JP3268009B2 - 新規カルボキシベタイン及びその製造法 - Google Patents

新規カルボキシベタイン及びその製造法

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JP3268009B2 JP15524192A JP15524192A JP3268009B2 JP 3268009 B2 JP3268009 B2 JP 3268009B2 JP 15524192 A JP15524192 A JP 15524192A JP 15524192 A JP15524192 A JP 15524192A JP 3268009 B2 JP3268009 B2 JP 3268009B2
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彰子 中野
克己 喜多
一康 今井
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は毛髪、皮膚化粧料等の基
剤、保湿剤等として有用な新規カルボキシベタインに関
する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
毛髪や皮膚にしっとりした感触を付与する目的で、シャ
ンプー、リンス、化粧品等に保湿剤を配合することが行
われている。これまでに保湿剤として、プロピレングリ
コール、グリセリン、尿素、ソルビトール、アルコール
のアルキレンオキサイド付加物などが使用されている
が、これらは保湿性、吸湿性、吸湿速度又は感触等の点
で充分満足し得るものではなかった。
【0003】また、ヒアルロン酸などの天然多糖成分は
保湿性能や感触の点で比較的優れているものの、これら
は高価であるため、その使用範囲は比較的高価な化粧品
などに限定されるという欠点があった。
【0004】従って、保湿性に優れ、しかも安価であ
り、シャンプー、リンス、化粧品等に配合して使用でき
る化合物の開発が望まれていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる実情において、本
発明者らはベタイン類に着目して数多くの誘導体を合成
し、その保湿性能、特性等について種々検討してきたと
ころ、下記一般式(1)で表わされるカルボキシベタイ
ンが保湿性に優れ、しかも安価であり、毛髪、皮膚化粧
料等の基剤、保湿剤として有用であることを見出し、本
発明を完成するに至った。
【0006】すなわち、本発明は一般式(1)
【0007】
【化6】
【0008】〔式中、Aは直鎖の炭素数3〜10のアル
キレン基を示し、R1及びR2は同一又は異なって水素原
子又は直鎖若しくは分岐鎖の炭素数1〜36のアルキル
基若しくは炭素数2〜36のアルケニル基を示す〕 で表わされるカルボキシベタイン、及びその製造法を提
供するものである。
【0009】
【0010】また、一般式(1)中、R1 及びR2 は同
一又は異なって水素原子又は直鎖若しくは分岐鎖の炭素
数1〜36のアルキル基若しくは炭素数2〜36のアル
ケニル基を示すが、このようなアルキル基としては、例
えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペ
ンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニ
ル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシ
ル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル
基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、
エイコシル基、ヘンエイコシル基、ドコシル基、トリコ
シル基、テトラコシル基、ペンタコシル基、ヘキサコシ
ル基、ヘプタコシル基、オクタコシル基、トリアコンチ
ル基、ヘントリアコンチル基、ドトリアコンチル基、ト
リトリアコンチル基、テトラトリアコンチル基、ペンタ
トリアコンチル基、ヘキサトリアコンチル基が挙げられ
る。また炭素数2〜36のアルケニル基としては、ビニ
ル基、アリル基、オレイル基、パルミトイル基等が挙げ
られる。就中、R1 又はR 2 として特に好ましいもの
は、水素原子又はメチル基である。
【0011】本発明のカルボキシベタイン(1)は、例
えば、次の方法1又は方法2により製造することができ
る。 方法1.次の式に従い、アミン化合物(2)と化合物
(3)とを反応せしめ、本発明化合物(1)を得る方法
である。
【0012】
【化7】
【0013】(式中、A、R1 及びR2 は前記と同じも
のを示し、Xはハロゲン原子を、Mは水素原子又は陽イ
オン基を示す) この方法においては、アミノ化合物(2)に対し化合物
(3)を1〜5倍モル、特に1〜2倍モル反応せしめる
ことが好ましい。なお、化合物(3)の式中、Xで示さ
れるハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ
素が挙げられ、Mの陽イオン基としては、ナトリウム、
カリウム、リチウム等のアルカリ金属イオンやアンモニ
ウムイオン等が例示される。
【0014】反応は、不活性溶媒中、20〜120℃、
特に40〜90℃の温度で行うことが好ましい。ここで
用いる不活性溶媒としては、例えば、水、メタノール、
エタノール、イソプロピルアルコール、ジメチルホルム
アミド、ジメチルスルホキシド等の極性溶媒の1種又は
2種以上の混合物が挙げられるが、就中、水のみ又は水
と低級アルコールとの混合溶媒が好ましく、特に水/低
級アルコールが80/20〜50/80(重量比)であ
る混合溶媒が収率の向上のため好ましい。
【0015】また、得られた反応生成物には、未反応
物、副生物等が含まれるため、必要により、溶媒分別
法、イオン交換クロマトグラフィー法、電気透析法等の
公知の方法により精製することができる。
【0016】方法2.次の式に従い、アミノ酸誘導体
(4)と化合物(5)とを反応せしめることにより本発
明化合物(1)を得る方法である。
【0017】
【化8】
【0018】(式中、A、R1 、R2 、M及びXは前記
と同じものを示す) この方法においてはアミノ酸誘導体(4)に対し、1〜
3倍モル、特に1〜1.5倍モルの化合物(5)を反応
せしめることが好ましい。また、その他の条件は、方法
1の条件と同様であり、精製法も同様である。
【0019】
【発明の効果】以上の如くして得られた本発明のカルボ
キシベタイン(1)は、安価で、かつ優れた保湿性を有
しており、シャンプー、リンス、ヘアーコンディショナ
ー等の毛髪化粧料、化粧水、ファンデーション等の皮膚
化粧料、保湿剤等の配合成分として有用なものである。
【0020】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明するが本発明はこれらに限定されるものではない。
【0021】実施例1 反応器にN,N−ジメチルプロパノールアミン300g
(2.9モル)、水320gを入れた後、55℃に昇温
し、これにクロル酢酸ソーダ407g(3.5モル)を
水450gに溶かした溶液を2.5時間で滴下した。そ
の後、これを55℃を維持しながら、8時間攪拌を行っ
た。反応終了後は、そのままイオン交換クロマトグラフ
ィー(イオン交換樹脂:バイオラッド社製,AG501
−X8)により精製し、減圧下溶媒を留去して、N,N
−ジメチル−N−ヒドロキシプロピル−グリシン380
g(収率:81%)を得た。これは、HPLC(カラ
ム:島津製作所社製,シマヅゲルSCR101N;溶離
液,水)によれば純度が99%であることが判った。
【0022】1H−NMR(D2O):δ(ppm) 1.79〜1.98(複雑な多重線,2H,), 3.13(一重線,6H,), 3.45〜3.62(複雑な多重線,4H,), 3.77(一重線,2H,
【0023】
【化9】
【0024】質量分析(FABイオン化法) M/Z 162(M+H)+ (M=C7153N)
【0025】実施例2 反応器にジメチルグリシン塩酸塩50g(0.36モ
ル)、水100ml、エタノール150mlを入れた後、4
8%苛性ソーダ水溶液をpH9となるまで加えた。その
後、60℃に昇温し、10−クロロデカノール77g
(0.40モル)をエタノール100mlに溶解した溶液
を2時間で滴下した。滴下中、pH9を維持する様に48
%苛性ソーダ水溶液を適宜加えた。滴下終了後、同温を
保ち5時間攪拌を続けた。反応終了後、減圧下、溶媒及
び未反応10−クロロデカノールを留去し、残渣を水4
00mlに溶解し、イオン交換クロマトグラフィー(イオ
ン交換樹脂:バイオラッド社製,PAG501−X8)
により精製、減圧下溶媒を留去して、N,N−ジメチル
−N−ヒドロキシデシル−グリシン(収率:76%)を
得た。これを、シリカゲル薄層クロマト(展開溶媒;ク
ロロホルム/メタノール=1/1)にかけると1スポッ
トであった。
【0026】1H−NMR(D2O):δ(ppm) 1.21〜1.31(幅広い一重線,12H,), 1.60〜1.95(複雑な多重線,4H,), 3.14(一重線,6H,), 3.48〜3.70(複雑な多重線,4H,), 3.780(一重線,2H,
【0027】
【化10】
【0028】質量分析(FABイオン化法) M/Z 260(M+H)+ (M=C14293N)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C11D 1/90 C11D 1/90 (72)発明者 藤倉 芳明 栃木県宇都宮市山本町271−6 (56)参考文献 特開 昭52−126410(JP,A) 特開 昭49−99509(JP,A) 特開 平3−258900(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C 229/12 A61K 7/00 A61K 7/50 C11D 1/90 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1) 【化1】 〔式中、Aは直鎖の炭素数3〜10のアルキレン基を示
    し、R1及びR2は同一又は異なって水素原子又は直鎖若
    しくは分岐鎖の炭素数1〜36のアルキル基若しくは炭
    素数2〜36のアルケニル基を示す〕 で表わされるカルボキシベタイン。
  2. 【請求項2】 一般式(2) 【化2】 〔式中、Aは直鎖の炭素数3〜10のアルキレン基を示
    し、R1及びR2は同一又は異なって水素原子又は直鎖若
    しくは分岐鎖の炭素数1〜36のアルキル基若しくは炭
    素数2〜36のアルケニル基を示す〕 で表わされるアミン化合物と一般式(3) X−CH2COOM (3) 〔式中、Xはハロゲン原子を示し、Mは水素原子又は陽
    イオン基を示す〕 で表わされる化合物とを反応させることを特徴とする一
    般式(1) 【化3】 〔式中、A、R1及びR2は前記の意味を示す〕 で表わされるカルボキシベタインの製造法。
  3. 【請求項3】 一般式(4) 【化4】 〔式中、R1及びR2は同一又は異なって水素原子又は直
    鎖若しくは分岐鎖の炭素数1〜36のアルキル基若しく
    は炭素数2〜36のアルケニル基を示し、Mは水素原子
    又は陽イオン基を示す〕 で表わされるアミノ酸誘導体と一般式(5) HO−A−X (5) 〔式中、Aは直鎖の炭素数3〜10のアルキレン基を示
    し、Xはハロゲン原子を示す〕 で表わされる化合物とを反応させることを特徴とする一
    般式(1) 【化5】 〔式中、A、R1及びR2は前記の意味を示す〕 で表わされるカルボキシベタインの製造法。
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