JP3244380B2 - 多結晶半導体膜の製造方法 - Google Patents
多結晶半導体膜の製造方法Info
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Description
法に関する。
ばアクティブマトリックス型液晶パネルの駆動装置に用
いられている。この薄膜トランジスタを形成する際に
は、p型またはn型にドープされた多結晶Si膜等の多
結晶半導体膜がその材料として用いられる。薄膜トラン
ジスタにおいて、より高い電界効果移動度を得るために
は、電子に対する障壁となる結晶粒界が少ない方がよ
く、したがって多結晶半導体膜の結晶粒径が大きい方が
よい。
するために様々な方法が提案されている。その方法の1
つとして、H.Kuriyama et al.: Japanese Journal of A
pplied Physics, Vol. 30, No. 12B, December, 1991,p
p.3700-3703 に提案されているレーザアニール法があ
る。このレーザアニール法は、例えばプラズマCVD法
により形成された非晶質Si膜(以下、a−Si膜と呼
ぶ)にレーザ光をパルス的に照射し、a−Si膜を一旦
溶融させた後に再び凝固させて多結晶Si膜を形成する
ものである。この方法の物理的機構としては、a−Si
膜の溶融および再結晶の過程で小さな結晶粒が形成さ
れ、その結晶粒の結晶粒界に対してエネルギーを付与す
ることにより結晶粒界が破壊され、結晶粒径が拡大して
いくと考えられている。
法において、結晶粒径を増大させるためにはより多くの
エネルギーを付与する必要がある。そのために、レーザ
の出力を増大させるかまたは照射するレーザ光のパルス
の数を増加させると、膜荒れが生じてしまうという問題
があった。したがって、従来は多結晶Si膜の結晶粒径
がある程度の大きさで飽和してしいた。
問題を生じることなく結晶粒径を拡大することができる
多結晶半導体膜の製造方法を提供することである。
体膜の製造方法は、ガラス基板上の半導体膜を出発材料
として多結晶半導体膜を製造する方法において、基板ま
たは半導体膜に超音波を印加することにより半導体膜に
間接的または直接的にエネルギーを付与しつつガラス基
板上の半導体膜を加熱して溶融させた後、再結晶化させ
ることにより、膜荒れを生じさせることなく多結晶半導
体膜を形成するものである。
ては、出発材料である半導体膜を加熱して溶融させる際
に、基板または半導体膜に超音波を印加することによ
り、半導体膜に間接的にまたは直接的にエネルギーが付
与される。それにより、横方向の結晶成長が促進され、
結晶粒界の形成が妨げられる。その結果、形成された多
結晶半導体膜の結晶粒径がさらに拡大する。この方法に
よれば、加熱のためのエネルギーを増大させる必要がな
いので、膜荒れが生じない。
詳細に説明する。
導体膜の製造方法を示す製造工程図である。
からなる基板1上に、例えば熱CVD法により、SiO
2等からなるバッファ層2を0.05〜3μmの厚さに形
成する。次に、図1の(b)に示すように、バッファ層
2上に、例えばプラズマCVD法により、出発材料とな
るノンドープ、p型またはn型の半導体膜3を0.05
〜3μmの厚さに形成した後、アニール処理により脱水
素化を行う。さらに、図1の(c)に示すように、半導
体膜3上に、例えば熱CVD法により、SiO2等から
なるキャップ層4を0.05〜3μmの厚さに形成す
る。このようにして、基板1上にバッファ層2、半導体
膜3およびキャップ層4が積層されたサンプル5が作製
される。
ル5を超音波振動する基板ホルダ6に取り付ける。基板
ホルダ6としては、例えばPZTのような圧電振動素子
7の両面に銀電極8を蒸着したものを用いる。ここで、
PZTとは、チタン酸ジルコン酸鉛(Pb(Zr,T
i)O3 )系圧電振動素子の総称である。
ホルダ6に電圧を印加し、超音波振動を連続的にまたは
パルス的に発生させた状態でサンプル5に対してレーザ
光9をパルス的に照射する。レーザ光を発生するレーザ
としては、例えば波長が1μm以下のエキシマレーザを
用い、レーザ光の出力は0.1〜1J/cm2 とする。
このようにして、サンプル5の半導体膜3を出発材料と
して多結晶半導体膜が形成される。
として、プラズマCVD法により形成したノンドープの
a−Si膜を用いた。
作製条件を示す。
印加のための圧電振動素子7として共振周波数2MHz
のPZTを用い、サンプル5を圧電振動素子7からなる
基板ホルダ6上に直接固定し、それを真空容器内にセッ
トし、真空容器内を10-4Pa程度まで真空引きした。
超音波振動を発生させ、真空容器の紫外光導入窓よりレ
ーザ光を導入してレーザアニールを行った。このときの
基板温度は400℃である。また、レーザ光としては、
波長193nmのArFエキシマレーザを用い、エネル
ギー密度を200mJ/cm2 とした。
に、レーザ照射のタイミングと超音波印加のタイミング
とを少しずらした。図2の(b)に示すように、超音波
印加のタイミングをレーザ照射のタイミングとほぼ同期
をとってもよい。
30Vまで変化させて複数種類の多結晶Si膜のサンプ
ルを作製し、各多結晶Si膜の最大粒径をSEM(走査
型電子顕微鏡)写真より測定した。図3に圧電振動素子
7に対する印加電圧と得られた多結晶Si膜の最大結晶
粒径との関係を示す。
に対する印加電圧が増大し、超音波のエネルギーが大き
くなるほど、最大結晶粒径も増大することがわかる。例
えば、圧電振動素子7に30Vの電圧を印加した場合に
は、最大結晶粒径が約3μmになった。
ル5にパルス的に照射しているが、レーザ光をサンプル
5に連続照射しても、上記実施例と同様に、結晶粒径が
拡大された多結晶半導体膜が得られる。
真空中でレーザアニール法による溶融再結晶化を行って
いるが、Ar等の不活性ガス雰囲気中や、N2 等のガス
雰囲気中でレーザアニール法による溶融再結晶化を行っ
てもよい。
半導体膜の製造方法を示す図である。図4の実施例で
は、半導体膜の溶融再結晶化のためにランプアニール法
を用いる。このランプアニール法は、J.Fair and J.Meh
lhaff: Proc. of International Flat Panel Display C
onference, Section A, pp. 109-113 において提案され
ている。
と同様の方法で作製されたサンプル5を圧電振動素子7
からなる基板ホルダ6上に設置する。ハロゲンランプ、
キセノンランプ等からなる光源10から発せられた光を
集光用反射鏡11および平面反射鏡12を用いてサンプ
ル5に照射する。同時に、図1の実施例と同様に、圧電
振動素子7に電圧を印加し、サンプル5に超音波振動を
加える。
作製条件を示す。
アニール法の光源10として光強度が100mW/cm
2 程度のハロゲンランプを用いた。サンプル5上に集光
される光の径を約2mmとし、集光後の光の強度を50
0W/cm2 程度とした。また、アニール時間を約3秒
とした。
て、図1の実施例と同様に、共振周波数2MHzのPZ
Tを用いたが、圧電振動素子7に連続的に電圧を印加
し、サンプル5に対して連続的に超音波振動を加えた状
態でランプアニール法による溶融再結晶化を行った。サ
ンプル5に集光された光のエネルギー密度は最大100
0W/cm2 に達するので、基板1上に堆積されたa−
Si膜を溶融させることができる。
印加する電圧を0Vから30Vまで変化させて複数種類
の多結晶Si膜のサンプルを作製した。図5に圧電振動
素子7に対する印加電圧と得られた多結晶Si膜の最大
結晶粒径との関係を示す。
法により溶融再結晶化を行った場合にも、圧電振動素子
7に対する印加電圧が増大するほど最大結晶粒径が増大
することがわかる。例えば、圧電振動素子7に30Vの
電圧を印加した場合には、最大結晶粒径が約1.2μm
となった。
ある。図6の方法では、図1の(a)〜(c)と同様の
方法により作製されたサンプル5を基板ホルダ13上に
設置し、サンプル5の上方からアンテナ14等を用いて
超音波を照射し、同時に、サンプル5にレーザ光9を照
射する。
動素子7を用いた場合と同様に、結晶粒径が拡大された
多結晶半導体膜が得られる。また、図6の超音波印加方
法を図4の実施例に適用してもよい。
ランプアニール法による溶融再結晶化の際に超音波を印
加しているが、その他の溶融再結晶化法、例えば、電子
ビーム、フラッシュランプ等を用いた溶融再結晶化の際
に超音波を印加しても、上記実施例と同様に、結晶粒径
が拡大された多結晶半導体膜を得ることができる。
LPCVD(低圧化学気相成長)法により形成されたノ
ンドープあるいはp型またはn型にドープされたa−S
i等の非晶質半導体を用いることができる。
さな多結晶半導体膜を用いてもよい。たとえば、前処理
として固相成長(SPC)法等により形成されたノンド
ープあるいはp型またはn型にドープされた多結晶Si
膜等の多結晶半導体膜を出発材料としてもよい。この場
合にも、結晶粒径が拡大された多結晶半導体膜が得られ
る。
り形成されたノンドープあるいはp型またはn型にドー
プされた多結晶Si膜を出発材料としてもよい。例え
ば、上記のH.Kuriyama et al.: Japanese Journal of A
pplied Physics, Vol. 30, No.12B, December, 1991, p
p. 3700-3703 に示されているように、500℃以下の
低温基板加熱を行ってa−Si膜を溶融させ、溶融した
Siの凝固過程を制御しながらレーザ光を多パルスで照
射することにより、結晶粒径の比較的小さな多結晶Si
膜を形成し、その多結晶Si膜を出発材料として用いて
もよい。
たノンドープあるにはp型またはn型にドープされた微
結晶Siを含む非晶質半導体膜を出発材料としてもよ
い。
る音波を超音波と呼ぶが、本発明では超音波発生の容易
性および圧電振動素子を用いる点から0.1〜100M
Hz程度の周波数を有する超音波を用いることが好まし
い。
料となる半導体膜の溶融再結晶化の際に半導体膜に超音
波を印加することにより、膜荒れ等の問題が生じること
なく、結晶粒径が拡大された多結晶半導体膜が得られ
る。
方法を示す製造工程図である。
印加のタイミングを示すタイミングチャートである。
加電圧と得られた多結晶半導体膜の最大結晶粒径との関
係を示す図である。
造方法を示す図である。
加電圧と得られた多結晶半導体膜の最大結晶粒径との関
係を示す図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 ガラス基板上の半導体膜を出発材料とし
て多結晶半導体膜を製造する方法において、前記基板ま
たは前記半導体膜に超音波を印加することにより前記半
導体膜に間接的または直接的にエネルギーを付与しつつ
前記半導体膜を加熱して溶融させた後、再結晶化させる
ことにより、膜荒れを生じさせることなく多結晶半導体
膜を形成することを特徴とする多結晶半導体膜の製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11517694A JP3244380B2 (ja) | 1994-05-27 | 1994-05-27 | 多結晶半導体膜の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11517694A JP3244380B2 (ja) | 1994-05-27 | 1994-05-27 | 多結晶半導体膜の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07321052A JPH07321052A (ja) | 1995-12-08 |
JP3244380B2 true JP3244380B2 (ja) | 2002-01-07 |
Family
ID=14656233
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11517694A Expired - Fee Related JP3244380B2 (ja) | 1994-05-27 | 1994-05-27 | 多結晶半導体膜の製造方法 |
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-
1994
- 1994-05-27 JP JP11517694A patent/JP3244380B2/ja not_active Expired - Fee Related
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