JP3250411B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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JP3250411B2
JP3250411B2 JP8245095A JP8245095A JP3250411B2 JP 3250411 B2 JP3250411 B2 JP 3250411B2 JP 8245095 A JP8245095 A JP 8245095A JP 8245095 A JP8245095 A JP 8245095A JP 3250411 B2 JP3250411 B2 JP 3250411B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガラス系基板に複数の
素子を形成し、ダイシングや洗浄を行う半導体装置の製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置等のガラス系基板を用いた
半導体装置の製造においては、特に光学的な特性を重要
視する観点から製造工程中のごみの付着を避ける必要が
あり、製造工程の間で所定の基板洗浄処理が行われる。
液晶表示装置の組立て工程における代表的な洗浄方法と
しては、先ず、純水を急速排出および供給するQDR
(Quick Dump Rinse)を約5分間行い、次いで純水洗浄
を約5分間行い、その後イソプロピルアルコール(以
下、単にIPAと言う。)を用いた超音波印加洗浄を約
5分間×2回行い、最後にIPAによる蒸気乾燥を行っ
ている。
【0003】また、液晶表示装置のTFT製造工程にお
ける洗浄では、硫酸:過酸化水素水=5:1の硫酸過水
によるレジスト剥離等の薬品洗浄を約10分間行い、次
いで純水による超音波印加洗浄を約5分間×2回行い、
その後リンサードライヤーによってスピン乾燥を行って
いる。
【0004】このような洗浄において、ガラス系基板を
純水で洗い流す処理を行った場合、静電気の発生によっ
てガラス系基板に形成した素子にダメージを与える場合
がある。これを防止する観点からメガソニック印加洗浄
を行ったり純水に炭酸ガスを混入して導電性を持たせる
ようにしている。
【0005】また、Siや化合物半導体基板のダイシン
グを行う際に純水に炭酸ガス(例えば、1ppm≒pH
5.5≒1MΩ・cm)を混入させた切削液を用い、N
iめっきのハブタイプダイシングブレードと基板との摩
擦によって発生する静電気を低減させて素子ダメージを
低減しダイシングブレードの寿命を延ばすことも考えら
れている(特開昭64−31604号公報参照)。
【0006】このような洗浄やダイシングを行う液晶表
示装置の製造方法には、図4のフローチャートに示すよ
うに、複数のTFTが形成されたガラス系基板に配向膜
形成、ラビング処理、所定の洗浄、コモン塗布したもの
と、複数のカラーフィルタが形成されたガラス系基板に
配向膜形成、ラビング処理、所定の洗浄、シール塗布を
行ったものとを面で重ね合わせた後にスクライブブレー
クを行ういわゆる面面組立て方法と、図5のフローチャ
ートに示すように、複数のTFTを形成したガラス系基
板をダイシング、洗浄してTFT側チップを作成し、複
数のカラーフィルタを形成したガラス系基板をダイシン
グ、洗浄してカラーフィルタ側チップ作成し、個々の良
品のTFT側チップとカラーフィルタ側チップとに配向
膜形成、ラビング処理、所定の洗浄、コモン塗布(TF
Tチップ側)、シール塗布(カラーフィルタ側チップ)
を行い、その後重ね合わせを行ういわゆる単個組立て方
法とがある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな半導体装置の製造工程における洗浄で、純水に炭酸
ガスを混入した洗浄液を用いる場合にはガラス系基板と
洗浄液との摩擦による静電気の発生を低減し金属イオン
の除去は行えるものの、ガラス系基板に付着した有機物
を洗浄するには不十分である。
【0008】そこで、純水に炭酸ガスおよび多量のアル
コールを注入した洗浄液を用い、アルコールのダスト溶
解能力を利用して効果的な洗浄を行う方法(特開平2−
53899号公報参照)が考えられているが、この場
合、アルコールの引火爆発を防止するため密閉式回転型
洗浄機を用いる必要が生じる。さらに、この密閉式回転
型洗浄機を用いて基板の乾燥を行うと、空気との摩擦に
よって静電気が発生する場合があり、素子へ静電気ダメ
ージを与える原因となってしまう。
【0009】また、基板のダイシングを行う場合にも静
電気発生の抑制およびダストの洗浄効果を考慮した切削
液を用いる必要があり、この切削液として純水に炭酸ガ
スおよびアルコールを混入させたものを用いることも考
えられるが、前述のように多量のアルコールを混入させ
るとダイシングブレードと基板との摩擦によってアルコ
ールに引火する恐れがあり不適当である。
【0010】また、先に示した液晶表示装置の製造工程
のうち、複数のTFTが形成されたガラス系基板に配向
膜形成、ラビング処理、所定の洗浄、コモン塗布を行っ
たものと複数のカラーフィルタが形成されたガラス系基
板に配向膜形成、ラビング処理、所定の洗浄、シール塗
布を行ったものとを重ね合わせた後にスクライブブレー
クを行ういわゆる面面組立て方法では、重ね合わせ精度
の低下、ギャップむら、重ね合わせ後のスクライブブレ
ークによるダメージ(シール部分の信頼性低下など)、
欠けや割れ等の問題があるとともに、TFTを形成した
ガラス系基板とカラーフィルタを形成したガラス系基板
との重ね合わせになることから、各々の歩留りの掛け合
わせとなるため片方のみに不良がある場合でも全体とし
て不良品となってしまい歩留り向上を図るのは困難であ
る。
【0011】一方、複数のTFTを形成したガラス系基
板をダイシングして配向膜形成、ラビング処理、所定の
洗浄、コモン塗布を行ってTFT側チップを作成し、複
数のカラーフィルタを形成したガラス系基板をダイシン
グして配向膜形成、ラビング処理、所定の洗浄、シール
塗布を行ってカラーフィルタ側チップを作成し、その後
個々のTFT側チップとカラーフィルタ側チップとを重
ね合わせるいわゆる単個組立て方法の製造工程では、各
々良品のTFT側チップとカラーフィルタ側チップとの
重ね合わせ時点での不良発生は防げるものの、各ガラス
系基板をダイシングした後に配向膜形成やラビング処理
を施すため、ダイシングに起因するごみの付着不良、T
FT/カラーフィルタ端のガラスチッピング付着不良、
作業性の悪化や配向膜のむら、配向性のばらつきを生じ
させることになる。
【0012】よって、本発明は静電気ダメージの低減お
よびダストの付着を防止し、製造歩留り、品質および生
産性を向上できる半導体装置の製造方法および製造装置
を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するために成された半導体装置の製造方法である。
すなわち、本発明の半導体装置の製造方法は、一のガラ
ス系基板に複数の能動素子および各能動素子に対応する
配向膜を形成する工程と、他のガラス系基板に複数のフ
ィルタ層および各フィルタ層に対応する配向膜を形成す
る工程と、能動素子に対応する配向膜およびフィルタ層
に対応する配向膜に対してラビング処理を施す工程と、
一のガラス系基板を能動素子毎にダイシングして能動素
子側チップを形成する工程と、他のガラス系基板をフィ
ルタ層毎にダイシングしてフィルタ層側チップを形成す
る工程と、必要に応じて所定の洗浄を行い各々良品の能
動素子側チップとフィルタ層側チップとを重ね合わせる
工程とを備える半導体装置の製造方法において、上記ラ
ビング処理を施した後または上記ダイシング処理を施し
た後の一のガラス系基板および他のガラス系基板を、純
水にわずかな炭酸ガスおよびアルコールを混入させた洗
浄液によって洗浄するものである。
【0014】
【作用】本発明の半導体装置の製造方法では、一のガラ
ス系基板に能動素子、配向膜形成、ラビング処理を行っ
てダイシングし、コモン塗布し、他のガラス系基板にフ
ィルタ層、配向膜形成、ラビング処理を行ってダイシン
グし、シール塗布し、各々のチップを重ね合わせること
で、配向性の均一化、ダイシング起因ごみ付着不良およ
びガラスチッピング付着不良低減および良品のみの重ね
合わせを行うことができるようになる。また、ラビング
処理を施した後または上記ダイシング処理を施した後の
ガラス系基板の洗浄において、純水にわずかな炭酸ガス
およびアルコールを混入させた洗浄液を用いることで、
洗浄液を流す際の摩擦によるガラス系基板への静電気ダ
メージを防止できるようになる。さらに、洗浄液にアル
コールを全体重量の5%以下混入することで、引火に対
する特別な処置が不要となるとともに、アルコールの親
水性によってダスト除去能力を向上させることができる
ようになる。
【0015】
【実施例】以下に、本発明の半導体装置の製造方法およ
び製造装置における実施例を図に基づいて説明する。本
実施例では、静電気の発生およびダストの付着を低減
し、さらには製造歩留り向上の観点から、第1に液晶表
示装置の製造工程での洗浄における実施例、第2にガラ
ス系基板のダイシングにおける実施例、第3に液晶表示
装置の製造工程順における実施例に大別して説明を行
う。
【0016】先ず、液晶表示装置の製造工程での洗浄に
おける実施例の説明を行う。図1は液晶表示装置の製造
工程を説明するブロック図であり、(a)は組立て工程
での洗浄、(b)はTFT製造工程での洗浄を示すもの
である。図1(a)に示すように、液晶表示装置の組立
て工程では、先ず初めに純水洗浄S101として純水を
急速排出および供給するQDR(Quick Dump Rinse)を
約5分間行う。このQDR洗浄を行うのは、配向膜のラ
ビング処理時に配向膜に付着したラビングバフ材が洗浄
槽内にたまるので、これを除去するためである。この純
水洗浄S101を行うにあたり、純水にわずかな炭酸ガ
ス(CO2)をCO2バブラーAによって混入するととも
に、わずかなアルコールをアルコール混入機Bによって
混入する。
【0017】炭酸ガスとしては1ppm程度混入して純
水を1MΩ・cmの抵抗値としpH=5.5程度の酸性
とする。また、アルコールとしては、IPA、エタノー
ル、メタノール、ブタノール等を用い全体重量の5%以
下の混入量とする。この炭酸ガスの混入によって純水に
は所定の導電性が与えられQDRの際の摩擦によるガラ
ス系基板への静電気ダメージを防止できるようになる。
さらに、アルコールを全体重量の5%以下混入すること
で、安全性とともにアルコールの親水性によってダスト
除去能力を向上させることができるようになる。
【0018】次いで、純水洗浄S102として、純水に
よる超音波印加洗浄を約5分間行う。この純水洗浄S1
02においても先と同様に、純水にCO2バブラーAか
らわずかな炭酸ガスを混入し、アルコール混入機Bから
わずかなアルコールを混入する。炭酸ガスおよびアルコ
ールの混入量は先と同様である。この純水洗浄S102
で使用する洗浄液にも炭酸ガスを混入していることから
純水に所定の導電性が与えられており、超音波を強く印
加しても静電気の発生を抑制できることになる。このた
め、高い洗浄能力を発揮できるようになる。なお、この
超音波印加としては、メガソニックタイプが望ましい。
【0019】次に、アルコール洗浄S103、S104
として、アルコールを用いた超音波印加洗浄を約5分間
×2回行い、その後、アルコール蒸気乾燥S105とし
て、IPA等のアルコールによる蒸気乾燥を行う。この
アルコールによる蒸気乾燥では摩擦による静電気が生じ
ない。したがって、このような一連の洗浄処理によって
ガラス系基板に対する静電気ダメージを低減できるとと
もに、アルコールの親水性によりガラス系基板に付着し
た金属イオンや有機物を容易に除去できるようになる。
【0020】次に、図1(b)によりTFT製造工程で
の洗浄例を説明する。先ず硫酸過水洗浄S201とし
て、硫酸:過酸化水素水=5:1の硫酸過水によるレジ
スト剥離洗浄を約10分間行い、次の純水洗浄S20
2、S203として、純水による超音波印加洗浄を約5
分間×2回行う。この際、本実施例のS202では純水
にわずかな炭酸ガスをCO2バブラーAによって混入
し、S203では炭酸ガスをCO2バブラーAによって
混入するとともに、わずかなアルコールをアルコール混
入機Bによって混入する。
【0021】炭酸ガスとしては1ppm程度混入して純
水を1MΩ・cmの抵抗値としpH=5.5程度の酸性
とし、アルコールとしては、IPA、エタノール、メタ
ノール、ブタノール等を用い全体重量の5%以下の混入
量とする。これによって、純水洗浄S202、S203
で使用する純水に所定の導電性が与えられ、超音波を強
く印加しても静電気の発生を抑制できることになる。ま
た、S203ではわずかなアルコールの混入によって安
全でかつ能率良くダストを除去できるようになる。この
ため、高い洗浄能力を発揮できるようになる。
【0022】次いで、リンサードライヤーS204とし
て、イオナイズドエアーCによるスピン乾燥を行う。こ
れによってガラス系基板は乾燥するが、イオナイズドエ
アーCでの乾燥により通常の空気との摩擦で生じるよう
な静電気が発生することはない。このような洗浄処理に
より、ガラス系基板に形成したTFTに対する静電気ダ
メージを低減できるとともに、アルコールの親水性と炭
酸ガスの酸性化とによりガラス系基板やTFT等に付着
した金属イオンや有機物を容易に除去できるようにな
る。
【0023】上記説明した洗浄処理は、液晶表示装置の
製造工程における配向膜のラビング処理後の洗浄や、他
の工程での洗浄において適用できるものである。なお、
図1(a)に示す純水洗浄S102、アルコール洗浄S
103、S104および図1(b)に示す純水洗浄S2
02、S203では超音波印加を行う例を示したが、超
音波印加以外の上下揺動または超音波印加しつつ上下揺
動等を用いても同様である。
【0024】次に、図2に基づいてガラス系基板のダイ
シングにおける例を説明する。図2は、半導体装置の製
造装置の例であるダイシング装置1を説明する模式図で
ある。このダイシング装置1は、主としてガラス系基板
10をレジン系のダイシングブレード11で切断するた
めのダイシング部2と、所定の切削液をダイシング部2
へ供給する切削液供給部3と、ダイシング後のガラス系
基板10を洗浄する際に所定の洗浄液を供給する洗浄液
供給部4と、ダイシング後のガラス系基板10をスピン
チャック51上で洗浄液によってスピン洗浄しかつイオ
ナイズドエアー供給部52からのイオナイズドエアーブ
ローによってスピン乾燥させる洗浄乾燥部5と、ガラス
系基板10を収納するカセット6とを備えている。
【0025】このダイシング装置1によりガラス系基板
10のダイシングを行うには、先ず所定の素子(TFT
やカラーフィルタ)が複数形成されたガラス系基板10
をカセット6からダイシング部2へ搬送する(図中矢
印参照)。そして、ダイシング部2の所定の基台(図示
せず)上に配置したガラス系基板10をダイシングブレ
ード11によって切断する。
【0026】この際使用するダイシングブレード11
は、レジンボンド系のものを使用する。レジンボンド系
のダイシングブレード11は主として石英ガラスや一般
ガラスを切断するのに用いられ、フェノールレジンやポ
リミド等の樹脂成分から構成されている。液晶表示装置
ではガラス系基板10を切断した際の切断面の仕上がり
状態の良さやチッピング発生状態の良好性からこのよう
なレジンボンド系のダイシングブレード11が使用され
る。
【0027】ダイシング部2でガラス系基板10を切断
する際には、切削液供給部3から所定の切削液を流しな
がらダイシングブレード11によるダイシングを行う。
この切削液としては、純水にわずかな炭酸ガスを混入し
たものや、純水にわずかな炭酸ガスおよびアルコールを
混入したものを使用する。先に説明したように、ガラス
系基板10を切断する場合にはレジンボンド系のダイシ
ングブレード11を使用することから、純水に炭酸ガス
が混入して切削液が酸性となっていてもダイシングブレ
ード11がエッチングされてしまうことがないため、こ
のダイシング装置1ではダイシングを行っている間常に
切削液を流しておくことができる。
【0028】また、切削液にアルコールが混入していて
も、全体重量の5%以下にしておくことでダイシングブ
レード11とガラス系基板10とが接触してもその摩擦
でアルコールに引火することはない。つまり、炭酸ガス
の混入した切削液を常に流しておくことでダイシングを
行っている間常にガラス系基板10への静電気ダメージ
を低減できるとともに、わずかなアルコールの混入によ
って安全にダスト除去能力を高めることができるように
なる。また、ダイシングブレード11に付着したダイシ
ングシート粘着剤の溶解能力が高まるため目つぶれがな
く、ガラスチッピングが低減しブレード寿命の長期化を
図ることが可能となる。
【0029】ダイシング部2でガラス系基板10のダイ
シングが終了した後は、このガラス系基板10を洗浄乾
燥部5へ搬送する(図中矢印参照)。ガラス系基板1
0はここでスピンチャック51に固定され、所定の洗浄
液を洗浄液供給部4から受けながらスプレースピン洗浄
が施される。この際使用する洗浄液としては、純水にわ
ずかな炭酸ガスおよびアルコールを混入したものを用い
る。
【0030】つまり、炭酸ガスの混入による純水の導電
性向上によって、スプレースピン洗浄する際の洗浄液と
ガラス系基板10との摩擦によって生じる静電気を抑制
できるとともに、アルコールの親水性によってダスト除
去能力を向上させることができる。なお、アルコールの
混入量を全体重量の5%以下にしておくことで、取扱い
の安全性および引火に対する特別な処置を施さなくても
よいというメリットがある。
【0031】そして、スプレースピン洗浄を行った後
は、イオナイズドエアー供給部52からのイオナイズド
エアーブローでスピン乾燥を行い、乾燥後のガラス系基
板10をカセット6に戻す(図中矢印参照)。このよ
うなダイシング装置1では、炭酸ガスの混入した切削液
によるダイシングと、その後連続して炭酸ガスおよびア
ルコールの混入した洗浄液による洗浄およびイオナイズ
ドエアーブローでのスピン乾燥を行うことにより、ダイ
シングから乾燥まで一貫してガラス系基板10への静電
気ダメージを大幅に低減できるとともに、安全に効果的
なダスト除去を行うことが可能となる。
【0032】次に、図3に基づいて本実施例である液晶
表示装置の工程順における例を説明する。図3は液晶表
示装置の製造工程(面単組立て)の例を説明するフロー
チャートである。本実施例における製造工程では、特に
TFTおよびカラーフィルタ形成から配向膜塗布、ラビ
ングまでの処理を基板状態(面)で行い、重ね合わせを
チップ状態(単個)で行ういわゆる面単組立て方法に特
徴がある。
【0033】以下順に説明すると、先ずステップS30
1に示すTFT形成として、所定のガラス系基板に複数
のTFT素子を形成する処理を行い、次のステップS3
02で各TFT素子に対するポリイミド等から成る配向
膜の塗布を基板状態(面)で行う。そして、ステップS
303に示すラビングとして、基板状態(面)でのラビ
ング処理を行う。ステップS301〜S303までの処
理を基板状態(面)で行うことにより、配向膜の均一性
向上および配向性のばらつき低減、生産性向上を図るこ
とが可能となる。
【0034】次に、ステップS304により、ラビング
後のガラス系基板を各TFT毎にダイシングする処理を
行う。このダイシングの際には、例えば先に説明したダ
イシング装置1(図2参照)を使用し、ここでも切削液
へわずかな炭酸ガスおよびアルコールを混入し、TFT
素子への静電気ダメージを低減し、効果的なダスト除去
を行うようにする。このダイシングによってTFT側チ
ップが形成されることになる。
【0035】このダイシングを行った後には、必要に応
じてステップS305に示す洗浄処理を行う。この洗浄
としては、第1の実施例で示した洗浄を行う。つまり、
洗浄液として純水にわずかな炭酸ガスおよびアルコール
(全体重量の5%以下)を混入したものを使用し、QD
Rおよび超音波印加洗浄を行う。そして、アルコールに
よる超音波印加洗浄を行った後、アルコール蒸気乾燥ま
たはイオナイズドエアーブローを用いたリンサードライ
ヤーでの乾燥を行う。これによって、ラビング処理で配
向膜に付着したバフ材や金属イオン、有機物をさらに効
果的に除去できるとともに、洗浄の際のTFT素子への
静電気ダメージを低減させることが可能となる。
【0036】次に、ステップS306〜S310によっ
てカラーフィルタ側チップを作成する処理を行う。これ
は先に説明したTFT側チップの作成と同様に、先ずス
テップS306に示すカラーフィルタ形成として、ガラ
ス系基板に所定のカラーフィルタを複数形成する処理を
行う。次に、ステップS307に示すように、各カラー
フィルタに対してポリイミド等から成る配向膜を基板状
態(面)で塗布する処理を行う。そして、ステップS3
08に示すように配向膜のラビング処理を基板状態
(面)で行い、次のステップS309でダイシングを行
って各カラーフィルタ毎にダイシングしてカラーフィル
タ側チップを作成する。
【0037】このカラーフィルタ側チップの作成におい
ても、ステップS309のダイシングの後に、必要に応
じてTFT側チップの作成の際と同様な洗浄処理(ステ
ップS310)を行う。また、ステップS309に示す
ダイシングの際にもTFT側チップの作成の際と同様な
ダイシングすなわち図2に示すダイシング装置1を用い
たダイシングを行う。これによって、効果的なダスト除
去によってカラーフィルタ側チップを作成することがで
きる。
【0038】そして、ステップS311に示すTFT側
チップへのコモン塗布、ステップS312に示すカラー
フィルタ側チップへのシール塗布を行った後、ステップ
S313により、個々に作成したTFT側チップとカラ
ーフィルタ側チップとの重ね合わせを行う。この重ね合
わせはチップ状態(単個)で行う。これにより、TFT
側チップの良品とカラーフィルタ側チップの良品とを重
ね合わせることができ良品のみを製造することが可能と
なる。
【0039】このような液晶表示装置の製造工程順にお
いては、複数のTFTが形成されたガラス系基板に配向
膜形成、ラビング処理、所定の洗浄、コモン塗布したも
のと、複数のカラーフィルタが形成されたガラス系基板
に配向膜形成、ラビング処理、所定の洗浄、シール塗布
したものとの双方を重ね合わせた後にスクライブブレー
クするいわゆる面面組立て方法(図4参照)の製造工程
順に比べ、重ね合わせ精度の低下、キャップむら、重ね
合わせ後のスクライブブレークによるダメージ(シール
部分の信頼性低下)、欠けや割れ等の問題が発生しない
というメリットがある。
【0040】また、複数のTFTを形成したガラス系基
板をダイシングしてTFT側チップを作成し、複数のカ
ラーフィルタを形成したガラス系基板をダイシングして
カラーフィルタ側チップを作成し、その後個々のTFT
側チップとカラーフィルタ側チップに配向膜塗布、ラビ
ング処理、ラビング後洗浄、コモン塗布(TFT側チッ
プ)、シール塗布(カラーフィルタ側チップ)を施し双
方を重ね合わせるいわゆる単個組立て方法(図5参照)
の製造工程順に比べ、ダイシング起因のガラスチッピン
グおよび有機ごみ付着不良低減、配向膜のむらや配向性
のばらつきを抑制できるメリットがある。つまり、本実
施例における製造工程順によって、最終的な液晶表示装
置の性能向上および製品歩留り、品質、生産性の大幅な
向上を図ることが可能となる。
【0041】なお、本実施例では、液晶表示装置から成
る半導体装置の製造方法および製造装置の例を中心とし
て説明したが、本発明はこれに限定されず、Si、Ga
As、ガラス系基板を用いた他の半導体装置の製造方法
であっても同様である。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の半導体装
置の製造方法によれば次のような効果がある。すなわ
ち、能動素子およびフィルタ層の形成、配向膜塗布、ラ
ビング処理を基板状態で行い、ダイシング後、良品同士
の重ね合わせをチップ単位で行うことにより、製品の歩
留り、品質および生産性を大幅に向上させることが可能
となる。これらのことから、金属イオン除去とダスト付
着の軽減とにより光学的な特性の優れた半導体装置を歩
留り良く製造することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】液晶表示装置の製造方法を説明するブロック図
で、(a)は組立て工程での洗浄、(b)はTFT製造
工程での洗浄を示すものである。
【図2】半導体装置の製造装置を説明する模式図であ
る。
【図3】本発明の製造工程(面単組立て)の例を順に説
明するフローチャートである。
【図4】面面組立ての例を順に説明するフローチャート
である。
【図5】単個組立ての例を順に説明するフローチャート
である。
【符号の説明】
1…ダイシング装置、2…ダイシング部、3…切削液供
給部、4…洗浄液供給部、5…洗浄乾燥部、6…カセッ
ト、10…ガラス系基板、11…ダイシングブレード、
51…スピンチャック、A…CO2バブラー、B…アル
コール混入機、C…イオナイズドエアー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/304 647 H01L 21/304 651 G02F 1/136 H01L 21/301

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一のガラス系基板に複数の能動素子およ
    び各能動素子に対応する配向膜を形成する工程と、 他のガラス系基板に複数のフィルタ層および各フィルタ
    層に対応する配向膜を形成する工程と、 前記能動素子に対応する配向膜および前記フィルタ層に
    対応する配向膜に対してラビング処理を施す工程と、 前記一のガラス系基板を前記能動素子毎にダイシングし
    て能動素子側チップを形成する工程と、 前記他のガラス系基板を前記フィルタ層毎にダイシング
    してフィルタ層側チップを形成する工程と、 前記能動素子側チップと前記フィルタ層側チップとを重
    ね合わせる工程とを備える半導体装置の製造方法におい
    て、 前記ラビング処理を施した後または前記ダイシング処理
    を施した後の一のガラス系基板および他のガラス系基板
    を、純水にわずかな炭酸ガスおよびアルコールを混入さ
    せた洗浄液によって洗浄する ことを特徴とする半導体装
    置の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の半導体装置の製造方法に
    おいて、前記一のガラス系基板および前記他のガラス系基板を各
    々ダイシングする際に、純水に炭酸ガスを混入させた切
    削液を常に流しておく ことを特徴とする半導体装置の製
    造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の半導体装置の製造方法に
    おいて、前記一のガラス系基板および前記他のガラス系基板を各
    々ダイシングする際に、純水にわずかな炭酸ガスおよび
    アルコールを混入させた切削液を流しておく ことを特徴
    とする半導体装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記アルコールの混入量は前記洗浄液の
    全体重量に対して5%以下であることを特徴とする請求
    項1記載の半導体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記アルコールの混入量は前記切削液の
    全体重量に対して5%以下であることを特徴とする請求
    項3記載の半導体装置の製造方法。
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