JP3251245B2 - 半導体基板の評価方法及び半導体装置の製造工程の管理方法 - Google Patents

半導体基板の評価方法及び半導体装置の製造工程の管理方法

Info

Publication number
JP3251245B2
JP3251245B2 JP34507398A JP34507398A JP3251245B2 JP 3251245 B2 JP3251245 B2 JP 3251245B2 JP 34507398 A JP34507398 A JP 34507398A JP 34507398 A JP34507398 A JP 34507398A JP 3251245 B2 JP3251245 B2 JP 3251245B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
semiconductor substrate
evaluating
substrate
voltage
oxide film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP34507398A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000068344A (ja
Inventor
恭子 江頭
浩二 江利口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp, Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP34507398A priority Critical patent/JP3251245B2/ja
Priority to US09/327,467 priority patent/US6469535B1/en
Publication of JP2000068344A publication Critical patent/JP2000068344A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3251245B2 publication Critical patent/JP3251245B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L22/00Testing or measuring during manufacture or treatment; Reliability measurements, i.e. testing of parts without further processing to modify the parts as such; Structural arrangements therefor
    • H01L22/10Measuring as part of the manufacturing process
    • H01L22/14Measuring as part of the manufacturing process for electrical parameters, e.g. resistance, deep-levels, CV, diffusions by electrical means

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Testing Or Measuring Of Semiconductors Or The Like (AREA)
  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Electric Means (AREA)
  • Testing Of Individual Semiconductor Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置の製造
工程中における半導体基板の表面状態の評価方法及びこ
れを利用した半導体装置の製造工程の管理方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、半導体基板の表面状態の評価
方法として、半導体基板に、半導体基板との間でショッ
トキー障壁を形成する金属を接触させ、両者間に電圧を
印加したときの電流を測定し、その電圧の変化に対する
電流の変化特性から半導体基板の表面状態を評価するI
−V法と呼ばれる方法が知られている。
【0003】図18は、このI−V法の測定原理を示す
図である。同図に示すように、測定装置のステージ2の
上に被測定物であるSi基板1が載置されており、Si
基板1の表面には、Si基板1との間でショットキー障
壁を形成する水銀電極3が接触している。そして、電圧
電源16を用いてSi基板1と水銀電極3との間に印加
する電圧をいろいろな値に変化させて、そのときの電流
および電圧を電流計17及び電圧計5により測定するよ
うに構成されている。
【0004】ここで、このI−V法を利用して行なっ
た、コンタクト抵抗を増加させる特徴を持つプラズマに
曝された半導体基板1の表面状態の評価結果について説
明する。Si基板1としては、n型で、表面の結晶面が
(100)で、抵抗率が10Ω・cmのウエハを使用し
ている。プラズマによるダメージを受けた領域(以下、
ダメージ層という)の導入には、平行平板型RIE装置
を使用した。このとき、エッチングガスとして、CHF
3 とO2 との混合ガスを使用し、ガス圧力を5Pa、R
F印加電力を1kW、RF周波数を13.56MHzと
している。この条件下でSi基板1にダメージを導入し
た後、O2 ダウンフロープラズマアッシング処理を施
し、Si基板1上に堆積した有機物を除去する。さら
に、CF4 とO2 の混合ガスを使用したプラズマ雰囲気
下でのダウンフローエッチングを行なって、Si基板1
の表面を5nmから60nmの深さ分だけ除去してい
る。このダウンフローエッチング(ケミカルドライエッ
チング、以下、CDEと呼ぶ)を行なったときのガス圧
力は133Pa、RF印加電力は300W、RF周波数
は13.56MHzである。このCDEによるエッチン
グの場合、プラズマイオンの衝撃のほとんどない化学的
作用によって半導体基板が除去されていくので、半導体
基板内に新たなダメージ層は生じることがない。
【0005】その後、Si基板1に、O2 プラズマによ
るアッシング、H2 SO4 /H22 による洗浄、希H
Fによる洗浄を施した。この後、図18に示す状態で、
水銀電極3−Si基板1間に電圧を変化させながら印加
し、その時の電流および電圧をそれぞれ電流計17、電
圧計5を用いて測定した。
【0006】図19は、その結果得られた電流−電圧特
性データを示す図である。同図において、「control 」
はベアシリコンからなるSi基板にRIE,CDE処理
をしていないもののデータを示す。この図からわかるよ
うに、CDEによるエッチング量が5nmと少ないもの
では、電流値が小さく電流−電圧特性が乱れていること
から、ダメージが多く残っていると推定される。また、
本来ショットキー特性を示すべきものがオーミック特性
を示していることもわかる。さらに、ベアシリコンであ
っても、CDEを施すことにより、オーミック特性を示
していることから、CDE処理によって、Si基板の表
面状態に何らかの変化が生じることが示唆されている。
【0007】次に、CDE処理された試料の表面状態
は、どれも同じように変化していると考え、CDE処理
された試料の中でRIEダメージを評価した。
【0008】図20は、CDE処理された試料において
ダメージが回復していく様子を詳しく見るために、図1
9に示すI−V特性線上の印加電圧が−0.2Vの点に
おける電流値のエッチング深さに対する変化を示す図で
ある。図20に示すように、エッチング深さが40nm
のときに電流値が急激に増大しており、ダメージはSi
基板1の表面から40nmの深さに達していることがわ
かる。
【0009】すなわち、以上のように、従来のI−V法
を利用することにより、プラズマ処理されたSi基板1
のダメージ層の深さを工程中に把握することができる。
したがって、トランジスタ等のデバイスを形成しなくて
もSi基板1の表面状態をほとんど非破壊で評価するこ
とができるので、プラズマ処理条件の変更や次の工程へ
の進行の可否の判断に供することができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のI−V法による評価方法には、以下のような問題が
ある。
【0011】図5は、上述の評価を行ったSi基板の上
に、AlSiCu配線を形成して、CDEによるエッチ
ング深さの変化に対するコンタクト抵抗の変化を測定し
た結果を示す図である。同図に示すように、ダメージを
受けたSi基板も3nmの深さ分を除去すればコンタク
ト抵抗は激減しており、8nmの深さ分を除去すればコ
ンタクト抵抗はほとんど0になっている。すなわち、ダ
メージによるコンタクト抵抗の増加は、Si基板の表面
から8nmの深さ分だけ除去すれば回復しており、この
結果は、図20に示す上記従来のI−V法による評価結
果とは食い違っている。従来のI−V法によると、確か
に感度よくダメージを検出しているかもしれないが、現
実に除去する必要があるダメージ層を越えた深さまで入
った微妙な欠陥まで検出していることになる。つまり、
図20に示す40nmまで入っているダメージにも、半
導体装置の特性上問題のないものが含まれているが、上
記従来のI−V法を利用してエッチング量を定めると、
例えば8nmでよいのに40nmの深さまで除去しなけ
ればならないことになり、あまりにも過大なエッチング
量となってしまう。
【0012】その結果、実際にインライン(製造工程中
のあるプロセスとプロセスとの間)で上記従来のI−V
法によるダメージ層の評価結果をダメージ層の除去のた
めのエッチング量の判断などに使用することはできず、
現実には、配線の形成後のコンタクト抵抗の測定から経
験的にダメージ層の除去深さを決定していた。
【0013】本発明は、上記課題に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、製造工程中において、配線等の形
成を伴うことなくプラズマ処理後の半導体基板表面の状
態を評価する手段を講ずることにより、半導体装置の製
造工程の各種判断に供することができる半導体基板の評
価方法及び半導体装置の製造工程の管理方法を提供する
ことにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明が講じた手段は、半導体基板の上に測定端子を
載置して、両者間に一定電圧を加えたときの電流の変化
あるいは一定電流を加えたときの電圧の変化のように、
両者の界面のトラップの変化に起因する電気現象を利用
して半導体基板の表面状態を評価することにある。
【0015】本発明の第1の半導体基板の評価方法は、
半導体基板の上に、該半導体基板との間でショットキー
障壁を形成する測定端子を載置する第1のステップと、
上記半導体基板と上記測定端子との間に、電圧,電流の
うちいずれか一方の電気的ストレスを一定量で印加し、
上記半導体基板と上記測定端子との間に生じる電圧,電
流のうち他方の電気的ストレスの変化量を測定する第2
のステップと、上記他方の電気的ストレスの変化量に基
づき上記半導体基板表面の状態を評価する第3のステッ
プとを備え、上記第1〜第3のステップを、表面にダメ
ージ層を有する初期状態の半導体基板と、上記ダメージ
層が所定深さ分だけ除去された加工後の半導体基板とに
ついて行ない、上記初期状態の半導体基板と加工後の半
導体基板との間における上記他方の電気的ストレスの変
化量に基づいて、上記ダメージ層の除去状態を判断する
方法である。
【0016】この方法により、半導体基板の表面領域に
電流が注入されることで、ダメージ層内の捕獲中心が電
荷によって埋められて、半導体基板のバンド状態が変化
する。このときのバンド状態の変化は、半導体基板の表
面付近における欠陥量によって決定される。したがっ
て、このバンド状態の変化により生じる電圧,電流の変
化特性から半導体基板の表面から数nmの深さ位置にお
ける欠陥量に対応した情報が得られ、実際の欠陥量に即
した定量的な評価を行うことができる。
【0017】しかも、この方法により、半導体装置の特
性上問題となるダメージ層の深さだけを正確に検出する
ことが可能になる。すなわち、従来のI−V法とは異な
り、半導体装置の特性上問題となるダメージ層と問題と
ならないダメージ層とを区別できる。したがって、実用
上、インラインでの非破壊検査に供することができる。
【0018】上記第1のステップでは、上記測定端子と
して水銀電極を用いることが好ましい。
【0019】上記第2のステップでは、上記一方の電気
的ストレスとして電流を用い、上記第3のステップで
は、上記他方の電気的ストレスである電圧の経時変化量
△Vと、△V=X・q・N/ε(Xは電荷捕獲中心の膜
厚を、qは電荷量を、εは半導体基板の比誘電率をそれ
ぞれ示す)の関係式とに基づいて、上記半導体基板の表
面領域の欠陥密度Nを求めることができる。
【0020】この方法により、電圧の変化量ΔVから半
導体基板内の欠陥密度Nが推定できるので、半導体基板
内に存在するダメージ層のうち半導体装置の特性上実際
に問題となるほどの欠陥密度が存在している領域を把握
することができる。
【0021】本発明の第2の半導体基板の評価方法は、
半導体基板の上に酸化膜を形成する第1のステップと、
上記酸化膜の上に測定端子を載置する第2のステップ
と、 上記半導体基板と上記測定端子との間に、電圧,電
流のうちいずれか一方の電気的ストレスを一定量で印加
し、上記半導体基板と上記測定端子との間に生じる電
圧,電流のうち他方の電気的ストレスの変化量を測定す
る第3のステップと、上記他方の電気的ストレスの変化
量に基づき上記半導体基板表面の状態を評価する第4の
ステップとを備え、上記第1〜第4のステップを、表面
にダメージ層を有する初期状態の半導体基板と、上記ダ
メージ層が所定深さ分だけ除去された加工後の半導体基
板とについて行ない、上記初期状態の半導体基板と加工
後の半導体基板との間における上記他方の電気的ストレ
スの変化量に基づいて、上記ダメージ層の除去状態を判
断する方法である。
【0022】記半導体基板の上に酸化膜を形成するス
テップを含み、上記半導体基板の酸化膜の上に上記測定
端子を載置することにより、測定感度の向上を図ること
ができる。そして、上記第1〜第3のステップを、表面
にダメージ層を有する初期状態の半導体基板と、上記ダ
メージ層が所定深さ分だけ除去された加工後の半導体基
板とについて行ない、上記初期状態の半導体基板と加工
後の半導体基板との間における上記他方の電気的ストレ
スの変化量に基づいて、上記ダメージ層の除去状態を判
断することにより上述の効果が得られる。
【0023】上記第2のステップでは、上記測定端子と
して水銀電極を用いることが好ましい。
【0024】上記酸化膜を形成するステップでは、40
0℃以下の低温で酸化膜を形成することにより、被測定
部における結晶状態の回復を回避できるので、測定精度
の悪化を防止することができる。
【0025】上記酸化膜を形成するステップでは、電荷
のトンネリングが可能な厚みを有する酸化膜を形成する
ことにより、酸化膜による電流の妨害作用をなくして、
測定感度を良好に維持することができる。
【0026】その場合、上記第3のステップでは、上記
一方の電気的ストレスとして電流を用い、上記第4のス
テップでは、上記他方の電気的ストレスである電圧の飽
和値の変化量が極大となる深さをダメージの深さと評価
することができる。
【0027】この方法により、複数の極大値が現れた場
合には、各極大値を示す原因となる不純物の種類もわか
るので、半導体装置の特性上問題となる不純物が侵入し
ている深さがわかる。したがって、この評価結果を用い
て、実用上不具合を生じるダメージの深さまでエッチン
グして、余分なエッチングを回避することが可能とな
る。
【0028】本発明の半導体装置の製造工程の管理方法
は、半導体基板にダメージを与える条件下でプラズマエ
ッチングを行なう工程と、上記プラズマエッチングによ
り生じたダメージ層を除去する工程とを含む半導体装置
の製造工程の管理方法であって、上記各工程中のいずれ
かの時点において、半導体基板の上に測定端子を載置す
る第1のステップと、上記半導体基板と上記測定端子と
の間に、電圧,電流のうちいずれか一方の電気的ストレ
スを一定量で印加し、上記半導体基板と上記測定端子と
の間に生じる上記電圧,電流のうち他方の電気的ストレ
スの変化量を測定する第2のステップと、上記他方の電
気的ストレスの変化量に基づき上記半導体基板表面の状
態を評価する第3のステップと、上記第3のステップに
おける評価結果に基づいて、上記ダメージ層を除去する
工程の管理を行なう第4のステップとを備えている。
【0029】この方法により、上述の半導体基板の評価
方法を利用して、プラズマエッチングによって生じたダ
メージ層を過不足なく除去するための工程の管理が可能
になる。
【0030】上記半導体装置の製造工程の管理方法にお
いて、上記第4のステップでは、上記ダメージ層を除去
する工程の条件を変更したり、上記ダメージ層を除去す
る工程の終点を判断することが可能になる。
【0031】上記半導体装置の製造工程の管理方法にお
いて、上記第1のステップでは、上記半導体基板及び上
記金属として、互いにショットキー障壁を形成する材料
を選択し、上記第2のステップでは、順方向の電流が生
じる方向に上記一方の電気的ストレスを印加することが
できるし、あるいは、上記第1のステップの前に上記半
導体基板の上に酸化膜を形成するステップを含み、上記
第1のステップでは上記半導体基板の酸化膜の上に上記
測定端子を載置することもできる。
【0032】上記第1〜第3のステップを、表面にダメ
ージ層を有する初期状態の半導体基板と、上記エッチン
グダメージ層が所定深さ分だけ除去された加工後の半導
体基板とについて行ない、上記第4のステップでは、上
記初期状態の半導体基板と加工後の半導体基板との間に
おける他方の電気的ストレスの変化量に基づいて、上記
管理を行なうことができる。
【0033】その場合、ショットキー接触を利用する場
合には、上記第2のステップでは、上記一方の電気的ス
トレスとして電流を用い、上記第3のステップでは、上
記電圧の経時変化量△Vと、△V=X・q・N/ε(X
は電荷捕獲中心の膜厚を、qは電荷量を、εは半導体基
板の比誘電率をそれぞれ示す)の関係式とに基づいて、
上記半導体基板の表面領域の欠陥密度Nを求め、上記第
1〜第3のステップを、表面にダメージ層を有する初期
状態の半導体基板と、上記ダメージ層が所定深さ分だけ
除去された加工後の半導体基板とについて行ない、上記
第4のステップでは、上記初期状態の半導体基板と加工
後の半導体基板との間における上記欠陥密度Nが所定値
以下になったときに、上記ダメージ層を除去する工程が
終了したと判断することができる。
【0034】また、酸化膜を介在させる方法では、上記
第1のステップでは、上記一方の電気的ストレスとして
電流を用い、上記第3のステップでは、上記他方の電気
的ストレスである電圧の飽和値の変化量が極大となる深
さをエッチングダメージの深さと評価することができ
る。
【0035】
【発明の実施の形態】以下の実施形態においては、本発
明に係るI−V法による半導体基板の表面状態の評価方
法とその評価方法を利用した半導体装置の製造工程の管
理方法について説明する。
【0036】(第1の実施形態) 図1は、本実施形態の測定原理を示す図である。同図に
示すように、測定装置のステージ2の上に被測定物であ
るSi基板1が載置されており、Si基板1の表面に
は、Si基板1との間でショットキー障壁を形成する測
定端子である水銀電極3が接触している。そして、定電
流電源4を用いて、Si基板1と水銀電極3との間に一
定電流を印加し、その時の電圧の経時変化を電圧計5を
用いて測定するように構成されている。すなわち、本実
施形態では、上記図18に示す従来の評価装置とは異な
り、定電流電源を用いている。
【0037】ここで、本実施形態では、コンタクト抵抗
を増加させる特徴を持つプラズマに曝されたSi基板1
の表面状態を評価する方法について説明する。
【0038】Si基板1としては、n型で、表面の結晶
面が(100)で、抵抗率が10Ω・cmのウエハを使
用している。ダメージの導入には、平行平板型RIE装
置を使用した。このとき、エッチングガスとして、CH
3 とO2 との混合ガスを使用し、ガス圧力は5Pa、
RF印加電力を1kW、RF周波数を13.56MHz
としている。
【0039】この条件下でSi基板1にダメージを導入
した後、O2 ダウンフロープラズマアッシング処理を施
し、Si基板1上に堆積した有機物を除去する。さら
に、CF4 とO2 の混合ガスを使用したダウンフローエ
ッチングにより、Si基板1を測定ポイントまで(5n
mから60nm)エッチングする。このダウンフローエ
ッチング(ケミカルドライエッチング、以下、CDEと
呼ぶ)を行なったときのガス圧力は133Pa、RF印
加電力は300W、RF周波数は13.56MHzとし
た。
【0040】その後、Si基板1に、O2 プラズマによ
るアッシング、H2 SO4 /H22 による洗浄、希H
Fによる洗浄を施した。
【0041】この後、図1に示す状態で、一定電流を印
加したときの電圧の経時変化を測定した。その際、Si
基板1表面にSi基板1との間でショットキー障壁を形
成する水銀電極3を接触させ、Si基板1と水銀電極3
との間に順方向の一定電流Icoを流したときの電圧の経
時変化を電圧計5で測定した。ただし、水銀電極3は、
円筒部材内に水銀を封入して構成されている。そして、
測定時には空圧により水銀を下降させて被測定物に接触
させ、測定が終了すると真空引きによって円筒部材内を
上昇させるようにしている。
【0042】図2は、一定電流の値を初期電圧値が0.
2Vになるように設定したときのSi基板1の電圧の経
時変化を示す図である。同図に示すように、ダメージを
受けたSi基板1の電圧は時間とともにほぼ直線的に増
加しており、この電圧は、CDEのエッチング深さが1
0nmのときに最大となり、エッチング深さが15nm
になると急激に減少した後、エッチング深さが40nm
のときに「control 」レベルに回復している。
【0043】すなわち、図2に示す一定電流印加時にお
ける電圧の経時変化ΔVの飽和値とエッチング深さとの
関係から、Si基板1の表面からの深さが5〜10nm
付近の領域に、電圧の経時変化ΔVに影響する欠陥など
が多く存在することが予想される。
【0044】そこで、本発明者は、以上のような電圧の
経時変化ΔVが生じることを合理的に説明するために、
以下のモデルを提唱する。
【0045】図3(a),(b)は、n型Si基板1の
表面に、n型Si基板1との間でショットキー障壁6を
形成する水銀電極3を接触させ、n型Si基板1と水銀
電極3との間に順方向の一定電流Icoを流したときのn
型Si基板1と水銀電極3のエネルギーバンドの変化を
示すバンド図である。
【0046】図3(a)に示す初期の状態では、固有の
ショットキー障壁高さqφ0 を形成するn型Si基板1
と水銀電極3を接触させると、n型Si基板のフェルミ
レベルEfsと水銀電極3のフェルミレベルEfmとは一致
する。そして、両者間に順方向の電流を流すために、水
銀電極3側に正の初期電圧V0 を印加すると、n型Si
基板のフェルミレベルEfsが水銀電極3のフェルミレベ
ルEfmよりもqV0 だけ高くなる。ただし、両者間の障
壁高さはqφ0 であり、変わらない。そして、n型Si
基板1から水銀電極3に向かって、Si基板21の伝導
帯のエネルギーレベルEcoとショットキー障壁の上端と
のエネルギーレベル差に応じた電流Icoが流れる。
【0047】その後、一定電流Icoを流し続けると、図
3(b)に示すように、n型Si基板1中の捕獲中心1
1に電荷10が注入され、この注入された電荷10の量
に応じて、Si基板1の伝導帯のうち表面付近の領域の
エネルギーレベルが上昇するので、ショットキー障壁高
さもqφ1 に変化する。このときの実効的なショットキ
ー障壁高さqφ1 は、n型Si基板1の伝導帯のエネル
ギーレベルEc1のうち表面に近い最もポテンシャルの高
い領域(捕獲中心11の位置)のポテンシャルに律速さ
れる。このようにして、実効的なショットキー障壁高さ
がqφ1 に上昇した後も、なお一定電流Icoが流れるよ
うに電圧を印加すると、n型Si基板1のフェルミレベ
ルEfs及び伝導帯のエネルギーレベルEc1のうち奥方の
領域のレベルも引き上げられる。このフェルミレベルE
fsの変化量(qV1 −qV0 )が、電圧の変化量ΔVに
対応する。そして、最終的に捕獲中心11が電荷10で
飽和状態になったときに、図2に示す電圧の変化量ΔV
が一定になる。
【0048】ここで、ポアソンの方程式は、一般的に以
下の式(1)で表される。ただし、xは基板の深さ方向
への距離を、ρは電荷量を、εはSi基板1の比誘電率
をそれぞれ表す。
【0049】 dV/dx=ρ/ε (1) ここで、本発明者は、電荷の捕獲中心がSi基板1の最
表面から1nmの深さの位置にあると仮定し、室温で順
方向の電流であることからトンネル伝導を無視して、上
記ポアソンの方程式を展開することにより、電圧の変化
量ΔVから電荷を捕獲する準位の欠陥密度Nを算出する
次式(2)を導出した。
【0050】 △V=χ・qN/ε (2) ここで、ΔVは飽和状態における電圧の変化量、εはS
i基板1の比誘電率、Nは欠陥密度、qは電荷量、χは
電荷の捕獲中心の深さを示す。
【0051】図4は、図2に示す電圧の変化量ΔVが飽
和したときの値から、式(2)を用い、欠陥密度を算出
した結果を示す図である。ただし、上述のように、本実
施形態では、χ=1nmと仮定している。また、図4の
●で示す各点の数だけのサンプルを利用して、それぞれ
基板表面からのエッチング深さを5nm刻みで変えてい
る。図4に示すように、欠陥密度Nは深さ10nmの領
域で最大値1×1013cm-2以上に達し、深さ15nm
の領域で急激に1×1011cm-2から1×1012cm-2
の間まで減少し、深さ40nmの領域でほぼ完全に回復
した。
【0052】ここで、注目すべき点は、以下の諸点であ
る。
【0053】まず、深さ10nmの領域と深さ30nm
付近の領域とに2カ所の欠陥密度のピークが形成されて
いることがわかる。これは、この実験で使用したプラズ
マ種にはカーボン種と水素種とがあり、カーボン種は基
板内の比較的浅い領域にしか侵入できないが、水素種は
基板内の深い領域まで侵入できることに起因するものと
思われる。
【0054】また、ダメージが深さ40nmの領域に達
している点は、上記図20に示す従来のI−V法による
評価結果と一致するが、新たに深さ10nm付近の領域
におけるトラップ密度は非常に高いことが明らかになっ
た。この領域のトラップは、上述のように原子半径の大
きいカーボン種によるものと思われ、トラップ密度が極
めて高いことがわかる。一方、深さ15〜40nmの領
域のトラップ密度は非常に低いこともわかる。
【0055】そして、この10nmという深さ位置は、
図5に示すコンタクト抵抗を低減するのに必要な除去深
さ8nmとほぼ一致している。すなわち、カーボン種の
ようにトラップ密度の高い欠陥領域さえ除去すれば、水
素種のようにトラップ密度の小さい欠陥領域は必ずしも
除去する必要はない。ところが、上記従来のI−V法に
よる測定では、トラップ密度の高低を区別できないの
で、トラップ密度の極めて低い領域までダメージ層とし
て検出していたのである。その結果、上記従来のI−V
法を用いても、半導体製造工程におけるCDEの終点を
検出することなどは困難であり、結局、デバイス形成後
のコンタクト抵抗の測定とエッチング深さとの相関関係
を別途求めておき、その相関関係に基づいて経験的にC
DEによる半導体基板の除去量を決定せざるを得なかっ
た。
【0056】それに対し、上述のように、本発明の評価
方法によって検出された浅い側の欠陥の深さ位置は、コ
ンタクト抵抗の測定から求められる適正な除去量とよい
相関がとれることが明らかになったので、これを製造工
程の管理のために用いることが可能になった。すなわ
ち、基板内における不純物の拡散の状態や導電型に応じ
て、所望のコンタクト抵抗が得られる深さとトラップ密
度との相関関係を予め把握しておけば、きわめて正確に
最適エッチング量を検知することができる。
【0057】したがって、本実施形態によると、半導体
基板に、上記半導体基板との間でショットキー障壁を形
成する測定端子を接触させて、上記半導体基板と上記測
定端子との間に順方向の電流を流し、その電流が一定に
なるようにしたときの電圧の経時変化を測定し、その飽
和値を求めることにより、上記基板表面の状態を正確に
測定することが可能になり、デバイスの電気的特性に影
響を与える大きさのダメージが存在している深さを把握
し、ダメージ層除去のためのCDEを過不足なく行なう
ことができる。
【0058】なお、図4に示すデータは、Si基板を5
nm刻みでCDE処理により除去することにより求めた
ものであるが、例えば3nm刻みでSi基板をCDE処
理により除去してもよい。本発明の評価方法の場合、基
板の表面下数nmの深さの欠陥量を感度よく検出できる
ので、ダメージ層のいろいろな深さ分除去した試料を準
備することで、ダメージ層内の基板の深さ方向に沿った
欠陥量の分布状態を評価することができる。
【0059】(第1の実施形態の変形形態) 上記第1の実施形態において、Si基板1には、コンタ
クト抵抗を増加させるダメージを導入されたn型Si基
板を用いたが、半導体基板であれば何でもよく、どのよ
うな状態でもよい。また、測定端子は水銀電極に限るも
のではない。
【0060】また、第1の実施形態では、一方の電気的
ストレスとして一定電流を印加して他方の電気的ストレ
スである電圧の変化を測定したが、一方の電気的ストレ
スとして一定電圧を印加して他方の電気的ストレスであ
る電流の変化を測定してもよい。その場合、図3(a)
に示す状態から、捕獲中心11に電子10がトラップさ
れることで、Si基板1側の伝導帯のエネルギーレベル
Ecoのうち境界付近のポテンシャルのみが上昇する。し
かし、電圧が一定なので、水銀電極3のフェルミレベル
EfmとSi基板1のフェルミレベルEfsとのエネルギー
レベル差はqV0 のままであり、図3(b)に示すSi
基板1側の伝導帯のエネルギーレベルEc1のうち内方領
域のポテンシャルは変わらない。その結果、図3(b)
に示すSi基板1の伝導帯のエネルギーレベルEc1のう
ち基板奥方部分と境界付近の部分とのポテンシャル差が
時間の経過と共に拡大し、電流が次第に減少する。そし
て、この電流の減少割合がほぼ0になり電流値がほぼ一
定になった時点の電流の変化量を求めると、この電流値
が本実施形態における電圧の経時変化量ΔVに対応する
ことになる。
【0061】上記実施形態では、Si基板1から水銀電
極3に電流が流れるようにしたが、逆に水銀電極3から
Si基板1に電流を流して測定してもよい。
【0062】また、上記実施形態では、n型Si基板1
を使用したが、p型半導体基板を用いることもできる。
その場合、欠陥層に正孔がトラップされることになる
が、その場合にも、半導体基板側の価電子帯のポテンシ
ャルが変化するので、正孔電流の変化から欠陥密度に対
応したダメージ層の深さや程度を定量的に測定すること
ができる。
【0063】また、本発明のI−V法による測定を行な
うに際し、測定端子は半導体基板との間でショットキー
障壁を形成するものだけでなく、オーミック接触を行な
うものを使用することもできる。その場合にも、半導体
基板内の捕獲中心への電荷(正負を問わず)のトラップ
により生じる電圧又は電流の変化を利用して、現実に問
題となるほどの欠陥密度が存在するか否かを判断でき
る。
【0064】(第2の実施形態) 本実施形態では、半導体基板上に積極的に酸化膜(好ま
しくは電荷のトンネリングが可能な薄い酸化膜)を形成
して、ダメージ量を定量的に評価する方法について説明
する。
【0065】図6(a)〜(d)は、本実施形態に係る
評価方法を実施するための試料の調整手順を示す断面図
である。
【0066】まず、図6(a)に示す工程で、例えばn
型で、表面の結晶面が(100)で、抵抗率が10Ω・
cmの半導体基板21に、平行平板型RIE装置を用い
てエッチングを施すことにより、半導体基板21内にダ
メージ層22を形成する。エッチングガスとして、CH
3 とO2 との混合ガスを使用し、ガス圧力は5Pa、
RF印加電力を1kW、RF周波数を13.56MHz
としている。このとき、半導体基板21の上には有機物
からなるデポ膜23も形成される。
【0067】次に、図6(b)に示す工程で、O2 ダウ
ンフロープラズマアッシング処理を施し、Si基板21
上に堆積したデポ膜23を除去する。
【0068】次に、図6(c)に示す工程で、CF4
2 の混合ガスを使用したダウンフローエッチングによ
り、ダメージ層22を測定したい深さポイントまで(5
nmから60nm)除去する。このダウンフローエッチ
ング(ケミカルドライエッチング、以下、CDEと呼
ぶ)を行なったときのガス圧力は133Pa、RF印加
電力は300W、RF周波数は13.56MHzとし
た。その後、Si基板21に、O2 プラズマによるアッ
シング、H2 SO4 /H22 による洗浄、希HFによ
る洗浄を施した。
【0069】次に、図6(d)に示す工程で、ダウンス
トリーム・リモートプラズマ酸化法(RPO)により、
厚みが3〜4nmの薄い酸化膜25を形成する。このと
き、酸化温度は400℃以下であり、半導体基板21内
のダメージ層22の結晶状態の回復が生じないようにし
ている。
【0070】図7は、本実施形態における測定方法を概
略的示す図である。同図に示すように、Si基板21上
の酸化膜25の上に測定端子である水銀電極26が接触
している。そして、定電流電源27を用いて、Si基板
21と水銀電極26との間に一定電流を印加し、その時
の電圧の経時変化を電圧計28を用いて測定するように
構成されている。この水銀電極26は、上記第1の実施
形態と同様に、円筒と円筒内に封入された水銀とにより
構成されている。なお、Si基板21はウエハステージ
の上に載置されていることは、第1の実施形態と同様で
あるが、図7においては、ウエハステージの表示が省略
されている。
【0071】図8〜図10は、それぞれSi基板21の
上に酸化膜25が形成されている場合に、水銀電極26
−Si基板21間に一定電流Icoを印加したときのダメ
ージ層22及びSi基板のエネルギー状態の推定される
変化を示すエネルギーバンド図及びそのときのトラップ
電子の分布状態を示す図である。
【0072】図8(a)は、水銀電極26−Si基板2
1間に電圧を印加していないときにおけるエネルギーバ
ンド図である。図8(b)は、図8(a)に示す酸化膜
22−Si基板21間の界面付近におけるトラップ電子
の状態密度(輪郭線)及びトラップ電子の存在領域(同
図に示すハッチング部分)を示す図である。
【0073】図8(a)に示すように、電圧を印加して
いない状態においては、水銀電極26のフェルミレベル
EfmとSi基板21のフェルミレベルEfsとは同じレベ
ルにある。そして、図8(b)に示すように、ほとんど
のトラップ電子はフェルミレベルEfsよりも低いエネル
ギーレベルにあり、フェルミレベルEfsよりも高いエネ
ルギーレベルにおいてはトラップ電子はほとんど空であ
ると思われる。
【0074】図9(a)は、水銀電極26−Si基板2
1間に一定電流Icoが流れるように初期電圧V0 を印加
したときにおけるエネルギーバンド図である。図9
(b)は、図9(a)に示す酸化膜22−Si基板21
間の界面付近におけるトラップ電子の状態密度(輪郭
線)及びトラップ電子の存在領域(同図に示すハッチン
グ部分)を示す図である。
【0075】図9(a)に示すように、一定電流Icoが
流れるように水銀電極26側に正の初期電圧V0 (0.
2V程度)を印加すると、Si基板21のフェルミレベ
ルEfsが水銀電極26のフェルミレベルEfmよりもqV
0 だけ高くなる。そして、図9(b)に示すように、こ
の初期電圧V0 の印加状態においても、ほとんどのトラ
ップ電子はフェルミレベルEfsよりも低いエネルギーレ
ベルにあり、フェルミレベルEfsよりも高いエネルギー
レベルにおいてはトラップ電子はほとんど空であると思
われる。なお、電流値Icoは、酸化膜25をトンネリン
グによって通過する電子とトラップに捕獲される電子と
の総和と考えられる。
【0076】図10(a)は、水銀電極26−Si基板
21間に流れる一定電流Icoが維持されるように時間と
共に変化する電圧V(t)を印加したときにおけるエネ
ルギーバンド図である。図10(b)は、図10(a)
に示す酸化膜22−Si基板21間の界面付近における
トラップ電子の状態密度(輪郭線)及びトラップ電子の
存在領域(同図に示すハッチング部分)を示す図であ
る。
【0077】図10(a)に示すように、トラップが電
子で埋められていくにつれて、水銀電極26側に印加す
る電圧V(t)は大きくなっていく。そして、Si基板
21のフェルミレベルEfsが水銀電極26のフェルミレ
ベルEfmよりもqV(t)だけ高くなる。このとき、図
10(b)に示すように、トラップ電子が存在しうる全
エネルギー領域(図中の輪郭線で囲まれる領域)を埋め
るトラップ電子の数が増大して、空の領域は少なくなっ
ているものと思われる。ただし、この状態においても、
トラップ電子はフェルミレベルEfsよりも低いエネルギ
ーレベルにあり、フェルミレベルEfsよりも高いエネル
ギーレベルにおいてはトラップ電子はほとんど空である
と思われる。
【0078】図11(a)は、水銀電極26−Si基板
21間に流れる一定電流Icoを維持するための電圧V
(t)が飽和電圧Vsat に達したときにおけるエネルギ
ーバンド図である。図11(b)は、図11(a)に示
す酸化膜22−Si基板21間の界面付近におけるトラ
ップ電子の状態密度(輪郭線)及びトラップ電子の存在
領域(同図に示すハッチング部分)を示す図である。
【0079】このとき、図11(a)に示す一定電流I
coは、ほとんどトンネリングにより酸化膜25を通過す
る電子のみによって生じるものと思われる。つまり、図
11(b)に示すように、飽和電圧Vsat に達したとい
うことは、電荷を受け入れるべきトラップがもはやなく
なっていることを意味するので、トラップ電子が存在し
うるエネルギー領域はほとんどトラップ電子で埋められ
ているはずである。
【0080】つまり、図9(b),図10(b)及び図
11(b)に示すように、電圧V(t)の上昇につれ
て、Si基板21のフェルミレベルEfsも高くはなるの
であるが、トラップ電子のエネルギーレベルEtrap以上
には上昇していないものと思われる。いいかえると、フ
ェルミレベルEfsはトラップ電子のエネルギーレベルE
trapの位置にピン止めされた状態になっていると思われ
る。
【0081】したがって、本実施形態のごとく、Si基
板21の上に酸化膜25を形成し、この酸化膜25に水
銀電極26を接触させることにより、Si基板21のフ
ェルミエネルギーEfsがトラップ電子にピン止めされる
という現象が生じ、このピン止めされている分だけ、一
定電流Icoを得るための大きな電圧V(t)が必要とな
り、測定感度が向上することになる。
【0082】図12は、本実施形態におけるエッチング
深さと飽和電圧Vsat の変化量ΔVsat との関係を示す
データである。同図において、横軸はCDEエッチング
の深さdCDE を表し、縦軸は飽和電圧Vsat の変化量を
表している。また、図13〜図15は、それぞれ図12
に示すA点(深さ5nm),B点(深さ15nm),C
点(深さ40nm)におけるRBS(ラザフォード後方
散乱法)による欠陥密度の測定結果を示すデータであ
る。図13〜図15において、横軸はシリコン基板21
に照射して散乱されたHe原子のエネルギーを表し、縦
軸は後方散乱強度(MEIS:メヂアムイオン散乱強
度)を表している。また、各図において、△はSiの結
晶格子にランダムに入射させたときのHe原子の散乱強
度を、○はSi基板の<101>軸に垂直にHeを入射
したときの散乱強度をそれぞれ示す。Heイオンの照射
は、加速電圧80keVで行なっている。同図に示す散
乱スペクトルはモンテカルロシミュレーションによって
分析され、各図の実線曲線に示すような欠陥領域にある
Si原子の分布が得られた。これより、図13〜図15
のSiO2 /Si界面から約1nmの深さにある欠陥の
密度nd を求めた。
【0083】図13,図14,図15に示すように、深
さ5nm,15nm,40nmにおける欠陥密度nd
それぞれ5×1022cm-3,7×1021cm-3,<9×
1020cm-3である。
【0084】図16は、図13〜図15のデータに基づ
いて欠陥密度nd と飽和電圧の変化量ΔVsat との関係
を求めた結果を示す図である。図16において、横軸,
縦軸共に欠陥密度nd ,変化量ΔVsat の対数値を表し
ている。同図に示すように、両者は比例していることが
わかる。つまり、CDEエッチングを行なって飽和電圧
の変化量ΔVsat を測定することにより、その深さにお
ける欠陥密度nd を把握することが可能となる。
【0085】そして、図12に示すように、飽和電圧の
変化量ΔVsat の変化曲線にピーク1と、ピーク2とい
う2つの極大値があるが、図16の関係を考慮すると、
ピーク1,ピーク2は、それぞれ欠陥密度の濃い領域が
2つあることを意味している。上記第1の実施形態にお
ける図4においては、CDEエッチング深さに対するト
ラップ電子の密度を飽和電圧の変化量ΔVsat のデータ
から求めたが、その妥当性が検証されたことになる。
【0086】そして、本実施形態の方法によると、Si
基板21と水銀電極26との間に酸化膜25を介在させ
ることで、飽和電圧Vsat がより大きくなる結果、測定
感度が向上する。
【0087】(第3の実施形態) 次に、半導体装置の製造工程の管理方法に関する第3の
実施形態について、説明する。
【0088】図17(a)〜(g)は、本実施形態にお
ける半導体装置の製造工程及びその管理方法を示す断面
図である。ここでは、トランジスタ形成のためのトラン
ジスタ形成領域Rtrと、ダメージ層をモニターするため
のモニター領域Rmnとが設けられているウエハを前提と
する。
【0089】まず、図17(a)に示す工程で、Si基
板21のトランジスタ形成領域Rtrにおいて、酸化シリ
コンからなるゲート絶縁膜31と、ポリシリコンからな
るゲート電極32と、酸化シリコンからなるサイドウォ
ール33と、低濃度のリンが導入されてなる低濃度n型
ソース・ドレイン領域(LDD領域)34ととを有する
n型MOSトランジスタが形成されている。図17
(a)に示す状態は、低濃度ソース・ドレイン領域34
を形成した後、基板上にシリコン酸化膜を堆積して、サ
イドウォール33形成のためにシリコン酸化膜の異方性
エッチングが行なわれた状態である。このとき、モニタ
ー領域Rmnにおいても、低濃度のリンが導入されてなる
低濃度n型領域34aが形成されている。また、サイド
ウォール33形成のための異方性エッチングにより、S
i基板21の表面付近にはエッチングダメージ層22が
形成されている。
【0090】次に、図17(b)に示す工程で、CDE
エッチングにより、Si基板21の露出している部分を
エッチングして、ダメージ層22を少し除去する。その
後、基板上に、ダウンストリーム・リモートプラズマ酸
化法による酸化膜25を形成する。この酸化膜の厚み
は、3〜4nmである。
【0091】次に、図17(c)に示す工程で、モニタ
ー領域Rmnの低濃度n型領域34aにおける酸化膜25
の上に水銀電極などの金属端子40を載置して、上記第
2の実施形態で説明した方法によるダメージ層の深さの
評価を行なう。その後、図17(b),(c)に示す工
程を繰り返し、図12に示すごとく一定電流を流したと
きの飽和電圧の変化量ΔVsat を求めて、例えば図12
に示すA点(又はC点)に達したときにトランジスタの
特性上問題となるダメージは除去されたものと判断し
て、ダメージ層除去のためのCDEエッチングを終了す
る。このとき、ダメージ層22は除去されている。
【0092】その後、図17(d)に示す工程で、Si
基板21内に高濃度の砒素イオンを注入して、高濃度ソ
ース・ドレイン領域35を形成する。このとき、モニタ
ー領域Rmnにも高濃度の砒素イオンが注入されて、高濃
度n型領域35aが形成される。
【0093】次に、図17(e)に示す工程で、熱処理
による不純物の拡散処理を行なった後、モニター領域R
mnの高濃度n型領域35aにおける酸化膜25の上に水
銀電極などの金属端子40を再び載置して、イオン注入
によるダメージ層が表面付近に残存しているかどうか、
ダメージ層が残存しているときにはそのダメージの程度
の評価を行なう。そして、ダメージが十分回復していな
いときには、追加アニールを行なうなどの措置をとる。
【0094】その後、ダメージ層の深さを測定するため
に形成した極薄の酸化膜25を除去するためのエッチン
グ処理を特別に設ける必要はない。次のシリサイド化処
理の前に、基板上の自然酸化膜を除去するためのフッ酸
によるウェットエッチングが行なわれるので、酸化膜2
5はそのとき自然に除去されるからである。
【0095】その後、図17(f)に示す工程で、基板
上にチタンなどからなる高融点金属膜37を形成し、図
17(g)に示す工程で、高融点金属膜37とシリコン
との反応によるシリサイド化と高融点金属膜37の除去
とを行なって、ゲート電極32,Si基板21の表面上
に、それぞれシリサイド膜38a,38bを形成する。
【0096】本実施形態の半導体装置の製造工程の管理
方法によると、上記第2の実施形態における半導体基板
の評価方法を利用して、半導体基板にダメージ層を生ぜ
しめるプラズマエッチング工程と、そのダメージ層の除
去工程とを有する半導体装置の製造工程の管理を行なう
ことができる。
【0097】また、プラズマエッチングによって形成さ
れたダメージ層だけでなく、イオン注入によって形成さ
れたダメージ層を評価することで、イオン注入条件やイ
オン注入後のアニール条件の適否を判定することができ
る。
【0098】また、上述のCDEによりダメージ層を除
去する場合、製造用のウエハとは別に、モニターウエハ
を利用して、CDEの終点を検出してもよい。
【0099】また、終点の検出方法としては、第2の実
施形態ではなく第1の実施形態の評価方法を利用するこ
ともできる。その場合、酸化膜25は形成せずに、一定
電流を流したときの電圧の変化ΔVが図2に示すもっと
も大きくなる深さ(10nm深さ)まで除去したときに
エッチングダメージ層の除去が終了したと判断する方法
と、図4に示す欠陥密度Nが最大となる深さまで除去し
たときをエッチング終点と判断する方法がある。
【0100】いずれの方法を採用する場合にも、第1,
第2の実施形態で説明したように、高濃度の不純物がド
ープされた領域におけるコンタクト抵抗と、ダメージ層
除去のためのCDEによるエッチング深さを示すパラメ
ータである電圧の変化との関係を予め把握しておくこと
により、従来のI−V法にはない高い感度で正確な製造
工程の管理を行なうことができる。
【0101】なお、図17(c),(e)に示す工程で
金属端子40として水銀電極を用いても、水銀電極が接
触していた半導体基板の表面を清浄な状態に洗浄した
後、次工程に進めば問題は生じない。また、水銀電極以
外の他の金属からなる電極を用いてもよい。
【0102】さらに、エッチングダメージ層を除去する
工程を行なった後、ダメージ層の残存状態から除去工程
の条件を変更することができる。たとえば、CDEの時
間が不足していると判断したり、CDEの雰囲気を好ま
しい状態に調整することができる。
【0103】
【発明の効果】本発明の半導体基板の評価方法によれ
ば、半導体基板と上記金属との間に、一定の電流(又は
電圧)を印加して、半導体基板と上記金属との間に生じ
る電圧(又は電流)の変化量を測定して、この変化量に
基づき半導体基板表面の状態を評価するようにしたの
で、半導体基板内の捕獲中心が電荷によって埋められ
て、半導体基板のバンド状態が変化することを利用し
て、実際の欠陥量に即した定量的な評価を行うことがで
き、よって、インラインでの非破壊検査に使用可能な評
価方法の提供を図ることができる。
【0104】本発明の半導体装置の製造工程の管理方法
によれば、上記半導体基板の評価方法を利用して、イン
ラインでの非破壊検査によりエッチングダメージ層を除
去するための工程を適正に行なうことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態における半導体基板の
表面状態の評価方法を説明するための図である。
【図2】本発明の第1の実施形態における半導体基板表
面の状態の評価結果を示す図である。
【図3】本発明の第1の実施形態における評価方法のモ
デル図を示す図である。
【図4】本発明の第1の実施形態における半導体基板表
面の欠陥密度の深さ方向の分布の評価結果を示す図であ
る。
【図5】本発明の第1の実施形態における半導体基板の
除去深さとデバイスのコンタクト抵抗との関係を示す図
である。
【図6】本発明の第2の実施形態における評価方法を実
施するための試料の調整手順を示す断面図である。
【図7】本発明の第2の実施形態における半導体基板の
表面状態の評価方法を説明するための図である。
【図8】水銀電極−Si基板間に電圧を印加していない
ときにおけるエネルギーバンド図、及び両者の界面付近
におけるトラップ電子の状態密度,トラップ電子の存在
領域をそれぞれ示す図である。
【図9】水銀電極−Si基板間に初期電圧V0 を印加し
たときにおけるエネルギーバンド図、及び両者の界面付
近におけるトラップ電子の状態密度,トラップ電子の存
在領域をそれぞれ示す図である。
【図10】水銀電極−Si基板間に時間変化する電圧V
(t)を印加したときにおけるエネルギーバンド図、及
び両者の界面付近におけるトラップ電子の状態密度,ト
ラップ電子の存在領域をそれぞれ示す図である。
【図11】水銀電極−Si基板間に飽和電圧Vsat を印
加したときにおけるエネルギーバンド図、及び両者の界
面付近におけるトラップ電子の状態密度,トラップ電子
の存在領域をそれぞれ示す図である。
【図12】第2の実施形態におけるエッチング深さと飽
和電圧の変化量ΔVsat との関係を示すデータである。
【図13】図12に示すA点(深さ5nm)におけるR
BSによる欠陥密度nd の測定結果を示すデータであ
る。
【図14】図12に示すB点(深さ15nm)における
RBSによる欠陥密度nd の測定結果を示すデータであ
る。
【図15】図12に示すC点(深さ40nm)における
RBSによる欠陥密度nd の測定結果を示すデータであ
る。
【図16】図13〜図15のデータに基づいて欠陥密度
d と飽和電圧の変化量ΔVsatとの関係を示す図であ
る。
【図17】第3の実施形態における半導体装置の製造工
程及びその管理方法を示す断面図である。
【図18】従来のI−V法による半導体基板の表面状態
の評価方法を説明するための図である。
【図19】従来のI−V法における半導体基板表面の状
態の評価結果であるI−V特性を示す図である。
【図20】従来のI−V法による半導体基板表面のエッ
チングダメージ層の深さ方向の分布を示す図である。
【符号の説明】 1 半導体基板 2 ステージ 3 水銀電極(測定端子) 4 定電流電源 5 電圧計 10 電荷 11 捕獲中心 21 半導体基板 22 ダメージ層 23 デポ膜 25 酸化膜 26 水銀電極(測定端子)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭53−59376(JP,A) 特開 平10−50783(JP,A) 特開 平3−195959(JP,A) 特開 平6−112290(JP,A) 特開 昭51−129173(JP,A) 特開 昭56−157041(JP,A) 特開 昭60−80236(JP,A) 特開 昭58−66340(JP,A) 特開 昭56−91440(JP,A) 特開 昭53−121576(JP,A) 特開 昭54−34675(JP,A) 特開 昭54−153096(JP,A) 特開 昭58−206120(JP,A) 特開 昭58−102536(JP,A) 特開 平8−62122(JP,A) 特開 平4−324654(JP,A) 特開 平4−125945(JP,A) 特開 昭58−143542(JP,A) 河東田隆編「半導体評価技術」(1989 年2月28日)産業図書株式会社発行p. p.100−102 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/66 G01N 27/00 G01R 31/26 H01L 21/02

Claims (19)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板の上に、該半導体基板との間
    でショットキー障壁を形成する測定端子を載置する第1
    のステップと、 上記半導体基板と上記測定端子との間に、電圧,電流の
    うちいずれか一方の電気的ストレスを一定量で印加し、
    上記半導体基板と上記測定端子との間に生じる電圧,電
    流のうち他方の電気的ストレスの変化量を測定する第2
    のステップと、 上記他方の電気的ストレスの変化量に基づき上記半導体
    基板表面の状態を評価する第3のステップとを備え、 上記第1〜第3のステップを、表面にダメージ層を有す
    る初期状態の半導体基板と、上記ダメージ層が所定深さ
    分だけ除去された加工後の半導体基板とについて行な
    い、 上記初期状態の半導体基板と加工後の半導体基板との間
    における上記他方の電気的ストレスの変化量に基づい
    て、上記ダメージ層の除去状態を判断することを特徴と
    する 半導体基板の評価方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の半導体基板の評価方法に
    おいて、 上記第1のステップでは、上記測定端子として水銀電極
    を用いることを特徴とする半導体基板の評価方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の半導体基板の評価
    方法において、 上記第2のステップでは、上記一方の電気的ストレスと
    して電流を用い、 上記第3のステップでは、上記他方の電気的ストレスで
    ある電圧の経時変化量△Vと、△V=X・q・N/ε
    (Xは電荷捕獲中心の膜厚を、qは電荷量を、εは半導
    体基板の比誘電率をそれぞれ示す)の関係式とに基づい
    て、上記半導体基板の表面領域の欠陥密度Nを求めるこ
    とを特徴とする半導体基板の評価方法。
  4. 【請求項4】 半導体基板の上に酸化膜を形成する第1
    のステップと、 上記酸化膜の上に測定端子を載置する第2のステップ
    と、 上記半導体基板と上記測定端子との間に、電圧,電流の
    うちいずれか一方の電気的ストレスを一定量で印加し、
    上記半導体基板と上記測定端子との間に生じる 電圧,電
    流のうち他方の電気的ストレスの変化量を測定する第3
    のステップと、 上記他方の電気的ストレスの変化量に基づき上記半導体
    基板表面の状態を評価する第4のステップとを備え、 上記第1〜第4のステップを、表面にダメージ層を有す
    る初期状態の半導体基板と、上記ダメージ層が所定深さ
    分だけ除去された加工後の半導体基板とについて行な
    い、 上記初期状態の半導体基板と加工後の半導体基板との間
    における上記他方の電気的ストレスの変化量に基づい
    て、上記ダメージ層の除去状態を判断することを特徴と
    する半導体基板の評価方法。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の半導体基板の評価方法に
    おいて、 上記第2のステップでは、上記測定端子として水銀電極
    を用いることを特徴とする半導体基板の評価方法。
  6. 【請求項6】 請求項4又は5記載の半導体基板の評価
    方法において、 上記第1のステップでは、400℃以下の低温で酸化膜
    を形成することを特徴とする半導体基板の評価方法。
  7. 【請求項7】 請求項4〜6のうちいずれか1つに記載
    の半導体基板の評価方法において、 上記酸化膜を形成するステップでは、電荷のトンネリン
    グが可能な厚みを有する酸化膜を形成することを特徴と
    する半導体基板の評価方法。
  8. 【請求項8】 請求項4〜7のうちいずれか1つに記載
    の半導体基板の評価方法において、 上記第3のステップでは、上記一方の電気的ストレスと
    して電流を用い、 上記第4のステップでは、上記他方の電気的ストレスで
    ある電圧の飽和値の変化量が極大となる深さをダメージ
    の深さと評価することを特徴とする半導体基板の評価方
    法。
  9. 【請求項9】 半導体基板にダメージを与える条件下で
    加工を行なう工程と、上記加工により生じたダメージ層
    を除去する工程とを含む半導体装置の製造工程の管理方
    法であって、 上記各工程中のいずれかの時点において、半導体基板の
    上に測定端子を載置する第1のステップと、 上記半導体基板と上記測定端子との間に、電圧,電流の
    うちいずれか一方の電気的ストレスを一定量で印加し、
    上記半導体基板と上記測定端子との間に生じる上記電
    圧,電流のうち他方の電気的ストレスの変化量を測定す
    る第2のステップと、 上記他方の電気的ストレスの変化量に基づき上記半導体
    基板表面の状態を評価する第3のステップと、 上記第3のステップにおける評価結果に基づいて、上記
    ダメージ層を除去する工程の管理を行なう第4のステッ
    プとを備えていることを特徴とする半導体装置の製造工
    程の管理方法。
  10. 【請求項10】 請求項記載の半導体装置の製造工程
    の管理方法において、 上記第4のステップでは、上記ダメージ層を除去する工
    程の条件を変更することを特徴とする半導体装置の製造
    工程の管理方法。
  11. 【請求項11】 請求項記載の半導体装置の製造工程
    の管理方法において、 上記第4のステップでは、上記ダメージ層を除去する工
    程の終点を判断することを特徴とする半導体装置の製造
    工程の管理方法。
  12. 【請求項12】 請求項9〜11のうちいずれか1つに
    記載の半導体装置の製造工程の管理方法において、 上記第1のステップでは、上記半導体基板及び上記金属
    として、互いにショットキー障壁を形成する材料を選択
    し、 上記第2のステップでは、順方向の電流が生じる方向に
    上記一方の電気的ストレスを印加することを特徴とする
    半導体装置の製造工程の管理方法。
  13. 【請求項13】 請求項12記載の半導体装置の製造工
    程の管理方法において、 上記第1〜第3のステップを、表面にダメージ層を有す
    る初期状態の半導体基板と、上記ダメージ層が所定深さ
    分だけ除去された加工後の半導体基板とについて行な
    い、 上記第4のステップでは、上記初期状態の半導体基板と
    加工後の半導体基板との間における他方の電気的ストレ
    スの変化量に基づいて、上記管理を行なうことを特徴と
    する半導体装置の製造工程の管理方法。
  14. 【請求項14】 請求項13記載の半導体装置の製造工
    程の管理方法において、 上記第2のステップでは、上記一方の電気的ストレスと
    して電流を用い、 上記第3のステップでは、上記電圧の経時変化量△V
    と、△V=X・q・N/ε(Xは電荷捕獲中心の膜厚
    を、qは電荷量を、εは半導体基板の比誘電率をそれぞ
    れ示す)の関係式とに基づいて、上記半導体基板の表面
    領域の欠陥密度Nを求め、 上記第1〜第3のステップを、表面にダメージ層を有す
    る初期状態の半導体基板と、上記ダメージ層が所定深さ
    分だけ除去された加工後の半導体基板とについて行な
    い、 上記第4のステップでは、上記初期状態の半導体基板と
    加工後の半導体基板との間における上記欠陥密度Nが所
    定値以下になったときに、上記ダメージ層を除去する工
    程が終了したと判断することを特徴とする半導体装置の
    製造工程の管理方法。
  15. 【請求項15】 請求項9〜11のうちいずれか1つに
    記載の半導体装置の製造工程の管理方法において、 上記第1のステップの前に、上記半導体基板の上に酸化
    膜を形成するステップを含み、 上記第1のステップでは、上記半導体基板の酸化膜の上
    に上記測定端子を載置することを特徴とする半導体装置
    の製造工程の管理方法。
  16. 【請求項16】 請求項15記載の半導体装置の製造工
    程の管理方法において、 上記第1〜第3のステップを、表面にダメージ層を有す
    る初期状態の半導体基板と、上記ダメージ層が所定深さ
    分だけ除去された加工後の半導体基板とについて行な
    い、 上記第4のステップでは、上記初期状態の半導体基板と
    加工後の半導体基板との間における他方の電気的ストレ
    スの変化量に基づいて、上記管理を行なうことを特徴と
    する半導体装置の製造工程の管理方法。
  17. 【請求項17】 請求項15記載の半導体装置の製造工
    程の管理方法において、 上記酸化膜を形成するステップでは、400℃以下の低
    温で酸化膜を形成することを特徴とする半導体装置の製
    造工程の管理方法。
  18. 【請求項18】 請求項15記載の半導体装置の製造工
    程の管理方法において、 上記酸化膜を形成するステップでは、電荷のトンネリン
    グが可能な厚みを有する酸化膜を形成することを特徴と
    する半導体装置の製造工程の管理方法。
  19. 【請求項19】 請求項15〜18のうちいずれか1つ
    に記載の半導体装置の製造工程の管理方法において、 上記第1のステップでは、上記一方の電気的ストレスと
    して電流を用い、 上記第3のステップでは、上記他方の電気的ストレスで
    ある電圧の飽和値の変化量が極大となる深さをダメージ
    の深さと評価することを特徴とする半導体装置の製造工
    程の管理方法。
JP34507398A 1998-06-10 1998-12-04 半導体基板の評価方法及び半導体装置の製造工程の管理方法 Expired - Fee Related JP3251245B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34507398A JP3251245B2 (ja) 1998-06-10 1998-12-04 半導体基板の評価方法及び半導体装置の製造工程の管理方法
US09/327,467 US6469535B1 (en) 1998-06-10 1999-06-08 Method for examining semiconductor substrate, and method for controlling fabrication process of semiconductor devices

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16208198 1998-06-10
JP10-162081 1998-06-10
JP34507398A JP3251245B2 (ja) 1998-06-10 1998-12-04 半導体基板の評価方法及び半導体装置の製造工程の管理方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000068344A JP2000068344A (ja) 2000-03-03
JP3251245B2 true JP3251245B2 (ja) 2002-01-28

Family

ID=26487993

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP34507398A Expired - Fee Related JP3251245B2 (ja) 1998-06-10 1998-12-04 半導体基板の評価方法及び半導体装置の製造工程の管理方法

Country Status (2)

Country Link
US (1) US6469535B1 (ja)
JP (1) JP3251245B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TWI721175B (zh) 2016-06-09 2021-03-11 日商大王製紙股份有限公司 吸收性物品
TWI728124B (zh) 2016-06-09 2021-05-21 日商大王製紙股份有限公司 短褲型拋棄式尿布

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4256060B2 (ja) * 2000-10-04 2009-04-22 セイコーインスツル株式会社 絶縁膜の評価方法および装置
US6441396B1 (en) * 2000-10-24 2002-08-27 International Business Machines Corporation In-line electrical monitor for measuring mechanical stress at the device level on a semiconductor wafer
JP4343798B2 (ja) * 2004-08-26 2009-10-14 富士通マイクロエレクトロニクス株式会社 半導体装置の製造方法
US7633305B2 (en) 2004-09-13 2009-12-15 Shin-Etsu Handotai Co., Ltd. Method for evaluating semiconductor wafer and apparatus for evaluating semiconductor wafer
DE102008015211B4 (de) * 2008-03-20 2011-01-05 Infineon Technologies Ag Messanordnung und Verfahren zum Betreiben der Messanordnung
US8502544B1 (en) * 2012-05-14 2013-08-06 Taiwan Mask Corporation Method for testing mask articles
JP7220508B2 (ja) * 2017-08-24 2023-02-10 住友化学株式会社 半導体層の電気的欠陥濃度評価方法

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3609537A (en) * 1969-04-01 1971-09-28 Ibm Resistance standard
JPS61159748A (ja) 1985-01-08 1986-07-19 Oki Electric Ind Co Ltd トラツプ分布測定方法
DE3870318D1 (de) * 1987-06-15 1992-05-27 Siemens Ag Verfahren und messvorrichtung zur bestimmung der diffusionslaenge der minoritaetsladungstraeger zur zerstoerungsfreien detektion von defekten und verunreinigungen in halbleiterkristallkoerpern.
JPH05152410A (ja) 1991-11-26 1993-06-18 Mitsubishi Materials Corp シリコンウエーハの結晶評価方法
US5598102A (en) * 1993-08-19 1997-01-28 Texas Instruments Incorporated Method for detecting defects in semiconductor insulators
JP2666772B2 (ja) * 1995-05-26 1997-10-22 日本電気株式会社 超音波加熱を用いた半導体集積回路配線系の検査法および装置
US6078183A (en) * 1998-03-03 2000-06-20 Sandia Corporation Thermally-induced voltage alteration for integrated circuit analysis

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
河東田隆編「半導体評価技術」(1989年2月28日)産業図書株式会社発行p.p.100−102

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TWI721175B (zh) 2016-06-09 2021-03-11 日商大王製紙股份有限公司 吸收性物品
TWI728124B (zh) 2016-06-09 2021-05-21 日商大王製紙股份有限公司 短褲型拋棄式尿布

Also Published As

Publication number Publication date
JP2000068344A (ja) 2000-03-03
US6469535B1 (en) 2002-10-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Liu et al. A study of the leakage mechanisms of silicided n+/p junctions
US7078919B2 (en) In situ determination of resistivity, mobility and dopant concentration profiles
US20060022295A1 (en) Evaluation method and manufacturing method of semiconductor device
Eriguchi Modeling of defect generation during plasma etching and its impact on electronic device performance—plasma-induced damage
JP3251245B2 (ja) 半導体基板の評価方法及び半導体装置の製造工程の管理方法
Subrahmanyan Methods for the measurement of two‐dimensional doping profiles
US6673640B2 (en) Method of manufacturing semiconductor device for evaluation capable of evaluating crystal defect using in-line test by avoiding using preferential etching process
KR100193402B1 (ko) 불순물 농도 프로파일 측정방법
KR100740159B1 (ko) 반도체 장치의 평가방법, 반도체 장치의 제조 방법, 및 반도체 웨이퍼
US7989232B2 (en) Method of using electrical test structure for semiconductor trench depth monitor
JP3819626B2 (ja) 半導体装置の製造方法及びエッチング装置
JP5276926B2 (ja) コンタクトホール側壁の抵抗値測定方法
Ishida et al. Study of electrical measurement techniques for ultra‐shallow dopant profiling
US20050263833A1 (en) Apparatus for evaluating amount of charge, method for fabricating the same, and method for evaluating amount of charge
JP3439332B2 (ja) 結晶欠陥の測定方法
US20020130320A1 (en) Method for evaluating an integrated electronic device
US20090032813A1 (en) Test Wafer, Manufacturing Method Thereof and Method for Measuring Plasma Damage
Brozek et al. Increased hole trapping in gate oxides as latent damage from plasma charging
KR20100062400A (ko) 반도체 웨이퍼의 결함 분석 방법
Polignano et al. Surface recombination velocity from photocurrent measurements: Validation and applications
US6819417B1 (en) In-line monitoring of silicide quality using non-destructive methods
Rommel et al. WAFER SCALE CHARACTERIZATION OF INTERFACE STATE DENSITIES WITHOUT TEST STRUCTURES BY PHOTOCURRENT ANALYSIS
Latif Characterisation of Sheet Resistivity and Contact Resistivity for Source/Drain of n-MOSFET Device
CN116859211A (zh) 一种集成电路芯片中单个三极管界面态缺陷的提取方法
Renteln et al. STEM‐EDX Dopant Profiling of S‐D Implants in Submicron FETs

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees