JP3253934B2 - 沸騰水型原子炉 - Google Patents

沸騰水型原子炉

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JP3253934B2
JP3253934B2 JP18124199A JP18124199A JP3253934B2 JP 3253934 B2 JP3253934 B2 JP 3253934B2 JP 18124199 A JP18124199 A JP 18124199A JP 18124199 A JP18124199 A JP 18124199A JP 3253934 B2 JP3253934 B2 JP 3253934B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、炉心冷却水を自然
循環のみによりあるいは自然循環と強制循環の共用によ
り循環させてなる沸騰水型原子炉及びその運転方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来の燃料集合体と炉心について、図1
3、図14を参照して説明する。図13は従来の炉心内
部の要部を示す断面図であり、燃料集合体と制御棒の配
置を示している。この図に示すように、燃料集合体1
は、円柱ペレット状の核燃料物質6が封入された複数本
の燃料棒3と非沸騰水が内部を流通する例えば2本のウ
ォータロッド5とが束ねられてなり、その周囲をチャン
ネルボックス4により囲み、内部を沸騰水流路8とした
構成になっている。
【0003】炉心14は燃料集合体1と制御棒2が規則
的に配置されて構成される。制御棒2は例えば燃料集合
体1の4体に1体ずつの割合で配置される。燃料集合体
1と隣接する燃料集合体1との間隙は非沸騰水の存在す
るバイパス部7となっている。このバイパス部7には、
中性子等の放射線による加熱があっても沸騰しないよ
う、冷却水が流されている。
【0004】図13における符号d及びdは、それ
ぞれチャンネルボックス9の幅及びバイパス部7の幅を
示している。従来のバイパス部7の幅dはチャンネル
ボックス9の幅dの10%かそれ以下の割合に設定さ
れている。
【0005】また、通常の燃料集合体では、ウォータロ
ッド5は燃料集合体1の中心部に配置されており、チャ
ンネルボックス4に内接する周辺部に配置されることは
ない。また、燃料の濃縮度に関しては、上下方向に濃縮
度分布を設ける方式が採用される場合があり、上部の濃
縮度が下部より0.2wt%ほど大きく設定された例も
ある。また、燃料の上下端に低反応度の天然ウランブラ
ンケットを設置した例があり、その場合は上下に同じ長
さのブランケットを設定するか、あるいは上部ブランケ
ットを下部ブランケットより長く設定している場合があ
る。
【0006】図14は従来の沸騰水型原子炉の概略を示
した系統図である。この図に示すように、沸騰水型原子
炉の原子炉圧力容器11には原子炉炉心14が内蔵さ
れ、この原子炉炉心14の上方を取り囲んでシュラウド
13が設置され、このシュラウド13の上部には原子炉
炉心14で発生した蒸気と飽和水の混合された冷却水を
蒸気と飽和水に分離する気水分離器12が設置される。
気水分離器12により蒸気は上方に導かれ、飽和水はシ
ュラウド13の外側に導かれる。原子炉炉心14の下方
には複数の制御棒15が設置されており、この制御棒1
5の挿入/引抜きはともに原子炉圧力容器11の下部に
設置される制御棒駆動機構16により駆動される。
【0007】通常、原子炉の出力運転中における原子炉
圧力容器11の内圧は、大気圧より高い例えば70気圧
に設定される。このとき、シュラウド13は、原子炉炉
心14の内部において生じる上方への冷却材流(図中で
は符号10aを付した矢印で示した。)と、原子炉炉心
14の外部すなわち原子炉圧力容器11の内壁付近にお
いて生じる下方への冷却材流(図中では符号10bを付
した矢印で示した。)とを区画している。
【0008】こうした冷却材の流れを起す機構の違いに
より、沸騰水型原子炉には、自然循環型の原子炉と、強
制循環型の原子炉の2種類がある。自然循環型の原子炉
では、冷却水はシュラウド13の外側の飽和水による自
然循環力により駆動され、飽和水は原子炉炉心14の下
部から内部へ導入される。また、強制循環型の原子炉で
は、シュラウド13の外側に設置される動力装置による
駆動により、強制的に循環される。動力装置としては、
原子炉再循環ポンプやインターナルポンプなどがある。
【0009】原子炉圧力容器11には、主蒸気管17が
接続されており、原子炉で発生した蒸気は高圧タービン
20に導かれる。主蒸気管17には複数の逃し安全弁1
8が設置され、異常な圧力上昇時にはこの逃し安全弁1
8が開放されて、原子炉圧力容器11の内圧を低下させ
る。
【0010】この逃し安全弁18の下流で高圧タービン
20の手前には、高圧タービン20へ導入される蒸気量
を調節するタービン蒸気加減弁19が設置されており、
発電機負荷の喪失などのいわゆる圧力上昇過渡事象が発
生した場合には、タービンの回転数が異常に上昇するこ
とを抑制するためにタービン蒸気加減弁19を閉鎖す
る。タービン蒸気加減弁19の閉鎖時には、通常、主蒸
気はバイパスライン28を経て復水器23に導かれる。
【0011】高圧タービン20の下流には低圧タービン
21が設置され、タービンの回転を低圧タービン21の
下流に設置される発電機22により電流に変換する。タ
ービンにおいて仕事をした蒸気は、低圧タービン21か
ら抽気ライン29aを経て復水器23に導かれ、液化さ
れる。液化されてできた冷却水(復水)は、給水管27
及び給水ポンプ26を介して原子炉圧力容器11内に戻
されて循環する。
【0012】給水管27には、低圧給水加熱器24と高
圧給水加熱器25が配置されている。これらの給水加熱
器24,25は、復水を適切な給水温度条件まで加熱す
るものであり、加熱用の熱源としてタービン途中段から
の抽気を用いている。すなわち、低圧給水加熱器24及
び高圧給水加熱器25では、それぞれ低圧タービン21
及び高圧タービン20から抽気ライン29b及び29c
を介して抽気された蒸気によって、復水の加熱が行われ
る。高圧給水加熱器25の出口の冷却水温度はサブクー
ル度70度程度となっている。
【0013】ところで、沸騰水型原子炉は、十分な安全
を確保するために、原子炉圧力容器11の内圧が異常な
上昇を示した場合や、給水温度が設定の温度以下に変化
するなどの、いわゆる「運転時の異常な過渡変化」が発
生しても、あらかじめ最小限界出力比(MCPR)の減
少量(ΔMCPR)などの最悪値を織り込んだ設計をと
ることで、運転時の安全余裕を確保している。
【0014】典型的な「運転時の異常な過渡変化」に
は、負荷の喪失による圧力上昇過渡、給水温度制御装置
の故障などによる給水過渡がある。さらに、強制循環炉
では強制循環装置の故障による流量過渡が想定される
が、自然循環方式の原子炉にはこの流量過渡がない。
【0015】なお、「運転時の異常な過渡変化」のう
ち、圧力上昇過渡に関しては、バイパスラインへの蒸気
の導入が成功する場合と失敗する場合が想定されるが、
失敗時の方がより厳しい事象であるから、安全余裕は失
敗時の結果で確保する。強制循環炉の圧力上昇過渡の場
合、過渡の発生後に強制循環を停止または一部停止して
原子炉の出力を抑制して、過渡時のΔMCPRを小さく
保つ方式を採用する例がある。すなわち、例えばインタ
ーナルポンプ10台を設置した強制循環炉では、圧力上
昇過渡時に数台のインターナルポンプを停止させる方法
を採用することがある。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】自然循環を採用した自
然循環型原子炉は、上述した強制循環炉と比較して、運
転時の異常な圧力上昇過渡変化が発生した場合に強制循
環流量を停止または抑制することによる過渡変化緩和が
できないため、圧力上昇過渡によるΔMCPRが強制循
環炉よりも大きくなるという性質がある。また自然循環
型原子炉では、強制循環炉と比較して冷却材の循環流量
を確保しにくく、もし強制循環炉と同等の循環流量を確
保するとすると、大きな水位差が必要なため、強制循環
炉より原子炉圧力容器の高さをより大きくする必要が生
じる。
【0017】一方、自然循環型原子炉の原子炉圧力容器
の高さを強制循環炉並みとすると、強制循環炉と比べて
冷却材循環流量が少なくなるため、炉心の平均ボイド率
が大きくなり、動的ボイド係数が強制循環炉より増加す
る方向となる。よって、圧力上昇過渡時の負の反応度フ
ィードバックが効きにくくなり、結局はやはりΔMCP
Rが大きくなる。
【0018】このように、自然循環型原子炉は強制循環
炉より圧力上昇過渡によるΔMCPRが大きくなりやす
い性質があるため、安全余裕を大きく確保する必要があ
った。一方、自然循環型原子炉では、出力運転時におい
ても炉心安定性を確保するという課題もあり、炉心安定
性の面からも出力密度を一定以下とする必要があった。
【0019】しかして自然循環型原子炉では、圧力上昇
過渡特性と炉心安定性が制約となって、強制循環炉に比
べて炉心出力密度をより小さくする必要がある。このこ
とが、原子炉炉心体積が同一の強制循環炉に比べて原子
炉をより大きく設計すること、すなわちコスト高の要因
となっていた。
【0020】本発明はこのような課題を解決するためな
されたものであり、体積の増加を最小限となる範囲に抑
制しつつも、出力運転時のボイド係数を適正範囲にする
ことによって、出力運転時の異常な過渡変化のうち圧力
上昇過渡変化のΔMCPRと炉心安定性を同時に改善す
ることにより、自然循環炉の性能を向上することを目的
とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】自然循環炉の出力密度を
増大せしめるためには、圧力過渡時のΔMCPRを低減
するとともに炉心安定性を改善することが必要となる。
圧力過渡とは、ボイド反応度係数が負値であるため、圧
力増加により蒸気ボイドがつぶれてボイド係数に比例し
て正の反応度が加わる現象であり、この現象を抑制する
ためボイド係数の絶対値を小さくできれば、ΔMCPR
を効果的に低減できるといえる。また、炉心安定性に関
しては、炉心流量の変動とボイド率の変動が負のボイド
係数と時間遅れを介して振動し、振幅の大きさがボイド
係数に比例して変化するという現象を考慮する必要があ
る。よって、ボイド係数の絶対値を小さくできれば、炉
心安定性の指標である減幅比を効果的に低減できる。
【0022】したがって、ボイド係数の絶対値を小さく
することによって、圧力上昇過渡のΔMCPRと炉心安
定性を同時に改善できることになる。
【0023】ボイド係数の絶対値を小さくするには、例
えば中性子スペクトルを硬化させる、具体的には燃料集
合体の水対燃料体積比を大きくすればよいが、この場合
一方で炉心の体積を大きくする影響がある。
【0024】また、異常な過渡変化のひとつである給水
条件変化によるいわゆる給水過渡によるΔMCPRはボ
イド係数に影響をほとんど受けないため、ボイド係数絶
対値を減少させて圧力上昇過渡のΔMCPRを低減した
としても、過渡全体についてのΔMCPRは給水過渡に
よるΔMCPRを下回って小さくすることはできない。
【0025】このため、炉心体積の増大を最小限の範囲
としつつΔMCPR低減と炉心安定性減幅比低減を併せ
て実現するには、圧力上昇過渡のΔMCPRと給水過渡
のΔMCPRが同程度となる程度までボイド係数絶対値
を小さくすることが有効である。もちろんそれ以上にボ
イド係数絶対値を小さくすれば、炉心安定性減幅比につ
いてはボイド係数絶対値に対して単調に減少するので、
炉心安定性減幅比はさらに減少すなわち改善される。
【0026】以上のことを踏まえて、本発明における課
題を解決するための手段について説明する。
【0027】本発明では、核燃料物質が封入された燃料
棒と内部を水が流通するウォータロッドを束ねチャンネ
ルボックスで包囲してなる燃料集合体により構成される
炉心を内蔵する原子炉圧力容器と、発電機を回転させる
タービンと、前記原子炉圧力容器から前記タービンに蒸
気を供給する主蒸気管とを具備する沸騰水型原子炉にお
いて、前記炉心は前記複数の燃料集合体の間隙に水が流
通するバイパス部を有し自然循環により冷却され、かつ
定格出力運転時のボイド反応度係数を−0.07%Δk/k
/%ボイド率以上−0.03%Δk/k/%ボイド率以下の
範囲に設定したことを特徴とする沸騰水型原子炉を提供
する。
【0028】また本発明では、炉心は複数の燃料集合体
の間隙に水が流通するバイパス部を有し自然循環により
冷却され、かつ定格出力運転時の動的ボイド反応度係数
の絶対値を5¢以下と設定したことを特徴とする。
【0029】これらの構成によれば、出力運転時の異常
な過渡変化による限界出力性能と炉心安定性を同時に改
善できる。また、ボイド係数低減によって炉心安定性と
炉停止余裕を改善できる。よって、炉心の出力密度を増
大させることができる。あるいは、原子炉の高さを低減
させることができる。
【0030】さらに、本発明では、核燃料物質としてウ
ラン235及びウラン238を含み、かつ燃料集合体が
上下方向にウラン235の濃縮度の異なる複数の領域に
区画されており、各領域での濃縮度の差の最大値が0.
3wt%以上であることを特徴とする。特に、燃料集合
体の上部に位置する1領域の濃縮度を燃料集合体の下部
に位置する1領域の濃縮度より0.3wt%以上大きく
設定するのが好適である。これにより、炉心軸方向出力
を上方にシフトすることで、炉心圧損を低減し、自然循
環流量を増加させることができる。
【0031】さらに、本発明では、核燃料物質としてウ
ラン235とウラン238を含み、かつ燃料集合体が上
下方向にウラン235の濃縮度の異なる複数の領域に区
画されており、この複数の領域のうち最上に位置する領
域と最下に位置する領域は天然ウランまたは劣化ウラン
からなるブランケット領域であり、その他の領域は濃縮
ウランからなり、最下に位置する領域の区間長さが最上
に位置する領域の区間長さより大きく設定されることを
特徴とする。
【0032】あるいは、核燃料物質としてウラン235
とウラン238を含み、かつ燃料集合体が上下方向にウ
ラン235の濃縮度の異なる複数の領域に区画されてお
り、この複数の領域のうち最下に位置する領域は天然ウ
ランまたは劣化ウランからなるブランケット領域であ
り、その他の領域は濃縮ウランからなることを特徴とす
る。
【0033】これにより、平均蒸気体積率を低下させま
た自然循環流量を増大させることができるので、さらな
る限界出力性能の向上あるいは原子炉高さの低減が可能
となる。
【0034】さらに、本発明は、バイパス部の幅をチャ
ンネルボックス幅の12%以上としたことを特徴とす
る。これにより、ボイド係数を炉心直径を大きく増加さ
せることなく目標のボイド係数を実現することにより、
炉心安定性と炉停止余裕を改善できるから、さらなる限
界出力性能の向上あるいは原子炉高さの低減が可能とな
る。
【0035】さらに、本発明は、燃料集合体の4隅部に
ウォータロッドを配置したことを特徴とする。あるい
は、燃料集合体の4隅部にそれぞれ燃料棒1本分の空隙
を設けたことを特徴とする。これにより、燃料集合体の
設計や制御棒の配置を変更することなく目標のボイド係
数を実現することができる。
【0036】さらに、本発明は、主蒸気管に設けられ原
子炉圧力容器からタービンに供給される蒸気を閉鎖する
タービン蒸気加減弁と、この蒸気を原子炉圧力容器外へ
放出する逃し安全弁と、原子炉出力運転時にタービン蒸
気加減弁が閉鎖されたときに少なくとも一つの逃し安全
弁を開放する逃し安全弁開放手段を具備することを特徴
とする。これにより、炉心を変更することなく、運転時
の異常な過渡変化による限界出力性能を向上することに
より、さらなる炉心の出力密度の増大あるいは原子炉高
さの低減が可能となる。
【0037】また、本発明では、炉心は複数の燃料集合
体の間隙に水が流通するバイパス部を有し、原子炉圧力
容器に設けられる炉内循環ポンプを具備し、かつ定格出
力運転時のボイド反応度係数を−0.07%Δk/k/%ボ
イド率以上−0.03%Δk/k/%ボイド率以下の範囲に
設定したことを特徴とする。
【0038】さらに、本発明では、定格出力運転時に前
記炉内循環ポンプを停止した場合の自然循環のみによる
流量を、前記炉内循環ポンプを運転した定格流量の30
%以上に維持するように設定したことを特徴とする。す
なわち、定格出力運転時の自然循環流量が全流量に占め
る割合を30%以上とする。
【0039】この構成により、炉心流量の一部を強制循
環とすることにより、運転時の反応度調整を炉心流量制
御により行うことができるから、負荷追従運転が可能と
なる。また、出力運転時の異常な過渡変化において強制
循環力の全てが停止事態においても、圧力上昇過渡によ
る限界出力変化幅を、給水温度変化に関わる過渡変化に
よる限界出力変化幅より小さくすることができるから、
圧力上昇過渡発生時に強制循環力を停止することによる
限界出力の改善により、出力密度の増大や原子炉高さの
低減が可能となる。
【0040】さらに本発明では、主蒸気管に設けられ原
子炉圧力容器からタービンに供給される蒸気を閉鎖する
タービン蒸気加減弁と、原子炉出力運転時にタービン蒸
気加減弁が閉鎖されたときに少なくとも一つの炉内循環
ポンプを停止する強制循環力停止手段を具備することを
特徴とする。これにより、出力運転時の異常な過渡変化
のうち圧力上昇過渡発生時に強制循環力を停止すること
による限界出力改善が可能となり、さらなる出力密度の
増大あるいは原子炉高さの低減が可能となる。
【0041】さらに、本発明では、炉心のバイパス部に
挿入される制御棒と、この制御棒を炉心内に導く制御棒
案内管と、制御棒を炉心上方から下方へ挿入する制御棒
駆動機構とを具備することを特徴とする。これにより、
スクラム時に下部から制御棒を挿入する構成によって、
短時間でスクラムが可能となる。よって、出力運転時の
異常な過渡変化のうち流量減少過渡及び圧力上昇過渡に
おける限界出力が改善されるから、さらなる出力密度の
増大あるいは原子炉高さの低減が可能となる。
【0042】また、本発明では、複数の燃料集合体の間
隙に位置し水が流通するバイパス部に挿入される制御棒
を具備し、燃料棒の燃料有効部の上端または下端を含む
領域のうち少なくとも一つを天然ウランまたは劣化ウラ
ンからなるブランケット領域とする沸騰水型原子炉の運
転方法において、定格出力運転時のボイド反応度係数を
−0.07%Δk/k/%ボイド率以上−0.03%Δk/k/
%ボイド率以下の範囲に設定し、さらに運転サイクル末
期に少なくとも一つの前記制御棒を前記ブランケット領
域と濃縮ウラン領域との境界位置を限度として前記炉心
に挿入した状態とすることを特徴とする。
【0043】この構成によれば、常に制御棒は一部が挿
入状態であるから、スクラム時のスクラム反応度が短時
間に挿入できるため、運転時の異常な過渡変化のうち流
量減少過渡および圧力上昇過渡において限界出力を改善
することで、さらなる出力密度の増大あるいは原子炉高
さの低減が可能となる。また、サイクル末期において
は、制御棒が挿入状態であると、反応度不足を補うため
に濃縮度を増すなどの反応度を増加する措置が一般に必
要となるが、反応度価値の小さい天然ウラン部分までに
制御棒挿入位置を限定することで、反応度不足の影響を
小さくすることができるから、濃縮度増加にともなう燃
料コスト増を抑制できる。
【0044】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)本発明の第
1の実施の形態に係る沸騰水型原子炉について、以下、
図1を参照して説明する。図1は自然循環方式の原子炉
における、運転時の異常な過渡変化に含まれる圧力上昇
過渡と給水過渡に伴うΔMCPRと動的ボイド係数との
関係を示したグラフである。ここに示したのは、出力運
転時における動的ボイド係数である。ここで、圧力上昇
過渡についてはバイパス失敗を想定した。図中符号10
aを付した実線が圧力上昇過渡に伴うΔMCPRを示
し、符号10bを付した破線が給水過渡(給水温度減少
過渡)に伴うΔMCPRを示している。なお、図中の点
Pは両過渡のΔMCPRが同程度となる点を示してお
り、この時の動的ボイド係数は約−5¢である。
【0045】図1に示すように、ボイド係数の小さい
(すなわちボイド係数絶対値の大きい)炉心では、圧力
上昇過渡のΔMCPRが給水過渡のΔMCPRを上回る
ため、ボイド係数を増加(すなわちボイド係数絶対値を
減少)させると過渡全体のΔMCPRを減少させること
ができる。
【0046】出力運転時において通常は炉心平均ボイド
率は40%程度であるが、本実施の形態においては、こ
のときの動的ボイド係数を−5¢以上に設定する。すな
わち、動的ボイド係数絶対値を5¢以下、つまり遅発中
性子割合を基準として5%以下に設定する。この場合、
図1によれば、圧力上昇過渡のΔMCPRは給水過渡の
ΔMCPRと同程度あるいはそれ以下となっている。
【0047】これにより、過渡のΔMCPRを最小とな
るまで低下できるとともに、炉心安定性減幅比も低減で
きるため、自然循環炉の出力密度を増加することができ
る。
【0048】なお、動的ボイド係数は、ボイド反応度係
数を遅発中性子割合(通常βで表される。)で除してさ
らに平均ボイド率(通常は0.4程度)を乗じた値として
定義されるものである。βの値は、ウラン燃料を用いる
原子炉では0.006程度であることがよく知られている。
この定義に従うと、動的ボイド係数−5¢は、ボイド反
応度係数では約−0.07%k/Δk/%ボイド率に相当す
ることがわかる。
【0049】また、ボイド反応度係数の値は炉心の状態
によって変化するが、初装荷炉心では、約−0.03%k/
Δk/%ボイド率となる。
【0050】したがって、動的ボイド係数を−5¢より
大きく設定するということは、ボイド反応度係数を−0.
07%Δk/k/%ボイド率以上−0.03%Δk/k/%ボ
イド率以下の範囲に設定することとほぼ同義であるとい
える。
【0051】本実施の形態においては、上述のように動
的ボイド係数を大きく(動的ボイド係数絶対値を小さ
く)設定するために、つまりボイド反応度係数を上述の
範囲内に設定するために、燃料集合体間の水が存在する
バイパス部の幅を従来より大きく設定する。これは、動
的ボイド係数絶対値は中性子スペクトルを硬化させると
小さくなるという性質に基づくものであり、バイパス部
の幅を増加させて中性子の減速を促進することで動的ボ
イド係数絶対値を小さくすることができる。このバイパ
ス部の幅の適切な値について、図を用いて説明する。
【0052】図2は、図13に示した燃料集合体のチャ
ンネルボックス9の幅dに対してのバイパス部7の幅
の比率、すなわちd/d の値と、動的ボイド
係数との相関を示すグラフである。これによれば、比率
が12%以上のときに動的ボイド係数が−5¢以上とな
ることがわかる。
【0053】よって、本実施の形態においては、動的ボ
イド係数を−5¢より大きくするために、図13に示し
た燃料集合体のチャンネルボックス9の幅dに対し
て、バイパス部7の幅dを d/d ≧0.12 を満たすように設定する。従来の原子炉においては d
/d ≦0.10としているから、本実施の形態で
は、従来と同じ燃料集合体を使用したとき、従来に比べ
てバイパス部幅を20%以上大きく設定することとな
る。
【0054】本実施の形態においては、バイパス部幅の
設定を従来より大きく設定することのみで、ボイド係数
を好適な範囲に調節することができるため、燃料集合体
内部及びチャンネルボックス幅を変更せず、すなわち燃
料集合体構造を変更することなく、自然循環炉の性能を
向上させることができる。
【0055】さらに、本実施の形態では、バイパス領域
を拡大することで、冷温時の反応度を低下させ、ひいて
は炉停止余裕を改善できるという効果を併せて奏するこ
とができる。
【0056】(第2の実施の形態)以下、本発明の第2
の実施の形態に係る沸騰水型原子炉について説明する。
本実施の形態においては、第1の実施の形態と同様に、
ボイド係数の値に関する設定として、出力運転時におけ
る動的ボイド係数を−5¢より大きく設定する。
【0057】第1の実施の形態では燃料集合体間のバイ
パス部の幅を設定しているが、本実施の形態ではこの方
法に代えて、動的ボイド係数を−5¢より大きく設定す
るために、燃料集合体の軸方向濃縮度分布に関する設定
を行う。図3は本実施の形態における燃料集合体の燃料
有効部軸方向濃縮度分布を示す分布図である。
【0058】図3に示すように、燃料集合体の燃料有効
部はウラン235の濃縮度の異なる上下2領域に分かれ
る。符号31が上部領域、32が下部領域を示す。図
中、上部領域31及び下部領域32の軸方向長さをそれ
ぞれd、dとし、またウラン235の濃縮度をそれ
ぞれe、eと表した。
【0059】本実施の形態においては、下部領域の濃縮
度を上部領域の濃縮度より0.3wt%以上大きく設定
する。これにより軸方向の出力のピーク位置は上部領域
に含まれるようになる。さらにピーク位置を考慮して、
下部領域32の軸方向長さが燃料有効部全長の1/3〜
1/2の範囲内にあるように設定する。すなわち、 1/3 ≦ d/(d+d) ≦ 1/2 となるよう設定する。
【0060】一般に沸騰水型原子炉は、出力運転時にお
いては、炉心下部から上部に向かってボイド率が増加す
る特性を有するため、炉心下部ほど中性子減速がよく、
出力も大きくなりやすい。よって、炉心上部に位置する
領域のウラン235の濃縮度を下部に位置する領域の濃
縮度より大きく設定すると、炉心上部の出力を次第に増
大させることができる。上部に位置する領域の濃縮度を
下部に位置する領域の濃縮度より約0.3wt%あるい
はそれ以上大きく設定することで、炉心の出力は、運転
期間全体を通じて出力ピークが常に上部に位置するよう
にできる。
【0061】このような、出力ピークが常に上方にある
炉心の平均ボイド率は、出力ピークが下方にある炉心の
平均ボイド率より小さくなる。一方、動的ボイド係数の
絶対値は、炉心の平均ボイド率が低下すると小さくなる
ことを考慮すれば、本実施の形態により動的ボイド係数
ひいてはボイド反応度係数を上述の適切な値になるよう
に設定することができる。
【0062】こうして、実質的に動的ボイド係数の絶対
値を小さくすることにより、結果として、圧力上昇過渡
の特性と炉心安定性をさらに改善することができる。
【0063】さらに、本実施の形態では、炉心の平均ボ
イド率が低下し、圧力損失の大きいボイド率の高い領域
が減るのに伴い、炉心の圧力損失が低減され、自然循環
流量が増加するという利点も生じるから、ΔMCPRが
さらに改善されるという効果が実現できる。
【0064】なお、従来の原子炉に装荷される燃料集合
体においては、上部領域の濃縮度を下部領域の濃縮度よ
り0.2wt%あるいはそれに満たない範囲で大きく設
定していた。これは、0.2wt%を超える濃縮度差と
するために炉心上部領域の濃縮度を増加すると、炉停止
余裕が減少するという問題があるためであった。これに
対して本実施の形態では、動的ボイド係数の絶対値を5
¢以下としたことにより炉停止余裕も大幅に改善される
ことから、濃縮度差を0.3wt%以上とすることが可
能となった。
【0065】なおここでは、図3に示すように、軸方向
で異なるウラン濃縮度を有する領域の種類を2種類とし
ているが、これを3種類以上とした場合でも、上部領域
の最大濃縮度と下部領域の最低濃縮度の差を0.3wt
%以上とすることにより、上述と同様の作用及び効果が
得られる。
【0066】(第3の実施の形態)以下、本発明の第3
の実施の形態に係る沸騰水型原子炉について説明する。
本実施の形態においては、第2の実施の形態と同様に、
ボイド係数の値に関する設定として、出力運転時におい
て炉心平均ボイド率40%時における動的ボイド係数を
−5¢より大きく設定する。
【0067】第2の実施の形態では燃料集合体の燃料有
効部の上下領域の濃縮度分布を設定しているが、本実施
の形態ではこの方法に代えて、動的ボイド係数を−5¢
より大きく設定するために、燃料集合体の軸方向上下端
部に設けられる濃縮度分布に関する設定を行う。図4は
本実施の形態における軸方向上下端部のブランケット領
域の分布を示す分布図である。
【0068】図4に示すように、燃料集合体上端に位置
する上部ブランケット領域33と、下端に位置する下部
ブランケット領域34を、ともに天然ウランからなる低
濃縮度eの領域として設定する。この上部ブランケッ
ト領域33と下部ブランケット領域34の軸方向長さを
それぞれf、fと表した。なお、これらのブランケ
ット領域33、34に挟まれる領域が通常の濃縮ウラン
領域35である。
【0069】本実施の形態においては、下部ブランケッ
ト領域34の長さfを、上部ブランケット領域33の
長さfより大きく設定する。従来の原子炉では、ブラ
ンケット領域は、下部の長さfを上部の長さf以下
に設定されていたが、本実施の形態のように下部ブラン
ケット領域34を相対的に長くした構成により、軸方向
の出力のピーク位置がより上方にできるため、自然循環
流量が増大し炉心の平均ボイド率が低くなるため、動的
ボイド係数の絶対値は低減されるから、圧力上昇過渡の
ΔMCPRと炉心安定性の減幅比をさらに改善すること
ができる。
【0070】また本実施の形態では、ボイド率が低下す
るために炉心の圧力損失が低下して自然循環流量が増加
するので、さらにΔMCPRが改善するという効果を併
せて奏することができる。
【0071】(第4の実施の形態)以下、本発明の第4
の実施の形態に係る沸騰水型原子炉について説明する。
本実施の形態においては、第1の実施の形態と同様に、
ボイド係数の値に関する設定として、定格出力運転時に
おける動的ボイド係数を−5¢より大きく設定する。
【0072】第1の実施の形態では燃料集合体間のバイ
パス部の幅を設定しているが、本実施の形態ではこの方
法に代えて、動的ボイド係数を−5¢より大きく設定す
るために、燃料集合体中の複数の位置にウォータロッド
を分散して配置する。図5は本実施の形態における燃料
集合体の燃料棒とウォータロッドの配置を示す断面図で
ある。
【0073】図5に示すように、燃料集合体36は、燃
料棒38及び6本のウォータロッドを束ねて角筒状のチ
ャンネルボックス37に収容してなるものであり、内部
には沸騰水流路41が形成される。ウォータロッドのう
ち2本は燃料集合体36の中心部に互いに隣接して配置
される太径ウォータロッドであり、また4本は燃料集合
体36の隅部(4つのコーナー位置)に配置されたウォ
ータロッド39a,39b,39c,39dである。こ
のように、ウォータロッドの一部を燃料集合体36の隅
部に配置することにより、実質的に、図14に示した燃
料集合体間のバイパス部7の幅dを拡大した場合と同
様に中性子の減速を促進できるから、第1の実施の形態
と同様に、ボイド反応度係数の絶対値を低減し、圧力上
昇過渡のΔMCPRと炉心安定性の減幅比をさらに改善
することができる。
【0074】なお、本実施の形態における燃料集合体3
6の中央部に配置するウォータロッドは、図5では2本
の太径ウォータロッド40a,40bとしたが、ウォー
タロッドの形状、1本あたりの断面積の大きさ及び本数
はこれに限定されるものではない。
【0075】(第5の実施の形態)以下、本発明の第5
の実施の形態に係る沸騰水型原子炉について説明する。
本実施の形態においては、第4の実施の形態と同様に、
ボイド係数の値に関する設定として、定格出力運転時に
おける動的ボイド係数を−5¢より大きく設定する。
【0076】第4の実施の形態では燃料集合体間の隅部
に4本のウォータロッドを配置しているが、本実施の形
態ではこの燃料集合体の隅部のウォータロッドを排除し
て隅部にも沸騰水流路を設けている。図6は本実施の形
態における燃料集合体の燃料棒とウォータロッドの配置
を示す断面図である。
【0077】図6に示すように、燃料集合体42は、燃
料棒38及びその中央部に位置する2本の太径ウォータ
ロッド40a,40bを束ねて角筒状のチャンネルボッ
クス37に収容してなるものであり、内部には沸騰水流
路41が形成される。燃料集合体42の隅部には、燃料
棒もウォータロッドも配置されない領域(符号43で示
した。)を設けている。このように、燃料集合体の隅部
領域に従来配置されている燃料棒を削除し、この燃料棒
を減速材で置換することにより、実質的に、図14に示
した燃料集合体間のバイパス部7の幅dを拡大した場
合と同じ作用を奏する。よって本実施の形態において
は、第4の実施の形態と同様に、ボイド反応度係数の絶
対値が減少し、圧力上昇過渡のΔMCPRと炉心安定性
の減幅比をさらに改善することができる。
【0078】さらに本実施の形態においては、従来の燃
料集合体あるいは図5に示した燃料集合体36と比較し
て、チャンネルボックスの4つの頂点部における半径を
大きくすることができる。すなわち、図4と比較して図
5を参照すればわかるように、チャンネルボックス37
の隅部をより丸みを帯びた形状とすることで、チャンネ
ルボックスにかかる応力を小さくすることが可能とな
る。それだけチャンネルボックス37の厚さを低減でき
るので、さらに減速材領域を拡大して、ボイド反応度係
数を低減することができる。
【0079】(第6の実施の形態)以下、本発明の第6
の実施の形態に係る沸騰水型原子炉について説明する。
本実施の形態においては、第1の実施の形態と同様に、
ボイド係数の値に関する設定として、定格出力運転時に
おける動的ボイド係数を−5¢より大きく設定する。
【0080】第1の実施の形態では燃料集合体間のバイ
パス部の幅を設定しているが、本実施の形態ではこの方
法に代えて、動的ボイド係数を−5¢より大きく設定す
るために、圧力上昇過渡時に原子炉の主蒸気管に設けら
れた逃し安全弁の一部を解放する機構を設けることとす
る。図7は本実施の形態にかかる沸騰水型原子炉の概略
を示すシステム系統図である。なお、従来の沸騰水型原
子炉と同様の構成については、図14と同一符号を付
し、説明を省略する。
【0081】原子炉圧力容器11に接続された主蒸気管
17には、逃し安全弁18とタービン蒸気加減弁19が
接続されている。通常時は逃し安全弁18は閉状態であ
るから、原子炉蒸気は主蒸気管77とタービン蒸気加減
弁を経て高圧タービン20に導かれる。沸騰水型原子炉
において圧力上昇過渡となった場合、タービン蒸気加減
弁19が閉鎖される。
【0082】本実施の形態においては、このタービン蒸
気加減弁19が閉鎖されたのに伴い、逃し安全弁開放信
号44が逃し安全弁18の少なくとも一つに対して入力
されることを特徴とする。逃し安全弁開放信号44の入
力により逃し安全弁18が解放されると、原子炉圧力容
器内の圧力は急速に低下する。
【0083】よってこの一連の作用により、圧力上昇過
渡時における原子炉圧力容器内の圧力増加が抑制され
て、ΔMCPRをさらに低減することができる。
【0084】(第7の実施の形態)以下、本発明の第7
の実施の形態に係る沸騰水型原子炉について説明する。
本実施の形態においては、第6の実施の形態と同様に、
ボイド係数の値に関する設定として、定格出力運転時に
おける動的ボイド係数を−5¢より大きく設定する。
【0085】第6の実施の形態では逃し安全弁の開放機
構を設けているが、本実施の形態ではこの方法に代え
て、動的ボイド係数を−5¢より大きく設定するため
に、強制循環のための装置を設け、全炉心流量の一部を
強制循環により賄うものである。図8は本実施の形態に
かかる沸騰水型原子炉の概略を示すシステム系統図であ
る。なお、図14の従来の沸騰水型原子炉と同様の構成
については、同一符号を付し、説明を省略する。
【0086】本実施の形態においては、原子炉圧力容器
11内のシュラウド13の外側に炉内循環ポンプ45を
設置する。この沸騰水型原子炉では、出力運転時におい
て炉心流量の一部が炉内循環ポンプ45により循環され
る。そして、圧力上昇過渡が発生した場合においては、
タービン蒸気加減弁19が閉鎖されたのに伴い、炉内循
環ポンプ停止信号46が少なくとも一つの炉内循環ポン
プ45に対して入力されることを特徴とする。この構成
によれば、炉内循環ポンプ45を一部あるいは全部停止
することにより圧力上昇過渡時に一部の流量を減少させ
ると、短時間のうちに原子炉出力を低下させ、ひいては
ΔMCPRをさらに低減することができる。
【0087】なお、本実施の形態によれば、炉内循環ポ
ンプ45による強制循環により炉心流量の一部を制御で
きるから、負荷に追従した運転を行うことができる。と
ころで、この炉内循環ポンプ45による強制循環流量の
全流量に占める割合を過大に設定した場合は、炉内循環
ポンプ45の停止に起因するΔMCPRが無視できなく
なり、ΔMCPRが増加してしまうという問題がある。
【0088】よって、本実施の形態においては、強制循
環流量の全流量に占める割合を全流量の70%程度また
はそれ以下と設定するのが好適である。すなわち、炉内
循環ポンプ45を停止しても、定格流量の30%以上は
自然循環により維持されるように設定する。この場合、
炉心流量過渡の発生に伴い炉内循環ポンプ45が停止し
たとしても、炉心流量過渡によるΔMCPRは常に給水
過渡によるΔMCPRより小さい。よってこの場合は実
質的に炉心流量過渡を考慮する必要がなく、従来の強制
循環炉のような炉心流量過渡によりΔMCPRが悪化す
ることがない。
【0089】(第8の実施の形態)以下、本発明の第8
の実施の形態に係る沸騰水型原子炉について説明する。
本実施の形態においては、第6の実施の形態と同様に、
ボイド係数の値に関する設定として、定格出力運転時に
おける動的ボイド係数を−5¢より大きく設定する。
【0090】第6の実施の形態では逃し安全弁の開放機
構を設けているが、本実施の形態ではこの方法に代え
て、動的ボイド係数を−5¢より大きく設定するため
に、原子炉圧力容器の上方に、炉心の上方から制御棒を
挿入する制御棒駆動機構を設けるものである。図9は本
実施の形態にかかる沸騰水型原子炉の概略を示すシステ
ム系統図である。なお、図14の従来の沸騰水型原子炉
と同様の構成については、同一符号を付し、説明を省略
する。
【0091】本実施の形態においては、炉心14の上部
から挿入される制御棒15と、この制御棒15と接続し
原子炉圧力容器11の上方に設置された制御棒駆動機構
47と、炉心14からシュラウド13上部まで制御棒1
5を導く制御棒案内管48が設置されている。上部挿入
式の制御棒15は、圧力上昇過渡が発生した場合には、
自重により炉心14内に落下して、炉心反応度を急速に
抑制する。このような構成としたのは、制御棒の急速な
挿入すなわちスクラムの速度が大きいほど、出力上昇速
度を抑制し、ひいてはΔMCPRを低減することができ
るためである。
【0092】このように制御棒を上部から挿入する方式
では、制御棒15の一斉挿入時に自重を用いるために、
図14に示した従来の制御棒を下部から挿入する方式よ
りも急速な反応度抑制を行うことが可能であり、圧力上
昇過渡時のΔMCPRの低減に効果がある。
【0093】さらに、上部挿入式制御棒としたことで、
炉心14の位置を原子炉圧力容器11の下部に近付けて
配置することが可能であるから、従来より炉心の重心を
低く設定し、耐震性能を向上させることができる。
【0094】(第9の実施の形態)以下、本発明の第9
の実施の形態に係る沸騰水型原子炉の運転方法について
説明する。本実施の形態においては、第1の実施の形態
と同様に、ボイド係数の値に関する設定として、定格出
力運転時における動的ボイド係数を−5¢より大きく設
定する。
【0095】図10は本実施の形態における制御棒密度
の経過を示すグラフである。制御棒密度とは、炉心に装
荷された全燃料集合体のうち挿入された制御棒に隣接す
る部分の体積が炉心全体に占める体積割合を示す。本実
施の形態では、燃焼が進むにつれて制御棒密度を、図中
符号30aを付して破線で示したように制御することと
する。
【0096】すなわち、運転初期(〜約8GWd/t)
は制御棒密度をほぼ10%で推移するように制御棒の一
部を選択挿入する。本実施の形態では、サイクル末期
(約8〜12GWd/t)においても制御棒を少し引抜
いて制御棒密度を約10%から約1%まで下げるもの
の、制御棒の一部挿入された状態は維持することとす
る。
【0097】なお、図中符号30bを付した実線は、こ
うした制御棒密度の経過に伴う余剰反応度の経過を示し
たものである。この余剰反応度は、制御棒を仮に全て引
抜いた場合の炉心反応度を示す。
【0098】また、図11は本実施の形態におけるサイ
クル末期での炉心の制御棒の挿入位置を示す断面図であ
る。この原子炉炉心49は、276体の燃料集合体50
が装荷された場合を例示として示している。符号51及
び52は制御棒位置を表すが、符号51はサイクル末期
において挿入状態にある制御棒を、符号52は引抜き状
態にある制御棒を示す。サイクル末期においては、61
本の制御棒のうち29本の制御棒51を挿入している。
【0099】図12はこの挿入状態にある制御棒51の
サイクル末期の挿入状態の一例を示す炉心の一部側面図
である。燃料集合体は少なくとも下端に天然ウランブラ
ンケット34が用いられているとする。図12には、本
発明の第3の実施の形態において説明した軸方向上下端
に天然ウランブランケット領域33,34を有する燃料
集合体の場合を示している。
【0100】本実施の形態においては、サイクル末期に
おいては、制御棒51は最大でも下部ブランケット領域
34までしか挿入しないものとする。図12は最大限挿
入したとき、つまり下部ブランケット領域34の上端ま
で制御棒51を挿入した場合を示している。
【0101】例えば、下部ブランケット領域34の長さ
が燃料有効部全長の3/24であり、図11に示した2
9本の制御棒51が図12の位置まで挿入された場合の
制御棒密度は、約5%となる。
【0102】このように、燃料集合体の下部の天然ウラ
ンからなるブランケット領域にのみ一部制御棒を挿入す
ることにより、炉心反応度の低下を最小限にとどめるこ
とができる。
【0103】また、サイクル初期から末期にかけて常に
炉心内に制御棒を一部挿入した状態とすることにより、
スクラム時に全制御棒を一斉急速挿入する場合に、従来
のように全ての制御棒が引抜き状態にある場合と比較し
て、短時間に反応度の抑制を行うことができるから、さ
らにΔMCPRを改善することができる。
【0104】なお、以上の説明では、図10に示すよう
に、運転サイクル中の制御棒密度の変化は全く平坦とな
るように設定したが、平坦でない場合でももちろん同様
の作用効果を奏する。また、上述の作用効果は、制御棒
の挿入方向が炉心下部からである場合のみならず、炉心
上部から挿入する図9に示した場合でも同様である。
【0105】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
過渡のΔMCPRを最小となるまで低下するとともに炉
心安定性減幅比を低減することで、原子炉の出力密度を
増加することができるので、安価な自然循環炉あるいは
一部強制循環による原子炉を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における沸騰水型原
子炉の過渡時のΔMCPRと動的ボイド係数の相関を示
す特性図である。
【図2】燃料集合体のチャンネルボックス幅に対するバ
イパス部幅の比率と、動的ボイド係数との相関を示す特
性図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態における燃料集合体
の燃料有効部の軸方向濃縮度分布を示す分布図である。
【図4】本発明の第3の実施の形態における燃料集合体
の軸方向上下端部のブランケット領域の分布を示す分布
図である。
【図5】本発明の第4の実施の形態における燃料集合体
の燃料棒とウォータロッドの配置を示す断面図である。
【図6】本発明の第5の実施の形態における燃料集合体
の燃料棒とウォータロッドの配置を示す断面図である。
【図7】本発明の第6の実施の形態にかかる沸騰水型原
子炉の概略を示すシステム系統図である。
【図8】本発明の第7の実施の形態にかかる沸騰水型原
子炉の概略を示すシステム系統図である。
【図9】本発明の第8の実施の形態にかかる沸騰水型原
子炉の概略を示すシステム系統図である。
【図10】本発明の第9の実施の形態にかかる沸騰水型
原子炉の制御棒密度制御と余剰反応度の推移を時系列で
示すグラフである。
【図11】本発明の第9の実施の形態にかかる沸騰水型
原子炉の炉心の制御棒挿入位置を示す断面図である。
【図12】本発明の第9の実施の形態にかかる沸騰水型
原子炉の炉心の制御棒挿入位置を示す一部側面図であ
る。
【図13】従来の原子炉の炉心内部の要部を示す断面図
である。
【図14】従来の沸騰水型原子炉の概略を示すシステム
系統図である。
【符号の説明】
1,36,42,50…燃料集合体、2,15…制御棒、3,38
…燃料棒、4,37…チャンネルボックス、5,39a,39
b,39c,39d,40a,40b…ウォータロッド、6…核燃料
物質(燃料ペレット)、7…バイパス部、8,41,43…
沸騰水流路、9…チャンネルボックス、11…原子炉圧力
容器、12…気水分離器、13…シュラウド、14,49…原子
炉炉心、16,47…制御棒駆動機構、17…主蒸気管、18…
逃し安全弁、19…タービン蒸気加減弁、20…高圧タービ
ン、21…低圧タービン、22…発電機、23…復水器、24…
低圧給水加熱器、25…高圧給水加熱器、26…給水ポン
プ、27…給水管、28…バイパスライン、29a,29b,29
c…抽気ライン、44…逃し安全弁開放指令、45…炉内循
環ポンプ、46…炉内循環ポンプ停止信号、48…制御棒案
内管、51…挿入状態にある制御棒、52…引抜き状態にあ
る制御棒。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G21D 3/00 G21C 7/26 Z (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G21C 7/00 G21C 3/328 G21C 5/00 GDV

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 核燃料物質が封入された燃料棒と内部を
    水が流通するウォータロッドを束ねチャンネルボックス
    で包囲してなる燃料集合体により構成される炉心を内蔵
    する原子炉圧力容器と、発電機を回転させるタービン
    と、前記原子炉圧力容器から前記タービンに蒸気を供給
    する主蒸気管とを具備する沸騰水型原子炉において、前
    記炉心は前記複数の燃料集合体の間隙に水が流通するバ
    イパス部を有し自然循環により冷却され、かつ前記核燃
    料物質としてウラン235とウラン238を含み、かつ
    前記燃料集合体が上下方向にウラン235の濃縮度の異
    なる複数の領域に区画されており、この複数の領域のう
    ち最上に位置する領域と最下に位置する領域は天然ウラ
    ンまたは劣化ウランからなるブランケット領域であり、
    その他の領域は濃縮ウランからなり、前記最下に位置す
    る領域の区間長さ前記最上に位置する領域の区間長さ
    より大きく設定し、定格出力運転時のボイド反応度係数
    を−0.07%Δk/k/%ボイド率以上−0.03%Δk/k
    /%ボイド率以下の範囲に設定することを特徴とする
    騰水型原子炉。
  2. 【請求項2】 核燃料物質が封入された燃料棒と内部を
    水が流通するウォータロッドを束ねチャンネルボックス
    で包囲してなる燃料集合体により構成される炉心を内蔵
    する原子炉圧力容器と、発電機を回転させるタービン
    と、前記原子炉圧力容器から前記タービンに蒸気を供給
    する主蒸気管とを具備する沸騰水型原子炉において、前
    記炉心は前記複数の燃料集合体の間隙に水が流通するバ
    イパス部を有し自然循環により冷却され、かつ前記核燃
    料物質としてウラン235とウラン238を含み、かつ
    前記燃料集合体が上下方向にウラン235の濃縮度の異
    なる複数の領域に区画されており、この複数の領域のう
    ち最上に位置する領域と最下に位置する領域は天然ウラ
    ンまたは劣化ウランからなるブランケット領域であり、
    その他の領域は濃縮ウランからなり、前記最下に位置す
    る領域の区間長さ前記最上に位置する領域の区間長さ
    より大きく設定し、定格出力運転時の動的ボイド反応度
    係数の絶対値を5¢以下と設定することを特徴とする沸
    騰水型原子炉。
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