JP3270096B2 - 紙葉類判別装置 - Google Patents

紙葉類判別装置

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JP3270096B2
JP3270096B2 JP01932192A JP1932192A JP3270096B2 JP 3270096 B2 JP3270096 B2 JP 3270096B2 JP 01932192 A JP01932192 A JP 01932192A JP 1932192 A JP1932192 A JP 1932192A JP 3270096 B2 JP3270096 B2 JP 3270096B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、たとえば、金融機器と
しての自動預出金機、あるいは、自動現金整理機などに
おいて、紙幣の種類、あるいは、真偽判別を行なう紙葉
類判別装置に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば、銀行など金融機関で用いられ
る自動預出金機、あるいは、自動現金整理機などにおい
て、紙幣の種類、あるいは、真偽判別を行なう紙葉類判
別装置にあっては、搬送される紙幣の表面に光源からの
光を照射して、紙幣表面からの反射光をラインセンサな
どで電気信号に変換することにより、紙幣表面の印刷パ
ターンに応じたデータを取込み、この取込んだデータを
あらかじめ登録される標準パターンと照合することによ
り、紙幣の種類や真偽判別を行なうようになっている。
【0003】従来、このような紙葉類判別装置において
は、光源としてLED(発光ダイオード)などの点光源
を使用し、メイン電源の入切以外に光源の点灯状態を制
御する方法がなかった。また、取込めるデータはどんな
紙幣が搬送されても、固定された一定のエリアのみで、
真偽判別などを行なうための演算方法もハードウェアに
よる固定処理であった
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、光源
をLEDなどの点光源としていたため、LED自身の指
向性によって、搬送されている紙幣のデータが変わって
しまうという問題があった。また、取込みデータのサン
プリングタイミングもハードウェアで固定のため、種々
の紙幣によってタイミング変更できず、取込みデータか
らの判別処理に困難をきたしていた。
【0005】そこで、本発明は、紙葉類の表面に対し
て、どの同種光源を使用しても同様なデータが得られ、
しかも、取込みデータのサンプリングタイミングが自由
に設定でき、判別処理が容易となる紙葉類判別装置を提
供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の紙葉類判別装置
は、搬送される紙葉類に光を照射し、紙葉類からの透過
光を受光して形状を検知することにより紙葉類の種類を
判別する形状検知手段と、搬送される紙葉類に第1の波
長の光を照射する第1の線光源と、搬送される紙葉類に
前記第1の波長とは異なる第2の波長の光を照射する第
2の線光源と、紙葉類の種類によって前記第1の線光源
または第2の線光源から選択的に光が照射され、紙葉類
から反射された光を受光して電気信号に変換する光電変
換手段と、前記形状検知手段の検知結果に基づいて前記
第1の線光源、第2の線光源の点灯タイミングを制御す
る制御手段と、あらかじめ紙葉類の種類ごとに取込みデ
ータのサンプリングタイミングを示すデータを記憶して
いる記憶手段と、前記形状検知手段の検知結果に基づき
対応するデータを前記記憶手段から読出し、サンプリン
グ信号を生成するサンプリング信号生成手段と、このサ
ンプリング信号生成手段で生成されたサンプリング信号
により、前記光電変換手段によって得られるデータをサ
ンプリングするサンプリング手段と、このサンプリング
手段でサンプリングされたデータに基づき前記紙葉類の
真偽判別などを行なう判別手段とを具備している。
【0007】
【作用】光源を線光源にすることで、指向性の影響が低
減されるため、どの同種光源を使用しても、同種の紙葉
類に対してデータの再現性が高くなる。また、紙葉類の
種類によって取込みデータのサンプリングタイミングを
変更できるので、多種類の紙葉類に対して複数データエ
リアでの判別処理が容易に可能となる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図面を参照
して説明する。
【0009】図2は、本実施例に係る紙葉類判別装置の
搬送レイアウトおよびセンサレイアウトを示すものであ
る。図において、紙幣(紙葉類)Pは、搬送ベルト1に
よって図示矢印方向に搬送される。搬送ベルト1の中途
部には、本実施例に係る紙葉類判別装置2が設けられて
おり、たとえば次のように構成されている。すなわち、
搬送ベルト1に沿って透過形センサ3が設けられてい
る。透過形センサ3は、搬送される紙幣Pに光を照射す
る線光源4と、紙幣Pからの透過光を受光して電気信号
に変換するラインセンサ5とからなり、これらは紙幣P
の搬送方向と直角方向に配設されている。
【0010】透過形センサ3の前方で、搬送ベルト1の
下方には、反射形センサ6a,6bが紙幣Pの搬送方向
と直角方向に並設されているとともに、この反射形セン
サ6a,6bの前方で、搬送ベルト1の上方には、反射
形センサ7a,7bが紙幣Pの搬送方向と直角方向に並
設されている。
【0011】反射形センサ6a,6b,7a,7bは、
たとえば、図3に示すように、搬送される紙幣Pの表面
に波長がλ1 の光を照射する線光源8a、この線光源8
aとは異なる波長λ2 の光を紙幣Pの表面に照射する線
光源8b、および、紙幣Pの表面からの反射光を受光し
て電気信号に変換するセンサ9によって構成されてお
り、これらは紙幣Pの搬送方向と直角方向に配設されて
いる。
【0012】ここに、線光源8a,8bは、搬送される
紙幣Pの種類や特性などによって選択的に用いられるも
のであり、たとえば、多数のLED(発光ダイオード)
を線状に配設してなるLEDアレイを用いている。
【0013】反射形センサ6a,6b,7a,7bの両
側部には、搬送される紙幣Pを上下方向から挟み込む形
でローラ対10,…が設けられている。これらローラ対
10,…は、搬送される紙幣Pと反射形センサ6a,6
b,7a,7bとの距離eを常に一定に保持するための
ものである。
【0014】図1は、本実施例に係る紙葉類判別装置の
電気回路を示すブロック図である。図において、反射形
センサ6a,6b,7a,7bの各出力信号は、それぞ
れ増幅器11で増幅された後、A/D変換器12でデジ
タル信号に変換され、サンプリング回路13に送られ
る。サンプリング回路13は、デジタル化された反射形
センサ6a,6b,7a,7bの各出力信号をそれぞれ
サンプリングして取込み、各センサごとにデータ用メモ
リ14にそれぞれ記憶する。
【0015】透過形センサ3の出力信号は、増幅器15
で増幅された後、A/D変換器16でデジタル信号に変
換され、制御部17に送られる。制御部17には、タイ
ミング用メモリ18が接続されている。タイミング用メ
モリ18は、各種タイミング信号などを生成するための
データがテーブルの形で記憶されており、たとえば、R
AM(ランダム・アクセス・メモリ)などが用いられ
る。
【0016】次に、このような構成において動作を説明
する。たとえば今、搬送される紙幣Pが透過形センサ3
を構成するラインセンサ5の図2で斜線を引いた部分
(ビット)、すなわち、ラインセンサ5の反射形センサ
6a,6b,7a,7bと同位置のビット5a,5bに
かかると、そのビット5a,5bからは図4のA,Bに
示すような信号が出力される。これらの信号は、紙幣P
が透過形センサ3を通過すると、ロウレベルに落ちる。
【0017】ここで、ラインセンサ5から下側の反射形
センサ6a,6bまでの距離をxとすると、ラインセン
サ5を通過した紙幣Pは、[x/(搬送速度)]時間後
に反射形センサ6a,6bに到達する。故に、反射形セ
ンサ6a,6bの線光源8a,8bは、[x−α]の時
点で点灯している必要がある。ここに、αは線光源の点
灯に必要な時間内で紙幣が進む距離である。
【0018】したがって、反射形センサ6a,6bの線
光源8a,8bの点灯タイミングは、図4のC,Dに示
すようなタイミングに設定し、反射形センサ7a,7b
の線光源8a,8bの点灯タイミングは、図4のE,F
に示すようなタイミングに設定すればよい。これら線光
源8a,8bの点灯タイミングは、制御部17によって
制御される。
【0019】すなわち、タイミング用メモリ18には、
上記点灯タイミングを決定するためのデータが記憶され
ていて、制御部17は、そのデータを読出すことにより
点灯タイミング信号を生成し、線光源8a,8bの点灯
を制御するようになっている。したがって、タイミング
用メモリ18内の点灯タイミングを決定するためのデー
タを書換えることにより、線光源8a,8bの点灯タイ
ミングを任意に設定できる。
【0020】さて、反射形センサ6a,6b,7a,7
bの各出力信号は、図4のG,H,I,Jに示すように
なり、これらがデータのサンプリング有効区間となり、
これらの信号がハイレベルの間、該当するセンサ上を紙
幣Pが通過している。ここまでで示した信号のうちG〜
Jは、基準となる信号A,Bに対して常に一定なので、
ハードウェアにて固定とする。
【0021】では、データを取込む区間であるが、各セ
ンサに対するサンプリング有効区間信号G〜J内でソフ
トウェアにより自由に設定でき、透過形センサ3から得
た紙幣Pの形状(金種)に応じたサンプリング信号を生
成し、そのサンプリング信号によってデータをサンプリ
ングして取込むようになっている。
【0022】すなわち、サンプリング回路13は、デジ
タル化された反射形センサ6a,6b,7a,7bの各
出力信号をそれぞれサンプリングし、各センサごとにデ
ータ用メモリ14にそれぞれ記憶する。これと同時に制
御部17は、デジタル化された透過形センサ3の出力信
号を取込み、この取込んだデータにより紙幣Pの長手方
向および短手方向の各長さ、すなわち、紙幣Pの形状を
検知する。
【0023】タイミング用メモリ18には、あらかじめ
紙幣Pの形状(金種)ごとの取込みデータのサンプリン
グタイミングを示すデータが各センサごとにテーブルの
形で記憶されている。したがって、制御部17は、紙幣
Pの形状(金種)を検知すると、各センサごとに対応す
るデータをタイミング用メモリ18から選択して読出す
ことにより、各センサごとにサンプリング信号を生成す
る。
【0024】そして、制御部17は、生成した各センサ
ごとのサンプリング信号に基づき、データ用メモリ14
に記憶されている各センサごとのデータをサンプリング
し、このサンプリングしたデータを、たとえば、あらか
じめ登録された標準パターンと照合することにより、紙
幣Pの種類や真偽判別などを行なう。
【0025】図5は、紙幣Pに対するデータサンプリン
グエリアとサンプリング信号との関係を示しており、斜
線部がデータをサンプリングするエリアを示している。
上述したように、紙幣Pの形状に対応したデータをタイ
ミング用メモリ18から読出すことで、斜線部の区間の
みサンプリングするサンプリング信号K,Lを発生させ
る。このように、光源を線光源にすることにより、指向
性の影響が低減されるため、どの同種光源を使用して
も、同種の紙幣に対してデータの再現性が高くなる。
【0026】また、搬送される紙幣の種類によって自動
的にあらかじめ設定されたデータサンプリングエリアが
決定し、必要なデータのみをサンプリングすることがで
きる。すなわち、紙幣の種類によって取込みデータのサ
ンプリングタイミングを変更できるので、多種類の紙幣
に対して複数データエリアでの判別処理が容易に可能と
なる。
【0027】また、サンプリングタイミングにあわせて
線光源の点灯タイミングも制御できるため、不要な点灯
や待機中の点灯を無くすことができ、消費電流を低減す
ることができる。
【0028】さらに、各センサに対して両側で搬送され
る紙幣を挾み込むようにローラ対を配設しているので、
搬送中の紙幣のばたつきなどによるデータ変動、データ
再現性の低下を防止できる。
【0029】なお、前記実施例では、紙葉類が紙幣の場
合について説明したが、本発明はこれに限定されるもの
でなく、たとえば、小切手、株券など、紙幣以外の有価
証券などであっても同様に適用できる。
【0030】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、紙
葉類の表面に対して、どの同種光源を使用しても同様な
データが得られ、しかも、取込みデータのサンプリング
タイミングが自由に設定でき、判別処理が容易となる紙
葉類判別装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る紙葉類判別装置の電気
回路を示すブロック図。
【図2】紙葉類判別装置の搬送レイアウトおよびセンサ
レイアウトを概略的に示すもので、(a)は側面図、
(b)は上面図。
【図3】反射形センサの構成を示すもので、(a)は側
面図、(b)は上面図。
【図4】搬送紙幣に対する動作のタイミングチャート。
【図5】紙幣に対するデータサンプリングエリアとサン
プリング信号との関係を説明するための図。
【符号の説明】
P……紙幣(紙葉類)、1……搬送ベルト、2……紙葉
類判別装置、3……透過形センサ、4……線光源、5…
…ラインセンサ、6a,6b,7a,7b……反射形セ
ンサ、8a,8b……線光源、9……センサ、10……
ローラ対、12,16……A/D変換器、13……サン
プリング回路、14……データ用メモリ、17……制御
部、18……タイミング用メモリ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G07D 7/12 G07D 7/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 搬送される紙葉類に光を照射し、紙葉類
    からの透過光を受光して形状を検知することにより紙葉
    類の種類を判別する形状検知手段と、 搬送される紙葉類に第1の波長の光を照射する第1の線
    光源と、 搬送される紙葉類に前記第1の波長とは異なる第2の波
    長の光を照射する第2の線光源と、 紙葉類の種類によって前記第1の線光源または第2の線
    光源から選択的に光が照射され、紙葉類から反射された
    光を受光して 電気信号に変換する光電変換手段と、前記形状検知手段の検知結果に基づいて前記第1の線光
    源、第2の線光源の点灯タイミングを制御する制御手段
    と、 あらかじめ紙葉類の種類ごとに取込みデータのサンプリ
    ングタイミングを示すデータを記憶している記憶手段
    と、 前記形状検知手段の検知結果に基づき対応するデータを
    前記記憶手段から読出し、サンプリング信号を生成する
    サンプリング信号生成手段と、 このサンプリング信号生成手段で生成されたサンプリン
    グ信号により、前記光電変換手段によって得られるデー
    タをサンプリングするサンプリング手段と、 このサンプリング手段でサンプリングされたデータに基
    づき前記紙葉類の真偽判別などを行なう判別手段と を具備したことを特徴とする紙葉類判別装置。
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