JP3264729B2 - メッキ被膜の剥離方法 - Google Patents
メッキ被膜の剥離方法Info
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- JP3264729B2 JP3264729B2 JP11937093A JP11937093A JP3264729B2 JP 3264729 B2 JP3264729 B2 JP 3264729B2 JP 11937093 A JP11937093 A JP 11937093A JP 11937093 A JP11937093 A JP 11937093A JP 3264729 B2 JP3264729 B2 JP 3264729B2
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Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C23—COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
- C23F—NON-MECHANICAL REMOVAL OF METALLIC MATERIAL FROM SURFACE; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL; MULTI-STEP PROCESSES FOR SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL INVOLVING AT LEAST ONE PROCESS PROVIDED FOR IN CLASS C23 AND AT LEAST ONE PROCESS COVERED BY SUBCLASS C21D OR C22F OR CLASS C25
- C23F1/00—Etching metallic material by chemical means
- C23F1/44—Compositions for etching metallic material from a metallic material substrate of different composition
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属製品、特に時計ケ
ースのような金属製品の製造工程中に必要となるメッキ
被膜の剥離方法に関するものである。
ースのような金属製品の製造工程中に必要となるメッキ
被膜の剥離方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】金属製品のメッキ加工により施されたメ
ッキ被膜が不十分な場合、その被膜を剥離除去した後、
再度メッキ加工が行われている。例えば、イオンプレー
ティングによって施されたプラチナ被膜は王水でなけれ
ば除去できない。しかし、そのような剥離工程では、用
いられた溶剤が基材にも影響を及ぼすことになるので、
プラチナメッキを施す場合、その基材には王水に溶けな
い材料を選ばなくてはならない。その為、従来はチタン
のみが基材として使用されていた。
ッキ被膜が不十分な場合、その被膜を剥離除去した後、
再度メッキ加工が行われている。例えば、イオンプレー
ティングによって施されたプラチナ被膜は王水でなけれ
ば除去できない。しかし、そのような剥離工程では、用
いられた溶剤が基材にも影響を及ぼすことになるので、
プラチナメッキを施す場合、その基材には王水に溶けな
い材料を選ばなくてはならない。その為、従来はチタン
のみが基材として使用されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このように一種の材料
では、製品の種類が限定され好ましくなかった。
では、製品の種類が限定され好ましくなかった。
【0004】一方、イオンプレーティングによって形成
されたプラチナ被膜は非常に薄いので、母材表面に凹凸
があると製品を使用しているうちに素材表面が現れるこ
とになり不都合である。そこで母材の表面に窒化チタン
被膜を施し、その上にプラチナ被膜を形成する方法が行
われている。
されたプラチナ被膜は非常に薄いので、母材表面に凹凸
があると製品を使用しているうちに素材表面が現れるこ
とになり不都合である。そこで母材の表面に窒化チタン
被膜を施し、その上にプラチナ被膜を形成する方法が行
われている。
【0005】この場合、窒化チタンは金色であるが、窒
化度合を小さくすることにより、その膜の色をプラチナ
の色に近づけることができる。従って薄いプラチナ被膜
が剥がれたとしても、下の窒化チタン被膜の色との差が
なく、剥がれたことによる欠陥を目立たなくすることが
できる。
化度合を小さくすることにより、その膜の色をプラチナ
の色に近づけることができる。従って薄いプラチナ被膜
が剥がれたとしても、下の窒化チタン被膜の色との差が
なく、剥がれたことによる欠陥を目立たなくすることが
できる。
【0006】しかし乍がら、このような製品では、再加
工する場合、窒化チタン膜をも溶かすことのできる溶剤
でなければならない。
工する場合、窒化チタン膜をも溶かすことのできる溶剤
でなければならない。
【0007】従って本発明の目的は、プラチナと窒化チ
タンの両者を溶かすことができ、しかも母材を溶かすこ
とのない剥離方法を提供することにある。
タンの両者を溶かすことができ、しかも母材を溶かすこ
とのない剥離方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明による方法は、メ
ッキにより基材表面に形成された窒化チタン被膜または
プラチナ被膜を剥離する方法において、硝酸50乃至8
0容量パーセント、塩酸3乃至10容量パーセント、水
10乃至47容量パーセントからなる剥離液を70乃至
100℃に加熱し、前記窒化チタン被膜および/または
プラチナ被膜が形成された基材を前記剥離液中に浸漬
し、前記被膜を剥離することを特徴とするものである。
ッキにより基材表面に形成された窒化チタン被膜または
プラチナ被膜を剥離する方法において、硝酸50乃至8
0容量パーセント、塩酸3乃至10容量パーセント、水
10乃至47容量パーセントからなる剥離液を70乃至
100℃に加熱し、前記窒化チタン被膜および/または
プラチナ被膜が形成された基材を前記剥離液中に浸漬
し、前記被膜を剥離することを特徴とするものである。
【0009】
【実施例】図1は本発明が適用される金属製品の例とし
て、時計ケースの一部を示す断面図で、母材1はステン
レス製で、その上に窒化チタン(TIN)被膜2がイオ
ンプレーティングによって0.3μ以下の厚さで形成さ
れ、更にその上にプラチナ被膜3がイオンプレーティン
グによって0.2μ以下の厚さで形成されている。尚母
材はステンレス以外にチタン、チタン合金等でもよい。
このようなメッキ被膜が不良で剥離する場合の実施例を
以下に説明する。
て、時計ケースの一部を示す断面図で、母材1はステン
レス製で、その上に窒化チタン(TIN)被膜2がイオ
ンプレーティングによって0.3μ以下の厚さで形成さ
れ、更にその上にプラチナ被膜3がイオンプレーティン
グによって0.2μ以下の厚さで形成されている。尚母
材はステンレス以外にチタン、チタン合金等でもよい。
このようなメッキ被膜が不良で剥離する場合の実施例を
以下に説明する。
【0010】溶剤としての剥離液の成分は、硝酸70容
量パーセント、塩酸5容量パーセント、水25容量パー
セントである。
量パーセント、塩酸5容量パーセント、水25容量パー
セントである。
【0011】このような液を80℃に加熱し、これに図
1に示した金属製品を15分間浸漬することにより、プ
ラチナ被膜3及び窒化チタン被膜2が共に溶けて剥離
し、母材1は溶けることなく残る。
1に示した金属製品を15分間浸漬することにより、プ
ラチナ被膜3及び窒化チタン被膜2が共に溶けて剥離
し、母材1は溶けることなく残る。
【0012】上記の実施例は好ましい例を示したもので
あるが、硝酸は50乃至80容量パーセント、塩酸は3
乃至10容量パーセント、水10乃至47容量パーセン
トの範囲が適当である。即ち、硝酸が50容量パーセン
ト以下では窒化チタンの剥離に時間が掛かり、80容量
パーセント以上になると液の取扱い等に危険が伴ってく
るので好ましくない。一方、塩酸3容量パーセント以下
ではプラチナが剥がれ難くなり、10容量パーセント以
上では母材を溶かすようになるからである。
あるが、硝酸は50乃至80容量パーセント、塩酸は3
乃至10容量パーセント、水10乃至47容量パーセン
トの範囲が適当である。即ち、硝酸が50容量パーセン
ト以下では窒化チタンの剥離に時間が掛かり、80容量
パーセント以上になると液の取扱い等に危険が伴ってく
るので好ましくない。一方、塩酸3容量パーセント以下
ではプラチナが剥がれ難くなり、10容量パーセント以
上では母材を溶かすようになるからである。
【0013】図2は浸漬時間と温度との関係を示し、温
度は70乃至100℃、時間は3乃至20分の範囲が好
ましい。
度は70乃至100℃、時間は3乃至20分の範囲が好
ましい。
【0014】尚上記の実施例はイオンプレーティングに
よる乾式メッキによる製品によるものであるが、本発明
は湿式メッキによる製品にも適用できる。
よる乾式メッキによる製品によるものであるが、本発明
は湿式メッキによる製品にも適用できる。
【0015】
【発明の効果】本発明によれば、プラチナと窒化チタン
を共に溶かすことができるので、両者の二層の被膜の製
品も容易に修正することができる。更にステンレス及び
チタン合金も本発明方法では溶けないので、母材にステ
ンレス又はチタン合金を用いて多種の製品を作ることが
可能となる。
を共に溶かすことができるので、両者の二層の被膜の製
品も容易に修正することができる。更にステンレス及び
チタン合金も本発明方法では溶けないので、母材にステ
ンレス又はチタン合金を用いて多種の製品を作ることが
可能となる。
【0016】本発明による溶剤は危険が少ないので、作
業方法も王水を用いる場合に較べて簡単となる。
業方法も王水を用いる場合に較べて簡単となる。
【0017】更に本発明方法はバフ又はホーニング等の
表面仕上の種類にかかわりなく適用することができる。
表面仕上の種類にかかわりなく適用することができる。
【0018】更にプラチナによるピンクと窒化チタンに
よる金色との二色を組合わせた表面を形成することもで
きる。即ち、窒化チタンとプラチナの二層膜の上に部分
的にマスクを施した後、本発明を短時間適用することに
より露出したプラチナだけが剥離し、マスクを剥がすこ
とによりその下のプラチナが現れ、プラチナ部分と窒化
チタン部分との二色の模様を実現することができる。
よる金色との二色を組合わせた表面を形成することもで
きる。即ち、窒化チタンとプラチナの二層膜の上に部分
的にマスクを施した後、本発明を短時間適用することに
より露出したプラチナだけが剥離し、マスクを剥がすこ
とによりその下のプラチナが現れ、プラチナ部分と窒化
チタン部分との二色の模様を実現することができる。
【図1】本発明が適用される時計ケースの一部を示す断
面図である。
面図である。
【図2】本発明方法における時間と温度の関係を示すグ
ラフである。
ラフである。
1 母材 2 窒化チタン被膜 3 プラチナ被膜
Claims (2)
- 【請求項1】 メッキにより基材表面に形成された窒化
チタン被膜またはプラチナ被膜を剥離する方法におい
て、硝酸50乃至80容量パーセント、塩酸3乃至10
容量パーセント、水10乃至47容量パーセントからな
る剥離液を70乃至100℃に加熱し、前記窒化チタン
被膜および/またはプラチナ被膜が形成された基材を前
記剥離液中に浸漬し、前記被膜を剥離することを特徴と
するメッキ被膜の剥離方法。 - 【請求項2】 請求項1において、基材を3乃至20分
間浸漬することを特徴とするメッキ被膜の剥離方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11937093A JP3264729B2 (ja) | 1993-04-23 | 1993-04-23 | メッキ被膜の剥離方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11937093A JP3264729B2 (ja) | 1993-04-23 | 1993-04-23 | メッキ被膜の剥離方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06316776A JPH06316776A (ja) | 1994-11-15 |
JP3264729B2 true JP3264729B2 (ja) | 2002-03-11 |
Family
ID=14759826
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11937093A Expired - Fee Related JP3264729B2 (ja) | 1993-04-23 | 1993-04-23 | メッキ被膜の剥離方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3264729B2 (ja) |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5941479A (ja) * | 1982-08-31 | 1984-03-07 | Citizen Watch Co Ltd | 窒化チタン被膜の除去方法 |
JPH0624990B2 (ja) * | 1987-08-25 | 1994-04-06 | 松下電器産業株式会社 | 光学素子の製造方法 |
-
1993
- 1993-04-23 JP JP11937093A patent/JP3264729B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06316776A (ja) | 1994-11-15 |
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