JP3256151B2 - 多相交流より直流を得るコンバータの制御方法 - Google Patents

多相交流より直流を得るコンバータの制御方法

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JP3256151B2 JP28487596A JP28487596A JP3256151B2 JP 3256151 B2 JP3256151 B2 JP 3256151B2 JP 28487596 A JP28487596 A JP 28487596A JP 28487596 A JP28487596 A JP 28487596A JP 3256151 B2 JP3256151 B2 JP 3256151B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パルス幅制御によ
り多相交流を直流に変換するコンバータのスイッチング
制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図10は従来の産業上もっとも一般的に
使われているコンバータ制御の系統ブロック図である。
図10において、8はコンバータ主回路を構成する多相
変換器、19は電力を供給する多相交流電源、4は交流
制御器、7は直流制御器である。同図において、直流制
御器7は、コンバータ出力の直流量を与えられた直流指
令値に一致させるように、その誤差を増幅器で増幅し、
交流指令値を交流制御ループに出力する。また、交流制
御器4はその交流指令値を交流電源19の多相交流と比
較し、その誤差を増幅して、開閉信号を多相コンバータ
8を構成する半導体スイッチ素子に出力することによっ
て、変換器を制御する。
【0003】図10に示したコンバータ制御における交
流制御について、従来では主にキャリア変調方式と追従
方式の2種類の方式が使われている。キャリア変調式の
制御ブロック図は図11に示される。すなわち、交流指
令値is * と交流量is とを比較し、その誤差を増幅器
20で増幅し、スイッチング入力の指令値u* を生成す
る。キャリア変調部21で上記入力指令値u* を三角波
キャリア信号と比較して多相変換器8の開閉信号を決定
する。開閉信号の切換えタイミングは上記入力指令値u
* と三角波キャリア信号とがコンペアマッチになるとき
生じる。一方、追従方式の制御ブロック図は図12に示
される。すなわち、交流指令値is * と交流量iS とを
比較し、その誤差の極性により、ベクトル選択部22で
開閉信号を決め、開閉信号の切換えタイミングはヒステ
リシス比較部23で誤差が予め設定されたヒステリシス
幅を越えたときに生じる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記図11に示したキ
ャリア変調方式は、切換えタイミングを細かく決めるこ
とが可能で交流ひずみをある程度小さく抑えることが可
能であるが、開閉信号すなわちスイッチングベクトルは
直接制御に参与せず、無駄なスイッチング動作を生じる
とともに、追従性能が制限される。
【0005】一方、図12に示した追従方式は、スイッ
チングベクトルが誤差の極性によって生成されるので、
直接誤差を制御することによって、追従性能が期待され
る。しかし、ベクトルの切換えタイミングは従来ではヒ
ステリシス幅で決めるので、キャリア変調式のように細
かく決めることができず、割と大きなひずみを生じる。
特にデジタルで実現する場合、制御周期の刻みでスイッ
チングベクトルを出力するので、誤差をヒステリシス幅
を超えないようにするために、制御周期を十分短くしな
ければならず、コストの面でも経済的ではない。
【0006】上記したように、両方式とも一長一短があ
り、両者の長所すなわち、追従方式の制御性能とキャリ
ア変調方式のタイミングのきめ細かさを融合した制御方
式が理想的と思われる。本発明は上記した問題に対して
なされたものであって、追従性を確保しながら、交流ひ
ずみ率を最小に抑えることができ、また、リップルの発
生を最小限に抑えることができるコンバータの制御方法
を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上述した点に鑑
みなされたものであって、多相交流より直流を得るコン
バータの制御装置において、一制御周期に2つのベクト
ルを順次に選択し、所定のタイミングで一番目のベクト
ルから二番目のベクトルに切換える制御手法を提供する
ものである。なお、以下の説明では主に一番目、二番目
のベクトルの選択方法について説明するが、一番目のベ
クトルから二番目のベクトルに切換える場合の切換えタ
イミングの決定方法については、例えば、本出願人が先
に提案した特願平8−177947号を参照されたい。
【0008】図1は本発明の基本構成を示す図である。
本発明は、図1に示すように一制御周期に2つのベクト
ルを順次選択し、適当なタイミングで一番目のベクトル
から二番目のベクトルに切換える構成法を採用してい
る。図1において、7は直流制御器であり、多相コンバ
ータブリッジ8が出力する直流電圧と直流指令値を比較
し、その差に基づき交流指令値を出力する。5は交流制
御初期誤差(s0 )を計算する手段で、制御周期の始点
での交流指令値と交流制御量とを比較し、その誤差を求
める。
【0009】1は上記初期誤差(s0 )に基づき、一番
目のベクトルを選択する手段である。2は二番目のベク
トルを選択する手段で、初期誤差(s0 )と選択された
一番目のベクトルに基づき、二番目のベクトルを決定す
る。3は最適切換えタイミング算出決定手段であり、初
期誤差(s0 )と選択された一番目および二番目のベク
トルに基づき、一番目のベクトルから二番目のベクトル
に切換える最適なタイミングを算出する(最適タイミン
グの切り換えについては前記した特願平8−17794
7号を参照されたい)。6は選択されたベクトルを決め
られたタイミングで出力するベクトル出力手段である。
本発明の請求項1の発明は、図1に示すように交流指令
値と交流制御量とが一致するように、一制御周期中に2
つのスイッチングベクトルを順次に選択し、最適なタイ
ミングで一番目のベクトルから二番目のベクトルに切換
えるようにしたものである。
【0010】本発明の請求項2の発明は、多相交流電源
から供給される交流を直流に変換するコンバータの直流
出力と直流出力指令値から交流指令値を求め、上記コン
バータに供給される交流を交流制御量として、上記交流
指令値と該交流制御量に基づき、交流初期誤差を計算
し、上記初期誤差に基づき、第1番目のベクトルを選択
し、該初期誤差と上記第1番目のベクトルに基づき第2
番目のベクトルを選択して、上記交流制御量が上記交流
指令値に一致するように、1制御周期Tに上記2つのス
イッチングベクトルを順次に選択し、所定のタイミング
で1番目のスイッチングベクトルから2番目のベクトル
に切り換え、変換器を構成する半導体スイッチ素子を開
閉して、多相交流電源から供給される交流を直流に変換
するようにしたものである。本発明の請求項の発明
は、上記した請求項1,2において、一番目のベクトル
を次のようにして選択する。図2は一番目のベクトルの
選択原理を示すブロック図である。同図において、9は
制御周期の始点の交流量の検出値或いは推定値を直流制
御器7から出力される交流指令値と比較し、その初期誤
差ベクトル(s0 )を求める第1の手段である。10は
システムに選択可能な各ベクトルに対し、そのベクトル
が一周期中に出力される際、誤差ベクトルの変化量
(β)を求める第2の手段である。11は各ベクトルに
対し、第1の手段で求めた初期誤差(s0 )と第2の手
段で求めた誤差ベクトル変化量(β)に基づき、各ベク
トルが一周期中に作用した場合の制御周期の終点の終点
誤差(s1 =s0 +β)を求める第3の手段である。1
2は上記第3の手段で求めた終点誤差の中、最も小さい
もの(s1 * )を抽出する第4の手段である。13は上
記第4の手段で求めた最小終点誤差(s1 * )に対応す
るスイッチングベクトルを一番目のベクトルとして決定
するベクトル決定手段である。8は制御されるコンバー
タを構成する多相コンバータブリッジである。
【0011】本発明の請求項の発明は、以上のように
上記交流指令値と交流制御量とを比較し、その誤差ベ
クトル(s0 )を求め、選択可能な各ベクトルに対し、
そのベクトルが一制御周期中に出力される際の誤差ベク
トルの変化量(β)を求め、各ベクトルが一制御周期中
に出力される際の該制御周期の終わり時刻の終点誤差
(s1 )を計算し、上記各終点誤差(s1 )の内、最も
小さいもの(s1 * )を抽出し、前記最小終点誤差(s
1 * )に対応するスイッチングベクトルを一番目のベク
トルとして選択するようにしたものである。
【0012】本発明の請求項は、上記した請求項1,
において、その二番目のベクトルを次のようにして選
択する。図3はその選択原理を示すブロック図である。
同図において、9は前記した制御周期の始点の初期誤差
ベクトル(s0 )を求める第1の手段である。10は前
記したシステムに選択可能な各ベクトルに対し、そのベ
クトルが一制御周期中に出力される際、誤差ベクトルの
変化量(β)を求める第2の手段である。上記2つの手
段9,10は請求項2のと同じであり、共通に使用する
ことができる。14は選択された一番目のベクトルを一
制御周期中に出力する際、該制御周期の終点誤差(s1
* =s0 +β1 )を求める第5の手段である。15は選
択可能な各ベクトルに対し、前記第2の手段で求めた誤
差ベクトル変化量(β)と選択された一番目のベクトル
に対応する誤差ベクトル変化量(β1)との差を計算
し、合成ベクトル(β1 −β)を求める第6の手段であ
る。16は選択可能な各ベクトルに対し、第6の手段で
求めた合成ベクトル(β1−β)と第5の手段で求めた
終点誤差ベクトル(s1 * )との角度(θ)の大きさを
判別する第7の手段である。17は第7の角度判別結果
に基づき、選択可能なベクトルの中、前記角度(θ)が
最も小さくなるベクトルを抽出する第8の手段である。
18は第8の手段17で求めた最小角度に対応するスイ
ッチングベクトルを二番目のベクトル(β2 )として決
定するベクトル決定手段である。8は制御されるコンバ
ータを構成する多相コンバータブリッジである。
【0013】本発明の請求項の発明は、以上のように
交流指令値と交流制御量とを比較し、その誤差ベクトル
(s0 )を求め、選択可能な各ベクトルに対し、そのベ
クトルが一制御周期中に出力される際の誤差ベクトルの
変化量(β)を求め、選択された一番目のベクトルが一
制御周期中に出力される際の該制御周期の終わり時刻の
終点誤差(s1 * )を計算し、選択可能な各ベクトルに
対し、前記第2の手段で求めた誤差ベクトル変化量
(β)と選択された一番目のベクトルに対応する誤差ベ
クトル変化量(β1 )との差から成る合成ベクトル(β
1 −β)を求め、選択可能な各ベクトルに対し、上記合
成ベクトル(β1 −β)と上記一番目のベクトルを一制
御周期中に出力した際の終点誤差ベクトル(s1 * )と
交わる角度(θ)の大きさを判別し、選択可能なベクト
ルの中、上記角度(θ)が最も小さくなるスイッチング
ベクトルを二番目のベクトル(β2 )として選択するよ
うにしたものである。
【0014】本発明の請求項1,2の発明は、上記のよ
うに一制御周期に2つのベクトルを順次選択し、所定の
タイミングで一番目のベクトルから二番目のベクトルに
切換えることによって、追従性を損なわずに交流ひずみ
率を最小に抑えることを可能にしたものである。また、
一番目のベクトル(β1 )を請求項の発明のように選
択することにより、追従性を最大限に確保するととも
に、制御リップルの発生を最小限に抑えられる。さら
に、二番目のベクトル(β2 )を請求項のように選択
することにより、リップルの発生を一層小さくするとと
もに、ひずみ率の最小化が図れる。
【0015】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施例について説明
する。以下簡単のために、主に三相電圧形コンバータの
交流有効電力、無効電力制御を対象にして本発明の実施
の形態を説明するが、本発明は電圧形、電流形コンバー
タに限らず適用することができる。また、電源は三相に
限定されるものでもない。さらに、電力制御に限らず、
電流、電圧制御にも適用することができる。電圧形の場
合、直流制御量は直流電圧であるが、電流形の場合は直
流制御量を直流電流に置き換えれば、電圧形と同様な結
論が得られる。また、電流、電圧制御の場合、制御量を
電流或いは電圧に置き換えれば、電力制御と同様な結論
が得られる。
【0016】図4は本発明の実施例の制御システムの構
成を示す図である。同図において、24はコンバータを
構成する半導体ブリッジ、19は多相電源、25は交流
リアクトル、26は多相コンバータブリッジの直流側に
設けられた直流コンデンサ、27は負荷である。31は
交流電源の電圧を検出する電源電圧検出器、32は半導
体ブリッジ24に流入する交流電流を検出する電流検出
器、33は半導体ブリッジ24が出力する直流電圧を検
出する直流電圧検出器である。また、34は電源電圧検
出器31、電流検出器32により検出された交流電源電
圧、電流をサンプリングしてデジタル量に変換するA/
D変換器、35は直流電圧検出器33により検出した直
流電圧をサンプリングしてデジタル量に変換するA/D
変換器である。36は制御演算を行うプロセッサ、37
はプロセッサ34の出力に応じて半導体ブリッジ24の
半導体スイッチング素子を駆動するゲートドライバであ
る。
【0017】図5は本実施例の制御系のブロック図であ
る。同図において、7は直流制御器であり、直流制御器
7は直流指令値V0 * と、直流電圧検出器33により検
出された直流制御量V0 との偏差を求め、直流負荷で消
費される電力瞬時値あるいは平均値PD * (負荷電力)
と、上記偏差を例えばPI演算して求めたΔP* (直流
コンデンサCを充放電させる電力に相当)から次の式に
より交流有効電力指令値P* を求める。 P* =PD * +ΔP* 41は位相角指令値φ* からtan(φ* ) を演算する手
段、42は掛け算器であり、上記交流有効電力指令値P
* とtan(φ* ) から交流無効電力指令値Q* を求める。
【0018】43は制御演算手段であり、前記した交流
電源電圧検出器31、電流検出器32の出力に基づき交
流有効電力P、交流無効電力Qを求め、該有効電力P、
無効電力Qと上記交流有効電力指令値P* と交流無効電
力指令値Q* との偏差に基づき、後述するように一制御
周期中に出力される一番目のベクルト、二番目のベクト
ルを算出するとともに、最適切り換えタイミングを決定
し、多相コンバータブリッジ1の各相アームをスッチン
グする出力u1 ,u2 ,u3 を発生する。図5における
直流制御器7、tan(φ* ) を演算する手段41、掛け算
器42および制御演算手段43が、前記図4において
は、プロセッサ36で実現されている。
【0019】次に上記図5に示した制御演算手段43に
おける処理を説明する。図6は図4、図5に示した三相
電圧形コンバータの主回路構成図であり、同図におい
て、8は三相電圧形コンバータブリッジ、19は三相交
流電源、25は交流リアクトル、26は直流コンデン
サ、27は負荷であり、Lは交流リアクトル25の値、
Cは直流コンデンサ26の値を示している。以下、図6
を参照しながら本実施例ついて説明する。図6におい
て、三相電源電圧をVs1=〔Vs1, Vs2, Vs3T 、電
源電流をis = 〔is1, is2, is3T 、直流電圧をV
D とすると、交流回路方程式は次の(1)式となる。
【0020】
【数1】
【0021】ただし、u=〔u1,u2,u3T はスイッ
チング関数、或いはスイッチングベクトルと呼ばれ、以
下のように定義される。 uk =1: 図6の上アーム on,下アーム off 0: 図6の上アーム off, 下アームon k=1,2,3 三相電圧形コンバータの場合、周知の通りに図7に示す
8種類のスイッチングベクトルP0〜P7が使用でき
る。(図7において、例えばベクトルP1の[100] はu
1 =1,u2 =0,u3 =0に対応する)。なお、本発
明は、後述するように、上記スイッチングベクトルを所
要の制御目的を達成するように選択して、コンバータの
スイッチング動作を制御し、交流制御量をその指令値に
一致させるようにしたものである。瞬時電力の制御を容
易にするために、上記三相の量に対し、三相電圧瞬時値
S を用いて、つぎの(2)式のような変換を施す。電
源電流に対しては、この変換により瞬時有効電力P、無
効電力Qになることが分かる。すなわち、上記P,Qは
次の(3)式で表される。
【0022】
【数2】
【0023】スイッチングベクトル(スイッチング関
数)uに対しては、その変換値up ,uq は表1に示す
ように電源電圧瞬時値の簡単な組み合わせより得られる
電圧ベクトルとなる。
【0024】
【表1】
【0025】上記回路方程式および変換結果に基づき、
瞬時電力p−qモデルは式(4)のように得られる。
【0026】
【数3】
【0027】交流有効電力、無効電力指令値をP* ,Q
* と記すと、有効、無効電力誤差(s=[ sp ,sq
T は次の(5)のように計算される。 sp =P* −P sq =Q* −Q (5) 一制御周期内の動きを注目するため、時間軸を制御周期
(T)で、τ =t/Tのように正規化すると、正規化し
た時間(τ)軸上で、誤差方程式は(4) 式の回路方程
式と(5)式の誤差定義式から次の(6)式のように求
められる。
【0028】
【数4】
【0029】ここで、変数βを上記(7)式のように定
義すると、誤差方程式は上記(8)式のように表せる。
ここで、制御周期T が十分短ければ、電力誤差の動きは
直線運動と近似でき、上式から誤差の動きは次式(9)
のように表すことができる。 s(τ)=s(0)+τβ (9) ただし、s(0)はスイッチングベクトルuが作用し始
める時の初期誤差で、τはそのベクトルが持続する時間
を表す。uが1制御周期持続した場合(τ=1)、上式
(9)より、誤差sの変化量は丁度βと等しくなること
が分かる。
【0030】すなわち、電圧形コンバータの瞬時電力制
御において、選択されたベクトルが一周期出力される
際、上記(7)式により誤差ベクトルの変化量を求める
ことができる。なお、以上では、三相量を二相量に変換
したものを事例として説明したが、三相量そのものでも
同様に算出できる。以下の説明は、特に三相或いは二相
に拘らず共用する。また、以下では、選択可能な各ベク
トルに対して、それを一制御周期選択した際の誤差の変
化量βを上記(7)式で求めたと仮定して進めることと
する。
【0031】本実施例では、一番目のベクトル(β1
を選択するために、終点誤差最小原理を使用する。すな
わち、選択可能なベクトルの中、選択されるベクトルが
一制御周期に作用し、一制御周期の終わり時点での誤差
を最も小さくするようなベクトルを一番目のベクトルと
して選択する。
【0032】以下本実施例の一番目のベクトルの選択原
理について詳述する。制御周期始点での初期誤差をs0
と記すと、図7に示すPk 番めのベクトルを選択した際
(対応する誤差変化量をβk とする)、終点誤差s1
前記(9)式より、(10)式のように計算される。 s1 k =s0 +βk k=0,1,…,7 (10) 一番目のベクトルを選択する時、上記(k=0,1,
…,7)の内、対応するs1 k が最も小さい場合、その
対応するベクトルを一番目の決定ベクトル(β1)とし
て選択する。具体的には、次の(11)式に示す評価関
数を導入し、それを最小にするベクトルを選択する。 u1 opt ={β|min k (s0 +βk T (s0 +βk )}(11)
【0033】この原理は同時に2つの意味を持ってい
る。すなわち、図8(a)に示すように、初期誤差(s
0 )が大きい( ||s0 ||>>||βk ||)過渡時
では、誤差を最も速く収束させる長いベクトルを選択
し、逆に同図(b)に示すように、初期誤差が既にリッ
プル範囲に入った定常時では、リップルの発生を最小に
抑える短いベクトルを選択することになる。これによ
り、二つの異なる評価目標を1つに有機的に融合し、追
従特性とリップル率特性を同時に満足させることが可能
となる。従来の選択法では、誤差の大きさと関係無しに
極性のみでベクトルを選択しているので、このような緻
密な特性を得ることが不可能である。
【0034】本実施例における二番目のベクトルの選択
原理は、一番目のベクトル(β1 )を選択した際、所定
のタイミング(α) で二番目のベクトル(β2 k )に切
換えた場合、終点誤差(s2 k )が最もゼロに近くなる
ようなベクトルを二番目の決定ベクトル(β2 )として
選択する。
【0035】この原理を説明するために、選択可能なベ
クトルの内、一つを取出して考える。誤差操作子の定義
から、終点誤差s2 は次の(12)式のように表せる。 s2 =s0 +αβ1 +(1−α)β2 =s0 +β1 +(1−α)(β2 −β1 ) =s1 +γ(β2 −β1 ) 0≦γ=(1−α)≦1 (12) あるベクトルを選択した場合、上記(12)式から、終
点誤差は切換えタイミングαによって違うが、必ず図9
に波線で示されたs2 線分( β2 k とβ1 を結ぶ線)上
の何処かにのる。最短終点誤差は明らかに原点からs2
線までの距離ベクトルとなる。その距離は図9から分か
るようにs1 の長さ(一定量)とs1 ベクトルとs2
と交わる角度の正弦値(sin θ)の積となり、角度θが
小さいほど距離が短いので、θが最も小さくなるベクト
ルを選択すればよい。
【0036】演算上では、次の(12)式の評価関数を
最小にするベクトルを選択すればよい。 u2 opt ={β|min k (s0 +β1 T (β2 k −β1 )/ck }(12) ただし、ck は定数であり、ベクトル空間上で、β2 k
がβ1 と隣接している場合1で、一個おきの場合√
(3)で、反対側の場合2である。
【0037】以上の選択原理では、一番目のベクトルで
速応性を最大限に確保すると共にリップルの発生率を抑
え、二番目のベクトルの選択によって一番目のベクトル
との共同作用で、リップルの発生をさらに低減化するこ
とができることが分かる。なお、一番目のベクトルβ1
から二番目のベクトルβ2 への切換えタイミングαにつ
いては、前記したように、本出願人が先に提案した特願
平8−177947号を参照されたい。
【0038】本発明は上述のように、選択可能な各ベク
トルに対し、その対応する誤差変化量を計算し、終点誤
差最小原理により一番目のベクトルβ1 及び二番目のベ
クトルβ2 選択したものである。
【0039】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
次の効果が得られる。 (1) 一制御周期に2つのベクトルを選択することによ
り、一番目のベクトルから二番目のベクトルに切り換え
るタイミングを調整する自由度が生まれ、その自由度を
利用して、ひずみの最小化を図ることが可能となる。こ
れにより、同一システムで追従制御特性とひずみ特性を
両立させることが可能なる。これは従来では不可能に近
いと思われていたことである。 (2) 一番目のベクトルの最適選択により、制御追従性を
最大限に確保と共に、リップルの発生が最小限に抑える
ことができる。すなわち、制御追従性とリップル抑制特
性を両立している。これは従来の瞬時値制御にない特性
である。
【0040】(3) 二番目のベクトルの最適選択により、
一番目のベクトルと共同作用して、リップルをさらに抑
制でき、リップルの最小化が図れる。 (4) 一番目のベクトルおよび2 番目のベクトルの最適選
択の相乗効果で、瞬時値制御しながら、スイッチング周
波数が動作状態によらず殆ど一定となる。これは従来の
瞬時値制御で望んでも得られないものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の交流制御器の基本構成を示すブロック
図である。
【図2】本発明の一番目のベクトルの選択原理を示すブ
ロック図である。
【図3】本発明の二番目のベクトルの選択原理を示すブ
ロック図である。
【図4】本発明の実施例の制御システムの構成を示す図
である。
【図5】本実施例の制御系のブロック図である。
【図6】三相電圧形コンバータの主回路構成を示す図で
ある。
【図7】選択可能な8種類のスイッチングベクトルを示
す図である。
【図8】本発明の一番目のベクトルの選択原理を説明の
ため示した図である。
【図9】本発明の二番目のベクトルの選択原理を説明の
ため示した図である。
【図10】従来技術の説明のため示した系統ブロック図
である。
【図11】従来のキャリア変調方式の制御ブロック図で
ある。
【図12】従来の追従方式の制御ブロック図である。
【符号説明】
1 一番目のベクトルを選択する手段 2 二番目のベクトルを選択する手段 3 最適切換タイミング算出手段 4 交流制御器 5 交流制御誤差算出手段 6 ベクトル出力手段 7 直流制御器 8 多相コンバータブリッジ 9 サンプリング点での制御誤差を求める手段 10 一制御周期に誤差変化量を算出する手段 11 一番目のベクトルを出力した際の終点誤差を求
める手段 12 最小終点誤差を抽出する手段 13 一番目のベクトルを決定する手段 14 選択された一番目のベクトルを出力した際の終
点誤差を求める手段 15 選択可能なベクトルと選択された一番目のベク
トルの合成ベクトルを求める手段 16 角度θの大きさを判別する手段 17 最小角度を抽出する手段 18 最小角度に対応するベクトルを決定する手段 19 多相交流電源 20 交流増幅器 21 キャリア変調方式のキャリア変調部 22 追従方式のベクトル選択部 23 追従方式のヒステリシス比較部 24 コンバータを構成する半導体ブリッジ 25 交流リアクトル 26 直流コンデンサ 27 直流負荷 31 電源電圧検出器 32 電流検出器 33 直流電圧検出器 34 A/D変換器 35 A/D変換器 36 プロセッサ 37 ゲートドライバ 41 tan (φ* )を求める手段 42 掛け算器 43 制御演算手段 L 交流リアクトルのインダクタンス値 C 直流コンデンサ値 T 制御周期 t 時間変数 τ 制御周期で正規化した時間変数 Vs 多相交流電源電圧 多相交流電流 VD 直流出力電圧 u スイッチングベクトルに対応する開閉信号 ω 電源角周波数 E 電源線間電圧実効値 iS * 交流電流指令値 P 交流瞬時有効電力 Q 交流瞬時無効電力 P* 交流瞬時有効電力指令値 Q* 交流瞬時無効電力指令値 Up スイッチング関数のp−q変換値の有効成分 Uq スイッチング関数のp−q変換値の無効成分 α 一番目のベクトルから二番目のベクトルに切換
えるタイミング β ベクトルに対応する誤差ベクトルを変化させる
量 β1 一番目のベクトルに対応するβ値 β2 二番目のベクトルに対応するβ値 s 交流制御誤差 s0 制御周期の始点での交流制御誤差 s1 一番目のベクトルが一周期に持続した場合の制
御周期の終点での誤差 s1 * 1 の最小値 s2 適当なタイミングで一番目のベクトルから二番
目のベクトルに切換えた場合の制御周期の終点での誤差 s2 * 2 の最小値 θ s1 * ベクトルと(β1 −β)ベクトルと交わ
る角度 ck 定数
フロントページの続き (72)発明者 大西 公平 神奈川県横浜市南区永田台42−12 (72)発明者 アシフ・サバノビッチ トルコ コカエリ,ケブゼ,P.K.21 41470 マルマラリサーチセンター (56)参考文献 特開 平8−251921(JP,A) 特開 平8−266059(JP,A) 特開 平8−214552(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02M 7/155 H02M 7/219

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンバータの直流出力と直流出力指令値
    から交流指令値を求め、 上記交流指令値と交流制御量とが一致するように、一制
    御周期中に2つのスイッチングベクトルを順次に選択
    し、所定のタイミングで一番目のスイッチングベクトル
    から二番目のベクトルに切り換え、 変換器を構成する半導体スイッチ素子を開閉して、多相
    交流電源から供給される交流を直流に変換することを特
    徴とする多相より直流を得るコンバータの制御方法。
  2. 【請求項2】 多相交流電源から供給される交流を直流
    に変換するコンバータの直流出力と直流出力指令値から
    交流指令値を求め、 上記コンバータに供給される交流を交流制御量として、
    上記交流指令値と該交流制御量に基づき、交流初期誤差
    を計算し、 上記初期誤差に基づき、第1番目のベクトルを選択し、
    該初期誤差と上記第1番目のベクトルに基づき第2番目
    のベクトルを選択 して、上記交流制御量が上記交流指令
    値に一致するように、1制御周期Tに上記2つのスイッ
    チングベクトルを順次に選択し、 所定のタイミングで1番目のスイッチングベクトルから
    2番目のベクトルに切り換え、 変換器を構成する半導体スイッチ素子を開閉して、多相
    交流電源から供給される交流を直流に変換することを特
    徴とする多相より直流を得るコンバータの制御方法。
  3. 【請求項3】 多相交流電源から供給される交流を直流
    に変換するコンバータの直流出力と直流出力指令値から
    交流指令値を求め、上記コンバータに供給される交流 を交流制御量として、
    上記交流指令値と該交流制御量に基づき、交流初期誤差
    を計算し、 上記初期誤差に基づき、第1番目のベクトルを選択し、
    該初期誤差と上記第1番目のベクトルに基づき第2番目
    のベクトルを選択 して、上記交流制御量が上記交流指令
    値に一致するように、1制御周期Tに上記2つのスイッ
    チングベクトルを順次に選択し、 所定のタイミングで1番目のスイッチングベクトルから
    2番目のベクトルに切り換え、 変換器を構成する半導体スイッチ素子を開閉して、多相
    交流電源から供給される交流を直流に変換するパルス幅
    制御コンバータの制御方法であって、 上記交流指令値と各サンプリング点での交流制御量とを
    比較し、その誤差ベクトル(s0 )を求め、選択可能な
    各ベクトルに対し、そのベクトルが一制御周期中に出力
    される際の誤差ベクトルの変化量(β)を求め、 各ベクトルが一制御周期中に出力される際の該制御周期
    の終わり時刻の終点誤差(s1 )を計算し、 上記各終点誤差(s1 )の内、最も小さいもの
    (s1 * )を抽出し、前記最小終点誤差(s1 * )に対
    応するスイッチングベクトルを一番目のベクトルとして
    選択することを特徴とする多相より直流を得るコンバー
    タの制御方法。
  4. 【請求項4】 多相交流電源から供給される交流を直流
    に変換するコンバータの直流出力と直流出力指令値から
    交流指令値を求め、上記コンバータに供給される交流 を交流制御量として、
    上記交流指令値と該交流制御量に基づき、交流初期誤差
    を計算し、 上記初期誤差に基づき、第1番目のベクトルを選択し、
    該初期誤差と上記第1番目のベクトルに基づき第2番目
    のベクトルを選択 して、上記交流制御量が上記交流指令
    値に一致するように、1制御周期Tに上記2つのスイッ
    チングベクトルを順次に選択し、 所定のタイミングで1番目のスイッチングベクトルから
    2番目のベクトルに切り換え、 変換器を構成する半導体スイッチ素子を開閉して、多相
    交流電源から供給される交流を直流に変換するパルス幅
    制御コンバータの制御方法であって、 上記交流指令値と各サンプリング点での交流制御量とを
    比較し、その誤差ベクトル(s0 )を求め、選択可能な
    各ベクトルに対し、そのベクトルが一制御周期中に出力
    される際の誤差ベクトルの変化量(β)を求め、 選択された一番目のベクトルが一制御周期中に出力され
    る際の該制御周期の終わり時刻の終点誤差(s1 * )を
    計算し、 選択可能な各ベクトルに対し、前記第2の手段で求めた
    誤差ベクトル変化量(β)と選択された一番目のベクト
    ルに対応する誤差ベクトル変化量(β1 )との差から成
    る合成ベクトル(β1 −β)を求め、 選択可能な各ベクトルに対し、上記合成ベクトル(β1
    −β)と上記一番目のベクトルを一制御周期中に出力し
    た際の終点誤差ベクトル(s1 * )と交わる角度(θ)
    の大きさを判別し、 選択可能なベクトルの中、上記角度(θ)が最も小さく
    なるスイッチングベクトルを二番目のベクトル(β2
    として選択することを特徴とする多相より直流を得るコ
    ンバータの制御方法。
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