JP3247993B2 - 織物のボタンに通すボタン固定糸の周囲に結束糸を巻き付ける装置 - Google Patents

織物のボタンに通すボタン固定糸の周囲に結束糸を巻き付ける装置

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JP3247993B2 JP50051599A JP50051599A JP3247993B2 JP 3247993 B2 JP3247993 B2 JP 3247993B2 JP 50051599 A JP50051599 A JP 50051599A JP 50051599 A JP50051599 A JP 50051599A JP 3247993 B2 JP3247993 B2 JP 3247993B2
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    • DTEXTILES; PAPER
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、ボタンを固定する糸が緩むことを防止する
ため、コート、シャツ、ブラウス又はジャケットなどの
衣服のボタンに通すボタン固定糸の周囲を結束する装置
に関するものである。より詳しくは、本発明は、結束糸
を毎回捩りながら安全に簡単に容易に、かつ便利にボタ
ン固定糸の周囲に結束糸を数回巻き付け、ボタン固定糸
の緩みによりボタンが離脱することを防止するだけでな
く、結束動作の向上及び使用上の信頼性の向上を図り、
衣服又はその他の織物のボタンに通すボタン固定糸の周
囲に結束糸を巻き付ける装置に関するものである。
背景技術 一般に、衣服には、着用及び脱衣が容易にできるよう
に、ボタンが使用されている。このようなボタンには衣
服にボタンを便利に迅速に裁縫し得るように所望形状の
ボタン穴がある。衣服を量産している作業場では、手作
業でボタンを縫い付けることは非常に非能率的である。
このため、大量のボタンを迅速に縫い付けて、作業性及
び生産性の向上を図るため、このような場合にはボタン
縫製用ミシンが使用される。
このようなボタン縫性用ミシンは、ミシン針を使用し
てボタン穴とボタンが縫い付けられる衣服を通して固定
糸を往復運動させ、ボタンを衣服に固定させる。しか
し、この場合、ボタンと衣服との間隔が非常に短くなっ
た。その結果、衣服を着用する場合、衣服に形成された
ボタン穴にボタンに通すことがかなり難しかった。
言い換えれば、ボタンを織物に縫い付ける際に、その
間隔が十分でないときは、織物にボタンを縫い付けるこ
とが困難であった。また、1本のボタン固定糸をボタン
穴及び織物にジグザグ方式で通過させてボタンを縫い付
けるため、ボタン固定糸の結び目が解ける場合、ボタン
が容易に織物から緩む。このように、これらの方法では
ボタンが織物に不安定に縫い付けられるという問題点が
ある。
ボタンを織物に形成されたボタン穴に容易に通過させ
るため、図11に示すような方法が提案されていた。この
方法によると、結束糸3はボタン1及び織物を往復して
通過するボタン固定糸の周囲にきっちりと巻き付けて、
ボタン1を織物から所望間隔浮かしている。従って、ボ
タン固定糸の緩みによりボタン1が織物から離脱される
ことを防止するだけでなく、ボタン1が織物に形成され
たボタン穴を容易に通過し得る。しかし、このような場
合、結束糸3はボタン固定糸2に単純に巻き付けられ
る。このため、結束糸3は洗濯機で強く洗濯した際には
緩むことがある。これにより、ボタン固定糸が早く緩む
ことがある。この問題点を解決するため、最近、ナイロ
ンヤーンなどの伸縮性素材で製造した結束糸を使用する
他の方法が提案された。この方法によると、結束糸はボ
タン穴及び織物を往復して通過するボタン固定糸の周囲
にぴんと巻き取られる。ボタン縫付過程の最終段階で、
最大引張力が結束糸に印加される状態で結束糸が所望部
分で切断され、結束糸の切断端部が結束糸の巻付け部の
内部に挟み込まれることにより、結束糸が緩むことを防
止する。しかし、時間の経過により結束糸の引張力が低
下する。又は、結束糸の物理的性質が劣化する。その結
果、結束糸はその弾性を失うことにより、結束糸の締結
力が低下して、結束糸が緩むようになる。
発明の開示 従って、本発明は前記問題点に鑑みてなされたもの
で、本発明の目的は、結束糸を巻き付ける毎に捩りなが
ら安全に簡単に容易に、かつ便利にボタン固定糸の周囲
に結束糸を数回結束して、強力な洗濯動作又は衣服に形
成されたボタン穴にボタンに通す動作の際に、ボタン固
定糸の緩みによりボタンが離脱することを防止するだけ
でなく、結束動作の向上及び使用上の信頼度の向上を図
り、衣服又はその他の織物に裁縫されたボタンに通すボ
タン固定糸を結束する装置を提供することである。
本発明によると、前記目的は、ベースダイ14と、前記
ベースダイ14に堅固に装着されたモータ16と、前記モー
タ16に連結された主回転軸に堅固に装着された第1スパ
ーギヤ20と、タイミングベルト200により前記第1スパ
ーギヤ20に連結され、堅固に装着された第2スパーギヤ
20aを有し、かつ、堅固に装着された第3スパーギヤ20
x、第4スパーギヤ20b及び第5スパーギヤ20gを有する
従動軸42と、前記従動軸42に連結され、中空構造を有
し、堅固に装着された第6スパーギヤ20dを有し、前記
第3スパーギヤ20xと噛み合う第1駆動軸218と、前記従
動軸42に連結され、タイミングベルト200aにより前記第
4スパーギヤ20bに連結された第7スパーギヤ20cを有す
る回転軸18aと、前記回転軸18aに堅固に装着された偏心
カム210と、前記第1駆動軸218に堅固に装着され、前記
偏心カム210に動作可能に連結され、回転軸18aの回転運
動を前記第1駆動軸218の軸方向往復運動に変換する移
送部28と、前記第1駆動軸218に回転可能に装着される
ドラム26と、前記第1駆動軸218に回転可能に装着さ
れ、タイミングベルト200fにより第5スパーギヤ20gに
連結され、前記ドラム26に取り付けられて、前記第1駆
動軸218の回転軸にドラム26を回転させる第8スパーギ
ヤ20hと、前記第1駆動軸218の内部に軸方向に回転自在
に収容された第2駆動軸318と、前記第2駆動軸318を正
逆回転させる手段と、前記ドラム26の縁部に取り付けら
れ、該ドラム26の回転軸にボタン固定糸12の周囲に巻き
付けられる結束糸56を引っ掛ける糸掛け板44と、前記ド
ラム26から突出した第1駆動軸218の端部に堅固に装着
され、糸掛け板44が所定角度に回転した後、該第1駆動
軸218の軸方向及び回転運動によって、糸掛け板44によ
り引っ掛けられた結束糸56を捩り、この捩じられた結束
糸56を糸掛け板44から離脱させる作用をする捩り部材52
と、前記捩り部材52の付近に配置された第2駆動軸318
の端部に堅固に装着され、捩り部材が所定角度に回転し
た後、第2駆動軸318の軸方向及び回転運動によって、
捩り部材により捩じられた結束糸56を引っ掛ける捩り形
成部材54と、前記捩り形成部材54の付近に配置され、該
捩り形成部材54の所定回転角度に相当する所定の時間が
経過した後、捩じられた結束糸56を捩り形成部材54に引
っ掛けて、捩じられた結束糸56を捩り形成部材54から離
脱させ、結束糸56をボタン固定糸12に巻き付ける糸離脱
部材214と、前記糸離脱部材214を正逆回転させる手段
と、前記ドラム26の前方に配置され、保持したボタン10
と、このボタン10が取り付けられる衣服をボタン固定糸
12が往復して通過し得るように、回転しつつ軸方向に移
動するボタン保持ダイ58と、から構成されることを特徴
とする織物のボタンに通すボタン固定糸の周囲に結束糸
を巻き付ける装置を提供することにより達成される。
図面の簡単な説明 本発明のその他の目的及び特徴は添付図面を参照する
以後の実施例の説明から明らかになるであろう。
図1は本発明の巻付け装置を概略的に示す斜視図であ
る。
図2は図1の装置を示す平面図である。
図3は図1の装置に組み込まれた駆動軸及びドラムを
示す断面図である。
図4は図1の装置に含まれたセクタギヤと該セクタギ
ヤと噛み合ったスパーギヤを示す側面図である。
図5は図1の装置に組み込まれた糸離脱部材及びその
駆動部を示す底面図である。
図6は糸離脱部材の動作を示す側面図である。
図7aないし図7hは図1の装置の結束動作をそれぞれ示
す概略図で、図7aは結束動作の初期状態を示し、図7bは
糸掛け板が3/4回転した状態を示し、図7cは捩り部材が
結束糸の下側ストランドを引っ掛ける状態を示し、図7d
は捩り部材が1回転した状態を示し、図7eは糸離脱部材
が回転して、結束糸を捩り形成部材から離脱させる状態
を示し、図7fは捩れた結束糸が糸離脱部材により捩り形
成部材から離脱された状態を示し、図7gは捩れた結束糸
が糸離脱部材から離脱された状態を示し、図7hは結束動
作の初期状態を示す。
図8aないし図8eは結束動作の連続段階に対応する結束
糸の各状態を示す概略図で、図8aは初期巻付け状態を示
し、図8bは結束糸の2本のストランドが形成されるよう
に結束糸が捩れた状態を示し、図8cは結束糸が全く捩れ
る前の状態を示し、図8dは結束糸が全く捩れた状態を示
し、図8eは結束糸が捩れた状態でボタン固定糸に巻き付
けられた状態を示す。
図9は図1の装置に含まれたボタン保持ダイを示す側
断面図である。
図10は本発明によりボタン固定糸の周囲に巻き付けら
れた結束糸を示す説明斜視図である。
図11は従来技術によりボタン固定糸の周囲に巻き付け
られた結束糸を示す説明斜視図である。
発明を実施するための最良の形態 図1及び図2には、本発明による、衣服などのボタン
に通すボタン固定糸を結束する装置が示されている。図
1及び図2に示すように、この装置は、ベースダイ(ba
se die)14と、前記ベースダイ14の一側部に堅固に装
着されたモータ16とを備える。このモータ16には、モー
タ16の駆動力により回転する主回転軸が設けられてい
る。主回転軸には第1スパーギヤ(spur gear)20が堅
固に装着されている。第1スパーギヤ20には第2スパー
ギヤ20aがタイミングベルト200で連結されている。この
第2スパーギヤ20aは従動軸42に堅固に装着される。こ
のように、モータ16からの駆動力は従動軸42に伝達され
る。
また、従動軸42には更に第4スパーギヤ20bが堅固に
装着されている。この第4スパーギヤ20bにはタイミン
グベルト200aにより第7スパーギヤ20cが連結されてい
る。この第7スパーギヤ20cは回転軸18aに堅固に装着さ
れている。回転軸18aには偏心カム210が堅固に装着され
ている。従って、この偏心カム210はモータ16からの駆
動力により駆動される。偏心カム210には、互いにピボ
ット状態に連結される2つのバーから構成されるリンク
220により移送部28が動作状態で連結される。移送部28
は第1駆動軸218に堅固に装着される。リンク220は偏心
カム210に形成されたカム溝と結合された連結ピン222を
有する。また、このリンク220は一端が移送部28に連結
されている。このように、偏心カム210がモータ16の駆
動力により回転する場合、移送部28は第1駆動軸218と
共に軸方向に往復運動する。即ち、偏心カム210及び移
送部28は、回転軸18aの回転運動を第1駆動軸218の軸方
向往復運動に変化させる機能を有する。
従動軸42及び第1駆動軸218には、タイミングベルト2
00fにより相互連結された第5スパーギヤ20g及び第8ス
パーギヤ20hがそれぞれ装着されている。而して、第1
駆動軸218は、モータ16から従動軸42を通じて伝達され
る回転力により回転する。
従動軸42の回転力を1:1の回転比で第1駆動軸218に伝
達するため、第5スパーギヤ20g及び第8スパーギヤ20h
は1:1のギヤ比を有する。即ち、第1駆動軸218は従動軸
42と同一の回転比で回転する。
第1駆動軸218には他の第6スパーギヤ20dが回転可能
に装着されている。この第6スパーギヤ20dはタイミン
グベルト200bにより従動軸42に堅固に装着された第3ス
パーギヤ20xに連結される。ドラムケーシング60により
取り囲まれたドラム26は、第1駆動軸218に回転可能に
装着され、一端が第6スパーギヤ20dに堅固に取り付け
られる。このように、第6スパーギヤ20dがモータ16の
駆動力により回転すると、ドラム26が回転する。第6ス
パーギヤ20dの反対側のドラム26の他端にはその円周の
所望部分で糸掛け板44が取り付けられている。この糸掛
け板44は、リールから糸引張具30を通じて供給される結
束糸56を掛けるようになったフック部を有する。糸掛け
板44はドラム26が所望角度に回転すると結束糸56を掛け
る。ドラム26から突出する第1駆動軸218の端部には捩
り部材52が堅固に装着される。捩り部材52は、結束糸56
を糸掛け板44から完全に離れた状態で結束糸56を捩るた
め、第1駆動軸218が軸方向に移動し回転するようにな
っている。
前述したように、所望の偏向角を与えるために糸掛け
板44が屈曲されるので、結束糸56は糸掛け板44により掛
けられる場合、相違した軸方向位置を有する2つの被掛
け部を有する。
ドラム26には糸離脱防止ベアリング100が装着されて
いる。糸離脱防止ベアリング100は捩り部材52が結束糸5
6を完全に引っ掛けるまで、糸掛け板44の回転中に、糸
掛け板44により引っ掛けられた結束糸56が糸掛け板44か
ら離脱されることを防止する機能を有する。
第1駆動軸218はその内部に第2駆動軸318を収容する
ために中空構造を有する。第2駆動軸318は、第1駆動
軸218と共に軸方向に往復運動するように、第1駆動軸2
18内に軸方向に収容されている。第2駆動軸318を回転
させるため、ドラム26の反対側の第1駆動軸218の端部
から突出した第2駆動軸318の一部にはスパーギヤ20yが
堅固に装着される。第4に詳細に示すように、スパーギ
ヤ20yにはセクタギヤ(sector gear)224が噛み合って
いる。このセクタギヤ224は所望角度に正逆回転して、
スパーギヤ20yとその第2駆動軸318を正逆回転させるよ
うに構成されている。スパーギヤ20yの反対側の第2駆
動軸318の端部には捩り形成部材54が堅固に装着されて
いる。この捩り形成部材54は第2駆動軸318が正逆回転
すると同時に正逆回転するようになっている。
捩り形成部材54の付近には糸離脱部材214が配置され
ている。この糸離脱部材214は、捩り形成部材54の所定
回転角度に相当する所定の時間が経過した後、捩れた結
束糸56を捩り形成部材54に引っ掛けることにより、捩れ
た結束糸56を捩り形成部材54から離脱させ、衣服のボタ
ンに通すボタン固定糸に結束糸56を巻き付けるようにな
っている。ドラム26の前方にはボタン保持ダイ58が配置
されている。このボタン保持ダイ58は、ボタン固定糸12
がボタン保持ダイ58により保持されたボタンの穴及びボ
タンが取り付けられる衣服を往復して通過し得るよう
に、軸方向に移動しつつ回転するように構成されてい
る。スパーギヤ20cには回転軸18bが連結されている。回
転軸18bにはスパーギヤ20jが堅固に装着されている。ス
パーギヤ20jにはタイミングベルト200jによりスパーギ
ヤ20kが連結されている。このスパーギヤ20kは補助回転
軸300に堅固に装着されている。また、補助回転軸300に
は一対の偏心カム212が堅固に装着されている。このよ
うに、従動軸42が回転すると偏心カム212が回転するよ
うになっている。
偏心カム212は従動軸42と同一の回転比で回転するよ
うになっている。偏心カム212が反転駆動軸302を正逆回
転させるように構成されている。また、偏心カム212は
捩り形成部材54の所定回転角度に相当する所定時間が経
過した後、糸離脱部材214を移動させる機能を有する。
図5に示すように、偏心カム212には、偏心カム212の
作用により所定角度に正逆回転しつつ偏心運動するよう
に、連結部材46が作動可能に連結されている。連結部材
46は反転駆動軸302の別の位置にそれぞれ堅固に装着さ
れている。連結部材46の一つ(即ち、図5で左側連結部
材)は反転駆動軸302の一部に堅固に装着されたセクタ
ギヤ224を正逆回転させる機能を有し、反面、他の連結
部材46(即ち、図5で右側連結部材)は反転駆動軸302
の他部に堅固に装着されたヘリカルギヤ(helical gea
r)306を正逆回転させる機能を有する。このヘリカルギ
ヤ306には他のヘリカルギヤ306aが噛み合っている。ヘ
リカルギヤ306aは補助反転駆動軸304の一端に堅固に装
着されている。糸離脱部材214は補助反転駆動軸304の他
端に堅固に装着されている。
ヘリカルギヤ306、306aは糸離脱部材214の回転速度を
増大させ得るギヤ比を有する。
タイミングベルト200により相互連結された、モータ1
6の主回転軸に装着された第1スパーギヤ20と従動軸42
に装着された第2スパーギヤ20aは3:1のギヤ比を有す
る。一方、タイミングベルト200bにより相互連結され
た、第1駆動軸218に回転可能に装着された第6スパー
ギヤ20dと従動軸42に装着された第3スパーギヤ20xとは
1:4のギヤ比を有する。従動軸42に堅固に装着され、偏
心カム210を回転させるために第4スパーギヤ20bと、こ
れに連結された第7スパーギヤ20cとは1:4のギヤ比を有
する。
以下、前述した構成を有する装置の動作を説明する。
モータ16に電源が供給されて、モータ16が回転する
と、主回転軸が回転する。主回転軸の回転により、主回
転軸に装着された第1スパーギヤ20が回転し、タイミン
グベルト200により第1スパーギヤ20に連結された第2
スパーギヤ20aの回転により従動軸42が回転することに
なる。
第1駆動軸218は第5スパーギヤ20g、第8スパーギヤ
20h及びタイミングベルト200fに連結されているため、
従動軸42の回転により第1駆動軸218が回転することに
なる。第5スパーギヤ20g及び第8スパーギヤ20hは1:1
のギヤ比を有するため、従動軸42と同一の回転比で従動
軸42を通じて伝達されたモータ16からの回転力により回
転することになる。
第1駆動軸218が回転すると、捩り部材52が回転し
て、後述するように結束糸56を捩じることになる。
また、従動軸42の回転力はタイミングベルト200aによ
り連結された第7、第4スパーギヤ20c、20bを通じて回
転軸18aに伝達されて、回転軸18aが回転することにな
る。回転軸18aの回転により、回転軸18aの第7スパーギ
ヤ20cに連結された回転軸18bが回転する。その結果、補
助回転軸300は、タイミングベルト200jにより連結され
たスパーギヤ20j、20kを介して回転軸18bに連結されて
いるため回転する。従って、補助回転軸300に装着され
た偏心カム212が回転する。偏心カム212が回転すると、
糸離脱部材214が正逆回転することになる。また、偏心
カム212の回転により、第2駆動軸318が正逆回転する。
即ち、偏心カム212が回転すると、偏心カム212に連結
された連結部材46がそれぞれ所望角度に正逆回転する。
その結果、連結部材46にそれぞれ連結された反転駆動軸
302の2つの別部材が正逆回転することになる。このよ
うに、反転駆動軸302の一部に堅固に装着されたセクタ
ギヤ224が正逆回転する。また、反転駆動軸302の他部に
堅固に装着されたヘリカルギヤ306が正逆回転する。
第2駆動軸318に堅固に装着されたスパーギヤ20yはセ
クタギヤ224と噛み合っているため、セクタギヤ224の正
逆回転により第2駆動軸318が正逆回転して、捩り形成
部材54が所望角度に正逆回転するようにする。そこで、
捩りが形成される。
補助反転駆動軸304の他端に堅固に装着されたヘリカ
ルギヤ306aはヘリカルギヤ306と噛み合っているため、
ヘリカルギヤ306の正逆回転により反転駆動軸304が正逆
回転することになる。従って、補助反転駆動軸304の他
端に装着された糸離脱部材214が正逆回転する。一方、
回転軸18aが回転すると、第1駆動軸218が軸方向にスラ
イドする。即ち、回転軸18aが回転すると、それに堅固
に装着された偏心カム210が回転する。第1駆動軸218に
堅固に装着された移送部28は、リンク220により偏心カ
ム210に動作可能に連結されているため、偏心カム210が
回転すると、第1駆動軸218と共に軸方向に往復運動す
る。その結果、第1駆動軸218が軸方向に往復運動す
る。第1駆動軸218が前述した正逆回転と共に軸方向に
往復運動すると、捩り部材52が結束糸56を捩じる動作を
行う。
一方、第1駆動軸218に回転可能に装着されると共に
ドラム26に取り付けられた第6スパーギヤ20dは従動軸4
2に堅固に装着された第3スパーギヤ20xと噛み合ってい
るため、従動軸42の回転によりドラム26が回転すること
になる。
以下、織物に縫い付けられたボタン10に通すボタン固
定糸12を周囲に結束糸56を巻き付ける本発明の装置の動
作を図7aないし図7hを参照して説明する。
この動作においては、まず、ボタン固定糸12に巻き取
られる結束糸56を引っ掛ける動作が、ドラム26に装着さ
れた糸掛け板44により行われる。即ち、ボタン10と織物
62との間を通るボタン固定糸12が露出された状態で織物
62に取り付けられたボタン10をボタン保持ダイ58が保持
している状態で、ドラム26が一方向に、即ち、時計方向
に回転すると、まず、図7aに示すように、リールから糸
引張具30を通じて供給された結束糸56に糸掛け板44が到
達する。ドラム26が更に回転すると、糸掛け板44が結束
糸56を引っ掛ける。糸掛け板44が結束糸56を引っ掛けた
状態で180゜〜270゜の角度(3/4回転以内)で回転する
と、図7bの状態になる。即ち、糸掛け板44により引っ掛
けられた結束糸56の2本のストランド56a、56bが捩じり
部材52の付近に位置する。糸掛け板55は所望変更角度を
与えるように屈曲されているため、引っ掛けられた結束
糸56の2本のストランド56a、56bは、結束糸56の下側ス
トランド56bのみが捩じり部材52により引っ掛けられる
ように、相反する軸方向位置にある。従って、捩じり部
材52が第1駆動軸218の対応回転によって、ドラム26と
同一方向に、即ち、時計方向に回転する場合、その先端
部が結束糸56の下側ストランド56bのみを引っ掛けるこ
とにより、結束糸56を捩じることになる。捩り部材52の
先端部により引っ掛けられた結束糸56のストランド56b
が捩り形成部材54を通過するまで捩り部材52が更に回転
すると、図7cに示すように、結束糸56を糸掛け板44から
離脱させた状態で後端部が結束糸56のストランド56bを
引っ掛ける。図7cの状態は結束糸56を完全に捩じる直前
の状態に相当する。図7cの状態の後、捩り形成部材54の
回転が開始される。同時に、偏心カム210の作用により
第1駆動軸218が軸方向に移動する。捩り形成部材54は
ドラム26まで逆方向に回転される。前述したように、こ
のような捩り形成部材54の回転は、スパーギヤ20yを通
じてセクタギヤ224の回転力が伝達されることによる第
2駆動軸318の対応回転に起因するものである。同時
に、第2駆動軸318は第1駆動軸218の軸方向に固定され
ているため、捩り形成部材54は軸方向に移動する。その
結果、捩り形成部材54は結束糸56のストランド56aを引
っ掛けて、図7dに示すように、結束糸56を完全に捩じる
ことになる。
その後、図7eに示すように、糸離脱部材214は対応偏
心カム212の作用により回転して上方に移動して、捩り
形成部材54により引っ掛けられた、捩じられた結束糸56
を引っ掛ける。その結果、捩じられた結束糸56が捩り形
成部材54から離脱される。このように、結束糸56が捩じ
られた状態で糸固定糸12の周囲に巻き付けられる。従っ
て、ボタン固定糸12の確実な結束が得られる。図7fは捩
じられた結束糸56が糸離脱部材214により捩り形成部材5
4から離脱された状態を示す。図7gは捩じられた結束糸5
6が糸離脱部材214から離脱された状態を示す。図7hは前
述したような初期状態を示す。
図8aないし図8eには、結束動作の連続段階に対応する
結束糸56の各状態が示されている。図8aは結束糸56の先
端部がボタン10に結合された初期巻付け状態を示す。図
8bは、図8aの状態に続いて、結束糸56が、その2本のス
トランド56a、56bが形成されるように、糸掛け板44によ
り引っ掛けられた状態を示す。図8cは、図8bの状態に続
いて、結束糸56のストランド56bが捩り部材52により引
っ掛けられた状態を示す。図8cの状態は結束糸56が完全
に捩じられる直前の状態に相当する。図8dは、図8cの状
態に続いて、捩り形成部材54が結束糸56のストランド56
aを引っ掛けて、結束糸56を完全に捩じった状態を示
す。最後に、図8eは、図8dの状態に続いて、捩じられた
結束糸56が糸離脱部材214により捩り形成部材54から離
脱されて、捩じられた状態でボタン固定糸12に巻き取ら
れた状態を示す。
前述した結束動作は繰り返し実行されるので、図10に
示すように、結束糸56は繰り返して捩りを形成しつつボ
タン固定糸12の周囲に連続的に巻き付けられる。従っ
て、ボタン固定糸12が緩むことを防止して、ボタン10が
織物から離脱されることを防止することができる。
産業上の利用可能性 前記説明から理解し得るように、本発明は、結束糸を
毎回捩りながら安全に簡単に容易にかつ便利にボタン固
定糸の周囲に結束糸を数回巻き付けることができ、衣服
又は織物に縫い付けられたボタンに通すボタン固定糸を
巻き付ける装置を提供する。従って、強力な洗濯の動作
中、又は衣服に形成されたボタン穴にボタンに通す動作
中、ボタン固定糸の緩みによりボタンが離脱されること
を防止することができる。また、使用上、結束動作及び
信頼度の向上を達成することができる。また、作業性及
び生産性の向上が得られる。
以上、本発明の最適な実施例を例示の目的として提示
したが、当業者であれば、添付した特許請求の範囲に提
示したような本発明の範囲及び要旨から逸脱しないで、
多様な変形、付加及び代替が可能であることが理解し得
るであろう。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−161393(JP,A) 特開 平3−170190(JP,A) 特開 平4−24042(JP,A) 特公 平2−57434(JP,B2) 特公 昭59−4153(JP,B1) 特許2711024(JP,B2) 特表 平11−514409(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D05B 3/14 A41H 37/10

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ベースダイ(14)と、 前記ベースダイ(14)に堅固に装着されたモータ(16)
    と、 前記モータ(16)に連結された主回転軸に堅固に装着さ
    れた第1スパーギヤ(20)と、 タイミングベルト(200)により前記第1スパーギヤ(2
    0)に連結され、堅固に装着された第2スパーギヤ(20
    a)を有し、かつ、堅固に装着された第3スパーギヤ(2
    0x)、第4スパーギヤ(20b)及び第5スパーギヤ(20
    g)を有する従動軸(42)と、 前記従動軸(42)に連結され、中空構造を有し、堅固に
    装着された第6スパーギヤ(20d)を有し、前記第3ス
    パーギヤ(20x)と噛み合う第1駆動軸(218)と、 前記従動軸(42)に連結され、タイミングベルト(200
    a)により前記第4スパーギヤ(20b)に連結された第7
    スパーギヤ(20c)を有する回転軸(18a)と、 前記回転軸(18a)に堅固に装着された偏心カム(210)
    と、 前記第1駆動軸(218)に堅固に装着され、前記偏心カ
    ム(210)に動作可能に連結され、回転軸(18a)の回転
    運動を前記第1駆動軸(218)の軸方向往復運動に変換
    する移送部(28)と、 前記第1駆動軸(218)に回転可能に装着されるドラム
    (26)と、 前記第1駆動軸(218)に回転可能に装着され、タイミ
    ングベルト(200f)により第5スパーギヤ(20g)に連
    結され、前記ドラム(26)に取り付けられて、前記第1
    駆動軸(218)の回転軸にドラム(26)を回転させる第
    8スパーギヤ(20h)と、 前記第1駆動軸(218)の内部に軸方向に回転自在に収
    容された第2駆動軸(318)と、 前記第2駆動軸(318)を正逆回転させる手段と、 前記ドラム(26)の縁部に取り付けられ、該ドラム(2
    6)の回転軸にボタン固定糸(12)の周囲に巻き付けら
    れる結束糸(56)を引っ掛ける糸掛け板(44)と、 前記ドラム(26)から突出した第1駆動軸(218)の端
    部に堅固に装着され、糸掛け板(44)が所定角度に回転
    した後、該第1駆動軸(218)の軸方向及び回転運動に
    よって、糸掛け板(44)により引っ掛けられた結束糸
    (56)を捩り、この捩じられた結束糸(56)を糸掛け板
    (44)から離脱させる作用をする捩り部材(52)と、 前記捩り部材(52)の付近に配置された第2駆動軸(31
    8)の端部に堅固に装着され、捩り部材が所定角度に回
    転した後、第2駆動軸(318)の軸方向及び回転運動に
    よって、捩り部材により捩じられた結束糸(56)を引っ
    掛ける捩り形成部材(54)と、 前記捩り形成部材(54)の付近に配置され、該捩り形成
    部材(54)の所定回転角度に相当する所定の時間が経過
    した後、捩じられた結束糸(56)を捩り形成部材(54)
    に引っ掛けて、捩じられた結束糸(56)を捩り形成部材
    (54)から離脱させ、結束糸(56)をボタン固定糸(1
    2)に巻き付ける糸離脱部材(214)と、 前記糸離脱部材(214)を正逆回転させる手段と、 前記ドラム(26)の前方に配置され、保持したボタン
    (10)と、このボタン(10)が取り付けられる衣服をボ
    タン固定糸(12)が往復して通過し得るように、回転し
    つつ軸方向に移動するボタン保持ダイ(58)と、 から構成されることを特徴とする織物のボタンに通すボ
    タン固定糸の周囲に結束糸を巻き付ける装置。
  2. 【請求項2】前記ドラム(26)に装着され、捩り部材
    (52)が結束糸(56)を完全に引っ掛けるまでに糸掛け
    板(44)が回転する間、糸掛け板(44)により引っ掛け
    られた結束糸(56)が、糸掛け板(44)から離脱される
    ことを防止する糸離脱防止ベアリング(100)を更に備
    えたことを特徴とする請求項1の織物のボタンに通すボ
    タン固定糸の周囲に結束糸を巻き付ける装置。
  3. 【請求項3】前記第1駆動軸(218)に装着された第8
    スパーギヤ(20h)と、前記従動軸(42)に堅固に装着
    された第5スパーギヤ(20g)とは1:4のギヤ比を有する
    ことを特徴とする請求項1の織物のボタンに通すボタン
    固定糸の周囲に結束糸を巻き付ける装置。
  4. 【請求項4】前記従動軸(42)に堅固に装着され、偏心
    カム(210)を回転させるために第4スパーギヤ(20b)
    と、これに連結された第7スパーギヤ(20c)とは1:4の
    ギヤ比を有することを特徴とする請求項1の織物のボタ
    ンに通すボタン固定糸の周囲に結束糸を巻き付ける装
    置。
  5. 【請求項5】前記偏心カム(210)は、該偏心カム(21
    0)に形成されたカム溝を摺動する連結ピン(222)を有
    するリンク(220)を介して、前記第1駆動軸(218)に
    堅固に装着された移送部(28)に連結され、前記回転軸
    (18a)の回転運動を前記第1駆動軸(218)の軸方向の
    往復運動に変換させることを特徴とする請求項1の織物
    のボタンに通すボタン固定糸の周囲に結束糸を巻き付け
    る装置。
  6. 【請求項6】前記第2駆動軸(318)を正逆回転させる
    ための手段は、 前記捩り部材(52)の反対側の第2駆動軸(318)の一
    端に堅固に装着されたスパーギヤ(20y)と、 前記回転軸(18a)に動作可能に連結され、回転反転機
    能を有する偏心カム(210)と、 前記偏心カム(210)によって正逆回転するように該偏
    心カム(210)に動作可能に連結された反転駆動軸(30
    2)と、 前記回転軸(18a)に堅固に装着され、前記スパーギヤ
    (20y)と噛み合っているセクタギヤ(224)とから構成
    されることを特徴とする請求項1の織物のボタンに通す
    ボタン固定糸の周囲に結束糸を巻き付ける装置。
  7. 【請求項7】前記糸離脱部材(214)を正逆回転させる
    手段は、 前記回転軸(18a)に動作可能に連結され、回転反転機
    能を有する偏心カム(210)と、 前記偏心カム(210)の作用によって正逆回転するよう
    に,該偏心カム(210)に動作可能に連結され、第1ヘ
    リカルギヤ(306)を有する反転駆動軸(302)と、 前記反転駆動軸(302)の一端部に第2ヘリカルギヤ(3
    06a)が堅固に装着され、他端部には糸離脱部材(214)
    が取り付けられる補助反転駆動軸(304)とから構成さ
    れることを特徴とする請求項1の織物のボタンに通すボ
    タン固定糸の周囲に結束糸を巻き付ける装置。
  8. 【請求項8】前記偏心カム(210)は、前記捩り部材(5
    2)の所定回転角度に相当する所定の時間の経過後、従
    動軸(42)と同一回転速度を有し、セクタギヤ(224)
    を回転させるように構成されることを特徴とする請求項
    6の織物のボタンに通すボタン固定糸の周囲に結束糸を
    巻き付ける装置。
  9. 【請求項9】前記偏心カム(210)は、前記捩り形成部
    材(54)の所定回転角度に相当する所定の時間の経過
    後、従動軸(42)と同一回転速度を有し、前記ヘリカル
    ギヤ(306)は糸離脱部材(214)の回転速度を向上させ
    るギヤ比を有することを特徴とする請求項7の織物のボ
    タンに通すボタン固定糸の周囲に結束糸を巻き付ける装
    置。
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