JP3266516B2 - 移動通信システムのアナウンス方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明が属する技術分野】本発明は携帯電話、ＰＨＳ等
の移動通信システムに関する。

【０００２】

【従来の技術】在来の無線通信では着信すべき移動局が
通話可能ゾーン内にいない場合、無線通信の制御網はあ
らかじめ決められた手順に従い、 （Ａ）発信者に対して特定メッセージの送信 （Ｂ）発信者のメッセージを録音しておき、要求があっ
た時点で再生 （Ｃ）あらかじめ定められた他の端末に転送等の動作を
選択して行う。これらの選択はユーザが予め決めておく
ことができるが、設定の変更にはしばしば多くの時間が
必要となる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】在来の（Ａ）（Ｂ）
（Ｃ）の対処方法のそれぞれには以下の課題がある。

【０００４】（Ａ）発信者は通話したい着信予定移動局
に対して何の情報も得ることができない。着信移動局
が、いつから通話不可能状態にあるかを推測するしかな
い。もし推測が付かなければ、連絡をとり続けるといっ
た方法しか無くなってしまう。 （Ｂ）発信者のメッセージを録音して、再生することは
非常に使い勝手のいい方法であると思われるが、無線通
信の制御網に対して大きく負荷がかかってしまうため
に、実現には多くの開発期間と、設備投資が必要であ
る。

【０００５】（Ｃ）あらかじめ他の（着信可能な）端末
を設定しなければいけない（他の端末が必要）ために余
分な設備投資が必要である。また着信予定移動局の知ら
ない間に情報が他の端末に転送されてしまい、緊急の用
事を逃してしまう危険性がある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の無線通信システムのアナウンス方法は、制御
網と該制御網に接続する複数の基地局とから構成され、
着信予定の移動局からの位置登録要求を受け付け、発信
者から制御網に対し移動局への呼出し要求があったとき
当該移動局について最後に位置登録を受け付けた基地局
から無線呼出しを行うようにした移動通信システムにお
いて、前記制御網が各基地局のエリア情報をもしくは当
該各基地局が自局のエリア情報を音声出力するアナウン
ス手段を具備し、前記制御網が着信予定の移動局からの
位置登録要求を受け付ける手順と、前記制御網が発信者
から制御網に対し移動局への呼出し要求があったとき当
該移動局について最後に位置登録を受け付けた基地局か
ら当該移動局に無線呼出しをさせる手順と、前記制御網
もしくは無線呼出しをしている基地局が呼出し中の移動
局との無線接続が確立できないとき前記アナウンス手段
によって当該基地局のエリア情報を発信者にアナウンス
する手順とから成る。

【０００７】

【発明の実施の形態】図１は本発明の一実施形態を示す
図で、例えば着信予定移動局２４が通信可能エリア外に
移動した場合や着信予定移動局２４の電源が切られてい
る場合などのように着信予定移動局２４が通話不可能な
状態の場合において、無線通信の制御網２２（センター
局に通じている）の動作を説明するシーケンス図であ
る。

【０００８】着信予定移動局２４は複数の基地局のうち
基地局２３と無線接続可能なエリア内に移動してくる
と、基地局２３を通じ制御網２２に位置登録要求信号１
１を送信する。制御網２２に通じるセンター局ではその
受付け時刻とともに当該移動局２４について基地局２３
の識別情報や基地局２３の近接エリアの基地局をまとめ
て識別するグループ識別情報を位置登録情報として記憶
して、位置登録受付信号１２を基地局２３を通じ移動局
２４に返送する。

【０００９】その後、移動局２４は、電源断または基地
局２３の通話圏外に移動（１３）するが、新たに位置登
録要求信号は制御網２２に送られてこない。

【００１０】この状態で、発信者２１が移動局２４の電
話番号１４を発信すると、制御網２２を通じセンター局
は記憶している最終の位置登録情報に基いて基地局２３
から無線呼出し信号１５を発呼、もしくは基地局２３と
同時にその近接エリアの基地局を含む複数の基地局から
呼出し信号１５を一斉に発呼させるが、既に移動局２４
は電源断または通話圏外に移動してしまっているので応
答はなく通話を確立できない。センター局では移動局２
４からの応答が無く通話を確立できないと判断したと
き、記憶している最終の位置登録情報から具備する地図
データベースを検索し、最後に受け付けのあった基地局
２３の場所を音声合成装置でエリア情報１６に音声合成
するとともに、記憶している位置登録要求信号１１の受
け付け時刻を音声合成する。この音声合成されたエリア
情報１６を受け付け時刻とともに制御網２２を通じ発信
者２１にアナウンスする。

【００１１】

【発明の効果】本発明は現在実用化されている音声の録
音等のサービスよりも、はるかに少ないリソースによっ
てユーザーに便利なサービスを提供することができる。

【００１２】ユーザーは目的の移動局がいつどこで最後
に位置登録をしたか知ることによりその後の「後日連絡
・数分後に連絡・メッセージ録音」等の処理を効果的に
選択することができる。

【００１３】単体での通話可能ゾーンが狭い制御局（基
地局）を複数用いているＰＨＳのようなシステムでは、
「Ａ市のＢ町のＣ丁目において１５分前に位置登録を行
いました。」というようなメッセージを流すことによ
り、着信予定移動局２４の非常に精度の良い場所を発信
者に知らせることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施形態の手順を示すシーケンス
図。

【符号の説明】

１１：位置登録要求信号 １２：位置登録受付信号 １６：エリア情報 ２１：発信者（電話端末） ２２：制御網（センター局を含む電話回線） ２３：基地局 ２４：着信予定移動局（携帯電話端末）

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】制御網と該制御網に接続する複数の基地局
   とから構成され、着信予定の移動局からの位置登録要求
   を受け付け、発信者から制御網に対し移動局への呼出し
   要求があったとき当該移動局について最後に位置登録を
   受け付けた基地局から無線呼出しを行うようにした移動
   通信システムにおいて、前記制御網が各基地局のエリア
   情報をもしくは当該各基地局が自局のエリア情報を音声
   出力するアナウンス手段を具備し、前記制御網が着信予
   定の移動局からの位置登録要求を受け付ける手順と、前
   記制御網が発信者から制御網に対し移動局への呼出し要
   求があったとき当該移動局について最後に位置登録を受
   け付けた基地局から当該移動局に無線呼出しをさせる手
   順と、前記制御網もしくは無線呼出しをしている基地局
   が呼出し中の移動局との無線接続が確立できないとき前
   記アナウンス手段によって当該基地局のエリア情報を発
   信者にアナウンスする手順とから成ることを特徴とする
   移動通信システムのアナウンス方法。