JP3261710B2 - 燃焼触媒とその製法 - Google Patents

燃焼触媒とその製法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、新規な燃焼触媒とその製法に関
する。とくに本発明は、石油および/またはガス燃焼装
置の燃焼部分の金属部品表面に形成された燃焼触媒とそ
の製法に関する。
【0002】
【従来技術】日本における民生用エネルギー源の主なも
のは石油、ガスおよび電気である。世帯当りのエネルギ
ー消費量に対する石油(灯油)の割合は約30%で、今
後は横ばいもしくは徐々に減少することが予想されてい
る。これは電気、ガスの熱機器が持つ低公害、高利便
性、安全性およびクリーン性に充分対抗できる石油燃焼
機器が開発されていないためである。石油給湯機器、風
呂釜等の民生用石油燃焼機器は一般的にガス、電気の同
様な商品と比較して5〜10dB程度騒音が大きい。ま
た、NOx、CO、未燃炭化水素の排出量も多い。その
ため石油給湯機器、風呂釜等は近隣騒音公害あるいは環
境汚染源の一つとなっており、石油燃焼機器普及の妨げ
となっている。これらの問題を解決して石油燃焼機器の
快適性、安全性を向上させるには消音器あるいは熱交換
器のフィン等の熱機器部品の表面を燃焼触媒とすること
が有効な方法である。触媒燃焼は完全燃焼の達成をはじ
めとして、低温燃焼によるサーマルNOx生成の阻止等
の様々な特徴を有する新しい燃焼方式である。このよう
な燃焼触媒を燃焼機器部品の表面に設けることができれ
ば石油燃焼機器の大きさを変えることなく触媒燃焼の利
点を石油燃焼機器に備えることができる。また、熱交換
器のフィン等の伝熱面の表面を燃焼触媒とすることがで
きれば、完全燃焼が達成できるとともに、サーマルNO
xの生成を著しく減少させることができるうえ、熱の発
生が固体表面で起きるので、気体−固体間の伝熱障壁の
影響を避けることができ熱利用効率を高めることが可能
である。しかも、炎燃焼と異なり触媒燃焼は燃焼音が無
いので燃焼騒音を低減する効果も期待できる。触媒燃焼
は優れた新燃焼技術であるが、民生用に供し得る低廉、
高活性で1000℃以上の高温に耐える触媒が無いこと
から、燃焼部位単位体積当りの負荷(Kcal/c
)は従来の炎燃焼と同等もしくは若干劣ると考えら
れている。そこで、従来の石油燃焼機器の大きさを変え
ないか、あるいは小型化して触媒燃焼技術を利用するた
めには機器部品の表面を燃焼触媒とすることが有効であ
る。これにより触媒設置部の新設を避けることができ、
炎燃焼部の縮小を図ることができる。現在、燃焼触媒は
セラミックス系触媒担体の表面に触媒金属を担持したも
のが用いられており、燃焼機器部品表面を燃焼触媒とす
るためには適さない。また、点火、消火時に高い熱衝撃
および圧力衝撃を受けるような部位に使用すると割れ、
破壊等が生じることも大きな問題である。さらに、燃焼
機器部品に使用されている金属材料の表面を耐熱性の高
い触媒とする技術は現段階では実用化されていなかっ
た。
【0003】
【目的】本発明の目的は、燃焼音が小さく、NOxを発
生しないで完全燃焼が可能な石油燃焼システム中で用い
る新らしいタイプの燃焼触媒とその製法を提供する点に
ある。
【0004】
【構成】本発明の第1は、熱交換用フィン、その上に1
5000〜20000℃でのプラズマ溶射により形成さ
れた多孔質セラミックス層および多孔質セラミックス層
に担持された酸化触媒よりなることを特徴とする燃焼触
媒に関する。本発明の第2は、粗面化した熱交換用フィ
ン表面にセラミックス系溶射材を15000〜2000
0℃でプラズマ溶射することにより多孔質セラミックス
層を形成した後、該多孔質セラミックス層に酸化触媒を
担持させることを特徴とする燃焼触媒の製法に関する。
本発明の第3は、粗面化した熱交換用フィン表面に、金
属溶射材を15000〜20000℃でプラズマ溶射す
ることによりアンダーコート層を形成し、ついで、その
上にセラミックス系溶射材を15000〜20000℃
でプラズマ溶射することにより多孔質セラミックス層を
形成した後、該多孔質セラミックス層に酸化触媒を担持
させることを特徴とする燃焼触媒の製法に関する。
【0005】前記セラミックス系溶射材の溶射に先立
ち、粗面化した熱交換用フィン表面に金属溶射材を15
000〜20000℃でプラズマ溶射することによりア
ンダーコート層を形成することにより、一層セラミック
スと金属支持体の接着力を強化することができる。高温
部位に用いる民生用熱機器部品の多くは金属が使用され
ている。これ等金属の表面を燃焼触媒とするためには、
表面に耐熱性が高く比表面積も比較的大きい多孔質セラ
ミツクス皮膜を形成して触媒担体とする必要がある。ま
た、金属とセラミックスでは熱膨脹率も異なるので接合
強度が大きく、熱衝撃にも充分に耐えられるものでなけ
ればならない。そこで、本発明では、担体膜の形成にあ
たり、超高温(15000〜20000℃)が得られ、
高融点のセラミックス材料が溶融でき、かつ高速エネル
ギーを与えることができるプラズマ溶射装置を用いるこ
とにより、セラミックス微小球を熱交換用フィン表面に
積層させ、比表面積の大きなセラミックス担体膜を製造
した。プラズマ溶射装置としては、市販のプラズマ溶射
装置を用いた。担体膜を形成させるセラミックス系溶射
材としては、Al,TiO,Al−Ti
,Al−MgO,Al−SiO,Z
rO,ZrO−Y,ZrO−MgO,Zr
−CaO,ZrO−SiO,Al−Co
O,Al−ZrO,Y,NiO等の金属酸
化物を用い、また、担体膜の密着強度を増大させるため
の金属系溶射材(アンダーコート材)としては、Al,
Ti,Ta,Mo,Ni,Ni−Al,Ni−Cr,N
iCr−Al,CoCr−Al等を用いたが、とりわけ
Ni−Al,Ni−Crが好ましい。以上のようにして
得られた担体表面に金属を担持して燃焼触媒を調整し
た。金属の担持は図1に示した方法により行なった。ま
た、一部のものについてはアルミナによる均一ゲル化法
も適用できる。アルミナによる均一ゲル化法は、金属塩
水溶液中に硝酸アルミニウムの水溶液を混合しておき、
これを担体に含漬した後アンモニア蒸気に触れさせると
ゲル化して、金属塩が均一に分散した状態で固定化す
る。ついで、これを焼成し、アルミニウム化合物をアル
ミナに変換する方法である。
【0006】
【実施例】実施例1 ステンレス鋼板材よりなる熱交換用フィンを用い、前処
理としてブラスト処理による粗面化を行った後、(a)
グレーアルミナ(Al)、(b)スピネル(Al
−MgO)または(c)ムライト(Al
SiO)の微粉末をそれぞれプラズマ溶射した。溶射
条件はいずれの場合もすべて下記のとおりである。 プライマリガス(Ar)流量 39リットル/min セカンダリガス(H)流量 9〜14.4リットル/min 電 圧 74〜88V 電 流 500〜600A 溶射距離 50〜300mm 溶 射 量 25〜70g/min 溶射したそれぞれのセラミックス皮膜の物性を密着性
(引張り強さ)、表面粗さ、比表面積および耐熱衝撃性
について試験した。密着性および耐熱衝撃性の試験は、
JIS H8666に準拠して行った。試験結果を表1
に示したが、耐熱衝撃性試験において溶射皮膜のふく
れ、剥離、割れ等の生じない密着性の高い皮膜を形成で
きた。
【表1】 *850℃で10分熱処理後、水中で急冷する作業を5
回繰り返した。表中の○印は、剥離やふくれが発生しな
かったことを示す。
【0007】実施例2 (イ)塩化白金酸HPtClOの水溶液と
硝酸パラジウムPd(NOの水溶液または(ロ)
テトラミンジクロロ白金Pt(NHClとテト
ラミンジクロロパラジウムPd(NHClの水
溶液(いずれもPt/Pdの比5/1)を、アルミナを
プラズマ溶射したステンレス鋼板材よりなる熱交換用フ
ィン〔実施例1(a)で得られたもの〕に塗布した(な
お、浸漬法によってもよい。)。塗布量は金属量が0.
2mg/cmになるように調整した。これを空気中で
乾燥し(120℃、30分)、空気中で焼成後、水素還
元処理を行い(400℃、30分)、触媒Aおよび触媒
Bを作った。このようにして調製した触媒担持ステンレ
ス鋼板材よりなる熱交換用フィンを図2に示すような触
媒活性試験装置の反応器中に装填し、燃料ガスとしてエ
チレン(993ppm、空気バランス)を使用し、ガス
流量調節器で一定流量に制御して電気炉で加熱した反応
器に供給した。排気分析は全炭化水素計により連続測定
した。試験条件の範囲は下記表2の通りである。
【表2】 活性試験結果を図3に示す。図にみられるように、活性
の高いものは100℃以下で燃焼が開始し、150〜2
00℃以上で完全に燃焼している。
【0008】
【効果】以上のように本発明によれば燃焼機器の大きさ
を変えることなく、触媒を装着することができ、また熱
交換器のフィンなどの伝熱面の表面を触媒層とした場合
には、完全燃焼が達成できるとともに、サーマルNOx
の生成を著しく減少させることができるうえ、熱の発生
が固体表面で起るので、気体・固体間の伝熱障壁の影響
を避けることができ熱利用効率を高めることが可能であ
り、しかも燃焼騒音が低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】触媒調整のフローシートである。
【図2】実施例1で用いた触媒活性試験装置の概略図で
ある。
【図3】実施例1における活性試験結果を示すグラフで
ある。
【符号の説明】
1 燃料ガスボンベ 2 ガス流量調節器 3 予熱器 4 反応器 5 全炭化水素分析計 6 ヒーター
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 飯田 哲也 東京都千代田区霞ヶ関3丁目2番5号 昭和シェル石油株式会社内 (56)参考文献 特開 昭59−36547(JP,A) 特開 昭61−187938(JP,A) 特開 昭56−126452(JP,A) 特表 平6−506139(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01J 21/00 - 37/36 F23C 11/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱交換用フィン、その上に15000〜
    20000℃でのプラズマ溶射により形成された多孔質
    セラミックス層および多孔質セラミックス層に担持され
    た酸化触媒よりなることを特徴とする燃焼触媒。
  2. 【請求項2】 粗面化した熱交換用フィン表面にセラミ
    ックス系溶射材を15000〜20000℃でプラズマ
    溶射することにより多孔質セラミックス層を形成した
    後、該多孔質セラミックス層に酸化触媒を担持させるこ
    とを特徴とする燃焼触媒の製法。
  3. 【請求項3】 粗面化した熱交換用フィン表面に、金属
    溶射材を15000〜20000℃でプラズマ溶射する
    ことによりアンダーコート層を形成し、ついで、その上
    にセラミックス系溶射材を15000〜20000℃で
    プラズマ溶射することにより多孔質セラミックス層を形
    成した後、該多孔質セラミックス層に酸化触媒を担持さ
    せることを特徴とする燃焼触媒の製法。
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