JP3244657U - 集合住宅用収納構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】引戸を、空間を区切る用途に適用しながら、引戸の格納先に、新たな空間が設けられるようになり、新たな空間の扉としての機能も引戸に付与することで、空間の有効活用を可能にする。【解決手段】集合住宅居室内のリビング・ダイニング室17と、リビング・ダイニング室17と床面が同一に連続して一つの室空間を構成するとともに別室空間に仕切られることを可能とする居室21と、リビング・ダイニング室17と居室21との境界部分33を仕切るスライド移動自在な上吊りの多連引戸35と、を備え、居室21には、境界部分33に連続して多連引戸35の全てが平行に移動して1枚となって正面に重なり、多連引戸35の1枚分の幅長と略同等となる収納棚37が設けられ、収納棚37は、境界部分33を開放する多連引戸35の収納位置では1枚に重ねられた多連引戸35に覆われ、境界部分33を閉鎖する多連引戸35の引出位置では居室21に表出する。【選択図】 図2

Description

本考案は、集合住宅用収納構造に関する。
天井より低い高さの収納キャビネットを開閉自在にするとともにこのような開閉を部屋の間仕切りにも利用して室内感覚を高め、結果として、室内スペースを広く使用できる収納装置が知られている。この収納装置は、天井より低い高さの収納キャビネットの前方に下方が開放されて収納キャビネットよりも広い巾の三方枠が配設され、三方枠が収納キャビネット及び少なくとも一側において壁に固定され、三方枠の上枠に上レールを設け、上レールに収納キャビネットを開閉する吊り戸を走行自在に吊り下げてある。このような構成によれば、収納キャビネットは、収納キャビネットに固定されている三方枠の上枠の上レールに走行自在に設けた吊り戸の走行によって開閉することができ、収納された物品が見えることがなく、室内感覚を低下させることがなく、かつ、三方枠の少なくとも一側は壁に固定されていることから、吊り戸を壁の際にまで走行させて収納キャビネットの側部を閉塞して間仕切りをおこなうことができ、収納キャビネットを有効に利用した間仕切りをおこなうことができる。
特開2002-142883号公報
しかしながら、従来の収納装置における吊り戸は、通路を開閉する、つまり区切る用途に適用されるものであり、吊り戸の格納先に、新たな空間を設け、この新たに設けた空間のために吊り戸を有効利用することができない。
本考案は上記状況に鑑みてなされたもので、その目的は、本来通路を区切る用途のみの引戸を、空間を区切る用途にも適用しながら、引戸を収める用途しかなかった引戸の格納先に、新たな空間が設けられるようになり、しかも、引戸に、新たな空間の扉としての機能も付与することで、空間の有効活用が可能となる集合住宅用収納構造を提供することにある。
次に、上記の課題を解決するための手段を、実施の形態に対応する図面を参照して説明する。
本考案の請求項1記載の集合住宅用収納構造は、集合住宅居室内のリビング・ダイニング室17と、
前記リビング・ダイニング室17と床面が同一に連続して一つの室空間を構成するとともに別室空間に仕切られることを可能とする居室21と、
前記リビング・ダイニング室17と前記居室21との境界部分33を仕切るスライド移動自在な上吊りの多連引戸35と、を備える集合住宅用収納構造であって、
前記居室21には、前記境界部分33に連続して前記多連引戸35の全てが平行に移動して1枚となって正面に重なり、前記多連引戸35の1枚分の幅長と略同等となる収納棚37が設けられ、
前記収納棚37は、前記境界部分33を開放する前記多連引戸35の収納位置では1枚に重ねられた前記多連引戸35に覆われ、前記境界部分33を閉鎖する前記多連引戸35の引出位置では前記居室21に表出することを特徴とする。
この集合住宅用収納構造では、リビング・ダイニング室17と居室21とが、同一の床面で連続して、集合住宅居室内に、一つの広い室空間が構成される。リビング・ダイニング室17と居室21との境界部分33には、リビング・ダイニング室17と居室21を仕切ることができる多連引戸35が設けられる。
多連引戸35は、例えば2連引戸や3連引戸とすることができる。多連引戸35は、1枚引戸に比べ連結枚数倍の広い開放幅となるので、開放時には解放感が得られる。境界部分33を閉めるとそれぞれが広がって、広い境界部分33を閉ざす、つまり仕切ることができる。すなわち、多連引戸35を境界部分33から移動することで、リビング・ダイニング室17と居室21とを単に連通させるのみではなく、連続させた一つの広い室空間が構成可能となる。
リビング・ダイニング室17と居室21とを一体の空間として使うときは、多連引戸35が1枚分の小さな幅に重ねられ、収納棚37と略同幅であることで収納棚37の正面が見えなくなる。すなわち、収納棚37を隠す。つまり、収納位置の多連引戸35は、境界部分33に連続する袖壁状となる。
一方、居室21を個室として使うときには、多連引戸35で境界部分33を閉める、開放状態としない。多連引戸35は、境界部分33へ移動して、境界部分33を閉める引出位置になると、収納棚37の正面から移動し、収納棚37を居室21側に表出させる。これにより、居室21が個室になると同時に、収納棚37の正面は開放され、収納棚37が自分だけ、つまり個室の使用者だけのものになる。
一般的に、収納棚37に扉をつけて、それとは別に出入口に引戸を設けると、それぞれの建具が必要となるので、必要スペースが大きくなる。
集合住宅用収納構造では、多連引戸35を、境界部分33の大きなパーテーションと、収納棚37の小さな扉とに兼用することで、建具の省スペース化、収納棚不使用時における居室21の見栄え向上、使用環境での収納棚37の自動開閉を可能にできる。
通常、1枚引戸は、走行方向の幅が小さく、通路を区切る用途のみとなる。これに対し、2枚引戸、3枚引戸等の多連引戸35は、区切る空間の長さを大きくできるので、通路だけでなく、空間を区切る作用が得られる。
また、集合住宅用収納構造では、通常、引戸を収める用途しかなかった引戸の格納先(引戸を収める裏側)が、新たな空間である収納棚37となる。すなわち、多連引戸35に、収納棚37の扉としての要素を付加させることができるようになる。
このようにして、集合住宅用収納構造では、多連引戸35を閉めてリビング・ダイニング室17と居室21との室空間を区切っているときは、収納棚37がオープン状態であるが、多連引戸35を開けて室空間を一つにしたときは、逆に収納棚37がクローズ状態となり、全体空間からは収納棚37が見えないように隠すようになる。つまり、連続した全体空間の見栄えが向上する。
そして、引戸以外に、新たに扉をつけようとすれば、枠および扉の分が収納部分として使用できず、最大限の空間活用ができなくなる。一方、集合住宅用収納構造では、枠や扉を設けず、多連引戸35を収納棚37の扉として兼ねることで、空間を最大限に有効活用することができるようになる。すなわち、枠や扉に侵食されずに、大きな収納容積を確保できる。
本考案の請求項2記載の集合住宅用収納構造は、請求項1に記載の集合住宅用収納構造であって、
前記収納棚37の最下段が、前記床面であることを特徴とする。
この集合住宅用収納構造では、収納棚37の最下段が、床面となる。床面は、リビング・ダイニング室17と居室21とに同一に連続して一つの室空間を構成する。したがって、リビング・ダイニング室17から収納棚37の最下段までの間には段差が無く、比較的重量の大きいキャスター付き家具、例えば薄型ワゴンや掃除機などを、リビング・ダイニング室17から収納棚37の最下段まで、キャスター走行により容易に移動できるようになる。
本考案の請求項3記載の集合住宅用収納構造は、請求項1または2に記載の集合住宅用収納構造であって、
前記収納棚37が、異なる高さ位置に付け替え可能な可動棚板65を含むことを特徴とする。
この集合住宅用収納構造では、複数の可動棚板65により収納される物品の大きさ等に対応させて調整が可能となる。また、複数の可動棚板65が例えば収納棚37の下段側に設けられることで、床面から最下段の棚までの高さを大きくするような調整が可能となる。これにより、比較的重量が大きく、縦長の家具、什器、家電機器の収納が可能となる。
本考案に係る請求項1記載の集合住宅用収納構造によれば、本来通路を区切る用途のみの引戸を、空間を区切る用途にも適用しながら、引戸を収める用途しかなかった引戸の格納先に、新たな空間となる収納棚が設けられるようになり、しかも、引戸に、新たな空間である収納棚の扉としての機能も付与することで、空間の有効活用が可能となる。これにより、多連引戸によって境界部分の閉め、居室を個室として使うときには、収納棚の正面から多連引戸が移動して収納棚を居室側に表出でき、この収納棚を自分だけ、つまり個室の使用者だけのものにできる。また、多連引戸を境界部分から移動させ、開放させると、リビング・ダイニング室と居室とを連通させ、連続した一つの広い室空間を構成できる。そして、リビング・ダイニング室と居室とを一体の空間として使うときは、多連引戸が1枚分の小さな幅に重ねられ、収納棚の正面が見えなくなる。つまり、収納位置の多連引戸は、境界部分に連続する袖壁状の外観とすることができる。
本考案に係る請求項2記載の集合住宅用収納構造によれば、床面が連続しているのでキャスター付きの家具などを出し入れしやすくできる。
本考案に係る請求項3記載の集合住宅用収納構造によれば、収納される物品の大きさ等に対応させて高さ位置の調整が可能となり、また、例えば床面から最下段の棚までの高さを大きく調整することで、床置きの高背物品、例えばバット等の長尺な用具や、スティックタイプの掃除機等を収納可能にできる。
本実施形態に係る集合住宅用収納構造を備えた集合住宅居室の平面図である。 収納棚と多連引戸の一部分を切り欠いた平面図である。 図2のA-A断面図である。 境界部分が多連引戸で仕切られた集合住宅用収納構造の斜視図である。 境界部分が多連引戸で仕切られた集合住宅用収納構造の平面図である。 境界部分の開放手順を(a)~(c)で示した動作説明図である。 境界部分が全開された集合住宅用収納構造の平面図である。 多連引戸が収納位置となったリビング・ダイニング室を第2洋室から見た斜視図である。 境界部分の閉鎖手順を(a)~(c)で示した動作説明図である。
以下、本考案に係る実施形態を図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係る集合住宅用収納構造を備えた集合住宅居室の平面図である。
この集合住宅居室の住戸11は、例えば矩形の平面形状を有し、左右両外壁の間に、4LDKタイプの部屋割などを有している。
この一住戸11の部屋構造としては、手前入口側の玄関13と、奥側のバルコニー15とを有し、バルコニー15に面して奥行き方向に長い矩形のリビング・ダイニング室17を有している。リビング・ダイニング室17の外壁と平行な一側には、リビング・ダイニング室17と床面が連続する第1洋室19と、第2洋室21とが設けられている。第2洋室21は、第1洋室19と反対側に、さらに第3洋室23が奥行き方向に隣接して設けられる。
すなわち、上記の例では、第1洋室19と、第2洋室21と、第3洋室23とは、リビング・ダイニング室17が接する一方の外壁と反対側である他方の外壁に沿って並ぶ。第3洋室23と他方の外壁との間には、浴室25、洗面化粧室27、トイレ29が設けられる。第3洋室23と洗面化粧室27等との間には、玄関13とリビング・ダイニング室17とを繋ぐ廊下31が設けられている。
本実施形態に係る集合住宅用収納構造は、集合住宅居室内のリビング・ダイニング室17と、居室である第2洋室21と、を主要な構成として備える。第2洋室21は、リビング・ダイニング室17と床面が同一に連続して一つの室空間を構成するとともに、別室空間に仕切られることを可能としている。これに加え、集合住宅用収納構造は、リビング・ダイニング室17と第2洋室21との境界部分33に設けられる多連引戸35と、第2洋室21に設けられる収納棚37と、を主要な構成として備える。
図2は、収納棚37と多連引戸35の一部分を切り欠いた平面図である。
本実施形態の多連引戸35は、第1吊り引戸39と、第2吊り引戸41とからなる2連引戸となる。なお、多連引戸35は、2連引戸に限らず3連等であってもよい。2連引戸は、境界部分33の上枠(図3参照)に、2本の平行なハンガーレール43を有する。2連引戸は、それぞれの吊り引戸の上面に、移動方向に離間した少なくとも2つの吊り戸車45を有する。2枚の吊り引戸は、一方の第1吊り引戸39が収納棚側のハンガーレール43に吊られて走行し、他方の第2吊り引戸41が、第1吊り引戸39を挟んで収納棚37と反対側のハンガーレール43に吊られて走行する。
すなわち、集合住宅用収納構造は、リビング・ダイニング室17と第2洋室21との境界部分33を仕切るスライド移動自在な上吊りの多連引戸35を備えている。
図3は、図2のA-A断面図である。
本実施形態でのそれぞれの吊り引戸の下面には、走行方向に延在する引戸内レール47が設けられている。引戸内レール47は、延在方向の両端が閉塞した溝で形成される。収納棚側の第1吊り引戸39は、引戸内レール47に、ガイド兼規制板49が係合する。ガイド兼規制板49は、薄板を上向きコ字状に折り曲げて形成され、一側が収納棚37と境界部分33との間に設けられる縁材51に固定され、他側が収納棚側の第1吊り引戸39における引戸内レール47に係合される。
また、第1吊り引戸39の下部側面には連動板53が固定される。連動板53は、ガイド兼規制板49とほぼ同一形状に形成される。連動板53は、一側が第1吊り引戸39に固定され、他側が第2吊り引戸41の引戸内レール47に係合される。
この他、多連引戸35は、図2に示すように、境界部分33の収納棚37側に建て込まれた縦枠55に、第1吊り引戸39と第2吊り引戸41のそれぞれが当たる2つの戸当たり57が設けられる。また、第1吊り引戸39が走行するハンガーレール43の延在方向における中央付近には、第1吊り引戸39の走行を規制するストッパー59が設けられる。さらに、第2吊り引戸41は、収納棚37から離反する方向の引き出し方向先端側の戸先両面に、引き手61が設けられている。
図4は、境界部分33が多連引戸35で仕切られた集合住宅用収納構造の斜視図である。
収納棚37は、複数の棚板63を備える。収納棚37は、最下段が、床面となる。収納棚37は、異なる高さ位置に付け替え可能な可動棚板65を含む。可動棚板65は、複数の棚板63の一部であってもよく、複数の棚板63の全てであってもよい。収納棚37は、居室21側からリビング・ダイニング室17側を奥行方向とする凹状の部分であり、奥行寸法を200~300mm程度に構成され、幅長を800mm程度として構成される。この収納棚37の幅長は、多連引戸35の1枚分の幅長と略同幅長としており、すなわち、多連引戸35の各引戸である第1吊り引戸39、第2吊り引戸41の各幅長が800mm程度で設定される。なお、各引戸39,41には重なり幅(重ね代)として数十mmが設定され、この重ね代を加味した幅長で収納棚37の幅長も設定される。
図5は、境界部分33が多連引戸35で仕切られた集合住宅用収納構造の平面図である。
集合住宅用収納構造では、境界部分33が多連引戸35によって仕切られ、つまり閉鎖された状態で、収納棚37が、第2洋室21に表出する。この状態の多連引戸35の位置を引出位置と称すこととする。
次に、境界部分33の開閉動作について説明する。
図6は、境界部分33の開放手順を(a)~(c)で示した動作説明図である。
境界部分33を開放するには、図5に示した閉鎖状態から図6(a)に示すように、第2吊り引戸41の引き手61に手を掛け、境界部分33を空ける方向に第2吊り引戸41を移動する。図6(b)に示すように、第2吊り引戸41を第1吊り引戸39に重なる位置まで移動すると、第1吊り引戸39の連動板53が、第2吊り引戸41における引戸内レール47の戸先内端に当接する。引き手61をさらに開方向に移動すると、第1吊り引戸39が第2吊り引戸41と共に移動し(図6(c)参照)、1枚に重なったまま移動する。
図7は、境界部分33が全開された集合住宅用収納構造の平面図である。
1枚に重なった第1吊り引戸39と第2吊り引戸41とは、第2吊り引戸41の引き手61に手が掛けられてさらに開方向へ移動されることにより、2枚が同時に戸当たり57に当たって停止し、表出していた収納棚37を覆う位置となる。この状態の多連引戸35の位置を収納位置と称すこととする。すなわち、収納棚37は、境界部分33を開放する多連引戸35の収納位置では、1枚に重ねられた多連引戸35に覆われることになる。
図8は、多連引戸35が収納位置となったリビング・ダイニング室17を第2洋室21から見た斜視図である。
多連引戸35が収納位置となった集合住宅用収納構造において、リビング・ダイニング室17と第2洋室21とは、床面が同一に連続した一つの広い室空間となる。一方、境界部分33に連続する第2洋室21の収納棚37には、多連引戸35の全てが平行に移動して1枚となって正面に重なる。すなわち、目に触れぬよう隠されることになる。この状態では、第2吊り引戸41のみが居室21内側に見え、単にこの引戸41が収納されたのみの外観となり、リビング・ダイニング室17と第2洋室21とは同一の床面で連続した空間となって、多連引戸35側が袖壁のようになる。
図9は、境界部分33の閉鎖手順を(a)~(c)で示した動作説明図である。
一方、境界部分33を閉鎖する(仕切る)には、図7に示した多連引戸35の収納位置から図9(a)に示すように、第2吊り引戸41の引き手61に手を掛け、境界部分33を閉める方向に第2吊り引戸41を移動する。図9(b)に示すように、第2吊り引戸41を戸尻が第1吊り引戸39の戸先に重なる位置まで移動すると、第1吊り引戸39の連動板53が、第2吊り引戸41における引戸内レール47の戸尻内端に当接する。引き手61をさらに閉方向に移動すると、第1吊り引戸39が第2吊り引戸41と共に移動し、(図9(c)参照)2枚が連なったまま移動する。
2枚が連なった第1吊り引戸39と第2吊り引戸41とは、第2吊り引戸41の引き手61に手が掛けられてさらに閉方向へ移動されることにより、第2吊り引戸41がストッパー59に当たって停止するとともに、第2吊り引戸41が境界部分33を閉鎖する。同時に、図4に示すように、個室となった第2洋室21には、収納棚37が表れることになる。すなわち、収納棚37は、境界部分33を閉鎖する多連引戸35の引出位置では第2洋室21のみに表出することになる。
次に、上記した構成の作用を説明する。
本実施形態に係る集合住宅用収納構造では、リビング・ダイニング室17と第2洋室21とが、同一の床面で連続して、集合住宅居室内に、一つの広い室空間が構成される。リビング・ダイニング室17と第2洋室21との境界部分33には、リビング・ダイニング室17と第2洋室21を仕切ることができる多連引戸35が設けられる。
多連引戸35は、例えば2連引戸や3連引戸とすることができる。多連引戸35は、1枚引戸に比べ連結枚数倍の広い開放幅となるので、解放感が得られる。境界部分33を閉めるとそれぞれが広がって、広い境界部分33を閉ざす(仕切る)ことができる。すなわち、多連引戸35を境界部分33から移動することで、リビング・ダイニング室17と第2洋室21とを単に連通させるのみではなく、連続させた一つの広い室空間が構成可能となる。
このように、リビング・ダイニング室17と第2洋室21とを一体の空間として使うときは、多連引戸35が1枚分の小さな幅に重ねられ、収納棚37と略同幅の引戸によって収納棚37の正面が見えなくなる。つまり、収納位置の多連引戸35は、境界部分33に連続する袖壁状となる。
一方、第2洋室21を個室として使うときには、多連引戸35で境界部分33を閉鎖する(開放しない)。多連引戸35は、境界部分33へ移動して、境界部分33を閉める引出位置になると、収納棚37の正面から移動し、収納棚37を第2洋室21に表出させる。これにより、第2洋室21が個室になると同時に、収納棚37が自分だけ、個室の使用者だけのものになる。
一般的に、収納棚37に扉をつけて、それとは別に出入口に引戸を設けると、それぞれの建具が必要となるので、必要スペースが大きくなる。
集合住宅用収納構造では、多連引戸35を、境界部分33の大きなパーテーションと、収納棚37の小さな扉とに兼用することで、建具の省スペース化、収納棚不使用時における第2洋室21の見栄え向上、使用環境ごとでの収納棚37の自動開閉を可能にできる。
通常、1枚引戸は、走行方向の幅が小さく、通路を区切る用途のみで構成されることが多い。これに対し、2枚引戸、3枚引戸等の多連引戸35は、区切る空間の長さ(幅長)を大きくできるので、通路だけでなく、空間を区切る作用が得られる。
また、集合住宅用収納構造では、通常、引戸を収める用途しかなかった引戸の格納先(引戸を収める裏側)が、新たな空間である収納棚37となる。すなわち、多連引戸35に、収納棚37の扉としての要素を付加させることができるようになる。
このようにして、集合住宅用収納構造では、多連引戸35を閉めてリビング・ダイニング室17と第2洋室21との室空間を区切っているときは、収納棚37がオープン状態であるが、多連引戸35を開けて室空間を一つにしたときは、逆に収納棚37がクローズ状態となり、全体空間からは収納棚37が見えないようになる。つまり、全体空間で収納棚37の存在を隠し、空間としての見栄えが向上する。
そして、引戸以外に、新たに扉をつけようとすれば、枠および扉の分が収納部分として使用できず、最大限の空間活用ができなくなる。一方、集合住宅用収納構造では、枠や扉を設けず、多連引戸35を収納棚37の扉として兼ねることで、空間を最大限に有効活用することができるようになる。すなわち、枠や扉に侵食されずに、大きな収納容積を確保できる。
また、この集合住宅用収納構造では、収納棚37の最下段が、床面となる。床面は、リビング・ダイニング室17と第2洋室21とに同一に連続して一つの室空間を構成する。したがって、リビング・ダイニング室17から収納棚37の最下段までの間には段差が無く、比較的重量の大きいキャスター付き家具、例えば薄型ワゴンや掃除機等の家電などを、リビング・ダイニング室17から収納棚37の最下段まで、キャスター走行により容易に移動できるようになる。
また、この集合住宅用収納構造では、複数の可動棚板65により収納される物品の大きさ等に対応させて調整が可能となる。さらに、複数の可動棚板65が例えば収納棚37の下段側に設けられることで、床面から最下段の棚板までの高さを大きくするような調整が可能となる。これにより、比較的重量が大きく、縦長の家具、什器、家電機器の収納が可能となる。その結果、床置きの高背物品、例えばバットや釣道具等の長尺な用具や、楽器、スティックタイプの掃除機等を収納可能にできる。
従って、本実施形態に係る集合住宅用収納構造によれば、本来通路を区切る用途のみの引戸を、空間を区切る用途にも適用しながら、引戸を収める用途しかなかった引戸の格納先に、新たな空間として収納棚が設けられるようになり、しかも、引戸に、新たな空間である収納棚の扉としての機能も付与することで、空間の有効活用が可能となる。
17…リビング・ダイニング室
21…居室(第2洋室)
33…境界部分
35…多連引戸
37…収納棚
63…棚板
65…可動棚板

Claims (3)

  1. 集合住宅居室内のリビング・ダイニング室と、
    前記リビング・ダイニング室と床面が同一に連続して一つの室空間を構成するとともに別室空間に仕切られることを可能とする居室と、
    前記リビング・ダイニング室と前記居室との境界部分を仕切るスライド移動自在な上吊りの多連引戸と、を備える集合住宅用収納構造であって、
    前記居室には、前記境界部分に連続して前記多連引戸の全てが平行に移動して1枚となって正面に重なり、前記多連引戸の1枚分の幅長と略同等となる収納棚が設けられ、
    前記収納棚は、前記境界部分を開放する前記多連引戸の収納位置では1枚に重ねられた前記多連引戸に覆われ、前記境界部分を閉鎖する前記多連引戸の引出位置では前記居室に表出することを特徴とする集合住宅用収納構造。
  2. 前記収納棚の最下段が、前記床面であることを特徴とする請求項1に記載の集合住宅用収納構造。
  3. 前記収納棚が、異なる高さ位置に付け替え可能な可動棚板を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の集合住宅用収納構造。
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