JP3242683B2 - プラスチック表面処理剤及び処理方法 - Google Patents

プラスチック表面処理剤及び処理方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、静電気を帯びやすいプ
ラスチック表面の処理剤及び処理方法に関し、特に被処
理面に付着した微粒子の除去を容易に行うことが可能で
あり、且つ被処理面に表面汚染性の少ない帯電防止塗布
膜を形成することができるプラスチック表面の処理剤及
び処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子工業において半導体やLCDのよう
な高清浄度の必要な製造工程では耐薬品性・耐高温性の
フッ素樹脂を使用することが多い。例えば、ウェットプ
ロセス用のウェーハキャリアとしてPFA(テトラフル
オロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共
重合体)が使われ、また、洗浄槽や搬送用器具等として
PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)が使われてい
る。これらはプラスチックの中ではもっとも帯電しやす
いものである。電子工業で広く使われるプラスチックと
してはさらにポリプロピレン、ポリエチレン、アクリル
等があり、これらはフッ素樹脂ほどではないが、いずれ
も非常に帯電しやすい。一方デバイスの集積度が上がる
につれて、粒経 0.1〜0.3 μm 程度の超微粒子の汚染が
その製造工程での歩留まりを大きく左右するようになっ
た。その汚染モードはクーロン力が支配的なため、この
ようなプラスチックは極めて微粒子汚染を受けやすく、
これが工程での大きな微粒子汚染源となっている。
【0003】このような静電気による付着超微粒子は極
めて除去が難しく、勿論フッ素樹脂に付着した超微粒子
の除去がもっとも困難である。このような汚染に対する
除去法としては、静電気を考慮したアルコール−純水−
炭酸ガスによる抵抗率制御洗浄液等が提案されている
(特開平2−53899 号公報)。しかしこの洗浄法を受け
た被洗浄面は帯電防止されてはいないので乾燥後は容易
に再帯電する。
【0004】一方フッ素樹脂の帯電防止のためには、フ
ッ素樹脂面に対しての付着力が要求されることに関連し
て、例えばパーフルオロアルキル基とヒドロキシエチル
基とを併せもつ第4級アンモニウム化合物のようなフッ
素系界面活性剤(特開平3−192186号公報)が配合され
た塗布型帯電防止剤が使用される。この帯電防止剤は、
確かにフッ素樹脂に対して十分な帯電防止性を与える
が、後述する比較例からも明らかな通り、好適とされる
濃度の本剤の水溶液でフッ素樹脂製品を処理しても、本
剤による脱微粒子効果はまったく観察されない。一般
に、フッ素樹脂のような帯電性の強い材料の表面にクー
ロン力で付着した超微粒子に対して、クーロン力を緩和
するような導電性の洗浄剤が除微粒子効果に特に有効と
考えることができるのであるが、これに反して、上記の
ようなカチオン系帯電防止剤は、除微粒子効果がまった
くないのである。さらにこの帯電防止剤に使用されるフ
ッ素系界面活性剤は通常かなり高価であるという欠点も
ある。
【0005】またプラスチック表面の処理が終わって乾
燥による仕上げをおこなった時、表面処理剤の有効成分
である帯電防止剤の表面濃度が高いとべとつきがおこ
り、その為に塵埃類の吸収汚染が帯電防止による微粒子
付着抑制力を上回るおそれがある。従って帯電防止剤は
微量で十分な効力を示す高性能のものでなければならな
い。また帯電防止効果と十分な微粒子除去効果を有する
表面処理剤は、フッ素樹脂表面に対しても、有効成分で
ある帯電防止剤の確実な付着を可能にするものでなけれ
ばならない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的
は、高価なフッ素系帯電防止剤を必ずしも使用すること
なく、帯電防止効果に加えて除微粒子効果を有するよう
な表面処理剤及びプラスチック表面の表面処理方法を提
供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者はまずプラスチ
ック類の表面の微粒子は親油性と親水性を併せもつアル
コール類中での洗浄、例えば超音波洗浄により有効に除
去できることを見いだした。
【0008】即ち、本発明によれば、帯電防止剤として
の第4級アンモニウム塩を、濃度80重量%以上の2−メ
チル−2−プロパノールで希釈したプラスチック表面処
理剤が提供される。
【0009】本発明によれば、また、上記の処理剤液中
にプラスチックを浸漬して該プラスチック表面に付着し
た微粒子を除去した後、該処理剤の乾燥を行い、プラス
チック表面上に帯電防止膜を形成することを特徴とする
プラスチック表面の処理方法が提供される。
【0010】本発明の表面処理剤に用いる帯電防止剤
は、洗浄処理後の乾燥で表面残存量ができるだけ少ない
ことが望まれ、このためには物質自体の帯電防止性能が
高いことのほかに、プラスチック表面へ付着力が強いこ
とが必要である。従来においては、PFAやPTFEの
ようなフッ素樹脂に対してはパーフルオロアルキル基を
もつ帯電防止剤以外はほとんど付着が起こらず、塗布型
の帯電防止が出来なかった。ところが、本発明にしたが
って2−メチル−2−プロパノールを希釈剤として使用
することにより、パラフィン鎖だけのフッ素のない帯電
防止剤であっても、これを上記希釈剤で希釈して得た表
面処理剤は、PFAにもPTFEにも十分な付着力を生
じ、付着量を減らすために希釈度を増しても十分に帯電
防止させることが可能になったのであり、これは、真に
意外なことである。
【0011】本発明において、この希釈剤として用いる
2−メチル−2−プロパノールは、勿論それ単独でも使
用できるが、その融点が25.5℃であるため、凍結防止の
ために、若干量の水を含有しているものが好適に使用さ
れる。例えば、水分含量が5重量%以上となると4℃で
も液の状態を保持することができる。但し、2−メチル
−2−プロパノールの含量が80重量%よりも低くなる
と、フッ素樹脂に対する帯電防止剤の付着力が低下する
ので好ましくない。
【0012】本発明において使用される帯電防止剤は、
勿論帯電防止性能の良い物質である必要があり、少なく
とも電離度の大きい第4級アンモニウム塩型でなければ
ならない。具体的には、下記一般式(1): R−A−(CH2 3 −N+ (CH3 2 (C2 4 OH)・X- (1) 〔式中、Rはパラフィン鎖またはパーフルオロアルキル
基、Aは−CONH−または−SO2 NH−で表される2価の
基、XはNO3 , 1/2SO4 , I, Br, Cl, ClO4 または1/3P
O4 をそれぞれ示す〕で表される第4級アンモニウム塩
が好適に使用される。パラフィン鎖としての前記Rとし
ては、炭素数が12〜18のものが好適であり、パーフルオ
ロアルキル基としての前記Rとしては、炭素数が4〜12
のものが好適である。本発明においては、このRはパー
フルオロアルキル基であることが最も好ましい。しか
し、Rがパラフィン鎖であっても若干は劣るものの、R
がパーフルオロアルキル基である場合とほぼ同等の帯電
防止性能が得られる。
【0013】また、下記一般式(2): R1 −N+ (CH3 2 (C2 4 OH)・X- (2) 〔式中、R1 はパラフィン鎖であり、Xは前記と同様で
ある〕で表される第4級アンモニウム塩もかなり近い性
能がえられる。さらに下記一般式(3): R1 −N+ (CH3 3 ・X- (3) 〔式中、R1 及びXは前記と同様である〕で表される第
4級アンモニウム塩は、ヒドロキシエチル基を有してお
らず、やや帯電防止性能が落ちるが、フッ素樹脂の種類
によっては、十分に使用が可能である。以上のような帯
電防止剤の処理剤中の必要濃度は0.01重量%以上で、べ
とつき対策上約 0.3重量%以下の濃度で使用した方がよ
い。
【0014】上述した帯電防止剤を2−メチル−2−プ
ロパノールで希釈して成る本発明の表面処理剤において
は、ポリオキシエチレンエーテル型非イオン界面活性剤
を添加することにより、プラスチック表面に付着した微
粒子の除去能力が著しく強化される。その添加量は、純
分で 0.005重量%以上であればよい。微粒子除去能力
は、その添加量を増す程強化されるが、必要以上に多く
すると、プラスチック表面でのべとつきを生じ、処理後
の再汚染の危険性が増大するので、一般には、固形分で
0.01〜0.05重量%程度が望ましい。このポリオキシエチ
レンエーテル型非イオン界面活性剤としては、具体的に
は、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルやポ
リオキシエチレンアルキルエーテル類が好適である。
【0015】本発明の表面処理剤を用いてのプラスチッ
クの表面処理では、この処理液中に、PFAやPTF
E、あるいはポリプロピレン等のプラスチックを浸漬し
て、必要により、超音波洗浄等の処理を行う。これによ
り、例えば純水超音波洗浄よりはるかに良好な微粒子除
去効果が得られる。かかる洗浄に際して、さらに微粒子
除去効果を高めるにはこの表面処理剤に導電性をもたせ
ることが合理的に見える。即ち水を加え、かつ電離度の
大きい上記第4級アンモニウム塩帯電防止剤が溶解する
と、微粒子除去効果が増大するはずである。しかし上述
のようにこのような特別の効果はほとんど見いだされな
い。水の添加や第4級アンモニウム塩の存在はむしろ若
干除去効果を妨げる傾向がある。洗浄後は、処理後のプ
ラスチック表面を常法により乾燥することにより、その
表面に、べとつきのない帯電防止膜が形成され、微粒子
の付着が有効に防止される。
【0016】本発明による処理剤並びに処理方法の適用
は特にフッ素樹脂に効果的であるが、他のプラスチック
に対してはすべてにおいてフッ素樹脂に対するより強い
帯電防止剤の付着力を示し、より微量で良好な帯電防止
特性を示し、かつ付着微粒子除去にも有効である。即ち
電子工業で一般に使用されるポリプロピレン、ポリエチ
レン、アクリル、スチレン、塩化ビニル等のいずれに対
しても適用できる。
【0017】
【実施例】次に本発明を実施例によって説明するが、本
発明はその要旨を越えない限り以下の実施例に限定され
るものではない。本発明の実施例に使われた第4級アン
モニウム塩帯電防止剤は以下の4種である。 帯電防止剤A: C1735−CONH−(CH2 3 −N+ (CH3 2 (C2 4 OH)・NO3 - 帯電防止剤B: C1633−N+ (CH3 2 (C2 4 OH)・NO3 - 帯電防止剤C: C8 17−SO2 NH−(CH2 3 −N+ (CH3 2 (C2 4 OH)・ 1/2SO4 帯電防止剤D: C1837−N+ (CH3 3 ・Cl-
【0018】以下の実施例において示される試験片によ
る帯電防止効果の評価は次のように行われた。プラスチ
ック試験片はすべて5cm角2mm厚のものを用い、中性洗
剤で超音波洗浄した後水洗乾燥したものである。本発明
に係る浸漬処理を行った後、帯電防止効果を調べる場合
は過剰付着によるべとつきの発生あるいは次工程への持
込汚染等を減らすためにスピンナによる遠心脱液乾燥を
行った(この方法は自然乾燥より付着量が少いので帯電
防止性能に関しては若干悪くなる)。尚浸漬は特に記載
しない限りは室温で3分とした。試験片は約20℃、湿度
約50%の恒温恒湿室で1夜コンディショニングし、除電
バーで除電してから測定した。尚本実施例では、処理剤
中の帯電防止剤や非イオン系界面活性剤の濃度(%)は
すべて純分の重量%で示した。
【0019】実験例1 塗布型帯電防止剤の帯電防止機構はその物質としての吸
湿性が大きいことが本質的であるが、さらに被塗布表面
に対する付着性が優れていることが重要な条件である。
従って界面活性が支配的要因となるので、界面活性剤が
使われているが、この付着性が水溶液で十分に得られな
い場合は有機溶剤で稀釈されている。しかしPFAやP
TFEに対しては、パラフィン鎖を疎水基としてもつ界
面活性剤では従来塗布型電防止剤に使われてきたメタノ
ールやイソプロピルアルコールで稀釈しても必要とする
付着性が得られない。水や多くの有機溶剤による稀釈を
比較例として、帯電防止剤Aに対する本発明の稀釈剤に
よった場合のPTFE試験片における摩擦帯電圧・測定
例を表1に示す。測定は市販帯電電位測定器により指定
の条件で行った。 200gのおもりをのせたキムワイプで
試験片表面を一方向に軽く3回摩擦した後、直ちに測定
した。無処理のPTFEではこの測定値は−3.0 KV以上
となった。表1でこの値と比較すると稀釈剤としての2
−メチル−2−プロパノールだけが顕著な効果を示すこ
とが分る。PFA試験片でも同じ測定を行ったが、ほぼ
同様の結果となった。
【0020】
【表1】
【0021】実験例2 第4級アンモニウム塩帯電防止剤を2−メチル−2−プ
ロパノールで稀釈した処理剤の効果を示すために、上述
のA, B, C, D剤について、コロナ放電による帯電圧
および減衰特性を市販の帯電電荷減衰度測定器により、
指定の条件でPFA試験片について測定した。また同様
の試験片で表面固有抵抗の測定を行った。この測定は市
販の超絶縁抵抗計により超高抵抗測定用試料箱でなされ
た。これらの結果を摩擦帯電圧と共に表2に示す。尚稀
釈後の帯電防止剤の純分濃度は4種のいずれもが 0.1%
になるようにした。稀釈剤で本発明と記載したものは2
−メチル−2−プロパノール(99.5%)であって水を比
較液とした。帯電電荷減衰特性試験は印加電圧を+10K
V、−10KVについて行ったが両者はほぼ同じ結果を示し
たので−10KVの場合のみを記載する。また表面固有抵抗
は印加電圧 250Vの場合を示した。
【0022】
【表2】
【0023】パーフルオロアルキル基をもつC剤を水で
稀釈した場合、帯電防止性能はもっとも優れているが、
本発明の稀釈剤でもほぼ近い性能を示す。また本発明の
稀釈剤によれば、A剤とB剤はかなりこれらに近い性能
を示し、D剤はやや劣るが、使用可能なレベルにある。
D剤の濃度を 0.5%として本発明の処理を行うと摩擦帯
電位は 0.1KV程度となり、帯電防止特性がかなり改善さ
れる。
【0024】実験例3 本発明による帯電防止剤塗布でべとつき等による環境か
らの塵埃汚染を起すか否かを調べるために、放射性の
99mTcで標識した平均粒径 0.2 mμの炭素粒を分散させ
た雰囲気を作成し、これを比較試料片と一緒に本発明で
処理されたPFA試料片及び未処理の試料片に吹付けて
汚染を比較した。比較試料片としては同面積の銅片を使
用した。これらの試料片はこの雰囲気に対して露出条件
が出来るだけ揃うように配置され、雰囲気吹付終了後、
試験片の放射能を測定して銅片を基準の1として炭素塵
相対付着量を求めた。試料片の帯電防止処理条件は実験
例2と同じである。結果を表3に示す。
【0025】
【表3】
【0026】本発明によるPFA表面の帯電防止処理は
未処理品との比較で明らかに雰囲気中の塵埃の付着汚染
を減少せしめていることが分る。しかもその汚染量は銅
片と同じで、塗布された帯電防止剤の粘着性に起因する
付着はほとんど起っていない。
【0027】実験例4 本発明の処理がプラスチック表面を汚染した微粒子を除
去する有効な手段であることを明らかにするために、上
例のようにして放射性の 99mTcで標識した炭素微粒子で
汚染した試料片を作成し、これに本発明の処理を行い、
同一組成の液でリンスして、この処理の前後の試料片の
放射能の比較で汚染微粒子に対する除去率を求め表4に
示した。表1から分るように稀釈する2−メチル−2−
プロパノールに小量の水を加えても、帯電防止性能はあ
まり低下しない。この添加は処理液の凝固点を実用上問
題のないレベルまで下げるとともに、表面の水溶性の無
機塩類等の汚染を溶出除去する効果もあるので、この実
施例では稀釈剤はすべて水5%が加えられている。さら
に非イオン性界面活性剤の添加効果、並びに超音波(28
kc)による洗浄力強化効果をも検討した。汚染試料片は
すべてPFAで、室温の処理液へ3分浸漬した。
【0028】
【表4】
【0029】C剤を純水で稀釈したものは実験例2のよ
うに帯電防止性能はもっとも優れているのに微粒子洗浄
効果は純水そのものと大差はない。帯電防止剤そのもの
は微粒子除去効果もあるとはいえない。しかし本発明の
稀釈剤ではC剤の場合に限り若干洗浄効果を助けるよう
である。フッ素樹脂の微粒子除去には適量の非イオン系
界面活性剤の添加と超音波が特に有効と思われる。
【0030】実験例5 稀釈液に含有させ得る水の量を明らかにするため、帯電
防止性のもっとも優れていたC剤に関し、その 0.1%を
含む処理剤において稀釈液の含水量と摩擦帯電圧並びに
99mTc標識炭素微粒子汚染試料での除去率を求めた。処
理液にそれぞれ0.01%のポリオキシエチレングリコール
モノメチルエーテルを加え、28kHz の超音波処理をPF
A試料片に対して行った。結果を表5に示す。
【0031】
【表5】
【0032】帯電防止性能は2−メチル−2−プロパノ
ール80%以下で急に悪くなる。尚この結果からポリオキ
シエチレンエーテル型非イオン系界面剤の添加は帯電防
止性能に影響を与えず、微粒子除去効果は十分に得られ
ることが分る。
【0033】実験例6 本発明の処理方法はフッ素樹脂に対して強力な帯電防止
効果と微粒子除去効果を示すので、一般のプラスチック
に対しても本発明に係る帯電防止剤は極めて小量で有効
な効果が得られる筈である。もっとも効果が弱かったD
剤の0.01%とポリオキシエチレンアルキルエーテルの0.
01%を含む95%2−メチル−2−プロパノール液で3分
の超音波処理を行った5種のプラスチック試料による、
摩擦帯電圧と 99mTc標識炭素微粒子に対する除去率の測
定結果を表6に示す。いずれのプラスチックについても
良好な結果が得られている。
【0034】
【表6】
【0035】
【発明の効果】以上述べたように、本発明による処理液
ならびに処理方法によれば一つの処理で同時に帯電防止
と微粒子除去洗浄を行うことが出来、フッ素樹脂のよう
に一般に濡れが悪くて帯電防止の難しいものを含めて、
ほとんどのプラスチック分野に適用出来る。また帯電防
止剤が最小量で効果的に表面に作用するので、処理後環
境雰囲気からの塵埃汚染を有効に抑止出来る効果があ
り、クリーンルーム内で使用するプラスチック器具類の
清浄度を保つ上で極めて効果的である。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09K 3/16 104 C08J 7/04 - 7/06 C08K 5/05 - 5/057 C08K 5/19 C08L 71/02 CAPLUS(STN)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 帯電防止剤としての第4級アンモニウム
    塩を、濃度80重量%以上の2−メチル−2−プロパノー
    ルで希釈したプラスチック表面処理剤。
  2. 【請求項2】 第4級アンモニウム塩が、下記一般式
    (1): R−A−(CH2 3 −N+ (CH3 2 (C2 4 OH)・X- (1) 〔式中、Rはパラフィン鎖またはパーフルオロアルキル
    基、Aは−CONH−または−SO2 NH−で表される2価の
    基、XはNO3 , 1/2SO4 , I, Br, Cl, ClO4 または1/3P
    O4 をそれぞれ示す〕で示されるものである請求項1に
    記載のプラスチック表面処理剤。
  3. 【請求項3】 前記希釈液にポリオキシエチレンエーテ
    ル型非イオン系界面活性剤が添加されている請求項1ま
    たは2に記載のプラスチック表面処理剤。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の処理剤液中にプラスチ
    ックを浸漬して該プラスチック表面に付着した微粒子を
    除去した後、該処理剤の乾燥を行い、プラスチック表面
    上に帯電防止膜を形成することを特徴とするプラスチッ
    ク表面の処理方法。
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