JP3246983B2 - 吐出回復装置およびそれを搭載したインクジェット記録装置 - Google Patents

吐出回復装置およびそれを搭載したインクジェット記録装置

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JP3246983B2 JP19974893A JP19974893A JP3246983B2 JP 3246983 B2 JP3246983 B2 JP 3246983B2 JP 19974893 A JP19974893 A JP 19974893A JP 19974893 A JP19974893 A JP 19974893A JP 3246983 B2 JP3246983 B2 JP 3246983B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】記録ヘッドからインクを吐出させ
て記録を行なうインクジェット記録装置におけるインク
吐出を、板状弾性部材および吸収性部材をヘッドフェイ
スに摺動させることにより回復させるための吐出回復技
術に関し、特に、板状弾性部材の摺接清掃により払拭さ
れたインクによる記録紙等の汚染を防止することができ
る記録ヘッドの吐出回復装置およびそれを搭載したイン
クジェット記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ヘッドの不吐出を回復させる装置
には、ヘッドの弾性密閉部材等を当接し、該弾性密閉部
材後方より、吸引負圧を発生させることでノズル内のア
ワ溜り等を取り去る方法がとられている。また、吸引後
のヘッドフェイス面のインク残りや、印字によるインク
ミストがノズル周辺に溜って、ヨレ等が発生したとき
は、板状の弾性部材をヘッドフェイス面に摺接させるこ
とでヘッドフェイス面のインクをかきとっている。更
に、増粘インク等がノズル周辺に付着しているときは高
密度ポリマー等の吸収性部材をヘッドフェイス面に摺接
させることでノズル周辺を清掃している。ここで、板状
弾性部材と吸収部材はそれぞれ異る目的で採用され、別
個に作動する。
【0003】しかしながら、板状弾性部材がヘッドフェ
イス面を摺動しインクをかきとった後、該ヘッドフェイ
ス面から離脱するとき、該板状弾性部材の弾性により、
該板状弾性部材が復帰する動作が生じ、これにより該板
状弾性部材に付着していたインクが周囲にとびちり記録
紙等を汚すという問題点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の従来
技術の有する問題点に鑑み、板状弾性部材と吸収性部材
とを連動させることにより、板状弾性部材により一度か
きとったインクを再度飛散させないようにし、記録紙や
キャリッジ等が汚れるのを防止することを目的とする。
【0005】また、本発明の他の目的は、かかる吐出回
復方法を実施するため板状弾性部材と吸収性部材を特定
の位置関係で配置する吐出回復装置を提供することであ
る。
【0006】また、本発明の更に他の目的は、かかる吐
出回復装置を搭載するインクジェット記録装置を提供す
ることである。
【0007】
【0008】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成する本
発明は、インクジェット記録装置の記録ヘッドにおける
インク不吐出を回復させるための手段として、ヘッドフ
ェイス面を摺動する板状弾性部材および吸収性部材を備
えた吐出回復装置において、吸収性部材と板状弾性部材
とは独立して前進/後退され、前記吸収性部材は前記記
録ヘッドのフェイス面を摺接清掃する機能と、前記板状
弾性部材がヘッドフェイス面を摺接清掃した後に、前記
板状弾性部材が弾性復帰する際に前記板状弾性部材が振
動することによって飛散する飛散インクを受け止める機
能とを有しており、前記吸収性部材は摺接清掃時に前記
板状弾性部材からの飛散インクを受け止めることが出来
る位置に設置されていることを特徴とする。上記構成に
よって、インクは吸収性部材により吸収されブロックさ
れるので、記録紙の印字面をそのインクで汚したり、キ
ャリッジを汚したりすることを有効に防止することが可
能となる。更にインクジェット記録装置内の電気部品へ
のインク付着から引き起こされ得るショート、発火等の
危険を未然に防止することができる。
【0009】また、本発明は、吸収性部材の摺接幅方向
の長さが、板状弾性部材の該方向の長さ以上であること
を特徴とする上記の吐出回復装置である。それぞれの幅
を同等以上とすることによって、弾性復帰により飛散し
たインクを効果的に吸収ブロックできるので、上記効果
がより顕著となる。
【0010】また、本発明は、弾性部材と吸収性部材を
それぞれ記録ヘッド側へ独立して前進後退させるカム機
構を具備し、該カム機構が、板状弾性部材がヘッドフェ
イス面の摺接清掃後に弾性復帰するより先に吸収性部材
を前進させるものであることを特徴とする上記吐出回復
装置である。カム制御によりかかる動作を確実かつ容易
に実施することができる。
【0011】また、本発明は、吸収性部材の前進時に、
板状弾性部材の先端が該吸収性部材に接触するようにし
たことを特徴とする上記の吐出回復装置である。吸収性
部材を板状弾性部材に接触させることにより、板状弾性
部材表面に残る付着インクを低減させることができるの
で、板状弾性部材によるヘッドフェイス面のかきとり効
果を向上させることができる。
【0012】また、本発明は、吸収性部材の前進時に、
該吸収性部材が、記録ヘッドを搭載したキャリッジに設
けられた紙幅フォトセンサーを覆うような位置に設けら
れていることを特徴とする上記の吐出回復装置である。
紙幅フォトセンサーを覆うような位置関係で吸収性部材
を配置することによって、このような機能性部品をイン
ク飛散から遮断することができるので、該部品の性能劣
化を防止することができる。
【0013】また、本発明は、上記の吐出回復装置を搭
載したことを特徴とするインクジェット記録装置であ
る。これにより印字品位が劣化しないインクジェット記
録装置を得ることができる。
【0014】また、本発明は、電気熱変換体によりイン
クを吐出する記録ヘッドを備えたことを特徴とする上記
のインクジェット記録装置、又は記録媒体の記録領域の
全幅にわたって吐出口が複数設けられているフルライン
タイプのものであることを特徴とする上記のインクジェ
ット記録装置である。これらの装置においては上記効果
は特に有効である。
【0015】
【作用】インクジェット記録装置において、記録ヘッド
のヘッドフェイス面が、吸収性部材が板状弾性部材の摺
動方向の下流側に設置されている吐出回復装置と対向す
る位置になるまで該記録ヘッドを搭載したキャリッジを
走行させ、該板状弾性部材および吸収性部材をヘッドフ
ェイス面に対して前進後退させる。前進したときに該ヘ
ッドフェイス面を板状弾性部材および吸収性部材で摺接
清掃し、板状弾性部材がヘッドフェイス面の摺接清掃後
に該面より離脱する際、弾性復帰するより元の状態に戻
る。その時、弾性復帰によって板状弾性部材に付着して
たインクが摺動方向と反対方向(下流側)に飛散する。
ここで、該板状弾性部材が後退し弾性復帰を起すより先
に吸収性部材が前進する。該弾性復帰により飛散したイ
ンクは該吸収性部材により当り吸収されブロックされ
る。これにより、記録紙の印字面をそのインクで汚した
り、キャリッジを汚したりすることを有効に防止するこ
とが可能となる。更にインクジェット記録装置内の電気
部品へのインク付着から引き起こされ得るショート、発
火等の危険を未然に防止することができる。
【0016】
【実施例】以下、実施例を示し本発明を更に説明する。
【0017】(実施例1)図1は本発明の一実施例を示
す回復系ユニット(回復装置)をあらわしキャリッジ走
行方向左端に、キャッピングポジションとして本装置は
配設され、11はヘッド方向へ前後動することでヘッド
を当接し、吸引回復するためのゴムキャップ、12は吸
引負圧を発生させるためのポンプ、13はキャップの前
後動、ポンプ動作を司どる駆動モーターであり、14な
ど複数個のカムにより駆動力が伝達されるようになって
いる。15はインクだまりなどをかきとる板状弾性部材
であるところのゴムブレードで、ブレードホルダー17
によりブレードベース16に保持されている。10は本
装置を構成、保持するための外殻であるところの回復系
ベースである。
【0018】図2はヘッドを搭載したところのキャリッ
ジと本発明の回復装置との位置関係を示す側面図であ
る。ヘッド群1を搭載したキャリッジ2はスライド軸
3、スライドベース4の上を、駆動モーター(不図
示)、ベルト(不図示)により往復印字をおこなうよう
になっている。ブレードベース16は、回復系ヘッド1
0に設けられたU溝10Aに沿って引張バネ18によ
り、ヘッド方向へ付勢される状態で設置している。ブレ
ードベース16の一端にボス19があり、ブレードカム
14の内周面を摺動し、内半径の大きくなる凸部分14
Aにボス19が摺接した時、ブレードベース16及びブ
レード15は引張バネ18で引っ張られながらヘッド側
へ前進する構造である。ブレードベース16のツノ部1
6Aがキャリッジに突き当りそこまでの距離でブレード
の進入量を確保し、キャリッジ走査により、キャリッジ
を滑走するようになっている。印字注のミストをかきと
るときも、吸引回復後のヘッドフェイス面インクをかき
とる時も、キャリッジ及びヘッドは図面表方向から裏方
向を進むようにしてブレードワイピングを行う。
【0019】20は、増粘インクをふきとるための吸収
性部材であるフキであり、フキホルダー21によりフキ
ベース22に固定してある。フキベース22のU溝22
A,22Bと回復系ベースのタボ10Bによりヘッド方
向への平行移動が可能となりフキベース22の一端のダ
ホ22Cがブレードカム14の外周面を引張バネ23に
より、摺動しながら、外半径の小さくなる凹部分14B
でヘッド側への前進が行われるようになっている。
【0020】先ず、ブレードカム14の回転でカム外周
凹部分14Bによりフキ20が単独でヘッド方向に前進
し、ヘッド面を摺動して増粘インクを払拭した後、後退
する。次に、ブレードカム14が更に回転しカム内周凸
部分14Aによりブレードベース16が前進しキャリッ
ジの走行によりブレード15がヘッド面を摺動しインク
ミスト等を払拭する。カムの回転が続きベレードベース
16の後退がおこなわれると、その直前カム外周へこみ
部14Cによりフキベース22およびフキ20はヘッド
方向に充分突出する。続いて、ブレードカム14が更に
回転し摺動方向に撓っていたブレード15はブレードベ
ース16の更なる後退で、弾性復帰し、ブレード15は
付着したインクを弾性振動により、フキ20方向に飛ば
す。フキ20はすでに突出しているので飛散インクを受
け止め吸収する。ブレードカム14が更に回転すれば、
フキ20もブレード15も後退する。
【0021】図3はヘッド1とキャップ11、ブレード
15、フキ20の動作を時系列した、タイミングチャー
トであり、ブレード15と、フキ20の動作は単一部品
のブレードカム14の内外周を摺動することでタイミン
グでずれることなく、ブレード15の後退時には、フキ
20が突出した状態をつくることができる。かかる動作
の順序、タイミングはカムの外周、内周の形状により所
望通りに調整することができる。
【0022】(実施例2)図4は本発明の他の実施例を
示すものであり、ブレード16とフキ20の突出時、ブ
レード15の先端がフキ20に接触するように構成した
ものである。ブレード15に付着したかきとりインクの
内、弾性復帰により飛散したものは吸収性部材フキ20
に吸収されることは明白であるが、更にブレード15に
付着し残るインクもフキ20と接触することでフキ20
側に吸収されるので、ブレードによるワイピング効果を
向上させることができる。
【0023】(実施例3)図5はフキ突出時に、キャリ
ッジに設けられた紙幅フォトセンサーの前面をフキ20
が覆うような位置に配置した例である。紙幅スキャン時
間を低減するため、キャリッジ走行方向上流についてい
る場合が多い紙幅フォトセンサー24の正面をフキ突出
により覆う事で、フォトセンサー24へのインク付着を
防止し機能の低下を防止したものである。
【0024】以上説明した例では、板状弾性部材として
ゴムを用いたが、本発明ではそれに限らず、樹脂、エラ
ストマー等を用いることができる。板状弾性部材の形状
としては、厚みが02〜1.5mm程度で、幅は記録ヘ
ッドを覆うに十分なもので、通常5mm程度で、長さは
ホルダーに装着できる程度のものでかつ弾力性が発揮で
きる程度にホルダーからはみ出しているもので、通常2
mm程度でよい。吸収性部材の材質としては、多孔質ポ
リウレタンスポンジ(ルビセル)等を挙げることができ
るが、飛散したインクを十分に吸収でいきる材質であれ
ば特に限定されない。形状は、特に幅が板状弾性部材と
同じ以上であれば、効率よくインクを吸収しブロックす
ることができるが、その他は特に制限されない。
【0025】本発明は、特にインクジェット記録方式の
中でも、熱エネルギ−を利用して飛翔液滴を形成し、記
録を行うインクジェット記録方式の記録ヘッド、記録装
置に於いて、優れた効果をもたらすものである。その代
表的な構成や原理については、例えば、米国特許第47
23129号明細書、同第4740796号明細書に開
示されており、本発明はこれらの基本的な原理を用いて
行なうものが好ましい。この記録方式は所謂オンデマン
ド型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能であ
る。
【0026】この記録方式を簡単に説明すると、液体
(インク)が保持されているシートや液路に対応して配
置されている電気熱変換体に、記録情報に対応して液体
(インク)に核沸騰現象を越え、膜沸騰現象を生じる様
な急速な温度上昇を与えるための少なくとも一つの駆動
信号を印加することによって、熱エネルギーを発生せし
め、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせる。この
様に液体(インク)から電気熱変換体に付与する駆動信
号に一対一対応した気泡を形成出来るため、特にオンデ
マンド型の記録法には有効である。この気泡の成長、収
縮により吐出孔を介して液体(インク)を吐出させて、
少なくとも一つの滴を形成する。この駆動信号をパルス
形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が行なわれる
ので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐出が達成
でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信号として
は、米国特許第4463359号明細書、同第4345
262号明細書に記載されているようなものが適してい
る。尚、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国
特許第4313124号明細書に記載されている条件を
採用すると、更に優れた記録を行なうことができる。
【0027】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出孔、液流路、電気熱変換
体の組み合わせた構成(直線状液流路又は直角液流路)
の他に、米国特許第4558333号明細書、米国特許
第4459600号明細書に開示されている様に、熱作
用部が屈曲する領域に配置された構成を持つものも本発
明に含まれる。加えて、複数の電気熱変換体に対して、
共通するスリットを電気熱変換体の吐出孔とする構成を
開示する特開昭59年第123670号公報や熱エネル
ギーの圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成
を開示する特開昭59年第138461号公報に基づい
た構成においても本発明は有効である。
【0028】更に、本発明が有効に利用される記録ヘッ
ドとしては、記録装置が記録できる記録媒体の最大幅に
対応した長さのフルラインタイプの記録ヘッドがある。
このフルラインヘッドは、上述した明細書に開示されて
いるような記録ヘッドを複数組み合わせることによって
フルライン構成にしたものや、一体的に形成された一個
のフルライン記録ヘッドであっても良い。加えて、装置
本体に装着されることで、装置本体との電気的な接続や
装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチ
ップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一
体的に設けられたカートリッジタイプの記録ヘッドを用
いた場合にも本発明は有効である。
【0029】又、本発明の記録装置に、記録ヘッドに対
する回復手段や、予備的な補助手段等を付加すること
は、本発明の記録装置を一層安定にすることができるの
で好ましいものである。これらを具体的に挙げれば、記
録ヘッドに対しての、キャッピング手段、クリーニング
手段、加圧或は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは別
の加熱素子、或はこれらの組み合わせによる予備加熱手
段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出モードを行なう
手段を付加することも安定した記録を行なうために有効
である。更に、記録装置の記録モードとしては黒色等の
主流色のみを記録するモードだけではなく、記録ヘッド
を一体的に構成したものか、複数個の組み合わせて構成
したものかのいずれでも良いが、異なる色の複色カラー
又は、混色によるフルカラーの少なくとも一つを備えた
装置にも本発明は極めて有効である。
【0030】以上説明した本発明実施例においては、液
体インクを用いて説明しているが、本発明では室温で固
体状であるインクであっても、室温で軟化状態となるイ
ンクであっても用いることができる。上述のインクジェ
ット装置ではインク自体を30℃以上70℃以下の範囲
内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあ
るように温度制御するものが一般的であるから、使用記
録信号付与時にインクが液状をなすものであれば良い。
加えて、熱エネルギーによるヘッドやインクの過剰な昇
温をインクの固形状態から液体状態への状態変化のエネ
ルギーとして使用せしめることで積極的に防止するか又
は、インクの蒸発防止を目的として放置状態で固化する
インクを用いることも出来る。いずれにしても熱エネル
ギーの記録信号に応じた付与によってインクが液化して
インク液状として吐出するものや記録媒体に到達する時
点ではすでに固化し始めるもの等のような、熱エネルギ
ーの付与によって初めて液化する性質を持つインクの使
用も本発明には適用可能である。このようなインクは、
特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60−7
1260号公報に記載されているような、多孔質シート
の凹部又は貫通孔に液状又は固形物として保持された状
態で、電気熱変換体に対して対向するような形態として
も良い。
【0031】本発明において、上述した各インクにたい
して最も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行する
ものである。
【0032】図6は本発明により得られた記録ヘッドを
インクジェットヘッドカートリッジ(IJC) として装着し
たインクジェット記録装置(IJRA)の一例を示す外観斜視
図である。図において、120 はプラテン124 上に送紙さ
れてきた記録紙の記録面に対向してインク吐出を行なう
ノズル群を具えたインクジェットヘッドカートリッジ(I
JC) である。116 はIJC 120 を保持するキャリッジHC
であり、駆動モータ117 の駆動力を伝達する駆動ベルト
118 の一部と連結し、互いに平行に配設された2本のガ
イドシャフト119Aおよび119Bと摺動可能とすることによ
り、IJC 120 の記録紙の全幅にわたる往復移動が可能と
なる。126 はヘッド回復装置でありIJC120 の移動経路
の一端、例えばホームポジションと対向する位置に配設
される。伝動機構123 を介したモータ122 の駆動力によ
って、ヘッド回復装置126 を動作せしめ、IJC 120 のキ
ャッピングを行なう。このヘッド回復装置126 のキャッ
プ部126AによるIJC 120のキャッピングに関連させて、
ヘッド回復装置126 内に設けた適宜の吸引手段によるイ
ンク吸引もしくはIJC 120 へのインク供給経路に設けた
適宜の加圧手段によるインク圧送を行ない、インクを吐
出口より強制的に排出させることによりノズル内の増粘
インクを除去する等の吐出回復処理を行なう。また、記
録終了時等にキャッピングを施すことによりIJC が保護
される。130はヘッド回復装置126 の側面に配置され、
シリコンゴムで形成されるワイピング部材としてのブレ
ードである。ブレード131 は、ブレード保持部材131Aに
カンチレバー形態で保持され、ヘッド回復装置126 と同
様、モータ122 および伝導機構123 によって動作し、IJ
C 120 の吐出面との係合が可能となる。これにより、IJ
C 120 の記録動作における適切なタイミングで、あるい
はヘッド回復装置126 を用いた吐出回復処理後に、ブレ
ード131 をIJC 120 の移動経路中に突出させ、IJC 120
の移動動作に伴ってIJC 120 の吐出面における結露、濡
れあるいは塵埃等をふきとるものである。
【0033】
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、インクジェット記
録装置の記録ヘッドにおけるインク不吐出を回復させる
ための手段として、ヘッドフェイス面を摺動する板状弾
性部材および吸収性部材を備えた吐出回復装置におい
て、吸収性部材と板状弾性部材とは独立して前進/後退
され、前記吸収性部材は前記記録ヘッドのフェイス面を
摺接清掃する機能と、前記板状弾性部材がヘッドフェイ
ス面を摺接清掃した後に、前記板状弾性部材が弾性復帰
する際に前記板状弾性部材が振動することによって飛散
する飛散インクを受け止める機能とを有しており、前記
吸収性部材は摺接清掃時に前記板状弾性部材からの飛散
インクを受け止めることが出来る位置に設置されている
構成を採用したことによって、インクは吸収性部材によ
り吸収されブロックされるので、上記方法と同様の効果
を得ることができる。また、吸収性部材の摺接幅方向の
長さを板状弾性部材の該方向の長さ以上とすることによ
って、弾性復帰により飛散したインクを効果的に吸収ブ
ロックできるので、上記効果がより顕著となる。また、
弾性部材と吸収性部材をそれぞれ記録ヘッド側へ前進後
退させるカム機構により、板状弾性部材がヘッドフェイ
ス面の摺接清掃後に弾性復帰するより先に吸収性部材を
前進させたことによって、上記の動作を確実にかつ容易
に実施することができる。また、吸収性部材の前進時
に、板状弾性部材の先端が該吸収性部材に接触するよう
にしたことにより、板状弾性部材表面に残る付着インク
を低減させることができるので、板状弾性部材によるヘ
ッドフェイス面のかきとり効果を向上させることができ
る。また、吸収性部材の前進時に、該吸収性部材が、記
録ヘッドを搭載したキャリッジに設けられた紙幅フォト
センサーを覆うような位置に設けたことによって、この
ような機能性部品をインク飛散から遮断することができ
るので、該部品の性能劣化を防止することができる。
【0035】また、上記の吐出回復装置を搭載したイン
クジェット記録装置によれば印字品位が劣化しないで記
録を行うことができる。また、電気熱変換体によりイン
クを吐出する記録ヘッドを備えたものや、記録媒体の記
録領域の全幅にわたって吐出口が複数設けられているフ
ルラインタイプのものにおいては上記効果は特に有効で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である吐出回復装置の斜視図
であり、板状弾性部材と吸収性部材の配置を示す。
【図2】本発明の吐出回復装置とヘッドを搭載したキャ
リッジとの位置関係を示す模式側面図であり、ブレード
(板状弾性部材)とフキ(吸収性部材)の関係を示す。
【図3】本発明におけるブレード、フキの動作タイミン
グを示すチャートである。
【図4】本発明の第2の実施例の要部を示す概略平面図
である。
【図5】本発明の第3の実施例の要部を示す概略平面図
である。
【図6】本発明のインクジェット記録装置の一例を示す
斜視図である。
【符号の説明】
1 ヘッド 2 キャリッジ 3 スライド軸 4 スライドベース 10 回復系ヘッド 11 ゴムキャップ 12 ポンプ 13 駆動モーター 14 ブレードカム 15 ブレード(板状弾性部材) 16 ブレードベース 17 ベレードホルダー 18、23 バネ 21 フキホルダー 22 フキベース 20 フキ(吸収性部材) 24 フォトセンサー 116 キャリッジ 117 駆動モータ 118 駆動ベルト 119A、119B ガイドシャフト 120 インクジェットヘッドカートリッジ 122 クリーニング用モータ 123 伝動機構 124 プラテン 126 キャップ部材 130 ブレード 130A ブレード保持部材

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクジェット記録装置の記録ヘッドに
    おけるインク不吐出を回復させるための手段として、ヘ
    ッドフェイス面を摺動する板状弾性部材および吸収性部
    材を備えた吐出回復装置において、 吸収性部材と板状弾性部材とは独立して前進/後退さ
    れ、前記吸収性部材は前記記録ヘッドのフェイス面を摺
    接清掃する機能と、前記板状弾性部材ヘッドフェイス
    摺接清掃した後に、前記板状弾性部材が弾性復帰す
    る際に前記板状弾性部材が振動することによって飛散す
    飛散インクを受け止める機能とを有しており、前記吸
    収性部材は摺接清掃時に前記板状弾性部材からの飛散イ
    ンクを受け止めることが出来る位置に設置されているこ
    とを特徴とする吐出回復装置。
  2. 【請求項2】 吸収性部材の摺接幅方向の長さが、板状
    弾性部材の該方向の長さ以上であることを特徴とする請
    求項記載の吐出回復装置。
  3. 【請求項3】 弾性部材と吸収性部材をそれぞれ記録ヘ
    ッド側へ独立して前進後退させるカム機構を具備し、該
    カム機構が、板状弾性部材がヘッドフェイス面の摺接清
    掃後に弾性復帰するより先に吸収性部材を前進させるも
    のであることを特徴とする請求項又は記載の吐出回
    復装置。
  4. 【請求項4】 吸収性部材の前進時に、板状弾性部材の
    先端が該吸収性部材に接触するようにしたことを特徴と
    する請求項記載の吐出回復装置。
  5. 【請求項5】 吸収性部材の前進時に、該吸収性部材
    が、記録ヘッドを搭載したキャリッジに設けられた紙幅
    フォトセンサーを覆うような位置に設けられていること
    を特徴とする請求項記載の吐出回復装置。
  6. 【請求項6】 請求項記載の吐出回復装置を搭載した
    ことを特徴とするインクジェット記録装置。
  7. 【請求項7】 電気熱変換体によりインクを吐出する記
    録ヘッドを備えたことを特徴とする請求項記載のイン
    クジェット記録装置。
  8. 【請求項8】 記録媒体の記録領域の全幅にわたって吐
    出口が複数設けられているフルラインタイプのものであ
    ることを特徴とする請求項記載のインクジェット記録
    装置。
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