JP2021162011A - 失火検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】イオンによるブレークダウン補助のない期間での指圧と要求ブレークダウン電圧との関係、すなわち指圧が失火時は燃焼時よりも低くなるために要求ブレークダウン電圧が低くなることに着目し、ブレークダウン補助のない期間で追加点火を実施した時のブレークダウンの有無を点火コイルの電圧または電流によって判定し、 失火を検出する。【解決手段】失火検出装置100において、通常点火タイミング算出部101は通常点火タイミングを算出する。通常点火信号発生部102は通常点火タイミングで通常点火信号P1を発生する。追加点火タイミング算出部103は通常点火直後の膨張行程の所定タイミングを追加点火タイミングとして算出する。追加点火信号発生部104は追加点火タイミングで追加点火信号P2を発生する。ブレークダウン判定部105は、電圧検知回路40の出力に基づいて、追加点火により点火コイル10がブレークダウンしたか否かを判定する。【選択図】図1

Description

本発明は、エンジンの失火を検出する失火検出装置に係り、特に、通常点火直後の膨張行程で追加点火を実施し、追加点火により点火プラグにブレークダウンが発生したか否かに基づいて失火を検出する失火検出装置に関する。
近年、修理性の向上や環境保護の観点から自動二輪車においても失火検出技術の採用が検討されている。四輪車両では、失火による燃焼トルクの変動をクランク角速度の変化として捉えるべく、クランクパルスの発生時間間隔(クランクパルス間時間)に基づいてクランク角速度を計測し、その速度変動を失火パラメータとしてエンジンの失火を検出する技術が知られている。
しかしながら、クランク角速度にはクランクパルサロータの歯間誤差に加えて、慣性トルク、ポンピングトルク、負荷フリクション、補機デバイスや駆動系による外乱が含まれることから、正確な失火判定のためにはこれらの誤差要因を除去する必要がある。
このような技術課題に対して、特許文献1にはイオン電流を用いた失火検出方法が開示されている。特許文献1では、気筒内の混合気への着火の為の主火花放電のタイミングの直後の膨張行程途中で再度点火プラグに電圧を印加し、その際に気筒内で放電が発生したか否かを判定することで失火の有無を検出している。
特許文献1は、正常燃焼後であれば導電性のイオンが発生するため、点火プラグの電極近傍にイオンが存在し、ブレークダウンに必要な要求電圧が低下しているタイミングでの再点火となるのでブレークダウン(放電する)する一方、失火時であればイオンが発生せず、ブレークダウン要求電圧が低下しないのでブレークダウンしないという原理に基づいている。
特開2003-222066号公報
特許文献1における失火検出は、正常燃焼後であればイオンが発生するためにブレークダウンに必要な要求電圧が低下することを根拠とするが、イオンは微弱電流を扱うためにノイズタフネス性に課題があった。
本発明の目的は、上記の技術課題を解決し、イオンによるブレークダウン補助のない期間での指圧と要求ブレークダウン電圧との関係、すなわち指圧が失火時は相対的に燃焼時よりも低くなるために要求ブレークダウン電圧が低くなることに着目し、ブレークダウン補助のない期間で追加点火を実施した時のブレークダウンの有無を、点火コイルに発生する電圧または流れる電流によって判定し、失火を検出する失火検出装置を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明は、内燃機関の圧縮上死点近傍で点火プラグ(50)を通常点火させて混合気を燃焼させる内燃機関の失火検出装置(100)において、以下の構成を具備した点に特徴がある。
(1) 本発明は、通常点火後の膨張行程で点火プラグを追加点火させる手段(103, 104)と、追加点火により点火プラグにブレークダウンが発生したか否かを判定する手段(105)とを具備し、点火プラグにブレークダウンが発生したと判定できれば通常点火を失火と判断するようにした点に第1の特徴がある。
(2) 本発明は、一次側コイルおよび二次側コイルが磁気的に結合した点火コイル(10)の二次側コイルに点火プラグ(50)が接続され、一次側コイルへの通電を遮断することで二次側コイルに誘導電圧を発生させ、前記ブレークダウンが発生したか否かを判定する手段(105)は、追加点火後の所定の判定期間に一次側コイルに発生する電圧に基づいて点火プラグにブレークダウンが発生したか否かを判定するようにした点に第2の特徴がある。
(3) 本発明は、前記所定の判定期間を、通常点火が正常燃焼した後の追加点火後に一次側コイルの電圧が略ゼロとなるタイミングから通常点火が失火した後の追加点火後に一次側コイルの電圧が略ゼロとなるタイミングまでの時間区間とした点に第3の特徴がある。
(4)本発明は、一次側コイルおよび二次側コイルが磁気的に結合した点火コイル(10)の二次側コイルに前記点火プラグ(50)が接続され、一次側コイルへの通電を遮断することで二次側コイルに誘導電圧を発生させ、前記ブレークダウンが発生したか否かを判定する手段(105)は、追加点火後の所定の判定期間に一次側コイルに流れる電流に基づいて点火プラグにブレークダウンが発生したか否かを判定するようにした点に第4の特徴がある。
(5)本発明は、一次側コイルおよび二次側コイルが磁気的に結合した点火コイル(10)の二次側コイルに前記点火プラグ(50)が接続され、一次側コイルへの通電を遮断することで二次側コイルに誘導電圧を発生させ、前記ブレークダウンが発生したか否か判定する手段(105)は、追加点火後の所定の判定期間に二次側コイルに発生する電圧に基づいて点火プラグにブレークダウンが発生したか否かを判定するようにした点に第5の特徴がある。
(6)本発明は、一次側コイルおよび二次側コイルが磁気的に結合した点火コイル(10)の二次側コイルに前記点火プラグ(50)が接続され、一次側コイルへの通電を遮断することで二次側コイルに誘導電圧を発生させ、前記ブレークダウンが発生したか否か判定する手段(105)は、追加点火後の所定の判定期間に二次側コイルに流れる電流に基づいて点火プラグにブレークダウンが発生したか否かを判定するようにした点に第6の特徴がある。
本発明によれば、以下のような効果が達成される。
(1) 本発明は、通常点火後の膨張行程で前記点火プラグを追加点火させる手段(103, 104)と、追加点火により点火プラグにブレークダウンが発生したか否かを判定する手段(105)とを具備し、点火プラグにブレークダウンが発生したと判定できれば通常点火を失火と判定するようにしたので、指圧によるブレークダウン要求電圧の違いを用いて判定を行うことが可能となり、失火検出のタフネス性が向上する。
(2) 本発明は、一次側コイルおよび二次側コイルが磁気的に結合した点火コイル(10)の二次側コイルに前記点火プラグ(50)が接続され、一次側コイルへの通電を遮断することで二次側コイルに誘導電圧を発生させ、前記ブレークダウンが発生したか否か判定する手段(105)は、追加点火後の所定の判定期間に一次側コイルに発生する電圧に基づいて点火プラグにブレークダウンが発生したか否かを判定するので、二次側に比べて電圧が低い一次側の電圧に基づいて失火を検出できる。したがって、電圧を検知する機構を簡単化、軽量化かつ安価にできる。
(3) 本発明は、前記所定の判定期間を、通常点火が正常燃焼した後の追加点火後に一次側コイルの電圧が略ゼロとなるタイミングから通常点火が失火した後の追加点火後に一次側コイルの電圧が略ゼロとなるタイミングまでの時間区間としたので、正常燃焼時と失火時との電圧差が有意かつ安定的に表れるタイミングで失火を検出することができ、失火検出のタフネス性を向上させることができる。
(4) 本発明は、一次側コイルおよび二次側コイルが磁気的に結合した点火コイル(10)の二次側コイルに前記点火プラグ(50)が接続され、一次側コイルへの通電を遮断することで二次側コイルに誘導電圧を発生させ、前記ブレークダウンが発生したか否か判定する手段(105)は、追加点火後の所定の判定期間に一次側コイルに流れる電流に基づいて前記点火プラグにブレークダウンが発生したか否かを判定する。ここで、一次側コイルに発生する電圧と一次側コイルに流れる電流とは高い相関を示すので、一次側コイルに流れる電流を簡便かつ正確に計測できれば失火検出のタフネス性を向上させることができる。
(5)本発明は、一次側コイルおよび二次側コイルが磁気的に結合した点火コイル(10)の二次側コイルに前記点火プラグ(50)が接続され、一次側コイルへの通電を遮断することで二次側コイルに誘導電圧を発生させ、前記ブレークダウンが発生したか否か判定する手段(105)は、追加点火後の所定の判定期間に二次側コイルに発生する電圧に基づいて前記点火プラグにブレークダウンが発生したか否かを判定する。ここで、一次側コイルに発生する電圧と二次側コイルに発生する電圧とは高い相関を示すので、二次側コイルの電圧を簡便かつ正確に計測できれば失火検出のタフネス性を向上させることができる。
(6)本発明は、一次側コイルおよび二次側コイルが磁気的に結合した点火コイル(10)の二次側コイルに前記点火プラグ(50)が接続され、一次側コイルへの通電を遮断することで二次側コイルに誘導電圧を発生させ、前記ブレークダウンが発生したか否か判定する手段(105)は、追加点火後の所定の判定期間に二次側コイルに流れる電流に基づいて前記点火プラグにブレークダウンが発生したか否かを判定する。ここで、一次側コイルに発生する電圧と二次側コイルに流れる電流とは高い相関を示すので、二次側コイルに流れる電流を簡便かつ正確に計測できれば失火検出のタフネス性を向上させることができる。
本発明の一実施形態に係る失火検出装置を含むエンジン点火システムの主要部の構成を示した図である。 通常点火が通常燃焼した場合と失火した場合との気筒内の指圧の変化を模式的に示した図である。 通常点火が通常燃焼した場合と失火した場合との点火コイルの一次側電圧の変化を模式的に示した図である。 本発明の一実施形態の動作を示したフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。本発明では、固定的またはエンジン回転数等に基づいて定常的に決定される圧縮上死点(TDC)近傍での通常点火に加えて、当該通常点火後の膨張行程において追加的に2度目の点火(追加点火)を実施し、追加点火により点火プラグの電極間にブレークダウンが発生したか否かに基づいて、直前の通常点火が失火したか否かを判定するようにしている。
図2は、通常点火が正常燃焼した場合と失火した場合との指圧の変化を模式的に示した図であり、TDC近傍での通常点火により気筒内の混合気が正常燃焼すると気筒内の指圧が上昇し、TDC後の膨張行程でも相応の高い指圧が維持される。
これに対して、通常点火が失火すると指圧が燃焼時ほどは上昇せず、かつTDC後の膨張行程での指圧が正常燃焼時に比べて早いタイミングで降下に転じる。したがって、例えば膨張行程途中での指圧を比較すると、正常燃焼時は失火時よりも相対的に高くなる。
通常点火が失火していれば正常燃焼時に比べて指圧が低くなるのでブレークダウン要求電圧が相対的に低下する。したがって、通常点火の第1印加電圧よりも低い第2印加電圧を適宜設定することで、失火時のみ点火プラグの電極間にブレークダウンを発生させることができる。
一方、本発明の発明者等が点火コイルの一次側コイルの電圧変化を、追加点火によりブレークダウンが発生した場合と発生しなかった場合とで比較したところ、図3に示したように、ブレークダウンの有無に応じて、特に通常点火直後の膨張行程の所定の時間期間において有意な差が安定的に生じることを確認できた。
具体的には、追加点火時の点火コイルの一次側コイルの電圧が、点火プラグにブレークダウンが発生しなかった時に略ゼロとなるタイミング(図3では、追加点火後略120μSec)から、ブレークダウンが発生した時に略ゼロとなるタイミング(追加点火後略160μSec)までの時間期間において有意かつ安定的な差が生じることを確認できた。このような時間期間が生じる原因は以下のように考えられる。
すなわち、追加点火によりブレークダウンが発生しなかった場合、点火コイルの二次側に蓄えられた磁気エネルギーは、回路の抵抗により減衰しながら、コイルと二次回路の静電容量による電荷の移動(共振)を起こす。この共振現象は磁束変化を生み、一次側コイルに電圧が誘導される。一次側コイルにダイオードが設置されていれば、二次側コイルにより誘導される電流がダイオードの順方向、つまり一次側の電位が大きく負になることが抑制される。このタイミングで一次側コイルの電位が略ゼロになる。
追加点火によりブレークダウンが発生した場合、二次側コイルに蓄えられた磁気エネルギーが点火プラグ側で放出されていく。二次側コイルの電位変化による生じる磁束により、一次コイル電圧が誘導される。一次側コイルの電圧は点火プラグ側の放電が終わるまで緩やかに変化し、略ゼロとなる。
そこで、本実施形態では追加点火時の印加電圧(第2印加電圧)を、通常点火により混合気が正常燃焼していればブレークダウンしないが通常点火が失火していればブレークダウンする、通常点火時の印加電圧(第1印加電圧)よりも低い適正値に設定し、追加点火のタイミングでの点火コイルの一次側の電圧変化を観察することで、通常点火が失火したか否かを検出するようにした。
図1は、本発明の一実施形態に係る失火検出装置100を含むエンジン点火システム1の主要部の構成を示した図である。
点火コイル10の一次側には点火ユニット20が直列に接続され、この直列接続と並列にバッテリ30が接続されている。前記点火ユニット20には電圧検知回路40が並列に接続されている。電圧検知回路40が検知した一次側電圧Vは失火検出装置100へ出力される。点火コイル10の二次側には点火プラグ50が接続されている。
前記点火ユニット20では、エミッタ接地された電流遮断スイッチとしてのトランジスタTrのコレクタ端子に一次側コイルの一端が接続され、エミッタ−ベース間にはツェナーダイオードD1が並列接続されている。トランジスタTrのベース端子には失火検知装置100から点火信号P(P1,P2)が入力される。
前記失火検知装置100にはクランクパルサセンサ80が接続されている。クランクパルサセンサ80は、エンジンのクランクシャフト60と同期回転するクランクパルサロータ70の回転位置を検知し、エンジンの圧縮上死点近傍でクランクパルサ信号を出力する。
失火検出装置100において、通常点火タイミング算出部101は、前記クランクパルサセンサ80の出力信号ならびにエンジン回転数やスロットル開度などのエンジンパラメータに基づいて通常点火タイミングを算出する。通常点火信号発生部102は、前記通常点火タイミングで通常点火信号P1を発生する。
追加点火タイミング算出部103は、通常点火直後の膨張行程の所定タイミングを追加点火タイミングとして算出する。本実施形態では、図2に示したように、TDCから90±10degのクランク角度範囲が追加点火タイミングとされている。追加点火信号発生部104は、前記追加点火タイミングで追加点火信号P2を発生する。したがって、失火検出装置100からは通常点火信号P1および追加点火信号P2がそれぞれのタイミングで出力されることになる。
ブレークダウン判定部105は、前記電圧検知回路40の出力に基づいて、追加点火用の第2電圧印加により点火コイル10がブレークダウンしたか否かを判定する。ここで、追加点火タイミング以降の一次側電圧Vは、図3に示したように、正常燃焼時は右下がりで低下する一方、失火時はブレークダインによる二次側電流の変化により正常燃焼時に遅れて低下する傾向にあり、正常燃焼時と失火時とで一次側電圧Vが略ゼロとなるまでの時間に有意な差があることが観察された。
そこで、本実施形態では追加点火タイミング後に正常燃焼時の一次側電圧V(V1)が略ゼロとなるタイミング(TDC後約120μSec)から、失火時の一次側電圧V(V2)が略ゼロとなるタイミング(TDC後約160μSec)までの時間期間として、例えば追加点火後140±20μSecが判定期間に設定されている。
なお、追加点火タイミング後に正常燃焼時の一次側電圧V1が略ゼロとなるタイミングから、失火時の一次側電圧V2が略ゼロとなるタイミングまでの時間期間はエンジン仕様やエンジンの運転状態に依存する。したがって、判定期間は上記の140±20μSecに限定されるものではなく、点火回路特性、エンジン仕様あるいはエンジンの運転状態等に応じて適宜に設定することが望ましい。
前記ブレークダウン判定部105は、当該判定期間内で検知した点火コイル10の一次側電圧Vを所定の判定閾値Vrefと比較し、V≧Vrefであれば追加点火によりブレークダウンが発生したと判定する。失火検出装置100は、ブレークダウン判定部105によりブレークダウンが発生したと判定されたことをもって直前の通常点火が失火したことを検出する。
このような失火検出装置100は、CPU、メモリ、インタフェースおよびこれらを接続するバス等を備えた汎用のコンピュータやECUに、後述する各機能を実現するアプリケーション(プログラム)を実装することで構成できる。あるいは、アプリケーションの一部をハードウェア化またはプログラム化した専用機や単能機としても構成できる。
図4は、本実施形態の動作を示したフローチャートであり、ここでは追加点火タイミングがクランク角度指標で90degに設定され、点火コイル10の一次側電圧を検知するタイミングが追加点火タイミングから140μSec経過後に設定され、追加点火に備えて点火コイル10の一次側を通電する時間が175μSecに設定されているものとして説明する。
ステップS1では、クランクパルサ信号およびエンジンパラメータに基づいて通常点火タイミングが算出される。さらに、当該通常点火タイミングから点火コイル10の一次側コイルへの通電点火用の通電時間だけ前のタイミングが通常点火用の通電開始タイミングとして算出される。
ステップS2において通常点火用の通電開始タイミングを迎えると、ステップS3へ進んで一次側コイルへの通電点火用の通電が開始される。ステップS4では、前記決定された通常点火タイミングを迎えたか否かが判断される。通常点火タイミングを迎えると、ステップS5へ進んで通常点火が実施される。
ステップS6では、現在のクランク角度およびエンジン回転数に基づいて、追加点火タイミング(TDC後90deg)までの待機時間wtが算出される。ステップS7では、wt≦175μSecとなったか否かが判定される。wt≦175μSecでなければステップS6へ戻って待機する。
ステップS7において、wt≦175μSecと判定されるとステップS8へ進み、点火コイル10の一次側コイルへの追加点火用の通電が開始される。ステップS9では、クランク角度に基づいて追加点火タイミングであるか否かが判断される。前記追加点火タイミング算出部103によりクランク角度が90degであることが算出されると、追加点火タイミングと判断してステップS10へ進む。
ステップS10では、前記追加点火信号発生部104により追加点火信号P2が出力されて追加点火が試行される。このとき、一次側コイルへの通電時間として175μSecが経過しているので、追加点火により点火プラグ50には通常点火時よりも低い所定電圧(第2印加電圧)が印加されることになる。
ステップS11では、経過時間タイマtがスタートする。ステップS12では、タイマtに基づいて電圧検知タイミングであるか否かが判定される。電圧検知タイミングでなければステップS12へ戻る。
その後、タイマtが140μSecになると、電圧検知タイミングと判断されてステップS13へ進む。ステップS13では、点火コイル10の一次側電圧Vが検知される。ステップS14では、前記ブレークダウン判定部105により一次側電圧Vがブレークダウン判定閾値Vrefと比較され、V≧Vrefであればブレークダウンが発生しているので通常点火が失火したと判定し、V<Vrefであればブレークダウンが発生していないので通常点火が正常燃焼したと判定する。
本実施形態によれば、通常点火が失火したか否かに応じて有意に変化する、通常点火直後の膨張行程で追加点火を行った際の点火コイルの一次側電圧に基づいて失火検出を行うので、指圧によるブレークダウン要求電圧の違いを用いた失火検出が可能となり、失火検出のタフネス性が向上する。
また、本実施形態によれば、追加点火により一次側コイルに発生する電圧に基づいて点火プラグにブレークダウンが発生したか否かを判定するので、二次側に比べて電圧が低い一次側の電圧に基づいて失火を検出できる。したがって、電圧を検知する機構を簡単化、軽量化かつ安価にできる。
さらに、本実施形態によれば、判定期間を、通常点火が正常燃焼した後の追加点火後に一次側コイルの電圧が略ゼロとなるタイミングから通常点火が失火した後の追加点火後に一次側コイルの電圧が略ゼロとなるタイミングまでの時間区間としたので、正常燃焼時と失火時との電圧差が有意かつ安定的に表れるタイミングで失火を検出することができ、失火検出のタフネス性を向上させることができる。
なお、上記の実施形態では点火コイル10の一次側電圧Vに基づいて失火の有無が判定されるものとして説明したが、本発明はこれのみに限定されるものではなく、一次側電圧Vと一次側電流や二次側の電圧、電流との間には高い相関が認められることから、一次側電流や二次側の電圧、電流に基づいて失火の有無を判定するようにしても良い。
失火を点火コイル10の一次側コイルの電流に基づいて検出できるようすれば、例えばイグナイタがECUの外に配置されるなどして一次側コイル電圧の監視が難しい場合でも失火を正確に検出できるようになる。
また、失火を点火コイル10の二次側コイルの電圧/電流に基づいて検出できるようすれば、一次側コイルへのアクセスが物理的に難しい場合でも、二次側コイルの電圧/電流n基づいて失火を正確に検出できるようになる。
1…エンジン点火システム1,10…点火コイル,20…点火ユニット,30…バッテリ,40…電圧検知回路,50…点火プラグ,60…クランクシャフト,70…クランクパルサロータ,80…クランクパルサセンサ,100…失火検出装置,101…通常点火タイミング算出部,102…通常点火信号発生部,103…追加点火タイミング算出部,104…追加点火信号発生部,105…ブレークダウン判定部

Claims (6)

  1. 内燃機関の圧縮上死点近傍で点火プラグ(50)を通常点火させて混合気を燃焼させる内燃機関の失火検出装置(100)において、
    通常点火後の膨張行程で点火プラグ(50)を追加点火させる手段(103, 104)と、
    追加点火により点火プラグにブレークダウンが発生したか否かを判定する手段(105)とを具備し、
    点火プラグにブレークダウンが発生したと判定できれば通常点火を失火と判断することを特徴とする失火検出装置。
  2. 一次側コイルおよび二次側コイルが磁気的に結合した点火コイル(10)の二次側コイルに前記点火プラグ(50)が接続され、一次側コイルへの通電を遮断することで二次側コイルに誘導電圧を発生させ、
    前記ブレークダウンが発生したか否か判定する手段(105)は、追加点火後の所定の判定期間に一次側コイルに発生する電圧に基づいて前記点火プラグにブレークダウンが発生したか否かを判定することを特徴とする請求項1に記載の失火検出装置。
  3. 前記所定の判定期間は、通常点火が正常燃焼した後の追加点火後に一次側コイルの電圧が略ゼロとなるタイミングから通常点火が失火した後の追加点火後に一次側コイルの電圧が略ゼロとなるタイミングまでの時間区間であることを特徴とする請求項2に記載の失火検出装置。
  4. 一次側コイルおよび二次側コイルが磁気的に結合した点火コイル(10)の二次側コイルに前記点火プラグ(50)が接続され、一次側コイルへの通電を遮断することで二次側コイルに誘導電圧を発生させ、
    前記ブレークダウンが発生したか否か判定する手段(105)は、追加点火後の所定の判定期間に一次側コイルに流れる電流に基づいて前記点火プラグにブレークダウンが発生したか否かを判定することを特徴とする請求項1に記載の失火検出装置。
  5. 一次側コイルおよび二次側コイルが磁気的に結合した点火コイル(10)の二次側コイルに前記点火プラグ(50)が接続され、一次側コイルへの通電を遮断することで二次側コイルに誘導電圧を発生させ、
    前記ブレークダウンが発生したか否か判定する手段(105)は、追加点火後の所定の判定期間に二次側コイルに発生する電圧に基づいて前記点火プラグにブレークダウンが発生したか否かを判定することを特徴とする請求項1に記載の失火検出装置。
  6. 一次側コイルおよび二次側コイルが磁気的に結合した点火コイル(10)の二次側コイルに前記点火プラグ(50)が接続され、一次側コイルへの通電を遮断することで二次側コイルに誘導電圧を発生させ、
    前記ブレークダウンが発生したか否か判定する手段(105)は、追加点火後の所定の判定期間に二次側コイルに流れる電流に基づいて前記点火プラグにブレークダウンが発生したか否かを判定することを特徴とする請求項1に記載の失火検出装置。
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