JP2916673B2 - 硫酸化4炭糖アルコールエーテル及びその製造方法並びにシャンプー組成物 - Google Patents
硫酸化4炭糖アルコールエーテル及びその製造方法並びにシャンプー組成物Info
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、硫酸化4炭糖アル
コールエーテル及びその製造方法並びにシャンプー組成
物に関するものである。本発明の硫酸化4炭糖アルコー
ルエーテルは界面活性剤として有用である。
コールエーテル及びその製造方法並びにシャンプー組成
物に関するものである。本発明の硫酸化4炭糖アルコー
ルエーテルは界面活性剤として有用である。
【0002】
【従来の技術】近年、界面活性剤の自然指向と相まって
糖誘導体が注目されている。界面活性剤として使用され
ている糖誘導体としては、一般には数々の文献(例え
ば、特開平4−5297号公報、特開平4−13688
号公報、特開平4−13685号公報)で見られるよう
に、還元糖を用いた界面活性剤が中心である。これは安
価に製造できる利点を有しており、今後も有望な界面活
性剤である。しかし、これらの糖の還元生成物である糖
アルコールは発酵法などにより安価に供給されるにもか
かわらず、これまで界面活性剤として工業的に利用され
たケースは6炭糖アルコールのソルビトールくらいであ
る。このソルビトール誘導体も脂肪酸エステルが中心で
あり、これらは分子内にエステル結合を有するため加水
分解される欠点を有している。
糖誘導体が注目されている。界面活性剤として使用され
ている糖誘導体としては、一般には数々の文献(例え
ば、特開平4−5297号公報、特開平4−13688
号公報、特開平4−13685号公報)で見られるよう
に、還元糖を用いた界面活性剤が中心である。これは安
価に製造できる利点を有しており、今後も有望な界面活
性剤である。しかし、これらの糖の還元生成物である糖
アルコールは発酵法などにより安価に供給されるにもか
かわらず、これまで界面活性剤として工業的に利用され
たケースは6炭糖アルコールのソルビトールくらいであ
る。このソルビトール誘導体も脂肪酸エステルが中心で
あり、これらは分子内にエステル結合を有するため加水
分解される欠点を有している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで、鋭意検討した
結果、耐加水分解性に優れた構造を有し、性能的にも優
れた新規な界面活性剤を産み出すべく、4炭糖アルコー
ルエーテルの硫酸化を行い、高性能なアニオン界面活性
剤を開発した。本発明の硫酸化4炭糖アルコールエーテ
ルは、例えば、4炭糖アルコール誘導体であるアルキル
エリスリトールエーテルに硫酸基を導入することにより
得られる極めて優れた界面活性能を有する新規な界面活
性剤である。
結果、耐加水分解性に優れた構造を有し、性能的にも優
れた新規な界面活性剤を産み出すべく、4炭糖アルコー
ルエーテルの硫酸化を行い、高性能なアニオン界面活性
剤を開発した。本発明の硫酸化4炭糖アルコールエーテ
ルは、例えば、4炭糖アルコール誘導体であるアルキル
エリスリトールエーテルに硫酸基を導入することにより
得られる極めて優れた界面活性能を有する新規な界面活
性剤である。
【0004】
1. 本発明は、以下の構造式(1)で示される硫酸化
4炭糖アルコールエーテルにある。
4炭糖アルコールエーテルにある。
【0005】 Y1−OCH2CH(OY2)CH(OY3)CH2O−Y4 (1) 構造式(1)中、Y1又はY2のうち一個がR1(OR2)
z−基を示す。ここで、R1は炭素数6〜22、好ましく
は6〜18、更に好ましくは8〜18の直鎖又は分岐鎖
のアルキル基又はアルケニル基を示し、構造式内に芳香
核を含んでいてもよい。R2は炭素数2〜4のアルキレ
ン基を示す。zは0〜20、好ましくは0〜16、更に
好ましくは0〜8の整数を示す。
z−基を示す。ここで、R1は炭素数6〜22、好ましく
は6〜18、更に好ましくは8〜18の直鎖又は分岐鎖
のアルキル基又はアルケニル基を示し、構造式内に芳香
核を含んでいてもよい。R2は炭素数2〜4のアルキレ
ン基を示す。zは0〜20、好ましくは0〜16、更に
好ましくは0〜8の整数を示す。
【0006】Y1がR1(OR2)z−基を示す場合、
Y2、Y3及びY4は−SO3M基又は水素原子を示し、Y
2及びY3のうち少なくとも1個が−SO3M基を示す。
Y2がR1(OR2)z−基を示す場合、Y1、Y3及びY4
は−SO3M基又は水素原子を示し、Y1、Y3及びY4の
うち1個又は2個が−SO3M基を示す。ここで、Mは
水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニ
ウム、炭素数2〜3のアルカノール基を有するアルカノ
ールアンモニウム、炭素数1〜5のアルキル基を有する
アルキル基置換アンモニウム又は塩基性アミノ酸基を示
す。
Y2、Y3及びY4は−SO3M基又は水素原子を示し、Y
2及びY3のうち少なくとも1個が−SO3M基を示す。
Y2がR1(OR2)z−基を示す場合、Y1、Y3及びY4
は−SO3M基又は水素原子を示し、Y1、Y3及びY4の
うち1個又は2個が−SO3M基を示す。ここで、Mは
水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニ
ウム、炭素数2〜3のアルカノール基を有するアルカノ
ールアンモニウム、炭素数1〜5のアルキル基を有する
アルキル基置換アンモニウム又は塩基性アミノ酸基を示
す。
【0007】2. 本発明は、前記の構造式(1)で示
される硫酸化4炭糖アルコールエーテルと以下の構造式
(2)で示される硫酸化4炭糖アルコールエーテルとを
含有する硫酸化4炭糖アルコールエーテル組成物にあ
る。
される硫酸化4炭糖アルコールエーテルと以下の構造式
(2)で示される硫酸化4炭糖アルコールエーテルとを
含有する硫酸化4炭糖アルコールエーテル組成物にあ
る。
【0008】 R1(OR2)z−OCH2CH(OH)CH(OH)CH2O−SO3M (2) 構造式(2)中、R1は、炭素数6〜22、好ましくは
6〜18、更に好ましくは8〜18の直鎖又は分岐鎖の
アルキル基又はアルケニル基を示し、構造式内に芳香核
を含んでいてもよい。R2は炭素数2〜4のアルキレン
基を示す。zは0〜20、好ましくは0〜16、更に好
ましくは0〜8の整数を示す。Mは水素原子、アルカリ
金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、炭素数2〜3
のアルカノール基を有するアルカノールアンモニウム、
炭素数1〜5のアルキル基を有するアルキル置換アンモ
ニウム又は塩基性アミノ酸基を示す。
6〜18、更に好ましくは8〜18の直鎖又は分岐鎖の
アルキル基又はアルケニル基を示し、構造式内に芳香核
を含んでいてもよい。R2は炭素数2〜4のアルキレン
基を示す。zは0〜20、好ましくは0〜16、更に好
ましくは0〜8の整数を示す。Mは水素原子、アルカリ
金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、炭素数2〜3
のアルカノール基を有するアルカノールアンモニウム、
炭素数1〜5のアルキル基を有するアルキル置換アンモ
ニウム又は塩基性アミノ酸基を示す。
【0009】3. 本発明は、以下の構造式(3)で示
される4炭糖アルコールエーテルをXSO3H(但し、
Xはハロゲン原子を示す)、SO3及びH2NSO3H並
びにこれらとルイス塩基との付加体からなる群より選ば
れる少なくとも一種の化合物からなる硫酸化剤と反応さ
せることを特徴とする硫酸化4炭糖アルコールエーテル
の製造方法にある。
される4炭糖アルコールエーテルをXSO3H(但し、
Xはハロゲン原子を示す)、SO3及びH2NSO3H並
びにこれらとルイス塩基との付加体からなる群より選ば
れる少なくとも一種の化合物からなる硫酸化剤と反応さ
せることを特徴とする硫酸化4炭糖アルコールエーテル
の製造方法にある。
【0010】 Y1−OCH2CH(OY2)CH(OY3)CH2O−Y4 (3) 構造式(3)中、Y1又はY2がR1(OR2)z−基又は
水素原子を示し、Y1及びY2のうち1個がR1(OR2)
z−基を示す。ここで、R1は、炭素数6〜22、好まし
くは6〜18、更に好ましくは8〜18の直鎖又は分岐
鎖のアルキル基又はアルケニル基を示し、構造式内に芳
香核を含んでいてもよい。R2は炭素数2〜4のアルキ
レン基を示す。zは0〜20、好ましくは0〜16、更
に好ましくは0〜8の整数を示す。Y3及びY4は水素原
子を示す。
水素原子を示し、Y1及びY2のうち1個がR1(OR2)
z−基を示す。ここで、R1は、炭素数6〜22、好まし
くは6〜18、更に好ましくは8〜18の直鎖又は分岐
鎖のアルキル基又はアルケニル基を示し、構造式内に芳
香核を含んでいてもよい。R2は炭素数2〜4のアルキ
レン基を示す。zは0〜20、好ましくは0〜16、更
に好ましくは0〜8の整数を示す。Y3及びY4は水素原
子を示す。
【0011】4. 本発明は、前記の項3に記載の製造
方法により得られる硫酸化4炭糖アルコールエーテルに
ある。
方法により得られる硫酸化4炭糖アルコールエーテルに
ある。
【0012】5. 本発明は、以下の構造式(4)で示
されるハロゲン化物と4炭糖アルコールとをアルカリ触
媒存在下で脱ハロゲン化水素反応させることを特徴とす
る前記の構造式(3)で示される4炭糖アルコールエー
テルの製造方法にある。触媒としては、アルカリ触媒に
加えて4級アンモニウム塩のような相間移動型触媒を加
えてもよい。
されるハロゲン化物と4炭糖アルコールとをアルカリ触
媒存在下で脱ハロゲン化水素反応させることを特徴とす
る前記の構造式(3)で示される4炭糖アルコールエー
テルの製造方法にある。触媒としては、アルカリ触媒に
加えて4級アンモニウム塩のような相間移動型触媒を加
えてもよい。
【0013】R1(OR2)z−X (4) 構造式(4)中、R1は、炭素数6〜22、好ましくは
6〜18、更に好ましくは8〜18の直鎖又は分岐鎖の
アルキル基又はアルケニル基を示し、構造式内に芳香核
を含んでいてもよい。R2は炭素数2〜4のアルキレン
基を示す。zは0〜20、好ましくは0〜16、更に好
ましくは0〜8の整数を示す。Xはハロゲン原子を示
す。
6〜18、更に好ましくは8〜18の直鎖又は分岐鎖の
アルキル基又はアルケニル基を示し、構造式内に芳香核
を含んでいてもよい。R2は炭素数2〜4のアルキレン
基を示す。zは0〜20、好ましくは0〜16、更に好
ましくは0〜8の整数を示す。Xはハロゲン原子を示
す。
【0014】6. 本発明は、以下の構造式(4−2)
のアルコール化合物と4炭糖アルコールとを酸触媒存在
下で脱水縮合反応させることを特徴とする前記の構造式
(3)で示される4炭糖アルコールエーテルの製造方法
にある。
のアルコール化合物と4炭糖アルコールとを酸触媒存在
下で脱水縮合反応させることを特徴とする前記の構造式
(3)で示される4炭糖アルコールエーテルの製造方法
にある。
【0015】R1(OR2)z−OH (4−2) 構造式(4−2)中、R1は、炭素数6〜22、好まし
くは6〜18、更に好ましくは8〜18の直鎖又は分岐
鎖のアルキル基又はアルケニル基を示し、構造式内に芳
香核を含んでいてもよい。R2は炭素数2〜4のアルキ
レン基を示す。zは0〜20、好ましくは0〜16、更
に好ましくは0〜8の整数を示す。
くは6〜18、更に好ましくは8〜18の直鎖又は分岐
鎖のアルキル基又はアルケニル基を示し、構造式内に芳
香核を含んでいてもよい。R2は炭素数2〜4のアルキ
レン基を示す。zは0〜20、好ましくは0〜16、更
に好ましくは0〜8の整数を示す。
【0016】7. 本発明は、前記の構造式(1)で示
される硫酸化4炭糖アルコールアルキルエーテルを含有
するヘアーおよびボディーシャンプー組成物にある。
される硫酸化4炭糖アルコールアルキルエーテルを含有
するヘアーおよびボディーシャンプー組成物にある。
【0017】
【発明の実施の態様】硫酸化4炭糖アルコールエーテル 本発明の硫酸化4炭糖アルコールエーテルは、単独の化
合物として実施することができる。また、本発明の硫酸
化4炭糖アルコールエーテルは、構造式(1)で示され
る二種以上の化合物(例えば、構造式(1)の定義にお
いてzの値が異なる化合物、−SO3M基の数が異なる
化合物、Mの種類が異なる化合物)の混合物、二種以上
の構造異性体(例えば、R1(OR2)z−基又は−SO3
M基の置換位置が異なる構造異性体)の混合物、二種以
上の光学異性体(例えば、OY2基又はOY3基の置換方
向の異なる光学異性体)の混合物として実施することが
できる。さらに、本発明の硫酸化4炭糖アルコールエー
テルは、本発明の硫酸化4炭糖アルコールエーテル組成
物(構造式(2)で示される硫酸化4炭糖アルコールエ
ーテルとの混合物)として実施することができる。
合物として実施することができる。また、本発明の硫酸
化4炭糖アルコールエーテルは、構造式(1)で示され
る二種以上の化合物(例えば、構造式(1)の定義にお
いてzの値が異なる化合物、−SO3M基の数が異なる
化合物、Mの種類が異なる化合物)の混合物、二種以上
の構造異性体(例えば、R1(OR2)z−基又は−SO3
M基の置換位置が異なる構造異性体)の混合物、二種以
上の光学異性体(例えば、OY2基又はOY3基の置換方
向の異なる光学異性体)の混合物として実施することが
できる。さらに、本発明の硫酸化4炭糖アルコールエー
テルは、本発明の硫酸化4炭糖アルコールエーテル組成
物(構造式(2)で示される硫酸化4炭糖アルコールエ
ーテルとの混合物)として実施することができる。
【0018】シャンプー組成物 本発明の硫酸化4炭糖アルコールエーテル及び硫酸化4
炭糖アルコールエーテル組成物は、ヘアーシャンプー及
びボディーシャンプーの界面活性剤成分として有用であ
り、シャンプー組成物の有効成分として使用することが
できる。本発明の硫酸化4炭糖アルコールエーテルを、
シャンプー組成物の有効成分として使用する場合には、
通常の油性成分、カチオン界面活性剤、一般に使用され
るその他の界面活性剤、トリートメント剤等と配合して
使用することができる。
炭糖アルコールエーテル組成物は、ヘアーシャンプー及
びボディーシャンプーの界面活性剤成分として有用であ
り、シャンプー組成物の有効成分として使用することが
できる。本発明の硫酸化4炭糖アルコールエーテルを、
シャンプー組成物の有効成分として使用する場合には、
通常の油性成分、カチオン界面活性剤、一般に使用され
るその他の界面活性剤、トリートメント剤等と配合して
使用することができる。
【0019】シャンプー組成物は、水に溶かしてヘアー
シャンプー、ボディーシャンプー等として使用するため
の組成物である。本発明のシャンプー組成物としては、
界面活性剤成分を5〜100重量%、好ましくは10〜
80重量%、更に好ましくは、15〜70重量%含有
し、その界面活性剤成分のうち構造式(1)あるいは構
造式(2)で示されるかあるいはその混合物である硫酸
化4炭糖アルコールエーテルを5〜100重量%、好ま
しくは30〜100重量%、更に好ましくは50〜10
0重量%含有する組成物が特に優れている。
シャンプー、ボディーシャンプー等として使用するため
の組成物である。本発明のシャンプー組成物としては、
界面活性剤成分を5〜100重量%、好ましくは10〜
80重量%、更に好ましくは、15〜70重量%含有
し、その界面活性剤成分のうち構造式(1)あるいは構
造式(2)で示されるかあるいはその混合物である硫酸
化4炭糖アルコールエーテルを5〜100重量%、好ま
しくは30〜100重量%、更に好ましくは50〜10
0重量%含有する組成物が特に優れている。
【0020】硫酸化4炭糖アルコールモノアルキルエー
テルの製造方法 原料として使用する構造式(3)で示される4炭糖アル
コールエーテルの構造式(3)中のY1、Y2、Y3及び
Y4で示される各置換基の種類については、得ようとす
る硫酸化4炭糖アルコールエーテルを示す構造式(1)
中の対応する各置換基の種類に応じて選択することがで
きる。
テルの製造方法 原料として使用する構造式(3)で示される4炭糖アル
コールエーテルの構造式(3)中のY1、Y2、Y3及び
Y4で示される各置換基の種類については、得ようとす
る硫酸化4炭糖アルコールエーテルを示す構造式(1)
中の対応する各置換基の種類に応じて選択することがで
きる。
【0021】硫酸化剤として使用するXSO3H、SO3
及びH2NSO3Hとルイス塩基との付加体のためのルイ
ス塩基としては、ピリジン、トリアルキルアミン、アン
モニア、モルホリン、シクロヘキシルアミンなどを挙げ
ることができる。具体的な付加体としては、無水硫酸ピ
リジン錯体を挙げることができる。
及びH2NSO3Hとルイス塩基との付加体のためのルイ
ス塩基としては、ピリジン、トリアルキルアミン、アン
モニア、モルホリン、シクロヘキシルアミンなどを挙げ
ることができる。具体的な付加体としては、無水硫酸ピ
リジン錯体を挙げることができる。
【0022】4炭糖アルコールエーテルと硫酸化剤との
反応には反応溶媒を使用することができる。反応溶媒と
しては、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミ
ド、クロロホルム、エチルエーテル、トルエン、ベンゼ
ン、ジオキサン、塩化メチレン、ヘキサン等の不活性溶
媒を使用することができる。反応温度は、特に限定され
ないが、0〜100℃、好ましくは25〜90℃、更に
好ましくは40〜85℃とするのがよい。
反応には反応溶媒を使用することができる。反応溶媒と
しては、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミ
ド、クロロホルム、エチルエーテル、トルエン、ベンゼ
ン、ジオキサン、塩化メチレン、ヘキサン等の不活性溶
媒を使用することができる。反応温度は、特に限定され
ないが、0〜100℃、好ましくは25〜90℃、更に
好ましくは40〜85℃とするのがよい。
【0023】−SO3M基の置換位置は、反応温度を調
節することにより、制御することができる。−SO3M
基の置換数は、反応温度ならびに硫酸化試薬の添加量を
調節することにより、制御することができる。
節することにより、制御することができる。−SO3M
基の置換数は、反応温度ならびに硫酸化試薬の添加量を
調節することにより、制御することができる。
【0024】4炭糖アルコールエーテルと硫酸化剤との
反応液に、アルカリ金属の水酸化物を添加して反応を継
続させることにより、構造式(1)の定義におけるMが
アルカリ金属の硫酸化4炭糖アルコールエーテル(アル
カリ金属塩)を製造することができる。同様にして、ア
ルカリ土類金属化合物、アンモニア、アルカノールアミ
ン、アミン又は塩基性アミノ酸を反応させることによ
り、構造式(1)で示されるアルカリ土類金属塩、アン
モニウム塩、アルカノールアンモニウム塩、アルキル基
置換アミノ酸塩を製造することができる。
反応液に、アルカリ金属の水酸化物を添加して反応を継
続させることにより、構造式(1)の定義におけるMが
アルカリ金属の硫酸化4炭糖アルコールエーテル(アル
カリ金属塩)を製造することができる。同様にして、ア
ルカリ土類金属化合物、アンモニア、アルカノールアミ
ン、アミン又は塩基性アミノ酸を反応させることによ
り、構造式(1)で示されるアルカリ土類金属塩、アン
モニウム塩、アルカノールアンモニウム塩、アルキル基
置換アミノ酸塩を製造することができる。
【0025】一般に、硫酸化4炭糖アルコールエーテル
は、構造式(1)又は(2)で示される化合物の混合
物、特に−SO3M基の置換位置及び置換数の異なる化
合物の混合物として得られるが、溶媒抽出法等により、
各化合物に分離することができる。例えば、抽出溶媒と
して、ノルマルプロパノールを使用する場合には一硫酸
化物を抽出分離することができ、二硫化物を不溶物とし
て回収することができる。
は、構造式(1)又は(2)で示される化合物の混合
物、特に−SO3M基の置換位置及び置換数の異なる化
合物の混合物として得られるが、溶媒抽出法等により、
各化合物に分離することができる。例えば、抽出溶媒と
して、ノルマルプロパノールを使用する場合には一硫酸
化物を抽出分離することができ、二硫化物を不溶物とし
て回収することができる。
【0026】4炭糖アルコールモノアルキルエーテルの
製造方法 原料として使用する構造式(4)で示されるハロゲン化
物の構造式(4)中のR1及びR2で示される置換基の種
類及びzの値は、得ようとする4炭糖アルコールモノア
ルキルエーテルの構造式(3)中の対応する置換基の種
類及びzの値に応じて選択することができる。原料とし
て使用する4炭糖アルコールとしては、メソエリスリト
ール、D−エリスリトール、L−エリスリトールを挙げ
ることができる。
製造方法 原料として使用する構造式(4)で示されるハロゲン化
物の構造式(4)中のR1及びR2で示される置換基の種
類及びzの値は、得ようとする4炭糖アルコールモノア
ルキルエーテルの構造式(3)中の対応する置換基の種
類及びzの値に応じて選択することができる。原料とし
て使用する4炭糖アルコールとしては、メソエリスリト
ール、D−エリスリトール、L−エリスリトールを挙げ
ることができる。
【0027】ハロゲン化物と4炭糖アルコールとの脱ハ
ロゲン化水素反応のために使用するアルカリ触媒として
は、アルカリ金属アルコキシド、水素化ナトリウム、カ
セイソーダ、カセイカリなどを挙げることができる。構
造式(4−2)で示されるアルコール化合物と4炭糖ア
ルコールとの脱水縮合反応に使用する酸触媒としては、
硫酸、塩酸、リン酸、パラトルエンスルホン酸、縮合リ
ン酸、塩化アルミニウム、塩化第二スズ、三フッ化ホウ
素などを挙げることができる。
ロゲン化水素反応のために使用するアルカリ触媒として
は、アルカリ金属アルコキシド、水素化ナトリウム、カ
セイソーダ、カセイカリなどを挙げることができる。構
造式(4−2)で示されるアルコール化合物と4炭糖ア
ルコールとの脱水縮合反応に使用する酸触媒としては、
硫酸、塩酸、リン酸、パラトルエンスルホン酸、縮合リ
ン酸、塩化アルミニウム、塩化第二スズ、三フッ化ホウ
素などを挙げることができる。
【0028】4炭糖アルコールとハロゲン化物との反応
には反応溶媒を使用することができる。反応溶媒として
は、三級ブタノール、ジメチルホルムアミド、ジオキサ
ン、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ジ
メトキシエタン、モルホリン等の極性溶媒を使用するこ
とができる。反応温度は、特に限定されないが、例え
ば、反応溶媒を使用する場合には、その還流温度とする
のがよい。
には反応溶媒を使用することができる。反応溶媒として
は、三級ブタノール、ジメチルホルムアミド、ジオキサ
ン、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ジ
メトキシエタン、モルホリン等の極性溶媒を使用するこ
とができる。反応温度は、特に限定されないが、例え
ば、反応溶媒を使用する場合には、その還流温度とする
のがよい。
【0029】4炭糖アルコールに対するハロゲン化物に
由来する置換基、即ちR1(OR2)Z−基の結合位置
は、反応温度ならびに用いる反応溶媒を調節することに
より、制御することができる。
由来する置換基、即ちR1(OR2)Z−基の結合位置
は、反応温度ならびに用いる反応溶媒を調節することに
より、制御することができる。
【0030】好ましい硫酸化4炭糖アルコールエーテル 本発明の硫酸化4炭糖アルコールエーテルは、従来の界
面活性剤と比較して、人の肌に対してマイルドであると
いう特徴を有する。これは、本発明の硫酸化4炭糖アル
コールエーテルは、比較的大きな親水性基を有してお
り、その立体効果により、肌に対する刺激が小さいこと
に由来するものと考えられる。
面活性剤と比較して、人の肌に対してマイルドであると
いう特徴を有する。これは、本発明の硫酸化4炭糖アル
コールエーテルは、比較的大きな親水性基を有してお
り、その立体効果により、肌に対する刺激が小さいこと
に由来するものと考えられる。
【0031】この点より、本発明の硫酸化4炭糖アルコ
ールアルキルエーテルのうち構造式(1)中のY2がR1
(OR2)Z−基であるものが好ましい。すなわち、分子
の構造が親水性基と疎水性基の方向に沿って、より直線
的になるY1がR1(OR2)Z−基であるものと比較し
て、Y2がR1(OR2)Z−基であるものの方が、親水性
基の立体効果が大きくなると考えられるからである。
ールアルキルエーテルのうち構造式(1)中のY2がR1
(OR2)Z−基であるものが好ましい。すなわち、分子
の構造が親水性基と疎水性基の方向に沿って、より直線
的になるY1がR1(OR2)Z−基であるものと比較し
て、Y2がR1(OR2)Z−基であるものの方が、親水性
基の立体効果が大きくなると考えられるからである。
【0032】また、同様の理由により、構造式(2)で
示される硫酸化4炭糖アルコールエーテルよりも、構造
式(1)で示される本発明の硫酸化4炭糖アルコールエ
ーテルの方が優れている。従って、本発明の硫酸化4炭
糖アルコールエーテル組成物としては、構造式(1)で
示される硫酸化4炭糖アルコールエーテルの効果に悪影
響を与えない範囲で構造式(2)で示される硫酸化4炭
糖アルコールを含有するものが好ましい。具体的には、
構造式(1)で示される化合物100重量部に対して構
造式(2)で示される化合物を150重量部以下、好ま
しくは100重量部以下、更に好ましくは5〜80重量
部含有するものが好ましい。
示される硫酸化4炭糖アルコールエーテルよりも、構造
式(1)で示される本発明の硫酸化4炭糖アルコールエ
ーテルの方が優れている。従って、本発明の硫酸化4炭
糖アルコールエーテル組成物としては、構造式(1)で
示される硫酸化4炭糖アルコールエーテルの効果に悪影
響を与えない範囲で構造式(2)で示される硫酸化4炭
糖アルコールを含有するものが好ましい。具体的には、
構造式(1)で示される化合物100重量部に対して構
造式(2)で示される化合物を150重量部以下、好ま
しくは100重量部以下、更に好ましくは5〜80重量
部含有するものが好ましい。
【0033】構造式(1)及び(2)においてR1で示
されるアルキル基としては、ヘキシル基、オクチル基、
デシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル
基、オクタデシル基を挙げることができる。R1で示さ
れるアルケニル基としては、炭素数にもよるが二重結合
を1〜10個、好ましくは1〜7個、更に好ましくは1
〜4個有するものを挙げることができる。R1で示され
るアルキル基又はアルケニル基が含んでいてもよい芳香
核としては、フェニレン基、ナフチレン基を挙げること
ができる。
されるアルキル基としては、ヘキシル基、オクチル基、
デシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル
基、オクタデシル基を挙げることができる。R1で示さ
れるアルケニル基としては、炭素数にもよるが二重結合
を1〜10個、好ましくは1〜7個、更に好ましくは1
〜4個有するものを挙げることができる。R1で示され
るアルキル基又はアルケニル基が含んでいてもよい芳香
核としては、フェニレン基、ナフチレン基を挙げること
ができる。
【0034】R2で示されるアルケニル基としてはエチ
レン基、プロペニル基、ブチレン基を挙げることができ
る。構造式(1)又は(2)で示される硫酸化4炭糖ア
ルコールエーテルはR2で示されるアルケニル基として
異なる炭素数のアルケニル基を同時に含むことができ
る。
レン基、プロペニル基、ブチレン基を挙げることができ
る。構造式(1)又は(2)で示される硫酸化4炭糖ア
ルコールエーテルはR2で示されるアルケニル基として
異なる炭素数のアルケニル基を同時に含むことができ
る。
【0035】構造式(1)及び(2)の定義においてM
で示されるアルカノールアンモニウムとしては、モノア
ルカノールアンモニウム、ジアルカノールアンモニウム
及びトリアルカノールアンモニウムがあり、具体的に
は、モノエタノールアンモニウム、ジエタノールアンモ
ニウム、トリエタノールアンモニウムを挙げることがで
きる。構造式(1)及び(2)の定義においてMで示さ
れるアルキル基置換アンモニウムとしては、ジメチルア
ンモニウム、テトラエチルアンモニウムを挙げることが
できる。構造式(1)及び(2)の定義においてMで示
される塩基性アミノ酸基としてはリジン基、ヒドロキシ
リジン基、アルギニン基、ヒスチジン基を挙げることが
できる。
で示されるアルカノールアンモニウムとしては、モノア
ルカノールアンモニウム、ジアルカノールアンモニウム
及びトリアルカノールアンモニウムがあり、具体的に
は、モノエタノールアンモニウム、ジエタノールアンモ
ニウム、トリエタノールアンモニウムを挙げることがで
きる。構造式(1)及び(2)の定義においてMで示さ
れるアルキル基置換アンモニウムとしては、ジメチルア
ンモニウム、テトラエチルアンモニウムを挙げることが
できる。構造式(1)及び(2)の定義においてMで示
される塩基性アミノ酸基としてはリジン基、ヒドロキシ
リジン基、アルギニン基、ヒスチジン基を挙げることが
できる。
【0036】
【実施例】実施例1 :ドデシルエリスリトールエーテルの合成 シリカゲル乾燥管を付けた300mlフラスコにメソエ
リスリトール3.66g(30mmol)とジメチルホ
ルムアミド(DMF)300mlを入れ、110℃に加
熱して溶液とする。この溶液にカリウムブトキシド1.
85g(16.5mmol)を加え30分間、加熱撹拌
を行う。メソエリスリトールのカリウム塩の析出が見ら
れるが、この液にドデシルブロミド3.74g(15m
mol)を加えた後、120℃で40時間反応を行う。
反応終了後、冷却し、ろ過を行った後、ろ液から減圧下
で溶媒を除去して粗生成物を4.1g得た。シリカゲル
カラムクロマトグラフィにより精製し、収率89%でド
デシルメソエリスリトールエーテルを得た。ガスクロマ
トグラフィ分析の結果、以下の構造式(5)及び構造式
(6)で示される2種の構造異性体(化合物(5)及び
(6))が48%:52%の比率で得られていた。
リスリトール3.66g(30mmol)とジメチルホ
ルムアミド(DMF)300mlを入れ、110℃に加
熱して溶液とする。この溶液にカリウムブトキシド1.
85g(16.5mmol)を加え30分間、加熱撹拌
を行う。メソエリスリトールのカリウム塩の析出が見ら
れるが、この液にドデシルブロミド3.74g(15m
mol)を加えた後、120℃で40時間反応を行う。
反応終了後、冷却し、ろ過を行った後、ろ液から減圧下
で溶媒を除去して粗生成物を4.1g得た。シリカゲル
カラムクロマトグラフィにより精製し、収率89%でド
デシルメソエリスリトールエーテルを得た。ガスクロマ
トグラフィ分析の結果、以下の構造式(5)及び構造式
(6)で示される2種の構造異性体(化合物(5)及び
(6))が48%:52%の比率で得られていた。
【0037】 C12H25−OCH2CH(OH)CH(OH)CH2OH (5) HOCH2CH(O−C12H25)CH(OH)CH2OH (6) 得られたドデシルメソエリスリトールエーテル(構造式
(5)及び構造式(6)で示される2種の構造異性体の
混合物)の赤外線吸収スペクトル分析値(IR分析値)
を以下に示す。
(5)及び構造式(6)で示される2種の構造異性体の
混合物)の赤外線吸収スペクトル分析値(IR分析値)
を以下に示す。
【0038】IR分析値 3395cm-1(−OH) 1140cm-1(エーテル結合) 1075cm-1(エーテル結合) 化合物(5)及び化合物(6)の分離は、室温下、無水
酢酸−ピリジン混合試薬にてアセチル化を行い、トリア
セテート体とした後、カラムクロマトグラフィーにより
分離できる。
酢酸−ピリジン混合試薬にてアセチル化を行い、トリア
セテート体とした後、カラムクロマトグラフィーにより
分離できる。
【0039】化合物(5)及び化合物(6)のトリアセ
テート体のIR分析値を以下に示す。
テート体のIR分析値を以下に示す。
【0040】IR分析値 1747cm-1(エステル) 1225cm-1(酢酸エステル) 1090cm-1(エーテル結合) 1049cm-1(エーテル結合) カラムクロマトグラフィーにより分離した化合物(6)
のトリアセテート体のIR分析値及び核磁気共鳴吸光分
析値(NMR分析値、CDCl3溶媒)を以下に示す。
下記のNMRのデータより、4.1〜4.4ppmにア
セテートメチレンの吸収が2個分(4H)現れているこ
とから化合物(6)を確認した。
のトリアセテート体のIR分析値及び核磁気共鳴吸光分
析値(NMR分析値、CDCl3溶媒)を以下に示す。
下記のNMRのデータより、4.1〜4.4ppmにア
セテートメチレンの吸収が2個分(4H)現れているこ
とから化合物(6)を確認した。
【0041】IR分析値 1747cm-1(エステル) 1225cm-1(酢酸エステル) 1072cm-1(エーテル結合) 1049cm-1(エーテル結合) NMR分析値 0.88ppm(t,j=6.6Hz,3H) 1.26ppm(s,18H) 1.54ppm(m,2H) 2.07ppm(s,6H) 2.08ppm(s,3H) 3.4〜3.7ppm(m,3H) 4.1〜4.4ppm(m,−CH2−OAc,4H) 5.18ppm(m,−CH−OAc,1H)実施例2 :硫酸化ドデシルメソエリスリトール塩(混合
塩)の合成 実施例1で得られたドデシルメソエリスリトールエーテ
ル混合物2.0g(6.9mmol)を無水DMFの8
mlに溶かし、スルファミン酸0.81g(8.34m
mol)を加え、湿気を防ぎながら55℃で5時間反応
させる。反応後カセイソーダ0.40gを水2mlに溶
かしたものを加え、室温で30分撹拌を続ける。反応物
から減圧にて溶剤を除去した後、残さをノルマルプロパ
ノールにより抽出することにより硫酸化物を得る。目的
とするドデシルメソエリスリトールエーテル硫酸ナトリ
ウムの混合物が約50%の収率で得られる。ノルマルプ
ロパノール不溶物には無機性硫酸ナトリウムの他、ドデ
シルメソエリスリトールエーテルの二硫化物も含まれ
る。
塩)の合成 実施例1で得られたドデシルメソエリスリトールエーテ
ル混合物2.0g(6.9mmol)を無水DMFの8
mlに溶かし、スルファミン酸0.81g(8.34m
mol)を加え、湿気を防ぎながら55℃で5時間反応
させる。反応後カセイソーダ0.40gを水2mlに溶
かしたものを加え、室温で30分撹拌を続ける。反応物
から減圧にて溶剤を除去した後、残さをノルマルプロパ
ノールにより抽出することにより硫酸化物を得る。目的
とするドデシルメソエリスリトールエーテル硫酸ナトリ
ウムの混合物が約50%の収率で得られる。ノルマルプ
ロパノール不溶物には無機性硫酸ナトリウムの他、ドデ
シルメソエリスリトールエーテルの二硫化物も含まれ
る。
【0042】得られた硫酸化ドデシルメソエリスリトー
ル塩は、下記構造式(7)、(8)及び(9)で示され
る3種の構造異性体(化合物(7)、(8)及び
(9))を含有している。
ル塩は、下記構造式(7)、(8)及び(9)で示され
る3種の構造異性体(化合物(7)、(8)及び
(9))を含有している。
【0043】 C12H25−OCH2CH(OH)CH(OH)CH2O−SO3Na (7) HOCH2CH(O−C12H25)CH(OH)CH2O−SO3Na (8) HOCH2CH(OH)CH(O−C12H25)CH2O−SO3Na (9) 得られた硫酸化ドデシルメソエリスリトールのIR分析
値を以下に示す。
値を以下に示す。
【0044】IR分析値 3397cm-1(−OH) 1253cm-1(硫酸エステル塩) 1242cm-1(硫酸エステル塩) 1130cm-1(エーテル結合) 1083cm-1(エーテル結合)実施例3 :ドデシルメソエリスリトールエーテル(化合
物(5))の合成 メソエリスリトールエーテル0.538g(4.4mm
ol)を三級ブタノール90ml中に三級ブトキシカリ
ウムと共に入れ、テトラノルマルブチルアンモニウムブ
ロミドの1.42g(4.4mmol)を加えて30分
間緩やかに加熱撹拌する。この液にドデシルブロミド
1.096g(4.4mmol)を加え、3日間加熱環
流させて反応させる。反応終了後、溶媒を減圧下除去
し、残留物をエチルエーテルにて抽出し、粗生成物を得
る。カラムクロマトグラフィーにより精製し、ドデシル
メソエリスリトールエーテル(化合物(5))を収率4
0%で得た。このものは溶剤から再結晶することにより
結晶化させることができる。
物(5))の合成 メソエリスリトールエーテル0.538g(4.4mm
ol)を三級ブタノール90ml中に三級ブトキシカリ
ウムと共に入れ、テトラノルマルブチルアンモニウムブ
ロミドの1.42g(4.4mmol)を加えて30分
間緩やかに加熱撹拌する。この液にドデシルブロミド
1.096g(4.4mmol)を加え、3日間加熱環
流させて反応させる。反応終了後、溶媒を減圧下除去
し、残留物をエチルエーテルにて抽出し、粗生成物を得
る。カラムクロマトグラフィーにより精製し、ドデシル
メソエリスリトールエーテル(化合物(5))を収率4
0%で得た。このものは溶剤から再結晶することにより
結晶化させることができる。
【0045】得られたドデシルメソエリスリトールエー
テルの分析結果を以下に示す。
テルの分析結果を以下に示す。
【0046】融点:74.1℃ IR分析値 3393cm-1(−OH) 1132cm-1(エーテル結合) 1076cm-1(エーテル結合) NMR分析値(CDCl3溶媒) 0.88ppm(t,j=6.6Hz,3H) 1.26ppm(s,18H) 1.57ppm(m,2H) 3.46ppm(t,j=7.0Hz,2H) 3.55ppm(t,j=4.3Hz,2H) 3.71ppm(m、4H)実施例4 :ドデシルメソエリスリールエーテル硫酸ナト
リウムの合成 ドデシルメソエリスリトールエーテル1.5g(5.1
7mmol)を無水DMFの5mlに溶かし、スルファ
ミン酸0.65g(6.72mmol)を加え、湿気を
防ぎながら55℃で5時間反応させる。反応後カセイソ
ーダ0.28gを水1mlに溶かしたものを加え、室温
で30分撹拌を続ける。反応物を減圧にて溶剤を除去し
た後、カセイソーダ0.28gを水1mlに溶かしたも
のを加え、室温で30分撹拌を続ける。
リウムの合成 ドデシルメソエリスリトールエーテル1.5g(5.1
7mmol)を無水DMFの5mlに溶かし、スルファ
ミン酸0.65g(6.72mmol)を加え、湿気を
防ぎながら55℃で5時間反応させる。反応後カセイソ
ーダ0.28gを水1mlに溶かしたものを加え、室温
で30分撹拌を続ける。反応物を減圧にて溶剤を除去し
た後、カセイソーダ0.28gを水1mlに溶かしたも
のを加え、室温で30分撹拌を続ける。
【0047】反応物から減圧にて溶剤を除去した後、メ
タノールにて生成物を抽出する。アルコールから再結晶
するかあるいはカラムクロマトグラフィにより精製する
ことにより、目的とするドデシルメソエリスリトールエ
ーテル硫酸ナトリウムが約63%の収率で得られる。
タノールにて生成物を抽出する。アルコールから再結晶
するかあるいはカラムクロマトグラフィにより精製する
ことにより、目的とするドデシルメソエリスリトールエ
ーテル硫酸ナトリウムが約63%の収率で得られる。
【0048】得られたドデシルメソエリスリトールエー
テル硫酸ナトリウムの分析結果を以下に示す。
テル硫酸ナトリウムの分析結果を以下に示す。
【0049】融点:105℃ IR分析値 3400cm-1(−OH) 1250cm-1(硫酸エステル塩) 1240cm-1(硫酸エステル塩) 1128cm-1(エーテル結合) 1085cm-1(エーテル結合) NMR分析値(D2O溶媒) 0.87ppm(t,j=5.8Hz,3H) 1.29ppm(s,18H) 1.60ppm(m,2H) 3.55ppm(m,4H) 3.80ppm(m,2H) 4.25ppm(d又はq,2H)実施例5 :ドデシルメソエリスリトールエーテル硫酸ナ
トリウム(構造式(7))の物性値 低温溶解性を1%水溶液が透明に溶ける温度であるクラ
フト点を測定することにより評価した。また、カルシウ
ムイオン安定性を10mmol水溶液を10000pp
mのカルシウムイオン水溶液(CaCO3として100
00ppm、CaCl3水溶液)にて滴定することによ
り求めた。さらに、表面張力と濃度の関係から臨界ミセ
ル濃度(cmc濃度)とそのcmc濃度における表面張
力を測定した。
トリウム(構造式(7))の物性値 低温溶解性を1%水溶液が透明に溶ける温度であるクラ
フト点を測定することにより評価した。また、カルシウ
ムイオン安定性を10mmol水溶液を10000pp
mのカルシウムイオン水溶液(CaCO3として100
00ppm、CaCl3水溶液)にて滴定することによ
り求めた。さらに、表面張力と濃度の関係から臨界ミセ
ル濃度(cmc濃度)とそのcmc濃度における表面張
力を測定した。
【0050】また、起泡性は半微量起泡力試験装置(矢
野弥、木村和三郎、油化学、11、138(196
2))を用いて測定した。また、石灰石けん分散能(L
SDR)は50mlの比色管に0.5wt%のオレイン
酸ナトリウム水溶液5mlと0.25wt%の界面活性
剤水溶液(試料)の一定量を加え、均一に混合させた
後、1000ppmの硬水10mlを加え、純粋を加え
て30mlとした後、20回反転混合し、30秒間放置
した後、金属石けんの析出の有無を見て析出しない最小
の界面活性剤水溶液の量からLSDRを求めた。測定値
を以下に示す。
野弥、木村和三郎、油化学、11、138(196
2))を用いて測定した。また、石灰石けん分散能(L
SDR)は50mlの比色管に0.5wt%のオレイン
酸ナトリウム水溶液5mlと0.25wt%の界面活性
剤水溶液(試料)の一定量を加え、均一に混合させた
後、1000ppmの硬水10mlを加え、純粋を加え
て30mlとした後、20回反転混合し、30秒間放置
した後、金属石けんの析出の有無を見て析出しない最小
の界面活性剤水溶液の量からLSDRを求めた。測定値
を以下に示す。
【0051】cmc濃度:1.9×10-3M/L cmc濃度における表面張力:39.1mN/m 耐硬水性(CaCO3として):>5000ppm クラフト点(℃):<0℃ 起泡力:253ml 石灰石けん分散能(LSDR):2.4
Claims (7)
- 【請求項1】 以下の構造式(1)で示される硫酸化4
炭糖アルコールエーテル。 Y1−OCH2CH(OY2)CH(OY3)CH2O−Y4 (1) 構造式(1)中、Y1又はY2のうち一個がR1(OR2)
z−基を示す。ここで、R1は炭素数6〜22の直鎖又は
分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示し、構造式内
に芳香核を含んでいてもよい。R2は炭素数2〜4のア
ルキレン基を示す。zは0〜20の整数を示す。Y1が
R1(OR2)z−基を示す場合、Y2、Y3及びY4は−S
O3M基又は水素原子を示し、Y2及びY3のうち少なく
とも1個が−SO3M基を示す。Y2がR1(OR2)z−
基を示す場合、Y1、Y3及びY4は−SO3M基又は水素
原子を示し、Y1、Y3及びY4のうち1個又は2個が−
SO3M基を示す。ここで、Mは水素原子、アルカリ金
属、アルカリ土類金属、アンモニウム、炭素数2〜3の
アルカノール基を有するアルカノールアンモニウム、炭
素数1〜5のアルキル基を有するアルキル置換置換アン
モニウム又は塩基性アミノ酸基を示す。 - 【請求項2】 請求項1の構造式(1)で示される硫酸
化4炭糖アルコールエーテルと以下の構造式(2)で示
される硫酸化4炭糖アルコールエーテルとを含有する硫
酸化4炭糖アルコールエーテル組成物。 R1(OR2)z−OCH2CH(OH)CH(OH)CH2O−SO3M (2) 構造式(2)中、R1は、炭素数6〜22の直鎖又は分
岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示し、構造式内に
芳香核を含んでいてもよい。R2は炭素数2〜4のアル
キレン基を示す。zは0〜20の整数を示す。Mは水素
原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウ
ム、炭素数2〜3のアルカノール基を有するアルカノー
ルアンモニウム、炭素数1〜5のアルキル基を有するア
ルキル基置換アンモニウム又は塩基性アミノ酸基を示
す。 - 【請求項3】 以下の構造式(3)で示される4炭糖ア
ルコールエーテルをXSO3H(但し、Xはハロゲン原
子を示す)、SO3及びH2NSO3H並びにこれらとル
イス塩基との付加体からなる群より選ばれる少なくとも
一種の化合物からなる硫酸化剤と反応させることを特徴
とする硫酸化4炭糖アルコールエーテルの製造方法。 Y1−OCH2CH(OY2)CH(OY3)CH2O−Y4 (3) 構造式(3)中、Y1又はY2がR1(OR2)z−基又は
水素原子を示し、Y1及びY2のうち1個がR1(OR2)
z−基を示す。ここで、R1は、炭素数6〜22の直鎖又
は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示し、構造式
内に芳香核を含んでいてもよい。R2は炭素数2〜4の
アルキレン基を示す。zは0〜20の整数を示す。Y3
及びY4は水素原子を示す。 - 【請求項4】 請求項3に記載の製造方法により得られ
る硫酸化4炭糖アルコールエーテル。 - 【請求項5】 以下の構造式(4)で示されるハロゲン
化物と4炭糖アルコールとをアルカリ触媒存在下で脱ハ
ロゲン化水素反応させることを特徴とする請求項3の構
造式(3)で示される4炭糖アルコールエーテルの製造
方法。 R1(OR2)z−X (4) 構造式(4)中、R1は、炭素数6〜22の直鎖又は分
岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示し、構造式内に
芳香核を含んでいてもよい。R2は炭素数2〜4のアル
キレン基を示す。zは0〜20の整数を示す。Xはハロ
ゲン原子を示す。 - 【請求項6】 以下の構造式(4−2)で示されるアル
コール化合物と4炭糖アルコールとを硫酸、塩酸、三フ
ッ化ホウ素、パラトルエンスルホン酸などの通常使用さ
れる酸触媒の内、少なくとも一種の化合物からなる酸触
媒存在下で脱水縮合反応させることを特徴とする請求項
3の構造式(3)で示される4炭糖アルコールエーテル
の製造方法。 R1(OR2)z−OH (4−2) 構造式(4−2)中、R1は、炭素数6〜22の直鎖又
は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示し、構造式
内に芳香核を含んでいてもよい。R2は炭素数2〜4の
アルキレン基を示す。zは0〜20の整数を示す。 - 【請求項7】 請求項1に記載の硫酸化4炭糖アルコー
ルエーテル又は請求項2に記載の硫酸化4炭糖アルコー
ルエーテル組成物を含有するヘアーおよびボディーシャ
ンプー組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25487195A JP2916673B2 (ja) | 1995-10-02 | 1995-10-02 | 硫酸化4炭糖アルコールエーテル及びその製造方法並びにシャンプー組成物 |
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---|---|---|---|
JP25487195A JP2916673B2 (ja) | 1995-10-02 | 1995-10-02 | 硫酸化4炭糖アルコールエーテル及びその製造方法並びにシャンプー組成物 |
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