JP3256402B2 - 引き落とし方法 - Google Patents

引き落とし方法

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JP3256402B2
JP3256402B2 JP04532195A JP4532195A JP3256402B2 JP 3256402 B2 JP3256402 B2 JP 3256402B2 JP 04532195 A JP04532195 A JP 04532195A JP 4532195 A JP4532195 A JP 4532195A JP 3256402 B2 JP3256402 B2 JP 3256402B2
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弘樹 石川
裕昭 佐野
茂 田中
和男 保苅
修 河田
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、局と加入者を結ぶ加入
者光線路において架空に懸架する光ケーブルから加入者
まで光ケーブルを敷設するための引き落とし方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】近年の光ファイバ網の整備とともに、局
と多数の加入者を結ぶ加入者光線路の布設が進められて
いる。加入者光線路では、架空に懸架された光ケーブル
から一部の心線を取り出して、各加入者の家屋へ引き落
とす引き落とし作業が必要となる。この引き落とし作業
は、各加入者ごとに行なうことになるため、この作業効
率が問題となる。
【0003】従来の引き落とし作業の一例としては、引
き落とし点ごとに光ケーブルを切断し、必要な光ファイ
バ心線を引き落とす。その他の光ファイバ心線について
はすべて接続作業を行なっていた。このように引き落と
し点ごとに光ケーブルの切断および接続を行なうこと
は、多大な作業量を必要とし、布設作業の煩雑化、布設
時間、布設コスト、線路コストの増大などを招いてい
た。さらに、光ファイバ心線を接続する際に伝送損失が
発生する。局から遠くへ行くほど接続点の数が多くなる
ため、線路の光損失が増大するという問題があった。
【0004】加入者光線路においては、多くの場合、光
ケーブルを架空に懸架することになる。光ファイバは側
圧等によって伝送損失が発生するため、布設作業時およ
び布設された状態で側圧がかからないようにする必要が
ある。そのため、自己支持型の光ケーブルが用いられ
る。
【0005】従来の自己支持型光ケーブルとしては、例
えば、実開昭59−90911号公報等に記載されてい
るように、メッセンジャワイヤと管体を一体に形成し、
管体内に光ファイバケーブルを収容したものが知られて
いる。このような自己支持型光ケーブルでは、水抜孔が
設けられてはいるものの、収容されている光ファイバケ
ーブルの周囲全周が管体により覆われているため、引き
落とし点でいちいち管体を除去し、光ファイバケーブル
を取り出す必要があった。また、管体を除去した部分に
は、その部分を保護するため、接続函を設置する必要が
あった。このような作業は、布設作業の煩雑化、布設時
間、布設コスト、線路コストの増大を招いていた。
【0006】また、特開昭57−38507号公報に記
載されている吊り線付きケーブルシースでは、吊り線と
ともに複数の空洞を有しており、この空洞に光ケーブル
を収容する。また、シースには切り込みが設けられてい
る。この吊り線付きケーブルシースに光ケーブルを収容
することで自己支持型光ケーブルと同様の構成となる
が、この吊り線付きケーブルシースは単に複数の光ケー
ブルをまとめるだけのものであり、加入者への引き落と
しのことは考えられていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した事
情に鑑みてなされたもので、引き落とし作業を効率的に
行なうことのできる自己支持型光ケーブルを用いた引き
落とし方法を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、架空に懸架された光ケーブルの中から一部の光ファ
イバ心線を選択して、該光ファイバ心線または該光ファ
イバ心線を含む光ケーブルを加入者まで布設する引き落
とし方法において、架空に懸架された前記光ケーブルと
して、長さ方向に延在する密着したスリットが設けられ
るとともに長手方向に間欠的に該スリットの一部として
開口部が設けられ内部に光ファイバ心線または抗張力体
を内蔵した光ケーブルまたは管体等の長尺体を収容する
外被と、該外被をその長手方向に沿って支持し前記長尺
体を架空に懸架するための支持部材により構成されてい
る自己支持型光ケーブルを使用し、前記光ケーブルの布
設経路中で前記加入者の近傍の1点を引き落とし点と
し、該引き落とし点から引き落としに必要な引き落とし
線の長さに相当する距離だけ局から離れた地点で引き落
とす長尺体を切断し、前記スリットから引き落とし点ま
で連続的に前記長尺体を引き出し、引き出した長尺体を
引き落とし線として使用して前記加入者まで引き落とす
引き落とし方法であって、前記引き落とし点で前記スリ
ットの左側または右側の前記外被に前記引き落とし線を
固定することを特徴とするものである。
【0009】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の引き落とし方法において、前記引き落とし線は、前記
外被に設けられた前記開口部より引き落とすことを特徴
とするものである。
【0010】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
の引き落とし方法において、前記外被に設けられた前記
スリットにつながる切り込みを入れ、前記引き落とし線
を該切り込みを介して前記加入者まで引き落とすことを
特徴とするものである。
【0011】
【作用】請求項1に記載の発明によれば、架空に懸架さ
れた光ケーブルとして、長さ方向に延在する密着したス
リットが設けられるとともに長手方向に間欠的に該スリ
ットの一部として開口部が設けられ内部に光ファイバ心
線または抗張力体を内蔵した光ケーブルまたは管体等の
長尺体を収容する外被と、該外被をその長手方向に沿っ
て支持し前記長尺体を架空に懸架するための支持部材に
より構成されている自己支持型光ケーブルを使用する。
この光ケーブルは、外被には、密着したスリットと、そ
のスリットの一部として間欠的に開口部が設けられてい
るので、引き落とし作業を行なう際には、開口部に指を
かけてスリットを開くことができ、外被の除去作業なし
で引き落とす長尺体の取り出し、切断、引き抜きなどの
作業を容易に行なうことができる。さらに、取り出した
長尺体を引っ張ることによってスリットから連続的に取
り出すことができ、取り出した長尺体をそのまま引き落
とし線として用いることが可能である。このような引き
落とし作業では、従来のような引き落とし点での自己支
持型光ケーブル全体の切断、接続作業を行なう必要はな
く、布設作業の大幅な簡略化を実現し、布設時間、布設
コスト、線路コストの低減を図ることができる。また、
接続点の数を減少させることができるので、伝送損失を
低減することができる。開口部は、外被の下方に設ける
ことができ、その場合には外被内に水が溜まるのを防ぐ
ことができる。そして、この自己支持型光ケーブルを使
用し、例えば数スパン分一連で架渉しておく。布設した
自己支持型光ケーブルの布設経路中で、加入者の近傍の
1点を引き落とし点とし、その引き落とし点から引き落
としに必要な引き落とし線の長さに相当する距離だけ局
から離れた地点で引き落とす長尺体を切断する。そし
て、切断した一端から引き落とし点まで、スリットから
連続的に長尺体を引き出し、引き出した長尺体を引き落
とし線として使用して前記加入者まで引き落とす。この
ような引き落とし方法を用いることによって、一連で架
渉した区間においては、従来のように引き落とし点での
自己支持型光ケーブル全体の切断、接続作業を行なう必
要はなく、また、引き落とし点における引き落とし線と
の接続作業も省略することができる。これにより、引き
落としの作業性を大幅に改善することができ、布設作業
の大幅な簡略化を実現し、布設時間、布設コスト、線路
コストの低減を図ることができる。引き落とし点におい
ては、引き落とし線をスリットの左側または右側の外被
に固定すれば、後で引き落とし点を通りすぎるように引
き落とし線を引き出す必要が生じた場合に、必要な引き
落とし線を引き出すことができる。
【0012】また、引き落とし点から引き落とし線を引
き出す際に、請求項2に記載のように、外被に設けられ
た前記開口部より引き落とすことによって、引き落とし
線に側圧をかけずに取り出すことができ、信頼性を損な
うことはない。
【0013】また、引き落とし点において、請求項3に
記載の発明のように、スリットにつながる切り込みを外
被に入れ、引き落とし線をその切り込みを介して加入者
まで引き落とすようにすれば、スリットの部分には引き
落とし線がない状態にすることができるので、後で引き
落とし点を通りすぎるように引き落とし線を引き出す必
要が生じても、すでに引き出されている引き落とし線が
邪魔にならないで済む。
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】
【実施例】図1は、本発明の自己支持型光ケーブルの一
実施例を示す斜視図、図2は、同じく断面図である。図
中、1は外被、2は光ファイバ心線、3はスリット、4
は開口部、5は支持線である。
【0026】外被1は、内部に複数の光ファイバ心線2
や、光ケーブル、管体等を収容することができる。外被
1は、例えば、ゴム、プラスチックなどによって形成す
ることができる。もちろん、他の材料によって構成する
ことも可能である。外被1には、長手方向にスリット3
が設けられている。このスリット3は、外被1内に収容
されている光ファイバ心線2などを取り出すためのもの
である。図2(A)は、スリット3を含む自己支持型光
ケーブルのa−a’断面を示している。このように、ス
リット3は、通常の状態では密着している。
【0027】また、外被1には適当な間隔で開口部4が
設けられている。図2(B)は、開口部4を含む自己支
持型光ケーブルのb−b’断面を示している。この開口
部4は、スリット3の一部を構成しており、図2(B)
に示すように、スリット3の開口部4の部分では密着せ
ず、空隙を有している。図1、図2に示したように、ス
リット3および開口部4は外被1の下部に設けられてお
り、開口部4の空隙から外被1内に溜まった水を排出す
る機能を有する。また、引き落とし時には、この開口部
4に爪や指、工具等を引っかけ、開口部を広げて外被1
の内部から光ファイバ心線2などを取り出すことができ
る。
【0028】支持線5は、外被1に沿って配設されてい
る。外被2は、この支持線5によって支持される。支持
線5は、この自己支持型光ケーブルの布設時には、所定
の張力により引っ張られ、例えば電柱などに係止され
る。
【0029】図3は、外被内に収容される光ケーブルの
一例の断面図である。図中、11は光ケーブル、12は
光ファイバ心線、13は鋼心、14は外被である。外被
1内には、上述の光ファイバ心線2のほか、図3に示し
たような光ケーブル11を収容することもできる。図3
に示した光ケーブル11は、光ファイバ心線12の両脇
に鋼心13を配し、外被14によって一体としたもので
ある。具体例として、光ファイバ心線12としては、例
えば直径0.9mmのナイロン被覆心線を用い、外被と
してはPVC等を用いることができる。全体として、幅
7mm、厚さ4mm程度の光ケーブルを用いることがで
きる。もちろん、略円形状など、他の形状の光ケーブル
を外被1内に収容してもよい。
【0030】さらに、外被1内には、例えばプラスチッ
ク等によって形成された管体を収容しておくことができ
る。この管体には、この自己支持型光ケーブルの布設
後、例えば気体により圧送するなどして光ファイバ心線
を挿入して用いることができる。もちろん、外被1内に
電線などを収容させることも可能であり、これらを混合
して収容させることもできる。
【0031】なお、外被1内に収容される光ファイバ心
線2や、光ケーブル11、管体等は、支持線5に対して
弛みをもって収容される。これにより、支持線5や外被
1に張力がかかっても、収容されている光ファイバ心線
2や、光ケーブル11、管体等には張力がかからず、良
好な伝送条件を維持することができる。また、外被1内
から光ファイバ心線2や、光ケーブル11、管体等を取
り出す作業を容易に行なうことができる。
【0032】図4は、本発明の自己支持型光ケーブルの
別の実施例を示す断面図である。図中、図1と同様の部
分には同じ符号を付して説明を省略する。21は嵌合用
突起である。この第2の実施例では、光ファイバ心線2
を外被1の内面に固定する例を示している。
【0033】図4(A)では、光ファイバ心線2を接着
剤により外被1の内面に固定している。接着剤としては
種々のものを用いることができるが、その1つとして例
えば熱可塑性接着剤を用いることができる。外被1は、
例えば、押し出し成型で形成することができるが、熱可
塑性接着剤を用いた場合には、外被1を形成する際の熱
を利用して接着を行なうことができる。
【0034】図4(B)では、外被1の内面に嵌合用突
起21を設けている。外被1の内部に収容する光ファイ
バ心線2は、この嵌合用突起21に嵌合させ、固定す
る。
【0035】図4(C)も同様に嵌合用突起21を設け
る例を示している。ここでは、図3に示した光ケーブル
11を嵌合用突起21に嵌合させる。光ケーブル11
は、中央部に凹部が形成されており、嵌合用突起21は
この凹部に嵌合し、光ケーブル11を係止することがで
きる。
【0036】図4(A)ないし(C)に示すように外被
1の内面に光ファイバ心線2や、光ケーブル11、管体
等を固定すると、各光ファイバ心線2や、光ケーブル1
1、管体等を識別しやすくなり、引き落とし作業の際
に、引き落とすべき光ファイバ心線2などの選択が容易
となる。また、外被1内に光ファイバ心線2などを整然
と収容することができるので、内部で絡まるなどの不具
合は発生しない。また、図4(B),(C)に示すよう
に嵌合用突起21を設ける構成では、嵌合用突起21は
離間して配置すればよく、また、把持力も接着剤に比べ
て弱いので、引き落とし時に光ファイバ心線2などを引
き抜く際に、それほどの抵抗を与えなくて済む。
【0037】図5は、本発明の引き落とし方法の一実施
例の説明図である。31は自己支持型光ケーブル、32
は電柱、33は加入者宅、34は切り込みである。自己
支持型光ケーブル31は、上述の第1ないし第3の実施
例で示したような本発明の自己支持型光ケーブルであ
る。ここでは、自己支持型光ケーブル31を電柱32な
どを用いて架空に懸架する。このとき、自己支持型光ケ
ーブル31は、数スパン分一連で架渉しておくことがで
きる。いま、自己支持型光ケーブル31内に収容されて
いる光ファイバ心線または光ケーブルを引き落とし点か
ら加入者宅33に引き落とす場合を考える。このとき、
引き落とし点から加入者宅33までの引き落としに要す
るケーブルの長さをxとする。
【0038】まず、図5(A)に示すように、引き落と
しに要するケーブルの長さxだけ、引き落とし点よりも
下流側、すなわち、交換局とは反対側の位置を切断点と
し、この切断点で引き落とすべき光ファイバ心線または
光ケーブル、管体等を切断する。このとき、切断点にお
いて開口部4に爪や指、工具等を引っかけ、開口部を広
げて、外被1の内部から引き落とすべき光ファイバ心線
または光ケーブル、管体などを取り出せばよい。図4に
示すように、外被1の内面に光ファイバ心線や光ケーブ
ル、管体等を固定した自己支持型光ケーブルを用いた場
合には、引き落とすべき光ファイバ心線、光ケーブル、
管体等を識別しやすく、選択が容易となる。
【0039】そして、図5(B)に示すように、切断点
で切断した引き落とすべき光ファイバ心線または光ケー
ブル、管体等を下に引くことによって、スリット3が広
がって、引き落とすべき光ファイバ心線または光ケーブ
ル、管体等は、スリット3の間から連続的に引き出され
て行く。このとき、図4に示すような、外被1の内面に
光ファイバ心線や光ケーブル、管体等を固定した自己支
持型光ケーブルを用いた場合には、引き出した光ファイ
バ心線または光ケーブル、管体等が外被1の内部で絡ま
ることはない。
【0040】このようにして引き落とし点まで引き出さ
れた光ファイバ心線、光ケーブル、管体等は、引き落と
しに必要な長さx以上の長さがあり、図5(C)に示す
ように、そのまま引き落とし線として加入者宅33まで
布設し、屋内線との接続を行なえばよい。
【0041】引き落とし点においては、スリット3から
切り込み34を入れておく。そして、図5(C)に示す
ように、引き出した光ファイバ心線または光ケーブル、
管体等を切り込み34に待避させ、固定する。このよう
にして、引き落とし線は切り込み34を介して加入者宅
33まで引き落とす。これで、加入者宅33への引き落
とし作業を終了する。
【0042】このように、切り込み34を用いて引き落
とし線を待避させることによって、スリット3の部分に
引き落とし線がない状態にすることができ、後で引き落
とし点を通り過ぎる引き落とし線を引き出す場合でも、
既に引き出されている引き落とし線が邪魔にならない。
また、従来のように引き落とし点ですべての光ファイバ
心線や光ケーブル等を切断し、その後接続するといった
面倒な作業を行なうことなく、必要なもののみを切断点
で切断してスリットから引き出すだけであるので、引き
落とし作業を非常に簡略化することができる。また、接
続点が少ないので、引き落としに伴う伝送損失も最小に
することができる。さらに、切り込み34によって、引
き落とし線に側圧がかからないように引き落とし線を外
部へ取り出すことができるので、安定した性能を維持す
ることができる。
【0043】なお、開口部4がある程度の大きさを有し
ている場合、引き落とし点を開口部4の存在する位置と
し、引き落とし線を開口部4の左または右の外被1に固
定し、引き落とすようにしてもよい。この場合、後で引
き落とし点を通り過ぎる引き落とし線を引き出す際に
は、開口部4において既に引き出されている引き落とし
線の右または左を通過させればよい。また、開口部4は
スリット3のように密着していないので、引き落とし線
が側圧を受けることはなく、安定した性能を維持でき
る。もちろん、スリット3の途中で引き落としてもよ
い。この場合には外被1の右側または左側で固定してお
けば、スリット3はそのまま活用できる。しかし、後で
後で引き落とし点を通り過ぎる引き落とし線が既に引き
出されている引き落とし線の脇を通過する際に、それま
でよりも大きな引っ張り力を要する場合が考えられる。
また、スリット3は通常の状態では密着しているので、
そのままでは引き落とし線に側圧がかかってしまう。そ
のため、側圧がかからないような対策も必要である。
【0044】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の自己支持型光ケーブルによれば、スリットと、スリッ
トの一部となる開口部を有しているので、外被の除去作
業なしで収容されている光ファイバ心線または抗張力体
を内蔵した光ケーブルまたは管体等の長尺体の取り出
し、切断、引き抜きなどの作業を容易に行なうことがで
きる。特に引き抜き作業では、引き落とすべき光ファイ
バ心線または光ケーブル、管体等を引くだけでスリット
から連続的に取り出すことができ、作業が非常に簡単に
なる。また、従来のような引き落とし点での自己支持型
光ケーブル全体の切断、接続作業を行なう必要はなく、
布設作業の大幅な簡略化を実現し、布設時間、布設コス
ト、線路コストの低減を図ることができる。さらに、接
続点の数を減少させることができるので、伝送損失を低
減することができる。なお、外被は、押し出し加工によ
り安価にかつ安定した形状が得られるゴムやプラスチッ
クで形成するのが望ましい。
【0045】さらに、長尺体を外被の内面に固定してお
く構成とすることもでき、これにより、引き落とすべき
光ケーブルの選択を容易にし、引き落とし点で引き抜い
た引き落とし線同士が絡まるのを防ぐことができる。固
定方法としては、例えば熱可塑性接着剤を用いることが
できる。これにより、例えば外被を押し出しで作る際
に、その熱を利用して固定することができ、加工が簡単
になり、コストを削減することができる。また、外被の
内面に嵌合用突起を設け、光ケーブルまたは長尺体を外
被の内面に固定することもできる。この場合には、長手
方向に拘束することなく、外被の内面に固定できるた
め、引き抜く際の抵抗とはならないように固定すること
ができる。
【0046】さらに、長尺体を弛みをもって外被に収容
しておくことにより、引き落とし点で長尺体を容易に取
り出すことができる。
【0047】上述のような本発明の自己支持型光ケーブ
ルを使用した場合、引き落とし作業は、引き落とし点か
ら引き落としに必要な引き落とし線の長さに相当する距
離だけ局から離れた地点で引き落とす長尺体を切断し、
引き落とし点までスリットから連続的に長尺体を引き出
し、引き出した長尺体を引き落とし線として使用して前
記加入者まで引き落とせばよい。そのため、引き落とし
線は切断作業後、切断点から引き落とし点まで光ファイ
バ心線などを引っ張るだけで得られ、また、引き落とし
点での光ファイバ心線の接続を行なう必要はない。これ
により、引き落としの作業性を大幅に改善し、ひいては
布設作業の大幅な簡略化を実現し、布設時間、布設コス
ト、線路コストの低減を図ることができる。
【0048】引き落とし点においては、引き落とし線を
スリットの左側または右側の外被に固定すれば、後で引
き落とし点を通りすぎるように引き落とし線を引き出す
必要が生じた場合に、必要な引き落とし線を引き出すこ
とができる。また、引き落とし点から引き落とし線を引
き出す際に、外被に設けられた開口部より引き落とすこ
とによって、引き落とし線に側圧をかけずに取り出すこ
とができ、信頼性を損なうことはない。
【0049】また、引き落とし点において、スリットか
らつながる切り込みを外被に入れ、引き落とし線をその
切り込みを介して加入者まで引き落とすようにすれば、
スリットの部分には引き落とし線がない状態にすること
ができるので、後で引き落とし点を通りすぎるように引
き落とし線を引き出す必要が生じても、すでに引き出さ
れている引き落とし線が邪魔にならないで済むなどの効
果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自己支持型光ケーブルの一実施例を示
す斜視図である。
【図2】本発明の自己支持型光ケーブルの一実施例を示
す断面図である。
【図3】外被内に収容される光ケーブルの一例の断面図
である。
【図4】本発明の自己支持型光ケーブルの別の実施例を
示す断面図である。
【図5】本発明の引き落とし方法の一実施例の説明図で
ある。
【符号の説明】
1…外被、2…光ファイバ心線、3…スリット、4…開
口部、5…支持線、11…光ケーブル、12…光ファイ
バ心線、13…鋼心、14…外被、21…嵌合用突起、
31…自己支持型光ケーブル、32…電柱、33…加入
者宅、34…切り込み。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 茂 神奈川県横浜市栄区田谷町1番地 住友 電気工業株式会社 横浜製作所内 (72)発明者 保苅 和男 東京都千代田区内幸町一丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 (72)発明者 河田 修 東京都千代田区内幸町一丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 審査官 笹野 秀生 (56)参考文献 特開 昭50−144451(JP,A) 特開 昭57−208510(JP,A) 実開 昭59−90911(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 6/44 H01B 11/22

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 架空に懸架された光ケーブルの中から一
    部の光ファイバ心線を選択して、該光ファイバ心線また
    は該光ファイバ心線を含む光ケーブルを加入者まで布設
    する引き落とし方法において、架空に懸架された前記光
    ケーブルとして、長さ方向に延在する密着したスリット
    が設けられるとともに長手方向に間欠的に該スリットの
    一部として開口部が設けられ内部に光ファイバ心線また
    は抗張力体を内蔵した光ケーブルまたは管体等の長尺体
    を収容する外被と、該外被をその長手方向に沿って支持
    し前記長尺体を架空に懸架するための支持部材により構
    成されている自己支持型光ケーブルを使用し、前記光ケ
    ーブルの布設経路中で前記加入者の近傍の1点を引き落
    とし点とし、該引き落とし点から引き落としに必要な引
    き落とし線の長さに相当する距離だけ局から離れた地点
    で引き落とす長尺体を切断し、前記スリットから引き落
    とし点まで連続的に前記長尺体を引き出し、引き出した
    長尺体を引き落とし線として使用して前記加入者まで引
    き落とす引き落とし方法であって、前記引き落とし点で
    前記スリットの左側または右側の前記外被に前記引き落
    とし線を固定することを特徴とする引き落とし方法。
  2. 【請求項2】 前記引き落とし線は、前記外被に設けら
    れた前記開口部より引き落とすことを特徴とする請求項
    1に記載の引き落とし方法。
  3. 【請求項3】 前記外被に設けられた前記スリットにつ
    ながる切り込みを入れ、前記引き落とし線を該切り込み
    を介して前記加入者まで引き落とすことを特徴とする請
    求項2に記載の引き落とし方法。
JP04532195A 1995-03-06 1995-03-06 引き落とし方法 Expired - Fee Related JP3256402B2 (ja)

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