JP3248616B2 - 防水コネクタの製造方法及びその製造用金型 - Google Patents

防水コネクタの製造方法及びその製造用金型

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JP3248616B2
JP3248616B2 JP30175197A JP30175197A JP3248616B2 JP 3248616 B2 JP3248616 B2 JP 3248616B2 JP 30175197 A JP30175197 A JP 30175197A JP 30175197 A JP30175197 A JP 30175197A JP 3248616 B2 JP3248616 B2 JP 3248616B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハウジングの嵌合
周面にシール用のパッキンを設けた防水コネクタの製造
方法並びに製造用金型に関する。
【0002】
【従来の技術】近年この種の防水コネクタを製造するに
当たり、製造工程を簡略化して製造コストの低減を図る
ことを目的とし、異材質成形により同一金型内でハウジ
ングとパッキンとを併せて成形することが提案されてい
る。その一例として従来、特公平5−23030号公報
に記載されたものが知られている。このものは、図27
及び図28に示すように、固定金型aにキャビティbが
設けられる一方、可動金型cに2種類のコア型d,eが
設けられていて、まず図27に示すように、第1のコア
型dをキャビティb内に進入させた状態で型閉じして、
その間に形成されたハウジング成形空間fに樹脂材を充
填することでハウジングxを成形する。その後一旦型開
きして第1のコア型dを抜き、続いて可動金型cを回転
させる等により第2のコア型eをキャビティbと対応さ
せる。再び型閉じすることで、図28に示すように、第
2のコア型eをキャビティb内に進入させて、成形され
たハウジングxとの間にパッキン成形空間gを構成し、
ここにゴム材を充填することでパッキンzを成形する。
最後に、型開きしたのち突き出しピンで突き出すと、図
29に示すように、ハウジングxにおけるフード部yの
付け根部分の内周にパッキンzが設けられた製品が取り
出されるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで従来の方法で
は、ハウジングxが成形されたのち、第1のコア型dを
抜いてパッキン成形用の第2のコア型eを改めて進入さ
せるようになっている。ここで第2のコア型eは、成形
されたハウジングxが冷却されて硬化されたのちに進入
することになるが、ハウジングxが硬化する際には収縮
現象を伴うので、ハウジングx内に緊密に第2のコア型
eが嵌合されることは難しく、隙間ができやすい。そう
すると、パッキンzを成形する際にその隙間にゴム材が
侵入してバリができるおそれがある。バリができると、
雌雄のハウジングを嵌合した場合に、バリがめくれ上が
ってパッキンzの内周に乗り上げる等の現象を呈し、シ
ール性を損ねることが懸念される。
【0004】また従来のものは、製品となった後でパッ
キンが抜け出ることを防止するために、図27に示すよ
うに、ハウジング成形空間fを構成する場合にゴム用ゲ
ートhを通して中子iを進出させて、ハウジングxに通
孔wを開口し、パッキンzを成形する場合に通孔wを通
してゴム材を充填することで、余ったゴム材を通孔wに
留まらせ、この部分を引っ掛かりにしてパッキンZの抜
け止めを行うようになっている。しかしながら、この方
法では、ゴム材で一応は塞がれた状態にあるものの、ハ
ウジングxの嵌合周面(フード部y)に開口(通孔w)
ができることになるため、確実な防水を図る上から好ま
しくないという問題があった。本発明は上記のような事
情に基づいて完成されたものであって、その目的とする
ところは、同一金型内でハウジングとパッキンを併せて
成形する場合に、パッキンをバリ等のない正規形状に成
形でき、さらにハウジングの嵌合周面に開口を設けるこ
となくパッキンの抜け止めが図れるようにするところに
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る防
水コネクタの製造方法は、ハウジングにおける相手のハ
ウジングとの嵌合周面に、両ハウジング間のシールを取
るパッキンが設けられた防水コネクタを製造する方法で
あって、相対的に接離可能な一対の金型のうちの一方の
金型に対して、型開き状態において側方からスライド型
を進出させることで、前記一方の金型とスライド型との
間にパッキン成形空間を構成する工程と、前記パッキン
成形空間内にゴム材を充填してパッキンを成形する工程
と、成形されたパッキンを前記一方の金型に残しつつ前
記スライド型を後退させる工程と、前記両金型を型閉じ
して、両金型の間に前記成形されたパッキンを所定位置
に収容しつつハウジング成形空間を構成する工程と、前
記ハウジング成形空間内に樹脂材を充填してハウジング
を成形する工程と、を具備したところに特徴を有する。
【0006】請求項2の発明に係る防水コネクタの製造
用金型は、ハウジングにおける相手のハウジングとの嵌
合周面に、両ハウジング間のシールを取るパッキンが設
けられた防水コネクタを製造する金型であって、相対的
に接離可能な一対の金型と、一方の金型に対して側方か
ら進退可能に配設されたスライド型とを備え、前記スラ
イド型は、前記両金型が型開きされた状態において前記
一方の金型に向けて進出することでその金型との間にパ
ッキン成形空間が構成可能であり、また前記両金型は、
前記スライド型が後退位置にあって型閉じされた場合
に、成形されたパッキンを所定位置に収容したハウジン
グ成形空間を両金型の間に構成可能となっている構成と
したところに特徴を有する。
【0007】また、請求項3の発明に係る防水コネクタ
の製造方法は、ハウジングにおける相手のハウジングと
の嵌合周面に、両ハウジング間のシールを取るパッキン
が設けられた防水コネクタを製造する方法であって、予
め成形されたゴム製のパッキンをインサートとして金型
内のキャビティにセットしたのち、キャビティ内に樹脂
材を充填することでハウジングを成形するところに特徴
を有する。
【0008】
【発明の作用及び効果】<請求項1及び請求項2の発明
>型開きされた状態で一方の金型にスライド型が進出す
ることでパッキン成形空間が構成され、その中にゴム材
が充填されることでパッキンが成形される。続いて、パ
ッキンを金型に残しつつスライド型が後退され、その後
型閉じされると、パッキンを所定位置に収容しつつハウ
ジング成形空間が構成される。その中に樹脂材が充填さ
れることで、嵌合周面にパッキンが設けられたハウジン
グが成形される。初めにパッキンを成形して後からハウ
ジングを成形するのであるから、パッキンをバリ等のな
い正規形状に成形することができる。また、後からハウ
ジングを成形することで、ハウジングの嵌合周面に孔を
開けなくても、嵌合周面上等にパッキンの抜け止め部分
を任意に成形することが可能となる。 <請求項3の発明>パッキンを予め成形しておいて、そ
れをインサートとしてハウジングを成形するようにした
から、ハウジングの嵌合周面に孔を開けなくても、嵌合
周面上等にパッキンの抜け止め部分を任意に成形するこ
とが可能となる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を添付図
面に基づいて説明する。 <第1実施形態>本発明の第1実施形態を図1ないし図
7によって説明する。この第1実施形態の製造対象は、
雄側の防水コネクタ1であって、基本的な構造は、図7
に簡略化して示されている。すなわち雄側のハウジング
2は、ランス3付きの端子収容室4を内部に設けた本体
部5の前面に、相手の雌コネクタ(図示せず)が嵌合さ
れるフード部6を設けた形状であって、フード部6の奥
端側の内周にパッキン7が装着され、その前方に抜け止
め部8が設けられた構造となっている。以下の製造工程
では、基本的な構造に基づいて説明することとする。
【0010】本実施形態の成形用金型は、異材質の射出
成形システムに組み込まれており、図1に示すように、
互いに対をなす固定金型11と可動金型12とを備えて
いる。可動金型12は、図示しない駆動機構に接続され
て図示左右方向に所定のストロークで進退駆動され、固
定金型11に対して接離可能となっている。可動金型1
2の成形面にはキャビティ13が凹成され、ハウジング
2における本体部5からフード部6のパッキン7の嵌着
位置までの外形等を成形し得るようになっている。一方
の固定金型11の成形面には、上記したキャビティ13
と同心に対応するようにしてコア部15が突設されてい
る。固定金型11の成形面におけるコア部15の周りに
は、ハウジング2のフード部6の先端側を成形すべくフ
ード成形凹部16が周設されている。また、コア部15
の先端面にはランス3を成形すべくランス成形部17が
突設されている。したがって、後記するように型閉じに
伴ってコア部15がキャビティ13内に進入すると、そ
の間にハウジング成形空間18が構成されるようになっ
ている(図5参照)。
【0011】固定金型11の前面側におけるコア部15
の上下の位置には、2分割された一対のスライド型20
が配設され、互いに接近する方向と離間する方向の進退
可能となっている。スライド型20は、その内端面側
に、パッキン7を成形すべくパッキン成形凹部21が形
成されている。そして両スライド型20が進出した場合
には、図2に示すように、コア部15の外周面とパッキ
ン成形凹部21との間に環状のパッキン成形空間22が
構成されるようになっている。なお、パッキン成形凹部
21の左側の側壁は、パッキン7の抜け止め部8を成形
すべく抜け止め部成形部24となっている。また、コア
部15の外周面におけるパッキン成形凹部21を塞ぐ位
置には、パッキン7のリップを成形すべく波付き面26
が形成されている。一方(上側)のスライド型20に
は、その上面からパッキン成形凹部21に達するように
して、ゴム用ゲート27が形成されている。また、上記
した可動金型12には、前面側の上部からキャビティ1
3の上面の先端部に臨むようにして樹脂用ゲート28が
形成されている。
【0012】続いて、上記の金型を使用した製造工程を
説明する。図1に示す型開き状態から、まず図2に示す
ようにスライド型20が進出し、これによりコア部15
の外周面とスライド型20との間にパッキン成形空間2
2が構成される。続いて図3に示すように、一方のスラ
イド型20に設けられたゴム用ゲート27を通って、溶
融ゴムがパッキン成形空間22に充填され、固化するこ
とでパッキン7が成形される。
【0013】次に、図4に示すように両スライド型20
が外方に後退し、成形されたパッキン7はコア部15の
外周に留まる。続いて図5に示すように、可動金型12
が左方に移動して型閉じされ、両金型11,12の間に
ハウジング成形空間18が構成される。ここで、ハウジ
ング成形空間18のうちのフード部6の奥側を成形する
部分の内方には、コア部15に留まった状態でパッキン
7が位置しているとともに、そのパッキン7の前方に
は、パッキン7の厚みよりも少し背の低い抜け止め部成
形用空間29が構成される。
【0014】続いて、図6に示すように、樹脂用ゲート
28から溶融樹脂がハウジング成形空間18に充填さ
れ、固化することでハウジング2が成形される。次に型
開きが行われると、ハウジング2とパッキン7とが固定
金型11側に留まったまま可動金型12が後退する。最
後に、固定金型11に装備された図示しない突き出しピ
ンが進出することによって、図7に示すように、ハウジ
ング2のフード部6の奥側の内周面にパッキン7が嵌着
され、かつ抜け止め部8でパッキン7が抜け止めされた
状態の製品が突き出されて取り出される。このように本
実施形態によれば、初めにパッキン7を成形して後から
ハウジング2を成形するのであるから、パッキン7をバ
リ等のない正規形状に成形することができる。また、後
からハウジング2を成形するようにしたので、フード部
6の内周面にパッキン7の抜け止め部8を形成すること
ができ、ハウジング2のフード部6に開口を設ける必要
がない。
【0015】<第2実施形態>続いて本発明の第2実施
形態を図8ないし図14によって説明する。この第2実
施形態では、図14に示すような雄側の防水コネクタ3
1を製造対象とした場合を例示している。この防水コネ
クタ31は、高いシール性能を有し、例えば高圧洗車が
行われような箇所に配置されて用いられる場合に好適な
ものである。基本的な構造としては、ハウジング32
が、ランス33付きの端子収容室34を内部に設けた本
体部35の前面に、相手の雌コネクタ(図示せず)が嵌
合されるフード部36を設けた形状であって、フード部
6の奥端側と中央部分の内周に2本のパッキン37,3
7が装着され、それぞれの前方に抜け止め部38が設け
られた構造となっている。
【0016】この第2実施形態では、上記した防水コネ
クタ31を形成すべく図8に示すような成形用金型を備
えているが、基本的な構造は第1実施形態と同様であっ
て、以下には相違部分の構造のみを説明し、第1実施形
態と同様の機能を有する部位については、第1実施形態
の符号に添え字Aを付した符号を付すことによって、適
宜に説明は省略する。特徴的なところは、一対のスライ
ド型20Aが、第1実施形態のものよりも幅広に形成さ
れていて、その内端面側に、パッキン38を成形すべく
パッキン成形凹部21Aが2個間隔を開けて形成されて
おり、それぞれの左側の側壁が抜け止め部成形部24A
とされている。下側のスライド型20Aには、その下面
から各パッキン成形凹部21Aに達するようにして、2
本のゴム用ゲート27Aが形成されている。上記の形状
変更に付随してコア部15Aの長さが長くされ、その外
周面に波付き面26Aが2領域に分けて形成されてお
り、また対応する可動金型12Aのキャビティ13Aが
深い形状とされる等の変更が加えられている。すなわ
ち、両スライド型20Aが進出した場合には、図9に示
すように、コア部15Aの外周面とスライド型20Aの
内周面との間に、環状のパッキン成形空間22Aが2本
構成されるようになっている。
【0017】第2実施形態における製造工程は、以下の
ようである。図8に示す型開き状態から、図9に示すよ
うにスライド型20Aが進出し、これによりコア部15
Aの外周面とスライド型20Aとの間に2本のパッキン
成形空間22Aが構成される。続いて図10に示すよう
に、下側のスライド型20Aに設けられたゴム用ゲート
27Aを通って、溶融ゴムが各パッキン成形空間22A
にそれぞれ充填され、固化することで2本のパッキン3
8が成形される。
【0018】次に、図11に示すように両スライド型2
0Aが外方に後退し、成形された2本のパッキン37は
コア部15Aの外周に留まる。続いて図12に示すよう
に、可動金型12Aが左方に移動して型閉じされ、両金
型11A,12Aの間にハウジング成形空間18Aが構
成される。ここで、ハウジング成形空間18Aのうちの
フード部36の中央部から奥側を成形する部分の内方に
は、コア部15Aに留まった状態で2本のパッキン37
が位置しているとともに、それぞれのパッキン37の前
方には抜け止め部成形用空間29Aが構成される。
【0019】続いて図13に示すように、樹脂用ゲート
28Aから溶融樹脂がハウジング成形空間18Aに充填
され、固化することでハウジング32が成形される。次
に型開きが行われると、ハウジング32とパッキン37
とが固定金型11A側に留まったまま可動金型12Aが
後退する。最後に、固定金型11Aに装備された図示し
ない突き出しピンが進出することによって、図14に示
すように、ハウジング32のフード部36における中央
部と奥側の内周面に2本のパッキン37が嵌着され、か
つ抜け止め部38でそれぞれのパッキン37が抜け止め
された状態の製品が突き出されて取り出される。同様
に、初めにパッキン37を成形して後からハウジング3
2を成形するのであるから、パッキン37をバリ等のな
い正規形状に成形することができるとともに、後からハ
ウジング32を成形するようにしたので、フード部36
の内周面にパッキン37の抜け止め部38を形成するこ
とができ、ハウジング32のフード部36に開口を設け
る必要がない。
【0020】<第3実施形態>次に、本発明の第3実施
形態を図15ないし図21によって説明する。この第3
実施形態では、雌側の防水コネクタ41を製造対象とし
た場合を例示している。雌側のハウジング42は、図2
1に示すように、ランス43付きの端子収容室44を内
部に設けた本体部45を有し、この本体部45の長さ方
向の略中央部分から先端縁の前方まで覆うようにしてフ
ード部46の設けられた形状であって、フード部46内
の本体部45の奥側の外周面にパッキン47が装着され
た構造となっている。
【0021】第3実施形態に係る成形用金型の構造を説
明する。図15に示すように、互いに対をなす固定金型
51(右側)と可動金型52(左側)とを備えており、
可動金型52は、左右方向に所定のストロークで進退駆
動されて、固定金型51に対して接離可能となってい
る。固定金型51の成形面には、ハウジング42の後端
側を成形すべくハウジング成形部53が設けられてい
る。一方の可動金型52には、三重構造のコア型55が
前方への突出状に設けられており、厚肉の筒状の外部コ
ア56の中に、薄肉の筒状の中間コア57が嵌装され、
さらにその中に中実状の内部コア58が嵌装された構造
である。コア型55のうちの外部コア56と中間コア5
7とは一体的に進退駆動可能であり、内部コア58は別
個に進退駆動可能とされている。外部コア56の先端面
には、ハウジング42のフード部46を成形するフード
成形凹部60が形成されている。中間コア57の先端面
は、外部コア56の先端面よりも所定寸法後退してい
る。内部コア58の先端面には縮径部61が突設され、
さらにランス成形部62が突設されている。したがっ
て、後記するように型閉じされると、両金型51,52
の間にハウジング成形空間64が構成されるようになっ
ている(図19参照)。
【0022】可動金型52の前面側には上下一対のスラ
イド型65が配設されており、両スライド型65は、後
退位置にある外部コア56の先端面に沿うようにして、
互いに接近する方向と離間する方向の進退可能となって
いる。そして、両スライド型65が内部コア58の縮径
部61に当たるまで進出すると、中間コア57の先端面
の前方の空間が塞がれ、それによりパッキン成形空間6
6が構成されるようになっている(図16参照)。な
お、外部コア56の先端部の内周面には、パッキン47
のリップを成形すべく波付き面67が形成されている。
また、一方(上側)のスライド型65には、右側面の上
部から左側面の下部に貫通されたゴム用ゲート68が形
成され、上記の固定金型51には、その上面からハウジ
ング成形部53に達する樹脂用ゲート69が形成されて
いる。
【0023】第3実施形態の製造工程は以下のようであ
る。図15に示す型開き状態から、まず図16に示すよ
うにスライド型65が進出し、コア型55における中間
コア57の前方の空間が塞がれることでパッキン成形空
間66が構成される。続いて図17に示すように、上側
のスライド型65に設けられたゴム用ゲート68を通っ
て、溶融ゴムがパッキン成形空間66に充填され、固化
することでパッキン47が成形される。
【0024】次に、図18に示すように両スライド型6
5が外方に後退し、成形されたパッキン47はコア型5
5に留まる。続いて図19に示すように、外部コア56
と中間コア57とが前進位置に移動しつつ、可動金型5
2が右方に移動して型閉じされ、両金型51,52の間
にハウジング成形空間64が構成される。ここで、ハウ
ジング成形空間64のうちのフード部46内に位置する
本体部45の奥側を成形する部分の外周部分に、パッキ
ン47が位置している。
【0025】続いて、図20に示すように、樹脂用ゲー
ト69から溶融樹脂がハウジング成形空間64に充填さ
れ、固化することでハウジング42が成形される。次に
型開きが行われると、ハウジング42とパッキン47と
がコア型55に留まったまま可動金型52が後退する。
最後に、可動金型52に装備された図示しない突き出し
ピンが進出することによって、図21に示すように、ハ
ウジング42におけるフード部46内の本体部45の奥
側の外周面にパッキン47が装着された製品が突き出さ
れて取り出される。このように第3実施形態でも、初め
にパッキン47を成形して後からハウジング42を成形
するのであるから、パッキン47をバリ等のない正規形
状に成形することができる。
【0026】<第4実施形態>図22ないし図24は本
発明の第4実施形態を示す。この第4実施形態では、図
24に示すように、前記の第3実施形態の防水コネクタ
41に対して、さらにパッキン47の抜け止め部8を設
けた防水コネクタ41Aを製造する場合を例示してい
る。この場合は、第3実施形態における図19の型閉じ
した状態で、図22に示すように、中間コア57のみを
所定寸法後退させることによって、パッキン47の前方
に抜け止め部成形空間70をハウジング成形空間64に
連通して構成する。そして、図23に示すようにハウジ
ング成形空間64に樹脂材を充填して固化させたのち、
型開きして図24に示すように突き出すと、ハウジング
42におけるフード部46内の本体部45の奥側の外周
面にパッキン47が装着され、なおかつ抜け止め部48
によりパッキン47が抜け止めされた製品を得ることが
できる。
【0027】<他の実施形態>本発明は上記記述及び図
面によって説明した実施形態に限定されるものではな
く、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に
含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内
で種々変更して実施することができる。
【0028】(1)第1実施形態では、パッキン7を抜
け止め状態に装着する手段として、フード部6の内周面
に、パッキン7の前面に突出する抜け止め部8を突設し
た場合を例示したが、本発明のようにパッキンを先に成
形したのちにハウジングを成形するようにすると、例え
ば図25に示すように、パッキン7Aの外周に周設され
た突条71をフード部6の内周面に設けた係止溝72に
嵌めることでパッキン7Aの抜け止めを図った防水コネ
クタ1Aや、あるいは図26に示すように、パッキン7
Bの外周面を前側ほど厚肉となるテーパ状として、その
パッキン7Bの外周部を同じくフード部6の内周面に設
けたテーパ状の係止溝74に嵌めてパッキン7Bの抜け
止めを図った防水コネクタ1Bも製造することができ
る。
【0029】(2)上記のようにパッキンの一部をハウ
ジングの嵌合周面の一部に食い込ませることで抜け止め
を図った構造は、雌側の防水コネクタにも同様に適用す
ることが可能である。 (3)抜け止め部は必ずしも全周にわたって設ける必要
はなく、部分的に設けてもよい。 (4)パッキン成形空間を構成すべく用いるスライド型
は、ハウジングの形状によっては3個以上に分割して設
けてもよい。 (5)上記各実施形態において、金型については固定側
と可動側とを反対としてもよい。
【0030】(6)また上記実施形態では、同一金型内
でパッキンとハウジングとを順次に成形する場合を例示
したが、パッキンはゴム材により別の金型により予め成
形しておき、そのパッキンをインサートとしてハウジン
グ成形用の金型のキャビティにセットしたのち、そのキ
ャビティ内に樹脂材を充填することでハウジングを成形
するようにしてもよく、そのようなものも本発明の技術
的範囲に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の成形用金型の型開き状態の断面
【図2】スライド型が進出してパッキン成形空間が構成
された状態の断面図
【図3】パッキンが成形された状態の断面図
【図4】スライド型が後退した状態の断面図
【図5】型閉じしてハウジング成形空間が構成された状
態の断面図
【図6】ハウジングが成形された状態の断面図
【図7】製品が取り出された状態の断面図
【図8】第2実施形態の成形用金型の型開き状態の断面
【図9】スライド型が進出してパッキン成形空間が構成
された状態の断面図
【図10】パッキンが成形された状態の断面図
【図11】スライド型が後退した状態の断面図
【図12】型閉じしてハウジング成形空間が構成された
状態の断面図
【図13】ハウジングが成形された状態の断面図
【図14】製品が取り出された状態の断面図
【図15】第3実施形態の成形用金型の型開き状態の断
面図
【図16】スライド型が進出してパッキン成形空間が構
成された状態の断面図
【図17】パッキンが成形された状態の断面図
【図18】スライド型が後退した状態の断面図
【図19】型閉じしてハウジング成形空間が構成された
状態の断面図
【図20】ハウジングが成形された状態の断面図
【図21】製品が取り出された状態の断面図
【図22】第4実施形態においてハウジング成形空間が
構成された状態の断面図
【図23】ハウジングが成形された状態の断面図
【図24】製品が取り出された状態の断面図
【図25】他の実施形態に係る防水コネクタの断面図
【図26】さらに他の実施形態に係る防水コネクタの断
面図
【図27】従来例においてハウジング成形空間が構成さ
れた状態の断面図
【図28】そのパッキン成形空間が構成された状態の断
面図
【図29】その成形された製品の断面図
【符号の説明】
1…防水コネクタ 2…ハウジング 6…フード部 7…パッキン 8…抜け止め部 11…固定金型 12…可動金型 18…ハウジング成形空間 20…スライド型 22…パッキン成形空間 29…抜け止め部成形空間 31…防水コネクタ 32…ハウジング 36…フード部 37…パッキン 38…抜け止め部 11A…固定金型 12A…可動金型 18A…ハウジング成形空間 20A…スライド型 22A…パッキン成形空間 29A…抜け止め部成形空間 41…防水コネクタ 42…ハウジング 45…本体部 47…パッキン 51…固定金型 52…可動金型 64…ハウジング成形空間 65…スライド型 66…パッキン成形空間 41A…防水コネクタ 48…抜け止め部 70…抜け止め部成形空間 1A…防水コネクタ 7A…パッキン 71…突条 72…係止溝 1B…防水コネクタ 7B…パッキン 74…係止溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−162251(JP,A) 特開 平8−162204(JP,A) 特開 平8−37075(JP,A) 特開 平7−114970(JP,A) 特開 平6−310201(JP,A) 特開 平5−47436(JP,A) 特開 平3−219578(JP,A) 特開 平3−53913(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01R 43/00 H01R 13/52 H01R 43/24

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジングにおける相手のハウジングと
    の嵌合周面に、両ハウジング間のシールを取るパッキン
    が設けられた防水コネクタを製造する方法であって、 相対的に接離可能な一対の金型のうちの一方の金型に対
    して、型開き状態において側方からスライド型を進出さ
    せることで、前記一方の金型とスライド型との間にパッ
    キン成形空間を構成する工程と、 前記パッキン成形空間内にゴム材を充填してパッキンを
    成形する工程と、 成形されたパッキンを前記一方の金型に残しつつ前記ス
    ライド型を後退させる工程と、 前記両金型を型閉じして、両金型の間に前記成形された
    パッキンを所定位置に収容しつつハウジング成形空間を
    構成する工程と、 前記ハウジング成形空間内に樹脂材を充填してハウジン
    グを成形する工程と、を具備したことを特徴とする防水
    コネクタの製造方法。
  2. 【請求項2】 ハウジングにおける相手のハウジングと
    の嵌合周面に、両ハウジング間のシールを取るパッキン
    が設けられた防水コネクタを製造する金型であって、 相対的に接離可能な一対の金型と、一方の金型に対して
    側方から進退可能に配設されたスライド型とを備え、 前記スライド型は、前記両金型が型開きされた状態にお
    いて前記一方の金型に向けて進出することでその金型と
    の間にパッキン成形空間が構成可能であり、 また前記両金型は、前記スライド型が後退位置にあって
    型閉じされた場合に、成形されたパッキンを所定位置に
    収容したハウジング成形空間を両金型の間に構成可能と
    なっていることを特徴とする防水コネクタの製造用金
    型。
  3. 【請求項3】 ハウジングにおける相手のハウジングと
    の嵌合周面に、両ハウジング間のシールを取るパッキン
    が設けられた防水コネクタを製造する方法であって、 予め成形されたゴム製のパッキンをインサートとして金
    型内のキャビティにセットしたのち、キャビティ内に樹
    脂材を充填することでハウジングを成形することを特徴
    とする防水コネクタの製造方法。
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