JP3254927B2 - セラミック電子部品 - Google Patents

セラミック電子部品

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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば積層コンデン
サ、積層インダクタ、積層複合部品、多層基板などのよ
うなセラミック電子部品に関し、特に、外部電極の取付
け構造が改良されたセラミック電子部品に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のセラミック電子部品の一例として
の積層コンデンサを、図4を参照して説明する。
【0003】積層コンデンサ11は、チタン酸バリウム
などの誘電体セラミックよりなるセラミック焼結体12
を用いて構成されている。セラミック焼結体12内に
は、セラミック層を介して重なり合うように複数の内部
電極13a〜13dが形成されている。また、焼結体1
2の一方端部には、内部電極13a,13cに電気的に
接続されるように外部電極14が形成され、他方端部に
は、内部電極13b,13dに電気的に接続されるよう
に、外部電極15が形成されている。
【0004】内部電極13a〜13dは、通常、Pdま
たはAg−Pd合金などの貴金属材料からなる。また、
外部電極14,15は、各々3層構造の電極層から構成
されている。例えば、外部電極14において、セラミッ
ク焼結体12に接する最下層として、AgまたはAg−
Pd合金を含有する導電ペーストを塗布し、焼き付ける
ことにより形成された第1の電極層14aが形成されて
いる。この第1の電極層14aは、内部電極13a,1
3cとの電気的接続の信頼性を高めるために形成されて
いる。
【0005】第1の電極層14aの表面上には、Niな
どの半田食われを生じにくい材料のメッキ層からなる第
2の電極層14bが形成されている。この第2の電極層
14bは、いわゆる半田食われ現象を防止するために形
成されている。半田食われとは、この積層コンデンサ1
1をプリント回路基板などに実装する場合、第1の電極
層14aとプリント回路基板中の配線電極とを直接半田
付けすると、第1の電極層14aを構成するAgの成分
が溶融半田内に拡散し、電極層が部分的に消失する現象
をいう。このため、第2の電極層14bは、半田食われ
を生じにくいNiなどのメッキ層を形成し、半田食われ
の遮断層として機能させている。
【0006】さらに、第2の電極層14bの表面上には
SnまたはSn−Pb合金などの材料のメッキ層からな
る第3の電極層14cが形成されている。第2の電極層
14bに用いたNiなどの材料は、半田付け性が充分で
ない。従って、良好な半田付け性を有するこれらの材料
を用いたメッキ層を形成し、外部電極14とプリント回
路基板上の配線電極との接続性を確保している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の積層コンデンサ
11は、セラミック焼結体12を金属ペースト中に浸漬
したりして外部電極14,15の第1の電極層14a,
15aが形成されている。このため、外部電極14,1
5の各電極層14a〜14cは、セラミック焼結体12
の両端部において、セラミック焼結体12の端面12
a、上面12b、底面12c及び両側面(符号省略)の
5面に形成されている。そして、プリント回路基板上に
載置して半田付けにより実装すると、接続のための半田
は第3の電極層14cと融合して外部電極14,15及
びセラミック焼結体12をプリント回路基板上に固定
し、電気的接続を確保する。特に、接続用の半田は、セ
ラミック焼結体の底面12cに延びた第3の電極層14
cの領域に回り込むことにより、プリント回路基板と積
層コンデンサ11とをより強固に固定する。
【0008】このような実装状態において、プリント回
路基板は外力によってたわみを生じたり、あるいは動作
時の周囲の温度変動によって回路基板が膨張・収縮して
たわみを生じたりすることがある。そして、回路基板が
たわむと、その変形による物理的ストレスは、外部電極
14,15あるいはセラミック焼結体12に伝えられ
る。この際、従来の積層コンデンサ11は、上記のよう
に外部電極14,15が半田付けによりプリント回路基
板と強固に固定されているため、そのストレスの多くが
セラミック焼結体12に伝えられることになる。その結
果、セラミック焼結体12中にクラックが生じ、積層コ
ンデンサ11の機能が失われるという問題が発生した。
【0009】本発明の目的は、セラミック電子部品に加
わる物理的ストレスの影響を低減し、セラミック焼結体
にクラックを生じることのない信頼性に優れたセラミッ
ク電子部品を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段及びその作用】本発明によ
るセラミック電子部品は、セラミック焼結体と、セラミ
ック焼結体内に形成された内部電極と、セラミック焼結
体の端部に形成された外部電極とを有するものである。
そして、外部電極は、セラミック焼結体の端面及び上面
にのみまたがって形成されており、かつ前記セラミック
焼結体の端面及び上面にのみ導電ペーストを塗布・焼き
付けることにより形成された第1の電極層と、前記第1
の電極層の外側に形成された第2の電極層と、前記第
1,2の電極層の間に形成されており、かつ内側及び外
側に位置する他の電極層よりも破断強度の小さい材料よ
りなる低強度合金層とを有することを特徴とするもので
ある。
【0011】ここで、外部電極と、内部電極が形成され
たセラミック焼結体との接続場所の規定が意図するもの
は、セラミック焼結体の底面、すなわち実装の際にプリ
ント回路基板などの表面に対面する位置に外部電極を形
成しないようにするものである。
【0012】このような構成を有する外部電極の作用効
果は、上述した従来の積層コンデンサ11の外部電極1
4,15との比較において明らかになる。すなわち、前
述したように、従来の積層コンデンサ11の外部電極1
4,(15)のように、焼結体12の底面にまで外部電
極14を形成すると、実装の際の半田付け領域が回路基
板とセラミック焼結体12の底面との間にまで回り込ん
で形成される。このため、セラミック焼結体12はその
端面、上面のみならず底面も固定されることにより、セ
ラミック焼結体12の端部を三方向から保持するような
構造となり、強固な固定状態が実現されている。これに
対し、本発明の外部電極のごとく、外部電極をセラミッ
ク焼結体の端面及び上面にのみ形成すれば、実装時の半
田付け構造においては、セラミック焼結体の端面に対す
る半田付け領域が柔軟となる。このため、外部からの物
理的ストレスに対し、この部分での変形自由度が増し、
セラミック焼結体に伝えられるストレス成分が緩和され
る。このような作用により、セラミック焼結体のクラッ
クの発生などを防止することができる。
【0013】
【0014】本発明における第2の電極層は、例えばN
i、Cu、Sn、Sn−Pbなどの適宜の材料により構
成される。第2の電極層は、その厚みはさほど厚くなく
ともよく、従って、好ましくは、第2の電極層は、形成
の容易なメッキ法により形成される。
【0015】さらに、第2の電極層は、複数の電極層を
積層したものであってもよい。例えば、上記Niまたは
Cuなどの電極層を先ず形成し、この上に、半田付け性
を高めるために、さらにSnまたはSn−Pb合金のよ
うな半田付け性に優れた材料からなる電極層を形成して
もよい。このような半田付け性に優れた材料からなる電
極層は、半田付け性を高めるために設けられているもの
にすぎないため、その膜厚はさほど厚くする必要はな
く、好ましくは、形成の容易なメッキ法により形成され
る。
【0016】低強度合金層は、プリント回路基板などに
半田付け層を介して実装された後に、外力などにより半
田付け層を通して外部電極に物理的ストレスが付加され
た場合に、自らが変形し、あるいは部分的な剥離などを
生じさせて外部からのストレスを吸収する働きを成すも
のである。しかも、この低強度合金層の剥離は、部分的
に行われるため、第1及び第2の電極層間の電気的接続
が保たれる。従って、低強度合金層において部分的な剥
離が生じたとしても、実装されているセラミック電子部
品はその機能を果たし続ける。
【0017】
【実施例の説明】以下、図面を参照しつつ実施例を説明
することにより、本発明を明らかにする。
【0018】図1は、本発明の一実施例に係るチップ型
積層コンデンサを示す部分断面図であり、図2は、外部
電極の要部拡大断面図である。積層コンデンサ1は、セ
ラミック焼結体2を用いて構成されている。セラミック
焼結体2は、チタン酸バリウムなどの誘電体セラミック
よりなり、その内部に内部電極3a〜3dが形成されて
いる。
【0019】内部電極3a〜3dは、セラミック層を介
して重なり合うように配置されている。また、内部電極
3a,3cは焼結体2の一方端面側に露出されており、
また内部電極3b,3dは他方端面側に露出されてい
る。
【0020】セラミック焼結体2の両端部には、外部電
極4,5が形成されている。本実施例による外部電極
4,5は、第1ないし第4の電極層4a〜4dと低強度
合金層6からなる5層の電極構造を有すること、及びセ
ラミック焼結体2端面への取付け位置について特徴を有
する。まず最初に、電極構造について説明する。なお、
外部電極4,5はともに同じ構造を有しており、説明の
便宜上、一方の外部電極4を参照して説明する。
【0021】第1の電極層4aは、Ag、Ag−Pd、
Cuなどの金属粉末を成分とする導電ペーストをセラミ
ック焼結体2の端面2a及び上面2bに塗布し、乾燥さ
せた後、焼き付けることにより形成されている。そし
て、第1の電極層4aは、10〜100μm程度の厚み
を有し、かつセラミック焼結体2の端面2a,2bに強
固に密着されている。
【0022】第1の電極層4a上に第4の電極層4bが
形成されている。第4の電極層4bは、NiやCuなど
の材料からなるメッキ層を厚み2〜3μm程度に形成し
たものであり、下記の低強度合金層6の形成によって第
1の電極層4aが半田食われされるのを防止するために
形成されている。
【0023】第4の電極層4b上には、低強度合金層6
が形成されている。低強度合金層6は、この層の内側及
び外側にある他の電極層よりも破断強度の小さい材料を
用いて形成されている。そして、外力に対して、他の電
極層よりも先に部分的破壊を生じることによって他電極
層及びセラミック焼結体2の破損を防止する働きをな
す。このため、低強度合金層6の破断強度の値は他電極
層の破断強度との相対関係で定まり、低強度合金層の破
断強度の具体的な値は一義的には定めない。
【0024】低強度合金層6の外側には、第2の電極層
4cが形成されている。第2の電極層4cは、本実施例
では、NiやCuなどの半田食われが生じ難い金属材料
を厚み10〜15μm程度にメッキすることにより形成
されているが、SnやSn−Pbなどを用いてもよい。
もっとも、SnやSn−Pbを第2の電極層4cとして
形成した場合は、次に述べる第3の電極層4dは不要と
なる。
【0025】さらに、第3の電極層4dが、第2の電極
層4c上に形成されている。第3の電極層4dは、S
n、Sn−Pb合金などを厚み3〜5μm程度にメッキ
することにより形成されている。この層は、回路基板上
への実装の際に、外部電極4と配線電極との半田付け工
程における半田付け性を高めるために形成されている。
上記のような5層構造の電極からなる外部電極4,5に
おいては、低強度合金層6が外力に対するストレス緩和
層として動作する。
【0026】次に、外部電極4,5の接合構造について
説明する。図1及び図2に示すように、外部電極4,5
は、セラミック焼結体2の両端部において、各々端面2
aと上部表面2bとにのみ形成されている。そして、セ
ラミック焼結体2の底面2bには形成されていない。こ
の状態の詳細を特に図2に示している。
【0027】上記のような構造を有する本実施例の積層
コンデンサ1をプリント回路基板上に実装する場合に
は、積層コンデンサ1の外部電極4,5をプリント回路
基板上の接続配線と半田付けして接合固定する。この場
合、接合用の半田付け層は外部電極4,(5)の第3の
電極層4d表面と回路基板上の接続配線との間を接合す
る。従って、積層コンデンサ1のセラミック焼結体2の
底面2cは、第3の電極層4dが形成されていないこと
により、回路基板と分離された状態にある。
【0028】このような実装状態において、外力や熱変
位などにより回路基板がたわんだ場合、半田付け層を介
して外部電極4,5に対してセラミック焼結体2から引
き離そうとする外力などが作用する。これに対して、本
実施例の積層コンデンサ1は、セラミック焼結体2の端
面及び上部表面にのみ接続された外部電極4,5がその
影響を受ける。外部電極4,5は、セラミック焼結体2
の底面に回り込んで形成されていないため、セラミック
焼結体2が回路基板表面から離れる方向に変位可能であ
り、焼き付け形成された第1の電極層4a,5aを除く
各層と回路基板との接合領域の一部が剥がれるように変
形し得る。これにより外力の影響を緩和する。また、外
部電極4,5中に形成された低強度合金層6は、外力に
対して部分的な剥離を生じることにより外力を吸収す
る。このような動作が加わってセラミック焼結体2にク
ラックを発生させることなく外力の吸収が可能となる。
【0029】次に、具体的な実験例につき説明する。複
数の内部電極3a〜3dが形成された4.5×3.2×
2.0mm寸法のセラミック焼結体2を用意した。Ag
を主成分とする導電ペーストを乾燥後の厚みが50μm
となるように端面及び上面に塗布し、800℃の温度で
焼成することにより、破断強度50N/mm2 の第1の
電極層4aを形成した。次に、第1の電極層4a上に、
以下の4層のメッキ層を形成し、外部電極4,5を完成
させ、実施例の積層コンデンサを得た。
【0030】第4の電極層4b;厚み2〜3μm及び破
断強度300N/mm2 のNiメッキ膜 低強度合金層6;厚み2〜4μm及び破断強度30N/
mm2 のSn−Pbメッキ膜(SnとPbの配合割合は
重量比で90:10) 第2の電極層4c;厚み3〜20μm及び破断強度30
0N/mm2 のNiメッキ膜 第3の電極層4d;厚み2〜4μm及び破断強度30N
/mm2 のSn−Pbメッキ膜(SnとPbとの配合割
合は重量比で90:10)
【0031】上記実施例との比較のために、以下のよう
な積層コンデンサを作製した。 比較例1;実施例と同様のセラミック焼結体の両端部に
導電性ペーストの焼付層、Niメッキ層及びSn/Pb
のメッキ層の3層構造からなる外部電極を、セラミック
焼結体両端部の端面、上面、底面及び両側面の5面に形
成した積層コンデンサ(図3(a)参照)。 比較例2;実施例と同様のセラミック焼結体及び5層構
造の外部電極を有し、その外部電極をセラミック焼結体
の上部表面、端面及び底面の3面にまたがって形成した
積層コンデンサ(図3(b)参照)。 比較例3;実施例と同様のセラミック焼結体及び5層構
造の外部電極を、セラミック焼結体の端面にのみ形成し
た積層コンデンサ(図3(c)参照)。
【0032】上記のようにして作製した実施例及び3つ
の比較例1〜3の積層コンデンサ各36個をアルミナ基
板上に形成された配線電極に半田付けして実装した。そ
して、各積層コンデンサをアルミナ基板上に実装した状
態において、−50℃の温度に0.5時間維持し、+1
25℃に0.5時間維持する工程を1サイクルとし、加
熱冷却温度サイクル試験を行った。結果を下記の表1に
示す。表1において、不良数は、加熱・冷却温度サイク
ル試験を行った後に、各積層コンデンサの静電容量が試
験前に比べ10%以上低下した積層コンデンサの数を示
す。
【0033】
【表1】
【0034】表1から明らかなように、実施例の積層コ
ンデンサでは、上記冷却・加熱温度サイクルを500サ
イクル繰り返しても不良数は0であった。これに対し、
比較例1の積層コンデンサでは、50サイクルで不良の
発生が見られ、500サイクルでは全品が不良となっ
た。不良品では、セラミック焼結体中にチップ下面を起
点とするクラックが生じていた。
【0035】また、比較例2の積層コンデンサでは、2
50サイクルで不良の発生がみられ、その不良品におい
ては、比較例1と同様にセラミック焼結体中にチップ下
面を起点とするクラックが発生していた。
【0036】さらに、比較例3の積層コンデンサでは、
100サイクルで不良の発生がみられた。この不良品で
は、比較例1,2と異なり、外部電極の第2の電極層4
c相当のNiメッキ層がその下地膜から完全に分離して
電気的にオープン状態になっていた。
【0037】このような実験結果において、比較例1ま
たは比較例2に示すように、外部電極の形成領域が多面
(特に5面)にわたると、半田付けによる固定強度が過
大となり、セラミック焼結体内部にクラックの発生がみ
られ、また比較例3のように、外部電極の半田付け領域
が1ヵ所であると外部電極の分離が発生する。従って、
本実施例のように、外部電極をセラミック焼結体の端面
及び上部表面にのみ形成することにより、外力に対する
緩和効果を適度に行わせ、セラミック焼結体中のクラッ
クの発生を抑制することができる。
【0038】なお、上記の実施例では、第4の電極層4
bが低強度合金層6の内側に形成されていたが、第4の
電極層4bは形成されていなくてもよい。すなわち、第
4の電極層4bは、低強度合金層6を構成している材料
による第1の電極層4aの半田食われを防止する機能を
果たすが、低強度合金層6はメッキ膜よりなり、比較的
薄いため、第1の電極層4aに対して半田食われ現象を
生じさせる可能性が少ない。従って、第4の電極層4b
を設けることが好ましいが、この層は省略したとしても
第1の電極層4aの機能が損なわれることはないため、
第4の電極層4bについては、省略してもよい。
【0039】
【発明の効果】以上のように、本発明によるセラミック
電子部品は、外部電極をセラミック焼結体の端部の上面
及び端面にのみ形成するように構成したことにより、外
部電極と回路基板表面とを半田付けにより固定する構造
に柔軟性をもたせ、回路基板の変位などに起因する外力
を吸収させることによってセラミック焼結体中にクラッ
クが発生することを防止することができる。これによ
り、回路基板に実装されたセラミック電子部品の信頼性
を向上することができる。
【0040】また、本発明において外部電極中に低強度
合金層を設けるように構成したことにより、この低強度
合金層の部分的剥離を利用して外力を緩和することが可
能となり、上記の効果に加えて、さらにセラミック焼結
体中のクラックの発生を完全に防止し、セラミック電子
部品の実装時の信頼性をより高めることが可能となっ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による積層コンデンサの部分断
面構造図。
【図2】図1に示す積層コンデンサの矢印A部近傍の拡
大断面図。
【図3】本発明の実験に用いた比較例の積層コンデンサ
の概略構造図。
【図4】従来の積層コンデンサの部分断面構造図。
【符号の説明】
1…積層コンデンサ 2…セラミック焼結体 3a〜3d…内部電極 4,5…外部電極 2a…セラミック焼結体2の端面 2b…セラミック焼結体2の上部表面 2c…セラミック焼結体2の底面 4a…第1の電極層 4b…第4の電極層 4c…第2の電極層 4d…第3の電極層 6…低強度合金層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01G 4/12

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セラミック焼結体と、 前記セラミック焼結体内に形成された内部電極と、 前記セラミック焼結体の端面に形成された外部電極とを
    有するセラミック電子部品において、 前記外部電極は、前記セラミック焼結体の端面及び上面
    にのみまたがって形成されており、かつ前記セラミック
    焼結体の端面及び上面にのみ導電ペーストを塗布・焼き
    付けることにより形成された第1の電極層と、 前記第1の電極層の外側に形成された第2の電極層と、 前記第1,2の電極層の間に形成されており、かつ内側
    及び外側に位置する他の電極層よりも破断強度の小さい
    材料よりなる低強度合金層とを有する ことを特徴とす
    る、セラミック電子部品。
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