JP3249020B2 - 電子写真装置 - Google Patents

電子写真装置

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JP3249020B2
JP3249020B2 JP31998994A JP31998994A JP3249020B2 JP 3249020 B2 JP3249020 B2 JP 3249020B2 JP 31998994 A JP31998994 A JP 31998994A JP 31998994 A JP31998994 A JP 31998994A JP 3249020 B2 JP3249020 B2 JP 3249020B2
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秀樹 穴山
至 山▲崎▼
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は接触帯電方式の電子写真
装置に関する。本発明は、コンピューター、ワープロ、
ファクシミリ等の出力装置であるレーザービームプリン
ター、LEDプリンター、LCDプリンター等の電子写
真プリンターまたは電子写真複写機などに適用できる。
【0002】
【従来の技術】プリンターや複写機等の電子写真装置の
画像形成は、一般的に次のようにして行われる。まず電
子写真感光体を帯電装置によって帯電させる。そしてそ
の帯電領域に画像露光して静電潜像を形成する。次いで
その静電潜像を現像剤によって現像して可視像とする。
この可視像を紙等の記録材へ転写し、熱または圧力によ
って定着する。電子写真感光体はクリーニング後、再び
帯電され、以上の工程が繰り返し行われる。
【0003】上記の電子写真感光体の1形態である感光
ドラムは、導電性円筒状支持体の周囲に感光層の被膜を
設けることによって形成される。導電性円筒状支持体の
周囲には、通常、導電層(中間層)・下引き層(バリア
層)・感光層・保護層等の多層構造の被膜が設けられ、
導電層・下引き層・保護層は必要に応じて設けられる。
感光層は単一層構造か、または電荷発生層と電荷輸送層
とからなる2層構造をとる。2層構造の場合、電荷発生
層は電荷発生物質を、電荷輸送層は電荷輸送物質をそれ
ぞれ別々に含有する。感光層としては、感光層の耐久性
・電位安定性・感度・応答性・材料選択の許容性等の様
々な理由から、機能分離型である2層構造の感光層が多
く採用されている。
【0004】感光ドラム等の電子写真感光体を帯電させ
る帯電装置としては、種々のタイプのものが知られてい
る。これらは大別すると接触帯電装置とコロナ帯電装置
とに分けられる。
【0005】コロナ帯電装置は、コロナ放電を利用し安
定した帯電を行えるという利点がある。しかし多量のオ
ゾンを発生するため、電子写真感光体の劣化、人体への
悪影響および多量の電力消費等、装置的・エコロジー的
・省エネルギー的観点において問題を有する。
【0006】そのため、帯電部材を直接、電子写真感光
体へ接触させる接触帯電装置(接触帯電方式)が多く用
いられるようになってきている。帯電部材としてはロー
ラー型やブラシ型などが使用されている。
【0007】また、現像剤の構成としては、熱可塑性樹
脂・カーボンブラック・染料・電荷制御剤からなる粒子
に加えて、磁性体またはキャリヤーとして、金属粒子
(鉄など)や金属酸化物粒子が混合されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来の接触帯電方式に
よる電子写真装置において、繰り返し出力を数千枚単位
で行った場合、電子写真感光体の感光層の摩耗が激し
い。さらに、現像剤が電子写真感光体の表面上に付着す
る問題が生じる。この現像剤の付着によって、電子写真
プリンター、特に画像入力を反転で行うことが多いデジ
タル方式プリンターにおいては、画像の黒字部分が白く
抜ける現象(画像の白抜け)が起きる。これらの問題の
原因としては、混合されたあるいは現像剤粒子表面に露
出した金属酸化物粒子または金属粒子が、帯電部材との
接触部分において電子写真感光体の表面層(感光層な
ど)を傷つけたり、現像剤が溶融しやすいため電子写真
感光体の表面に付着したり、さらにその現像剤が電子写
真感光体表面の傷口に擦り込まれたりするなどの原因が
挙げられる。
【0009】また、他の問題として、傷や摩耗によって
電子写真感光体の寿命が低下すると同時に、帯電装置の
帯電部材も傷や摩耗によって寿命が低下する。
【0010】さらに、帯電部材にローラー型を使用した
場合、電子写真感光体との摩擦によってローラー型帯電
部材が変形する(たわみの発生)。この変形のためにロ
ーラー型帯電部材の帯電領域が狭まり、その結果、直流
/交流重畳系ではハーフトーン画像でモアレ縞が発生す
る。
【0011】そこで本発明の目的は、接触帯電方式の電
子写真装置において、反転現像の繰り返し出力を行って
も白抜けのない高品位の画像を形成し、且つ電子写真感
光体と帯電部材の寿命が向上した電子写真装置を提供す
ることである。さらに、ハーフトーン画像でモアレ縞の
発生が抑えられた電子写真装置を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記の課題を
解決するため種々の検討を重ねた結果、本発明を完成し
た。すなわち本発明は、直流/交流重畳のローラー型帯
電部材を有する接触帯電方式の電子写真装置において、
電子写真感光体の表面層が、多官能モノマー硬化剤で硬
化され、かつ、水との接触角が90度以上である保護層
によって形成され、さらに現像剤が金属酸化物粒子ま
たは金属粒子を少なくとも現像剤粒子表面上に含有せ
、かつ、該現像剤のガラス転移点(Tg)が70〜8
0℃であり、該現像剤の樹脂成分がポリスチレン系樹脂
であることを特徴とする電子写真装置に関する。
【0013】以下、本発明を詳細に説明する。本発明は
接触帯電方式の電子写真装置において、電子写真感光体
の表面層および現像剤を改良したものである。
【0014】本発明の電子写真感光体は、その表面が、
多官能モノマー硬化剤で硬化され且つ水との接触角が9
0度以上である保護層によって形成されたものである。
【0015】水との接触角が90度以上である保護層
は、表面エネルギーが低いため、現像剤が付着しにく
い。その結果、画像の白抜けが起きにくくなる。また、
保護層によって滑り性が付与され、摩擦力が小さくなる
ため、摩耗が減少し、電子写真感光体および帯電部材の
寿命が向上する。さらに、摩擦に起因する帯電部材の変
形が小さくなり、ハーフトーン画像におけるモアレ縞の
発生が抑制される。
【0016】水との接触角を90度以上とするために
は、保護層に撥水性樹脂を含有させる。撥水性樹脂とし
てはフッ素樹脂が望ましい。具体的には、四フッ化エチ
レン樹脂(ポリテトラフルオルエチレン)、ポリトリフ
ルオルクロルエチレン等があり、その他にフッ化ビニル
・三フッ化エチレン・フッ化ビニリデン・六フッ化プロ
ピレン・ジクロルジフルオルエチレン等の重合体および
共重合体が挙げられる。好ましくは四フッ化エチレン樹
脂(ポリテトラフルオルエチレン)を使用する。撥水性
樹脂は粒子状のものを添加することが望ましく、その粒
径は0.001〜1.0μmが適当であり、好ましくは
0.01〜0.5μmである。また撥水性樹脂の添加量
は、保護層の固形分に対して5〜50重量%が適当であ
り、好ましくは15〜40重量%である。
【0017】さらに本発明では、上記の保護層を多官能
モノマー硬化剤によって硬化する。高硬度の保護層で覆
われるため、電子写真感光体の表面は傷がつきにくく、
現像剤の付着が抑制できる。その結果、画像の白抜けが
起きにくくなる。さらに摩耗も減少するため電子写真感
光体の寿命が向上する。
【0018】多官能モノマー硬化剤としては、熱または
光によって硬化する多官能モノマーであれば特に制限は
ない。官能基としては例えば、アクリロイル基・メタク
ロイル基・ビニル基等の炭素−炭素二重結合を有する
基、シラノール基、エポキシ基等の環状エーテル基、フ
ェノールとアルデヒドとの反応のように縮合型の硬化反
応を起こす2種の官能基などが挙げられる。なかでもメ
タクロイル基を有するアクリル系多官能モノマーが望ま
しい。具体的には構造式(I)
【0019】
【化1】 または構造式(II)
【0020】
【化2】 で表わされるアクリル系多官能モノマーが挙げられ、好
ましくは構造式(I)のアクリル系多官能モノマーを用
いる。多官能モノマー硬化剤の添加量は、保護層の固形
分に対して5〜70重量%が適当であり、好ましくは1
5〜50重量%である。
【0021】保護層の製造方法は、撥水性樹脂および多
官能モノマー硬化剤を添加混合する以外は通常の電子写
真感光体の保護層の製造方法と同様である。例えば次の
ようにして行う。まず、撥水性樹脂、多官能モノマー硬
化剤、適当な結着材樹脂、導電材およびその他の添加剤
を適当な溶媒に混合分散する。次いでこの分散液を既に
形成されている感光層上に塗工し、必要に応じて熱処理
または紫外線照射等の後処理を行う。上記の結着材樹脂
は、必ず添加する必要はなく必要に応じて添加する。一
方、導電材は必須成分であり、保護層に導電性をもたせ
るために添加され、感光体としての機能を維持する働き
をする。導電材としては、例えばシラン化合物によって
表面処理されたアンチモン含有の酸化ズズ微粒子等が用
いられる。その他の添加剤としては、例えば多官能モノ
マー硬化剤に対する硬化助剤が添加される。
【0022】以上のようにして形成された保護層の厚さ
は、0.1〜10μmが適当であり、好ましくは0.5
〜5μmである。
【0023】次に本発明の現像剤について説明する。本
発明の現像剤は、金属酸化物粒子または金属粒子を少な
くとも現像剤粒子表面上に含有せず且つその現像剤のガ
ラス転移点(Tg)が65℃以上である。
【0024】金属酸化物粒子または金属粒子を少なくと
も現像剤粒子表面上に含有しないことによって、電子写
真感光体の表面に傷がつくことがなく、摩耗も減少し、
また傷部分へ現像剤が擦り込まれないため、画像の白抜
けが起きにくくなる。さらに粒子に起因する摩擦が減少
するため、電子写真感光体および帯電部材の寿命が向上
する。その上、摩擦に起因する帯電部材の変形も小さく
なり、ハーフトーン画像におけるモアレ縞が抑制され
る。
【0025】金属酸化物粒子または金属粒子を少なくと
も現像剤粒子表面上に含有させないためには、金属酸化
物粒子または金属粒子を現像剤に全く含有させない方法
か、あるいは金属酸化物粒子または金属粒子を現像剤粒
子内部に留める方法をとる。
【0026】金属酸化物粒子または金属粒子を全く含有
させない方法では、帯電性を付与するために荷電制御剤
を添加する。荷電制御剤は、負帯電性の現像剤の場合、
モノアゾ染料の金属錯体、サリチル酸・アルキルサリチ
ル酸・ジアルキルサリチル酸・ナフトエ酸の金属錯体等
が挙げられる。好ましくは、アルキルサリチル酸のクロ
ム錯体、ナフトエ酸のクロム錯体である。荷電制御剤の
添加量は、現像剤の全成分に対して0.01〜20重量
%が適当であり、好ましくは0.1〜5重量%である。
【0027】また、現像剤粒子へ流動性を付与したりそ
の帯電性を安定化させたりするために、現像剤へ帯電性
微粒子を添加混合することが望ましい。帯電性微粒子と
しては、例えば有機化合物(カップリング剤)で被覆さ
れた負帯電性の疎水性シリカ等が用いられる。これらの
粒径は現像剤粒子の1/10〜1/100程度であり、
添加量は現像剤の全成分に対して数重量%程度である。
【0028】なお、現像剤粒子の極性を負に帯電させる
ために、例えばブレード帯電法では現像ブレード表面に
ナイロン等をコーティングすることが望ましい。
【0029】現像剤の基本的な製造方法は、材料の変更
を除いて通常の製造方法と同様である。
【0030】一方、金属酸化物粒子または金属粒子を現
像剤粒子内部に留める方法は、一般的な被覆技術または
マイクロカプセル化技術等で行うことができる。また、
荷電制御剤や帯電性微粒子の添加およびブレード帯電は
必要に応じて上記と同様にして行う。
【0031】本発明の現像剤はさらに、ガラス転移点
(Tg)を70〜80℃とすることが必要である。これ
によって、電子写真感光体の一連の工程(帯電−露光−
現像−転写−クリーニング)において現像剤が溶融しに
くくなるため、電子写真感光体表面上への現像剤の付着
が抑制できる。その結果、画像の白抜けの発生を防止で
きる。
【0032】ガラス転移点は、70℃より低いと現像剤
が溶融しやすく、電子写真感光体の表面上に付着しやす
くなる。一方、80℃を越えると、現像剤が、定着工程
において紙等の記録材に十分に定着しなくなる。
【0033】現像剤のガラス転移点(Tg)を70〜8
0℃とするためには、使用する熱可塑性樹脂のTgを調
整する。熱可塑性樹脂としてはポリスチレン系樹脂を用
る。例えばスチレン−アクリレート共重合体もしくは
スチレン−メタクリレート共重合体またはこれらの共重
合体の架橋物などが挙げられる。具体的には、アクリル
酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、ア
クリル酸ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、メ
タクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸
プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸−2−エ
チルヘキシル等のそれぞれとスチレンとの共重合体が挙
げられる。好ましくはスチレン−ブチルアクリレート共
重合体が用いられる。これらの共重合体は、アクリレー
トまたはメタクリレートの組成比が大きいほどガラス転
移点(Tg)が低くなる。共重合体の分子量は、組成比
や架橋剤量に応じて設定する必要があるが、分子量(M
w)は1000〜300000が適当であり、好ましく
は5000〜200000である。組成比(重量比)
は、(スチレン)/(アクリレート(またはメタクリレ
ート))=97.5/2.5〜50/50が適当であ
り、好ましくは95/5〜60/40である。
【0034】また、上記の共重合体の架橋物は、重合時
にジビニルベンゼン等の架橋剤を少量(例えば0.05
〜5重量%)添加して架橋反応を行ったものを用いるこ
とができる。架橋により、現像剤粒子に弾性が付与さ
れ、電子写真感光体への融着を抑制する効果が生じる。
ガラス転移点(Tg)のその他の調整方法として、他の
熱可塑性樹脂を混合してガラス転移点(Tg)を調整し
たり、離型性を付与するために低分子量の熱可塑性樹脂
(エチレン−プロピレン共重合体等)を混合してもよ
い。
【0035】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに説明する
が、本発明はこれらに限定するものではない。
【0036】実施例1 (感光ドラムの作製) 導電層の形成:リン含有の酸化スズからなるフィラー
(粉体抵抗25Ωcm)140重量部、レゾール型フェ
ノール樹脂(商品名:プライオーフェンJ−325、大
日本インキ化学工業(株)製、固形分70%)70重量
部および2−メトキシ−1−プロパノール100重量部
を混合した溶液をボールミルによって約30時間分散し
た。この分散液を、外径30mm、長さ254mmのア
ルミニウムシリンダーの表面上に浸漬法によって塗布し
た。次いで140℃で30分間加熱硬化し、厚み10μ
mの導電層を形成した。
【0037】下引き層の形成:共重合ナイロン(商品
名:アミランCM8000、東レ(株)製)12.5重
量部と変性ナイロン(商品名:トレジンEF30T、帝
国化学産業(株)製)37.5重量部を、メタノール5
60重量部と1−ブタノ−ル280重量部との混合液に
溶解させた。この溶液を上記導電層の表面上に浸漬塗布
した。次いで100℃で10分間加熱乾燥して厚み0.
65μmの下引き層を形成した。
【0038】電荷発生層の形成:チタニルオキシフタロ
シアニン顔料18重量部、ポリビニルブチラール(商品
名:BX−1、積水化学工業(株)製)15重量部およ
びシクロヘキサノン520重量部を混合した溶液をサン
ドミルによって8時間分散した。次いで酢酸エチル48
0重量部を添加混合して電荷発生層用の分散液を調製し
た。この分散液を上記の下引き層の表面上に浸漬塗布
し、95℃で10分間加熱乾燥して厚みが約0.2μm
の電荷発生層を形成した。
【0039】電荷輸送層の形成:下記構造式(III)
【0040】
【化3】 で表わされるトリアリールアミン化合物80重量部およ
びポリカーボネート(商品名:ユーピロンZ−200、
三菱瓦斯化学(株)製)100重量部を、モノクロロベ
ンゼンとジクロロメタンとの混合液((モノクロロベン
ゼン):(ジクロロメタン)=3:1(重量比))50
0重量部に溶解した。この溶液を上記電荷発生層の表面
上に浸漬塗布し、120℃で1時間乾燥して厚み20μ
mの電荷輸送層を形成した。
【0041】保護層の形成:アンチモン含有の酸化スズ
微粒子(商品名:T−1、三菱マテリアル(株)製)の
表面処理を次のようにして行った。アンチモン含有の酸
化スズ微粒子(平均粒径0.02μm)100重量部と
(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリメトキシシ
ラン(信越化学(株)製)30重量部と95%エタノー
ルの5%水溶液300重量部との混合液をミリング装置
によって1時間ミリング処理した。次いでこの混合液を
濾過、エタノール洗浄後、120℃で1時間加熱処理を
行った。
【0042】次に、上記の表面処理を行ったアンチモン
含有の酸化スズ微粒子35重量部、構造式(I)で示さ
れるアクリル系硬化性モノマー25重量部、2−メチル
チオキサントン(光重合開始剤)0.1重量部およびト
ルエン300重量部を混合した溶液をサンドミル装置に
よって96時間分散した。
【0043】この分散溶液に、四フッ化エチレン樹脂粒
子(商品名:ルブロンL−2、ダイキン工業(株)製)
25重量部を添加混合して、サンドミル装置によってさ
らに8時間分散して保護層用の分散液を調製した。
【0044】この分散液を上記電荷輸送層の表面上にス
プレー塗工によって成膜した。乾燥後、高圧水銀灯によ
って800mW/cm2の光強度で15秒間紫外線照射
して膜厚5μmの保護層を形成した。以上の操作によっ
て本発明の電子写真感光体(感光ドラム)を得た。
【0045】電子写真感光体(感光ドラム)表面の接触
角を下記の評価方法によって測定したところ、95度で
あった。
【0046】(現像剤の作製)スチレン−ブチルアクリ
レート共重合体のジビニルベンゼンによる架橋物((ス
チレン)/(ブチルアクリレート)/(ジビニルベンゼ
ン)=80/19.5/0.5(モノマー重量比)、重
量平均分子量(Mw)15万)100重量部、低分子量
エチレン−プロピレン共重合体(モノマー重量比1:
1、数平均分子量(Mn)3000)3重量部、カーボ
ンブラック3重量部およびサリチル酸クロム錯体2重量
部をブレンダーによってよく混合した。次いでこの混合
物を150℃に設定した2軸混練押出機によって混練し
た。
【0047】得られた混練物を室温へ冷却し、カッター
ミルによって粗粉砕した後、ジェット気流を用いた微粉
砕機によって微粉砕した。この微粉砕物を固定壁型風力
分級機で分級した。さらに、コアンダ効果を利用した多
分割分級装置(日鉄鉱業社製エルボジェット分級機)に
よって、上記の分級粉から超微粉および粗粉を厳密に分
級除去して負帯電性の絶縁性黒色粉体を得た。
【0048】得られた黒色粉体100部と負帯電性の疎
水性乾式シリカ微粉体(BET比表面積300m2
g)0.6部をヘンシェルミキサーによって混合した。
以上の操作によって本発明の現像剤を作製した。
【0049】この現像剤のガラス転移点(Tg)を下記
の評価方法によって測定したところ、70℃であった。
【0050】上記の感光ドラムおよび現像剤を直流/交
流重畳のローラー型帯電機を有する接触帯電方式のレー
ザービームプリンターに装着し、本発明の電子写真装置
を完成した。なお現像ユニットの現像ブレードは、ナイ
ロンでコーティングした。
【0051】比較例 保護層が無い以外は実施例1と同様の感光ドラムを作製
した。また、磁性粉としてFe34を現像剤の全量に対
して35重量%を含有し、且つ熱可塑性樹脂の成分比を
(ポリスチレン):(ブチルアクリレート)=4:6
(モノマー重量比)に変え、ガラス転移点(Tg)が4
0℃である以外は実施例1と同様にして現像剤を作製し
た。
【0052】上記の感光ドラムおよび現像剤を実施例1
と同様に直流/交流重畳のローラー型帯電機を有する接
触帯電方式のレーザービームプリンターに装着し、比較
例の電子写真装置を完成した。
【0053】評価方法 ガラス転移点(Tg)の測定:本発明においてガラス転
移点(Tg)の測定は次のようにして行った。示差熱分
析測定装置(DSC測定装置)はパーキンエルマー社製
DSC−7を用いた。測定試料を5〜20mg、好まし
くは10mgを精密に秤量する。これをアルミパン中へ
入れる。リファレンスは空のアルミパンを用い、測定温
度範囲30〜200℃、昇温速度10℃/minで測定
した。得られたチャート上において、温度40〜100
℃の範囲に吸熱によるメインピーク(曲線)が得られ
た。このピーク(曲線)が現れる前のベースラインと、
現れた後のベースラインとの間の中間線が、示差熱曲線
と交差する点に対応する温度(中間点ガラス転移点)を
本発明におけるガラス転移点(Tg)とした。
【0054】接触角の測定:協和科学(株)製の協和接
触角計CA−DS型を用いて、作製した感光ドラムの接
触角を直接測定した。感光ドラムの表面上に置いた水滴
の表面と試料表面との交点から半球型の水滴の頂点へ直
線を引き、この直線と試料表面のなす角で水を含む方の
角を2倍した角を接触角とした。
【0055】電子写真装置の性能評価:高温高湿環境下
(30℃、85%RH)において、5秒サイクルで帯電
−露光−現像−転写−クリーニングのプロセスを行い、
反転現像した画像を6000回連続して出力した。
【0056】実施例1の電子写真装置では、白斑点状の
画像の欠陥(画像の白抜け)は見られなかった。また、
連続出力後の帯電ローラーを目視によって観察したとこ
ろ、ほとんど摩耗はしていなかった。さらに連続出力前
にハーフトーン画像を出力したところ、モアレ縞は見ら
れなかった。
【0057】比較例の電子写真装置では、白斑点状の画
像の欠陥(画像の白抜け)を確認した。また、連続出力
後の帯電ローラーを目視によって観察したところ、実施
例1の電子写真装置の帯電ローラーと比較して著しく摩
耗していた。さらに、連続出力前にハーフトーン画像を
出力したところ、モアレ縞が発生していた。
【0058】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明に
よれば、直流/交流重畳のローラー型帯電部材を有する
接触帯電方式の電子写真装置において、反転現像の繰り
返し出力を行っても白抜けのない高品位の画像が得ら
れ、かつ、電子写真感光体および帯電部材の寿命が向上
した。さらに、ハーフトーン画像でモアレ縞の発生が抑
えられた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山▲崎▼ 至 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 平野 秀敏 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−308756(JP,A) 特開 平6−258857(JP,A) 特開 平6−230590(JP,A) 特開 平6−102737(JP,A) 特開 平6−95429(JP,A) 特開 平6−95728(JP,A) 特開 平5−281781(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 9/08 G03G 5/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流/交流重畳のローラー型帯電部材を
    有する接触帯電方式の電子写真装置において、 電子写真感光体の表面層が、多官能モノマー硬化剤で硬
    化され、かつ、水との接触角が90度以上である保護層
    によって形成され、さらに 現像剤が金属酸化物粒子または金属粒子を少なくとも
    現像剤粒子表面上に含有せず、かつ、該現像剤のガラス
    転移点(Tg)が70〜80℃であり、該現像剤の樹脂
    成分がポリスチレン系樹脂であることを特徴とする電子
    写真装置。
  2. 【請求項2】 前記多官能モノマー硬化剤がアクリル系
    多官能モノマーである請求項1記載の電子写真装置。
  3. 【請求項3】 前記保護層に撥水性樹脂を含有する請求
    項1または2記載の電子写真装置。
  4. 【請求項4】 前記現像剤が金属酸化物粒子または金属
    粒子を全く含有しない請求項1のいずれかに記載の
    電子写真装置。
  5. 【請求項5】 前記ポリスチレン系樹脂がスチレン−ア
    クリレート共重合体もしくはスチレン−メタクリレート
    共重合体またはこれらの共重合体の架橋物である請求項
    1〜4のいずれかに記載の電子写真装置。
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