JP3266594B2 - 長尺物の支持構造 - Google Patents

長尺物の支持構造

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JP3266594B2 JP2000059473A JP2000059473A JP3266594B2 JP 3266594 B2 JP3266594 B2 JP 3266594B2 JP 2000059473 A JP2000059473 A JP 2000059473A JP 2000059473 A JP2000059473 A JP 2000059473A JP 3266594 B2 JP3266594 B2 JP 3266594B2
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厚 後藤
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、家具又は建具等に
おいて、棒状,パイプ状等からなる長尺物を一定方向へ
配設して固定するための長尺物の支持構造に係る技術分
野に属する。
【0002】
【従来の技術】従来、長尺物の支持構造としては、例え
ば、長尺物が配設される配設箇所に固定されて長尺物を
支持するソケットを備えてなるものが知られている。
【0003】この従来の長尺物の支持構造は、ソケット
をU字形筒に形成して1対を相対させて配設箇所にネジ
止固定し、長尺物の両端部を支承するようになってい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述の従来の長尺物の
支持構造では、ソケットが長尺物の両端部を単に支承し
ているのみであるため、経年使用等に伴ってソケットが
両端部から離れる方向に開き易くなり、長尺物が外れて
落下しやすいという問題点がある。
【0005】なお、長尺物が伸縮パイプのように配設長
の可変構造を備えてなるものの場合、配設長の固定不良
により配設長の不測の短縮をもたらすことがあるため、
前記問題点が顕著になる。また、伸縮パイプの太管と細
管とに夫々合致するソケットを多種類準備しなければな
らず、在庫管理上も面倒となるものであった。
【0006】本発明は、このような問題点を考慮してな
されたもので、配設された長尺物を確実に保持すること
のできる長尺物の支持構造を提供することを課題とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
め、本発明に係る長尺物の支持構造は、次のような手段
を採用する。
【0008】即ち、請求項1では、長尺物が配設される
配設箇所に固定されて長尺物を支持するソケットを備え
てなる長尺物の支持構造において、長尺物の端部に径大
のフランジ形のエンドキャップを着脱可能に取付け、ソ
ケットにエンドキャップを嵌合着脱可能な嵌合溝を設
け、エンドキャップは長尺物の内径に応じて選択して固
定される基部と、この基部に螺合されるフランジ部とを
螺合組合せしたことを特徴とする。長尺物の端部をソケ
ットに差込するだけで、エンドキャップの径大のフラン
ジがソケットの嵌合溝に径方向で拡大して嵌合し、抜け
止め状態で取付保持される。また、太管や細管の内径に
応じた基部が選択されて固定され、この基部にフランジ
部が螺合されて着脱自在に取付けされる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る長尺物の支持
構造の実施の形態を図面に基いて説明する。
【0010】この実施の形態は、伸縮パイプからなる長
尺物1を家具類に配設するのに適応させたもので、長尺
物1に加えてエンドキャップ2,ソケット3で構成され
ている。
【0011】長尺物1は、径の大きな太管11と径の小
さな細管12との内外2重管からなるものを選択する。
この長尺物1は、太管11,細管12を互いにスライド
させることにより、配設長を自由に変更することができ
るようになっている。
【0012】エンドキャップ2は、図1に示されるよう
に、基部21,フランジ部22の2部材からなる。
【0013】エンドキャップ2の基部21は、中央部に
ネジ溝211を刻設した円環形からなるもので、外径a
を長尺物1の太管11の内径bとほぼ一致させたもの
と、外径cを長尺物1の細管12の内径dとほぼ一致さ
せたものとの2種類の寸法のものが必要とされる。この
基部21は、長尺物1の太管11,細管12の端部に打
込等によりそれぞれ圧入又はスプリングピン等により固
定される。
【0014】エンドキャップ2のフランジ部22は、基
部21のネジ溝211に螺合可能なネジ部221と、ネ
ジ部221と同軸に一体的に設けられ外径eが長尺物1
の細管12の外径fとほぼ一致した円板形の小フランジ
222と、小フランジ222と同軸に一体的に設けられ
外径gが長尺物1の太管11の外径hよりも少し大きな
円板形の大フランジ223とからなるもので、1種類の
寸法のものでたりる。このフランジ部22は、ネジ部2
21を基部21のネジ溝211に対して螺合回動させる
ことで、長尺物1の太管11,細管12の端部にそれぞ
れ着脱される。長尺物1の太管11,細管12の端部に
それぞれ取付けられたフランジ部22は、大フランジ2
23が太管11,細管12の軸線と直交する方向へ突出
することになる。
【0015】ソケット3は、図2,図3に詳細に示され
るように、細板形の一端部側に長尺物1の配設箇所Aへ
の固定に利用される固定部31が設けられ、同他端部側
に長尺部1を支持する支持部32が設けられている。
【0016】ソケット3の固定部31は、間隔を介して
穿孔された2個の壁取付用ネジ孔311と、一端部の両
隅部に短片形に突出形成された固定用片に312にそれ
ぞれ穿孔された合計2個の天井取付用ネジ孔313とか
らなる。従って、壁取付用ネジ孔311,天井取付用ネ
ジ孔313は、直交する方向へのそれぞれの固定が可能
になっている。
【0017】ソケット3の支持部32は、長尺物1の太
管11の外径hとほぼ一致したU字筒形に他端部から突
出形成された支承部321と、支承部321の奥行端の
内壁に支承部321と同軸にエンドキャップ2のフラン
ジ部22の大フランジ223を嵌合可能な溝形に刻設さ
れた嵌合溝322と、固定部31の壁取付用ネジ孔31
1が穿孔された面の支承部321,嵌合溝322との共
通軸線上に長尺物1の細管12の外径fとほぼ一致した
径iに穿孔された通孔323とからなる。
【0018】このように構成された実施の形態では、例
えば、図4に示すような使用態様が採られる。
【0019】即ち、まず、固定箇所(天井)Aの配設両
端部にそれぞれソケット3を支持部32が相対するよう
に固定部31の天井取付用ネジ孔313を利用してネジ
4で固定する。次に、1個または数個のソケット3を支
持部32の通孔323により長尺物1の細管12に通し
ておいて、長尺物1の太管11,細管12の端部にエン
ドキャップ2を取付ける。なお、エンドキャップ2の基
部21を固定して工場出荷されている場合には、エンド
キャップ2のフランジ部22を外して長尺物1の細管1
2にソケット3を挿通し、エンドキャップ2のフランジ
部22を再取付けすることになる。
【0020】而後、長尺物1の太管11,細管12をス
ライドさせて所定の配設長に設定し、固定箇所Aに固定
されている両ソケット3の間に差入れ、長尺物1の太管
11,細管12の端部,エンドキャップ2を支持部32
に装着する。そして、長尺物1の細管12に通され太管
11に最も近接しているソケット3を太管11に押込ん
で、固定部31の天井取付用ネジ孔313を利用して固
定箇所Aにネジ4で固定する。なお、長尺物1の細管1
2に通されている他のソケット3(図示せず)は、適当
な位置で固定部31の天井取付用ネジ孔313を利用し
て固定箇所Aにネジ4で固定する。
【0021】この使用態様により水平方向へ配設された
長尺物1は、太管11,細管12の端部に取付けられて
いるエンドキャップ2のフランジ部22の大フランジ2
23がソケット3の支持部32の嵌合溝322に嵌合す
ることになる。この嵌合は、長尺物1の配設長の短縮力
に対して抵抗となる。従って、長尺物1が不測に短縮し
てソケット3から脱落することがないとともに、長尺物
1に特別に配設長の固定構造を備えなくても配設長を確
実に固定することができる。
【0022】また、配設された長尺物1は、図4に示す
ように、太管11のエンドキャップ2が取付けられた側
と細管12への接続端側との両端部がソケット3の支持
部32の支承部321に支承され、細管12が細管12
に通されているソケット3の支持部32の通孔323に
支持されることになる。従って、長尺物1に何かが当触
してもソケット3から脱落することがないとともに、長
尺物1にかなりの荷重が掛かっても変形等することがな
い。
【0023】また、細管12に通されているソケット3
により長尺物1が支持されていることにより、水平方向
以外の方向(例えば、垂直方向)への配設も可能とな
る。
【0024】さらに、このように構成された実施の形態
では、例えば、図5に示すような使用態様も採られる。
【0025】即ち、エンドキャップ2のフランジ部22
をソケット3の外側から長尺物1の太管11,細管12
の端部に固定した基部21に螺合締付けして、フランジ
部22の小フランジ222をソケット3の支持部32の
通孔323に嵌合させてある。
【0026】この使用態様により配設された長尺物1
は、エンドキャップ2のフランジ部22の大フランジ2
23とソケット3との当接により配設長が固定され短縮
が阻止される状態が螺合締付けに強固に保持される。な
お、エンドキャップ2のフランジ部22の小フランジ2
22がソケット3の支持部32の通孔323に嵌合して
いるため、長尺物1,ソケット3の間のガタつきが防止
される。
【0027】さらに、このように構成された実施の形態
では、ソケット3の固定部31の壁取付用ネジ孔311
を利用して配設箇所Aを壁等に選択する使用態様を採る
こともできる。
【0028】なお、この実施の形態の使用例としては、
家具類に収容されている容器類の転倒防止,洋服類の吊
掛け等が考えられる。
【0029】以上、図示した実施の形態の外に、ソケッ
ト3の固定部31を角材等に固定可能なクランプ形に構
成することも可能である。
【0030】さらに、エンドキャップ2のフランジ部2
2の大フランジ223を各板形に構成して、長尺物1を
廻止めすることも可能である。
【0031】さらに、長尺物1が配設長の可変構造を備
えていない場合や棒状の場合にも実施することが可能で
ある。
【0032】
【実施例】前述の実施の形態における長尺物1の細管1
2の外径fが19mmの場合、ソケット3の板厚を3m
mとし縦長jを65mmとすると、使用勝手が良好にな
る。
【0033】
【発明の効果】以上のように本発明に係る長尺物の支持
構造は、長尺物の端部に径大のフランジを有するエンド
キャップを着脱自在に取付けすることができ、その際に
エンドキャップの径大フランジがソケットの嵌合溝に径
方向で拡大して嵌合することができ、長尺物の脱落を確
実に阻止して保持することができる効果がある。また、
長尺物の端部に取付けられたフランジとソケットの嵌合
溝との径方向での拡大嵌合が配設長の可変性を有する長
尺物の配設長を固定することができるため、配設された
長尺物が配設長の可変性を有していても確実に保持され
るとともに、長尺物に特別に配設長の固定構造を備えな
くても配設長を固定することができる効果がある。特
に、伸縮長尺物の太管と細管とに対してはエンドキャッ
プのみで対応することができ、多種類のソケットを備え
る必要がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る長尺物の支持構造の実施の形態を
示す斜視図である。
【図2】図1の要部の拡大正面図である。
【図3】図2の中央縦断面図である。
【図4】図1の使用状態の断面図である。
【図5】図4とは別の使用状態の断面図である。
【符号の説明】
1 長尺物 2 エンドキャップ 3 ソケット 32 支持部 321 支承部 321 嵌合溝 323 通孔 A 配設箇所
フロントページの続き (56)参考文献 実開 平1−110630(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16B 9/00 - 9/20 F16B 12/00 - 12/60 A47B 61/00 A47H 1/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長尺物が配設される配設箇所に固定され
    て長尺物を支持するソケットを備えてなる長尺物の支持
    構造において、長尺物の端部に径大のフランジ形のエン
    ドキャップを着脱可能に取付け、ソケットにエンドキャ
    ップを嵌合着脱可能な嵌合溝を設け、エンドキャップは
    長尺物の内径に応じて選択して固定される基部と、この
    基部に螺合されるフランジ部とを螺合組合せしたことを
    特徴とする長尺物の支持構造。
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