抗が高まり、カーテンフローの表面に飛沫
が多く生成するため、スムースにカーテンフローを通過
させることが困難となるためである。
【0013】また、上限を45°と限定したのは、これ
以上の投射角度になると投射した鋼球がカーテンフロー
の流れの中に吸収されやすくなり、カーテンフローの中
を貫通する比率が急激に低下するために、歩留りが低下
するため、好ましくないことによる。鋼球を連続的に投
射する方法については特に限定はしないが、インペラー
方式あるいは空気ショット方法などを用いることが効率
的である。
【0014】浴の組成をZn−Al合金としたのは、耐
食性を考慮したためである。Alを5%添加させること
により、通常のZnめっきよりも約3倍の耐食性が得ら
れたためである。Zn−Al合金のAl量は、5%に限
らず必要に応じて選択する。ただし、鋼球にめっきをす
る方法としてはZn浴に対しても有効である。次に実施
例について述べる。
【0015】
【実施例】線材に伸線加工を付与して1mmφ径のワイ
ヤとしたのち、このワイヤをカットしたのち、ショット
ブラス処理をした、カットワイヤに丸みを与える。その
後、この鋼球3を脱脂および洗浄した後、図1に示す通
り鋼球補給用ホッパー5に供給する。さらにホッパー5
から落下させた鋼球3に対して投射力付与の羽根車4に
よって投射エネルギーを付与させ、Zn−Al合金めっ
き浴1から形成されたカーテンフローZn−Al合金め
っき浴2に投射する。投射された鋼球8は、このカーテ
ンフロー2部を通過して、水冷タンク6に投入されるこ
とにより、直ちに水冷され、合金めっき組織を鋼球の周
りに付着させたZn−Al合金めっき用のショットボー
ル7を製造した。
【0016】その後、鋼球断面のミクロ組織観察を行う
ため、3%硝酸でエッチングしたのち、断面のめっき厚
みの測定を行った。また、鋼線表面の観察を実態顕微鏡
を用いて行い、不めっき部の面積を全表面積に対する百
分率を求めて不めっき比率と定義した。
【0017】表1に実施例を示す。
【0018】
【表1A】
【0019】
【表1B】
【0020】No.1〜11は本発明法を示す。また、
比較法としてNo.12〜19、従来法をNo.20に
示す。No.12,No.13は、本発明法に規定する
投射速度の不足により、めっき不能となったもの。N
o.14,No.15は、合金めっきの浴温が高い場合
と低い場合であり、高い場合はめっき不能、低い場合は
不めっき比率が高くいずれも本発明法より劣る。No.
16,No.17はカーテンフローの厚みが不適当のた
め、不めっき比率が高い。No.18,No.19は、
本発明法と比較して投射角度が不適当になっているもの
であり、No.18は不めっき比率が高く、No.19
はめき不能となった。
【0021】No.20は従来法のものであり、めっき
厚みは本発明法と同等であるが、不めっき比率が劣る。
以上に示した結果から明らかのようにめっき厚みおよび
不めっき比率の両方の特性を満足できるのは、本発明法
で規定した製造方法によって初めて成し得ることが判
る。
【0022】
【発明の効果】本発明は、鋲螺類あるいは鋼板の乾式め
っき方法に用いられる合金めっき用ショットボールの表
面に付着しためっき鋼球全周に安定的に付着させた合金
めっき用のショットボールの製造方法を提供するもので
ある。本発明により、従来のものに比較して投射効率が
高く、生産性の良好な合金めっき用のショットボールの
製造が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の合金めっき用ショットボールの製造方
法を実現するための装置説明図。
【符号の説明】
1 Zn−Al合金めっき浴 2 カーテンフローのZn−Al合金めっき浴 3 鋼球 4 投射力付与の羽車 5 鋼球補給用ホッパー 6 水冷タンク 7 Zn−Al合金めっき用ショットボール 8 投射された鋼球

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼球を浴温400〜440℃の範囲で厚
    みが5〜20mmのカーテンフロー状態のZn−Al合
    金めっき浴に投射速度0.5〜8m/minおよび投射
    角度15〜45°で連続的に投射した後、直ちに水冷す
    ることにより、鋼球の周囲に合金めっきを付着させるこ
    とを特徴とするZn−Al合金めっき用ショットボール
    の製造方法。
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JPH09179367A (ja) * 1995-10-26 1997-07-11 Matsushita Graphic Commun Syst Inc カラー電子写真記録装置

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