JP3257719B2 - ポリアミドの合成法 - Google Patents
ポリアミドの合成法Info
- Publication number
- JP3257719B2 JP3257719B2 JP13138093A JP13138093A JP3257719B2 JP 3257719 B2 JP3257719 B2 JP 3257719B2 JP 13138093 A JP13138093 A JP 13138093A JP 13138093 A JP13138093 A JP 13138093A JP 3257719 B2 JP3257719 B2 JP 3257719B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- polymerization
- polyamide
- lactam
- molecular weight
- reaction
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Polyamides (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アニオン重合によるポ
リアミドの製造方法に関するものである。本発明の製造
方法により、単分散性を有する所望の高重合度ポリアミ
ドを高収率で得ることが出来る。
リアミドの製造方法に関するものである。本発明の製造
方法により、単分散性を有する所望の高重合度ポリアミ
ドを高収率で得ることが出来る。
【0002】
【従来の技術】一般に、β−ラクタムが塩基性触媒でア
ニオン重合する事は知られており、重合溶媒としてクロ
ルベンゼン、o−ジクロルベンゼン等が使用されてい
た。重合溶媒としてこれらの非極性の溶媒または極性が
低い溶媒を用いて重合を行った場合には、生成するポリ
アミドの溶媒に対する溶解性が低いため、重合の初期か
らポリアミドの沈殿が生じ、高重合度物を得る事が困難
であった。このような状況下、β−ラクタムの高重合度
物を得るべく、反応系の均一化および乳化、懸濁重合等
の各種重合方法が検討されている。例えば、ジメチルス
ルホキシドのように極性が高い溶媒を用いて重合を行な
うことが試みられている。この場合、重合反応の後期に
至るまで見掛け上均一溶解状態が保たれ、ある程度の高
重合度化は可能とはなるが、反応を追い込むと重合末期
にはポリアミドのゲル化あるいは一部不溶化等が生じ、
所望の高重合度物を得るよう重合を制御することは困難
であった。さらに、この反応系を高温で行なうことによ
り、重合末期におけるポリアミドのゲル化がある程度改
善されると期待されるが、副反応であるアミド交換反応
および解重合反応が促進されるため、ポリアミドの分子
量分散が大きくなり、単分散性の高重合度ポリアミドを
得ることは困難である。
ニオン重合する事は知られており、重合溶媒としてクロ
ルベンゼン、o−ジクロルベンゼン等が使用されてい
た。重合溶媒としてこれらの非極性の溶媒または極性が
低い溶媒を用いて重合を行った場合には、生成するポリ
アミドの溶媒に対する溶解性が低いため、重合の初期か
らポリアミドの沈殿が生じ、高重合度物を得る事が困難
であった。このような状況下、β−ラクタムの高重合度
物を得るべく、反応系の均一化および乳化、懸濁重合等
の各種重合方法が検討されている。例えば、ジメチルス
ルホキシドのように極性が高い溶媒を用いて重合を行な
うことが試みられている。この場合、重合反応の後期に
至るまで見掛け上均一溶解状態が保たれ、ある程度の高
重合度化は可能とはなるが、反応を追い込むと重合末期
にはポリアミドのゲル化あるいは一部不溶化等が生じ、
所望の高重合度物を得るよう重合を制御することは困難
であった。さらに、この反応系を高温で行なうことによ
り、重合末期におけるポリアミドのゲル化がある程度改
善されると期待されるが、副反応であるアミド交換反応
および解重合反応が促進されるため、ポリアミドの分子
量分散が大きくなり、単分散性の高重合度ポリアミドを
得ることは困難である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来のβ
−ラクタムのアニオン重合方法では、副反応であるアミ
ド交換反応および解重合反応を極力抑制し、しかも高重
合度のポリアミドを得ることは困難であった。したがっ
て本発明の目的は、β−ラクタムのアニオン重合におい
て、単分散性を有する所望の高重合度ポリアミドを高収
率で得ることが可能な製造方法を提供することにある。
−ラクタムのアニオン重合方法では、副反応であるアミ
ド交換反応および解重合反応を極力抑制し、しかも高重
合度のポリアミドを得ることは困難であった。したがっ
て本発明の目的は、β−ラクタムのアニオン重合におい
て、単分散性を有する所望の高重合度ポリアミドを高収
率で得ることが可能な製造方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、上記の
目的は、下記一般式(I)で示されるβ−ラクタムを、
リチウム塩を含有するジメチルアセトアミド、N−メチ
ルピロリドンおよびリン酸−N,N’,N”−トリスジ
メチルアミドから選ばれる少なくとも1種類の溶媒中
で、触媒として下記一般式(II)で示されるピロリドン
塩および活性化剤としてN−アシルラクタムを用いて重
合させることを特徴とするポリアミドの製造方法を提供
することによって達成される。
目的は、下記一般式(I)で示されるβ−ラクタムを、
リチウム塩を含有するジメチルアセトアミド、N−メチ
ルピロリドンおよびリン酸−N,N’,N”−トリスジ
メチルアミドから選ばれる少なくとも1種類の溶媒中
で、触媒として下記一般式(II)で示されるピロリドン
塩および活性化剤としてN−アシルラクタムを用いて重
合させることを特徴とするポリアミドの製造方法を提供
することによって達成される。
【0005】
【化3】 (式中、R1、R2、R3およびR4は水素原子または炭素
数1〜4のアルキル基を示す。)
数1〜4のアルキル基を示す。)
【0006】
【化4】 (式中、Xはリチウム原子、カリウム原子、ナトリウム
原子、テトラメチルアンモニウムを示す。)
原子、テトラメチルアンモニウムを示す。)
【0007】本発明に用いられるβ−ラクタム単量体は
上記一般式(I)で示され、R1〜R4はすべて水素原子
であっても、アルキル基であっても、または水素原子と
アルキル基の混在であってもよい。例えば、アゼチジノ
ン−2、3−メチル−アゼチジノン−2、4−メチル−
アゼチジノン−2、シス−およびトランス−3,4−ジ
メチル−アゼチジノン−2、3,3−ジメチル−アゼチ
ジノン−2、4,4−ジメチル−アゼチジノン−2、3
−エチル−アゼチジノン−2、4−エチル−アゼチジノ
ン−2、3−メチル−3−ブチル−アゼチジノン−2等
を挙げることが出来る。これらの中でも、該アルキル基
がメチル基であるβ−ラクタム単量体が、重合時におけ
る副反応が起こりにくい点、および生成するポリアミド
の重合溶媒への溶解性の観点から好ましい。これらのβ
−ラクタム単量体は単独または2種類以上の組み合せで
用いられる。これらのβ−ラクタム単量体は後述する重
合溶媒中で重合させる。β−ラクタム単量体の重合溶媒
中での濃度は、重合溶媒に対して1〜50重量%、好ま
しくは5〜30重量%の範囲内にあることが適当であ
る。
上記一般式(I)で示され、R1〜R4はすべて水素原子
であっても、アルキル基であっても、または水素原子と
アルキル基の混在であってもよい。例えば、アゼチジノ
ン−2、3−メチル−アゼチジノン−2、4−メチル−
アゼチジノン−2、シス−およびトランス−3,4−ジ
メチル−アゼチジノン−2、3,3−ジメチル−アゼチ
ジノン−2、4,4−ジメチル−アゼチジノン−2、3
−エチル−アゼチジノン−2、4−エチル−アゼチジノ
ン−2、3−メチル−3−ブチル−アゼチジノン−2等
を挙げることが出来る。これらの中でも、該アルキル基
がメチル基であるβ−ラクタム単量体が、重合時におけ
る副反応が起こりにくい点、および生成するポリアミド
の重合溶媒への溶解性の観点から好ましい。これらのβ
−ラクタム単量体は単独または2種類以上の組み合せで
用いられる。これらのβ−ラクタム単量体は後述する重
合溶媒中で重合させる。β−ラクタム単量体の重合溶媒
中での濃度は、重合溶媒に対して1〜50重量%、好ま
しくは5〜30重量%の範囲内にあることが適当であ
る。
【0008】重合溶媒としては、ジメチルアセトアミ
ド、N−メチルピロリドンおよびリン酸−N,N’,
N”−トリスジメチルアミドの極性溶媒にリチウム塩を
添加したものを使用する。これらの重合溶媒は単独また
は2種類以上の混合系で使用される。リチウム塩として
は、例えば、ハロゲン化リチウムである塩化リチウム、
臭化リチウムおよびヨウ化リチウム等が挙げられる。極
性溶媒中へのリチウム塩の添加量は、通常、極性溶媒に
対して0.1〜20重量%、好ましくは1〜10重量%
の範囲内にあることが適当である。
ド、N−メチルピロリドンおよびリン酸−N,N’,
N”−トリスジメチルアミドの極性溶媒にリチウム塩を
添加したものを使用する。これらの重合溶媒は単独また
は2種類以上の混合系で使用される。リチウム塩として
は、例えば、ハロゲン化リチウムである塩化リチウム、
臭化リチウムおよびヨウ化リチウム等が挙げられる。極
性溶媒中へのリチウム塩の添加量は、通常、極性溶媒に
対して0.1〜20重量%、好ましくは1〜10重量%
の範囲内にあることが適当である。
【0009】触媒としては、前記一般式(II)で示され
るピロリドン塩を用いる。中でも2−ピロリドンのカリ
ウム塩が好ましい。触媒の使用量は、β−ラクタムの反
応性、後述の活性化剤の種類や濃度、更には重合条件等
に依存して適宜設定可能であるが、通常、β−ラクタム
単量体に対して0.05〜10重量%、好ましくは0.
1〜3重量%の範囲内で使用されることが望ましい。
るピロリドン塩を用いる。中でも2−ピロリドンのカリ
ウム塩が好ましい。触媒の使用量は、β−ラクタムの反
応性、後述の活性化剤の種類や濃度、更には重合条件等
に依存して適宜設定可能であるが、通常、β−ラクタム
単量体に対して0.05〜10重量%、好ましくは0.
1〜3重量%の範囲内で使用されることが望ましい。
【0010】活性化剤としては、N−アシルラクタムを
使用する。N−アシルラクタムとしては、例えば、N−
ベンゾイル−3,3−ジメチルアゼチジノンおよびN−
ベンゾイル−2−ピロリドン等を挙げることが出来る。
重合に用いる活性化剤とβ−ラクタム単量体とのモル比
により、生成するポリアミドの重合度を制御することが
可能であり、所望の重合度に応じて活性化剤の使用量を
調節する。通常、その使用量は、β−ラクタム単量体に
対して0.001〜5モル%、好ましくは0.01〜1
モル%の範囲内にあることが適当である。
使用する。N−アシルラクタムとしては、例えば、N−
ベンゾイル−3,3−ジメチルアゼチジノンおよびN−
ベンゾイル−2−ピロリドン等を挙げることが出来る。
重合に用いる活性化剤とβ−ラクタム単量体とのモル比
により、生成するポリアミドの重合度を制御することが
可能であり、所望の重合度に応じて活性化剤の使用量を
調節する。通常、その使用量は、β−ラクタム単量体に
対して0.001〜5モル%、好ましくは0.01〜1
モル%の範囲内にあることが適当である。
【0011】本発明のアニオン重合の重合方法について
は特に制限はなく、公知の方法を採用することが出来
る。例えば、反応容器に前記の重合溶媒、β−ラクタム
単量体、N−アシルラクタムを仕込み、所定の温度に維
持した系に、ピロリドン塩を添加することによりアニオ
ン重合させることが出来る。
は特に制限はなく、公知の方法を採用することが出来
る。例えば、反応容器に前記の重合溶媒、β−ラクタム
単量体、N−アシルラクタムを仕込み、所定の温度に維
持した系に、ピロリドン塩を添加することによりアニオ
ン重合させることが出来る。
【0012】本発明のアニオン重合の重合条件は公知の
方法を採用することが出来るが、穏やかな条件下で単時
間に重合を完了させることが、副反応を抑制して分子量
の分散を小さくする観点から好ましい。重合温度として
は、通常、−20〜40℃、好ましくは0〜30℃の範
囲内にあることが適当である。重合時間は、使用するβ
−ラクタム単量体、触媒、活性化剤等の種類や濃度によ
り異なるが、通常、30分〜10時間の範囲内である。
方法を採用することが出来るが、穏やかな条件下で単時
間に重合を完了させることが、副反応を抑制して分子量
の分散を小さくする観点から好ましい。重合温度として
は、通常、−20〜40℃、好ましくは0〜30℃の範
囲内にあることが適当である。重合時間は、使用するβ
−ラクタム単量体、触媒、活性化剤等の種類や濃度によ
り異なるが、通常、30分〜10時間の範囲内である。
【0013】重合終了後、例えば、ベンジルアミン、p
−ビニルベンジルアミンまたはn−ブチルアミン等の一
級アミン化合物を重合系に添加することにより、成長末
端を定量的に変換することが出来る。
−ビニルベンジルアミンまたはn−ブチルアミン等の一
級アミン化合物を重合系に添加することにより、成長末
端を定量的に変換することが出来る。
【0014】本発明の製造方法で得られるポリアミドの
数平均分子量は、β−ラクタム単量体と活性化剤とのモ
ル比によって一義的に決まるため、β−ラクタム単量体
と活性化剤との使用量の割合を変えることにより、生成
するポリアミドの数平均分子量を広い範囲にわたって容
易に制御可能である。1H−NMRスペクトル中の、繰
り返し単位由来のピーク強度および末端基由来のピーク
強度の比から求まるポリアミドの数平均分子量で、通
常、5000〜500000の範囲のポリアミドが得ら
れる。さらに、本発明の製造方法では、分子量分布の非
常に狭い単分散性のポリアミドを得ることが可能であ
り、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GP
C)法により、標準ポリスチレン検量線から求めたポリ
アミドの重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(M
n)との比(Mw/Mn)は、通常、1.01〜1.1
0の範囲内である。
数平均分子量は、β−ラクタム単量体と活性化剤とのモ
ル比によって一義的に決まるため、β−ラクタム単量体
と活性化剤との使用量の割合を変えることにより、生成
するポリアミドの数平均分子量を広い範囲にわたって容
易に制御可能である。1H−NMRスペクトル中の、繰
り返し単位由来のピーク強度および末端基由来のピーク
強度の比から求まるポリアミドの数平均分子量で、通
常、5000〜500000の範囲のポリアミドが得ら
れる。さらに、本発明の製造方法では、分子量分布の非
常に狭い単分散性のポリアミドを得ることが可能であ
り、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GP
C)法により、標準ポリスチレン検量線から求めたポリ
アミドの重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(M
n)との比(Mw/Mn)は、通常、1.01〜1.1
0の範囲内である。
【0015】β−ラクタム環の3位に水素原子を有する
β−ラクタム単量体は、従来公知の重合方法では副反応
の抑制が困難であったが、本発明の重合方法によればこ
のようなβ−ラクタム単量体においても副反応が抑制さ
れ、単分散性の高重合度ポリアミドを高収率で得ること
が出来る。
β−ラクタム単量体は、従来公知の重合方法では副反応
の抑制が困難であったが、本発明の重合方法によればこ
のようなβ−ラクタム単量体においても副反応が抑制さ
れ、単分散性の高重合度ポリアミドを高収率で得ること
が出来る。
【0016】本発明の製造方法によれば高重合度のポリ
アミドが得られるので、該ポリアミドを用いて各種成形
品を製造すれば、機械的強度などの力学的特性に優れた
ものが得られる。
アミドが得られるので、該ポリアミドを用いて各種成形
品を製造すれば、機械的強度などの力学的特性に優れた
ものが得られる。
【0017】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。な
お、実施例中の部はすべて重量部を示す。
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。な
お、実施例中の部はすべて重量部を示す。
【0018】実施例1 ジメチルアセトアミド100部に、塩化リチウムを5
部、3,3−ジメチルアゼチジノン−2を20.8部、
N−ベンゾイル−3,3−ジメチルアゼチジノン−2を
0.02部(β−ラクタム単量体に対して0.05モル
%)添加して調製した溶液に、25℃で撹拌しながら触
媒である2−ピロリドンのカリウム塩を0.13部加え
重合を開始した。引き続き同温度で重合を続け、1時間
後にn−ブチルアミンを添加し、重合反応を停止した。
重合反応は終始均一系で進行した。得られた反応液を大
量のアセトン中に注ぎ入れて、析出した白色重合体を濾
別して回収し、乾燥した。収率は99%であった。1H
−NMRスペクトルより求めた重合体の数平均分子量
は、198000であった。さらに、GPC法(移動
相:ジメチルアセトアミド100部に塩化リチウムを5
部溶解した溶媒、カラム:昭和電工(株)製のShodex K
D803とKD804を直列に接続して使用)でMw/Mnを求
めたところ1.04であり、単分散性のポリアミドが得
られていることが確認された。
部、3,3−ジメチルアゼチジノン−2を20.8部、
N−ベンゾイル−3,3−ジメチルアゼチジノン−2を
0.02部(β−ラクタム単量体に対して0.05モル
%)添加して調製した溶液に、25℃で撹拌しながら触
媒である2−ピロリドンのカリウム塩を0.13部加え
重合を開始した。引き続き同温度で重合を続け、1時間
後にn−ブチルアミンを添加し、重合反応を停止した。
重合反応は終始均一系で進行した。得られた反応液を大
量のアセトン中に注ぎ入れて、析出した白色重合体を濾
別して回収し、乾燥した。収率は99%であった。1H
−NMRスペクトルより求めた重合体の数平均分子量
は、198000であった。さらに、GPC法(移動
相:ジメチルアセトアミド100部に塩化リチウムを5
部溶解した溶媒、カラム:昭和電工(株)製のShodex K
D803とKD804を直列に接続して使用)でMw/Mnを求
めたところ1.04であり、単分散性のポリアミドが得
られていることが確認された。
【0019】実施例2 β−ラクタム単量体に対する活性化剤のモル比を適宜変
更した以外は、実施例1と同じ条件にて重合反応を行っ
た。いずれの重合条件でも、重合反応は終始均一系で進
行した。活性化剤と消費された単量体とのモル比から理
論的に求めた重合体の数平均分子量(Mncalcd)と1H
−NMRスペクトルより求めた重合体の数平均分子量
(Mnestd)との関係を図1に示す。図1から明らかな
ように、MncalcdとMnestdは、数平均分子量約5×
105程度までよく一致した。
更した以外は、実施例1と同じ条件にて重合反応を行っ
た。いずれの重合条件でも、重合反応は終始均一系で進
行した。活性化剤と消費された単量体とのモル比から理
論的に求めた重合体の数平均分子量(Mncalcd)と1H
−NMRスペクトルより求めた重合体の数平均分子量
(Mnestd)との関係を図1に示す。図1から明らかな
ように、MncalcdとMnestdは、数平均分子量約5×
105程度までよく一致した。
【0020】実施例3 N−アシルラクタムとして、N−ベンゾイル−2−ピロ
リドンを0.019部を用いる以外は実施例1と同じ条
件で、5℃にて3時間重合反応を行った。重合反応は終
始均一系で進行した。重合体の収率は88%であり、数
平均分子量は197000であった。分子量分布は、M
w/Mn=1.03と単分散性であることが確認され
た。
リドンを0.019部を用いる以外は実施例1と同じ条
件で、5℃にて3時間重合反応を行った。重合反応は終
始均一系で進行した。重合体の収率は88%であり、数
平均分子量は197000であった。分子量分布は、M
w/Mn=1.03と単分散性であることが確認され
た。
【0021】実施例4 β−ラクタム単量体として、4,4−ジメチル−アゼチ
ジノン−2を用いる以外は実施例1と同じ条件で、15
℃にて2時間重合反応を行った。重合反応は終始均一系
で進行した。重合体の収率は95%であり、数平均分子
量は198000であった。分子量分布は、Mw/Mn
=1.04と単分散性であることが確認された。
ジノン−2を用いる以外は実施例1と同じ条件で、15
℃にて2時間重合反応を行った。重合反応は終始均一系
で進行した。重合体の収率は95%であり、数平均分子
量は198000であった。分子量分布は、Mw/Mn
=1.04と単分散性であることが確認された。
【0022】実施例5 β−ラクタム単量体として、3−メチル−アゼチジノン
−2を用いる以外は実施例1と同じ条件で重合反応を行
った。重合反応は終始均一系で進行した。重合体の収率
は98%であり、数平均分子量は170000であっ
た。分子量分布は、Mw/Mn=1.05と単分散性で
あることが確認された。
−2を用いる以外は実施例1と同じ条件で重合反応を行
った。重合反応は終始均一系で進行した。重合体の収率
は98%であり、数平均分子量は170000であっ
た。分子量分布は、Mw/Mn=1.05と単分散性で
あることが確認された。
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、β−ラクタム単量体の
アニオン重合は終始均一系で進行し、しかも副反応が抑
制されるため、単分散性を有する所望の高重合度ポリア
ミドが高収率で得られる。
アニオン重合は終始均一系で進行し、しかも副反応が抑
制されるため、単分散性を有する所望の高重合度ポリア
ミドが高収率で得られる。
【図1】活性化剤と単量体とのモル比から理論的に求め
たポリアミドの数平均分子量(Mncalcd)と、1H−N
MRスペクトルから求めた数平均分子量(Mnestd)と
がよく一致することを示す図である。
たポリアミドの数平均分子量(Mncalcd)と、1H−N
MRスペクトルから求めた数平均分子量(Mnestd)と
がよく一致することを示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 69/14 - 69/24
Claims (1)
- 【請求項1】 下記一般式(I)で示されるβ−ラクタ
ムを、リチウム塩を含有するジメチルアセトアミド、N
−メチルピロリドンおよびリン酸−N,N’,N”−ト
リスジメチルアミドから選ばれる少なくとも1種類の溶
媒中で、触媒として下記一般式(II)で示されるピロリ
ドン塩および活性化剤としてN−アシルラクタムを用い
て重合させることを特徴とするポリアミドの製造方法。 【化1】 (式中、R1、R2、R3およびR4は水素原子または炭素
数1〜4のアルキル基を示す。) 【化2】 (式中、Xはリチウム原子、カリウム原子、ナトリウム
原子、テトラメチルアンモニウムを示す。)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13138093A JP3257719B2 (ja) | 1993-05-07 | 1993-05-07 | ポリアミドの合成法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13138093A JP3257719B2 (ja) | 1993-05-07 | 1993-05-07 | ポリアミドの合成法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06322109A JPH06322109A (ja) | 1994-11-22 |
JP3257719B2 true JP3257719B2 (ja) | 2002-02-18 |
Family
ID=15056602
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13138093A Expired - Fee Related JP3257719B2 (ja) | 1993-05-07 | 1993-05-07 | ポリアミドの合成法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3257719B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7951912B2 (en) * | 2005-08-26 | 2011-05-31 | Wisconsin Alumni Research Foundation | Poly-β-peptides from functionalized β-lactam monomers and antibacterial compositions containing same |
WO2018186014A1 (ja) * | 2017-04-05 | 2018-10-11 | 株式会社クレハ | ポリアミド組成物 |
JP6851496B2 (ja) * | 2017-10-03 | 2021-03-31 | 日本曹達株式会社 | ポリアミド4粒子の製造方法 |
KR102287634B1 (ko) * | 2017-11-08 | 2021-08-10 | 한화솔루션 주식회사 | 음이온 개환 중합에 의한 폴리아마이드의 제조 방법 및 이에 의해 제조된 폴리아마이드 |
EP4059989B1 (en) * | 2019-11-11 | 2023-12-06 | Kureha Corporation | Method for producing polyamide, and polyamide |
-
1993
- 1993-05-07 JP JP13138093A patent/JP3257719B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06322109A (ja) | 1994-11-22 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3257719B2 (ja) | ポリアミドの合成法 | |
EP3693405B1 (en) | Production method for polyamide-4 particles | |
US5338814A (en) | Process for making narrow molecular weight distribution polyvinylpyrrolidone K-90 polymers | |
US7038007B2 (en) | Process for a continuous polymerization for the production of high molecular weight polybenzimidazole | |
US3679636A (en) | Formation of aromatic polyamides in gammabutyrolactone as mutual solvent for aromatic diamines,and 2,6-lutidine | |
EP0457419B1 (en) | Method of producing an aromatic polythiazole | |
JPH0529643B2 (ja) | ||
JP2002534499A (ja) | 界面活性剤と重合開始剤の両方の役目をする化合物を用いた乳化重合 | |
JPH01108203A (ja) | ポリアルケニルエーテルの製造法 | |
JP4936580B2 (ja) | アゾ基含有ポリアミドの製造法 | |
JP2775378B2 (ja) | ポリシロキサン−芳香族ポリアミド系共重合体の製造方法 | |
JP3478165B2 (ja) | アゾ基含有ポリアミドおよびその製造法 | |
JPS624047B2 (ja) | ||
JPH01108202A (ja) | ポリアルケニルエーテルの製造方法 | |
JP5327800B2 (ja) | カルボキシル基を末端基とするポリオキシアルキレン誘導体の製造 | |
US3417163A (en) | Process for the manufacture of copolymers of beta-lactams | |
US3538059A (en) | Process for making beta-lactam polymers | |
JP2850317B2 (ja) | 芳香族ポリアミドドープの製造方法 | |
JP2941003B2 (ja) | スチレン類重合体の製造方法 | |
JP2000191772A (ja) | ブロック共重合体及びその製造法 | |
JP2000026595A (ja) | アゾ基含有ポリアミド及びその製造法 | |
JPH02251532A (ja) | 高分子量ポリヘキサメチレンテレフタルアミドの重合法 | |
JP3152491B2 (ja) | 芳香族複素環ブロックコポリマーの製造方法 | |
JPH10316758A (ja) | ポリ(p−ベンズアミド)共重合体の製造方法 | |
JPH0995611A (ja) | ポリアミド系オルガノゲル及びその製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |