JP3368768B2 - 樹脂成形品の製法およびそのための型構造 - Google Patents
樹脂成形品の製法およびそのための型構造Info
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- JP3368768B2 JP3368768B2 JP24792996A JP24792996A JP3368768B2 JP 3368768 B2 JP3368768 B2 JP 3368768B2 JP 24792996 A JP24792996 A JP 24792996A JP 24792996 A JP24792996 A JP 24792996A JP 3368768 B2 JP3368768 B2 JP 3368768B2
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はケーブルを伴なう樹
脂成形品の製法およびそのための型構造に係る。
脂成形品の製法およびそのための型構造に係る。
【0002】
【従来の技術】コイル、センサなどの電気部品からケー
ブルを引出して電気部品との電気的接続をとりながら電
気部品とケーブルをインサートとして樹脂成形を行なっ
て、電気部品を防水構造に樹脂封止する場合、ケーブル
と封止樹脂の密着性が高くないため、ケーブルと樹脂の
界面を介して内部の電気部品へ水分が浸入して電気部品
の寿命が短かくなるという問題がある。
ブルを引出して電気部品との電気的接続をとりながら電
気部品とケーブルをインサートとして樹脂成形を行なっ
て、電気部品を防水構造に樹脂封止する場合、ケーブル
と封止樹脂の密着性が高くないため、ケーブルと樹脂の
界面を介して内部の電気部品へ水分が浸入して電気部品
の寿命が短かくなるという問題がある。
【0003】そこで、ケーブルを供ない、内部の防水が
必要な樹脂成形品のケーブルと成形樹脂の間を防水する
ために、ケーブルを粗面化し、1度その部分に樹脂を成
形し、その後に他のインサート物と同時にハウジング
(製品全体)を樹脂成形するという方法が特開平4−7
2575号公報に開示されている。
必要な樹脂成形品のケーブルと成形樹脂の間を防水する
ために、ケーブルを粗面化し、1度その部分に樹脂を成
形し、その後に他のインサート物と同時にハウジング
(製品全体)を樹脂成形するという方法が特開平4−7
2575号公報に開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
公報に示された製造工程及び構造では、ケーブルに加工
を加え、その後に2回の成形を行なうという様に製造工
数が増加する上、ケーブル−樹脂間、樹脂−樹脂間の防
水に関しては、界面の距離を延ばしているだけであり、
充分な防水性を得ることはできなかった。
公報に示された製造工程及び構造では、ケーブルに加工
を加え、その後に2回の成形を行なうという様に製造工
数が増加する上、ケーブル−樹脂間、樹脂−樹脂間の防
水に関しては、界面の距離を延ばしているだけであり、
充分な防水性を得ることはできなかった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、ケーブルをグロメット(弾性体)で覆
い、またはケーブルの被覆部材を弾性体として、その弾
性体の外径より小さい型で弾性体を押え込み、その弾性
体の押え込まれた部分に隣接して形成される弾性体の凹
部に樹脂を充填して弾性体を圧縮した状態で樹脂成形を
行なうことにより、弾性体の面圧で樹脂との密着性を高
める。そして、この弾性体の押え込みの際、型の合せ目
で弾性体をかみ込んで傷付け、また全周で均一な圧縮率
を得ることができないので、本発明では、弾性体を押え
込む型を分割し、入れ子(分割された型部分)の面と面
が接しながら動くスライド型として、弾性体の外径より
型寸が小さくてもかみ込みがないような型構造を採用し
た。
決するために、ケーブルをグロメット(弾性体)で覆
い、またはケーブルの被覆部材を弾性体として、その弾
性体の外径より小さい型で弾性体を押え込み、その弾性
体の押え込まれた部分に隣接して形成される弾性体の凹
部に樹脂を充填して弾性体を圧縮した状態で樹脂成形を
行なうことにより、弾性体の面圧で樹脂との密着性を高
める。そして、この弾性体の押え込みの際、型の合せ目
で弾性体をかみ込んで傷付け、また全周で均一な圧縮率
を得ることができないので、本発明では、弾性体を押え
込む型を分割し、入れ子(分割された型部分)の面と面
が接しながら動くスライド型として、弾性体の外径より
型寸が小さくてもかみ込みがないような型構造を採用し
た。
【0006】この型構造の特徴は、弾性体の外径より小
さい型で該弾性体を押え込んで型内にセットし、その弾
性体の押え込まれた部分に隣接して形成される弾性体の
凹部を含む型内に樹脂を充填して該弾性体を圧縮した状
態で樹脂成形を行なうための型であって、前記型の前記
弾性体を押え込む部分が少なくとも4個の入れ子に分割
されており、そのうちの少なくとも1つの入れ子が隣接
する2つの入れ子によって形成された略平行面の間の隙
間を面と面が接しながらスライドして弾性体を押え込む
構造にある。
さい型で該弾性体を押え込んで型内にセットし、その弾
性体の押え込まれた部分に隣接して形成される弾性体の
凹部を含む型内に樹脂を充填して該弾性体を圧縮した状
態で樹脂成形を行なうための型であって、前記型の前記
弾性体を押え込む部分が少なくとも4個の入れ子に分割
されており、そのうちの少なくとも1つの入れ子が隣接
する2つの入れ子によって形成された略平行面の間の隙
間を面と面が接しながらスライドして弾性体を押え込む
構造にある。
【0007】本発明はまた上記の型構造を用いて樹脂成
形品を製造する方法も提供する。弾性体の押え込み部分
が弾性体の長さ方向の中間部を押さえ込んで押え込み部
分の外側に弾性体が逃げる空間を設けると、弾性体が型
の内側だけに逃げるわけではないので、内側の凹部を確
保することができる。また、型の弾性体を押え込む部分
の先端の隅部を面とりし又は曲率を設けることにより、
弾性体が傷つくことを防止できる。
形品を製造する方法も提供する。弾性体の押え込み部分
が弾性体の長さ方向の中間部を押さえ込んで押え込み部
分の外側に弾性体が逃げる空間を設けると、弾性体が型
の内側だけに逃げるわけではないので、内側の凹部を確
保することができる。また、型の弾性体を押え込む部分
の先端の隅部を面とりし又は曲率を設けることにより、
弾性体が傷つくことを防止できる。
【0008】本発明において弾性体の「外径」というと
き、弾性体は円筒状に限定されるわけではなく、弾性体
の輪郭(外側寸法)を指称し、型がこれより小さいと
は、型をしめると弾性体が圧縮されることをいう。
き、弾性体は円筒状に限定されるわけではなく、弾性体
の輪郭(外側寸法)を指称し、型がこれより小さいと
は、型をしめると弾性体が圧縮されることをいう。
【0009】
【作用】弾性体の外径より小さい型で弾性体を押え込
み、押え込まれた弾性体と型の間にできた隙間に樹脂を
充填し、固化させるので、弾性体の圧縮によって発生す
る面圧によりシール性が高められる。また、弾性体をし
め込む型を分割し、分割された入れ子(型)が面と面を
接しながら、動くスライド型としたことにより、特に少
なくとも1つの入れ子を平行な隙間をスライドする型と
したことにより、型の外径が弾性体の外径より小さいに
もかかわらず、弾性体をかみ込むことが防止できる。
み、押え込まれた弾性体と型の間にできた隙間に樹脂を
充填し、固化させるので、弾性体の圧縮によって発生す
る面圧によりシール性が高められる。また、弾性体をし
め込む型を分割し、分割された入れ子(型)が面と面を
接しながら、動くスライド型としたことにより、特に少
なくとも1つの入れ子を平行な隙間をスライドする型と
したことにより、型の外径が弾性体の外径より小さいに
もかかわらず、弾性体をかみ込むことが防止できる。
【0010】
【実施例】図1は本発明を実施して得られる製品の例と
してソレノイド装置を示す。マグネット1と金属コア2
とターミナル9を一体にする一次樹脂成形によりコイル
ボビン3が得られる。このコイルボビン3の金属コア2
の周囲にコイル4が巻き付けられている。ケーブル6の
導線8はターミナル9を介し、コイル線10でコイル4
に電気的に導通されている。最終的に防水構造とするた
めに2次成形樹脂5で封止するとともに、ケーブル6で
外部と電気的に接続されている。
してソレノイド装置を示す。マグネット1と金属コア2
とターミナル9を一体にする一次樹脂成形によりコイル
ボビン3が得られる。このコイルボビン3の金属コア2
の周囲にコイル4が巻き付けられている。ケーブル6の
導線8はターミナル9を介し、コイル線10でコイル4
に電気的に導通されている。最終的に防水構造とするた
めに2次成形樹脂5で封止するとともに、ケーブル6で
外部と電気的に接続されている。
【0011】このケーブル6と2次成形樹脂の間から水
分が侵入することを防止するために、ケーブル5にグロ
メット7を覆せ、かつグロメット7の一部7aを圧縮さ
せた状態で、樹脂5を2次樹脂成形している。このよう
なソレノイド装置の2次成形用の金型を図2に示す。金
型本体11は製品部(樹脂充填部)12とケーブル取出
し部13を有し、そこにインサートとしてケーブル付コ
イルボビンをセットする。本発明の2次成形用の金型で
は、さらにグロメット部分を押え込むための入れ子部分
14を有している。
分が侵入することを防止するために、ケーブル5にグロ
メット7を覆せ、かつグロメット7の一部7aを圧縮さ
せた状態で、樹脂5を2次樹脂成形している。このよう
なソレノイド装置の2次成形用の金型を図2に示す。金
型本体11は製品部(樹脂充填部)12とケーブル取出
し部13を有し、そこにインサートとしてケーブル付コ
イルボビンをセットする。本発明の2次成形用の金型で
は、さらにグロメット部分を押え込むための入れ子部分
14を有している。
【0012】図3は、図2の如き金型を用いる射出成形
機の例を示す。上型21、下型22からなる金型を、型
締機構23で締め付けてセットし、材料供給部としての
ホッパ24と樹脂溶融部としてのシリンダ25を介して
溶融樹脂を金型に注入し、固化させる。分割スライド型
の構成例を図4に、またその動きを図5に示す。図4に
おいて、下受け型31に、グロメット(ゴム材)34に
挿入したケーブル35をセットする。左右スライド型3
2はa部で下受け型31と接しながら動く構造となって
おり、まず図5(ア)(イ)の様にグロメット34を圧
縮して押えこむ。この際、型の径は、グロメットを押え
こむためにグロメット径よりも小さくなっている。また
上スライド型33のe部の寸法は、左右スライド型が中
央に移動した後の間隔と同じにしてあるため、図5
(イ)の様に、上スライド型33のe部と左右スライド
型は接する。グロメット34は押えられた分だけ変形し
突起fができる。次に上スライド型33を中央に移動さ
せ、グロメット34を押えこむ(図5(ウ))。従っ
て、グロメット34は型ではさまれて傷がつくことがな
く、全周圧縮できる。圧縮時のグロメット34の縦断面
の様子を図6に示す。図6中、34はグロメット、35
はケーブル、36は型本体、37は入れ子である。
機の例を示す。上型21、下型22からなる金型を、型
締機構23で締め付けてセットし、材料供給部としての
ホッパ24と樹脂溶融部としてのシリンダ25を介して
溶融樹脂を金型に注入し、固化させる。分割スライド型
の構成例を図4に、またその動きを図5に示す。図4に
おいて、下受け型31に、グロメット(ゴム材)34に
挿入したケーブル35をセットする。左右スライド型3
2はa部で下受け型31と接しながら動く構造となって
おり、まず図5(ア)(イ)の様にグロメット34を圧
縮して押えこむ。この際、型の径は、グロメットを押え
こむためにグロメット径よりも小さくなっている。また
上スライド型33のe部の寸法は、左右スライド型が中
央に移動した後の間隔と同じにしてあるため、図5
(イ)の様に、上スライド型33のe部と左右スライド
型は接する。グロメット34は押えられた分だけ変形し
突起fができる。次に上スライド型33を中央に移動さ
せ、グロメット34を押えこむ(図5(ウ))。従っ
て、グロメット34は型ではさまれて傷がつくことがな
く、全周圧縮できる。圧縮時のグロメット34の縦断面
の様子を図6に示す。図6中、34はグロメット、35
はケーブル、36は型本体、37は入れ子である。
【0013】上記のごとく、型にセットされたグロメッ
ト付ケーブルを樹脂成形すると、図6に示す如く、入れ
子37の内側に凹部bが形成され、この凹部bが提供す
る空間にも溶融樹脂が流れこむので、樹脂が固化した後
に製品を取り出すと、図7の様に、グロメット34の1
部分が全周に渡って固化樹脂38により圧縮された状態
となり、圧縮されたグロメット34の面圧により、ケー
ブル35と固化樹脂38の間の防水性を確保することが
できる。
ト付ケーブルを樹脂成形すると、図6に示す如く、入れ
子37の内側に凹部bが形成され、この凹部bが提供す
る空間にも溶融樹脂が流れこむので、樹脂が固化した後
に製品を取り出すと、図7の様に、グロメット34の1
部分が全周に渡って固化樹脂38により圧縮された状態
となり、圧縮されたグロメット34の面圧により、ケー
ブル35と固化樹脂38の間の防水性を確保することが
できる。
【0014】他の実施例として、図8には、型は4分割
であるが、分割の仕方が上記実施例と異なる場合を示
す。即ち、型を上下分割型(入れ子)41,42と左右
スライド型43,44(入れ子)とに分割している。上
下分割型41,42を締めつけると、左右対称に平行な
スライド部分eが形成されるが、グロメット(図示せ
ず)は圧縮されて、左右のスライド部分eにグロメット
の突起が形成される。そこで、左右スライド型43,4
4を中央に移動させてグロメットの突起を押さえ込む。
従って、グロメットは型ではさまれて傷がつくことがな
く、全周圧縮できるが、平行スライト型が左右対称であ
るので、得られる形状が均一になり易い。
であるが、分割の仕方が上記実施例と異なる場合を示
す。即ち、型を上下分割型(入れ子)41,42と左右
スライド型43,44(入れ子)とに分割している。上
下分割型41,42を締めつけると、左右対称に平行な
スライド部分eが形成されるが、グロメット(図示せ
ず)は圧縮されて、左右のスライド部分eにグロメット
の突起が形成される。そこで、左右スライド型43,4
4を中央に移動させてグロメットの突起を押さえ込む。
従って、グロメットは型ではさまれて傷がつくことがな
く、全周圧縮できるが、平行スライト型が左右対称であ
るので、得られる形状が均一になり易い。
【0015】図9には、別の実施例として、8分割した
場合の1例を示す。型の動きとしては、第1段階として
各々の入れ子の面が接触し、第2段階として接触した面
がスライドしながら動くという工程であれば、インサー
トされたグロメットをかみこむことはなく、型によりグ
ロメットが圧縮され、その後の成形工程により、固化樹
脂とケーブルの間のシール性が圧縮されたグロメットに
より達成された製品を得ることができる。図9の場合
は、先ず分割型51〜54を締めてグロメット(図示せ
ず)を圧縮すると、上下左右に平行なスライド空間e’
が形成され、そこに圧縮されたグロメットの突起が発生
する。そこで、上下左右の平行スライド型(入れ子)5
5〜58を移動させてグロメットの突起を押さえ込む
と、グロメットは型ではさまれて傷がつくことがなく、
全周圧縮できる。この実施例では、平行スライト型が上
下左右対称であるので、得られる形状が図8の場合より
もさらに均一になり易い。
場合の1例を示す。型の動きとしては、第1段階として
各々の入れ子の面が接触し、第2段階として接触した面
がスライドしながら動くという工程であれば、インサー
トされたグロメットをかみこむことはなく、型によりグ
ロメットが圧縮され、その後の成形工程により、固化樹
脂とケーブルの間のシール性が圧縮されたグロメットに
より達成された製品を得ることができる。図9の場合
は、先ず分割型51〜54を締めてグロメット(図示せ
ず)を圧縮すると、上下左右に平行なスライド空間e’
が形成され、そこに圧縮されたグロメットの突起が発生
する。そこで、上下左右の平行スライド型(入れ子)5
5〜58を移動させてグロメットの突起を押さえ込む
と、グロメットは型ではさまれて傷がつくことがなく、
全周圧縮できる。この実施例では、平行スライト型が上
下左右対称であるので、得られる形状が図8の場合より
もさらに均一になり易い。
【0016】図10に型構造の他の実施例を示す。図に
見られるように、型本体61,62と入れ子63,64
を縦断面内において示すが、入れ子63,64は、グロ
メット65を押え込む型部分(先端部)cにR(曲率)
又は面とりを設けている。R又は面とりを設けることに
より、グロメット65に傷が付くことがなくなり、均一
に押さえ込むことがきる。また、グロメット65を押え
込む型の型内と反対側にグロメットが逃げる空間(隙
間)dを設けている。これにより、入れ子63cでグロ
メット65を押さえた際および樹脂成形時に、グロメッ
トが空間dの方向にも逃げることができるので、グロメ
ットが空間bの方向のにに逃げて空間(凹部)bが形成
されなかったり、小さくなることを防止し、空間(凹
部)bを確保できるので、形成体の防水性が高くでき
る。66はケーブルである。
見られるように、型本体61,62と入れ子63,64
を縦断面内において示すが、入れ子63,64は、グロ
メット65を押え込む型部分(先端部)cにR(曲率)
又は面とりを設けている。R又は面とりを設けることに
より、グロメット65に傷が付くことがなくなり、均一
に押さえ込むことがきる。また、グロメット65を押え
込む型の型内と反対側にグロメットが逃げる空間(隙
間)dを設けている。これにより、入れ子63cでグロ
メット65を押さえた際および樹脂成形時に、グロメッ
トが空間dの方向にも逃げることができるので、グロメ
ットが空間bの方向のにに逃げて空間(凹部)bが形成
されなかったり、小さくなることを防止し、空間(凹
部)bを確保できるので、形成体の防水性が高くでき
る。66はケーブルである。
【0017】押え部分の型を4つ以上に分割する理由は
次の通りである。図11に2枚型でグロメット74を押
える場合を図示する。型71,72によりグロメット7
4を押えるため型71,72の径寸法aはグロメット7
4の径gよりも小さくなければならない。型71,72
にグロメットをセットし、次に型締めを行なうと、図1
1(ロ)の突起73に示す様に型の隙間でグロメット7
4をかみこんでしまい、傷をつけてしまう。これは、型
を3分割しても同じで、グロメットに傷をつけずに押え
るためには、図4〜5に示す様に型を4分割、もしくは
それ以上にして、かつ型の面と面が接しながらスライド
して動く構造でなければならない。
次の通りである。図11に2枚型でグロメット74を押
える場合を図示する。型71,72によりグロメット7
4を押えるため型71,72の径寸法aはグロメット7
4の径gよりも小さくなければならない。型71,72
にグロメットをセットし、次に型締めを行なうと、図1
1(ロ)の突起73に示す様に型の隙間でグロメット7
4をかみこんでしまい、傷をつけてしまう。これは、型
を3分割しても同じで、グロメットに傷をつけずに押え
るためには、図4〜5に示す様に型を4分割、もしくは
それ以上にして、かつ型の面と面が接しながらスライド
して動く構造でなければならない。
【0018】型を4つ以上に分割することにより、第1
段の型しめで型(入れ子)と型(入れ子)の間の隙間を
なくし、但し平行面からなる隙間にグロメットの突出物
が残るようにし、第2段でその平行な隙間に型(入れ
子)をスライドさせて突出物を押し込むことにより、グ
ロメットを傷つけずに型しめを終えることができる。そ
の後、樹脂充填、固化、型開きの成形を行なう。
段の型しめで型(入れ子)と型(入れ子)の間の隙間を
なくし、但し平行面からなる隙間にグロメットの突出物
が残るようにし、第2段でその平行な隙間に型(入れ
子)をスライドさせて突出物を押し込むことにより、グ
ロメットを傷つけずに型しめを終えることができる。そ
の後、樹脂充填、固化、型開きの成形を行なう。
【0019】また、このようなスライド型を用いれば、
例えば、ケーブルが樹脂から突出している製品におい
て、ケーブル突出部からでる樹脂バリを押えることがで
きる。ケーブルの径は通常、公差が±0.3mm程度あ
り、この公差に通常の2枚型では、対応できず、ケーブ
ルに傷がついたり、バリがでたりしていた。以上の実施
例ではグロメットを弾性体として採用したが、本発明で
はグロメットの代わりとして、導線を被覆する被覆部材
を本発明の弾性体として利用してもよい。
例えば、ケーブルが樹脂から突出している製品におい
て、ケーブル突出部からでる樹脂バリを押えることがで
きる。ケーブルの径は通常、公差が±0.3mm程度あ
り、この公差に通常の2枚型では、対応できず、ケーブ
ルに傷がついたり、バリがでたりしていた。以上の実施
例ではグロメットを弾性体として採用したが、本発明で
はグロメットの代わりとして、導線を被覆する被覆部材
を本発明の弾性体として利用してもよい。
【図1】本発明を実施した2次樹脂成形製品の例を示
す。
す。
【図2】実施例の金型のパーティング面を示す。
【図3】射出成形機の概略図。
【図4】実施例のスライド式割り型を示す。
【図5】図4の型によるグロメットの押え込み方を説明
する。
する。
【図6】図4の型でグロメットを押え込んだ状態を示す
縦断面図である。
縦断面図である。
【図7】実施例で得られた製品を示す。
【図8】4分割の型の作用を示す。
【図9】8分割の型の作用を示す。
【図10】実施例の変形例を示す。
【図11】2分割の型の作用を示す。
31…下受け型
32…左右スライド型
33…上スライド型
34…グロメット
35…ケーブル
a部…スライド面
b…隙間
c…R部
d…逃げ空間
e部…型のスライド部
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 小山 弘
愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本
電装株式会社内
(56)参考文献 特開 昭56−1478(JP,A)
特開 平9−51321(JP,A)
実開 昭61−14489(JP,U)
実開 昭58−7616(JP,U)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
B29C 33/12 - 33/14
B29C 33/30,39/10
B29C 39/24 - 39/34
B29C 43/18
B29C 43/34 - 43/42
B29C 45/14
B29C 45/26 - 45/36
F16L 5/02
H01R 9/16,43/00
H01B 17/58
Claims (6)
- 【請求項1】 弾性体で被覆された導体を、該弾性体の
外径より小さい型で該弾性体を押え込んで型内にセット
し、その弾性体の押え込まれた部分に隣接して形成され
る弾性体の凹部を含む型内に樹脂を充填して該弾性体を
圧縮した状態で樹脂成形を行なうに当り、前記型の前記
弾性体を押え込む部分が少なくとも4個の入れ子に分割
された型を用い、そのうちの少なくとも1つの入れ子が
隣接する2つの入れ子によって形成された略平行面の間
の隙間をスライドして弾性体を押え込むことを特徴とす
る樹脂成形品の製造方法。 - 【請求項2】 前記弾性体は、ケーブルを構成し導線を
被覆する被覆部材である請求項1記載の樹脂成形品の製
造方法。 - 【請求項3】 前記弾性体は、導線と被覆部材よりなる
ケーブルを被覆するグロメットである請求項1記載の樹
脂成形品の製造方法。 - 【請求項4】 前記弾性体の押え込み部分が前記弾性体
の長さ方向の中間部を押さえ込んで前記押え込み部分の
外側に弾性体が逃げる空間を設られ、また前記型の前記
弾性体を押え込む部分が、前記弾性体の縦断面内におい
て、その押え込む部分の先端の隅部に曲率を有する形状
である請求項1、2または3に記載の製造方法。 - 【請求項5】 弾性体の外径より小さい型で該弾性体を
押え込んで型内にセットし、その弾性体の押え込まれた
部分に隣接して形成される弾性体の凹部を含む型内に樹
脂を充填して該弾性体を圧縮した状態で樹脂成形を行な
うための型であって、前記型の前記弾性体を押え込む部
分が少なくとも4個の入れ子に分割されており、そのう
ちの少なくとも1つの入れ子が隣接する2つの入れ子に
よって形成された略平行面の間の隙間をスライドして弾
性体を押え込む構造であることを特徴とする樹脂成形用
型構造。 - 【請求項6】 前記弾性体の押え込み部分が前記弾性体
の長さ方向の中間部を押さえ込まれて前記押え込の部分
の外側に弾性体が逃げる空間を有し、また前記型の前記
弾性体を押え込む部分の先端部の隅部が前記弾性体の縦
断面内において曲率を有する請求項5記載の樹脂成形用
型構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24792996A JP3368768B2 (ja) | 1996-09-19 | 1996-09-19 | 樹脂成形品の製法およびそのための型構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24792996A JP3368768B2 (ja) | 1996-09-19 | 1996-09-19 | 樹脂成形品の製法およびそのための型構造 |
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JPH1086161A JPH1086161A (ja) | 1998-04-07 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010149529A (ja) * | 2010-03-23 | 2010-07-08 | Denso Corp | 電気装置の製造方法 |
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1996
- 1996-09-19 JP JP24792996A patent/JP3368768B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2010149529A (ja) * | 2010-03-23 | 2010-07-08 | Denso Corp | 電気装置の製造方法 |
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