JP3267775B2 - お好み焼き - Google Patents

お好み焼き

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JP3267775B2
JP3267775B2 JP31403693A JP31403693A JP3267775B2 JP 3267775 B2 JP3267775 B2 JP 3267775B2 JP 31403693 A JP31403693 A JP 31403693A JP 31403693 A JP31403693 A JP 31403693A JP 3267775 B2 JP3267775 B2 JP 3267775B2
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  • Seeds, Soups, And Other Foods (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】 本発明はお好み焼きおよびその
製造方法に関する。詳細には、お好み焼きの内相部にお
いてソースが生地焼成部に浸み込まずに層状になって存
在しているお好み焼きおよびその製造方法に関するもの
であり、本発明のお好み焼きは比較的薄味の旨みのある
お好み焼き内相の部分と内相中に内在する濃い味のソー
スとがうまくコントラストしていて良好な食感および風
味を有している。
【0002】おやつ、軽食、酒のつまみなどとしてお好
み焼きが普及している。お好み焼きは、小麦粉を主体と
する穀粉類に野菜、肉、魚介類、卵、調味料、香辛料な
どを加え、これに水や出し汁などを加えて混合して得ら
れるお好み焼き用生地を、熱した鉄板などの上に注ぎ、
その両面を焼いた後、ソースを塗って熱いうちに食する
という方法が一般に採られている。焼き立てのお好み焼
きは、比較的薄味の旨みのある熱い焼成生地部とその上
に塗られた濃い味のソースとがうまくマッチして独特の
良好な食感を有している。しかしながら、そのようなお
好み焼きを家庭や店などで食べようとする場合は、お好
み焼き用の原料を用意し、それを鉄板などの焼き道具を
使用して焼かなければならず、手間および時間がかか
り、手間や時間をかけずに簡単に食べることができな
い。
【0003】かかる点から、例えばタイ焼きなどにおけ
るように、野菜や魚介類などの具や調味料などを配合し
たお好み焼き用生地を所定の形状を有する焼き型に入れ
て焼いて姿焼きの形態にして流通、販売することが提案
されている(実開昭63−167890号公報、実開平
1−167189号公報)。このようなお好み焼きの場
合は、店などで製造・販売されているものを購入してそ
のまま食することができるので、お好み焼き用の材料や
道具などを準備したり、焼く手間がかからず簡単に食す
ることができる。しかしながら、このような従来のお好
み焼きは、小麦粉に具などを加えさらに水などを混合し
て得られるお好み焼き用生地を単に焼き型を使用して焼
くというだけであって、お好み焼きの味を引き立てるの
に極めて重要な役割を果たしているソースに対する配慮
がまったくなされていない。そのため、かかる姿焼き型
の従来のお好み焼きの場合は、ソースなしでそのまま食
べるか、家庭に持ち帰ってソースをかけて食べるか、ま
たは販売所などにソースを別途用意しておいてその場で
ソースをかけて食べることになり、色々制約を受ける。
【0004】上記の姿焼きの形態をした従来のお好み焼
きの場合に、焼き上げたお好み焼きの表面にソースを塗
って袋などに包装して販売することが考えられる。しか
しその場合には、時間の経過に伴って、折角香ばしく焼
き上がったお好み焼きにその表面から内相へソースが浸
み込んでしまい、表面の焼き目のサクサクした風味や香
ばしさが失われて、べとついた食感になり、しかも比較
的薄味の焼成生地部と濃い味のソースとの味が混ざって
しまって両者の良好なコントラストが失われて、お好み
焼き本来の食感や風味が著しく損なわれるという欠点が
ある。しかも、表面に塗ったソースが包材に付着するた
め、製品の美観が損なわれて商品価値が大きく低下し、
その上、包材から取り出して食する際にソースが手など
に付着して汚れ、食べにくいという問題がある。また、
姿焼きの形態にしたお好み焼きにソースを別添すること
も考えられるが、その場合にはお好み焼きとは別に少量
のソースを密封包装したものを準備してお好み焼きに添
付しなければならず手間がかかり、しかも食する場合は
そのソースの袋を破ってお好み焼きにかける際に手が汚
れるなどの欠点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】 本発明の目的は、
「産業上の利用分野」にあるように、店や家庭などで焼
いて食べるお好み焼きと同様に、お好み焼きの内部にお
いてソースが内相に浸み込まずに層状になって存在して
いるお好み焼きであって、香ばしく焼き上がったお好み
焼き本来の良好な食感および風味を損なうことなくその
まま有し、比較的薄味の旨味のある焼成生地部と濃い味
のソースとのコントラストおよびバランスがうまくとれ
ている、手軽に且つ簡単に食することのできる美味しい
お好み焼き、およびその製造方法を提供することであ
る。そして更に、本発明の目的は、包装した際にソース
が包材に付着することがなく見た目が良好であり、しか
も包材から取り出した際にソースで手などが汚れること
のない、外観および取り扱い性に優れる商品価値の高い
お好み焼き、およびその製造方法を提供することであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】 上記の目的を達成すべ
く本発明者らが研究を行った結果、焼き上がったお好み
焼きの表面にソースを塗るという従来のお好み焼きにお
ける発想を大きく転換して、焼き型などを使用して姿焼
き風のお好み焼きを製造する際にお好み焼きの内相部
ソースを内在させると、ソースが包材や手などに付着せ
ず、外観および取り扱い性に優れたお好み焼きが得られ
ることに想到した。そして、内相部にソースを内在させ
たお好み焼きを実際に製造したところ、従来汎用されて
いるお好み焼き用のソースをそのままお好み焼きの内部
に施した場合には、焼き上がったお好み焼きの内相にソ
ースが浸み込んでしまったり、外部に漏れたりして、比
較的薄味の旨みのある焼成生地部と濃い味のソースとの
味のコントラストが失われて、両者の味の混ざりあった
食味の劣るお好み焼きしか得られないことが判明した。
そこで更に検討を重ねた結果、お好み焼きの内相部に内
在させるソースとして25℃における粘度が6,000
〜10,000cpsのものを用いると、お好み焼きの
内相への浸み込みがほとんどなく、またソースの食感が
ガミー状にならず、食感および風味の良好なお好み焼き
が得られること、その上、お好み焼きを製造する際にソ
ースを施すのが容易であることを見出して本発明を完成
した。
【0007】 すなわち、本発明は、温度25℃におけ
る粘度が6,000〜10,000cpsのソース層を
内相部に内在させたことを特徴とするお好み焼きであ
る。そして本発明は、お好み焼き用生地を焼き型に入れ
て所定時間焼成して片面を焼いて一方の半焼成お好み焼
きをつくり、この半焼成お好み焼きの焼き型と接してい
ない方の面が非流動性になり且つ粘着状態を有している
時点で、温度25℃における粘度が6,000〜10,
000cpsのソースを施し、これに別に所定時間焼成
して片面を焼き、その非焼成面が粘着状態を呈する別の
半焼成お好み焼きを重ね合わせて、内部が固化するまで
更に焼成することを特徴とするソース層を内相部に内在
させたお好み焼きの製造方法である。
【0008】 本発明のお好み焼きにおいて、「ソース
層を内相部に内在させた」とは、ソースがお好み焼きの
内相に浸み込んでいないかまたは僅かしか浸み込んでお
らず、ソースの層がお好み焼きの内相部で内相とは独立
またはほぼ独立した状態で存在していることをいう(以
下内相部に内在させることを単に「内在させ」というこ
とがある)。その場合に、ソース層の内在のしかたや内
在させる位置としては種々の態様が採用でき、必ずしも
膜状になっていなくてもよい。限定されるものではない
が、好ましい例を挙げると図1〜図3に示すとおりであ
り、図1〜図3において(a)はお好み焼き1をソース
層2の存在する位置で平面方向に2つに切断(スライ
ス)した図であり、(b)はお好み焼き1をその平面と
垂直方向に切断した図である。ソース層1は図1に示す
ようにお好み焼きのほぼ中央部に膜状(面状)に内在し
ていても、図2に示すように線状に内在していても、図
3に示すように点状に内在していても、またはその他の
状態(例えば格子状など)で内在していてもよい。
【0009】また、ソース層の内在する位置は、お好み
焼きの平面方向の中央部またはその近傍であるのが製造
が行い易いなどの点から便利であるが、必ずしもそれに
制限されずいずれかの表面側に近くてもよい。更にソー
ス層は図1〜図3に示すように平面方向にほぼ1層に設
けても、または場合によっては2層以上になっていても
よいが、お好み焼きの製造上および食感の点からは1層
にしておくのが好ましい。
【0010】そして、本発明ではお好み焼き中に上記し
た層状で内在させるソースの粘度が25℃で測定した場
合に6,000〜10,000cpsであることが必要
であり、7,000〜9,000cpsがより好まし
い。ソースの粘度が6,000未満であると、内相に浸
み込んでしまって内相の味とソースの味が混ざりあっ
て、比較的薄味の内相と濃い味のソースとのコントラス
トが失われて、お好み焼きの食味が低下し、一方10,
000cpsよりも高いとソースにガミー感が生じてお
好み焼きの食感が低下し、しかもお好み焼きの製造時に
ソースを施しにくくなる。
【0011】本発明のお好み焼きで使用し得るソースの
種類としては、我が国で通常単にソースと称されている
ウスターソース類、ピューレ類、ケチャップ類、ドレッ
シング類、マヨネーズ類などをベースとしたソース類を
挙げることができ、お好み焼きの生地の内容、例えばお
好み焼き生地の製造に用いる穀粉類の配合、具の種類、
調味料、香辛料、その他の原料成分に応じて、マッチし
たソースを選択するのがよい。通常市販されているウス
ターソースの粘度が25℃で1000cps以下であ
り、それよりも粘度の高いトンカツソースでも約150
0cps前後であり、またトマトケチャプの粘度は約5
000cps前後であるから、それら従来のものと比べ
ると、本発明のお好み焼きで使用するソースはその粘度
が大幅に高いことがわかる。
【0012】本発明で使用するソースの製法は特に制限
されず、25℃における粘度が6,000〜10,00
0cpsの上記したソース類はいずれも使用できるが、
25℃における粘度が6,000〜10,000cps
のソースを得るには、例えば上記した従来のウスターソ
ース類、ピューレ類、ケチャップ類、ドレッシング類な
どに食品用の増粘剤を必要に応じて他の成分と共に加え
て製造することができる。その場合の増粘剤としては、
トラガントガム、ガッティガム、アラビアガム、カラヤ
ガム、グアーガム、ローカストビーンガム、グリロイド
などのガム類、ゼラチン、澱粉類、アルギン酸プロピレ
ングリコールエステル、繊維素グリコール酸のカルシウ
ム塩またはナトリウム塩、澱粉グリコール酸ナトリウ
ム、澱粉リン酸エステルナトリウム、メチルセルロー
ス、ポリアクリル酸ナトリウム、カゼインおよびそのナ
トリウム塩などを挙げることができる。
【0013】また、お好み焼き中におけるソース層の量
は特に制限されず、お好み焼き内相の味、ソースの味な
どに応じて適宜決めるとよい。例えば、通常のいわゆる
和風のお好み焼きに通常のウスタソース味のソース層を
図1のように面状に内在させる場合は、ソース層の厚み
が約1〜5mm程度になるように内在させるとよい。
【0014】また、本発明のお好み焼きの形状および大
きさ特に制限されず、図1〜図3でで示した半月形以外
にも、例えば楕円形、円形、方形、三角形、動物や魚の
形状、木の葉や花の形、人形の形状などを適宜選択する
ことができる。製造し易い点、持ち易くしかも食べ易い
点などからは、図1〜図3に示したような半月形や楕円
形のものが便利である。また、お好み焼きの厚さも、焼
くのに要する時間、内部までの熱のとおり具合などに応
じて適宜選択することができる。
【0015】 本発明のお好み焼きの生地は、穀粉類と
具や添加物の1種または2種以上と、水や出し汁などの
液体とをどのような順序で混合して製造してもよく、ま
た、穀粉類と液体との混合物をあらかじめ作っておき、
これを焼き型に入れた直後、または2つの半焼成生地を
重ね合わせる前のいずれかの時点で具や添加物を加えて
もよく、特に制限されない。その場合の穀粉類として
は、小麦粉を主体とし(一般に小麦粉を70%以上含
み)、それに必要に応じてライ麦粉、米粉、澱粉類、大
豆粉、山芋粉などを配合したものが好ましく用いられ
る。また、生地に入れる具の例としては、キャベツ、玉
ねぎ、ネギ、ショウガ、ピーマン、ニンジン、芋類、キ
ノコ類およびその他の野菜類、肉、ハム、ベーコン、ソ
ーセージ、サラミなどの肉や肉製品、エビ、カニ、アサ
リ、シジミ、貝柱、タコ、イカ、アンチョビ、その他の
魚介類、焼きそば、焼きうどん、焼きスパゲティなどの
麺類、揚げ玉、チーズなどを挙げることができる。更に
添加物の例としては、卵、バター、膨張剤、調味料、香
辛料などを挙げることができる。これらの具や添加物の
うちの1種または2種以上を必要に応じて使用するとよ
い。また、使用する液体としては、水、出し汁、牛乳、
スープ、液卵などを挙げることができる。使用する具、
添加物および液体の種類の選択、更にはそれらの組み合
わせによって、従来の和風のお好み焼き、ピザ風などの
洋風お好み焼き、中華風お好み焼きなどを得ることがで
きる。
【0016】そして、本発明のお好み焼きは、穀粉類と
上記した具、添加物の1種または2種以上と、水やその
他の液体とを混合して得た生地を焼き型に入れて所定時
間焼成して片面を焼いて一方の半焼成お好み焼きをつく
り、この半焼成お好み焼きの焼き型と接していない方の
面が非流動性になり且つ粘着状態を有している時点で、
該焼き型と接していない方の面に、上記した6,000
〜10,000cpsという特定の粘度を有するソース
を、適当な塗布具、塗布装置または絞り出し装置などを
使用して面状、線状、点状またはその他の状態に塗布や
載置などして施し、これに別に所定時間焼成して片面を
焼き、その非焼成面が非流動性になり且つ粘着状態を呈
する別の半焼成お好み焼きを重ね合わせて、内部の生地
が固化するまで更に焼成する方法により好ましく製造す
ることができる。
【0017】両方の半焼成お好み焼きを重ね合わせるの
に適する上記した時点は目視などにより判断することが
可能であるが、機械的に行う場合は、お好み焼き原料を
焼き型に入れた時点からの経過時間、焼き型の温度、お
好み焼きの厚さ、焼き型に接していない非焼成面の表面
温度などを調節したり、測定することによって自動化が
可能である。その場合に、限定されるものではないが、
上記の工程を目的とするお好み焼きの形状に合致した窪
みをそれぞれに有する半割型形式の焼き型を使用して行
うのが便利である。上記の一連の製造工程は手動で行っ
ても、または機械を用いて自動的に行ってもよい。
【0018】本発明のお好み焼きは例えばプラスチッ
ク、紙などの包材などで包装してそのまま流通、販売し
ても、または冷凍して冷凍お好み焼きにして流通、販売
してもよく、冷凍する場合は通常−18℃以下に冷凍す
るのがよい。そのようにして製造された本発明のお好み
焼きは、電子レンジやオープンなどを使用して暖めたり
解凍することによって、焼き立て時と同様の美味しい食
感および風味を有する熱いお好み焼きを食することがで
きる。限定されるものではないが、例えば図4に示すよ
うに、片方を内側に折り曲げた紙やその他の素材からな
るトレー3に入れて、これをプラスチックの袋4などで
包装しておくと、袋4から取り出して食する際に、手が
直接お好み焼き1に触れないために、熱くなく且つ汚れ
ないので便利である。
【0019】
【実施例】以下に実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はそれにより限定されない。以下の実施例
において、ソースの粘度はブルックフィールド粘度計
(B形粘度計)を使用して25℃で測定した時の値を示
す。また、以下の実施例において部は重量部を表す。
【0020】《調製例 1》[ウスターソースの調製] 洗浄、破砕を行った玉ねぎ15部、にんじん5部、トマ
ト20部および昆布2部に砂糖3部、醤油28部、食塩
10部、食酢30部、香辛料8部およびカラメル4部を
加えた配合物を蒸煮釜に入れて115℃で60分間蒸煮
を行った。次いでこれを濾過して得た液を70〜80℃
に保ちながらグリロイドを徐々に添加して、粘度(25
℃)が1,500cps、5,000cps、6,000
cps、7,000cps、9,000cps、10,0
00cpsおよび11,000cpsのウスターソース
をそれぞれ調製した。
【0021】《実施例 1》 (1) 薄力小麦粉100部、ワキシーデンプン40部
および山芋30部に、細切りキャベツ400部、ミジン
切りショウガ20部および揚げ玉20部を加えて縦型混
合機で混和した後、全卵100部および水350部を徐
々に添加してお好み焼き用生地を調製した。 (2) 上記(1)で調製したお好み焼き用生地を予め1
60℃に加熱しておいた半月状のアルミ鋳型板の一方の
割型片(長径150mm、短径70mm)に80g充填
し、型非接触面が非流動性になり且つ粘着性を有する時
点(この時の表面温度約45℃)で、予め甘辛く調理し
ておいた豚肉片10gと上記調製例1で製造したウスタ
ーソース10gを計量して図1に示すように面状に載せ
て半焼成のお好み焼きを得た。一方、半月状のアルミ鋳
型の他方の割型片内に上記(1)で調製したお好み焼き用
生地80gを充填して半焼成しておいて非流動性で表面
が粘着性の状態のうちに、上記の肉とソースが載った半
焼成お好み焼きの上に重ね合わせた後、160℃で5分
間加熱して内部を固化させて型から取り出して室温下に
30分間放冷した後−20℃に冷凍して、内部にソース
を施した冷凍お好み焼きを製造した。
【0022】 (3) 上記(2)で製造した冷凍お好
み焼きを電子レンジ(出力1.3kw)で1.3分間加
熱して解凍し温めたものをその厚みのほぼ中央で平面方
向にスライスしてソース層の状態を目で観察して下記の
表2に示した基準にしたがって評価すると共に、スライ
スしないお好み焼きを5名のパネラーに食してもらい表
2に示した評価基準にしたがってその食感を評価し、そ
の平均値を求めた。その結果を表1に示す。
【0023】
【表1】 ソースの粘度(cps:25℃) 1,500 5,000 6,000 7,000 9,000 10,000 11,000 ソース層の状態 × △ ○ ◎ ◎ ◎ ◎ 食 感 1.0 2.0 4.2 5.0 4.6 3.6 2.0
【0024】
【表2】 お好み焼きの品質評価基準 ソース層の状態: ◎:ソースが内相に浸み込んでおらず層状になって存在している ○:ソースが内相にわずかだけ浸み込んでいるが、ほぼ層状になって存在し ている △:ソースが内相にかなり浸み込んでいて層状にほとんどなっていない ×:ソースが内相に完全に浸み込んでいる 食 感 : 5:薄味の旨みのある内相部分と浸み込みのない層状に
なった濃い味のソース層のコントラストが良好に保た
れ、極めて美味しい食感 4:薄味の旨みのある内相部分とやや層状になっている
濃い味のソース層のコントラストが保たれ、美味しい食
感 3:内相部分にソースがやや浸み込んでいるものの、薄
味の内相部分と濃い味のソースとの区別が未だ残ってお
りやや良好な食感、またはソースが内相部分に浸み込ん
でいないがソース部分にややガミー感が感じられる 2:内相部分にソースが浸み込んでいて、内相部分とソ
ースとの区別がなくしまりのない不良な食感、またはソ
ースが内相に浸み込んでいないがソース部分にガミー感
があり、不良な食感 1:内相部分にソースが完全に浸み込んでいて、内相部
分とソースとの区別が全くなく、内相部分の旨みがなく
なり、全体がソース味になっており極めて不良な食感
【0025】上記表1の結果から、25℃における粘度
が6,000〜10,000cps、特に7,000〜
9,000cpsであるソース層をお好み焼き中に内在
させた場合には、内相への浸み込みがなく、内相部分の
薄味の旨みと濃い目のソース層とのコントラストがうま
くとれて食感の良好なお好み焼きが得られることがわか
る。
【0026】《調製例 2》[ピザソースの調製] 固形トマト缶詰のトマト300部、玉ねぎ100部、に
んにく15部、オリーブオイル10部、ベイリーフ少
々、オレガノ少々および調味料0.3部からなる配合物
を混合し、肉厚の鍋に入れて水分が約半分になるまで煮
つめた。これにローカストビーンガムを徐々に加えて、
粘度(25℃)が1,500cps、5,000cps、
6,000cps、7,000cps、9,000cp
s、10,000cpsおよび11,000cpsのピザ
ソースをそれぞれ調製した。
【0027】《実施例 2》 (1) 薄力小麦粉100部、ワキシーデンプン30
部、バター30部および膨張剤5部に、細切りピーマン
300部および玉ねぎスライス150部を加えて縦型混
合機で混和した後、水340部を徐々に添加してピザ風
のお好み焼き用の生地を調製した。 (2) 上記(1)で調製したお好み焼き用生地70g
を予め160℃に加熱しておいた実施例1で使用したの
と同じ半月状のアルミ鋳型板の一方の割型片に70g充
填し、型非接触面が非流動性になり且つ粘着性を有する
時点(この時の表面温度約45℃)で、ベーコン15
g、チーズ5gおよび上記の調製例2で製造したピザソ
ース10gを計量して図1に示したように面状に載せて
半焼成お好み焼きを得た。一方、半月状のアルミ鋳型の
他方の割型片内に上記(1)で調製したお好み焼き生地
70gを充填して半焼成しておいて非流動性で表面が粘
着性の状態のうちに、上記のベーコン、チーズ、ピザソ
ースなどが載った半焼成お好み焼きの上に重ね合わせた
後、160℃で5分間加熱して内部を固化させて型から
取り出して室温下に30分間放冷した後5℃で冷蔵し
た。
【0028】(3) 上記(2)で製造したピザ風のお
好み焼きを冷蔵庫より取り出して室温(25℃)下に4
8時間放置した時点でほぼ中央で平面方向にスライスし
てピザソースの状態を目で観察して上記の表2に示した
基準にしたがって評価した。また、スライスしないピザ
風お好み焼きを5名のパネラーに食してもらい上記の表
2に示した評価基準にしたがってその食感を評価し、そ
の平均値を求めた。その結果を表3に示す。
【0029】
【表3】 ピザソースの粘度(cps:25℃) 1,500 5,000 6,000 7,000 9,000 10,000 11,000 ピザソース層の状態 × △ ○ ◎ ◎ ◎ ◎ 食 感 1.0 3.0 4.2 5.0 5.0 3.6 2.0
【0030】
【発明の効果】 本発明のお好み焼きは、手軽に且つ簡
単に食することができ、しかも店や家庭などで焼いて食
べる焼き立てのお好み焼きと同様に、香ばしく焼き上が
ったお好み焼きの良好な食感と風味をそのまま有し、し
かもソースが内相に浸み込んでおらず層状で内相中に内
在しているために、比較的薄味で旨みのある内相と濃い
味のソースとのコントラストおよびバランスがうまくと
れていて、食感および風味が極めて良好である。そし
て、本発明のお好み焼きでは、ソース層がお好み焼きの
表面に塗られておらず、内相部に内在しているために、
包材へのソースの付着などがなく見た目が良好、しかも
包材から取り出した際にソースで手などが汚れることが
なく、外観および取り扱い性に優れた商品価値の高いお
好み焼きが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のお好み焼きの一例を示す図である。
【図2】本発明のお好み焼きの別の例を示す図である。
【図3】本発明のお好み焼きの更に別の例を示す図であ
る。
【図4】本発明のお好み焼きをトレーに入れて袋で包装
した状態の透視図である。
【符号の説明】
1 お好み焼き 2 ソース 3 トレー 4 袋
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23L 1/48 JICSTファイル(JOIS)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 温度25℃における粘度が6,000〜
    10,000cpsのソース層を内相部に内在させたこ
    とを特徴とするお好み焼き。
  2. 【請求項2】 冷凍されている請求項1のお好み焼き。
  3. 【請求項3】 お好み焼き用生地を焼き型に入れて所定
    時間焼成して片面を焼いて一方の半焼成お好み焼きをつ
    くり、この半焼成お好み焼きの焼き型と接していない方
    の面が非流動性になり且つ粘着状態を有している時点
    で、温度25℃における粘度が6,000〜10,00
    0cpsのソースを施し、これに別に所定時間焼成して
    片面を焼きその非焼成面が粘着状態を呈する別の半焼成
    お好み焼きを重ね合わせて、内部が固化するまで更に焼
    成することを特徴とするソース層を内相部に内在させた
    お好み焼きの製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項3の方法により製造したお好み焼
    きを更に冷凍することを特徴とする冷凍お好み焼きの製
    造方法。
JP31403693A 1993-11-22 1993-11-22 お好み焼き Expired - Lifetime JP3267775B2 (ja)

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