JP3244304B2 - 電気掃除機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、掃除機本体の空気を循
環させる機能を備えた電気掃除機に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種電気掃除機として、掃除機
本体側面に形成されるバンパーを利用して循環路を形成
したものが、実開平3-66341号公報(A47L 7/04)等にて知
られている。

【０００３】上記公報の第８図乃至第10図には、構成を
簡素化するために、上面開口の流路を掃除機本体と一体
に形成し、この流路を覆う状態でバンパーを取りつけた
構成が示されている。

【０００４】しかしながら、流路を流れる空気が高温と
なるため、その熱により流路が変形し、流路の狭隘変形
による循環効率の低下や、流路の拡開変形によってシー
ル不良が発生して空気漏れが生じる欠点があった。ま
た、流路の強度が低いため、掃除動作時の衝突により流
路が変形したり、破損する虞があった。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記欠点に
鑑み成されたもので、流路が変形する虞のない電気掃除
機を提供することを課題とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は、前部に吸込口
及び該吸込口に連通する集塵室、後部に電動送風機を収
納する電動送風機収納室を備えた掃除機本体と、前記集
塵室上方を開閉自在に閉成する集塵蓋と、該集塵室側面
に形成され、前記吸込口と電動送風機収納室とに連通す
る断面略Ｕ字状の空気の流路と、前記流路の開口を被う
カバーと、前記掃除機本体の側面に配設され、前記流路
側面及びカバーを被うバンパーと、該バンパーに形成さ
れ、集塵蓋の閉成状態で集塵蓋が気密に接触するパッキ
ン部とを備えたことを特徴とする。

【０００７】

【作用】本発明によると、バンパーを流路側面及びカバ
ーを覆う状態に配設したため、流路外部からの衝撃が緩
衝され、流路の破損が防止されるとともに、流路外部か
ら衝撃が加わった際に流路開口を覆うように配設された
カバーの浮き上がりが規制され、空気漏れが防止され
る。

【０００８】また、掃除終了後、電動送風機を駆動し、
掃除機本体内の空気を、電動送風機収納室、流路、吸込
口、集塵室の順に循環させると、電動送風機の熱によ
り、掃除機本体内の空気が徐々に加熱され、加熱された
空気が流路中を通過するため、流路が熱により変形し易
くなるが、流路の開口を覆う状態でカバーが配設されて
いるため、流路の変形が防止される。

【０００９】

【実施例】本発明の一実施例を図面に基づいて以下に詳
述する。

【００１０】１は掃除機本体で、下ケース２及び上ケー
ス３とからなり、前方に集塵袋Ａを収納する集塵室４、
後方に電動送風機５を収納する電動送風機収納室６を備
えている。７は前記集塵室４上方を開閉自在に閉成する
集塵蓋で、該集塵蓋７を開放して集塵袋を着脱するよう
になっている。

【００１１】８は前記掃除機本体１の前部に、前記集塵
室４に連通して形成された吸込口で、該吸込口８の開口
はシャッター９により開閉自在に覆われており、図示し
ない蛇腹ホースを着脱自在に接続するようになってい
る。

【００１２】10は前記吸込口８側部に形成された流入口
で、後述する流路11を介して前記電動送風機収納室６か
らの空気が吸込口８に流入するようになっている。

【００１３】11は前記掃除機本体１の下ケース２上部に
形成された断面略Ｕ字状の流路で、前記下ケース２の壁
面12と該壁面12の外側に立設したリブ13とからなってお
り、前記電動送風機収納室６と吸込口８の流入口10とに
連通している。14は前記リブ11上端面に形成された係止
溝、15は前記下ケース２の壁面12に適数ケ所形成された
支持片16の上端面に形成された係止溝で、前記係止溝1
4、15に後述するカバー18が係止されるようになってい
る。

【００１４】17は前記下ケース２の内側面に縦方向に突
設された補強リブで、前記下ケース２側壁の変形を防止
するようになっている。

【００１５】18は前記流路11の上面開口を覆う断面略コ
字状のカバーで、前記リブ13、及び下ケース２の壁面12
の支持片16に各々形成された係止溝14、15に係止される
ようになっている。

【００１６】19は弾性材製のバンパーで、前記流路11側
面を覆う状態で掃除機本体１外周に配設される緩衝部20
と、該緩衝部20に一体形成され、前記カバー18上面を覆
うとともに前記下ケース２と集塵蓋７とを気密保持する
パッキン部21とから形成されている。22は前記緩衝部20
内面に一体形成された突起で、前記流路11を覆う状態で
取りつけられた際に、流路11の外面に当接し、バンパー
19への外側からの衝撃を緩衝し、流路11の破損を防止す
るようになっている。

【００１７】23は樹脂製の枠体で、断面略Ｌ字形に形成
されており、前記バンパー19のパッキン部21に一体的に
取りつけられた状態で、前記下ケース２の上端に、全周
にわたって配設されるようになっている。

【００１８】而して、組み立てる際は、下ケース２壁面
12の支持片16とリブ13上部に形成された係止溝15、14に
カバー18を取りつけ、カバー18により流路11の開口を覆
う。

【００１９】そして、バンパー19を枠体23に一体的に取
りつけ、緩衝部20を流路11外面に配設するとともに、パ
ッキン部21をカバー11上部に配設する。この時、バンパ
ー19の緩衝部20内側に一体形成された突起22が流路11外
面に当接し、外部からの衝撃を緩衝するとともに、下ケ
ース２上端に配設されたパッキン部21により、集塵蓋７
と下ケース２とが気密に保持される。

【００２０】また、カバー18の上部に、枠体23を一体的
に取りつけたバンパー19を配設しているため、流路11の
外部から衝撃が加わった場合に、リブ13が掃除機本体１
内側方向へ橈んでカバー18の浮き上がることが規制さ
れ、空気漏れが防止される。

【００２１】そして、掃除終了後、吸込口８から蛇腹ホ
ース(図示せず)を取り外し、シャッター９を閉成する
と、吸込口８近傍に設けられた図示しないマイクロスイ
ッチがＯＮとなり、電動送風機５が駆動されて掃除機本
体１内の空気が、電動送風機収納室６、流路11、吸込口
８、集塵室４の順に循環し、電動送風機５の熱により、
掃除機本体１内の空気が徐々に加熱される。そして、集
塵室４内の温度が所定温度(ダニ等の害虫が死滅する温
度：約60℃)になると、図示しないセンサーが検知して
電動送風機５が停止する。

【００２２】上述の害虫駆除中に、加熱された空気が流
路11中を通過するため、流路11のリブ13や下ケース２の
壁面12が熱により変形し易くなるが、リブ13及び壁面12
に形成された係止溝14、15にカバー18が係止されている
ため、リブ13及び壁面12の横方向の変形が規制される。

【００２３】

【発明の効果】本発明によると、バンパーを流路側面及
びカバーを覆う状態に配設したため、流路外部からの衝
撃が緩衝されて流路の破損が防止されるとともに、流路
外部から衝撃が加わった際に流路開口を覆うように配設
されたカバーの浮き上がりを規制でき、空気漏れを防止
できる。

【００２４】また、掃除終了後、電動送風機が駆動し、
掃除機本体内の空気を、電動送風機収納室、流路、吸込
口、集塵室の順に循環させると、電動送風機の熱によ
り、掃除機本体内の空気が徐々に加熱され、加熱された
空気が流路中を通過するため、流路が熱により変形し易
くなるが、流路の開口を覆う状態でカバーが配設されて
いるため、流路の変形が防止される。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す掃除機本体の要部分解
斜視図である。

【図２】同掃除機本体の上ケースを取り外した上面図で
ある。

【図３】同掃除機本体の縦断面図である。

【図４】同掃除機本体の上面図である。

【符号の説明】

１ 掃除機本体 ４ 集塵室 ５ 電動送風機 ６ 電動送風機収納室 ８ 吸込口 11 流路 18 カバー 19 バンパー

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) A47L 9/00 A47L 7/04

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 前部に吸込口及び該吸込口に連通する集
   塵室、後部に電動送風機を収納する電動送風機収納室を
   備えた掃除機本体と、前記集塵室上方を開閉自在に閉成
   する集塵蓋と、該集塵室側面に形成され、前記吸込口と
   電動送風機収納室とに連通する断面略Ｕ字状の空気の流
   路と、前記流路の開口を被うカバーと、前記掃除機本体
   の側面に配設され、前記流路側面及びカバーを被うバン
   パーと、該バンパーに形成され、集塵蓋の閉成状態で集
   塵蓋が気密に接触するパッキン部とを備えたことを特徴
   とする電気掃除機。