JP3254923B2 - 両開き式扉の召し合せ部用戸当り装置 - Google Patents

両開き式扉の召し合せ部用戸当り装置

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JP3254923B2
JP3254923B2 JP22360094A JP22360094A JP3254923B2 JP 3254923 B2 JP3254923 B2 JP 3254923B2 JP 22360094 A JP22360094 A JP 22360094A JP 22360094 A JP22360094 A JP 22360094A JP 3254923 B2 JP3254923 B2 JP 3254923B2
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昭夫 池端
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株式会社イトーキクレビオ
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、両開き式扉の召し合せ
部用戸当り装置に係わり、更に詳しくは壁面収納キャビ
ネット等の収納庫の前面を開閉するいわゆる観音開き式
扉の召し合せ部に設ける戸当り装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から両開き式扉の召し合せ部用戸当
り装置は、各種提供さている。例えば、本出願人の先願
に係る実公昭61−18153号公報にて開示される如
く、表面板の両側端縁を、内方へ折曲して扉としての厚
みに相当する長さを延設し且つ前記表面板と平行に内側
へ折曲して対向する折曲縁を形成するとともに、その対
向する折曲縁間に、両側に断面L字形の戸当り板の脚部
の板厚より大きい間隔を残して位置しうる大きさで扉の
厚みに相当する高さに両側壁を折曲形成した裏板を、前
記表面板の裏面に取付けて扉体を構成し、直線状に配列
した二つの扉体の召し合せ部の何れか一方の扉体の裏板
の側壁外面に前記戸当り板の脚部を、該戸当り板が前記
表面板及び折曲縁と接触しない位置に固着してなる戸当
り装置が開示されている。
【0003】そして、一方の扉体の召し合せ部から突出
したスチール製の戸当り板に、閉止した他方の扉体の折
曲縁が衝突した際に、その衝撃を裏板及び裏板内に内装
した内装材で吸収するので、表面板に歪みを生じたりす
ることを防止できるとともに、閉止時の衝撃音をも消音
でき、また戸当り板の溶接跡が見えないといった効果を
奏するものの、扉体の閉止時の金属音の発生は否めな
い。そのため、戸当り板に緩衝材を装着することも考慮
されるが、その装着性及び外観性において好ましくな
い。
【0004】尚、扉体の表面板の端縁を内方へ折曲して
延設し且つ表面板と平行に外側へ折曲して戸当り板を一
体形成し、該戸当り板の上下端に緩衝材を嵌着したもの
も提供されているが、戸当り板の端縁処理に手間がかか
り、例えばハゼ折り加工等を必要とし、また左右の扉体
が異形となって製造コストの低減化の妨げになっている
ばかりでなく、戸当り板を設けた扉体の召し合せ部の強
度が低いため、補強が必要である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明が前述の状況に
鑑み、解決しようとするところは、左右の扉体の召し合
せ部の構造を共通化し、一方の扉体の召し合せ部に合成
樹脂製の戸当り具を簡単且つ強固に装着することがで
き、召し合せ部の強度が強く、しかも外観性にも優れた
両開き式扉の召し合せ部用戸当り装置を提供する点にあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述の課題解
決のために、両開き式扉の一方の扉体の召し合せ部に戸
当り具を設け、他方の扉体を該戸当り具に当止して扉閉
止を行う戸当り装置であって、召し合せ部において表面
板の端縁を背面側へ折曲して端面板を形成し、該端面板
の後縁を表面板に沿って内側へ折曲して後面板を形成す
るとともに、該後面板の内側縁を表面板側へ折曲して折
返板を形成してなる扉体と、硬質合成樹脂製の取付片と
当止片からなる平面視L字形の基体部の一端に、一方の
扉体の前記表面板の背面に弾性圧接する一対の脚片を開
脚形成するとともに、前記折返板の内側に沿って配設す
る前記取付片の中間に該折返板の端縁に抜止め係合する
爪を形成した係合片を一体突設し、前記後面板の後方か
ら召し合せ部に突出して配設する前記当止片の先端に、
他方の扉体の後面板を当止する軟質合成樹脂製の緩衝部
を一体形成してなる戸当り具とよりなる両開き式扉の召
し合せ部用戸当り装置を構成した。
【0007】そして、前記戸当り具の当止片の中間部前
面側であって、前記脚片を扉体の表面板の背面に弾性圧
接するとともに、係合片の爪を折返板の端縁に抜止め係
合した状態で、戸当り具を装着した扉体の端面板より外
側の召し合せ部に臨む位置に、突条を縦設してなること
が好ましい実施例である。
【0008】また、前記扉体の表面板と端面板とのなす
内角を鋭角に設定してなることも好ましい。
【0009】
【作用】以上の如き内容からなる本発明の両開き式扉の
召し合せ部用戸当り装置は、一方の扉体の背後から戸当
り具の脚片を表面板の背面に当接し、端面板側の外側方
へ押し込むことによって、取付片に突設した係合片が折
返板の端縁を摺接しながら侵入するとともに、両脚片が
弾性圧接され、係合片の爪が折返板の端縁に抜止め係合
して、扉体の召し合せ部に戸当り具を装着するのであ
る。この取付状態において、硬質合成樹脂製の両脚片の
弾性復元力は、係合片を折返板の端縁に圧接する方向に
常時作用し、また取付片は折返板の内側面に当接し、一
方、取付片と一体となった当止片は、一方の扉体の後面
板の背後を迂回して端面板より突出し、当止片の先端に
一体形成した軟質合成樹脂製の緩衝部に、閉止時に他方
の扉体の後面板を当止するのである。
【0010】また、戸当り具の当止片の中間部前面側で
あって、前記脚片を扉体の表面板の背面に弾性圧接する
とともに、係合片の爪を折返板の端縁に抜止め係合した
状態で、戸当り具を装着した扉体の端面板より外側の召
し合せ部に臨む位置に、突条を縦設してなることによ
り、突条が扉体の端面板よりも外側方に位置しているこ
とを確認することによって、係合片の爪が折返板の端縁
に抜止め係合しているかどうかを確認できるのである。
【0011】そして、前記扉体の表面板と端面板とのな
す内角を鋭角に設定してなることによって、左右の扉体
の召し合せ部における間隔を狭く設定しても、扉開閉時
に一方の扉体の端面板が他方の扉体の端面板に接触する
ことがないのである。
【0012】
【実施例】次に添付図面に示した実施例に基づき更に本
発明の詳細を説明する。図1は、本発明の両開き式扉の
召し合せ部用戸当り装置を採用した壁面収納キャビネッ
トAを示し、図中1は扉体、1aは左扉体、1bは右扉
体、2は引手、3は召し合せ部をそれぞれ示している。
【0013】図2は、左扉体1aの背後から見た斜視図
であり、図中4は戸当り具を示している。図3及び図4
は左扉体1aと右扉体1bの召し合せ部3を拡大して示
したものである。本発明は、両開き式扉の一方の扉体1
(左扉体1a)の召し合せ部3に戸当り具4を設け、他
方の扉体1(右扉体1b)を該戸当り具4に当止して扉
閉止を行うようになした戸当り装置に関するものであ
る。
【0014】前記扉体1は、スチール板をプレス成形し
たものであり、召し合せ部3において表面板5の端縁を
背面側へ折曲して端面板6を形成し、該端面板6の後縁
を表面板5に沿って内側へ折曲して後面板7を形成する
とともに、該後面板7の内側縁を表面板5側へ折曲して
折返板8を形成してなる。また、前記扉体1の表面板5
と端面板6とのなす内角を鋭角に設定してなることが好
ましく、本実施例では88°に設定しているが、この角
度には特に限定されない。尚、左扉体1aと右扉体1b
の召し合せ部3における形状は、同形となしているの
で、プレス成形金型が一種類でよいので、製造コストの
低減が図れ、またその強度の高いので補強が不要であ
る。
【0015】前記戸当り具4は、硬質合成樹脂製の取付
片9と当止片10からなる平面視L字形の基体部11の
一端に、一方の扉体1(左扉体1a)の前記表面板5の
背面に弾性圧接する一対の脚片12,12を開脚形成す
るとともに、前記折返板8の内側に沿って配設する前記
取付片9の中間に該折返板8の端縁に抜止め係合する爪
13を形成した係合片14を一体突設し、前記後面板7
の後方から召し合せ部3に突出して配設する前記当止片
10の先端に、他方の扉体1(右扉体1b)の後面板7
を当止する軟質合成樹脂製の緩衝部15を一体形成して
なる。ここで、前記一対の脚片12,12は、取付片9
の端部に、該取付片9とで断面略Y字形に一体形成さ
れ、本実施例では両脚片12,12の開脚角度は180
°よりも若干小さく設定している。尚、戸当り具4は、
硬質合成樹脂と軟質合成樹脂との二種類の樹脂を二色押
出し成形機によって押出し成形するので、所望の長さの
ものを製造することが可能であり、扉体1の寸法に応じ
て適宜切断して使用するのである。
【0016】更に、前記戸当り具4の当止片10の中間
部前面側であって、前記脚片12を扉体1の表面板5の
背面に弾性圧接するとともに、係合片14の爪13を折
返板8の端縁に抜止め係合した状態で、戸当り具4を装
着した扉体1の端面板6より外側の召し合せ部3に臨む
位置に、突条16を縦設してなる。
【0017】また、前記基体部11とともに二色押出し
成形された前記緩衝部15の前面側には、他方の扉体1
(右扉体1b)の後面板7に接触する半円形状の突起1
7が全長に形成されている。
【0018】そして、前記両脚片12,12の基部に
は、半円形状の凹溝18を全長に形成し、脚片12,1
2の弾性力を調整している。
【0019】また、前記係合片14は、爪13を形成し
た部分から一方の脚片12の方向へ若干傾斜し、この傾
斜面19が、戸当り具4の扉体1への装着時に折返板8
の端縁に摺接して案内するのである。従って、図5に示
すように、戸当り具4に外力が加わらない無負荷状態
で、係合片14の傾斜面19の先端と両脚片12,12
の表面板5へ当接する外側端の包絡面との距離L1 を、
前記表面板5と折返板8の端縁との間隔Dより若干小さ
く設定するとともに、爪13の突出端と両脚片12,1
2の表面板5へ当接する外側端の包絡面との距離L
2 を、前記表面板5と折返板8の端縁との間隔Dより若
干小さく設定している。
【0020】しかして、一方の扉体(左扉体1a)の背
後から戸当り具4の脚片12,12を表面板5の背面に
当接し、端面板6側の外側方へ押し込むことによって、
取付片9に突設した係合片14の傾斜面19が折返板8
の端縁を摺接しながら侵入するとともに、両脚片12,
12が弾性圧接されて無負荷状態より若干開脚し、係合
片14の爪13が折返板8の端縁に抜止め係合して、扉
体1(左扉体1a)の召し合せ部3に戸当り具4を装着
するのである。この取付状態において、硬質合成樹脂製
の両脚片12,12の弾性復元力は、係合片14を折返
板8の端縁に圧接する方向に常時作用し、また取付片9
は折返板8の内側面に当接し、一方、取付片9と一体と
なった当止片10は、一方の扉体1(左扉体1a)の後
面板7の背後を迂回して端面板6より突出し、当止片1
0の先端に一体形成した軟質合成樹脂製の緩衝部15
に、閉止時に他方の扉体1(右扉体1b)の後面板7を
当止するのである。そして、戸当り具4を扉体1の正確
な位置に装着した状態では、当止片10の前面側に形成
した突条16が、端面板6より召し合せ部3に臨む位置
に設定されており、この突条16の位置を確認すること
によって、外部から直視することができない部分での折
返板8の端縁と係合片14の爪13との係合状態を確認
するのである。
【0021】
【発明の効果】以上にしてなる本発明の両開き式扉の召
し合せ部用戸当り装置は、以下に示す顕著な効果を奏す
るのである。
【0022】請求項1によれば、一方の扉体の背後から
戸当り具の脚片を表面板の背面に当接し、端面板側の外
側方へ押し込むことによって、取付片に突設した係合片
が折返板の端縁を摺接しながら侵入するとともに、両脚
片が弾性圧接され、係合片の爪が折返板の端縁に抜止め
係合して、扉体の召し合せ部に戸当り具を装着するの
で、取付作業がきわめて簡単であり、また戸当り具は扉
体の寸法に応じて適宜切断し、扉体の召し合せ部の全長
に配することができるので、外観性に優れているととも
に、閉止時に左右扉体の間隙を完全に隠蔽することがで
きる。また、取付状態において、硬質合成樹脂製の両脚
片の弾性復元力は、係合片を折返板の端縁に圧接する方
向に常時作用するので、当止片に閉止時に衝撃が加わっ
ても戸当り具が扉体から外れる恐れがなく、また取付片
は折返板の内側面に当接しているので、強固である。更
に、取付片と一体となった当止片は、一方の扉体の後面
板の背後を迂回して端面板より突出し、当止片の先端に
一体形成した軟質合成樹脂製の緩衝部に、閉止時に他方
の扉体の後面板を当止するので、扉閉止時の衝撃音が殆
ど発生しないのである。
【0023】請求項2によれば、突条が扉体の端面板よ
りも外側方に位置していることを確認することによっ
て、係合片の爪が折返板の端縁に抜止め係合しているか
どうかを確認でき、戸当り具の扉体への装着不良を回避
できるばかりでなく、突条の存在によって当止片の捩じ
れや湾曲等の変形が防止できる。
【0024】請求項3によれば、左右の扉体の召し合せ
部における間隔を狭く設定しても、扉開閉時に一方の扉
体の端面板が他方の扉体の端面板に接触することがない
ので、召し合せ部の隙間を可及的に狭く設定でき、キャ
ビネット内部への埃や塵の侵入を少なくできるととも
に、外観性の向上が図れるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した壁面収納キャビネットの部分
省略斜視図である。
【図2】扉体に戸当り具を装着した状態の斜視図であ
る。
【図3】一方の扉体に装着した戸当り具と他方の扉体と
の関係を示す部分拡大斜視図である。
【図4】同じく扉閉止時の部分拡大断面図である。
【図5】扉体と戸当り具の寸法関係を示す分解断面図で
ある。
【符号の説明】
1 扉体 1a 左扉体 1b 右扉体 2 引手 3 召し合せ部 4 戸当り具 5 表面板 6 端面板 7 後面板 8 折返板 9 取付片 10 当止片 11 基体部 12 脚片 13 爪 14 係合片 15 緩衝部 16 突条 17 突起 18 凹溝 19 傾斜面
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E05F 5/00 E05F 5/02 E05C 17/46 E06B 3/36 E06B 3/82

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両開き式扉の一方の扉体の召し合せ部に
    戸当り具を設け、他方の扉体を該戸当り具に当止して扉
    閉止を行う戸当り装置であって、 召し合せ部において表面板の端縁を背面側へ折曲して端
    面板を形成し、該端面板の後縁を表面板に沿って内側へ
    折曲して後面板を形成するとともに、該後面板の内側縁
    を表面板側へ折曲して折返板を形成してなる扉体と、 硬質合成樹脂製の取付片と当止片からなる平面視L字形
    の基体部の一端に、一方の扉体の前記表面板の背面に弾
    性圧接する一対の脚片を開脚形成するとともに、前記折
    返板の内側に沿って配設する前記取付片の中間に該折返
    板の端縁に抜止め係合する爪を形成した係合片を一体突
    設し、前記後面板の後方から召し合せ部に突出して配設
    する前記当止片の先端に、他方の扉体の後面板を当止す
    る軟質合成樹脂製の緩衝部を一体形成してなる戸当り具
    と、 よりなることを特徴とする両開き式扉の召し合せ部用戸
    当り装置。
  2. 【請求項2】 前記戸当り具の当止片の中間部前面側で
    あって、前記脚片を扉体の表面板の背面に弾性圧接する
    とともに、係合片の爪を折返板の端縁に抜止め係合した
    状態で、戸当り具を装着した扉体の端面板より外側の召
    し合せ部に臨む位置に、突条を縦設してなる請求項1記
    載の両開き式扉の召し合せ部用戸当り装置。
  3. 【請求項3】 前記扉体の表面板と端面板とのなす内角
    を鋭角に設定してなる請求項1又は2記載の両開き式扉
    の召し合せ部用戸当り装置。
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