JP3267277B2 - 強誘電体キャパシタの製造方法及び強誘電体メモリ装置の製造方法 - Google Patents
強誘電体キャパシタの製造方法及び強誘電体メモリ装置の製造方法Info
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Description
リ装置に使用される強誘電体薄膜を有する半導体装置お
よびその製造方法に関し、特に鉛を1成分として含む強
誘電体薄膜の部分に注目したものである。
イド・フィジックス(Journalof Appli
ed Physics)第64巻、1484項〜149
3項に記載されていた様に、強誘電体メモリ装置等に使
用される強誘電体キャパシタには、組成比が一様な前駆
体薄膜を形成した後アニールし、強誘電体薄膜を形成し
ていた。
る。
極103を形成し、下部電極103上に酸化鉛を過剰に
含む、一様な組成比を持つ強誘電体薄膜の前駆体である
PZT200をスパッタ法により形成した後、ペロブス
カイト構造の強誘電相を得るため、500℃から900
℃の温度でアニールしていた。
膜を得るには、強誘電体の前駆体薄膜を形成した後に後
処理として500℃から900℃程度の温度で、酸素雰
囲気中で1時間程度アニールを行い完全な強誘電相、す
なわちペロブスカイト構造を得ていた。
を形成する場合、Pb、チタン(Ti)、ジルコニウム
(Zr)の金属アルコキシドを化学量論組成のモル比で
均一溶液とし、これを下部電極上に塗布し、その後、7
00℃で焼成してはじめて強誘電相を得ることが出来
る。
成分として含む強誘電体薄膜を形成する場合、この様に
して下部電極上に形成された強誘電体の前駆体薄膜は、
アニール時に蒸気圧の高いPbが前駆体薄膜表面から蒸
発し、強誘電体薄膜の厚さ方向にPbの濃度分布が出来
てしまい、化学量論的組成に非常に近い一様な強誘電性
薄膜が有する特性に比べ、強誘電体薄膜の特性が著しく
劣化してしまうという問題点を有していた。
決しようとするもので、その目的とするところは、アニ
ール後に於いて強誘電体薄膜の厚さ方向のPb濃度分布
の変化を少なくし薄膜全体に於いて一様な組成、すなわ
ち化学量論的組成に非常に近い膜を形成し、強誘電体特
性の非常に良い膜を得る強誘電体薄膜の製造方法を提供
するところにある。
シタの製造方法は、 (1)鉛(Pb)を一成分として含む強誘電体薄膜が下
部電極と上部電極の間に挟まれた構造を持つ強誘電体キ
ャパシタの製造方法において、前記下部電極上に前記強
誘電体薄膜を前記下部電極側で鉛の濃度を低濃度に、前
記上部電極側で鉛の濃度を高濃度にスパッタ法を用いて
形成する工程と、前記強誘電体薄膜を熱処理によって結
晶化する工程と、前記上部電極を形成する工程を備え、
前記強誘電体薄膜中の鉛の濃度が連続的に変化するよう
に形成することを特徴とする。 (2)鉛(Pb)を一成分として含む強誘電体薄膜が下
部電極と上部電極の間に挟まれた構造を持つ強誘電体キ
ャパシタの製造方法において、前記下部電極上に、前記
強誘電体薄膜または強誘電体薄膜の前駆体薄膜を前記下
部電極側で鉛の濃度を低濃度に、前記上部電極側で鉛の
濃度を高濃度に形成する工程と、前記強誘電体薄膜また
は前記前駆体薄膜を熱処理によって結晶化する工程と、
前記上部電極を形成する工程を備え、前記強誘電体薄膜
中または前記前駆体薄膜の鉛の濃度が段階的に変化する
ように形成することを特徴とする強誘電体キャパシタの
製造方法。 (3)鉛(Pb)を一成分として含む強誘電体薄膜が下
部電極と上部電極の間に挟まれた構造を持つ強誘電体キ
ャパシタの製造方法において、前記下部電極上に前記強
誘電体薄膜を前記下部電極側で鉛の濃度を低濃度に、前
記上部電極側で鉛の濃度を高濃度にスパッタ法を用いて
形成する工程と、前記強誘電体薄膜上に前記上部電極を
形成する工程と、前記強誘電体薄膜を熱処理によって結
晶化する工程とを備え、前記前駆体薄膜中の鉛の濃度が
連続的に変化するように形成することを特徴とする強誘
電体キャパシタの製造方法。 (4)鉛(Pb)を一成分として含む強誘電体薄膜が下
部電極と上部電極の間に挟まれた構造を持つ強誘電体キ
ャパシタの製造方法において、前記下部電極上に前記強
誘電体薄膜または強誘電体薄膜の前駆体薄膜を前記下部
電極側で鉛の濃度を低濃度に、前記上部電極側で鉛の濃
度を高濃度に形成する工程と、前記強誘電体薄膜または
前記前駆体薄膜上に前記上部電極を形成する工程と、前
記強誘電体薄膜または前記前駆体薄膜を熱処理によって
結晶化する工程とを備え、前記強誘電体薄膜中または前
記前駆体薄膜の鉛の濃度が段階的に変化するように形成
することを特徴とする強誘電体キャパシタの製造方法。 (5)上記強誘電体薄膜がチタン酸ジルコン酸鉛(PZ
T)、ランタンドープチタン酸ジルコン酸鉛(PLZ
T)であることを特徴とする。 (6)上記強誘電体薄膜がスパッタ法で形成されること
を特徴とする。 (7)上記前駆体薄膜がゾル−ゲル法で形成されること
を特徴とする。本発明の強誘電体メモリ装置の製造方法
は、 (8)上記強誘電体キャパシタの製造方法を備えたこと
を特徴とする。
施例を図1(a)〜(e)の製造工程断面図に基づき説
明する。
るための試料の製造方法について述べることにする。
応用すれば、強誘電体を用いた半導体メモリ装置を作る
ことが出来る。
法としてゾル−ゲル法を用いた。
基板101上に、化学的気相成長法により約5000Å
の二酸化珪素膜102を、更にスパッタ法により約20
00Åの白金(Pt)を下部電極103として順次形成
する。
1の強誘電体前駆体薄膜104を塗布する。この強誘電
体前駆体薄膜104は、Pb、Zr、Tiの金属アルコ
キシドを1.00:0.52:0.48のモル比で均一
溶液としたものである。
103上に塗布した後、酸素雰囲気中、200℃で20
分の仮焼成を行う。
500Åの第2から第6の強誘電体前駆体薄膜105、
106、107、108、109を同様にして形成す
る。
05、106、107、108、109はPb、Zr、
Tiの金属アルコキシドを下記に示すモル比で均一溶液
としたものである。
2:0.48 第5の強誘電体前駆体薄膜108 1.04:0.52:0.48 第6の強誘電体前駆体薄膜109 1.05:0.52:0.48 すなわち、どんどん強誘電体前駆体薄膜が積み重なるに
つれ、Pb濃度を増加するようにした。
も仮焼成を行なった。
1時間行うことにより、PZTの多結晶薄膜を形成する
ことが出来た。
10として厚さ1000ÅのPtをスパッタ法で形成し
た後、図1(e)の様に、普通のフォトリソグラフィー
を用いて上部電極110のPtを100μm角にパター
ニングした。
b濃度の深さプロファイルを示す。
は、ほぼ一様となり化学量論的組成に非常に近いもので
あった。
誘電体特性はソーヤ・タワー回路によるヒステリシスカ
ーブで測定された。測定は室温、50Hzの周波数で行
った。
V/cmと良好な強誘電性特性が 得られた。
塗布を6回行ったが、2回としてもよい。
体薄膜のPbモル比に比べて2回目に塗布する強誘電体
前駆体薄膜のPbモル比を上げてやればよい。
実施例を図5(a)〜(d)の製造工程断面図に基づき
説明する。
法として高周波マグネトロンスパッタ法を用いた。
と同様にして、シリコン基板101上に二酸化珪素膜1
02、下部電極103を形成する。
第1の強誘電体薄膜504を高周波マグネトロンスパッ
タ法により形成する。
0.5O3を用いた。
雰囲気ガスとし、20mTorr、パワー300Wとし
た。
けを25mTorrに増加してイン・シチュでスパッタ
デポジションを行ない、500Åの第2の強誘電体薄膜
505を形成した。
力だけを変化させることにより、デポジションされた薄
膜の組成比を変化させることは可能である。
圧力を増加させることによりPb濃度を増加させること
が出来る。
5は完全な強誘電相すなわちペロブスカイト構造を示さ
ない。
を示さないパイロクロア相の混合状態となっている。
時間アニールを行い多結晶の完全な強誘電体相を形成す
る。
施例と同様にして、100μm角のPtからなる上部電
極110を形成した。
のPb濃度の深さプロファイルを示す。
布は、ほぼ一様となり化学量論的組成に非常に近いもの
であった。
O3.1を用い、実施例2と同様の方法を用いて強誘電体
膜を製造した場合にもアニール後のPbの濃度の深さ分
布はほぼ一様となった。
cm2、抗電界は35kV/cmと良好な強誘電性特性
が得られた。
を2段階に分けてデポジションを行ったが、コンピュー
タ制御により、ガス圧力を連続的に増加させ、それにと
もなって強誘電体薄膜中のPb濃度を徐々に、増加させ
ることも可能である。
r分圧を増加させることによっても強誘電体薄膜中のP
b濃度を増加させることもできるし、ターゲットとシリ
コン基板の距離を増加させることによっても、強誘電体
薄膜中のPb濃度を増加させることが可能である。
てから上部電極110を形成したが、上部電極110を
形成した後、アニールを行なってもよい。
基板を用いたがマグネシア(MgO)、サファイア等他
の基板を用いても良い。
ちPb(ZrXTi1-X)O3、X=0.48、0.5を
用いて説明したが、他の組成比を持つPZTであっても
よいし、ランタン(La)をドーピングしたPLZTで
も勿論良いし、カルシウム(Ca)、バリウム(B
a)、マグネシウム(Mg)、ナイオビウム(Nb)、
ストロンチウム(Sr)等がドーピングされていても勿
論良い。
上説明したように下部電極と上部電極の間に鉛(Pb)
を1成分として含む強誘電体薄膜が挟まれた構造を持つ
強誘電体薄膜の製造方法に於いて、前記下部電極上に前
記強誘電体の前駆体薄膜を前記下部電極側で鉛の濃度を
低濃度に、前記上部電極側で鉛の濃度を高濃度に形成す
ることによって、アニールを行い完全な強誘電相を得た
後のPb組成比の上下方向のずれを極力無くす事によ
り、強誘電体特性の良好な薄膜を得ることが出来る効果
を有する。
れば、不揮発性メモリや、光スイッチ、キャパシタ、赤
外線センサ、超音波センサ、薄膜圧電振動子として利用
できるといった効果を有する。
を示す製造工程断面図である。
の断面構造図である。
の表面からの深さ依存性を示すグラフである。
特性を示す図である。
を示す製造工程断面図である。
の表面からの深さ依存性を示すグラフである。
Claims (8)
- 【請求項1】 鉛(Pb)を一成分として含む強誘電体
薄膜が下部電極と上部電極の間に挟まれた構造を持つ強
誘電体キャパシタの製造方法において、 前記下部電極上に前記強誘電体薄膜を前記下部電極側で
鉛の濃度を低濃度に、 前記上部電極側で鉛の濃度を高濃度にスパッタ法を用い
て形成する工程と、 前記強誘電体薄膜を熱処理によって結晶化する工程と、 前記上部電極を形成する工程を備え、前記強誘電体薄膜 中の鉛の濃度が連続的に変化するよう
に形成することを特徴とする強誘電体キャパシタの製造
方法。 - 【請求項2】 鉛(Pb)を一成分として含む強誘電体
薄膜が下部電極と上部電極の間に挟まれた構造を持つ強
誘電体キャパシタの製造方法において、 前記下部電極上に、前記強誘電体薄膜または強誘電体薄
膜の前駆体薄膜を前記下部電極側で鉛の濃度を低濃度
に、前記上部電極側で鉛の濃度を高濃度に形成する工程
と、 前記強誘電体薄膜または前記前駆体薄膜を熱処理によっ
て結晶化する工程と、前記上部電極を形成する工程を備
え、前記強誘電体薄膜中または前記前駆体薄膜の 鉛の濃度が
段階的に変化するように形成することを特徴とする強誘
電体キャパシタの製造方法。 - 【請求項3】 鉛(Pb)を一成分として含む強誘電体
薄膜が下部電極と上部電極の間に挟まれた構造を持つ強
誘電体キャパシタの製造方法において、 前記下部電極上に前記強誘電体薄膜を前記下部電極側で
鉛の濃度を低濃度に、 前記上部電極側で鉛の濃度を高濃度にスパッタ法を用い
て形成する工程と、 前記強誘電体薄膜上に前記上部電極を形成する工程と、 前記強誘電体薄膜を熱処理によって結晶化する工程とを
備え、 前記前駆体薄膜中の鉛の濃度が連続的に変化するように
形成することを特徴とする強誘電体キャパシタの製造方
法。 - 【請求項4】 鉛(Pb)を一成分として含む強誘電体
薄膜が下部電極と上部電極の間に挟まれた構造を持つ強
誘電体キャパシタの製造方法において、 前記下部電極上に前記強誘電体薄膜または強誘電体薄膜
の前駆体薄膜を前記下部電極側で鉛の濃度を低濃度に、
前記上部電極側で鉛の濃度を高濃度に形成する工程と、 前記強誘電体薄膜または前記前駆体薄膜上に前記上部電
極を形成する工程と、 前記強誘電体薄膜または前記前駆体薄膜を熱処理によっ
て結晶化する工程とを備え、前記強誘電体薄膜中または前記前駆体薄膜 の鉛の濃度が
段階的に変化するように形成することを特徴とする強誘
電体キャパシタの製造方法。 - 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかに記載の強
誘電体薄膜がチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、ランタ
ンドープチタン酸ジルコン酸鉛(PLZT)であること
を特徴とする強誘電体キャパシタの製造方法。 - 【請求項6】 請求項1ないし4のいずれかに記載の強
誘電体キャパシタの製造方法であって、 前記強誘電体薄膜がスパッタ法で形成されることを特徴
とする強誘電体キャパシタの製造方法。 - 【請求項7】 請求項1ないし4の記載の強誘電体キャ
パシタの製造方法であって、 前記前駆体薄膜がゾル−ゲル法で形成されることを特徴
とする強誘電体キャパシタの製造方法。 - 【請求項8】 請求項1ないし7記載の強誘電体キャパ
シタの製造方法を備えたことを特徴とする強誘電体メモ
リ装置の製造方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP25597099A JP3267277B2 (ja) | 1991-09-25 | 1999-09-09 | 強誘電体キャパシタの製造方法及び強誘電体メモリ装置の製造方法 |
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JP24585591 | 1991-09-25 | ||
JP25597099A JP3267277B2 (ja) | 1991-09-25 | 1999-09-09 | 強誘電体キャパシタの製造方法及び強誘電体メモリ装置の製造方法 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP24090892A Division JP3182909B2 (ja) | 1991-09-25 | 1992-09-09 | 強誘電体キャパシタの製造方法及び強誘電体メモリ装置の製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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ID=26537437
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP25597099A Expired - Lifetime JP3267277B2 (ja) | 1991-09-25 | 1999-09-09 | 強誘電体キャパシタの製造方法及び強誘電体メモリ装置の製造方法 |
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---|---|---|---|---|
JP2011061118A (ja) * | 2009-09-14 | 2011-03-24 | Seiko Epson Corp | 圧電素子、液体噴射ヘッドおよび液体噴射装置 |
JP2011061117A (ja) * | 2009-09-14 | 2011-03-24 | Seiko Epson Corp | 圧電素子、圧電アクチュエーター、液体噴射ヘッドおよび液体噴射装置 |
-
1999
- 1999-09-09 JP JP25597099A patent/JP3267277B2/ja not_active Expired - Lifetime
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