JP3260315B2 - 遮水層の築造工法および遮水層 - Google Patents
遮水層の築造工法および遮水層Info
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Description
河川の遮水層の築造工法および遮水層に関する。
軽量ユニット枠によって遮水層を形成している。
層で法面の遮水層を形成した場合、セメント、ベントナ
イトおよび現地土を混合しているため、ソイルセメント
が乾燥等により収縮して無数のクラックが発生し、漏水
するとともに、整形法面でないと築造することができな
いという欠点がある。また、粘土層を安定させるために
法枠を用いて法面の遮水層を形成した場合、厚さが10
センチメートル程度しか粘土層を確保できず、降雨時に
流出したり、整形法面でないと築造することができない
という欠点がある。さらに、軽量ユニット枠を用いて遮
水層を形成する場合、急傾斜で粘土層の粘土を転圧して
施工するが、緩斜面では軽量ユニット枠の前面傾斜材が
障害となり転圧できないため、緩斜面での築造が不可能
であるとともに、整形法面でないと築造することができ
ないという欠点がある。
急傾斜や緩傾斜で、かつ整形法面でなくても容易に効率
よく築造することができるとともに、遮水土の流出や遮
水性能を均一に設定することができる遮水層の築造工法
および遮水層を提供することを目的としている。
規な特徴は次の説明を添付図面と照らし合わせて読む
と、より完全に明らかになるであろう。ただし、図面は
もっぱら解説のためのものであって、本発明の技術的範
囲を限定するものではない。
に、本発明は遮水層形成部位の下面に土のう固定シート
の後端部寄りの部位を固定する土のう固定シート設置工
程と、この土のう固定シート設置工程後に土のう固定シ
ートの後端部上に遮水土を土のうシートで覆った棒状の
土のうを少なくとも一列以上隙間なく敷設する第1の土
のう敷設工程と、この第1の土のう敷設工程後に敷設さ
れた土のうの上に土のう緩衝材を介して前記棒状の土の
うを少なくとも一段以上隙間なく敷設する第2の土のう
敷設工程と、この第2の土のう敷設工程後に前記土のう
固定シート設置工程で設置した土のう固定シートの先端
部側で該第2の土のう敷設工程で敷設された土のうを覆
って固定して下部の遮水層を形成する土のう固定シート
固定工程と、この土のう固定シート固定工程後に下部の
遮水層の上部に該下部の遮水層と同構成の上部遮水層を
少なくとも1層以上設置する上部遮水層形成工程とで遮
水層の築造工法を構成している。
土のうシートで覆った棒状の土のうを少なくとも一列以
上複数段に隙間なく敷設された土のう層と、この土のう
層の棒状の土のう間に介装された土のう緩衝材と、前記
土のう層の少なくとも2段以上の棒状の土のうをそれぞ
れ覆う複数個の土のう固定シートとで遮水層を構成して
いる。
り、本発明を詳細に説明する。
施の形態において、1は図2に示すように法面等の遮水
層形成部位2の下面に土のう固定シート3の後端部寄り
の部位を複数本の金属や木材製等のアンカーピン4によ
って固定する土のう固定シート設置工程で、この土のう
固定シート設置工程1で使用される土のう固定シート3
は格子構造の合成高分子材製の、例えばジオグリッド等
が使用される。
に、図3および図4に示すように前記土のう固定シート
3の後端部で前記遮水層形成部位2の斜面2aに沿うよ
うに、土のう緩衝材6を介して棒状の土のう7を少なく
とも一列以上、本発明の実施の形態では2列に隙間なく
敷設する第1の土のう敷設工程で、この第1の土のう敷
設工程5で使用される土のう緩衝材6は、例えば透水係
数の値が1×10−7センチメートル/秒以下の粘土、
ベントナイトを混合させた人工粘土やベントナイトを基
材としたマット等である。
6に示すように、例えば透水係数の値が1×10−7セ
ンチメートル/秒以下の粘土やベントナイトを混合した
人工粘土等の遮水土8を長繊維不織布やツインガード
(商品名)等の土のうシート9で覆い、接続部をホチキ
ス針10で縫い付け固定したもので、その大きさは、例
えば直径が30センチメートルで長さが1〜5メートル
に形成されたものが使用される。
装置で製造されたもので、土のう製造装置11は図7な
いし図9に示すように、両側に脚部材12、12が形成
されたフレーム13と、このフレーム13の前部にロー
ル14巻きされた土のうシート9を下部後方へ排出でき
るように回転可能に支持するロール支持具15と、この
ロール支持具15の後部の前記フレーム13に取付けら
れた遮水土8を排出された土のうシート9上に落下供給
することができるホッパー16と、このホッパー16の
排出口16aに設けられたモーター等の駆動装置17に
よって回転されるロータリバルブ18と、前記ホッパー
16を振動させる前記駆動装置17によって駆動される
バイブレーター19と、前記フレーム13の下部に一端
部が挿入され、着脱可能に取付けられた前記土のうシー
ト9を後方へ移動させることができるベルトコンベアー
20と、前記フレーム13に伸縮可能なコード21を介
して取付けられた電動ホチキス22とで構成されてい
る。
前記第1の土のう敷設工程5後に敷設された棒状の土の
う7の上部で前記斜面2aに沿うように土のう緩衝材6
を介して棒状の土のう7を少なくとも一段以上、本発明
の実施の形態では一段を隙間なく敷設する第2の土のう
敷設工程で、この第2の土のう敷設工程23で敷設され
る棒状の土のう7は、前記第1の土のう敷設工程5で敷
設された棒状の土のう7の接続部と同一部位に接続部が
位置しないように敷設される。
のう敷設工程23後に前記土のう固定シート設置工程1
で設置した土のう固定シート3の先端部を前記斜面2a
に当接するように位置させて、該土のう固定シート3で
該第2の土のう敷設工程23で敷設した棒状の土のう7
を覆って複数本のアンカーピン4で固定して下部の遮水
層25を形成する土のう固定シート固定工程で、この土
のう固定シート固定工程24で土のう固定シート3を固
定するためのアンカーピン4は敷設された棒状の土のう
7や前記斜面2aに打ち込んで行なう。
前記土のう固定シート固定工程24後に、下部の遮水層
25の上部に該下部の遮水層25と同構成の上部遮水層
27を少なくとも一層以上、本発明の実施の形態では2
層設置する上部遮水層形成工程で、この上部遮水層形成
工程26も土のう固定シート設置工程1、第1の土のう
敷設工程5、第2の土のう敷設工程23、土のう固定シ
ート固定工程24を用いて順次用いて行なうことにより
遮水層28を築造することができる。
に示す本発明の異なる実施の形態につき説明する。な
お、これらの本発明の異なる実施の形態の説明に当っ
て、前記本発明の第1の実施の形態と同一構成部分には
同一符号を付して重複する説明を省略する。
実施の形態において、前記本発明の第1の実施の形態と
主に異なる点は、整形されていない法面等の遮水層形成
部位2Aに土のう固定シート設置工程1、第1の土のう
敷設工程5、第2の土のう敷設工程23、土のう固定シ
ート固定工程24および上部遮水層形成工程26を順
次、遮水層形成部位の斜面2bに沿うように築造して、
遮水層28Aを形成した点で、このような工法を用いて
も前記本発明の第1の実施の形態と同様な作用効果が得
られる。なお、段差が生じる第1段目の棒状の土のう
7、7で形成される層と、第2段目の棒状の土のう7、
7で形成される層とはそれぞれ土のう固定シート3、3
で覆つて、確実に固定できるようにしている。
実施の形態において、前記本発明の第1の実施の形態と
主に異なる点は、棒状の土のう7、7間に土のう緩衝材
6を介装する第1の土のう敷設工程5A、第2の土のう
敷設工程23Aおよび上部遮水層形成工程26Aとを行
ない遮水層28Bを形成した点で、このような工法を用
いても前記本発明の第1の実施の形態と同様な作用効果
が得られる。
実施の形態において、前記本発明の第1の実施の形態と
主に異なる点は、棒状の土のう7、7上にシート状の土
のう緩衝材6Aを介装する第1の土のう敷設工程5B、
第2の土のう敷設工程23Bおよび上部遮水層形成工程
26Bとを行ない遮水層28Cを形成した点で、このよ
うな工法を用いても前記本発明の第1の実施の形態と同
様な作用効果が得られる。
実施の形態において、前記本発明の第1の実施の形態と
主に異なる点は、棒状の土のう7を一列に敷設した第1
の土のう敷設工程5C、第2の土のう敷設工程23Cお
よび上部遮水層形成工程26Cとを行ない遮水層28D
を形成した点で、このような工法を用いても前記本発明
の第1の実施の形態と同様な作用効果が得られる。
実施の形態において、前記本発明の第5の実施の形態と
主に異なる点は、遮水層形成部位2の斜面2aとの間に
土砂や遮水土8を充填しながら第1の土のう敷設工程5
D、第2の土のう敷設工程23Dおよび上部遮水層形成
工程26Dとを行ない遮水層28Eを形成した点で、こ
のような工法を用いても前記本発明の第5の実施の形態
と同様な作用効果が得られる。
実施の形態において、前記本発明の第1の実施の形態と
主に異なる点は、遮水層形成部位2の斜面2aに対して
直角方向に棒状の土のう7を並列状態で敷設する第1の
土のう敷設工程5E、第2の土のう敷設工程23Eおよ
び上部遮水層形成工程26Eとを行ない遮水層28Fを
形成した点で、このような工法を用いても前記本発明の
第1の実施の形態と同様な作用効果が得られる。
の土のう7に遮水土8を入れるものについて説明した
が、本発明はこれに限らず、一部に遮水土を、他の部位
に植物の栽培が可能な土を入れた棒状の土のうを用いて
もよい。また、前記本発明の各実施の形態では斜面2a
に棒状の土のうを敷設するものについて説明したが、本
発明はこれに限らず、廃棄物処分場の底面に敷設しても
よい。この場合、土のう固定シートは選択的に使用され
る。
にあっては次に列挙する効果が得られる。
シートの後端部寄りの部位を固定する土のう固定シート
設置工程と、この土のう固定シート設置工程後に土のう
固定シートの後端部上に遮水土を土のうシートで覆った
棒状の土のうを少なくとも一列以上隙間なく敷設する第
1の土のう敷設工程と、この第1の土のう敷設工程後に
敷設された土のうの上に土のう緩衝材を介して前記棒状
の土のうを少なくとも一段以上隙間なく敷設する第2の
土のう敷設工程と、この第2の土のう敷設工程後に前記
土のう固定シート設置工程で設置した土のう固定シート
の先端部側で該第2の土のう敷設工程で敷設された土の
うを覆って固定して下部の遮水層を形成する土のう固定
シート固定工程と、この土のう固定シート固定工程後に
下部の遮水層の上部に該下部の遮水層と同構成の上部遮
水層を少なくとも1層以上設置する上部遮水層形成工程
とからなるので、遮水層形成部位が急傾斜、緩斜面等の
どんな地形にでも遮水層を築造することができる。した
がって、地形によって工法を変える必要がなく、楽に施
工することができる。
を用いるので、整形法面でなくても遮水層を築造するこ
とができる。したがって、遮水層の築造の準備作業が容
易で、短期間に遮水層を施工することができる。
と土のう緩衝材によって漏水を効率よく防止することが
できる。
ートによって棒状の土のうの型崩れや流出を効率よく防
止することができる。したがって、長期間施工時の品質
を維持することができる。
(4)と同様な効果が得られる。
設置工程の説明図。
図。
図。
面図。
図。
図。
図。
図。
図。
図。
図。
図。
図。
図。
図。
図。
図。
図。
図。
図。
層形成部位、3:土のう固定シート、 4:アンカーピ
ン、5、5A〜5E:第1の土のう敷設工程、6、6
A:土のう緩衝材、7:棒状の土のう、8:遮水土、
9:土のうシート、10:ホチキス針、
11:土のう製造装置、12:脚部材、 1
3:フレーム、14:ロール、 15:ロール
支持具、16:ホッパー、 17:駆動装置、1
8:ロータリバルブ、 19:バイブレーター、20:
ベルトコンベアー、21:コード、22:電動ホチキ
ス、23、23A〜23E:第2の土のう敷設工程、2
4:土のう固定シート固定工程、25:下部の遮水層、
26、26A〜26E:上部遮水層形成工程、27:上
部遮水層、28、28A〜28F:遮水層。
Claims (4)
- 【請求項1】 遮水層形成部位の下面に土のう固定シー
トの後端部寄りの部位を固定する土のう固定シート設置
工程と、この土のう固定シート設置工程後に土のう固定
シートの後端部上に遮水土を土のうシートで覆った棒状
の土のうを少なくとも一列以上隙間なく敷設する第1の
土のう敷設工程と、この第1の土のう敷設工程後に敷設
された土のうの上に土のう緩衝材を介して前記棒状の土
のうを少なくとも一段以上隙間なく敷設する第2の土の
う敷設工程と、この第2の土のう敷設工程後に前記土の
う固定シート設置工程で設置した土のう固定シートの先
端部側で該第2の土のう敷設工程で敷設された土のうを
覆って固定して下部の遮水層を形成する土のう固定シー
ト固定工程と、この土のう固定シート固定工程後に下部
の遮水層の上部に該下部の遮水層と同構成の上部遮水層
を少なくとも1層以上設置する上部遮水層形成工程とを
含むことを特徴とする遮水層の築造工法。 - 【請求項2】 遮水層形成部位の下面に格子構造の合成
高分子材製の土のう固定シートの後端部寄りの部位を固
定する土のう固定シート設置工程と、この土のう固定シ
ート設置工程後に土のう固定シートの後端部上に透水係
数の値が1×10−7センチメートル/秒以下の遮水土
を土のうシートで覆った棒状の土のうを少なくとも一列
以上隙間なく敷設する第1の土のう敷設工程と、この第
1の土のう敷設工程後に敷設された土のうの上に粘土、
ベントナイトを基材とした土のう緩衝材を介して前記棒
状の土のうを少なくとも一段以上隙間なく敷設する第2
の土のう敷設工程と、この第2の土のう敷設工程後に前
記土のう固定シート設置工程で設置した土のう固定シー
トの先端部側で該第2の土のう敷設工程で敷設された土
のうを覆って固定して下部の遮水層を形成する土のう固
定シート固定工程と、この土のう固定シート固定工程後
に下部の遮水層の上部に該下部の遮水層と同構成の上部
遮水層を少なくとも1層以上設置する上部遮水層形成工
程とを含むことを特徴とする遮水層の築造工法。 - 【請求項3】 遮水層形成部位に遮水土を土のうシート
で覆った棒状の土のうを少なくとも一列以上複数段に隙
間なく敷設された土のう層と、この土のう層の棒状の土
のう間に介装された土のう緩衝材と、前記土のう層の少
なくとも2段以上の棒状の土のうをそれぞれ覆う複数個
の土のう固定シートとからなることを特徴とする遮水
層。 - 【請求項4】 遮水層成形部位に透水係数の値が1×1
0−7センチメートル/秒以下の遮水土を土のうシート
で覆った棒状の土のうを少なくとも一列以上複数段に隙
間なく敷設された土のう層と、この土のう層の棒状の土
のう間に介装された土のう緩衝材と、前記土のう層の少
なくとも2段以上の棒状の土のうをそれぞれ覆う複数個
の格子構造の合成高分子材製の土のう固定シートとから
なることを特徴とする遮水層。
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JP03679598A JP3260315B2 (ja) | 1998-02-02 | 1998-02-02 | 遮水層の築造工法および遮水層 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP03679598A Expired - Fee Related JP3260315B2 (ja) | 1998-02-02 | 1998-02-02 | 遮水層の築造工法および遮水層 |
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