JP3256415B2 - 光重合含硫ウレタン系プラスチックレンズ - Google Patents

光重合含硫ウレタン系プラスチックレンズ

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JP3256415B2
JP3256415B2 JP16528395A JP16528395A JP3256415B2 JP 3256415 B2 JP3256415 B2 JP 3256415B2 JP 16528395 A JP16528395 A JP 16528395A JP 16528395 A JP16528395 A JP 16528395A JP 3256415 B2 JP3256415 B2 JP 3256415B2
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bis
diisocyanate
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benzene
compound
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義広 入里
真一 梅田
芳信 金村
輝幸 永田
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Mitsui Chemicals Inc
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Mitsui Chemicals Inc
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  • Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)
  • Polyurethanes Or Polyureas (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、眼鏡用レンズ等の各種
光学用レンズなどに要求される良好な光学物性と優れた
耐衝撃性、耐熱性および耐擦傷性をもったウレタン樹脂
系プラスチックレンズ及び光重合を用いた該レンズの短
時間重合による製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】プラスチックレンズは、無機レンズに比
べ軽量で割れ難く、染色が可能なため近年、眼鏡レン
ズ、カメラレンズ等の光学素子に急速に普及してきてい
る。
【0003】現在、これらの目的に広く用いられる樹脂
としては、ジエチレングリコールビス(アリルカーボネ
ート)(以下、DACと称す)をラジカル重合させたも
のがある。この樹脂は、耐衝撃性に優れていること、軽
量であること、染色性に優れていること、切削性および
研磨性等の加工性が良好であること等、種々の特徴を有
している。
【0004】しかしながら、この樹脂は、屈折率が無機
レンズ(nd=1.52)に比べ、nd=1.50と小
さく、ガラスレンズと同等の光学特性を得るためには、
レンズの中心厚、コバ厚、および曲率を大きくする必要
があり、全体的に肉厚になることが避けられない。この
ため、DAC樹脂と同等の優れた物性を持ち、無機レン
ズ(nd=1.52)よりも屈折率が高いプラスチック
レンズが望まれていた。
【0005】この要求を満足するレンズとして、ポリウ
レタン系プラスチックレンズが知られている。本発明者
らは、このポリウレタン系レンズとして、例えば、特開
昭63−46213号公報において、キシリレンジイソ
シアナート化合物とポリチオール化合物との重合物から
なるポリウレタン系レンズを提案しており、眼鏡用レン
ズなどの光学用レンズとして広く普及している。
【0006】しかしながら、これらのポリウレタンレン
ズは、一般にオレフィン基のラジカル重合型の樹脂、例
えばDAC樹脂に比べてプラスチックレンズとして使用
する際に満足のいく光学歪みや脈理のないレンズを得る
ためには8時間以上の長時間重合が必要であるので、そ
の改良が望まれていた。また得られたレンズの表面が柔
らかく、傷がつきやすいので、レンズの表面に保護コー
トが必要とされていた。
【0007】また本発明者等は特開平1−96208号
公報において、ポリイソシアナート化合物とポリチオー
ル化合物と1分子中に水酸基またはメルカプト基とアク
リル基、メタクリル基またはスチリル基を含む化合物の
重合物からなるレンズ用組成物を提案している。しかし
同公報の記載の組成物を用いて樹脂を作成した場合、高
速で重合すると、光学的不均質(脈理)を生じやすかっ
た。
【0008】また特開平5−025240号公報におい
て、ポリイソシアナート化合物とポリチオール化合物と
ポリエン化合物の重合物からなるレンズ用組成物が提案
されている。しかし同公報の記載には、ポリエン化合物
の使用量は50重量%以上使用することが好ましく、ポ
リエン化合物の使用量を下げると十分な耐熱性、表面硬
度が得られないとある。しかしながら記載のポリエン化
合物の使用範囲では耐衝撃性は127cmからの鉄球落
下試験にて、たかだか32gで、十分な耐衝撃性を有し
ているとは言えなかった。得られたレンズも割れやすい
ものであった。さらに同公報中の樹脂は屈折率が小さ
く、最高でも1.588しかなく、より高屈折率のレン
ズが望まれていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ポリ
イソ(チオ)シアナート化合物、ポリチオール化合物、
2個以上の反応性不飽和基を含む化合物よりなる耐衝撃
性、耐熱性、耐擦傷性に優れ、光重合により短時間で重
合可能な含硫ポリウレタン系レンズおよびその製造方法
を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討した結果、ポリイソ(チオ)
シアナート化合物と、チオールを含む化合物から含硫ウ
レタン系プラスチックレンズを製造するにあたり、2個
以上の反応性不飽和基を含む化合物を10〜50重量%
添加し、〔−SH基/(−NCO基+−NCS基)〕比
を1.16以上3.00以下にすることで耐衝撃性、耐
擦傷性、耐熱性に優れ、優れた光学物性と物理物性を有
する含硫ウレタン系プラスチックレンズを短時間で製造
できることを見出し、本発明に到達した。
【0011】すなはち、本発明はポリイソ(チオ)シア
ナート化合物とポリチオール化合物と2個以上の反応性
不飽和基を含む化合物からなり、〔−SH基/(−NC
O基+−NCS基)〕モル比が1.16以上3.00以
下で、かつ反応性不飽和基を含む化合物が全体量の10
〜50重量%で、かつ屈折率1.59以上の樹脂を与え
る含硫ウレタン系樹脂組成物を重合してなるプラスチッ
クレンズおよび該レンズの製造方法である。
【0012】更にはポリイソ(チオ)シアナート化合物
とポリチオール化合物と2個以上の反応性不飽和基を含
む化合物からなり、〔−SH基/(−NCO基+−NC
S基)〕モル比が1.16以上3.00以下で、かつ反
応性不飽和基を含む化合物が全体量の10〜29重量%
である含硫ウレタン系樹脂組成物を重合してなるプラス
チックレンズおよび該レンズの製造方法である。
【0013】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
用いられるポリイソ(チオ)シアナート化合物はポリイ
ソシアナート化合物、ポリイソチオシアナート化合物で
あり、具体的には以下の化合物が例示される。
【0014】ポリイソシアナート化合物としては、例え
ば、エチレンジイソシアナート、トリメチレンジイソシ
アナート、テトラメチレンジイソシアナート、ヘキサメ
チレンジイソシアナート、オクタメチレンジイソシアナ
ート、ノナメチレンジイソシアナート、2,2’−ジメ
チルペンタンジイソシアナート、2,2,4−トリメチ
ルヘキサンジイソシアナート、デカメチレンジイソシア
ナート、ブテンジイソシアナート、1,3−ブタジエン
−1,4−ジイソシアナート、2,4,4−トリメチル
ヘキサメチレンジイソシアナート、1,6,11−ウン
デカトリイソシアナート、1,3,6−ヘキサメチレン
トリイソシアナート、1,8−ジイソシアナト−4−イ
ソシアナトメチルオクタン、2,5,7−トリメチル−
1,8−ジイソシアナト−5−イソシアナトメチルオク
タン、ビス(イソシアナトエチル)カーボネート、ビス
(イソシアナトエチル)エーテル、1,4−ブチレング
リコールジプロピルエーテル−ω,ω’−ジイソシアナ
ート、リジンジイソシアナトメチルエステル、リジント
リイソシアナート、2−イソシアナトエチル−2,6−
ジイソシアナトヘキサノエート、2−イソシアナトプロ
ピル−2,6−ジイソシアナトヘキサノエート、キシリ
レンジイソシアナート、ビス(イソシアナトエチル)ベ
ンゼン、ビス(イソシアナトプロピル)ベンゼン、α,
α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアナ
ート、ビス(イソシアナトブチル)ベンゼン、ビス(イ
ソシアナトメチル)ナフタレン、ビス(イソシアナトメ
チル)ジフェニルエーテル、ビス(イソシアナトエチ
ル)フタレート、メシチレントリイソシアナート、2,
6−ジ(イソシアナトメチル)フラン等の脂肪族ポリイ
ソシアナート、イソホロンジイソシアナート、ビス(イ
ソシアナトメチル)シクロヘキサン、ジシクロヘキシル
メタンジイソシアナート、シクロヘキサンジイソシアナ
ート、メチルシクロヘキサンジイソシアナート、ジシク
ロヘキシルジメチルメタンジイソシアナート、2,2’
−ジメチルジシクロヘキシルメタンジイソシアナート、
ビス(4−イソシアナト−n−ブチリデン)ペンタエリ
スリトール、ダイマ酸ジイソシアナート、2−イソシア
ナトメチル−3−(3−イソシアナトプロピル)−5−
イソシアナトメチル−ビシクロ〔2,2,1〕−ヘプタ
ン、2−イソシアナトメチル−3−(3−イソシアナト
プロピル)−6−イソシアナトメチル−ビシクロ〔2,
2,1〕−ヘプタン、2−イソシアナトメチル−2−
(3−イソシアナトプロピル)−5−イソシアナトメチ
ル−ビシクロ〔2,2,1〕−ヘプタン、2−イソシア
ナトメチル−2−(3−イソシアナトプロピル)−6−
イソシアナトメチル−ビシクロ〔2,2,1〕−ヘプタ
ン、2−イソシアナトメチル−3−(3−イソシアナト
プロピル)−6−(2−イソシアナトエチル)−ビシク
ロ〔2,2,1〕−ヘプタン、2−イソシアナトメチル
−3−(3−イソシアナトプロピル)−6−(2−イソ
シアナトエチル)−ビシクロ〔2,1,1〕−ヘプタ
ン、2−イソシアナトメチル−2−(3−イソシアナト
プロピル)−5−(2−イソシアナトエチル)−ビシク
ロ〔2,2,1〕−ヘプタン、2−イソシアナトメチル
−2−(3−イソシアナトプロピル)−6−(2−イソ
シアナトエチル)−ビシクロ〔2,2,1〕−ヘプタン
等の脂環族ポリイソシアナート、フェニレンジイソシア
ナート、トリレンジイソシアナート、エチルフェニレン
ジイソシアナート、イソプロピルフェニレンジイソシア
ナート、ジメチルフェニレンジイソシアナート、ジエチ
ルフェニレンジイソシアナート、ジイソプロピルフェニ
レンジイソシアナート、トリメチルベンゼントリイソシ
アナート、ベンゼントリイソシアナート、ナフタレンジ
イソシアナート、メチルナフタレンジイソシアナート、
ビフェニルジイソシアナート、トリジンジイソシアナー
ト、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアナート、
3,3’−ジメチルジフェニルメタン−4,4’−ジイ
ソシアナート、ジベンジル−4,4’−ジイソシアナー
ト、ビス(イソシアナトフェニル)エチレン、3,3’
−ジメトキシビフェニル−4,4’−ジイソシアナー
ト、トリフェニルメタントリイソシアナート、ポリメリ
ックMDI、ナフタレントリイソシアナート、ジフェニ
ルメタン−2,4,4’−トリイソシアナート、3−メ
チルジフェニルメタン−4,6,4’−トリイソシアナ
ート、4−メチル−ジフェニルメタン−3,5,2’,
4’,6’−ペンタイソシアナート、フェニルイソシア
ナトメチルイソシアナート、フェニルイソシアナトエチ
ルイソシアナート、テトラヒドロナフチレンジイソシア
ナート、ヘキサヒドロベンゼンジイソシアナート、ヘキ
サヒドロジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアナー
ト、ジフェニルエーテルジイソシアナート、エチレング
リコールジフェニルエーテルジイソシアナート、1,3
−プロピレングリコールジフェニルエーテルジイソシア
ナート、ベンゾフェノンジイソシアナート、ジエチレン
グリコールジフェニルエーテルジイソシアナート、ジベ
ンゾフランジイソシアナート、カルバゾールジイソシア
ナート、エチルカルバゾールジイソシアナート、ジクロ
ロカルバゾールジイソシアナート等の芳香族ポリイソシ
アナート、チオジエチルジイソシアナート、チオジプロ
ピルジイソシアナート、チオジヘキシルジイソシアナー
ト、ジメチルスルホンジイソシアナート、ジチオジメチ
ルジイソシアナート、ジチオジエチルジイソシアナー
ト、ジチオジプロピルジイソシアナート、ジシクロヘキ
シルスルフィド−4,4’−ジイソシアナート等の含硫
脂肪族イソシアナート、ジフェニルスルフィド−2,
4’−ジイソシアナート、ジフェニルスルフィド−4,
4’−ジイソシアナート、3,3’−ジメトキシ−4,
4’−ジイソシアナトジベンジルチオエーテル、ビス
(4−イソシアナトメチルベンゼン)スルフィド、4,
4’−メトキシベンゼンチオエチレングリコール−3,
3’−ジイソシアナートなどの芳香族スルフィド系イソ
シアナート、ジフェニルジスルフィド−4,4’−ジイ
ソシアナート、2,2’−ジメチルジフェニルジスルフ
ィド−5,5’−ジイソシアナート、3,3’−ジメチ
ルジフェニルジスルフィド−5,5’−ジイソシアナー
ト、3,3’−ジメチルジフェニルジスルフィド−6,
6’−ジイソシアナート、4,4’−ジメチルジフェニ
ルジスルフィド−5,5’−ジイソシアナート、3,
3’−ジメトキシジフェニルジスルフィド−4,4’−
ジイソシアナート、4,4’−ジメトキシジフェニルジ
スルフィド−3,3’−ジイソシアナートなどの芳香族
ジスルフィド系イソシアナート、ジフェニルスルホン−
4,4’−ジイソシアナート、ジフェニルスルホン−
3,3’−ジイソシアナート、ベンジジンスルホン−
4,4’−ジイソシアナート、ジフェニルメタンスルホ
ン−4,4’−ジイソシアナート、4−メチルジフェニ
ルメタンスルホン−2,4’−ジイソシアナート、4,
4’−ジメトキシジフェニルスルホン−3,3’−ジイ
ソシアナート、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジイ
ソシアナートジベンジルスルホン、4,4’−ジメチル
ジフェニルスルホン−3,3’−ジイソシアナート、
4,4’−ジ−tert−ブチルジフェニルスルホン−
3,3’−ジイソシアナート、4,4’−メトキシベン
ゼンエチレンジスルホン−3,3’−ジイソシアナー
ト、4,4’−ジクロロジフェニルスルホン−3,3’
−ジイソシアナートなどの芳香族スルホン系イソシアナ
ート、4−メチル−3−イソシアナトベンゼンスルホニ
ル−4’−イソシアナトフェノールエステル、4−メト
キシ−3−イソシアナトベンゼンスルホニル−4’−イ
ソシアナトフェノールエステルなどのスルホン酸エステ
ル系イソシアナート、4−メチル−3−イソシアナトベ
ンゼンスルホニルアニリド−3’−メチル−4’−イソ
シアナート、ジベンゼンスルホニル−エチレンジアミン
−4,4’−ジイソシアナート、4,4’−メトキシベ
ンゼンスルホニル−エチレンジアミン−3,3’−ジイ
ソシアナート、4−メチル−3−イソシアナトベンゼン
スルホニルアニリド−4−メチル−3’−イソシアナー
トなどの芳香族スルホン酸アミド、チオフェン−2,5
−ジイソシアナート、チオフェン−2,5−ジイソシア
ナトメチル、1,4−ジチアン−2,5−ジイソシアナ
ート、4,5−ビス(イソシアナトメチル)−1,3−
ジチオラン、ビス(イソシアナトメチル)テトラヒドロ
チオフェン、2,5−ビス(イソシアナトメチル)−
1,4−ジチアン等の含硫複素環化合物などが挙げられ
る。
【0015】またこれらの塩素置換体、臭素置換体等の
ハロゲン置換体、アルキル置換体、アルコキシ置換体、
ニトロ置換体や、多価アルコールとのプレポリマー型変
性体、カルボジイミド変性体、ウレア変性体、ビュレッ
ト変性体、ダイマー化あるいはトリマー化反応生成物等
もまた使用できる。
【0016】本発明において用いられるポリイソチオシ
アナート化合物は、一分子中に−NCS基を2つ以上含
有する化合物であり、さらにイソチオシアナート基の他
に硫黄原子を含有していてもよい。
【0017】具体的には、例えば、1,2−ジイソチオ
シアナトエタン、1,3−イソチオシアナトプロパン、
1,4−ジイソチオシアナトブタン、1、6−ジイソチ
オシアナトヘキサン、p−フェニレンジイソプロピリデ
ンジイソチオシアナート等の脂肪族イソチオシアナー
ト、シクロヘキサンジイソチオシアナート等の脂環族イ
ソチオシアナート、1,2−ジイソチオシアナトベンゼ
ン、1,3−ジイソチオシアナトベンゼン、1,4−ジ
イソチオシアナトベンゼン、2,4−ジイソチオシアナ
トトルエン、2,5−ジイソチオシアナト−m−キシレ
ン、4,4’−ジイソチオシアナト−1,1’−ビフェ
ニル、1,1’−メチレンビス(4−イソチオシアナト
ベンゼン)、1,1’−メチレンビス(4−イソチオシ
アナト−2−メチルベンゼン)、1,1’−メチレンビ
ス(4−イソチオシアナト−3−メチルベンゼン)、
1,1’−(1,2−エタンジイル)ビス(4−イソチ
オシアナトベンゼン)、4,4’−ジイソチオシアナト
ベンゾフェノン、4,4’−ジイソチオシアナト−3,
3’−ジメチルベンゾフェノン、ベンズアニリド−3,
4’−ジイソチオシアナート、ジフェニルエーテル−
4,4’−ジイソチオシアナート、ジフェニルアミン−
4,4’−ジイソチオシアナート等の芳香族イソチオシ
アナート、2,4,6−トリイソチオシアナト−1,
3,5−トリアジン等の複素環含有イソチオシアナー
ト、さらにはヘキサンジオイルジイソチオシアナート、
ノナンジオイルジイソチオシアナート、カルボニックジ
イソチオシアナート、1,3−ベンゼンジカルボニルジ
イソチオシアナート、1,4−ベンゼンジカルボニルジ
イソチオシアナート、(2,2’−ビピリジン)−4,
4’−ジカルボニルジイソチオシアナート等のカルボニ
ルイソチオシアナートが挙げられる。
【0018】本発明に於いて原料として用いるイソチオ
シアナート基の他に1つ以上の硫黄原子を有する2官能
以上のポリイソチオシアナートとしては、例えば、チオ
ビス(3−イソチオシアナトプロパン)、チオビス(2
−イソチオシアナトエタン)、ジチオビス(2−イソチ
オシアナトエタン)等の含硫脂肪族イソチオシアナー
ト、1−イソチオシアナト−4−{(2−イソチオシア
ナト)スルホニル}ベンゼン、チオビス(4−イソチオ
シアナトベンゼン)、スルホニルビス(4−イソチオシ
アナトベンゼン)、スルフィニルビス(4−イソチオシ
アナトベンゼン)、ジチオビス(4−イソチオシアナト
ベンゼン)、4−イソチオシアナト−1−{(4−イソ
チオシアナトフェニル)スルホニル}−2−メトキシ−
ベンゼン、4−メチル−3−イソチオシアナトベンゼン
スルホニル−4’−イソチオシアナトフェニルエステ
ル、4−メチル−3−イソチオシアナトベンゼンスルホ
ニルアニリド−3’−メチル−4’−イソチオシアナー
トなどの含硫芳香族イソチオシアナート、チオフェノン
−2,5−ジイソチオシアナート、1,4−ジチアン−
2,5−ジイソチオシアナートなどの含硫複素環化合物
が挙げられる。さらに、これらのポリイソチオシアナー
トの塩素置換体、臭素置換体等のハロゲン置換体、アル
キル置換体、アルコキシ置換体、ニトロ置換体や、多価
アルコールとのプレポリマー型変性体、カルボジイミド
変性体、ウレア変性体、ビュレット変性体、ダイマー化
あるいはトリマー化反応生成物等もまた使用できる。本
発明に於いて原料として用いるイソシアナート基を有す
るイソチオシアナート化合物としては、例えば、1−イ
ソチオシアナト−3−イソチオシアナトプロパン、1−
イソチオシアナト−5−イソチオシアナトペンタン、1
−イソチオシアナト−6−イソチオシアナトヘキサン、
イソチオシアナトカルボニルイソチオシアナート、1−
イソチオシアナト−4−イソチオシアナトシクロヘキサ
ンなどの脂肪族あるいは脂環族化合物、1−イソチオシ
アナト−4−イソチオシアナトベンゼン、4−メチル−
3−イソチオシアナト−1−イソチオシアナトベンゼン
などの芳香族化合物、2−イソシアナト−4,5−ジイ
ソシアナト−1,3,5−トリアジンなどの複素環式化
合物、さらには4−イソシアナト−4’−イソチオシア
ナトジフェニルスルフィド、2−イソシアナト−2’−
イソシアナトジエチルジスルフィド等のイソチオシアナ
ト基以外にも硫黄原子を含有する化合物が挙げられる。
【0019】さらに、これら化合物の塩素置換体、臭素
置換体等のハロゲン置換体、アルキル置換体、アルコキ
シ置換体、ニトロ置換体、多価アルコールとのプレポリ
マー型変性体、カルボジイミド変性体、ウレア変性体、
ビュレット変性体、ダイマー化あるいはトリマー化反応
生成物等もまた使用できる。
【0020】これらポリイソシアナート化合物はそれぞ
れ単独で用いることも、または2種類以上を混合して用
いてもよい。
【0021】これらの中で、価格、入手の容易さを考慮
すると、トリレンジイソシアナート、4,4’−ジフェ
ニルメタンジイソシアナート、キシリレンジイソシアナ
ート、ナフタレンジイソシアナート、α,α,α’,
α’−テトラメチルキシリレンジイソシアナート、ヘキ
サメチレンジイソシアナート、ジシクロヘキシルメタン
ジイソシアナート、イソホロンジイソシアナート、ビス
(イソシアナトメチル)シクロヘキサンが好ましい。特
にキシリレンジイソシアナートもしくはα,α,α’,
α’−テトラメチルキシリレンジイソシアナートを使用
すると高屈折率のレンズが得られ、黄変性も少なく、特
に好ましい。
【0022】本発明に用いられるポリチオール化合物と
しては水酸基を含んでいても構わない。例えばメタンジ
チオール、1、2−エタンジチオール、1,1−プロパ
ンジチオール、1,2−プロパンジチオール、1,3−
プロパンジチオール、2,2−プロパンジチオール、
1,6−ヘキサンジチオール、1,2,3−プロパント
リチオール、テトラキス(メルカプトメチル)メタン、
1,1−シクロヘキサンジチオール、1,2−シクロヘ
キサンジチオール、2,2−ジメチルプロパン−1,3
−ジチオール、3,4−ジメトキシブタン−1,2−ジ
チオール、3,6−ジオキサオクタン−1,8−ジメル
カプタン、2−メチルシクロヘキサン−2,3−ジチオ
ール、ビシクロ〔2,2,1〕ヘプタ−exo−cis
−2,3−ジチオール、1,1−ビス(メルカプトメチ
ル)シクロヘキサン、チオリンゴ酸ビス(2’−メルカ
プトエチルエステル)、2,3−ジメルカプトコハク酸
(2’−メルカプトエチルエステル)、2,3−ジメル
カプト−1−プロパノール(2’−メルカプトアセテー
ト)、2,3−ジメルカプト−1−プロパノール(3’
−メルカプトアセテート)、ジエチレングリコールビス
(2’−メルカプトアセテート)、ジエチレングリコー
ルビス(3’−メルカプトプロピオネート)、1,2−
ジメルカプトプロピルメチルエーテル、2,3−ジメル
カプトプロピルメチルエーテル、2,2−ビス(メルカ
プトメチル)−1,3−プロパンジチオール、ビス
(2’−メルカプトエチル)エーテル、エチレングリコ
ールビス(2’−メルカプトアセテート)、エチレング
リコール−ビス(3’−メルカプトプロピオネート)、
トリメチロールプロパントリス(2’−メルカプトアセ
テート)、トリメチロールプロパントリス(3’−メル
カプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラ
キス(2’−メルカプトアセテート)、ペンタエリスリ
トールテトラキス(3’−メルカプトプロピオネート)
等の脂肪族ポリチオール、1,2−ジメルカプトベンゼ
ン、1,3−ジメルカプトベンゼン、1,4−ジメルカ
プトベンゼン、1,2−ビス(メルカプトメチル)ベン
ゼン、1,3−ビス(メルカプトメチル)ベンゼン、
1,4−ビス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,2−
ビス(2’−メルカプトエチル)ベンゼン、1,3−ビ
ス(2’−メルカプトエチル)ベンゼン、1,4−ビス
(2’−メルカプトエチル)ベンゼン、1,2−ビス
(メルカプトメチルオキシ)ベンゼン、1,3−ビス
(メルカプトメチルオキシ)ベンゼン、1,4−ビス
(メルカプトメチルオキシ)ベンゼン、1,2−ビス
(メルカプトエチルオキシ)ベンゼン、1,3−ビス
(メルカプトエチルオキシ)ベンゼン、1,4−ビス
(メルカプトエチルオキシ)ベンゼン、1,2,3−ト
リメルカプトベンゼン、1,2,4−トリメルカプトベ
ンゼン、1,3,5−トリメルカプトベンゼン、1,
2,3−トリス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,
2,4−トリス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,
3,5−トリス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,
2,3−トリス(2’−メルカプトエチル)ベンゼン、
1,2,4−トリス(2’−メルカプトエチル)ベンゼ
ン、1,3,5−トリス(2’−メルカプトエチル)ベ
ンゼン、1,2,3−トリス(メルカプトメチルオキ
シ)ベンゼン、1,2,4−トリス(メルカプトメチル
オキシ)ベンゼン、1,3,5−トリス(メルカプトメ
チルオキシ)ベンゼン、1,2,3−トリス(メルカプ
トエチルオキシ)ベンゼン、1,2,4−トリス(メル
カプトエチルオキシ)ベンゼン、1,3,5−トリス
(メルカプトエチルオキシ)ベンゼン、1,2,3,4
−テトラメルカプトベンゼン、1,2,3,5−テトラ
メルカプトベンゼン、1,2,4,5−テトラメルカプ
トベンゼン、1,2,3,4−テトラキス(メルカプト
メチル)ベンゼン、1,2,3,5−テトラキス(メル
カプトメチル)ベンゼン、1,2,4,5−テトラキス
(メルカプトメチル)ベンゼン、1,2,3,4−テト
ラキス(2’−メルカプトエチル)ベンゼン、1,2,
3,5−テトラキス(2’−メルカプトエチル)ベンゼ
ン、1,2,4,5−テトラキス(2’−メルカプトエ
チル)ベンゼン、1,2,3,4−テトラキス(2’−
メルカプトエチル)ベンゼン、1,2,3,5−テトラ
キス(メルカプトメチルオキシ)ベンゼン、1,2,
4,5−テトラキス(メルカプトメチルオキシ)ベンゼ
ン、1,2,3,4−テトラキス(メルカプトエチルオ
キシ)ベンゼン、1,2,3,5−テトラキス(メルカ
プトエチルオキシ)ベンゼン、1,2,4,5−テトラ
キス(メルカプトエチルオキシ)ベンゼン、2,2’−
ジメルカプトビフェニル、4,4’−ジメルカプトビフ
ェニル、4,4’−ジメルカプトジベンジル、2,5−
トルエンジチオール−3,4−トルエンジチオール、
1,4−ナフタレンジチオール、1,5−ナフタレンジ
チオール、2,6−ナフタレンジチオール、2,7−ナ
フタレンジチオール、2,4−ジメチルベンゼン−1,
3−ジチオール、4,5−ジメチルベンゼン−1,3−
ジチオール、9,10−アントラセンジメタンチオー
ル、1,3−ジ(4’−メトキシフェニル)プロパン−
2,2−ジチオール、1,3−ジフェニルプロパン−
2,2−ジチオール、フェニルメタン−1,1−ジチオ
ール、2,4−ジ(4’−メルカプトフェニル)ペンタ
ン等の芳香族ポリチオール、また、2,5−ジクロロベ
ンゼン−1,3−ジチオール、1,3−ジ(4’−クロ
ロフェニル)プロパン−2,2−ジチオール、3,4,
5−トリブロモ−1,2−ジメルカプトベンゼン、2,
3,4,6−テトラクロル−1,5−ビス(メルカプト
メチル)ベンゼン等の塩素置換体、臭素置換体等のハロ
ゲン置換芳香族ポリチオール、また、2−メチルアミノ
−4,6−ジチオール−sym−トリアジン、2−エチ
ルアミノ−4,6−ジチオール−sym−トリアジン、
2−アミノ−4,6−ジチオール−sym−トリアジ
ン、2−モルホリノ−4,6−ジチオール−sym−ト
リアジン、2−シクロヘキシルアミノ−4,6−ジチオ
ール−sym−トリアジン、2−メトキシ−4,6−ジ
チオール−sym−トリアジン、2−フェノキシ−4,
6−ジチオール−sym−トリアジン、2−チオベンゼ
ンオキシ−4,6−ジチオール−sym−トリアジン、
2−チオブチルオキシ−4,6−ジチオール−sym−
トリアジン等の複素環を含有したポリチオール、さらに
は1,2−ビス(メルカプトメチルチオ)ベンゼン、
1,3−ビス(メルカプトメチルチオ)ベンゼン、1,
4−ビス(メルカプトメチルチオ)ベンゼン、1,2−
ビス(メルカプトエチルチオ)ベンゼン、1,3−ビス
(メルカプトエチルチオ)ベンゼン、1,4−ビス(メ
ルカプトエチルチオ)ベンゼン、1,2,3−トリス
(メルカプトメチルチオ)ベンゼン、1,2,4−トリ
ス(メルカプトメチルチオ)ベンゼン、1,3,5−ト
リス(メルカプトメチルチオ)ベンゼン、1,2,3−
トリス(2’−メルカプトエチルチオ)ベンゼン、1,
2,4−トリス(2’−メルカプトエチルチオ)ベンゼ
ン、1,3,5−トリス(2’−メルカプトエチルチ
オ)ベンゼン、1,2,3,4−テトラキス(メルカプ
トメチルチオ)ベンゼン、1,2,3,5−テトラキス
(メルカプトメチルチオ)ベンゼン、1,2,4,5−
テトラキス(メルカプトメチルチオ)ベンゼン、1,
2,3,4−テトラキス(2’−メルカプトエチルチ
オ)ベンゼン、1,2,3,5−テトラキス(2’−メ
ルカプトエチルチオ)ベンゼン、1,2,4,5−テト
ラキス(2’−メルカプトエチルチオ)ベンゼン、ビス
(4−メルカプトフェニル)スルフィド等、及びこれら
の核アルキル化物等のメルカプト基以外に硫黄原子を含
有する芳香族ポリチオール、ビス(メルカプトメチル)
スルフィド、ビス(2’−メルカプトエチル)スルフィ
ド、ビス(3’−メルカプトプロピル)スルフィド、ビ
ス(メルカプトメチルチオ)メタン、ビス(2’−メル
カプトエチルチオ)メタン、ビス(3’−メルカプトプ
ロピル)メタン、1,2−ビス(メルカプトメチルチ
オ)エタン、1,2−(2’−メルカプトエチルチオ)
エタン、1,2−(3’−メルカプトプロピル)エタ
ン、1,3−ビス(メルカプトメチルチオ)プロパン、
1,3−ビス(2’−メルカプトエチルチオ)プロパ
ン、1,3−ビス(3’−メルカプトプロピルチオ)プ
ロパン、1,2−ビス(2’−メルカプトエチルチオ)
−3−メルカプトプロパン、2−メルカプトエチルチオ
−1,3−プロパンジチオール、1,2,3−トリス
(メルカプトメチルチオ)プロパン、1,2,3−トリ
ス(2’−メルカプトエチルチオ)プロパン、1,2,
3−トリス(3’−メルカプトプロピルチオ)プロパ
ン、テトラキス(メルカプトメチルチオメチル)メタ
ン、テトラキス(2’−メルカプトエチルチオメチル)
メタン、テトラキス(3’−メルカプトプロピルチオメ
チル)メタン、ビス(2’,3’−ジメルカプトプロピ
ル)スルフィド、2,5−ジメルカプト−1,4−ジチ
アン、ビス(メルカプトメチル)ジスルフィド、ビス
(2’−メルカプトエチル)ジスルフィド、ビス(3’
−メルカプトプロピル)ジスルフィド等、及びこれらの
チオグリコール酸及びメルカプトプロピオン酸のエステ
ル、ヒドロキシメチルスルフィド−ビス(2’−メルカ
プトアセテート)、ヒドロキシメチルスルフィド−ビス
(3’−メルカプトプロピオネート)、ヒドロキシエチ
ルスルフィド−ビス(2’−メルカプトアセテート)、
ヒドロキシエチルスルフィド−ビス(3’−メルカプト
プロピオネート)、ヒドロキシプロピルスルフィド−ビ
ス(2’−メルカプトアセテート)、ヒドロキシプロピ
ルスルフィド−ビス(3’−メルカプトプロピオネー
ト)、ヒドロキシメチルジスルフィド−ビス(2’−メ
ルカプトアセテート)、ヒドロキシメチルジスルフィド
−ビス(3’−メルカプトプロピオネート)、ヒドロキ
シエチルジスルフィド−ビス(2’−メルカプトアセテ
ート)、ヒドロキシエチルジスルフィド−ビス(3’−
メルカプトプロピオネート)、ヒドロキシプロピルジス
ルフィド−ビス(2’−メルカプトアセテート)、ヒド
ロキシプロピルジスルフィド−ビス(3’−メルカプト
プロピオネート)、2−メルカプトエチルエーテル−ビ
ス(2’−メルカプトアセテート)、2−メルカプトエ
チルエーテル−ビス(3’−メルカプトプロピオネー
ト)、1,4−ジチアン−2,5−ジオール−ビス
(2’−メルカプトアセテート)、1,4−ジチアン−
2,5−ジオール−ビス(3’−メルカプトプロピオネ
ート)、チオグリコール酸−ビス(2’−メルカプトエ
チルエステル)、チオジプロピオン酸−ビス(2’−メ
ルカプトエチルエステル)、4,4−チオジブチル酸−
ビス(2’−メルカプトエチルエステル)、ジチオジグ
リコール酸−ビス(2’−メルカプトエチルエステ
ル)、ジチオジプロピオン酸−ビス(2’−メルカプト
エチルエステル)、4,4−ジチオジブチル酸−ビス
(2’−メルカプトエチルエステル)、チオジグリコー
ル酸−ビス(2’,3’−ジメルカプトプロピルエステ
ル)、チオジプロピオン酸−ビス(2’,3’−ジメル
カプトプロピルエステル)、ジチオグリコール酸−ビス
(2’,3’−ジメルカプトプロピルエステル)、ジチ
オジプロピオン酸(2’,3’−ジメルカプトプロピル
エステル)等のメルカプト基以外に硫黄原子を含有する
脂肪族ポリチオール、3,4−チオフェンジチオール、
2,5−ビス(メルカプトメチル)テトラヒドロチオフ
ェン、ビス(メルカプトメチル)−1,3−ジチオラ
ン、2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾー
ル、2,5−ジメルカプト−1,4−ジチアン、2,5
−ジメルカプトメチル−1,4−ジチアン等のメルカプ
ト基以外に硫黄原子を含有する複素環化合物等が挙げら
れる。また水酸基を含んだポリチオール化合物として
は、例えばチオグリセロール、2,3−ジヒドロキシ−
1−メルカプトブタン、2,3−ジヒドロキシ−1−メ
ルカプトペンタン,3,4−ジヒドロキシ−1−メルカ
プトブタン、3,4−ジヒドロキシ−1−メルカプトペ
ンタン、3,4−ジヒドロキシ−1−メルカプトヘキサ
ン等のメルカプトジオ−ル化合物、2−ヒドロキシ−
1,3−ジメルカプトプロパン、1−ヒドロキシ−2,
3−ジメルカプトプロパン、2−ヒドロキシ−1,3−
ジメルカプトブタン、1−ヒドロキシ−2,3−ジメル
カプトブタン、2−ヒドロキシ−1,3−ジメルカプト
ペンタン、2−ヒドロキシ−1,3−ジメルカプトヘキ
サン、3−ヒドロキシ−1,4−ジメルカプトブタン、
3−ヒドロキシ−1,4−ジメルカプトペンタン、3−
ヒドロキシ−1,4−ジメルカプトヘキサン等のジメル
カプトアルコール化合物等が挙げられる。
【0023】この中でモノマーの取扱いやすさ、重合し
て得られたレンズの高屈折率化、耐熱性を考慮すると、
2,3−ジメルカプト−1−プロパノール(2’−メル
カプトアセテート)、2,3−ジメルカプト−1−プロ
パノール(3’−メルカプトプロピオネート)、エチレ
ングリコールビス(2’−メルカプトアセテート)、エ
チレングリコールビス(3’−メルカプトプロピオネー
ト)、トリメチロールプロパントリス(2’−メルカプ
トアセテート)、トリメチロールプロパントリス(3’
−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトール
テトラキス(2’−メルカプトアセテート)、ペンタエ
リスリトールテトラキス(3’−メルカプトプロピオネ
ート)、1,3−ビス(メルカプトメチル)ベンゼン、
1,4−ビス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,3−
ビス(2’−メルカプトエチル)ベンゼン、1,4−ビ
ス(2’−メルカプトエチル)ベンゼン、1,3,5−
トリス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,3,5−ト
リス(2’−メルカプトエチル)ベンゼン、ビス(メル
カプトメチル)スルフィド、ビス(2’−メルカプトエ
チル)スルフィド、テトラキス(メルカプトメチル)メ
タン、2,5−ジメルカプト−1,4−ジチアン、2,
5−ジメルカプトメチル−1,4−ジチアンが好まし
い。
【0024】本発明に用いられる2個以上の反応性不飽
和基を含む化合物とは2個以上の反応性不飽和基として
アクリル基、メタクリル基、ビニル基、アリル基等を有
する化合物であり、同一の反応性不飽和基を含む化合物
であっても、異なる反応性不飽和基を含む化合物であっ
ても構わない。
【0025】具体的には、エチレングリコールジアクリ
レート、プロピレングリコールジアクリレート、1,4
−ブタンジオールアクリレート、1,3−ブチレングリ
コールジアクリレート、1,5−ペンタンジオールジア
クリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、
1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,7−ヘ
プタンジオールジアクリレート、1,8−オクタンジオ
ールジアクリレート、デカンジオールジアクリレート、
テトラデカンジオールジアクリレート、ペンタデカンジ
オールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリ
レート、トリエチレングリコールジアクリレート、テト
ラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレング
リコールジアクリレート、ジプロピレングリコールジア
クリレート、トリプロピレングリコールジアクリレー
ト、テトラプロピレングリコールジアクリレート、ポリ
プロピレングリコールジアクリレート、ビス(アクリロ
キシネオペンチルグリコール)アジペート、ヒドロキシ
ピバリン酸エステルネオペンチルグリコールジアクリレ
ート、グリセリントリアクリレート、メタクリロイルグ
リセリンジアクリレート、ジエチレングリコールビス
(ヒドロキシプロピルアクリレート)、トリメチロール
プロパントリアクリレート、エトキシ化トリメチロール
プロパントリアクリレート、ヒドロキシプロピル化トリ
メチロールプロパントリアクリレート、エチレンオキシ
ド変性トリメチロールプロパントリアクリレート、プロ
ピレンオキシド変性トリメチロールプロパントリアクリ
レート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレー
ト、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ステア
リン酸変性ペンタエリスリトールジアクリレート、ジペ
ンタエリスリトールヘキサアクリレート、アルキル化ジ
ペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジアルキル
化ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、トリア
ルキル化ジペンタエリスリトールトリアクリレート、カ
プロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリ
レート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘ
キサアクリレート、ジシクロペンタニルジアクリレー
ト、ジシクロペンタニルオキシエチルジアクリレート、
ジシクロペンタニルメチルジアクリレート、エトキシ化
水添ビスフェノールAジアクリレート、アリルアクリレ
ート、アクリロキシトリエチレングリコールビニルエー
テル、アリル化シクロヘキシルジアクリレート、メトキ
シ化シクロヘキシルジアクリレート、ネオペンチルグリ
コール変性トリメチロールプロパンジアクリレート、ト
リス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、ビス
(アクリロキシエチル)アルコキシエチルイソシアヌレ
ート、カプロラクトン変性トリス(アクリロキシエチ
ル)イソシアヌレート、ビスフェノールAジアクリレー
ト、ビスフェノールFジアクリレート、ビスフェノール
Sジアクリレート、テトラブロモビスフェノールAジア
クリレート、テトラブロモビスフェノールFジアクリレ
ート、テトラブロモビスフェノールSジアクリレート、
エトキシ化ビスフェノールAジアクリレート、エトキシ
化ビスフェノールFジアクリレート、エトキシ化ビスフ
ェノールSジアクリレート、エトキシ化テトラブロモビ
スフェノールAジアクリレート、エトキシ化テトラブロ
モビスフェノールFジアクリレート、エトキシ化テトラ
ブロモビスフェノールSジアクリレート、プロポキシ化
ビスフェノールAジアクリレート、プロポキシ化ビスフ
ェノールFジアクリレート、プロポキシ化ビスフェノー
ルSジアクリレート、プロポキシ化ビスフェノールAビ
ス(ヒドロキシプロピルアクリレート)、トリス(アク
リロキシエトキシ)ホスフィンオキサイド、トリス(ア
クリロキシエトキシブトキシ)ホスフィンオキサイド等
のアクリル酸エステル類、エチレングリコールジメタク
リレート、プロピレングリコールジメタクリレート、
1,4−ブタンジオールジメタクリレート、1,3−ブ
チレングリコールジメタクリレート、1,5−ペンタン
ジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジ
メタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリ
レート、1,7−ヘプタンジオールジメタクリレート、
1,8−オクタンジオールジメタクリレート、デカンジ
オールジメタクリレート、テトラデカンジオールジメタ
クリレート、ペンタデカンジオールジメタクリレート、
ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレン
グリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコー
ルジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタク
リレート、ジプロピレングリコールジメタクリレート、
トリプロピレングリコールジメタクリレート、テトラプ
ロピレングリコールジメタクリレート、ポリプロピレン
グリコールジメタクリレート、ビス(メタクリロキシネ
オペンチルグリコール)アジペート、ヒドロキシピバリ
ン酸エステルネオペンチルグリコールジメタクリレー
ト、グリセリントリメタクリレート、ジエチレングリコ
ールビス(ヒドロキシプロピルメタクリレート)、トリ
メチロールプロパントリメタクリレート、エトキシ化ト
リメチロールプロパントリメタクリレート、ヒドロキシ
プロピル化トリメチロールプロパントリメタクリレー
ト、エチレンオキシド変性トリメチロールプロパントリ
メタクリレート、プロピレンオキシド変性トリメチロー
ルプロパントリメタクリレート、ジトリメチロールプロ
パンテトラメタクリレート、ペンタエリスリトールテト
ラメタクリレート、ステアリン酸変性ペンタエリスリト
ールジメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ
メタクリレート、アルキル化ジペンタエリスリトールペ
ンタメタクリレート、ジアルキル化ジペンタエリスリト
ールテトラ−メタクリレート、トリアルキル化ジペンタ
エリスリトールトリメタクリレート、カプロラクトン変
性ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート、カプ
ロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサメタクリ
レート、ジシクロペンタニルジメタクリレート、ジシク
ロペンタニルオキシエチルジメタクリレート、ジシクロ
ペンタニルメチルジメタクリレート、エトキシ化水添ビ
スフェノールAジメタクリレート、アリルメタクリレー
ト、メタクリロキシトリエチレングリコールビニルエー
テル、アリル化シクロヘキシルジメタクリレート、メト
キシ化シクロヘキシルジメタクリレート、ネオペンチル
グリコール変性トリメチロールプロパンジメタクリレー
ト、トリス(メタクリロキシエチル)イソシアヌレー
ト、ビス(メタクリロキシエチル)アルコキシエチルイ
ソシアヌレート、カプロラクトン変性トリス(メタクリ
ロキシエチル)イソシアヌレート、ビスフェノールAジ
メタクリレート、ビスフェノールFジメタクリレート、
ビスフェノールSジメタクリレート、テトラブロモビス
フェノールAジメタクリレート、テトラブロモビスフェ
ノールFジメタクリレート、テトラブロモビスフェノー
ルSジメタクリレート、エトキシ化ビスフェノールAジ
メタクリレート、エトキシ化ビスフェノールFジメタク
リレート、エトキシ化ビスフェノールSジメタクリレー
ト、エトキシ化テトラブロモビスフェノールAジメタク
リレート、エトキシ化テトラブロモビスフェノールFジ
メタクリレート、エトキシ化テトラブロモビスフェノー
ルSジメタクリレート、プロポキシ化ビスフェノールA
ジメタクリレート、プロポキシ化ビスフェノールFジメ
タクリレート、プロポキシ化ビスフェノールSジメタク
リレート、プロポキシ化ビスフェノールAビス(ヒドロ
キシプロピルメタクリレート)、トリス(メタクリロキ
シエトキシ)ホスフィンオキサイド、トリス(メタクリ
ロキシエトキシブトキシ)ホスフィンオキサイド等のメ
タクリル酸エステル類、ジビニルベンゼン、トリビニル
ベンゼン、ジビニルシクロヘキサン、トリビニルシクロ
ヘキサン、ビニルシクロヘキセン、ジビニルエーテル等
のビニル化合物、フタル酸ジアリル、イソフタル酸ジア
リル、ジアリルエーテル、ジアリルスルフィド等のアリ
ル化合物が挙げられる。
【0026】これらの反応性不飽和基をもつ化合物は、
それぞれ単独で用いることも、または2種類以上を混合
して用いてもよい。
【0027】上記のモノマー混合物に樹脂の改質を目的
として、単官能の反応性不飽和基をもつ化合物を添加し
ても構わない。
【0028】本発明に係わるプラスチックレンズはウレ
タン系樹脂とスルフィド樹脂とポリビニル樹脂を素材と
するものであり、すなはちイソ(チオ)シアナト基とメ
ルカプト基によるチオウレタン結合と、メルカプト基と
反応性不飽和基によるスルフィド結合と、反応性不飽和
基によるポリビニル結合を主体とするが、目的によって
は、それ以外にアロハネート結合、ウレア結合、チオウ
レア結合、ビュウレット結合等を含有しても、勿論差し
支えない。あるいはまた、アミン等を一部併用し、ウレ
ア結合、ビウレット結合を利用することもできる。この
ようにイソ(チオ)シアナート化合物と反応する前記活
性水素化合物以外のものを使用する場合には、特に着色
の点に留意する必要がある。
【0029】ポリイソ(チオ)シアナート化合物とポリ
チオール化合物の配合比は、〔−SH基/(−NCO基
+−NCS基)〕比が1.16未満であると、得られる
レンズは黄色に着色しやすい。一方、〔−SH基/(−
NCO基+−NCS基)〕比が1.16以上3.00以
下であると得られるレンズは無色透明であるばかりでな
く、耐衝撃性が高くなる。
【0030】ただしイソシアナト化合物とチオール化合
物と反応性不飽和基をもつ化合物の配合比率は、官能基
モル比{〔(−NCO基+−NCS基)+(不飽和
基)〕/(−SH基+−OH基)}で1.0以上3.0
以下が好ましい。1.0未満の場合は未反応のチオール
基が残存するために、モル比が小さくなるにつれて樹脂
の耐熱性が低下する。3.0を越える場合は耐衝撃性が
低下する。
【0031】また目的に応じて公知の成形法におけると
同様に、内部離型剤、鎖延長剤、架橋剤、光安定剤、紫
外線吸収剤、酸化防止剤、油溶染料、充填剤などの種々
の物質を添加してもよい。
【0032】所望の反応速度に調整するために、公知の
ウレタン反応触媒、ラジカル重合触媒を適宜に添加する
こともできる。
【0033】本発明のレンズは、通常、注型重合により
得られる。具体的には、ポリイソ(チオ)シアナート化
合物とポリチオール化合物と反応性不飽和基をもつ化合
物を混合し、この混合液を必要に応じ適当な方法で脱泡
を行なった後、光重合触媒を加え、さらに攪拌脱泡し、
モールド中に注入し、紫外線または可視光線を照射して
光重合後、室温から180℃程度の温度にて重合させ
る。この際、重合後の離型性を容易にするため、モール
ドに公知の離型処理を施しても差し支えない。
【0034】この光重合は従来の光重合性材料と同様に
高圧水銀灯、低圧水銀灯、ハロゲンランプ、キセノンラ
ンプ、タングステンランプ、蛍光灯或いは太陽光などを
光源とする光によって重合することができる。
【0035】このとき必要に応じて重合開始剤を用いる
が、この重合触媒は特に限定されず、公知のラジカル発
生剤もしくは光照射によってラジカルを発生する光増感
剤が用いられる。
【0036】また光重合時に冷却して除熱してやると光
学歪みや脈理のないレンズが得られる。
【0037】このようにして得られる本発明に係るウレ
タン系樹脂は、無色透明で、高屈折率、低分散である特
徴を有しており、眼鏡レンズ、カメラレンズ等の光学素
子材料やグレージング材料、塗料、接着剤の材料として
好適である。また、本発明に係るウレタン系樹脂を素材
とするレンズは、必要に応じ反射防止、高硬度付与、耐
磨耗性向上、耐薬品性向上、防曇性付与、あるいはファ
ッション性付与等の改良を行なうため、表面研磨、帯電
防止処理、ハードコート処理、無反射コート処理、染色
処理、調光処理等の物理的あるいは化学処理を施すこと
ができる。
【0038】
【実施例】以下、本発明を実施例および比較例により具
体的に説明する。得られたレンズの屈折率、アッベ数、
耐熱性、外観は以下の試験法により評価した。 屈折率、アッベ数;プルフリッヒ屈折計を用い、20℃
で測定した。 外 観 ;目視により観察した。 染色性 ;三井東圧染料(株)製のプラスチッ
クレンズ用分散染料であるMLP−Yellow2、M
LP−Red2、MLP−Blue2を用いて各5g/
lの水溶液に調整した90℃の染色浴に9mmの厚さの
平板を5分間浸積した後、レンズの染色性を目視にて観
察した。 染色耐熱性 ;90℃の染色浴に1.2mmの厚さ
の平板を5分間浸積した後、レンズが変形しているか否
かを目視により観察した。 耐擦傷性 ;平板レンズをNo.00のスチール
ウール用いて磨耗したときの傷のつき方を目視にて観察
した。 耐衝撃性 ;中心厚1.5mmのマイナスレンズ
に127cmの高さから鉄球を落とし、114gで割れ
ないものを◎、67gで割れないものを○、36gで割
れないものを△、36gで割れるものを×で表した。
【0039】実施例1 m−キシリレンジイソシアナート(以下XDIと略す)
31.3部、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メ
ルカプトプロピオネート)(以下PEMPと略す)4
8.7部と2,2−ビス〔4−(アクリロキシエトキ
シ)フェニル〕プロパン(以下BisAE2PPと略
す)20.0部とジブチル錫ジクロライド0.02重量
%(混合物全体に対して)を混合し均一溶液とし、十分
に脱泡した後、暗室にてダロキュアー1173(チバガ
イギー社製)0.5部を加え、さらに攪拌し、離型処理
を施したガラスモールドとガスケットよりなるモールド
型に注入した。次いで、高圧水銀灯を用いて光を15分
間照射し、さらに120℃のオーブン中にて2時間かけ
て加熱硬化させた。重合終了後、冷却して、レンズをモ
ールドより取り出した。このとき−SH基/−NCO基
の比は1.2であった。得られたプラスチックレンズは
無色透明であり、光学歪みや脈理はほとんどなく、屈折
率nd=1.590,アッベ数νd=39であった。ま
た90℃の染色浴で染色すると、染色性は良好でレンズ
は変形しなかった。またスチールウールにて磨耗しても
傷はつかなかった。鉄球落下試験では114gにても割
れなかった。
【0040】実施例2 実施例1と同様にXDI31.8部、ペンタエリスリト
ールテトラキス(チオグリコネート)(以下PETGと
略す)48.2部とトリメチロールプロパントリメタク
リレート(以下TMPTMAと略す)20.0部とジブ
チル錫ジクロライド0.02重量%(混合物全体に対し
て)とダロキュアー1173 0.5部を用いてレン
ズを作製した。このとき−SH基/−NCO基の比は
1.2であった。得られたプラスチックレンズは無色透
明であり、光学歪みや脈理はほとんどなく、屈折率nd
=1.590,アッベ数νd=38であった。また90
℃の染色浴で染色すると、染色性は良好でレンズは変形
しなかった。またスチールウールにて磨耗しても傷はつ
かなかった。鉄球落下試験では114gにても割れなか
った。
【0041】実施例3 実施例1と同様にXDI39.1部、トリメチロールプ
ロパントリス(チオグリコネート)(以下TMPTGと
略す)47.9部とBisAE2PP13.0部とジブ
チル錫ジクロライド0.02重量%(混合物全体に対し
て)とダロキュアー1173 0.5部を用いてレン
ズを作製した。このとき−SH基/−NCO基の比は
1.2であった。得られたプラスチックレンズは無色透
明であり、光学歪みや脈理はほとんどなく、屈折率nd
=1.592,アッベ数νd=39であった。また90
℃の染色浴で染色すると、染色性は良好でレンズは変形
しなかった。またスチールウールにて磨耗しても傷はつ
かなかった。鉄球落下試験では114gにても割れなか
った。
【0042】実施例4〜20 実施例1と同様にモノマーを代えてレンズを作製し、得
られたレンズの光学物性、染色性、耐熱性、耐衝撃性を
測定した。その結果を表1に示した。
【0043】比較例1 実施例1と同様にXDI52.0部、1,2−ビス(2
−メルカプトエチルチオ)−3−メルカプトプロパン
(以下GSTと略す)48.0部とブチル錫ジクロライ
ド0.02重量%(混合物全体に対して)を用いてレン
ズを作製した。このとき光学歪みや脈理のないレンズを
得るためには20℃から120℃まで10時間かけて昇
温する必要があった。得られたプラスチックレンズは無
色透明であり、光学歪みや脈理はほとんどなく、屈折率
nd=1.660,アッベ数νd=33であった。90
℃の染色浴で染色すると、染色性は良好であったが、レ
ンズは変形した。さらに鉄球落下試験では114gにて
も割れなかったが、スチールウールにて摩耗すると大き
く傷がついた。
【0044】比較例2 同様にXDI17.0部、PEMP23.0部とUM
(2,6−トリレンジイソシアナートと2−ヒドロキシ
プロピルメタクリレートとを反応させて得られたウレタ
ンジメタクリレ−ト)40.0部、フェニルメタクリレ
ート20.0部と塩化トリブチル錫0.05部を混合し
均一溶液とし、十分に脱泡した後、暗室にて2,4,6
−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキシ
ド0.1部、2−ヒドロキシベンゾフェノン0.1部を
加え、さらに攪拌し、離型処理を施したガラスモールド
とガスケットよりなるモールド型に注入した。次いで、
高圧水銀灯を用いて光を15分間照射し、さらに120
℃のオーブン中にて2時間かけて加熱硬化させた。重合
終了後、冷却して、レンズをモールドより取り出した。
このときの−SH基/−NCO基の比は1.05であっ
た。得られたプラスチックレンズは無色透明であり、光
学歪みや脈理はほとんどなく、屈折率nd=1.58
7,アッベ数νd=40であった。また90℃の染色浴
で染色すると、染色性は良好でレンズは変形しなかっ
た。またスチールウールにて磨耗しても傷はつかなかっ
た。しかし鉄球落下試験では36gにて割れた。
【0045】比較例3 比較例2と同様にXDI20.0部、PEMP30.0
部とUM35.0部、フェニルメタクリレート15.0
部、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォ
スフィンオキシド0.1部、2−ヒドロキシベンゾフェ
ノン0.1部を用いてレンズを作製した。このときの−
SH基/−NCO基の比は0.94であった。得られた
プラスチックレンズは無色透明であり、光学歪みや脈理
はほとんどなく、屈折率nd=1.588,アッベ数ν
d=40であった。また90℃の染色浴で染色すると、
染色性は良好でレンズは変形しなかった。またスチール
ウールにて磨耗しても傷はつかなかった。しかし鉄球落
下試験では36gにて割れた。
【0046】比較例4 実施例1と同様にXDI32.1部、PEMP47.9
部とBisAE2PP200部とジブチル錫ジクロライ
ド0.02重量%(混合物全体に対して)とダロキュア
ー1173 0.5部を用いてレンズを作製した。こ
のときSH/NCO比は1.15であった。得られたプ
ラスチックレンズは光学歪みや脈理はほとんどなく、屈
折率nd=1.590,アッベ数νd=39であった
が、黄色に着色していた。また90℃の染色浴で染色す
ると、染色性は良好でレンズは変形しなかった。またス
チールウールにて磨耗しても傷はつかなかった。しかし
鉄球落下試験では67gにて割れた。
【0047】比較例5 実施例1と同様にXDI36.8部、PETG43.2
部とTMPTMA20.0部とジブチル錫ジクロライド
0.02重量%(混合物全体に対して)とダロキュアー
1173 0.5部を用いてレンズを作製した。このと
き−SH基/−NCO基の比は1.15であった。得ら
れたプラスチックレンズは光学歪みや脈理はほとんどな
く、屈折率nd=1.599、アッベ数νd=38であ
ったが、黄色に着色していた。また90℃の染色浴で染
色すると、染色性は良好でレンズは変形しなかった。ま
たスチールウールにて磨耗しても傷はつかなかった。し
かし鉄球落下試験では67gにて割れた。
【0048】
【表1】
【0049】
【表2】
【0050】
【表3】
【0051】EGDMA;エチレングリコールジメタク
リレート BisME4PP;2,2−ビス(メタクリロキシエト
キシエトキシフェニル)プロパン TG;チオグリセリン IPDI;イソホロンジイソシアナート GDTG;グリセリンビス(チオグリコレート) TEGDMA;トリエチレングリコールジメタクリレー
ト DCPDA;ジシクロペンタニルジアクリレート TMPTG;トリメチロールプロパントリス(チオグル
コレート) PET;ペンタエリスリチオール DTG;ジチオグリセリン TTG;トリチオグリセリン DPHA;ジペンタレリスリトールヘキサアクリレート DPMAPA;ジペンタエリスリトールモノアルキルペ
ンタアクリレート
【0052】
【発明の効果】実施例からも明らかのように、本発明に
係わるウレタン樹脂系プラスチックレンズは良好な光学
物性と優れた耐衝撃性、耐熱性、耐擦傷性を有してお
り、しかも光重合により短時間で重合が可能であり、眼
鏡レンズ、カメラレンズ等の光学素子材料やグレージン
グ材料、塗料、接着剤の材料として好適である。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−287050(JP,A) 特開 平5−25240(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 18/00 - 18/87 G02B 1/04 G02C 7/02

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリイソ(チオ)シアナート化合物とポリ
    チオール化合物と2個以上の反応性不飽和基を含む化合
    物からなり、〔−SH基/(−NCO基+−NCS
    基)〕モル比が1.16以上3.00以下で、かつ反応
    性不飽和基を含む化合物が全体量の10〜50重量%
    で、かつ屈折率1.59以上の樹脂を与える含硫ウレタ
    ン系樹脂組成物。
  2. 【請求項2】ポリイソ(チオ)シアナート化合物とポリ
    チオール化合物と2個以上の反応性不飽和基を含む化合
    物からなり、〔−SH基/(−NCO基+−NCS
    基)〕モル比が1.16以上3以下で、かつ反応性不飽
    和基を含む化合物が全体量の10〜29重量%である含
    硫ウレタン系樹脂組成物。
  3. 【請求項3】請求項1記載の樹脂組成物を重合してなる
    樹脂。
  4. 【請求項4】請求項2記載の樹脂組成物を重合してなる
    樹脂。
  5. 【請求項5】請求項3記載の樹脂よりなるプラスチック
    レンズ。
  6. 【請求項6】請求項4記載の樹脂よりなるプラスチック
    レンズ。
  7. 【請求項7】請求項1記載の樹脂組成物を光重合および
    /または熱重合を用いて重合するプラスチックレンズの
    製造方法。
  8. 【請求項8】請求項2記載の樹脂組成物を光重合および
    /または熱重合を用いて重合するプラスチックレンズの
    製造方法。
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