JP3254507B2 - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

電動パワーステアリング装置

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JP3254507B2
JP3254507B2 JP19170093A JP19170093A JP3254507B2 JP 3254507 B2 JP3254507 B2 JP 3254507B2 JP 19170093 A JP19170093 A JP 19170093A JP 19170093 A JP19170093 A JP 19170093A JP 3254507 B2 JP3254507 B2 JP 3254507B2
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torque
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光彦 西本
弘樹 尼子
浩史 松岡
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Koyo Seiko Co Ltd
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  • Power Steering Mechanism (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電動パワーステアリング
装置に関し、特に安全性を高めた電動パワーステアリン
グ装置を提案するものである。
【0002】
【従来の技術】電動パワーステアリング装置は操舵トル
クを検出し、検出トルクに応じて電動機を駆動してこの
回転で操舵力を助勢するものである。図1はその構成の
概略を示すブロック図である。操舵軸(図示せず)に設
けたトルクセンサ2の出力はインターフェイス3を介し
てCPU 1へ入力される。ここでA/D 変換(11)され、次い
で位相補償(12)される。CPU 1は検出トルクと電動機5
の駆動電流目標値との関係をテーブル(13)にしてメモリ
に格納してあり、入力トルクに応じた目標電流を読出
す。一方A/D 変換出力は微分され(18)、これが目標電流
に加算される(14)。この微分値は電動機5の慣性補償の
ために加算される。
【0003】上述の加算結果と電動機5の駆動電流のフ
ィードバック値(駆動電流検出回路6によって検出され
CPU 1でA/D 変換(19)される) との偏差が求められ(1
5)、これをPI演算(16)して制御量を算出し、これに応じ
たPWM 波信号及び電動機5の回転方向を表す信号を作成
する(17)。これらの信号は電動機5と共に4つのスイッ
チトランジスタでH型ブリッジに構成した駆動回路4へ
与えられる。なお、ここには図示していないが車速セン
サが検出した車速情報もCPU 1へ入力され、それに応じ
た目標電流のテーブルが読み出される。
【0004】このような装置においてはCPU 1の暴走対
策としてハードウェアによる電動機駆動方向の限定をす
る禁止回路7を設けている。これは検出トルクの方向と
電動機の駆動方向とが相違する領域では電動機の駆動を
禁止することとして不測の事態が生じないようにするた
めである。実際には図2に示すように不感帯域も含んで
駆動禁止がなされる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら検出トル
クはCPU 1内で位相補償が行われ、また微分値の加算が
行われるので、ある時点で検出しているトルクが右方向
であっても電動機を回転駆動すべき方向が左側であると
いう事態が発生し、この場合には電動機をそのように回
転させるのが好ましいにも拘らず、電動機の左側への駆
動が禁止されてしまうという問題がある。これは不感帯
及びその近傍での操舵について発生し、これに伴う操舵
感覚の劣化対策が課題となっている。本発明はこのよう
な課題を解決するためになされたものであり、電動機駆
動禁止域の設定を改めることにより、位相補償、微分値
加算制御の妨げになることなくCPU の暴走対策を施した
電動パワーステアリング装置を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の電動パワーステ
アリング装置は電動機の駆動禁止域を図3に示すように
検出トルクと反対側であって且つ所定トルク値より大き
い領域と定めたものである。即ち第1発明の電動パワー
ステアリング装置は、検出した操舵トルクを位相補償
し、該位相補償した操舵トルクに応じて電動機を駆動し
て操舵を助勢する電動パワーステアリング装置におい
て、前記位相補償した操舵トルクに応じて目標電流値を
設定する第1手段と、該第1手段とは独立して、検出ト
ルクを不感帯を規定する値より大きい所定値と比較し、
検出トルクが前記所定値以上である場合に検出トルクの
方向と逆方向への電動機の駆動を禁止する第2手段とを
備えることを特徴とする。
【0007】また第2発明の電動パワーステアリング装
置は、検出した操舵トルクに応じた目標電流値と検出し
た操舵トルクの微分信号との加算信号に基づいて電動機
駆動して操舵を助勢する電動パワーステアリング装置
において、検出トルクに相当する信号の微分信号を求め
る第1回路と、第1回路により求めた微分信号と前記検
出トルクに相当する信号との和を求める第2回路と、第
2回路によって求めた和に基づいて電動機の駆動を禁止
する手段とを備えることを特徴とする。
【0008】
【作用】図3に示すように不感帯よりも少し大きいトル
ク値L,R以上の領域に禁止域を設定することにより、
位相制御,微分値加算による駆動電流方向と検出トルク
の方向とが逆になったとしても、この場合の検出トルク
値は禁止域の境界値L,Rより小さいから電動機の駆動
が許容され、所要の操舵助勢が行われ、操舵感覚の劣化
がない。またCPU 暴走による方向の逆転時には電動機駆
動の禁止がかかる禁止域の境界に近い領域(境界L,R
より不感帯側)では検出トルクと逆方向の電動機駆動が
許容されてしまうが、電動機駆動電流は僅かであるので
安全性を損なうことはない。
【0009】
【実施例】以下本発明をその実施例を示す図面に基づい
て詳述する。図4は本発明の第1実施例を示すブロック
図である。操舵軸(図示せず)に設けたトルクセンサ2
の出力はインターフェイス3を介してCPU 1及び電動機
5の駆動方向の限定を行う禁止回路7へ入力される。CP
U 1ではまずA/D 変換し(11)、位相補償し(12)、その値
をもとに目標電流テーブル13にアクセスして検出トルク
に見合う電動機5の駆動電流目標値を得る。そしてこの
目標電流値はCPU 1外部のD/A 変換器8へ入力され、こ
こでアナログ値となって加算部9へ与えられる。
【0010】電動機5の実際の駆動電流は駆動電流検出
回路6で検出され、加算部9へフィードバックされ、こ
こでD/A 変換器8出力との偏差が算出される。この偏差
はPWM 回路10へ入力され、ここで電動機5の駆動回路4
へ与えられるべきPWM 信号及び回転方向を指令する信号
が作成される。駆動回路4は電動機5と共に4つのスイ
ッチトランジスタで構成されたHブリッジの回路であ
り、従来同様のものである。
【0011】禁止回路7は検出トルクの大きさ,方向を
調べ、図3に示す左(右)駆動禁止域境界値L(R)よ
り大きい右(左)回転方向トルクが入力された場合に左
(右)駆動禁止信号を駆動回路4へ出力する。これら左
(右)駆動禁止信号は駆動回路4のスイッチトランジス
タのうちの左(右)方向回転の際に導通するものを非導
通にするよう接続されている。従って検出トルクの方向
が電動機を駆動すべき方向、つまりCPU 1の演算によっ
て指令された方向と相違する場合であってL,Rの値を
超える場合は電動機5の回転が禁止され、CPU 暴走によ
る危険が回避される。一方、位相補償によってそのとき
のCPU 1が演算した駆動電流の方向と検出トルクの方向
とが相違することがあるが、この場合の駆動電流相当の
トルクがL〜Rの範囲に収まるようにL,Rを選定して
おくことにより位相補償の効果を阻害することなく操舵
力助勢が行われる。
【0012】図5は第2実施例のブロック図である。ト
ルクセンサ2の出力はインターフェイス3を介してCPU
1へ入力され、A/D 変換(11)され、次いで位相補償(12)
される。CPU 1は検出トルクと電動機5の駆動電流目標
値との関係をテーブル(13)にして記憶しており、メモリ
に格納してある。そして入力トルクに応じた目標電流を
読出す。一方A/D 変換出力は微分され(18)、これが目標
電流に加算される(14)。上述の加算の結果を電動機5の
駆動電流のフィードバック値(駆動電流検出回路6によ
って検出され、CPU 1でA/D 変換(19)される) との偏差
が求められ(15)これをPI演算(16)して制御量を算出し、
これに応じたPWM 波信号及び電動機5の回転方向を表す
信号を作成する(17)。これらの信号は電動機5と共に4
つのスイッチトランジスタでH型ブリッジに構成した駆
動回路4へ与えられる。
【0013】ここには図示していないが車速センサが検
出した車速情報もCPU 1へ入力され、それに応じた目標
電流のテーブルが読み出される。インターフェイス3の
出力は加算器22及び微分回路21へ入力され微分回路21出
力は加算器22へ入力される。加算器22出力は禁止回路7
へ入力され、ここで微分値を加算したトルク値の方向及
び大きさが求められると共に図2のL,Rとの大小関係
が調べられ左(右)向きトルクがL(R)より小である
場合は禁止回路7は左(右)駆動禁止信号を出力する。
これら左(右)駆動禁止信号は駆動回路4の電動機左
(右)駆動に係るスイッチトランジスタを非導通とする
ように与えられる。
【0014】このような実施例においてはCPU 1内の計
算でモータ動方向を決定する処置(検出トルクに基づ
く目標電流に微分値を加算して求まる目標電流の方向に
よって決まる)と、禁止回路7でのモータ駆動禁止処理
(検出トルクに微分トルクを加算したトルクによって決
まる)がトルクの微分値を反映しているという意味で同
基準となるので、禁止回路7での禁止の判定がより正確
に行われる。即ち、禁止回路7での禁止動作はCPU 1内
での目標電流(加算結果14) が零又は逆方向のときに作
用するようにしてある。
【0015】なお微分処理18のゲインよりも微分回路21
のゲインを大とするのが好ましい。これは次の理由によ
る。即ちCPU 1内の演算では目標電流テーブルから読出
した電流値に微分値分を加算するのであるから検出トル
ク信号が不感帯域にあっても微分値分が零でない限り目
標電流は零にはならない。
【0016】禁止回路7では検出トルク信号が不感帯に
あって、微分値分が零でなくても加算した結果のトルク
値が不感帯にあればモータ右(左)駆動は禁止されてし
まう。従って検出トルク信号が不感帯にあっても微分値
分が零でなければ、加算した結果のトルク値が不感帯外
となるように微分回路21のゲインを大きくする。これに
より、トルク値が不感帯にあるときのCPU 1による微分
制御の妨げとならない。
【0017】
【発明の効果】図6,図7は図1の従来装置及び本発明
の第2実施例の装置による各部の信号波形又は演算値に
対応する波形を示している。両図において共に(a) は検
出トルク信号、(b) は目標電流テーブルの読出し値を表
している。図6の(c) は図1の禁止回路7出力を示して
いる。図6の(d) は加算(14)の結果、つまり駆動電流を
表しているがハッチング部の駆動が禁止されるため本来
必要な助勢が行えず操舵感が劣化している。一方図7
(c) の実線は微分回路21出力を示し、トルク信号 (破
線) との和によって出力される駆動禁止信号は図7(d)
のようになる。従って駆動電流は図7(e) のようにな
る。つまり本来必要な操舵助勢が行えるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来装置のブロック図である。
【図2】駆動禁止域の説明図である。
【図3】本発明装置の駆動禁止域の説明図である。
【図4】第1実施例のブロック図である。
【図5】第2実施例のブロック図である。
【図6】従来装置の波形図である。
【図7】本発明装置の波形図である。
【符号の説明】
1 CPU 4 駆動回路 5 電動機 7 禁止回路 21 微分回路 22 加算回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松岡 浩史 大阪府大阪市中央区南船場三丁目5番8 号 光洋精工株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−42878(JP,A) 特開 平2−290773(JP,A) 実開 昭63−154384(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B62D 6/00 B62D 5/04

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 検出した操舵トルクを位相補償し、該位
    相補償した操舵トルクに応じて電動機を駆動して操舵を
    助勢する電動パワーステアリング装置において、前記位
    相補償した操舵トルクに応じて目標電流値を設定する第
    1手段と、該第1手段とは独立して、検出トルクを不感
    帯を規定する値より大きい所定値と比較し、検出トルク
    が前記所定値以上である場合に検出トルクの方向と逆方
    向への電動機の駆動を禁止する第2手段とを備えること
    を特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. 【請求項2】 検出した操舵トルクに応じた目標電流値
    と検出した操舵トルクの微分信号との加算信号に基づい
    て電動機を駆動して操舵を助勢する電動パワーステアリ
    ング装置において、検出トルクに相当する信号の微分信
    号を求める第1回路と、第1回路により求めた微分信号
    と前記検出トルクに相当する信号との和を求める第2回
    路と、第2回路によって求めた和に基づいて電動機の駆
    動を禁止する手段とを備えることを特徴とする電動パワ
    ーステアリング装置。
  3. 【請求項3】 電動機を駆動するための微分信号を得る
    微分手段のゲインよりも前記第1回路のゲインを大とし
    てある請求項2記載の電動パワーステアリング装置。
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EP94110299A EP0631922B1 (en) 1993-07-02 1994-07-01 Electric power steering apparatus
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KR100458216B1 (ko) * 2000-09-05 2004-11-26 주식회사 만도 전자식 파워 스티어링 장치
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