JP3264850B2 - 内燃機関制御装置 - Google Patents

内燃機関制御装置

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JP3264850B2
JP3264850B2 JP02548397A JP2548397A JP3264850B2 JP 3264850 B2 JP3264850 B2 JP 3264850B2 JP 02548397 A JP02548397 A JP 02548397A JP 2548397 A JP2548397 A JP 2548397A JP 3264850 B2 JP3264850 B2 JP 3264850B2
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    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D41/00Electrical control of supply of combustible mixture or its constituents
    • F02D41/009Electrical control of supply of combustible mixture or its constituents using means for generating position or synchronisation signals
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02PIGNITION, OTHER THAN COMPRESSION IGNITION, FOR INTERNAL-COMBUSTION ENGINES; TESTING OF IGNITION TIMING IN COMPRESSION-IGNITION ENGINES
    • F02P7/00Arrangements of distributors, circuit-makers or -breakers, e.g. of distributor and circuit-breaker combinations or pick-up devices
    • F02P7/06Arrangements of distributors, circuit-makers or -breakers, e.g. of distributor and circuit-breaker combinations or pick-up devices of circuit-makers or -breakers, or pick-up devices adapted to sense particular points of the timing cycle
    • F02P7/077Circuits therefor, e.g. pulse generators
    • F02P7/0775Electronical verniers
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
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  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Ignition Installations For Internal Combustion Engines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は低圧配電により各
気筒の点火を制御する内燃機関制御装置に関し、特に始
動時における逆転などの異常回転に起因した各気筒の誤
制御を防止し、良好な制御状態を確保することのできる
内燃機関制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図9はたとえば特公昭62−36153
号公報などに記載された従来の内燃機関制御装置を示す
構成図、図10は図9内の角度センサの出力波形を示す
タイミングチャート、図11は図9に示した従来装置に
よる気筒識別動作を示すフローチャート、図12および
図13は従来装置の誤制御動作を示すタイミングチャー
トである。
【0003】図9において、内燃機関のクランク軸また
はカム軸(図示せず)に設けられた角度センサ10は、
内燃機関の回転角度を検出し、気筒毎の基準クランク角
を示すクランク角信号SGTと、各気筒を識別するため
の気筒識別信号SGCとを個別に出力する。
【0004】通常、角度センサ10は、クランク角セン
サおよび気筒識別センサ(図示せず)を含み、これらの
センサのうち、クランク角信号SGTを生成するクラン
ク角センサはクランク軸に設けられ、気筒識別信号SG
Cを生成する気筒識別センサは、クランク軸の回転を1
/2に減速したカム軸に設けられている。
【0005】一方、吸気量センサ、水温センサおよび始
動スイッチなどを含む各種センサ12は、内燃機関の運
転状態Dを検出し、運転状態Dを示す種々の検出信号を
生成する。
【0006】内燃機関の各気筒に対応して設けられたイ
ンジェクタ16は、各気筒の燃料噴射弁を所定タイミン
グで駆動して所定量の燃料を噴射する。内燃機関の各気
筒に対応して設けられた点火コイル18aおよび18b
は、一次巻線および二次巻線を含むトランスからなり、
二次巻線側から各気筒の点火プラグ20に点火用の高電
圧を印加する。
【0007】ここでは、一対の点火コイル18aおよび
18bを有しており、一方の点火コイル18aの各一端
に#1および#4気筒の点火プラグ20が接続され、他
方の点火コイル18bの各一端に#3および#2気筒の
点火プラグ20が接続された場合を示している。したが
って、各一対の気筒すなわち、#1および#4気筒、#
3および#2気筒は、それぞれ同時に点火制御される。
【0008】各点火コイル18aおよび18bの一次巻
線に直列接続されたパワートランジスタ22aおよび2
2bは、各一次巻線に流れる一次電流i1aおよびi1
bを通電遮断し、各点火コイル18aおよび18bの二
次巻線から昇圧された高電圧を発生させる。
【0009】マイクロコンピュータからなるECU(電
子制御装置)30は、入力インタフェース32と、制御
演算回路34と、出力インタフェース36とを備えてい
る。入力インタフェース32は、クランク角信号SG
T、気筒識別信号SGCおよび運転状態Dを取り込み、
制御演算回路34に入力する。
【0010】制御演算回路34は、入力インタフェース
32を介した各種情報SGT、SGCおよびDに基づい
て、インジェクタ16、点火コイル18aおよび18b
の各制御タイミングを演算し、各制御タイミングに応じ
て各アクチュエータに対する駆動信号、すなわち各イン
ジェクタ16に対する駆動信号J1〜J4、ならびに点
火コイル18aおよび18bに対する駆動信号P1およ
びP2を生成する。
【0011】出力インタフェース36は、駆動信号J1
〜J4を出力して各気筒毎のインジェクタ16を駆動す
るとともに、駆動信号P1およびP2を出力してパワー
トランジスタ22aおよび22bを駆動する。
【0012】すなわち、点火コイル18aに対する駆動
信号P1(パワートランジスタ22aのベース電流)
は、パワートランジスタ22aを間欠的にオンさせて、
点火コイル18aの一次電流i1aを通電遮断し、点火
コイル18bに対する駆動信号P2(パワートランジス
タ22bのベース電流)は、パワートランジスタ22b
を間欠的にオンさせて、点火コイル18bの一次電流i
1bを通電遮断する。
【0013】図10において、クランク角信号SGT
は、クランク軸の回転に応じたパルス信号からなり、各
パルスの立ち上がりエッジは、各気筒(#1〜#4)に
対応した第1の基準クランク角B75°(TDCよりも
75°手前)を示し、立ち下がりエッジは、第2の基準
クランク角B5°(TDCよりも5°手前)を示してい
る。
【0014】なお、第1の基準クランク角B75°はイ
ニシャル通電開始時期に対応しており、第2の基準クラ
ンク角B5°は、圧縮上死点の近傍のイニシャル点火時
期に対応している。
【0015】一方、気筒識別信号SGCは、クランク角
信号SGTの#1および#4気筒に対応するパルスから
オフセットされたパルスを有し、クランク角信号SGT
の各エッジ(第1および第2の基準クランク角)におけ
るレベル(H、L)を所定のシーケンスで発生し、各気
筒(#1〜#4気筒)を特定できるように設定されてい
る。
【0016】したがって、クランク角信号SGTの立ち
上がりエッジ(第1の基準クランク角)B75°での気
筒識別信号SGCのレベル「1」により、#1および#
4気筒を識別し、クランク角信号SGTの立ち下がりエ
ッジ(第2の基準クランク角)B5°での気筒識別信号
SGCのレベル「1」により、特定気筒すなわち#1気
筒を識別することができる。
【0017】次に、図10および図11を参照しなが
ら、図9に示した従来の内燃機関制御装置の動作につい
て説明する。通常運転時において、第1の基準クランク
角B75°での気筒識別信号SGCのレベル(図10参
照)は、HおよびLレベルに交互に変化するので、制御
演算回路34は、同時点火(グループ着火)制御される
気筒群を識別することができる。
【0018】また、第2の基準クランク角B5°での気
筒識別信号SGCのレベルは、特定気筒(#1気筒)に
対してのみHレベルとなるので、制御演算回路34は、
特定気筒を識別することができる。
【0019】なお、気筒識別信号SGCのパターンを図
10のように設定した場合、クランク角信号SGTの各
パルスの一対のエッジB5°およびB75°での気筒識
別信号SGCのレベルから、各気筒を特定することもで
きる。
【0020】すなわち、各基準クランク角B5°および
B75°での気筒識別信号SGCのレベルが「0、1」
であれば「#1、#4気筒」(ただし、次のエッジB5
°でのレベルが「1」であれば#1気筒)、「1、0」
であれば「#3気筒」、「0、0」であれば「#2気
筒」が対応気筒として特定される。
【0021】上記気筒識別動作を示す図11において、
まず、ECU30内の制御演算回路34は、クランク角
信号SGTの立ち上がりエッジ(基準クランク角B75
°)が現在入力されているか否かを判定し(ステップS
1)、もし、基準クランク角B75°が入力されている
(すなわち、YES)と判定されれば、この時点での気
筒識別信号SGCのレベルが「1」か否かを判定する
(ステップS2)。
【0022】もし、基準クランク角B75°での気筒識
別信号SGCのレベルが「1」(すなわち、YES)と
判定されれば、現在のクランク角信号SGTが#1また
は#4気筒のB75°に位置していると認識し(ステッ
プS3)、リターンする。
【0023】また、ステップS2において、基準クラン
ク角B75°での気筒識別信号SGCのレベルが「1」
でない(すなわち、NO)と判定されれば、#2または
#3気筒のB75°に位置していると認識し(ステップ
S4)、リターンする。
【0024】一方、ステップS1において、基準クラン
ク角B75°が入力されていない(すなわち、NO)と
判定されれば、続いて、クランク角信号SGTの立ち下
がりエッジ(基準クランク角B5°)が現在入力されて
いるか否かを判定する(ステップS5)。
【0025】もし、基準クランク角B5°が入力されて
いる(すなわち、YES)と判定されれば、この時点で
の気筒識別信号SGCのレベルが「1」か否かを判定し
(ステップS6)、「1」である(すなわち、YES)
と判定されれば、現在のクランク角信号SGTが#1気
筒のB5°に位置していると認識し(ステップS7)、
リターンする。
【0026】また、ステップS6において、基準クラン
ク角B7°での気筒識別信号SGCのレベルが「1」で
ない(すなわち、NO)と判定されれば、気筒を特定せ
ずに、そのままリターンする。
【0027】こうして、各気筒が識別されると、制御演
算回路34は、角度センサ10からのクランク角信号S
GTおよび気筒識別信号SGCと、各種センサ12から
の運転状態検出信号Dとに基づいて、内燃機関の運転状
態を検出するとともに、各気筒毎の制御パラメータ(燃
料噴射時期および点火時期など)を各基準クランク角B
75°およびB5°を制御基準として演算する。
【0028】したがって、内燃機関の運転状態に応じた
最適な制御タイミングで、インジェクタ16に対する駆
動信号J1〜J4が各気筒に対応して順次に生成され、
パワートランジスタ22a(点火コイル18a)に対す
る駆動信号P1と、パワートランジスタ22b(点火コ
イル18b)に対する駆動信号P2とが各気筒群に対応
して交互に生成される。
【0029】パワートランジスタ22aおよび22b
は、駆動信号P1およびP2により交互にオンされ、各
点火コイル18aおよび18bの一次電流i1aおよび
i1bを通電遮断し、各気筒の点火プラグ20を順次放
電させて点火制御を行う。通常、一次電流i1aおよび
i1bの遮断時期(点火時期)は、第2の基準クランク
角B5°の近傍すなわち圧縮行程上死点の近傍に設定さ
れる。
【0030】また、クランク角信号SGTの周期変動が
大きい始動時および低回転運転時において、制御演算回
路34は、各基準クランク角B75°およびB5°を起
点とした上記タイマ制御を行わず、一次電流i1aおよ
びi1bを第1の基準クランク角B75°で通電開始し
て第2の基準クランク角B5°で遮断するバイパス制御
を行う。
【0031】このように、制御演算回路34は、運転状
態に応じた最適なタイミングで、各気筒のインジェクタ
16ならびに点火コイル18aおよび18bを制御す
る。しかしながら、始動時における運転者の操作ミスな
どにより、内燃機関が完全始動する前の圧縮行程中(上
死点の手前のクランク角位置)で始動スイッチがオフさ
れると、内燃機関は逆転して停止する。
【0032】この場合、制御演算回路34は、逆転状態
を認識することができないので、逆転時に検出されるク
ランク角信号SGTのエッジに応答して、一次電流i1
(i1aまたはi1b)の通電遮断を誤制御してしま
い、内燃機関を損傷するおそれがある。
【0033】たとえば、図12のように、#1気筒の第
1の基準クランク角B75°を正転で通過した直後(圧
縮行程中)の時刻t2で逆転した場合、制御演算回路3
4は、正転中の第1の基準クランク角B75°(時刻t
1)において#1気筒に対する一次電流i1aを通電開
始した後、逆転(時刻t2)後の第1の基準クランク角
B75°(時刻t3)を第2の基準クランク角B5°と
誤認識し、一次電流i1aを遮断して過進角点火してし
まう。
【0034】また、図13のように、#4気筒の第2の
基準クランク角B5°を正転で通過した直後(圧縮行程
中)の時刻t4で逆転した場合、制御演算回路34は、
逆転(時刻t4)後の第2の基準クランク角B5°(時
刻t5)を#2気筒の第1の基準クランク角B75°と
誤認識し、#2気筒(誤気筒)に対する一次電流i1b
の通電を開始してしまう。
【0035】
【発明が解決しようとする課題】従来の内燃機関制御装
置は以上のように、始動時の始動スイッチのオフ操作
(誤操作)などにより逆転(異常回転状態)が発生した
場合、基準クランク角および各気筒の誤認識を防止する
ための対策を何ら施していないので、過進角点火(図1
2参照)や誤配電(図13参照)などの誤制御による不
安定な燃焼状態を招き、内燃機関に悪影響を与えるとい
う問題点があった。
【0036】この発明は上記のような問題点を解決する
ためになされたもので、コストアップを招くことなく、
始動時における気筒識別の信頼性を確保して良好な制御
状態を維持することのできる内燃機関制御装置を得るこ
とを目的とする。
【0037】
【課題を解決するための手段】この発明に係る内燃機関
制御装置は、内燃機関の回転角度を検出してクランク角
信号および気筒識別信号を個別に出力する角度センサ
と、クランク角信号および気筒識別信号に基づいて内燃
機関の制御パラメータを演算し、制御パラメータに応じ
て内燃機関のアクチュエータに対する駆動信号を出力す
る制御演算回路とを備え、クランク角信号は、内燃機関
の各気筒の第1および第2の基準クランク角に対応した
パルスを含み、第1の基準クランク角は、イニシャル通
電開始時期に対応し、第2の基準クランク角は、圧縮上
死点の近傍のイニシャル点火時期に対応し、気筒識別信
号は、クランク角信号に対して位相差を有するパルスを
含み、且つ、第2の基準クランク角から次の気筒の第1
の基準クランク角までの間に生成されるパルス数が、少
なくとも特定気筒に関して他気筒とは異なり、気筒識別
信号のパルス数は、各気筒に対応して、0、1、または
2に設定され、制御演算回路は、制御タイミングを演算
するタイミング演算手段と、第2の基準クランク角から
第1の基準クランク角までに検出される気筒識別信号の
パルス数を計数する計数手段と、パルス数の計数値およ
び前回の計数値に基づいて各気筒の識別状態を査定し、
査定結果として気筒識別フラグを出力する気筒識別査定
手段と、気筒識別フラグの値を駆動信号の出力状態に反
映させる制御反映手段と、クランク角信号のパルス周期
の今回値および前回値に基づく周期比率を演算する周期
比率演算手段と、周期比率が所定範囲を逸脱したときに
異常回転状態を示す判別信号を生成する異常回転判別手
段とを含み、制御反映手段は、気筒識別フラグが各気筒
のいずれにも対応しないときに駆動信号の出力を禁止す
とともに、判別信号に応答して駆動信号の出力を禁止
し、周期比率演算手段は、パルス周期の今回値Ti
(n)および前回値Ti(n−1)を用いて、周期比率
αを、α=Ti(n−1)/{Ti(n)+Ti(n−
1)}により演算し、異常回転判別手段は、周期比率α
を所定値Kと比較し、α≧Kを満たす場合に判別信号を
生成するものである。
【0038】
【0039】また、この発明に係る内燃機関制御装置の
気筒識別査定手段は、計数値および前回の計数値の組み
合わせが各気筒のいずれにも対応しないときに、気筒識
別フラグの値を異常状態に対応した最大値に設定するも
のである。
【0040】
【0041】
【0042】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.以下、この発明の実施の形態1を図につ
いて説明する。図1はこの発明の実施の形態1の要部を
示すブロック図であり、各種センサ12、インジェクタ
16、パワートランジスタ22aおよび22bは前述と
同様のものである。
【0043】また、図2は図1内の角度センサからの各
出力信号の波形を示すタイミングチャートであり、図3
はこの発明の実施の形態1による気筒識別査定動作を示
すフローチャート、図4は気筒識別査定結果に応じた反
映動作を示すフローチャートである。
【0044】なお、ここでは省略されているが、図1に
示されない構成(ECU30、入力インタフェース32
および出力インタフェース36など)は、図9に示した
通りである。また、ここでは、グループ着火による点火
制御装置を例にとって説明するが、低圧配電形式であれ
ば、気筒毎に個別のパワートランジスタおよび点火コイ
ルを設けた装置にも適用可能なことは言うまでもない。
【0045】図1において、角度センサ10A内のクラ
ンク角センサは、たとえばクランク軸の各基準クランク
角B75°およびB5°に対応して設けられた電磁ピッ
クアップと、電磁ピックアップ出力信号をパルス化する
波形整形回路とにより構成され、角度センサ10A内の
気筒識別センサは、カム軸の特定気筒位置に対応して設
けられた電磁ピックアップと、電磁ピックアップ出力信
号をパルス化する波形整形回路とにより構成されてい
る。
【0046】したがって、角度センサ10Aは、図2に
示すように、内燃機関の各気筒の第1B75°および第
2の基準クランク角B5°に対応したパルスを含むクラ
ンク角信号SGTPと、クランク角信号SGTPに対し
て位相差を有するパルスを含む気筒識別信号SGCPと
を出力する。
【0047】図2において、クランク角信号SGTPの
各パルスの立ち上がりエッジは、それぞれ、各気筒毎の
第1の基準クランク角B75°および第2の基準クラン
ク角B5°に割り当てられている。
【0048】また、気筒識別信号SGCPは、第2の基
準クランク角B5°から次の気筒の第1の基準クランク
角B75°までの間に生成されるパルス数が、少なくと
も特定気筒に関して他気筒とは異なるように設定されて
いる。図2において,上記パルス数は、#2気筒に関し
て「1個」、#3気筒に関して「2個」、#1および#
4気筒に関して「0個」に設定されており、前回のパル
ス数を参照すれば各気筒を特定することができるように
なっている。
【0049】図1において、制御演算回路34Aは、角
度センサ10Aの出力信号および運転状態Dに応じて各
アクチュエータ(インジェクタ16および点火コイル)
制御タイミングを演算するタイミング演算手段38と、
第2の基準クランク角B5°から第1の基準クランク角
B75°までに検出される気筒識別信号SGCPのパル
ス数CPを計数する計数手段39と、パルス数の今回の
計数値CPおよび前回の計数値CPOに基づいて各気筒
の識別状態を査定し、査定結果として気筒識別フラグF
Cを出力する気筒識別査定手段40と、気筒識別フラグ
FCの値を駆動信号J1〜J4、P1およびP2の出力
状態に反映させる制御反映手段42とを備えている。
【0050】制御反映手段42は、気筒識別フラグFC
から気筒識別結果およびその査定結果を認識し、気筒識
別フラグFCが示す気筒に対する駆動信号(J1〜J
4、P1またはP2)を出力するとともに、気筒識別フ
ラグFCが#1〜#4気筒のいずれにも対応しない場合
に、点火イネーブルフラグEPを0にクリアし、駆動信
号J1〜J4、P1およびP2の出力を禁止する。
【0051】次に、図2および図5のタイミングチャー
トとともに、図3および図4のフローチャートを参照し
ながら、図1に示したこの発明の実施の形態1による気
筒識別処理動作および気筒識別結果の反映処理動作につ
いて説明する。
【0052】図5は気筒識別フラグFCおよび誤制御防
止用の点火イネーブルフラグEPの動作タイミングと一
次電流i1aおよびi1bの通電状態(駆動信号P1お
よびP2の出力状態)を示し、時刻t0から始動開始し
て、時刻t3で逆転し、時刻t5で停止後に再始動を行
う場合の動作を示している。
【0053】なお、図3の気筒識別ルーチンは、制御演
算回路34A内の計数手段39および気筒識別査定手段
40に対応し、第1の基準クランク角B75°の割込処
理により動作する。このとき、クランク角信号SGTP
の前回パルスから今回パルスまでの間に計数値CPが得
られた場合に、今回パルスの立ち上がりエッジが第1の
基準クランク角B75°と判断される。
【0054】また、図4の気筒識別反映ルーチンは、制
御演算回路34A内の制御反映手段42に対応し、図3
の気筒識別査定処理後の第2の基準クランク角B5°の
割込処理により動作する。このとき、クランク角信号S
GTPの前回パルスから今回パルスまでの間に計数値C
Pが得られないことから、今回パルスの立ち上がりエッ
ジが第2の基準クランク角B5°と判断される。
【0055】図3において、各ステップS11、S16
およびS17は計数手段39による処理動作、ステップ
S12〜S15およびS21〜S28は、気筒識別査定
手段40による処理動作を示している。
【0056】まず、内燃機関の始動時における始動スイ
ッチの操作により、計数手段39内の計数値CPは
「0」にクリアされ、前回の計数値CPOおよび気筒識
別査定手段40内の気筒識別フラグFCは、「4」以上
の値(たとえば、最大値「255」)に初期設定され、
制御反映手段42内の点火イネーブルフラグEPは0
(点火不可状態)にクリアされているものとする。
【0057】計数手段39は、第1の基準クランク角B
75°の検出区間内で気筒識別信号SGCPのパルス数
を計数し、第1の基準クランク角B75°の検出毎に計
数値CPを出力する(ステップS11)。このとき、図
2から明らかなように、正常回転時における計数値CP
の値は、#1、#3、#4気筒の第1の気筒クランク角
B75°に検出時において、それぞれ、「1」、
「0」、「2」となる。
【0058】次に、気筒識別査定手段40は、今回の計
数値CPが「1」であるか否かを判定し(ステップS1
2)、もし「1」でない(すなわち、NO)と判定され
れば、計数値CPが「2」であるか否かを判定し(ステ
ップS13)、もし「2」でない(すなわち、NO)と
判定されれば、計数値CPが「0」であるか否かを判定
し(ステップS14)する。
【0059】ステップS14において、もし「0」でな
い(すなわち、NO)と判定されれば、気筒識別査定手
段40は、気筒識別が不能な異常状態と見なし、気筒識
別フラグFCとして「255」を設定する(ステップS
15)。
【0060】また、計数手段39は、今回の計数値CP
を前回の計数値CPOとし(ステップS16)、今回の
計数値CPを0にクリア(ステップS17)した後、図
3のルーチンを抜け出てリターンする。
【0061】一方、ステップS12において、CP=1
(すなわち、YES)と判定されれば、前回の計数値C
POが「0」であるか否かを判定し(ステップS2
1)、もし「0」でない(すなわち、NO)と判定され
れば異常処理ステップS15に進み、CPO=0(すな
わち、YES)と判定されれば、気筒識別フラグFCを
「0」(#1気筒に対応)に設定して(ステップS2
2)、前回の計数値CPOの設定ステップS16に進
む。
【0062】また、ステップS13において、CP=2
(すなわち、YES)と判定されれば、前回の計数値C
POが「0」であるか否かを判定し(ステップS2
3)、もし「0」でない(すなわち、NO)と判定され
れば異常処理ステップS15に進み、CPO=0(すな
わち、YES)と判定されれば、気筒識別フラグFCを
「2」(#4気筒に対応)に設定して(ステップS2
4)、ステップS16に進む。
【0063】また、ステップS14において、CP=0
(すなわち、YES)と判定されれば、前回の計数値C
POが「1」であるか否かを判定し(ステップS2
5)、もし「1」でない(すなわち、NO)と判定され
れば、続いて、前回の計数値CPOが「2」であるか否
かを判定する(ステップS26)。
【0064】ステップS26において、もし前回の計数
値CPOが「2」でない(すなわち、NO)と判定され
れば異常処理ステップS15に進み、CPO=2(すな
わち、YES)と判定されれば、気筒識別フラグFCを
「3」(#2気筒に対応)に設定して(ステップS2
7)、ステップS16に進む。
【0065】また、ステップS25において、CPO=
1(すなわち、YES)と判定されれば、気筒識別フラ
グFCを「1」(#3気筒に対応)に設定して(ステッ
プS28)、前回の計数値CPOの設定ステップS16
に進む。こうして得られた気筒識別フラグFCは、タイ
ミング演算手段38において、各気筒のアクチュエータ
制御タイミングに用いられる。
【0066】一方、図4において、制御反映手段42
は、気筒識別フラグFCを参照して、気筒識別フラグF
Cの値が「4」以上か否かを判定する(ステップS3
1)。もし、気筒識別フラグFCが「3」以下の値であ
る(すなわち、NO)と判定されれば、気筒識別結果を
正常と見なし、点火イネーブルフラグEPを「1」に設
定し(ステップS32)、各アクチュエータ駆動信号を
出力可能な状態にしてリターンする。したがって、制御
演算回路34Aからの駆動信号J1〜J4、P1および
P2により、通常の内燃機関制御が行われる。
【0067】また、ステップS31において、気筒識別
フラグFCが「255」であって、FC≧4(すなわ
ち、YES)と判定されれば、気筒識別結果を異常と見
なし、点火イネーブルフラグEPを「0」にクリアし
(ステップS33)、各アクチュエータ駆動信号を出力
不可能な状態にしてリターンする。こうして、FC=2
55に応答してEP=0となることにより、駆動信号J
1〜J4、S1およびS2の出力が禁止され、内燃機関
の誤制御および誤制御による損傷などは防止される。
【0068】図5は上記気筒識別および点火イネーブル
動作の具体例を示しており、図5において、時刻t0で
始動開始した場合、計数値CPおよび点火イネーブルフ
ラグEPは「0」、前回の計数値CPOおよび気筒識別
フラグFCは「255」に設定されている。
【0069】続いて、気筒識別信号SGCPが1パルス
検出された後の、第1の基準クランク角B75°の検出
時刻t1において、前述(図3)の処理ルーチンが動作
し、前回の計数値CPOが「1」に設定され、計数値C
Pが「0」にクリアされる。このとき、気筒識別フラグ
FCは「255」のままであり、次の第2の基準クラン
ク角B5°においても点火イネーブルフラグEPは
「0」のままである。したがって、時刻t1において一
次電流i1a(破線参照)が通電開始されることはな
い。
【0070】続いて、気筒識別信号SGCPのパルスが
検出されない状態で、次の第1の基準クランク角B75
°の検出時刻t2において、図3の処理ルーチンが動作
し、前回の計数値CPOが「0」に設定され、計数値C
Pが「0」にクリアされるとともに、前述のステップS
28(図3参照)により気筒識別フラグFCが「1」に
設定される。
【0071】このとき、次の第2の基準クランク角B5
°による割込ルーチン(図4)が動作していないので、
点火イネーブルフラグEPは「0」のままであり、時刻
t2において一次電流i1b(破線参照)が通電開始さ
れることはない。
【0072】次に、時刻t3において逆転状態となった
場合、逆転後の時刻t4において、クランク角信号SG
TPのパルスとして第1の基準クランク角B75°が再
検出されるが、制御演算回路34Aは、を第2の基準ク
ランク角B5°と誤認識し、点火イネーブルフラグEP
を「1」(制御可能状態)に設定する。しかし、前回の
第1の基準クランク角B75°で通電開始していないの
で、第2の基準クランク角B5°において過進角点火さ
れることはない。
【0073】次に、圧縮上死点(TDC)の手前(B7
5°〜B5°の間)から逆転した後、時刻t5において
停止した状態から再始動させた場合、気筒識別信号SG
CPの未検出状態のまま、第1の基準クランク角B75
°の検出時刻t6において、図3の処理ルーチンが動作
する。
【0074】このとき、今回の計数値CPおよび前回の
計数値CPOがともに「0」となるので、気筒識別査定
手段40は、気筒識別フラグFCを「255」(異常状
態)に設定し、これにより、制御反映手段42は、点火
イネーブルフラグEPを「0」にクリアする。したがっ
て、始動時に逆転停止しても、制御演算回路34Aによ
る制御が禁止されているので、次の始動時に誤制御され
ることはない。
【0075】また、始動時に、気筒識別フラグFCが異
常値「255」に設定され、且つ点火イネーブルフラグ
EPが「0」(点火不能)に設定されているので、第1
の基準クランク角B75°が3回検出されるまでは実際
の気筒識別が完了せず、未確定の状態で一次電流i1a
およびi1bが誤通電されることはない。したがって、
さらに誤制御を防止することができる。
【0076】また、逆転が発生しにくい第1の基準クラ
ンク角B75°の手前の区間で気筒識別信号SGCPの
パルス数が計数されるので、計数値CPの信頼性を損な
うこともない。さらに、気筒識別が異常の場合に気筒識
別フラグFCを最大値「255」に設定したので、制御
反映手段42は、異常状態を容易に認識して制御を禁止
させることができる。
【0077】このように、各基準クランク角B5°およ
びB75°間に検出される気筒識別信号SGCPのパル
ス計数値CPおよび前回値CPOから、迅速に気筒識別
およびその正否を判別し、誤制御を防止することができ
る。
【0078】また、この場合、計数手段39の計数容量
が少なくて済むうえ、気筒識別査定手段40は、計数値
CPおよびCPOが「0」、「1」または「2」か、と
いう簡単な判定処理を実行すればよいので、制御演算回
路34Aの構成を簡略化することができ、コストアップ
を招くことはない。なお、点火イネーブルフラグEP
は、必要に応じて外部機器に出力され、異常発生の表示
などに用いられてもよい。
【0079】なお、上記説明では、制御反映手段42が
気筒識別フラグFCの異常値のみに応答して駆動信号の
出力を禁止するようにしたが、クランク角信号SGTP
の周期比率に基づく異常判別信号にも応答して駆動信号
の出力を禁止することが望ましい。
【0080】図6は制御反映手段が周期比率にも応答す
るようにした場合の要部を示すブロック図であり、前述
と同様の構成については、同一符号を付して説明を省略
する。
【0081】また、図7は図6内の制御演算手段による
周期比率演算動作を示すフローチャート、図8はこの発
明の実施の形態1による異常回転発生時の動作を示すタ
イミングチャートである。図7は各基準クランク角B7
5°およびB5°毎の割込ルーチンであり、各ステップ
S15およびS33は前述(図3および図4参照)と同
様のステップである。
【0082】この場合、制御演算回路34Bは、クラン
ク角信号SGTPのパルス周期の今回値および前回値に
基づく周期比率αを演算する周期比率演算手段44と、
周期比率αが所定範囲を逸脱したときに異常回転状態を
示す判別信号Eを生成する異常回転判別手段46とを含
む。
【0083】制御反映手段42Bは、気筒識別フラグF
Cの異常値のみならず、判別信号Eにも応答して、駆動
信号J1〜J4、P1およびP2の出力を禁止する。ま
た、気筒識別査定手段40Bは、判別信号Eに応答して
気筒識別フラグFCを異常値「255」に設定するよう
になっている。
【0084】次に、図7のフローチャートとともに図8
のタイミングチャートを参照しながら、図6に示したこ
の発明の実施の形態1による周期比率演算動作および制
御反映動作について説明する。
【0085】図7において、まず、周期比率演算手段4
4は、クランク角信号SGTPの各パルスの入力間隔
(周期)Ti(n)を算出し(ステップS41)、前回
値Ti(n−1)および今回値Ti(n)の和に対する
前回値Ti(n−1)の周期比率αを、以下の(1)式
のように演算する(ステップS42)。
【0086】 α=Ti(n−1)/{Ti(n)+Ti(n−1)} …(1)
【0087】このとき、内燃機関が正常回転状態であれ
ば、第1および第2の基準クランク角B75°およびB
5°が交互に検出されるので、周期比率α(≦1)は、
クランク角180°に対する70°および110°の回
転時間比率(70/180、または、110/180)
となり、1/2程度の値で前後する。
【0088】一方、始動スイッチのオフ操作により逆転
が発生すれば、クランク角信号SGTPのパルス(たと
えば、B5°)を検出した直後に同一パルスを再検出す
るので、今回の検出間隔(パルス周期)が短くなり、周
期比率αは1に近い値を示すようになる。
【0089】続いて、異常回転判別手段46は、周期比
率αが所定値K以上であるか否かを判定し(ステップS
43)、もし、周期比率αが所定値Kよりも小さい(す
なわち、NO)と判定されれば、正常回転状態を見なし
て判別信号Eを出力せず(ステップS44)、リターン
する。
【0090】一方、ステップS43において、α≧K
(すなわち、YES)と判定されれば、異常回転判別手
段46は、内燃機関の異常回転状態が発生したものと見
なし、判別信号Eを出力する(ステップS45)。
【0091】これにより、異常発生時の処理ステップに
進み、気筒識別査定手段40Bは、気筒識別フラグFC
を異常値「255」に設定し(ステップS15)、制御
反映手段42Bは、点火イネーブルフラグEPを0にク
リアし(ステップS33)、制御演算回路34Bから駆
動信号J1〜J4、P1およびP2が出力されないよう
にした後、リターンする。
【0092】図8は上記誤制御防止動作の具体例を示し
ており、始動開始時刻t0、第1の基準クランク角B7
5°の1回目および2回目の検出時刻t1およびt2に
ついては、前述(図5参照)と同様のタイミングでなの
で、ここでは説明を省略する。
【0093】ここでは、気筒識別フラグFCが「1」に
設定された時刻t2の後も正転を続ける場合を想定して
いるので、次の第2の基準クランク角B5°が検出され
た時刻t6において、点火イネーブルフラグEPが
「1」(制御可能)に設定される。
【0094】続いて、気筒識別信号SGCPのパルス数
が計数され、計数値CPが「2」にインクリメントされ
た後、3回目の第1の基準クランク角B75°が検出さ
れた時刻t7において、気筒識別査定手段40Bは、前
回の計数値CPO(=0)を参照し、前述のステップS
24(図3参照)により、気筒識別フラグFCを「2」
(#4気筒に対応)に設定する。
【0095】したがって、時刻t7において、#4気筒
に対する点火駆動信号P1が出力され、一次電流i1a
が通電開始される。その後、時刻t8において第2の基
準クランク角B5°が検出され、一次電流i1aが遮断
された直後の時刻t9において、逆転が発生したとす
る。
【0096】このとき、第2の基準クランク角B5°が
直ちに再検出されるので、逆転直後の第2の基準クラン
ク角B5°の検出時刻t10で演算される周期比率α
は、図8のように急増して所定値Kを越える。
【0097】したがって、時刻t10において、異常回
転判別手段46は判別信号Eを出力し、これに応答し
て、制御反映手段42Bは、点火イネーブルフラグEP
を「0」にクリアし、気筒識別査定手段40Bは、気筒
識別フラグFCを異常値「255」に設定する。
【0098】このように、周期比率αが異常値を示す場
合に、制御演算回路34Bからの駆動信号J1〜J4、
P1の出力を禁止することにより、逆転などの異常回転
に起因した一次電流i1bの誤通電を防止することがで
き(図8内の破線参照)、内燃機関の誤制御をさらに確
実に防止することができる。
【0099】なお、ステップS43内の比較基準となる
所定値Kは、1/2から1までの間の値、たとえば、
0.8程度に設定され得る。また、ここでは、周期比率
αを(1)式により演算したが、任意の演算式から周期
比率αを求め、演算式に応じた比較判定式および所定値
Kを設定することにより、同様に異常回転を判別可能な
ことは言うまでもない。
【0100】
【発明の効果】以上のようにこの発明の請求項1によれ
ば、内燃機関の回転角度を検出してクランク角信号およ
び気筒識別信号を個別に出力する角度センサと、クラン
ク角信号および気筒識別信号に基づいて内燃機関の制御
パラメータを演算し、制御パラメータに応じて内燃機関
のアクチュエータに対する駆動信号を出力する制御演算
回路とを備え、クランク角信号は、内燃機関の各気筒の
第1および第2の基準クランク角に対応したパルスを含
み、第1の基準クランク角は、イニシャル通電開始時期
に対応し、第2の基準クランク角は、圧縮上死点の近傍
のイニシャル点火時期に対応し、気筒識別信号は、クラ
ンク角信号に対して位相差を有するパルスを含み、且
つ、第2の基準クランク角から次の気筒の第1の基準ク
ランク角までの間に生成されるパルス数が、少なくとも
特定気筒に関して他気筒とは異なり、気筒識別信号のパ
ルス数は、各気筒に対応して、0、1、または2に設定
され、制御演算回路は、制御タイミングを演算するタイ
ミング演算手段と、第2の基準クランク角から第1の基
準クランク角までに検出される気筒識別信号のパルス数
を計数する計数手段と、パルス数の計数値および前回の
計数値に基づいて各気筒の識別状態を査定し、査定結果
として気筒識別フラグを出力する気筒識別査定手段と、
気筒識別フラグの値を駆動信号の出力状態に反映させる
制御反映手段と、クランク角信号のパルス周期の今回値
および前回値に基づく周期比率を演算する周期比率演算
手段と、周期比率が所定範囲を逸脱したときに異常回転
状態を示す判別信号を生成する異常回転判別手段とを含
み、制御反映手段は、気筒識別フラグが各気筒のいずれ
にも対応しないときに駆動信号の出力を禁止するととも
に、判別信号に応答して駆動信号の出力を禁止し、周期
比率演算手段は、パルス周期の今回値Ti(n)および
前回値Ti(n−1)を用いて、周期比率αを、α=T
i(n−1)/{Ti(n)+Ti(n−1)}により
演算し、異常回転判別手段は、周期比率αを所定値Kと
比較し、α≧Kを満たす場合に判別信号を生成し、始動
時における気筒識別の信頼性を確保して良好な制御状態
を維持するとともに、回転異常に起因した誤制御を確実
に防止して良好な制御状態を維持するようにしたので、
コストアップを招くことなく制御タイミングを適正化
し、気筒誤識別に起因した誤制御状態を回避することの
できる内燃機関制御装置が得られる効果がある。
【0101】
【0102】また、この発明の請求項2によれば、請求
項1において、気筒識別査定手段は、計数値および前回
の計数値の組み合わせが各気筒のいずれにも対応しない
ときに、気筒識別フラグの値を異常状態に対応した最大
値に設定し、気筒識別の異常状態を容易に判別できるよ
うにしたので、始動時における気筒識別の信頼性を確保
して良好な制御状態を維持することのできる内燃機関制
御装置が得られる効果がある。
【0103】
【0104】
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1の要部を示すブロッ
ク図である。
【図2】 この発明の実施の形態1による角度センサの
出力信号波形を示すタイミングチャートである。
【図3】 この発明の実施の形態1による気筒識別動作
を示すフローチャートである。
【図4】 この発明の実施の形態1の気筒識別結果によ
る制御反映動作を示すフローチャートである。
【図5】 この発明の実施の形態1による制御反映動作
を説明するためのタイミングチャートである。
【図6】 この発明の実施の形態1による具体例の要部
を示すブロック図である。
【図7】 この発明の実施の形態1による異常回転判別
動作を示すフローチャートである。
【図8】 この発明の実施の形態1の回転異常判別によ
る制御反映動作を説明するためのタイミングチャートで
ある。
【図9】 従来の内燃機関制御装置を示す構成図であ
る。
【図10】 従来の内燃機関制御装置による角度センサ
の出力信号波形を示すタイミングチャートである。
【図11】 従来の内燃機関制御装置による気筒識別動
作を示すフローチャートである。
【図12】 従来の内燃機関制御装置における逆転発生
時の一次電流の通電動作を説明するためのタイミングチ
ャートである。
【図13】 従来の内燃機関制御装置における逆転発生
時の一次電流の通電動作を説明するためのタイミングチ
ャートである。
【符号の説明】
10A 角度センサ、12 各種センサ、16 インジ
ェクタ、18a、18b 点火コイル、20 点火プラ
グ、22a、22b パワートランジスタ、34A、3
4B 制御演算回路、38 タイミング演算手段、39
計数手段、40、40B 気筒識別査定手段、42、
42B 制御反映手段、B75° 第1の基準クランク
角、B5° 第2の基準クランク角、CP 計数値、C
PO 前回の計数値、D 運転状態、E 判別信号、E
P 点火イネーブルフラグ、FC気筒識別フラグ、i1
a、i1b 一次電流、J1〜J4、P1、P2 駆動
信号、SGCP 気筒識別信号、SGTP クランク角
信号、Ti(n−1)前回値、Ti(n) 今回値、α
周期比率、K 所定値、S11 気筒識別信号のパル
ス数を計数するステップ、S12、S13、S14 計
数値を判定するステップ、S15 気筒識別フラグを最
大値に設定するステップ、S16 前回の計数値を設定
するステップ、S17 計数値をクリアするステップ、
S21、S23、S25、S26 前回の計数値を判定
するステップ、S22、S24、S27、S28 気筒
識別フラグを各気筒毎に設定するステップ、S31 気
筒識別フラグを判定するステップ、S32 点火イネー
ブルフラグを立てるステップ、S33 点火イネーブル
フラグをクリアするステップ、S41 パルス周期を算
出するステップ、S42 周期比率を演算するステッ
プ、S43 周期比率を所定値と比較するステップ。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−146992(JP,A) 特開 平1−195949(JP,A) 特開 平4−198731(JP,A) 特開 平8−82275(JP,A) 特開 平4−22742(JP,A) 特開 平6−330838(JP,A) 特開 平5−106500(JP,A) 特開 平8−135496(JP,A) 実開 平3−1239(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02P 17/00 F02D 41/22 F02D 45/00 F02N 15/10

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の回転角度を検出してクランク
    角信号および気筒識別信号を個別に出力する角度センサ
    と、 前記クランク角信号および前記気筒識別信号に基づいて
    前記内燃機関の制御パラメータを演算し、前記制御パラ
    メータに応じて前記内燃機関のアクチュエータに対する
    駆動信号を出力する制御演算回路とを備え、 前記クランク角信号は、前記内燃機関の各気筒の第1お
    よび第2の基準クランク角に対応したパルスを含み、前記第1の基準クランク角は、イニシャル通電開始時期
    に対応し、 前記第2の基準クランク角は、圧縮上死点の近傍のイニ
    シャル点火時期に対応し、 前記気筒識別信号は、前記クランク角信号に対して位相
    差を有するパルスを含み、且つ、前記第2の基準クラン
    ク角から次の気筒の前記第1の基準クランク角までの間
    に生成されるパルス数が、少なくとも特定気筒に関して
    他気筒とは異なり、前記気筒識別信号のパルス数は、前記各気筒に対応し
    て、0、1、または2に設定され、 前記制御演算回路は、 前記制御タイミングを演算するタイミング演算手段と、 前記第2の基準クランク角から前記第1の基準クランク
    角までに検出される前記気筒識別信号のパルス数を計数
    する計数手段と、 前記パルス数の計数値および前回の計数値に基づいて前
    記各気筒の識別状態を査定し、査定結果として気筒識別
    フラグを出力する気筒識別査定手段と、 前記気筒識別フラグの値を前記駆動信号の出力状態に反
    映させる制御反映手段と、 前記クランク角信号のパルス周期の今回値および前回値
    に基づく周期比率を演算する周期比率演算手段と、 前記周期比率が所定範囲を逸脱したときに異常回転状態
    を示す判別信号を生成する異常回転判別手段と を含み、 前記制御反映手段は、前記気筒識別フラグが前記各気筒
    のいずれにも対応しないときに前記駆動信号の出力を禁
    止するとともに、前記判別信号に応答して前記駆動信号
    の出力を禁止し、 前記周期比率演算手段は、前記パルス周期の今回値Ti
    (n)および前回値Ti(n−1)を用いて、前記周期
    比率αを、 α=Ti(n−1)/{Ti(n)+Ti(n−1)} により演算し、 前記異常回転判別手段は、前記周期比率αを所定値Kと
    比較し、 α≧K を満たす場合に前記判別信号を生成する ことを特徴とす
    る内燃機関制御装置。
  2. 【請求項2】 前記気筒識別査定手段は、前記計数値お
    よび前回の計数値の組み合わせが前記各気筒のいずれに
    も対応しないときに、前記気筒識別フラグの値を異常状
    態に対応した最大値に設定することを特徴とする請求項
    1に記載の内燃機関制御装置。
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