JPS594504B2 - 液体燃料燃焼筒 - Google Patents

液体燃料燃焼筒

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JPS594504B2
JPS594504B2 JP13076376A JP13076376A JPS594504B2 JP S594504 B2 JPS594504 B2 JP S594504B2 JP 13076376 A JP13076376 A JP 13076376A JP 13076376 A JP13076376 A JP 13076376A JP S594504 B2 JPS594504 B2 JP S594504B2
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heat
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combustion tube
liquid fuel
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JP13076376A
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敦 西野
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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  • Coating By Spraying Or Casting (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は液体燃料燃焼装置に使用する、例えば復筒形の
燃焼筒に関するもので、燃焼筒の耐食性及び燃焼特性の
向上を図ることを目的とする。
一般にこの種の燃焼筒の構造は、第1図に示す如く、多
数の給気用小孔1、1・・・・・・を穿設した内炎筒2
と、同様に多数の給気用′ド化3、3・・・・・・を穿
設した外炎筒4と外筒5とがこの順序に内側から同心的
に配置され、ぞの上部開口は赤熱網6で0 覆われ、又
、内炎筒2、外炎筒4の下端は、灯芯Tが出没する火皿
部8上に載置される。9、10は上端に火皿部8をそれ
ぞれ有する灯芯案内筒である。
第1図に示した燃焼筒は輻射型である。第2図は対流輻
射型の燃焼筒を示しており、上5 記した赤熱網6、外
筒5等の部材は有しておらず、ラス板、パンチングメタ
ル、金網等の多孔性部材よりなる赤熱筒11を外炎筒4
上部に連設しており、また、外筒5上部には熱線透過物
質、例えば耐熱ガラスよりなる透明外筒12を連設して
いる。0 上記した構成において、その内、外炎筒2、
4およびその他の構成部材にあつては、機能上、耐食性
、耐熱性が要求され、同時に灯芯Tから気化した灯油等
の液体燃料の気化ガスを燃焼させる過程で燃焼特性を改
善するための触媒機能を付与す5 る必要がある。
次にこの種燃焼筒の特に内炎筒、外炎筒として要求され
る条件について列挙する。
(a)内炎筒、外炎筒を構成する材質の熱伝導率、熱反
射率、熱容量がいずれも小さいことが要求フ される。
熱伝導率が大きければ、燃焼筒の熱が、火皿部に伝達さ
れやすく、灯芯からの気化ガス発生が必要以上に促進さ
れ、空気との混合時のバランスをくずし、不完全燃焼を
おこすことになる。また、前述のように火皿部に伝達さ
れた熱(丸 芯案内筒を介して灯芯下部が位置する燃料
タンクヘと伝達され、これによつてタンク内は高圧とな
り、消火時に灯芯を下げた場合、夕ンク内の圧力上昇分
が芯案内筒と灯芯との間を通過し、燃焼筒内に侵入して
、立炎現象をおこす。また、タンクが高熱化することは
安全上好ましくない。また、熱反射率が大きいと、熱の
輻射率が低下することとなる。
燃焼筒はその周辺に高温の熱を放散することをその基本
的な目的としており、熱反射率が大きいことは、輻射率
が低下することとなり、好ましくない。また、熱容量が
大きい場合には、燃焼筒を高温化する場合の熱エネルギ
ーを多量に必要とするものであつて、熱効率の点で好ま
しくない。
従つて、熱容量の小さい材料で燃暁筒を構成することは
重要である。(b)内、外炎筒の構成材料は、耐熱性、
耐食性、触媒能、耐焼結性能を有していなければならな
い。
燃焼筒の使用環境は、温度的にみれば、450〜930
℃で、不使用時においては、室温程度に下げられるもの
で、このような熱変化を常時与えられる。また、使用時
におけるその雰囲気では、灯油のガス化反応、クラツキ
ング反応、酸化反応等が生じ、併せて、高温の空気、高
温の燃料気化ガス、高温の水蒸気が共存し、通常灯油の
燃焼には4〜10PFの亜硫酸ガスを発生している。ま
た燃焼排ガスを回収し、水分を凝集させた場合に生じる
凝結水のPHは、灯油の燃焼でも2.2〜2.9の酸性
を示す。このような燃焼筒の使用環境であるため、その
構成材料として耐熱性の鋼板、ステンレス鋼板等を使用
しても、長期の使用ではこれら材質は、二酸化イオウ(
(SO2)による硫化腐食や高温水蒸気による水蒸気酸
化、ガス化燃焼過程による浸炭腐食等により、その表面
全体には粒界腐食が発生する。この腐食は、使用時間の
長さに比例して進行し、さらに、発錆現象として、種々
の酸化物が内、外炎筒の全面にわたつて広がり、燃焼笥
の主機能の一つである気化燃料ガスと空気との混合特性
、気化ガス、空気および両者の混合気の整流作用に異常
をさたし、その結果、未燃焼排ガスを発生する原因とな
る。上記a),(b)の解決策として従来用いられた主
な方法は次の通りである。
(1)燃焼筒構成部材の表面に酸化剤の塗布、耐熱性塗
料の塗布を行う。
この方法は確かに短期間的には、解決されることになる
が、数百時間の使用により、高温の熱サイクルをうける
と、剥離、脱落を生じ、本質的な解決にはならなかつた
)ステンレス鋼板のような耐熱耐酸化性に富んだ基板の
熱処理を行う。
この方法は、(1)の方法に比較して確かに効果的では
あつたが、基板の表面に酸化被膜を形成する場合に、基
板が耐熱性であるだけに900℃以上の高温雰囲気中で
比較的長時間の熱処理が必要である。
また、高温の熱処理を行うと、酸化膜の生長による基板
の強度劣化が顕著であり、その対策として、燃暁筒の材
質の厚みを0.411iR以上の肉厚とすることも考え
られるが、このようにすると燃焼筒の熱容量の増大と熱
伝導率を大きくすることとなり、前記(a)の要求を満
たすことができず、総合的な燃焼効果として、良い結果
を生むことができない。1》 ステンレス鋼板のような
耐熱耐酸化性の基板にサンドブラスト処理を行つた後に
900℃以上の温度で熱処理を行う。
この方法は(1)および()の改善策として有効であり
、今迄で最も優れた方法として知られている。
しかし、基板の表面に高圧によりグリツド材を吹きつけ
る、いわゆるサンドブラストを行い、微細な凹凸を形成
するため、基板に変形を生じることがある。また、その
後、上記)に示されたような熱処理を行うものであり、
生産工程数が多くかつ面倒であることから、歩留生産性
が悪くコスト高になる。また、このような処理を行うた
めの材料としては、厚みが最低0.38?以上、通常0
.4顛程度の例えfステンレス鋼板が必要であり、高価
となる。
また、このような処理によつて得た燃焼筒では、その凹
凸部分における酸化被膜は使用時間にともないジッタリ
ンク現象(焼結現象)が顕著に進行し、次第に凹凸がな
くなり、表面積が減少する。また、熱処理により生成し
た凹凸部分における酸化被膜は、実質的に膜厚は薄く、
長期間の使用では、燃焼時の環境に十分に耐えられない
。また、前記酸化被膜は基板の基地と実質的には結合さ
れている。しかし、触媒作用の観点からすると、触媒作
用に供する物質は、Al2O3やSiO2のような絶縁
物質を介して担体上に点存して始めて触媒作用を発揮す
るものであり、上記(I[I)の方法によつて生成され
た酸化物には触媒作用は殆んどなく、耐酸化作用を発揮
するにとどまる。本発明は上記(a),(b)に示した
燃焼筒、特に内、外炎筒に要求される条件を満足すると
ともに、上記(1)〜(11)に示した従来の欠点を解
消するものであり、具体的には、金属基板上に、Fe,
Cr,Ti,Ni,MOのうちから選ばれた金属あるい
はその酸化物の粒子と、Al,Si,Zrのうちから選
ばれた金属あるいはその酸化物の粒子とを溶着した液体
燃料燃焼筒を提供するものである。
なお、本発明を実施するに適した燃暁筒は、第1図、第
2図に示した通りであるが、その他、これに類似した構
成を有する燃焼筒にあつても、本発明の効果は同等であ
る。以下、本発明をその実施例により説明する。
(4)第1図に示した燃焼筒の内、外炎筒等および第2
図における内、外炎筒、赤熱筒等の基材。本発明の燃焼
筒を構成する基材は、使用時における内炎筒、外炎筒の
環境温度、雰囲気および燃焼筒製造時の条件等を勘案し
て、形状、膨張係数、耐熱性、経済性より判断し、普通
鋼材、ほうろう用鉄板、ニツケルークロム鋼、ニツケル
ークロムーアルミニウム鋼、ステスレス鋼等から選択し
たものが適当である。(B)基材の表面処理。
一所望の基材と形状とが決定
されれば溶着前に前処理としてサンドブラスト、または
化学処理等で表面積拡大化の処理を行い、基材の表面活
性化を行う。(0溶着方法。
溶着の方法としては、、アーク溶射、炎溶射、爆発溶射
等があるが、本発明の目的を果たすためにはプラズマ溶
射が好ましい。
その理由は、プラズマ溶射であれば、基材と溶着粉末と
の結合層として、冶金的な結合を行うべく金属間化合物
が得られ、この結合層は厳しい熱サイクル条件、厳しい
環境条件にも充分耐えることが判明した。又、燃焼筒は
燃焼バランスが少し変化しても、異常燃焼の原因ともな
るので、精密な溶射力旺ができなければならない。現状
では結合力、精密加工の観点からプラズマ溶射が最も優
れている。またプラズマ溶射時のプラズマ条件は、アル
ゴンガス一水素、またはアルゴンガスーヘリユウムガス
系が好ましく、特に、アルゴンガスーヘリユウムガス系
で良好な結果が得られ、また溶射条件は、二次側出力条
件が直流30V以上、電流600A以上であるのが好ま
しい。
この条件は、特に総合的な性能、寿命の観点から判断し
たもので、30V以下、600A以下でも、プラズマ溶
射は可能である。ただし、この条件以下では、十分な層
間結合力が得られ難く、熱サイクノ嘆用、燃焼環境条件
、腐食排ガス条件の下で、溶射部の寿命が短くなる。(
1)溶射粉末の種類。
本発明の目的を果たすために効果的な溶射粉末は、Fe
,Cr,Ni,Ti及びMOよりなる群から選ばれた金
属あるいはその酸化物の粒子と、Al,Si及びZrよ
りなる群から選ばれた金属あるいはその酸化物の粒子と
からなるものである。
これら各粉末の実施例については、後に詳述するが、最
も効果的な粉末は、金属酸化物としてCr2O3,MO
O2,TiO2が挙げられる。なお、合金は金属に含む
ものとする。これら溶射粉末は、基材の組成、基材の形
状、使用環境条件等を勘案し、特に基材と溶射粉末との
熱膨張係数を考慮し、熱伝導係数、熱容量、耐熱性、耐
食性、触媒能、反射率の観点から溶射粉末の組成とその
組合せを決定する。(E)溶射粉末の粒度。
本発明では、例えば、内炎筒、外炎筒の多数の小さな給
気孔を有する基材の両面に溶射粉末を溶射するものであ
るが、給気孔の径が小さいので、通常の粒度の溶射粉末
は使用できず、1〜65μ程度の粒子が好ましい。
例えば、粉末の粒度が大きすぎると、燃焼筒の給気孔の
開孔部が不均一となり、空気および気化した燃料の整流
作用が変化し、空気と燃料の混合特性が悪く、燃暁バラ
ンスを不均一とし、異常燃暁を起こすことになる。溶射
粉末の粒度は従来一般に用いられているものよりも細か
なものを調整し、使用しなくてはならない。
しかし1μ以下になると、粉末が細かすぎ、また溶射出
力が大であるので、溶射時プラズマトーチの中に溶射粉
末が入らず、溶射効率が著しく悪くなり、不紅済となる
。1〜65μの粒度を有しておれば、このような不都合
は生じない。
(F′)燃焼筒の厚み。
従来の外炎筒、内炎筒の板厚は0.4711R以上であ
つた。
これは、サンドブラストによる変形歪みを小さくしたり
、腐食環境に耐えるためには0.4?以上の厚みは最低
必要であるという鑑点からであり、さらに、サンドブラ
スト処理した後に熱処理して表面酸化を行う場合には、
通常0.457!I!l以上の厚みが必要であつた。本
発明では、基材の両面に溶射を行うことを考えると、基
材の厚みは0.4Q以下で十分であり、また耐腐食性能
、耐熱性能が向上するので、それ以上に厚みを小さくす
ることが可能となり、燃焼筒としての必要な条件である
熱容量、熱伝導、反射率の減少が可能となる。本発明で
は、燃焼筒の基材の厚みを0.2〜0.41i!1tと
することができる。
なお、0.2?以下では溶射時の歪が生じる。また、0
.47!Illt以上では熱容量が大となり、コスト高
となり不経済となる。(q溶射による溶射層の構成方法
第3図は基板12上をサンドブラスト処理で活性化処理
し、その活性面13土に溶射粉末14,15を溶射し、
これによつて形成した溶射層の空孔部を封口処理16し
たものであり、その具体的な方法を同図A,b,c,d
に示した。
第3図aは基材12の活性面13の表面に直接溶射粉末
14を溶射した場合である。
この場合、基材と溶射粉末の膨張係数より判断し、もし
使用環境条件の温度が比較的低温であるならば、Al2
O3,ZrO2,TiO2等のセラミツクスを直接基材
の活性面13に溶射することも可能であるが、使用温度
が800〜950℃の高温領域であれば、第3図bの如
く、先ず基材の膨張係数に近い耐熱性合金である、例え
ばNI一Cr,Fe−Cr−Al,Ni−Cr−Al等
のような合金溶射粉末14を溶射し、その後耐熱性の優
れた前記セラミツクス粉末15を溶射するのがよい。ま
た、第3図cの如く、膨張係数の比較的大きな合金粉末
と膨張係数の相対的に低いセラミツクスを溶射前に充分
混合させ、溶射時に混合溶射することも可能である。
また基材12として耐食性の観点から問題の多い例えば
通常鋼を用いる場合、たとえ溶射層を有していても、こ
れら溶射層は通常10〜25%の空孔を有する一種の多
孔質となつているので、燃料のガス化雰囲気や燃料中の
亜硫酸ガス等の腐食環境条件下では、これらの空隙を通
じて腐食が発生する。
そこで、特に基材と溶射層との結合層における空隙の存
在するところに、耐酸性、耐熱性を有する原料で調整し
た3〜45重量%の水溶液、例えば、硼硅酸ガラスより
合成した水ガラス、シリカゾル、ほうろうフリツト、耐
酸耐熱性ガラス粉末、アルミナゾルおよびシリコーン樹
脂等の水溶液を後処理としてコーテイングすることが有
効である。この状態は第3図dに示した。第4図は第3
図dをさらに拡大して示している。
前記封口処理は、溶射層の空隙部の全体を封口すると余
り意味がない。溶射層が多孔質体であることは、燃焼体
としての必要条件である耐熱性、耐食性の他に断熱性を
もたせ熱伝導を小さくする、熱反射を小とする、溶射層
に分散された触媒体17と雰囲気ガスとの効果的な接触
を行わせる等の鑑点から有効である。従つて、基材12
と溶射層18の結合層の空隙部にのみ、封口層19を設
けると、溶射された粉末の性能をより一層改善させるこ
とが可能となる。この結合層に設ける封口層19の具体
的な製法は、基材に溶射材料を溶射させた後、封口剤を
3〜45重量%含有した水溶液を吹き付けるか含浸付着
させ、次いで、120℃以上の温度で水分を除去するこ
とにより行うものであり、前記封口層19のように開口
剤が密着され耐食性が著しく改善される。
I溶射層の厚み。
溶射層の厚みは使用する粉末の粒度、材質により変化す
るが、通常5μ以下であれば基材の表面被覆率が90%
以下となり余り溶射効果が期待できない。
前記表面被覆率は5〜200μの範囲が好ましい。
さらに、最も効果的な溶射層の厚みは、30〜80μで
ある。溶射層の厚みが200μ以上では、燃焼筒の温度
変化が大であるので、熱サイクルにより、亀裂が生じ溶
射層の構成材料が脱落する。また余りにも厚く付着させ
ると、溶射を行うためのコストが高くなるだけでなく、
燃焼筒の給気用小孔の大きさが不均一となり、整流作用
の観点から、燃焼バランスに変化が生じることになる。
(I)溶射層表面の表面積および表面不均一性。
燃焼筒の内炎筒および外炎筒は、前述の如く耐食性の他
に、耐熱性を有し、熱伝導率、熱容量、熱反射率がいず
れも小さく、かつ、その表面に触媒能を有しているのが
良い。したがつて、基材表面に溶射形成される溶射層は
、熱容量、熱伝導率の小さい多孔質であり、その表面に
不均一な凹凸を有することが重要である。
溶射層の表面積は、溶射粉末の粒度、組成、溶射層の構
成方法、封口処理時の封口層の厚み、溶射層の厚み等に
より異なるが、0.01〜 0.8m”/g程度の表面
積を有す一ると、前述した燃焼筒としての要求を満たす
ことが判明した。基材の表面が特に処理されていない場
合の表面積は、通常0.001〜 0.003m゛/9
程度であり、表面を公知のサンドブラスト処理した場合
には、サンドブラストの程度もよるが、その表面積は0
.0015〜 0.01m2/ 9程度である。したが
つて溶射形成された溶射層は著しく表面積が大きくなり
、燃焼筒における種々の効果が得られる。以下、本発明
の実施例を説明する。
なお、次に述べるいくつかの具体例は、その燃焼筒を市
販の石油ストーブに用いた場合の性能および各種腐食促
進試験、一般の触媒能試験の結果等の比較対照を行つた
ものである。次表は具体外1〜9について示したもので
、A欄は溶射層を形成する粉末材料につき示し、B欄は
基材の材質を、C欄は酸化増量を、D欄は腐食促進試験
の耐久性を、E欄は400ppaのガス中での重量増加
(Wl)を、F欄は触媒性能を、G欄は石油ストープに
適用した場合の性能をそれぞれ示す。
表において、具体例2〜9は、基材として、鉄−クロム
−アルミニウム鋼(JISWIFCH一2W)を径0.
25φに線引きし、次いで、これを30メツシユの網目
を有するように編組した金網を用いた。
具体例1については、ステンレス鋼(JIS規格SUS
43O)を径0.25φに線引きし、次いで、これを3
0メツシユの網目を有するように編組した金網を基材と
した。上記具体例3〜9は、その基材に溶射粉末を溶射
するものであるが、その前処理として、基材の下地処理
を行つtら詳しくは、前記金網を充分トリクレンにて脱
脂洗滌を行い、その後、粒度が60メツシユのアルミナ
グリツドで金網表面をサンドプラスト処理を行い、充分
表面の拡大化処理と表面の活性化処理を行つた。
その後水洗、乾燥を行い、溶射を行つた。溶射は、出力
80KWのプラズマ溶射装置(プラズマダイン社製80
KWSYSTEM)を用い、粉末条件により異なるが、
電圧として直流45〜100Vを印加し、電流として、
600〜1200Aを流してアルゴン−ヘリウムガスの
雰囲気中で行つた。具体例3〜9における溶射粉末の組
み合わせは、基材ど溶射粉末の特性を充分考慮して行い
、特に線膨張係数、耐熱性、耐酸化性、各種耐食性、触
媒能、赤外バーナー効率、石油ストーブ性能等の総合的
な観点から検討し、その代表的な組成の組み合せを表中
A欄に示した。
なお、A欄ではMgO,caO,siO2は示されてい
ないが、微量成分として粉末中に存在している。又、K
,Na,Mn,Cu,C等もこん跡成分として分光検出
されるが、特に目的とする作用に関与しないので示して
いない。また、溶射層の厚みは、最終的に40〜60μ
になるように設定した。具体例3の溶射層の構成は、第
3図aの構成を有し、同8は第3図εの構成を有し、両
者はいずれも溶射回数が1回で完了する。
具体例4〜7は第3図bに示した如く、溶射層が2層で
構成されている。
第1層は、基材の材質と形状を充分に配慮し、基材の金
属と表面層を形成するセラミツクス層との層間結合をよ
り完全にするため、相対的に膨張係数が大きくかつ鉄系
合金とセラミツクスとの中間層を形成するに最適であつ
たNi−Cr合金、Ni−Cr−Al合金(表中なし)
およびMOO2よりなる金属酸化物をそれぞれ溶射し、
厚みを10〜20μとして形成した。第2層としては高
温の熱サイクル使用で、耐熱性、耐酸化性、耐食性、触
媒能等の諸特性の中で最も効果的な耐熱性無機化合物を
用い、これを全体の溶射層の厚みが40〜60μになる
ように溶射して形成した。
具体例9は、具体例7の溶射材料を用いて溶射し、次い
で耐食性をさらに改善させるために、耐熱性、耐酸性の
ガラス粉末例えば高軟化点を有する硼硅酸ガラス粉末よ
り合成した10重量%水ガラス溶液を用いて、スプレイ
法にて溶射層に散布し、乾燥させ封口処理を行つた。
これは、第3図dおよび第4図に示した通りである。次
に溶射層の効果について説明する。
表中C欄の酸化増量(719)とは、30X200顛の
大きさの前記各処理を施こした具体例の金網を先ず12
00℃で3時間加熱し、室温まで放冷した後の基準重量
測定を行い、このような操作を1サイクルとして、これ
を15回繰返し、第15回目の操作が完了した後の重量
増を前記基準重量との比較で示したものである。D欄の
腐食促進試験は、コールタールと食塩との混合物を上記
金網に付着させ、850℃で30分間加熱し、その時に
発生する酸化腐食、硫化腐食、粒界腐食等の発錆現象に
よる重量増加を表示したものである。
D欄の腐食の表示方法は、Fe一Cr−Al鋼(JIS
規格FCH−2W)の腐食を1として、その耐久性を重
量増から比例計算を行い、示した。すなわち具体例2の
腐食耐久性が1であり、具体例9は32倍の耐久性を有
することを示している。また、表中E欄は、SO2ガス
中での重量増加試験の結果を示し、上記金網を、JAR
l(日本自動車研究協会)式触媒能試験装置に設置し、
キヤリ了ガスを空気として、この空気中に400PFの
SO2ガスを混合させ、この混合気をS.V値(空間流
速)5000H−1温度850℃に設定し、この混合気
を前記金網に接するように3時間流した。
そして、この試験前と試験後での硫化腐食による重量増
加を調べた。また、表中F欄の触媒能につき述べる。
赤外線バーナー用金網および石油ストーブには、触媒能
はさほど要求されなかつたが、アルミサツシの普及にと
もない住宅環境が変化し、住居の機密度が著しく改善さ
れ、各部屋の自然換気回数が著しく減少した。
このため今迄以上に暖房中および調理中に発生するCO
およびHCの問題は大きく、特に従来の市販のセラミツ
クバーナ一は赤外効率が悪いだけでなく、特にCH4,
COの酸化能がなく、バーナーとしての寿命は長いが、
安全性の観点から危険であり、また石油ストーブも同様
に灯油のガス化時、燃焼時に触媒能が要求されるように
なつた。しかし、金網燃焼部や石油ストーブの燃焼筒の
ような燃焼部に余りにも高性能な触媒、例えば白金触媒
を付与すると、著しい低温で触媒燃暁を行うので、赤外
効率や暖房効率が低下する。
そこで、未燃焼ガスの浄化が可能なようにセラミツクを
主体とした触媒の添加を行つたものである。触媒能の試
験本法は、前述したJARI式の触媒能試験装置に具体
例1〜9のそれぞれの金網を設置し、HCの測定は、メ
タンガス100PFをキヤリアガスである空気中に混合
させ、また、COの測定は、COガス100!)Plを
キヤリアガスである空気中に混合し、両混合気をそれぞ
れ空間流速5000H−1で上記金網に接触させ、それ
ぞれのガスが100%触媒浄化される温度を記入した。
具体例1および2は、いずれも溶射層を有さないもので
あり、上記温度が840℃となつても、はぼ完全にCO
,CH4ともに100%浄化することができなかつた。
表中、G欄は、本発明を石油ストーブに適用した場合の
実施例の実験結果を示している。
具体的には、第1図に示した石油ストーブの燃焼筒にお
いて、給気用小孔1,3をそれぞれ有した内、外炎筒2
,4を厚み0.3顛のSUS43Oステンレス鋼板で形
成し、これに前述した前処理を行い、さらに、上記表の
具体例3〜9で示した溶射材料で溶射を行つた。
このような燃焼筒を石油ストーブ(0S−21,松下電
器産業株製)に組み込み、燃焼させた。
燃焼開始から15分経過後、燃焼が安定した状態で、前
記石油ストーブを内容積1425m3のアルミニウム製
半密閉塞(換気率13回/Hr)に入へこれより5分後
、石油ストーブの直上60crfLの位置でCO,HC
に関する燃焼性を調べた。上記表中、G欄には、上記H
C,COの濃度を示した。なお、G欄の具体例1に対応
する値は、溶射を行わない厚み0.47!Ill(7)
SUS43Oステンレス鋼板にサンドブラスト処理した
後、950℃で4時間熱処理して燃焼筒を構成した場合
で、具体例2に対応する値は、鉄−クロム−アルミニウ
ム鋼板に前記と同様な処理を行い燃焼筒を構成した場合
である。また、上記表において、G欄を具体例1〜9と
対応して示したのは、前述のとおり溶射材料の有無、溶
射材料の組成が関係するためである。以上のように本発
明の液体燃料燃暁筒は、上記した実験結果から明らかな
とおり、従来の金属のみで構成された燃暁筒に比較して
種々の発錆現象、排ガス特性、寿命等の観点から著しい
改善がみとめられ、また基材の材質として従来よりも安
価な基材の使用も唯旧こし、また基材の板厚および線径
をさらに小さくすることが可能となるので、総合的なコ
ストはそれ程高くなることもなく工業的価値の大なるも
のである。なお、本実施例では、内、外炎筒につき主に
のべたが、赤熱ネツトへの応用可能であり、また種種の
暖房器、調理器、石油燃焼機器にも本発明の実施は可能
である。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図は一般の液体燃料燃焼筒の縦方向半断面
図、第3図a−dは本発明の実施例におる基材と溶射層
との関係を示す模型的な断面図、4図は第3図dの拡大
図である。 2・・・・・・内炎筒、4・・・・・・外炎筒、18・
・・・・・溶射層。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 表面に、Fe、Cr、Ti、Ni及びMoよりなる
    群から選ばれた金属あるいはその酸化物粒子と、Al、
    Si及びZrよりなる群から選ばれた金属あるいはその
    酸化物粒子とを溶着し、その表面の表面積が0.01〜
    0.8m^2/gである基材により構成したことを特徴
    とする液体燃料燃焼筒。 2 Cr_2O_3、MoO_2及びTiO_2よりな
    る群から選ばれた金属酸化物の粒子と、Al_2O_3
    、SiO_2及びZrO_2よりなる群から選ばれた酸
    化物の粒子とが溶着された特許請求の範囲第1項記載の
    液体燃料燃焼筒。 3 粒子の粒度が、1〜65μである特許請求の範囲第
    1項または第2項記載の液体燃料燃焼筒。 4 基材の露出表面が、耐熱性封口剤で封口処理された
    特許請求の範囲第1〜3項のいずれかに記載の液体燃料
    燃焼筒。 5 耐熱性封口剤が、水ガラス、シリカゲル、ガラス粉
    末、ほうろうフリット、アルミナゾル及びシリコーン樹
    脂よりなる群から選択されたものである特許請求の範囲
    第4項記載の液体燃料燃焼筒。
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