JP3258239B2 - 平行リンク - Google Patents

平行リンク

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JP3258239B2
JP3258239B2 JP22868596A JP22868596A JP3258239B2 JP 3258239 B2 JP3258239 B2 JP 3258239B2 JP 22868596 A JP22868596 A JP 22868596A JP 22868596 A JP22868596 A JP 22868596A JP 3258239 B2 JP3258239 B2 JP 3258239B2
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  • Forklifts And Lifting Vehicles (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、平行リンクに関
し、さらには、高所作業車等のブームの先端部に設けら
れた作業台を常時水平に維持するためのレベリング手段
として用いられる平行リンクに関する。
【0002】
【従来の技術】高所作業車等に配設されるブームには、
先端部に作業者が搭乗可能な作業台が設けられている。
ブームは車体に対して起伏自在に配設され、ブームの起
伏作動を行うことにより作業台に搭乗した作業者を所望
の高所に移動させる。このような高所作業車において
は、ブームの起伏角度の如何に拘らず作業台を常時水平
に維持するためのレベリング手段が設けられている。
【0003】レベリング手段には種々の構成があるが、
その一例として、平行リンクを用いたものがある。ここ
で、図7を参照して平行リンクを用いたレベリング手段
の作動概念について説明する。このレベリング手段にお
いては、基台Kに対して上下に起伏自在にブーム72を
枢支し、このブーム72の先端部にブーム72の起伏方
向と同一垂直面内方向の揺動が自在に作業台支持部材7
6が枢結されるとともにこの作業台支持部材76に作業
台77を取り付けている。
【0004】基台Kにおけるブーム72の上方には、リ
ンクロッド82がブーム72と同じく上下に起伏自在に
枢支され、このリンクロッド82の先端部にも作業台支
持部材76が枢結されている。これにより、ブーム72
と、リンクロッド82と、作業台支持部材76と、基台
Kとで平行リンクが構成される。このような平行リンク
を用いて構成されたレベリング手段によれば、図示しな
い油圧伸縮シリンダ等の起伏作動手段を用いて基台Kに
対してブーム72の起伏作動を行わせることにより、作
業台77を常時水平に維持させることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように構成された平行リンク装置においては、Aで示す
ようにブーム72を水平にしたときのブーム72とリン
クロッド82との間隔W1′と、B,Cで示すようにブ
ーム72を起仰もしくは倒伏させたときのブーム72と
リンクロッド82との間隔W2′とに差が生じる。しか
しながら、リンクロッドの強度は狭い間隔W2′の方で
決ってしまうため、強度的に有利な(強い)ものが必要
となり、それをブーム内に収納するにはブーム72の断
面積も大きくしなければならないという問題があった。
【0006】また、このような平行リンクを屈伸ブーム
に用いた場合には、以下のような問題も生ずる。図8お
よび図9に示すように、屈伸ブーム70は、ロアブーム
71とアッパブーム72とから構成されており、アッパ
ブーム72の先端部に作業台支持部材76を介して作業
台77を配設している。ロアブーム71は、起伏シリン
ダ73によって車体(旋回台83)に対して起伏自在に
配設され、アッパブーム72は屈伸シリンダ74によっ
てロアブーム71に対して屈伸自在に配設されている。
屈伸ブーム70においては、リンクロッドを露出させな
いようにすべく、各ブーム71,72を中空に形成し、
この中空空間内にリンクロッド81,82を配設するよ
うにしている。
【0007】このように構成された屈伸ブーム70にお
いては、アッパブーム71の地面(車体)に対する作動
角度が、例えば−75°〜+75°までと大変大きく設
定されている。このため、図8に示すように水平状態に
あるアッパブーム72内の上方に位置していたリンクロ
ッド82は、図9に示すようにアッパブーム72の屈伸
角度を大きく取ったときにアッパブーム72内の下方に
相対移動する。
【0008】このため、上記のようにブームの強度のみ
ならず、リンクロッド82の移動量をも考慮してアッパ
ブーム72の形状寸法を決定する必要があり、移動量が
大きくなると、アッパブーム72の外形寸法を大きくし
なければならないという問題もあった。
【0009】本発明はこのような問題に鑑みてなされた
ものであり、起伏作動に伴うリンクの間隔の変化を小さ
くすることができる平行リンクを提供することを目的と
する。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の平行リンクは、基端部材と、引張側リン
クと、圧縮側リンクと、先端部材とからなり、引張側リ
ンクは、その基端部が基端部材に上下に起伏自在に枢支
され、圧縮側リンクは、引張側リンクから上下方向に離
れて引張側リンクと同様にその基端部が基端部材に上下
に揺動自在に枢支されている。先端部材は、互いに平行
に直線状に伸びた状態にある両リンクの先端部に枢結さ
れている。引張側リンクは、先端部材の重力を受けて作
用するモーメントによって常時引張力を受けており、圧
縮側リンクは、先端部材の重力を受けて作用するモーメ
ントによって常時圧縮力を受けている。
【0011】引張側リンクは、三分割されて互いに枢結
された基端リンク部材、中間リンク部材および先端リン
ク部材からなる。そして、基端リンク部材の基端部は基
端部材に上下に揺動自在に枢支され、先端リンク部材の
先端部は先端リンク部材に上下に揺動自在に枢結されて
いる。さらに、この平行リンクにおいては、引張側リン
クが所定起伏位置から起仰を行ったときに基端リンク部
材および先端リンク部材の一方と当接して当接した方の
リンク部材の起伏作動を規制する起仰側ストッパを有す
るとともに、引張側リンクが所定起伏位置から倒伏を行
ったときに基端リンク部材および先端リンク部材の他方
と当接して当接した方のリンク部材の起伏作動を規制す
る倒伏側ストッパとを有している。
【0012】このように構成された平行リンクにおいて
は、基端部材に対して圧縮側リンクを起伏させると先端
部材が昇降作動を行う。ここで、平行リンクの起仰角度
が所定起伏位置における平行リンクの起仰角度以上であ
る場合には、基端リンク部材もしくは先端リンク部材が
起仰側ストッパと当接するため、起仰側ストッパと当接
方のリンク部材は所定起伏位置で保持される。
【0013】これにより、引張側リンクにおいては、先
端部材との枢支部および基端部材との枢結部の両方にお
いて起伏作動を行う(折れ曲がる)ことなく、先端リン
ク部材と中間リンク部材との枢結部もしくは、基端リン
ク部材と中間リンク部材との枢結部から折れ曲がる。ま
た、圧縮側リンクの倒伏作動を行った場合には、起仰作
動を行った時に当接するストッパとリンク部材とは異な
るストッパとリンク部材とが当接する。
【0014】従って、圧縮側リンクは常に同じ位置にあ
る2箇所の枢支部および枢結部を支点として起伏作動を
行うが、引張側リンクにおいては、所定起伏位置からの
起伏角度に応じて4箇所の枢支部のうちの、基端部材と
の枢支部もしくは先端部材との枢結部のいずれかを含む
2箇所を支点として起伏作動を行う。
【0015】すなわち、起仰作動を行ったときには、下
側に位置するリンクの先端部材側の支点が、上側に位置
するリンクの先端部材側の支点よりも先端部材側に位置
するように支点が切り替わるとともに、倒伏作動を行っ
たときには、上側に位置するリンクの先端部材側の支点
が、下側に位置するリンクの先端部材側の支点よりも先
端部材側に位置するように支点が切り替わる。このた
め、平行リンクの起伏作動を行っても、引張側リンクと
圧縮側リンクとの距離が大きく変化することがない。
【0016】なお、本発明に係る平行リンクにおいて
は、圧縮側リンクの長さと、基端リンク部材と中間リン
ク部材とを合わせた長さと、中間リンク部材と先端リン
ク部材とを合わせた長さと等しく形成する。このような
構成とすることにより、平行四辺形の平行リンクを構成
することができるため、リンクの起伏角度の如何に拘ら
ず先端部材を常時所定の角度で維持させることができ
る。
【0017】さらに、圧縮リンクを基端部材に対して起
伏自在なブームによって構成するとともに、先端部材を
このブームの先端部に配設される作業台によって構成す
ることにより、本発明に係る平行リンクをブームの先端
部に配設された作業台のレベリングを行うレベリング手
段として用いることができる。このような構成とするこ
とにより、ブームの起伏作動時にブームに対する引張側
リンクの相対移動量の変化を少なくすることができる。
また、ブームの起伏作動時に作業台が障害物に接触する
等して、引張側リンクを圧縮するような力が作業台に作
用した場合でも、引張側リンクが屈折することによって
その力を吸収することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態について図面を参照しながら説明する。まず、本発明
に係る屈伸ブームの作動規制装置を備えた高所作業車に
ついて、図2を参照しながら説明する。この高所作業車
1は、車体2の上に旋回自在に旋回台(基端部材)3を
有し、この旋回台3には屈伸ブーム10が取り付けられ
ている。屈伸ブーム10は、ロアブーム11とアッパブ
ーム12とから構成されている。
【0019】ロアブーム11は、起伏シリンダ13によ
り車体2に対して起伏自在に構成され、アッパブーム1
2は屈伸シリンダ14によりロアブーム11に対して屈
伸自在に構成されている。ロアブーム11の先端にはブ
ーム枢支軸41を介して屈伸自在にアッパブーム12が
取り付けられている。アッパブーム12は、先端に作業
台支持部材16が取り付けられており、この作業台支持
部材16には作業台17が取り付けられている。作業台
17は、作業者が搭乗可能に形成されており、詳細を後
述するレベリング手段20により、屈伸ブーム10の作
動の如何に拘らず常時水平に保持される。
【0020】ここで、図1を参照してレベリング手段2
0の作動概念について説明する。このレベリング手段2
0は、基台(基端部材)Kと、ブーム(圧縮側リンク)
12aと、リンクロッド(引張側リンク)22と、作業
台支持部材(先端部材)16とから構成されている。ブ
ーム12aは、第一枢支軸31によって基台Kに対して
起伏作動が自在に枢支され、このブーム12aの先端部
にはブーム12aの起伏方向と同一垂直面内方向の揺動
が自在に作業台支持部材16が第二枢支軸32によって
枢支されている。そして、この作業台支持部材16に水
平旋回自在に作業台17を取り付けている。
【0021】基台Kにおけるブーム12aの上方には、
リンクロッド22がブーム12a平行に伸びて起伏自在
に第三枢支軸33によって枢支され、このリンクロッド
22の先端部にも作業台支持部材16が第六枢支軸36
によって枢支されている。リンクロッド22は、基端リ
ンクロッド(基端リンク部材)22aと、中間リンクロ
ッド(中間リンク部材)22bと、先端リンクロッド
(先端リンク部材)22cとからなり、各ロッド22a
〜22cはブーム12aの起伏方向と同一方向に揺動自
在に枢結されている。
【0022】基端リンクロッド22aは、基端部が第三
枢支軸33によって基台Kに枢支され、先端部は第四枢
支軸34によって中間リンクロッド22bの基端部と枢
結されている。中間リンクロッド22bの先端部は、先
端リンクロッド22cの基端部と第五枢支軸35によっ
て枢結されている。
【0023】基台Kには、基端リンクロッド22aの水
平状態(所定起伏位置)から下方への倒伏を規制する基
端側ストッパ(倒伏側ストッパ)Kaが形成されてい
る。また、作業台支持部材16には、先端リンクロッド
22cの水平状態から下方への倒伏を規制する先端側ス
トッパ(起仰側ストッパ)16aが形成されている。作
業台17は、重力によって第二枢支軸32を中心に矢印
Tで示す方向のモーメントが作用するため、リンクロッ
ド22には常に引っ張られる方向に力が作用することと
なり、ブーム12aには常に圧縮する方向に力が作用す
ることとなる。
【0024】図1において、第三枢支軸33は第一枢支
軸31よりも左方に位置しており、第四枢支軸34は第
一枢支軸31よりも右方に位置している。また、第五枢
支軸35は第二枢支軸32よりも左方に位置しており、
第六枢支軸36は第二枢支軸32よりも右方に位置して
いる。
【0025】なお、第一枢支軸31から第二枢支軸32
までの長さ(圧縮側リンクの長さ)は、第三枢支軸33
から第四枢支軸34までの長さと第四枢支軸34から第
五枢支軸35までの長さを合わせた長さ(基端リンク部
材と中間リンク部材とを合わせた長さ)および、第四枢
支軸34から第五枢支軸35までの長さと第五枢支軸3
5から第六枢支軸36までの長さを合わせた長さ(中間
リンク部材と先端リンク部材とを合わせた長さ)と等し
い。
【0026】このように構成されたレベリング手段20
においては、図示しない起伏シリンダ等によって、基台
Kに対するブーム12aの起伏作動を行うことにより、
Aで示す水平状態から、Bで示す倒伏状態や、Cで示す
起仰状態への作動を行うことができる。そして、Bで示
すようにブーム12aを倒伏させた状態においては、作
業台17の自重によってリンクロッド22が引っ張られ
ているため、基端側ストッパKaにより基端リンクロッ
ド22aは水平状態を維持し、第五枢支軸35を支点と
してリンクロッド22が折れ曲がることはない。これに
より、リンクロッド22は第四枢支軸34を支点として
倒伏するとともに、作業台支持部材16は第二枢支軸3
2および第六枢支軸36を支点として揺動するため、常
に作業台17を水平状態に維持することができる。
【0027】このとき、第四枢支軸34は第一枢支軸3
1よりも右方に位置しているとともに、第六枢支軸36
も第二枢支軸32よりも右方に位置しているため、レベ
リング手段20においては、第一および第二枢支軸3
1,32並びに第四および第六枢支軸34,36を揺動
中心とする平行四辺形の四節の平行リンクが形成され
る。このため、水平状態にあるブーム12aとリンクロ
ッド22との間隔W1と、ブーム12aの倒伏作動を行
った状態におけるブーム12aとリンクロッド22との
間隔W2とに大きな距離の変化は生じない。
【0028】また、Cに示すようにブーム12aの起仰
作動を行った状態においては、先端側ストッパ16aに
よって先端リンクロッド22cの下方への揺動作動が規
制されるとともに、基端リンクロッド22aの起仰作動
が許容される。このため、ブーム12aの起仰時におい
ても、第一および第二枢支軸31,32並びに第三およ
び第五枢支軸33,35を揺動中心とする平行四辺形の
四節の平行リンクが形成され、水平状態にあるブーム1
2aとリンクロッド22との間隔W1とほぼ等しい間隔
でW2を維持することができる。
【0029】従って、このように構成された作業台レベ
リング手段20によれば、ブーム12aの起伏作動時に
おいて、ブーム12aとリンクロッド22との間隔をほ
ぼ一定に維持したまま、作業台17を水平に維持するこ
とができる。
【0030】次に、図3〜図6を加えて本発明に係る平
行リンクを屈伸ブーム10に用いた場合について説明す
る。図3および図4には、この平行リンクを用いた屈伸
ブーム10をモデル化した状態を表しているため、まず
これらの図を参照して屈伸ブーム10を構成する各部材
について説明する。なお、第一枢支軸31から第二枢支
軸32までのアッパブーム12a、リンクロッド22、
作業台支持部材16および作業台17は、図1に示す平
行リンク装置と同一の構成であるため、同一の符号を付
してここでの説明は省略する。また、図3および図4に
示す屈伸ブーム10においては、第一リンク保持部材5
1が図1に示す平行リンクにおける基台Kに相当し、基
端側ストッパ51aが基端側ストッパKaに相当する。
【0031】そして、作業台17を常時水平に維持する
ためには、第一リンク保持部材51をロアブーム11の
起伏角度の如何に拘らず常に所定の角度に維持させる必
要がある。また、屈伸ブーム10においては、ロアブー
ム11とアッパブーム12との間に屈伸シリンダ14を
配設することとしているため、図3に示すような格納状
態とした場合において、ロアブーム11とアッパブーム
12との間に所定の間隔を設ける必要がある。このた
め、アッパブーム12においては、第一枢支軸31の後
方を下方に伸ばすことによって後側部分12bを形成
し、この後側部分12bの基端部をブーム枢支軸41に
よってロアブーム11と枢支している。
【0032】これにより、ロアブーム11とアッパブー
ム12との間に屈伸シリンダ14を配設するための空間
を形成することができる。そして、この屈伸ブーム10
においては、アッパブーム12の後側部分12bにも平
行リンクを設け、ロアブーム11の起伏角度の如何に拘
らず第一リンク保持部材51を所定の角度に維持させる
ことができるようにしている。
【0033】ここで、この平行リンクを第二リンクと
し、前記のリンクロッド(以下「第一リンクロッド」と
称する)22を有する平行リンクを第一リンクとする
と、第一リンクにおける作業台支持部材16が第二リン
クにおける第一リンク保持部材51に相当し、第一リン
クにおける第一リンク保持部材51(基台K)が第二リ
ンク保持部材52に相当する。
【0034】そして、第一リンクロッド22を構成する
基端リンクロッド22a、中間リンクロッド22b、先
端リンクロッド22cが、第二リンクロッド23におけ
る基端リンクロッド23a、中間リンクロッド23b、
先端リンクロッド23cに相当する。さらに、先端側ス
トッパ16aが先端側ストッパ51bに相当し、基端側
ストッパ51aが基端側ストッパ52aに相当する。さ
らに、第三枢支軸33〜第五枢支軸35が第十枢支軸4
3〜第十二枢支軸45に相当する。
【0035】このように構成された第二リンクにおいて
は、第二リンク保持部材52がブーム枢支軸41によっ
て、ロアブーム11の先端部とアッパブーム12の基端
部とともに枢支されている。ロアブーム11の基端部
は、第七枢支軸61によって旋回台3に対して起伏自在
に枢支され、このロアブーム11の下方には第三リンク
ロッド21が配設されている。この第三リンクロッド2
1は、一本のロッドによって形成され、基端部が第八枢
支軸62によって旋回台3に対して起伏自在に枢支され
るとともに、先端部が第九枢支軸63によって第二リン
ク保持部材52に枢支されている。
【0036】これにより、ロアブーム11と第三リンク
ロッド21とで平行リンク(以下「第三リンク」と称す
る)が形成されることとなる。なお、この第三リンクに
おいては、ロアブーム11を水平状態で保持させる(ロ
アブーム11の倒伏作動を規制する)ためのストッパ3
aが旋回台3に設けられている。
【0037】このように構成された屈伸ブーム10にお
いては、図3に示すようにアッパブーム12とロアブー
ム11とが平行に並んだ格納状態から、起伏シリンダ1
4(図3および図4においては図示せず)の伸長作動を
行うことにより、図4に示すようにロアブーム11が起
仰作動を行うが、第三リンクロッド21の作用によって
第二リンク保持部材52は当初の角度を維持する。
【0038】このように起伏シリンダ14のみの伸長作
動を行うと、アッパブーム12はロアブーム11と平行
に並んだ状態を維持したままとなるため、図4において
Bで示すような状態、すなわち、車体2(地面G)に対
してアッパブーム12が倒伏した状態となる。
【0039】このようにアッパブーム12が倒伏した状
態においては、作業台17の自重によって、第一リンク
ロッド22および第二リンクロッド23が引っ張られて
いるため、各リンクロッド22,23は、各ストッパ5
1a,52aの作用により、第四枢支軸34および第十
一枢支軸44を支点として折れ曲がる。このため、アッ
パブーム12と各リンクロッド22,23との距離が狭
くなることなく、作業台17を水平に維持させることが
できる。
【0040】そして、ロアブーム11を起仰させた状態
から屈伸シリンダ13の伸長作動を行うと、ロアブーム
11に対するアッパブーム12の屈伸角度が大きくな
る。ここで、Aで示すようにアッパブーム12がほぼ水
平になった状態においては、各リンクロッド22,23
は互いに平行に直線状に伸びる。
【0041】さらに、Aで示す状態から屈伸シリンダ1
3の伸長作動を行うと、Cで示すようにアッパブーム1
2の屈伸角度が大きくなる。そして、アッパブーム12
が水平な状態からCで示すまでの状態においては、各ス
トッパ16a,51bの作用によって、第五枢支軸35
および第十二枢支軸45を支点として各リンクロッド2
2,23が折れ曲がる。このため、アッパブーム12の
屈伸角度を大きくした場合であっても、アッパブーム1
2と各リンクロッド22,23との距離が狭くなること
なく、作業台17を水平に維持させることができる。
【0042】なお、上記の屈伸ブームにおいては、請求
の範囲に記載の所定角度とは、第一リンクにおいては図
1におけるAや図3に示すように第一リンクロッド22
が水平状態にある場合をいい、第二リンクにおいては、
図3や図4においてAで示すように第二リンクロッド2
3が斜め上方に向いた状態をいう。
【0043】このように構成された屈伸ブーム10を、
高所作業車1に配設する場合には、図5および図6に示
すような構成となる。ここで、図5は図3と同じく屈伸
ブーム10が格納状態にある場合を示し、図6は図4に
おいてCで示すようにロアブーム11を起仰させるとと
もに、アッパブーム12の屈伸角度を大きく取った場合
を示している。
【0044】なお、図5および図6に示す屈伸ブーム1
0おいては、ロアブーム11およびアッパブーム12を
中空に形成し、これらのブーム11,12内に第一リン
クロッド22および第二リンクロッド23を配設してい
る。そして、その他の構成部材については、前記図1〜
4において付した符号と同一の符号を付して各部材につ
いての詳細な説明は省略する。
【0045】図5および図6に示すように構成された屈
伸ブーム10においては、屈伸シリンダ14の伸縮作動
を行うことによってアッパブーム12の屈伸作動を行っ
た場合でも、第一枢支軸31と第二枢支軸32とを結ん
だ線と第一リンクロッド22との間隔の変化が少ない。
【0046】従って、アッパブーム12内における第一
リンクロッド22の位置の変化が少ないため、屈伸シリ
ンダ14によるアッパブーム12の屈伸作動を行って
も、第一リンクロッド22はアッパブーム12内で上下
方向に大きく移動することがない。これにより、リンク
ロッド22にかかる力を少なく(直径を細く)すること
ができるとともに、屈伸ブーム10におけるアッパブー
ム12のように、揺動角度(屈伸角度)が大きくてもア
ッパブーム12の断面形状を小さくすることができる。
【0047】このように構成された屈伸ブーム10にお
いては、屈伸ブーム10の作動状態の如何に拘らず作業
台17を常時水平状態に維持することができる。そし
て、作業台17の下方への移動作動時に作業台17の下
面が障害物に接触した場合、作業台17には上方へ押し
上げる力が作用することとなるが、上記の屈伸ブーム1
0においては、第一リンクロッド22は各枢支軸33〜
36を中心として折れ曲がる。このため、作業台17を
上方へ押し上げる力が作用しても、作業台17は第二枢
支軸32を中心として上方への揺動作動を行うだけであ
るため、作業台17を損傷させたり、第一リンクロッド
22を傷めることもない。
【0048】なお、上記の屈伸ブーム10においては、
引張側リンクを剛体である基端リンクロッド22a、中
間リンクロッド22b、先端リンクロッド22cによっ
て構成している。しかしながら、基端リンクロッド22
aおよび先端リンクロッド22cの揺動作動を規制する
ストッパ16a,51aが基端リンクロッド22aおよ
び先端リンクロッド22cの一部を支持するように構成
されている場合には、中間リンクロッド22bに相当す
る部材は、必ずしも剛体である必要はなく、紐やチェー
ン等であってもよい。
【0049】さらに、ストッパ16a,51aが基端リ
ンクロッド22aおよび先端リンクロッド22cの全部
を支持するように構成されている場合には、第一リンク
ロッド22に相当する部材全体を紐やチェーン等によっ
て構成してもよい。
【0050】なお、本発明に係る平行リンクは、上記の
ような屈伸ブーム10にのみ用いるものではなく、単な
る起伏ブームでももちろんよい。さらには、このような
ブームのレベリング手段として用いるのみならず、卓上
照明器具の支持アームに用いる等、種々の応用が可能で
ある。また、引張側リンクは必ずしも上側に配設する必
要はなく、先端部材の重力を受けて作用するモーメント
によって下側のリンクが引っ張られる場合には、引張側
リンクを下側に位置させる。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の平行リン
クは、引張側リンクを三分割に形成するとともに、所定
起伏位置からの起仰を行ったときに基端リンク部材およ
び先端リンク部材のいずれか一方と当接してこの当接し
た方のリンク部材の起伏作動を規制する起仰側ストッパ
と、所定起伏位置からの倒伏を行ったときに基端リンク
部材および先端リンク部材の他方と当接してこの当接し
た方のリンク部材の起伏作動を規制する倒伏側ストッパ
とを有している。これにより、平行リンクの起伏作動時
に、引張側リンクの起伏を行う支点の位置が切り替えら
れるため、圧縮側リンクと引張側リンクとの間隔が大き
く変化することがない。従って、平行リンクの起伏作動
を行わせるための力を小さくすることができるため、起
伏駆動手段を小型化することができるとともに、安価に
製作することができる。
【0052】また、圧縮側リンクの長さと、基端リンク
部材と中間リンク部材とを合わせた長さと、中間リンク
部材と先端リンク部材とを合わせた長さとが等しくなる
ように形成する。このような構成とすることにより、平
行リンクの起伏角度の如何に拘らず、先端部材を常時一
定の角度に維持することができる。
【0053】さらに、本発明に係る平行リンクを、ブー
ムの先端に設けられた作業台を常時水平に維持するため
のレベリング手段として用いるために、圧縮側リンクを
ブームによって構成するとともに、先端部材を作業台に
よって構成してもよい。このように構成した場合には、
ブームに対する圧縮側リンクの相対移動量が少ないた
め、ブームを必要以上に大きくすることなく引張側リン
クのブーム内への配設が可能となる。
【0054】さらに、ブームの起伏作動時に作業台の下
面が障害物に接触した場合には、圧縮側リンクと作業台
との枢支部を支点として引張側リンクを屈伸させるよう
に作業台が揺動作動を行うため、ブーム、作業台、引張
側リンクロッド、さらには接触した障害物の損傷を防止
することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るリンク装置の作動概念を示す側面
図である。
【図2】上記リンク装置を用いた屈伸ブームを備えた高
所作業車の背面図である。
【図3】上記屈伸ブームの格納状態を示す模式図であ
る。
【図4】上記屈伸ブームの作動状態を示す模式図であ
る。
【図5】上記屈伸ブームの格納状態を示す側面図であ
る。
【図6】上記屈伸ブームの作動状態を示す側面図であ
る。
【図7】従来の屈伸ブームに用いられたリンク装置の作
動概念図である。
【図8】上記リンク装置が設けられた屈伸ブームの格納
状態を示す側面図である。
【図9】上記屈伸ブームの作動状態を示す側面図であ
る。
【符号の説明】
1 高所作業車 2 車体 3 旋回台 10 屈伸ブーム 11 ロアブーム 12 アッパブーム 13 起伏シリンダ 14 屈伸シリンダ 17 作業台 22 第一リンクロッド 23 第二リンクロッド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木村 隆 埼玉県上尾市大字領家字山下1152番地の 10 株式会社アイチコーポレーション 上尾工場内 (56)参考文献 実開 平4−122600(JP,U) 実公 昭50−13361(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B66F 9/06

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基端部材と、基端部が前記基端部材に上
    下に起伏自在に枢支された引張側リンクと、この引張側
    リンクから上下方向に離れて基端部が前記基端部材に上
    下に起伏自在に枢支された圧縮側リンクと、前記引張側
    リンクおよび前記圧縮側リンクが互いに平行に直線状に
    伸びた状態で両者の先端部が枢結された先端部材とから
    なり、前記引張側リンクが前記先端部材の重力を受けて
    作用するモーメントにより引張力を受け、前記圧縮側リ
    ンクが前記先端部材の重力を受けて作用するモーメント
    により圧縮力を受ける平行リンクであって、 前記引張側リンクが、三分割されて互いに枢結された、
    基端リンク部材、中間リンク部材および先端リンク部材
    からなり、前記基端リンク部材の基端部が前記基端部材
    に上下に起伏自在に枢支され、前記先端リンク部材の先
    端部が前記先端部材に上下に起伏自在に枢結され、 前記引張側リンクが前記基端部材に対する所定起伏位置
    からの起仰を行ったときに前記基端リンク部材および前
    記先端リンク部材のいずれか一方と当接し、この当接し
    た方のリンク部材の起伏作動を規制する起仰側ストッパ
    と、 前記引張側リンクが前記基端部材に対する所定起伏位置
    からの倒伏を行ったときに前記基端リンク部材および前
    記先端リンク部材の他方と当接し、この当接した方のリ
    ンク部材の起伏作動を規制する倒伏側ストッパとを有し
    ていることを特徴とする平行リンク。
  2. 【請求項2】 前記圧縮側リンクの長さと、前記基端リ
    ンク部材と前記中間リンク部材とを合わせた長さと、前
    記中間リンク部材と前記先端リンク部材とを合わせた長
    さとが等しく形成されていることを特徴とする請求項1
    に記載の平行リンク。
  3. 【請求項3】 前記圧縮側リンクが基端部材に対して起
    伏自在に配設されたブームであり、 前記先端部材が前記ブームの先端部に配設された作業台
    であることを特徴とする請求項1もしくは請求項2に記
    載の平行リンク。
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