JP3266228B2 - トラックの車体構造 - Google Patents

トラックの車体構造

Info

Publication number
JP3266228B2
JP3266228B2 JP32721194A JP32721194A JP3266228B2 JP 3266228 B2 JP3266228 B2 JP 3266228B2 JP 32721194 A JP32721194 A JP 32721194A JP 32721194 A JP32721194 A JP 32721194A JP 3266228 B2 JP3266228 B2 JP 3266228B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cab
frame
main frame
truck
collision
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP32721194A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08175440A (ja
Inventor
寛之 長江
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Isuzu Motors Ltd
Original Assignee
Isuzu Motors Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Isuzu Motors Ltd filed Critical Isuzu Motors Ltd
Priority to JP32721194A priority Critical patent/JP3266228B2/ja
Publication of JPH08175440A publication Critical patent/JPH08175440A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3266228B2 publication Critical patent/JP3266228B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Body Structure For Vehicles (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、トラックの衝突時の衝
撃を吸収する車体構造を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】図13は、従来のトラックの車体構造を
概念的に示すものであって、トラック1はメインフレー
ム10上にキャブ20と荷台30が搭載されている。こ
のトラック1を速度Vで衝突壁Wに対して衝突させる
と、図14,15に示すような変形が発生する。図14
は荷台30に積荷のない場合を示し、図15は荷台に荷
物Lが積載された場合を示す。
【0003】従来のフレーム付トラックは前面衝突に
おいてキャブ20と荷台30(含む積荷)の衝突エネル
ギーを主に、メインフレーム10で吸収している。 トラックの衝突は、その速度が同じでも荷台の積載物
重量の違いにより、衝突エネルギーに2倍近い差が生じ
る。これはフレームのエネルギー吸収特性が一定と考え
ると、その変形量に差を生じることとなり、乗員保護性
にとって重要な客室保全性(生存空間の確保)及び客室
減速度(以下キャブGと称する)特性に大きな影響を与
える。
【0004】図16,図17は、衝撃時にトラックが受
ける抗力Fと、メインフレームの基準点の変位量Sとの
関係を示す。フル積載時衝突での客室保全性確保を前提
にフレームのエネルギー吸収特性を設定した場合、空荷
時衝突においてフレーム変形が少なくなりすぎて乗員保
護性にとって厳しいキャブGを生じる。また、これを空
荷時衝突を前提に設定した場合、積車時の衝突において
フレームの変形が増加し、荷台がキャブ後面を押して変
化させ生存空間の確保が難しくなる。
【0005】以上のように、トラックの積載状態(積荷
重量)変化を考慮した場合、乗員保護性にとって重要な
客室保全性(生存空間の確保)とキャブG特性を両立さ
せることは極めて困難である。更に、荷台とキャブが連
結部11,12,13,14によって同一フレーム10
に固定されていることで、荷台内積載物移動による衝撃
がキャブ後面及びフレームを通じてキャブに伝わり、こ
れもキャブG特性に影響を与える。キャブチルト車両の
衝突時の衝撃吸収構造は、例えば、実開平6−1398
8号公報にも開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、キャブと荷
台(含む積載物)及びシャシの衝突エネルギーをそれぞ
れ独立した構造部材において吸収することにより、前面
衝突におけるキャブG特性と客室保全性を高い次元で両
立させ、乗員保護性能の安定と向上を図るものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のトラックは、基
本的な手段として、客室の前端よりも前方へ延びる前端
部を有するメインフレームと、客室の前端よりも前方へ
延びる前端部を有するキャブフレームと、メインフレー
ムの前端部近傍に配設されてキャブフレームを傾動可能
に接続するヒンジと、キャブフレームの後端部近傍に配
設されてメインフレームに対してキャブフレームをメイ
ンフレームの長手方向に摺動自在に支持する接続部材
と、キャブフレームのロック装置と、キャブフレーム上
に搭載されるキャブとを備える。また、本発明のトラッ
クは、客室の前端よりも前方へ延びる前端部を有するメ
インフレームと、客室の前端よりも前方へ延びる前端部
を有するキャブフレームと、メインフレームの前端部と
キャブフレームの前端部を接続する構造部材と、キャブ
フレームの後端部近傍に配設されてメインフレームに対
してキャブフレームをメインフレームの長手方向に摺動
自在に支持する接続部材と、キャブフレームに対して前
部に設けられるヒンジにより傾動自在に支持されるキャ
ブと、キャブのロック装置とを備える。
【0008】
【作用】客室の前方へ突出する部材により衝撃吸収構造
が形成され、客室内の安全性が向上する。
【0009】
【実施例】図1は本発明のトラックの車体構造の概要を
示すものであって、トラック1Aはメインフレーム10
0上に接続部材150,160,170,180を介し
て搭載されるキャブ120と、荷台130を有する。本
実施例にあっては、キャブ120はキャブフレーム20
0上に搭載され、キャブフレーム200の前部は、ピン
ジョイント150によってメインフレーム200に接続
される。キャブフレーム200のピンジョイント150
以外のメインフレーム100に対する接続部材160
は、後述するように、キャブフレーム200を上下方向
に拘束はするが、前後方向には拘束しない構造を採用し
ている。
【0010】図2は、車両前部の構造を示す。メインフ
レーム100とキャブフレーム200は、ピンジョイン
ト150で接続され、キャブフレーム200の上部にキ
ャブ120が固定される。本発明にあっては、メインフ
レーム100の前部102と、キャブフレーム200の
前部202と、キャブ120の客室の前部122によっ
て、衝撃吸収構造部300が形成され、それぞれは分担
する衝撃エネルギーに見合ったエネルギー吸収特性を有
する。
【0011】図3は空車状態の車両1Aが衝突壁Wに衝
突した状態を示し、メインフレーム100とキャブフレ
ーム200は接続部160で変位している状態を示す。
図4は車両1Aの荷台130上に荷物Lが積載されたと
きの衝突の状態を示す。図5は衝突時の抗力Fと車体の
変位量Sとの関係を示すグラフである。
【0012】本発明の衝撃吸収構造は、次のように作動
する。 (1)衝突物との反力は主にキャブフレームとメインフ
レームの前端接合部に作用し、それぞれのフレームを通
じてキャブと荷台及びシャシにGを発生させる。 (2)キャブと荷台及びシャシの衝突エネルギーはそれ
ぞれのフレーム前部に設けられた衝撃吸収構造部の変形
により、独立して吸収される。それぞれの衝撃吸収構造
部のエネルギー吸収特性は以下の考え方で設定されてい
る。
【0013】《キャブフレーム200》最大変形量Aは
目標のG特性と客室保全性を考慮して定めた値とし、こ
の間に吸収するエネルギーは下式より求める。
【数1】 m:キャブ+乗員の質量 V:衝突速度 F:キャブフレーム伝達反力 S:キャブフレーム変位
【0014】《メインフレーム100》最大変形量はキ
ャブ最大変形量A−α(注1)とし、空荷とフル積載で
のフレーム変形量差を少なくするため、図5のようなF
−S特性とする。
【数2】 M:フル積載におけるキャブ以外の質量 F:メインフレーム伝達反力 S:メインフレーム変位 (注1)αはフル積載衝突においても荷台とキャブの間
に確保すべきクリアランス
【0015】尚、本発明の機能は次の構造においても同
様の効果を得ることができる。 (1)キャブフレームをキャブと一体のモノコック構造
とする。 (2)キャブフレームとメインフレームのレイアウトは
図2に限らず、キャブフレームをメインフレームの上,
下,内,外,内部,外部等に設置しても同じ機能を持た
せることができる。
【0016】図6及び図7は、メインフレーム100に
対するキャブフレーム200の接続部160の具体的構
造を示す。メインフレーム100上には上部にスリット
を有する箱型の断面形状を有する溝163を備えたガイ
ドレール162がとりつけられ、キャブフレーム200
側には、このガイドレール162に係合して摺動する摺
動部材164が固着される。摺動部材164の突出部1
65がガイドレール162の溝163に係合し、上下左
右方向の移動は拘束され、前後方向には摺動可能とな
る。
【0017】図8はメインフレーム100とキャブフレ
ームに設けられるキャブロック機構を示す説明図であ
る。メインフレーム100のガイドレール162側には
キャッチ装置400が設けられる。キャッチ装置400
はベースプレート402と、ベースプレート402に連
結されるスライダ404と、ブラケット406と、ブラ
ケット406上にとりつけられるキャッチピン410
と、ガイドプレート412を有する。
【0018】ロック装置420は、キャッチピン410
を把持する開閉自在の1対のフィンガー422,424
を有する。フィンガーは、ハンドル426により開閉操
作される。したがって、常時はキャブフレーム200に
とりつけたロック装置420がキャッチピン410を把
持し、キャブ120は定位値に保持される。車両の保守
点検時には、ハンドル426を操作してキャッチピンを
離し、キャブ120をチルトさせる。キャッチ装置40
0のベースプレート402は後端a側が下方に折り曲げ
られ、折曲部402aは、ガイドレール162の端部1
62aに係合される。この構造によりキャッチ装置40
0の摺動方向の位置が規制される。衝突時に、キャブフ
レーム200とメインフレーム100は前後方向にずれ
るが、この際に、図11に示すようにベースプレート4
02の折曲部402aが変形し、このズレを許容する。
【0019】図12はメインフレーム100とキャブフ
レーム200の前端が剛体210で連結されたフレーム
構造を有する車両に本発明を実施する例を示す。キャブ
フレーム200の後部はスライダ164を有し、メイン
フレーム100のガイドレール162と係合する。キャ
ブ120とキャブフレーム200との間には、ロック装
置420とキャッチ装置400が設けられる。本実施例
にあっても、メインフレーム100の前部と連結剛体2
10と、キャブフレーム200の前部と、キャブ120
の前部によって、衝撃吸収構造部が形成される。
【0020】
【発明の効果】本発明は以下の効果を得ることができ
る。 (1)キャブフレームの設定により積載重量の大小に関
係なく、安定して狙いのキャブG特性を得ることができ
る。 (2)メインフレームのF−S特性の設定により、キャ
ブG特性に関係なくメインフレームの最大変形量をコン
トロールすることができ、これによりフル積載衝突にお
いても荷台がキャブを押しつぶすことを妨げる。 (3)2つのフレームを独立させたことにより、前述2
を満足すればメインフレームはキャブG特性及び乗員保
護性能に関係なく、剛性を上げることができるため、走
行時の諸性能(操縦安定等)を確保できる。 以上のように、本発明によりキャブG特性と客室保全性
確保による乗員保護性能と走行時の諸性能を理想的に両
立させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す側面図。
【図2】本発明の実施例を示す拡大図。
【図3】本発明の作用を示す説明図。
【図4】本発明の作用を示す説明図。
【図5】本発明の作用を示すグラフ。
【図6】本発明の具体的な構成を示す説明図。
【図7】本発明の具体的な構成を示す説明図。
【図8】本発明の具体的な構成を示す説明図。
【図9】本発明の具体的な構成を示す説明図。
【図10】本発明の具体的な構成を示す説明図。
【図11】本発明の具体的な構成を示す説明図。
【図12】本発明の他の実施例を示す説明図。
【図13】従来の装置を示す説明図。
【図14】従来の装置の作用を示す説明図。
【図15】従来の装置の作用を示す説明図。
【図16】従来の装置の作用を示す説明図。
【図17】従来の装置の作用を示すグラフ。
【符号の説明】
1,1A 車両 100 メインフレーム 120 キャブ 130 荷台 150 ヒンジ 160 接続部 200 キャブフレーム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B62D 27/04 B62D 25/20

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体のメインフレームと、メインフレー
    ムに支持させるキャブ及び荷台を有するトラックの車体
    構造において、 客室の前端よりも前方へ延びる前端部を有するメインフ
    レームと、客室の前端よりも前方へ延びる前端部を有す
    るキャブフレームと、メインフレームの前端部近傍に配
    設されてキャブフレームを傾動可能に接続するヒンジ
    と、キャブフレームの後端部近傍に配設されてメインフ
    レームに対してキャブフレームをメインフレームの長手
    方向に摺動自在に支持する接続部材と、キャブフレーム
    のロック装置と、キャブフレーム上に搭載されるキャブ
    とを備えてなることを特徴とするトラックの車体構造。
  2. 【請求項2】 車体のメインフレームと、メインフレー
    ムに支持させるキャブ及び荷台を有するトラックの車体
    構造において、 客室の前端よりも前方へ延びる前端部を有するメインフ
    レームと、客室の前端よりも前方へ延びる前端部を有す
    るキャブフレームと、メインフレームの前端部とキャブ
    フレームの前端部を接続する構造部材と、キャブフレー
    ムの後端部近傍に配設されてメインフレームに対してキ
    ャブフレームをメインフレームの長手方向に摺動自在に
    支持する接続部材と、キャブフレームに対して前部に設
    けられるヒンジにより傾動自在に支持されるキャブと、
    キャブのロック装置とを備えてなるトラックの車体構
    造。
JP32721194A 1994-12-28 1994-12-28 トラックの車体構造 Expired - Fee Related JP3266228B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32721194A JP3266228B2 (ja) 1994-12-28 1994-12-28 トラックの車体構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32721194A JP3266228B2 (ja) 1994-12-28 1994-12-28 トラックの車体構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08175440A JPH08175440A (ja) 1996-07-09
JP3266228B2 true JP3266228B2 (ja) 2002-03-18

Family

ID=18196563

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP32721194A Expired - Fee Related JP3266228B2 (ja) 1994-12-28 1994-12-28 トラックの車体構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3266228B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102015000966A1 (de) * 2015-01-27 2015-07-02 Daimler Ag Lagerungsanordnung für ein Fahrerhaus eines Lastkraftwagens
WO2017208057A1 (en) * 2016-06-03 2017-12-07 Arcelormittal Longitudinal member for a heavy goods vehicle

Also Published As

Publication number Publication date
JPH08175440A (ja) 1996-07-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4161792B2 (ja) 車体構造
JP2553405B2 (ja) 走行車の車体アンダーフレーム
US20110132676A1 (en) Battery arrangement structure of vehicle
EP1464565A2 (en) Vehicle body structure
US20050023862A1 (en) Vehicle body structure
JP3508317B2 (ja) 車両のボディストッパー構造
JP2866998B2 (ja) 電気自動車のバッテリ固定構造
JP3056496B2 (ja) 車体側部のエネルギ吸収構造
JP3266228B2 (ja) トラックの車体構造
JPH09240515A (ja) キャブオーバ型車両のキャブ構造
JP4245702B2 (ja) 自動車の前部車体構造
JP3726464B2 (ja) キャブオーバ車両の衝突安全車体構造
JP2019025945A (ja) キャブオーバー型車両の車体前部構造
JP3120735B2 (ja) キャブ構造
JP3031987B2 (ja) 自動車の前部車体構造
JP4269401B2 (ja) キャブオーバ型車両の衝突安全装置
JPH06171551A (ja) 自動車の下部車体構造
JP4147815B2 (ja) フレーム付き車両の車体構造
JP3125545B2 (ja) 自動車の車体構造
JPH0620678Y2 (ja) 自動車
JP2580176Y2 (ja) 自動車の車体マウント構造
JP2002370672A (ja) 自動車の車体前部構造
JP3799464B2 (ja) 自動車のフレーム構造
JP2503531Y2 (ja) 機関の取付構造
JPH0627443U (ja) 後部車体構造

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090111

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100111

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110111

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees